グループウェアサイト内のコンテンツの検索システム
【課題】グループウェアサイト内のドキュメント情報をユーザに一度に横断的に提供することにある。
【解決手段】グループウェアサイトを介して閲覧可能な複数のコンテンツの中から特定のコンテンツを検索するシステムが提供される。本システムは、ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときにコンテンツに関連するキーワードを付与するようにユーザに促すと共に、ユーザに対してグループウェアサイト内でコンテンツの開示を許容する他のユーザを設定するように促す。コンテンツの開示を許容された各ユーザもコンテンツに対するキーワードを付与するように促される。コンテンツと該コンテンツに対して付与されたキーワードとキーワードを付与したユーザとを関連付けて記憶する。検索時にはユーザにキーワードを指定させ、指定されたキーワードが付与されたコンテンツをキーワード記憶データベースから抽出して表示する。
【解決手段】グループウェアサイトを介して閲覧可能な複数のコンテンツの中から特定のコンテンツを検索するシステムが提供される。本システムは、ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときにコンテンツに関連するキーワードを付与するようにユーザに促すと共に、ユーザに対してグループウェアサイト内でコンテンツの開示を許容する他のユーザを設定するように促す。コンテンツの開示を許容された各ユーザもコンテンツに対するキーワードを付与するように促される。コンテンツと該コンテンツに対して付与されたキーワードとキーワードを付与したユーザとを関連付けて記憶する。検索時にはユーザにキーワードを指定させ、指定されたキーワードが付与されたコンテンツをキーワード記憶データベースから抽出して表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グループウェアサイト内のコンテンツ(レポート、掲示板、ブログ、ファイル、トピックス)に対するキーワード付与、および、付与されたキーワードを基にしたグループウェアサイト内のコンテンツ横断検索システムに関する。
【背景技術】
【0002】
グループウェアサイト内に蓄積された情報(コンテンツ)の中からユーザ自身が探したい情報を見付け出すためには、既存として用意されている分類形式(ディレクトリ型等)に沿って情報を探すか、搭載されているテキスト検索機能を利用してサイト内の情報を検索することが一般的である。
しかしながら、グループウェアサイト内には様々なタイプ(カテゴリ)の情報(コンテンツ)、例えば、トピックス(通達)、レポート、掲示板、ファイル、Wiki、ブックマーク、ブログなどがあるにも関わらず、ディレクトリ型等の分類形式による画面においては、ある特定の種類の情報(コンテンツ)の表示しか一般的には行われないため、その情報と関連性のある他の種類の情報(コンテンツ)を一度に把握することは難しく、都度他の種類の情報(コンテンツ)表示画面に遷移する必要があった。これは、企業内におけるワークスタイル(業務形態)に合わせたかたちで、必要とする情報(コンテンツ)を一度に把握することが困難であることを同時に意味している。
また、テキスト検索機能を利用した検索においても、“ある単語”を含んだ複数種類の情報(コンテンツ)を検索結果として表示させるものはあるものの、ユーザ自身が特に必要としていない“ある単語”を含む情報も全て検索結果として表示されるため、その中から必要とする情報を見付け出すには時間と手間がかかり面倒であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上のような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、グループウェアサイト内にある様々なカテゴリにわたり存在するドキュメント情報から、ユーザ自身が特に必要とするドキュメント情報をユーザに一度に横断的に提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決するために本発明では以下の構成を有する。本発明の一つの特徴によれば、グループウェアサイトを介して閲覧可能な複数のコンテンツの中から特定のコンテンツを検索するコンテンツ検索システムであって、
ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときに、前記コンテンツに関連するキーワードを付与するようにユーザに促す第1のキーワード付与手段と、
ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときに、ユーザに対して、グループウェアサイト内で前記コンテンツの開示を許容する他のユーザを設定するように促す開示設定手段と、
前記開示設定手段により前記コンテンツの開示を許容された各ユーザに対して、コンテンツに対するキーワードを付与するように促す第2のキーワード付与手段と、
コンテンツと、前記第1及び第2のキーワード付与手段により前記コンテンツに対して付与された各々のキーワードと、前記キーワードの各々を付与したユーザとを関連付けて記憶するキーワード記憶データベースと、
ユーザが作成したコンテンツ及びユーザが開示を許容されているコンテンツの中から特定のコンテンツをユーザ端末において表示するために、ユーザにキーワードを指定させるキーワード指定手段と、
前記キーワード指定手段により指定されたキーワードが付与されたコンテンツを前記キーワード記憶データベースから抽出して表示するコンテンツ表示手段とを備えたコンテンツ検索システムが提供される。
【0005】
好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記開示設定手段は、前記コンテンツの開示を許容するユーザを再度設定するようにユーザに促すようになっている。
【0006】
別の好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記第1のキーワード付与手段は、さらに、編集後のコンテンツに関連するキーワードを編集又は追加するようにユーザに促すようになっている。
【0007】
別の好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記第2のキーワード付与手段は、さらに、前記コンテンツの開示を許容されたユーザに対してコンテンツに対するキーワードを編集又は追加するように促すようになっている。
【0008】
別の好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、前記第1のキーワード付与手段により付与されたキーワードは、前記開示設定手段によりコンテンツの開示を許容された各ユーザに公開される。
【0009】
別の好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、前記第2のキーワード付与手段により付与されたキーワードは、前記開示設定手段によりコンテンツの開示を許容された各ユーザに公開される。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、サイト内にある様々なタイプの情報(コンテンツ)に対して、人の意志を介したキーワード(タグ)付け、言い換えれば「意味づけ」を行い、情報自体に価値を持たせることを可能にすることは固より、付与されたキーワードにより、関連度合いの高い複数種類の情報(コンテンツ)を横断的に検索しユーザにとって必要かつ有益な情報を少ない手間で表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例に係るコンテンツの検索システムを示している。
【図2a】本発明の一実施例に係るコンテンツの検索システムのフローを示している。
【図2b】本発明の一実施例に係るコンテンツの検索システムのフローを示している。
【図2c】本発明の一実施例に係るコンテンツの検索システムのフローを示している。
【図3】コンテンツを作成するときのユーザインターフェースのイメージを示している。
【図4】コンテンツを作成するカテゴリとしてレポートを選択したときのコンテンツ作成及びキーワード付与のフォームの例を示している。
【図5a】コンテンツの開示先を指定するユーザインターフェースのイメージを示している。
【図5b】コンテンツの開示先を指定するユーザインターフェースのイメージを示している。
【図6】キーワードとコンテンツの関連付けがデータベース上でどのようになされているかを示している。
【図7】開示先として指定されたユーザとコンテンツの関連付けがデータベース上でどのようになされるかを示している。
【図8】図7においてグループで開示先が指定される場合に、そのグループに属するユーザを指定するためのグループとユーザの関連付けを示している。
【図9】ファイルカテゴリ内のコンテンツについて、開示先として指定されたユーザとコンテンツの関連付けが、データベース上でどのようになされるかを示している。
【図10】コンテンツ、キーワード及び開示先として指定されたユーザ名を関連付けてデータベースに登録したときの概念図を示している。
【図11】コンテンツ、キーワード及び開示先として指定されたユーザ名を関連付けてデータベースに登録したときの概念図を示している。
【図12】ユーザにキーワードが付与されたコンテンツが通知された状態のイメージを示している。
【図13】ユーザにキーワードが付与されたコンテンツが通知された状態のイメージを示している。
【図14】ユーザがキーワードを追加・編集したときのイメージを示している。
【図15】キーワードに紐づくコンテンツを検索結果としてユーザ端末に表示した様子を示している。
【図16】レポート作成画面において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図17】掲示板において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図18】ブログにおいて、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図19】ファイル管理において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図20】トピックスにおいて、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図21】コンテンツの開示先として指定されたユーザのユーザ端末でコンテンツが表示された状態の例を示す。
【図22】ユーザがコンテンツを検索する様子を示している。
【図23】製品開発に特に関わっていないが「ナレジオン」を使用している一般社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。
【図24a】「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。
【図24b】「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。
【図25】「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった派遣社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。
【図26a】「マーケティング」という単語で、テキスト全文検索を行った結果と、本発明にかかるキーワード検索を行った結果を示している。
【図26b】「マーケティング」という単語で、テキスト全文検索を行った結果と、本発明にかかるキーワード検索を行った結果を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下の説明は、あくまでも本発明の例示にすぎず、以下の記載によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
【0013】
本実施形態に係るコンテンツの検索システムは、例えば、ウェブサーバに一機能として組み込むことによって実現される。図1(a)に示すように、各ユーザは、ユーザ端末において、ウェブサーバに組み込まれたコンテンツ検索システムにグループウェアサイトを介してアクセスすることによって、ウェブサーバに接続されたデータベースに登録されたコンテンツを検索することができる。なお、各ユーザとウェブサーバとの接続は、インターネットによる接続やローカルエリアネットワークによる接続を含むものである。
【0014】
なお、本発明に係るコンテンツの検索システムは、本実施形態のように、グループウェアシステムと同様にウェブサーバに組み込むものであってもよいし、グループウェアのシステムを管理するサーバとは異なる別のサーバ等に配置してもよい。また、本コンテンツの検索システム全体又はその一部の機能をユーザ端末に配置し、ネットワークを介してグループウェアシステムと通信することにより本発明を実現する構成としてもよい。
【0015】
ここで言うコンテンツとは、例えば、グループウェアサイト内で閲覧・編集等が可能なトピックス(通達)、レポート、掲示板、ファイル、ブログなどのドキュメントであり、複数のユーザ間でネットワークを介して情報を共有することが可能なものである。
【0016】
図1(b)は、ウェブサーバの構成例を示したものである。図のキーワード(タグ)検索ブロックは、本発明の主要部であり、グループウェアに関連する他のブロックの機能により管理されるコンテンツにキーワードを付与してデータベースに記憶し、その後、ユーザがキーワードの付与されたコンテンツを検索できるようにする機能を有するものである。
【0017】
以下にコンテンツ検索のフローについて説明する。
【0018】
[システムフロー]
図2(a)は、本発明に係るコンテンツの検索システムのフローの概要を示したものである。本発明では、まず、ユーザが、ユーザ端末においてグループウェアシステムにアクセスし、グループウェアサイトを閲覧できる環境を有することが前提となる。そして、このような環境が確立された状況において、ユーザによって作成・編集された各種コンテンツを、後に検索できるようにキーワード等の他の情報と関連付けてデータベースに登録することにより、コンテンツを管理する(ステップ100)。ステップ100によりデータベースの構築が完了している状況において、ユーザがグループウェアを介してキーワードを指定すると、そのキーワードに関連したコンテンツをユーザに通知することによりコンテンツ検索が実現される(ステップ200)。
【0019】
図2(b)は、ステップ100の詳細フローとして、コンテンツ管理のためのデータベースの作成・編集のフローを示したものである。まず、本発明に係るコンテンツ検索システムを起動させると、本システムは、ユーザにコンテンツ作成用の画面としてどのカテゴリにおいてコンテンツを作成するかを選択できる画面を提示する(ステップ101)。この場合、例えば、図3に示すようなトピックス、レポート、掲示板などの様々なカテゴリの中からどのカテゴリにおいてコンテンツを作成するかをユーザが選択できるように各種カテゴリを提示する構成とすることができる。また、既に作成したコンテンツもユーザに提示することによりユーザは既存のコンテンツを編集することができる。
【0020】
次に、ユーザは、コンテンツ作成用の画面の提示を受けて、トピックス、レポート、掲示板、ブログなどカテゴリの中から特定のカテゴリを選択すると、システムはコンテンツ作成画面を表示する(ステップ102)。
【0021】
次に、ユーザは、コンテンツの作成・編集及びキーワードの付与・追加・編集を行うようにシステムに促される(ステップ103)。例えば、図4は、レポートを選択したときのコンテンツ作成及びキーワード付与のフォームの例を示したものである。ユーザは、コンテンツの作成時にそのコンテンツに関連すると主観的に考えたキーワードを自由に付与することができるようになっている。すなわち、図4に示されるように、キーワードとしては、会社等において統一的に付与されたキーワード(会社キーワード)とは別に、個人が考えるそのコンテンツの重要度や個人の意思や価値観を反映してキーワード(自由キーワード)を付与できるようになっている。会社等によって統一的に付与されたキーワードは実質的な内容に基づいて付与されることの多い一方で、個人によって付与される自由キーワードは、コンテンツの内容とは関係なく、ユーザの価値観で決めることができるものであり、例えば、近い将来に必ず目を通すべきコンテンツについては、「重要」、「宿題」、「後で読む」などのキーワードを付与してグループウェアサイト内の複数のカテゴリに対して横断的に個人的に必要かつ有用な情報を管理することが可能となる。
【0022】
この場合、ユーザは、1つのコンテンツに対して複数のキーワードを付与できるように構成してもよい。
【0023】
また、ユーザがコンテンツを編集する毎に編集後のコンテンツに対するキーワードを追加又は編集して付与するようにユーザに促すように構成してもよい。
【0024】
複数のキーワードの付与及び編集時のキーワードの追加・更新を機能として有することにより、ユーザはコンテンツの管理をより個人的なものにカスタマイズすることが可能となり、後のコンテンツ検索の効率を向上させることができる。
【0025】
次に、システムは、ユーザによるコンテンツの作成及びキーワードの付与の操作を受け付けると、ユーザにそのコンテンツの開示先をユーザに指定させる(ステップ104)。図5(a)は、開示先の選択肢として、「全社員に公開する」、「全員に公開する(外部社員含む)」及び「公開先を選択する」を有する例を示している。ユーザが「全社員に公開する」を選択すると、社内のメンバー全員にコンテンツを公開するように設定することができる。ユーザが「全員に公開する(外部社員含む)」を選択すると、その会社の社員だけでなく所定の取引関係にある外部社員にもコンテンツを公開するように設定することができる。ユーザが「公開先を選択する」を選択すると、図5(b)に示されるように、公開先をグループ単位などに基づいて指定することができる他、ユーザ一人一人を選択して指定することもできる。なお、上記ステップにおいてコンテンツが編集されたときには、その都度、ユーザに開示先を指定するように促す構成としてもよい。編集される毎に、コンテンツの開示先を見直すことができるようにすることにより、最新のコンテンツに関連性の高いユーザに適切にコンテンツを配信することができる。
【0026】
上記ステップ101から104に従って、ユーザがコンテンツを作成し、コンテンツに関連するキーワードを付与し、コンテンツの開示先を指定すると、システムは、コンテンツ、キーワード及び開示先として指定されたユーザ名を関連付けてデータベースに登録する(ステップ105)。
【0027】
次に、開示先として指定された各ユーザがユーザ端末を使用しているときに本システムを起動すると、コンテンツの開示先として指定された旨及びそのコンテンツが通知され、各ユーザのユーザ端末でコンテンツが表示される(ステップ106)。
【0028】
次に、開示先として指定された各ユーザは、コンテンツに対するキーワードの付与・追加・編集を促される(ステップ107)。このように、グループウェア内での膨大な一般的情報の全てに対してキーワードを付与するのではなく、自らが作成したコンテンツ及び自らに開示が許容されたコンテンツに対してのみキーワードを付与してコンテンツ検索の対象とすることにより、ユーザ個人に関連性の高いコンテンツを効率的に検索することができる。なお、コンテンツを作成したユーザがステップ103に従ってそのコンテンツを編集した場合には、開示先として指定された各ユーザに対して、編集後のコンテンツを踏まえたキーワードを編集又は追加するように促すようにシステムを構成してもよい。このような構成にすることにより、コンテンツの更新内容に沿って各ユーザはキーワードを見直すことができる。
【0029】
次に、コンテンツの開示先として指定された各ユーザによって付与されたキーワードをコンテンツ及び各ユーザ名と関連付けてデータベースに登録する(ステップ108)。
【0030】
以上によりデータベースの構築が終了する。次に、上記のようにコンテンツが管理されていることを前提としたコンテンツの検索フローについて説明する。
【0031】
図2(c)は、コンテンツ検索ステップ200の詳細フローを示している。コンテンツ検索のためのデータベースの構築ステップ100が完了している状態で、まず、ユーザがユーザ端末を使用しているときに本システムを起動すると、自らが開示先として指定されているコンテンツが表示される(ステップ201)。次に、閲覧可能なコンテンツの中から所望のコンテンツを検索するためにキーワード指定画面が表示される(ステップ202)。ユーザがキーワードを指定すると、その指定に応答して、システムは指定されたキーワードとデータベース内に登録されているキーワードとを照合し、照合によりデータベース内にそのキーワードが登録されていることが判明した場合には、そのキーワードに紐づくコンテンツがデータベースから抽出され表示される(ステップ203)。以上により、ユーザは、グループウェアサイトを介して所望のコンテンツを閲覧することができる。
【0032】
[データベース構成]
次に、上記のフローにおいて、キーワードとコンテンツとユーザ名がどのようにデータベースに登録されているかを説明する。
【0033】
図6は、ステップ105よって、キーワードとコンテンツの関連付けがデータベース上でどのようになされているかを示す例である。図6では、特に、トピックス(Topics)、レポート(news)、掲示板(documents)、ブログ(blog_entries)、ファイル(managed_files)などのカテゴリ内で作成されたコンテンツがキーワードとどのように関連付けられてデータベースで管理される様子を示している。
tagsは、キーワード名をIDとタイプにより管理している。tagsのタイプ(Type)としては、例えば、キーワードが会社等の団体により統一的に付与されグループウェア内で公開されている会社タグ、キーワードが個人により付与され公開先として指定された第3者に公開される公開タグ、キーワードが個人により付与され第3者には公開されない個人タグがある。上述のステップ103及び108にしたがってユーザにより付与されたキーワードは公開タグ又は個人タグとしてtagでは管理される。コンテンツを作成したユーザ及びコンテンツの開示先として指定されたユーザの各々は、開示先として指定された自分以外のユーザに自らが付与したキーワードを公開する場合には、tagsを公開タグに設定し、そのキーワードを公開しない場合にはtagsを個人タグに設定することができる。
【0034】
tagginsは、どのIDのキーワード(tag_id)がどのコンテンツ(topics,news,documents,blog_entries,managed_filesの5つのいずれか)に付与されているかを関連付けている。図の例では、taggable_idは、この5つのコンテンツのいずれかを指定しており、taggable_typeは、taggable_idで指定されたカテゴリのうちのどのコンテンツであるかを指定している。なお、この例のように、Tagに加えてtagginsにも冗長的にタイプ(Type)を登録することにより、Tagとtagginsの相互参照の回数を低減させて処理の高速化させる構成とすることもできる。
【0035】
本発明は、ユーザが自分の価値観に基づいて「自ら」が付与したキーワード(公開タグ又は個人タグ)を利用してコンテンツ検索を行うことにより、必要かつ有益な情報を効率的に取得することを主眼とするものである。一方で、キーワードについてのtagsのタイプとして、会社タグや他人がキーワードを付与した場合の公開タグも存在する。上述のように、他人が既に付与したキーワードが公開タグとして公開された状態でユーザがキーワードを付与する場合には、他人がコンテンツに対してどのようなキーワードを付与しているかについての情報を考慮して、そのコンテンツに対してキーワードを付与することができるようにシステムを構成してもよい。また、コンテンツを検索しようとする各ユーザは、自らが付与したキーワードの他、会社タグとして付与され公開されているキーワードなどを利用してグループウェア内のコンテンツを検索することも可能となる。会社タグは、例えば、顧客名、製品・サービス名、書類名などの誰が見ても同等の判断をするコンテンツについて検索する際に利用すると特に効果的である。また、ステップ103及び104の代替例として、上述のように、作成したコンテンツは公開するがそれに付与したキーワードは公開しない設定すること、すなわち、tagsにおいて個人タグを設定することが可能であり、第3者に自らが付与したキーワードを知られることを避ける構成とすることもできる。
【0036】
図7は、開示先として指定されたユーザとコンテンツの関連付けが、データベース上でどのようになされるかを示す例である。user_disclosuresは、ユーザ個人単位でコンテンツの開示先を指定するものである。groupe_disclosuresは、複数のユーザを含むグループを一括してコンテンツの開示先として指定するものであり、指定したグループの配下のグループも含めて開示先として指定するものである。direct_groupe_disclosuresは、複数のユーザを含むグループを一括して開示先として指定するものであり、指定したグループの配下にさらにグループが存在する場合には当該配下のグループはコンテンツの開示先として含めないものである。disclosable_idは、トピックス(Topics)、レポート(news)、掲示板(documents)の3つのカテゴリのうちのいずれかを指定するものである。disclosable_typeは、disclosable_idで指定されたカテゴリのうちのどのコンテンツであるかを指定している。
【0037】
図8は、図7においてグループで開示先が指定される場合に、そのグループに属するユーザを指定するためのグループとユーザの関連付けを示した例である。図8の例では、belongingsは、ユーザID:55が、グループID:23に属していることを示している。したがって、図7のgroupe_idは、図8のグループとユーザの関連付けにより、そのグループに実際に属するユーザを指定することができる。
【0038】
図9は、ファイルカテゴリ内のコンテンツについて、開示先として指定されたユーザとコンテンツの関連付けが、データベース上でどのようになされるかを示す例である。foldersは、複数のユーザを含むグループを一括してコンテンツの開示先として指定するものである。folder_inaccessibilitiesは、foldersで指定されたグループ(group_id)に属するユーザのうち、コンテンツの開示先から除外されるユーザを指定するものである。
【0039】
図10及び図11は、ステップ105及び108にしたがって、コンテンツ、キーワード及び開示先として指定されたユーザ名(コンテンツを作成したユーザ名を含む)を関連付けてデータベースに登録したときの概念図である。図10では、レポート(news)ID:297の「documents」にキーワードとして「マーケティング」が付与され、開示先としてgroupe_id:23及びuser_id:55に属するユーザが指定された状態がイメージとして示されている。図11では、ファイル(managed_files)ID:682のファイルにキーワードとして「SOA」が付与され、開示先としてGroupe_id:23のグループ内のユーザのうち、ユーザID:34以外のユーザが指定された状態がイメージとして示されている。
【0040】
図12及び図13は、ステップ106にしたがってユーザにキーワードが付与されたコンテンツがユーザに通知された状態のイメージを示している。図12では、コンテンツID:297には、キーワードとして「マーケティング」が付与され、開示先として指定されたユーザID:55にコンテンツが通知された様子を示している。図13では、ファイルID:682には、キーワードとして「SOA」が付与され、開示先として、Groupe_id:23のグループ内のユーザのうち、ユーザID:34以外のユーザが指定された状態で、当該グループに属するユーザID:55のユーザにコンテンツが通知された様子を示している。
【0041】
図14は、ステップ107にしたがってユーザがキーワードを追加・編集したときのイメージを示したものである。タグID:451において会社タグのタイプでキーワード:SOAが追加又は編集された状態と、タグID:453において個人タグのタイプでキーワード:重要が追加又は編集された状態と、タグID:451において公開タグのタイプでキーワード:ナレジオンが追加又は編集された状態とが示されている。
【0042】
図15は、ステップ203にしたがって検索結果としてキーワードに紐づくコンテンツをユーザ端末に表示した様子を示している。ユーザ端末において検索しているのはユーザID:55のユーザである。図15によれば、キーワード:SOAが付与された掲示板(documents)のID:297のコンテンツと、キーワード:SOAが付与されたファイル(managed_files)のID:682のコンテンツとがユーザ端末に表示されるときのデータベース上の様子が理解される。
【実施例1】
【0043】
ここで、上記の処理フローを利用して実際にコンテンツ検索を行う実施例についてユーザインターフェースの例を通して説明する。
【0044】
図16から20は、図2(b)のステップ101から103にしたがってユーザがコンテンツを作成し当該コンテンツに対するキーワードを付与した状態の例を示す。
【0045】
図16は、レポート作成画面において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。図17は、掲示板において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。図18は、ブログにおいて、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。図19は、ファイル管理において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。図20は、トピックスにおいて、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【0046】
図16から20を参照すると、どのカテゴリのタイプにおいても、1つのコンテンツに対して複数のキーワードを付与することができるようになっていることがわかる。すなわち、コンテンツの内容、重要度など様々な着眼点で自分なりのコンテンツの「意味づけ」をすることができるようになっている。また、キーワード付与画面には、「自分だけが利用するキーワードをつけるにはキーワードの先頭に@をつけてください」と注意書きが示されており、第三者に知らせる必要のない又は知られたくないキーワードの前にはアットマーク(@)を記載することができるようになっている。例えば、図17の例では、コンテンツの開示先として指定された他のユーザには、キーワード「宿題」は開示されない(すなわち、タグのタイプが個人タグとなっている)ようになっている。
【0047】
図21は、図2(b)のステップ106に従ってコンテンツの開示先として指定されたユーザのユーザ端末でコンテンツが表示された状態の例を示す。図21からわかるように、画面には、コンテンツに既に付与されている複数のキーワードが表示されている。
【0048】
図22(a)及び(b)は、図2(c)のステップ201から203に従ってユーザがコンテンツの検索をする様子を示している。具体的には、ユーザがレポートをユーザ端末で参照している(図22(a))ときに、ユーザがキーワードを指定して検索をしようとしている状態(図22(b))を示している。この場合、閲覧しているレポートにおいて既に登録され表示されているキーワードとして例えば「営業」をクリックすることによってコンテンツを検索することができる。
【0049】
図22(c)は、コンテンツの検索結果の様子を示している。図から、ファイル、レポート、掲示板の各々のカテゴリに属するコンテンツが検索結果としてヒットしていることがわかる。
【実施例2】
【0050】
図23から25は、コンテンツ検索の別の実施例として「ナレジオン」という製品を社内で開発し、社内にこれを導入し、社員全員が利用している状況において、コンテンツを検索した結果を示すものである。
【0051】
図23は、製品開発に特に関わっていないが「ナレジオン」を使用している一般社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。この社員による検索は、製品に関するQ&Aの掲示板や、製品を客に導入した事例紹介等の一般的な情報として2件が表示されるという結果を得ている。
【0052】
図24は、「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わっている社員には、一般社員が取得した上記の情報に加え、「ナレジオン」に関する開発スケジュール、製品仕様、営業資料、売上計画資料、製品についてのクレームレポート等のプロジェクトメンバーのみに必要かつ開示され得る情報が表示されている。これは、この社員が開示先として指定されているコンテンツの数が他の一般社員より多いことに伴う結果である。
【0053】
図25は、「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった派遣社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。この契約社員には、プロジェクトを推進していく上で必要な情報、ファイル、掲示板の情報のみが表示されている。この検索結果は、派遣社員などの所謂外部会社の人間には、社内の機密情報を含んだ外部には出したくない情報は開示・利用させない設定をしていることに起因している。
【0054】
このように、コンテンツの作成者又は管理者が開示先を適切に設定しておくことにより、コンテンツを検索しようとする各ユーザには必要かつ有益な情報を提供すると共にコンテンツ自体の取り扱いについてセキュリティを確保することができる。
【実施例3】
【0055】
上述したとおり、コンテンツに対してキーワードを付けるということは、所謂「意味づけ」を行うことであり、これにより、コンテンツに対して、より濃く、適格な意味を持たせることが可能となる。図26(a)及び(b)は、「マーケティング」という単語で、(a)テキスト全文検索を行った結果と、(b)本発明に係るキーワード検索を行った結果を示している。
【0056】
図26(a)は「マーケティング」という単語が含まれるコンテンツが全て表示されるが、必ずしもユーザが必要とするマーケティング活動に関する情報が検索結果として表示されるとは限らない。これは従来の一般的な検索方法である。一方、図26(b)の結果は、マーケティング活動に関する情報が的確に結果として表示されるのが見て取れる。ある特別な単語に関してどうしても見つけ出したい時には、テキスト全文検索の優位性はあるが、関心のあるコンテンツを少ない手間・短時間で的確に収集する為には、本発明のように各ユーザが付与したキーワードにより検索することで高い効果が得られる。
【0057】
以上のように、本発明の実施の一形態及び実施例について説明してきたが、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、これに種々の変更を加え得るものであることは容易に理解される。そして、それらが特許請求の範囲の各請求項に記載した事項、及びそれと均等な事項の範囲内にある限り、当然に本発明の技術的範囲に含まれる。上記の実施例は特定の製品に対してのものであったが、これはあくまでも一例であり、本発明がこの特定の具体例に限定されるものではない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、グループウェアサイト内のコンテンツ(レポート、掲示板、ブログ、ファイル、トピックス)に対するキーワード付与、および、付与されたキーワードを基にしたグループウェアサイト内のコンテンツ横断検索システムに関する。
【背景技術】
【0002】
グループウェアサイト内に蓄積された情報(コンテンツ)の中からユーザ自身が探したい情報を見付け出すためには、既存として用意されている分類形式(ディレクトリ型等)に沿って情報を探すか、搭載されているテキスト検索機能を利用してサイト内の情報を検索することが一般的である。
しかしながら、グループウェアサイト内には様々なタイプ(カテゴリ)の情報(コンテンツ)、例えば、トピックス(通達)、レポート、掲示板、ファイル、Wiki、ブックマーク、ブログなどがあるにも関わらず、ディレクトリ型等の分類形式による画面においては、ある特定の種類の情報(コンテンツ)の表示しか一般的には行われないため、その情報と関連性のある他の種類の情報(コンテンツ)を一度に把握することは難しく、都度他の種類の情報(コンテンツ)表示画面に遷移する必要があった。これは、企業内におけるワークスタイル(業務形態)に合わせたかたちで、必要とする情報(コンテンツ)を一度に把握することが困難であることを同時に意味している。
また、テキスト検索機能を利用した検索においても、“ある単語”を含んだ複数種類の情報(コンテンツ)を検索結果として表示させるものはあるものの、ユーザ自身が特に必要としていない“ある単語”を含む情報も全て検索結果として表示されるため、その中から必要とする情報を見付け出すには時間と手間がかかり面倒であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上のような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、グループウェアサイト内にある様々なカテゴリにわたり存在するドキュメント情報から、ユーザ自身が特に必要とするドキュメント情報をユーザに一度に横断的に提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決するために本発明では以下の構成を有する。本発明の一つの特徴によれば、グループウェアサイトを介して閲覧可能な複数のコンテンツの中から特定のコンテンツを検索するコンテンツ検索システムであって、
ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときに、前記コンテンツに関連するキーワードを付与するようにユーザに促す第1のキーワード付与手段と、
ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときに、ユーザに対して、グループウェアサイト内で前記コンテンツの開示を許容する他のユーザを設定するように促す開示設定手段と、
前記開示設定手段により前記コンテンツの開示を許容された各ユーザに対して、コンテンツに対するキーワードを付与するように促す第2のキーワード付与手段と、
コンテンツと、前記第1及び第2のキーワード付与手段により前記コンテンツに対して付与された各々のキーワードと、前記キーワードの各々を付与したユーザとを関連付けて記憶するキーワード記憶データベースと、
ユーザが作成したコンテンツ及びユーザが開示を許容されているコンテンツの中から特定のコンテンツをユーザ端末において表示するために、ユーザにキーワードを指定させるキーワード指定手段と、
前記キーワード指定手段により指定されたキーワードが付与されたコンテンツを前記キーワード記憶データベースから抽出して表示するコンテンツ表示手段とを備えたコンテンツ検索システムが提供される。
【0005】
好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記開示設定手段は、前記コンテンツの開示を許容するユーザを再度設定するようにユーザに促すようになっている。
【0006】
別の好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記第1のキーワード付与手段は、さらに、編集後のコンテンツに関連するキーワードを編集又は追加するようにユーザに促すようになっている。
【0007】
別の好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記第2のキーワード付与手段は、さらに、前記コンテンツの開示を許容されたユーザに対してコンテンツに対するキーワードを編集又は追加するように促すようになっている。
【0008】
別の好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、前記第1のキーワード付与手段により付与されたキーワードは、前記開示設定手段によりコンテンツの開示を許容された各ユーザに公開される。
【0009】
別の好ましい態様では、前記コンテンツ検索システムにおいて、前記第2のキーワード付与手段により付与されたキーワードは、前記開示設定手段によりコンテンツの開示を許容された各ユーザに公開される。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、サイト内にある様々なタイプの情報(コンテンツ)に対して、人の意志を介したキーワード(タグ)付け、言い換えれば「意味づけ」を行い、情報自体に価値を持たせることを可能にすることは固より、付与されたキーワードにより、関連度合いの高い複数種類の情報(コンテンツ)を横断的に検索しユーザにとって必要かつ有益な情報を少ない手間で表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例に係るコンテンツの検索システムを示している。
【図2a】本発明の一実施例に係るコンテンツの検索システムのフローを示している。
【図2b】本発明の一実施例に係るコンテンツの検索システムのフローを示している。
【図2c】本発明の一実施例に係るコンテンツの検索システムのフローを示している。
【図3】コンテンツを作成するときのユーザインターフェースのイメージを示している。
【図4】コンテンツを作成するカテゴリとしてレポートを選択したときのコンテンツ作成及びキーワード付与のフォームの例を示している。
【図5a】コンテンツの開示先を指定するユーザインターフェースのイメージを示している。
【図5b】コンテンツの開示先を指定するユーザインターフェースのイメージを示している。
【図6】キーワードとコンテンツの関連付けがデータベース上でどのようになされているかを示している。
【図7】開示先として指定されたユーザとコンテンツの関連付けがデータベース上でどのようになされるかを示している。
【図8】図7においてグループで開示先が指定される場合に、そのグループに属するユーザを指定するためのグループとユーザの関連付けを示している。
【図9】ファイルカテゴリ内のコンテンツについて、開示先として指定されたユーザとコンテンツの関連付けが、データベース上でどのようになされるかを示している。
【図10】コンテンツ、キーワード及び開示先として指定されたユーザ名を関連付けてデータベースに登録したときの概念図を示している。
【図11】コンテンツ、キーワード及び開示先として指定されたユーザ名を関連付けてデータベースに登録したときの概念図を示している。
【図12】ユーザにキーワードが付与されたコンテンツが通知された状態のイメージを示している。
【図13】ユーザにキーワードが付与されたコンテンツが通知された状態のイメージを示している。
【図14】ユーザがキーワードを追加・編集したときのイメージを示している。
【図15】キーワードに紐づくコンテンツを検索結果としてユーザ端末に表示した様子を示している。
【図16】レポート作成画面において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図17】掲示板において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図18】ブログにおいて、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図19】ファイル管理において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図20】トピックスにおいて、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【図21】コンテンツの開示先として指定されたユーザのユーザ端末でコンテンツが表示された状態の例を示す。
【図22】ユーザがコンテンツを検索する様子を示している。
【図23】製品開発に特に関わっていないが「ナレジオン」を使用している一般社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。
【図24a】「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。
【図24b】「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。
【図25】「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった派遣社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。
【図26a】「マーケティング」という単語で、テキスト全文検索を行った結果と、本発明にかかるキーワード検索を行った結果を示している。
【図26b】「マーケティング」という単語で、テキスト全文検索を行った結果と、本発明にかかるキーワード検索を行った結果を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下の説明は、あくまでも本発明の例示にすぎず、以下の記載によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
【0013】
本実施形態に係るコンテンツの検索システムは、例えば、ウェブサーバに一機能として組み込むことによって実現される。図1(a)に示すように、各ユーザは、ユーザ端末において、ウェブサーバに組み込まれたコンテンツ検索システムにグループウェアサイトを介してアクセスすることによって、ウェブサーバに接続されたデータベースに登録されたコンテンツを検索することができる。なお、各ユーザとウェブサーバとの接続は、インターネットによる接続やローカルエリアネットワークによる接続を含むものである。
【0014】
なお、本発明に係るコンテンツの検索システムは、本実施形態のように、グループウェアシステムと同様にウェブサーバに組み込むものであってもよいし、グループウェアのシステムを管理するサーバとは異なる別のサーバ等に配置してもよい。また、本コンテンツの検索システム全体又はその一部の機能をユーザ端末に配置し、ネットワークを介してグループウェアシステムと通信することにより本発明を実現する構成としてもよい。
【0015】
ここで言うコンテンツとは、例えば、グループウェアサイト内で閲覧・編集等が可能なトピックス(通達)、レポート、掲示板、ファイル、ブログなどのドキュメントであり、複数のユーザ間でネットワークを介して情報を共有することが可能なものである。
【0016】
図1(b)は、ウェブサーバの構成例を示したものである。図のキーワード(タグ)検索ブロックは、本発明の主要部であり、グループウェアに関連する他のブロックの機能により管理されるコンテンツにキーワードを付与してデータベースに記憶し、その後、ユーザがキーワードの付与されたコンテンツを検索できるようにする機能を有するものである。
【0017】
以下にコンテンツ検索のフローについて説明する。
【0018】
[システムフロー]
図2(a)は、本発明に係るコンテンツの検索システムのフローの概要を示したものである。本発明では、まず、ユーザが、ユーザ端末においてグループウェアシステムにアクセスし、グループウェアサイトを閲覧できる環境を有することが前提となる。そして、このような環境が確立された状況において、ユーザによって作成・編集された各種コンテンツを、後に検索できるようにキーワード等の他の情報と関連付けてデータベースに登録することにより、コンテンツを管理する(ステップ100)。ステップ100によりデータベースの構築が完了している状況において、ユーザがグループウェアを介してキーワードを指定すると、そのキーワードに関連したコンテンツをユーザに通知することによりコンテンツ検索が実現される(ステップ200)。
【0019】
図2(b)は、ステップ100の詳細フローとして、コンテンツ管理のためのデータベースの作成・編集のフローを示したものである。まず、本発明に係るコンテンツ検索システムを起動させると、本システムは、ユーザにコンテンツ作成用の画面としてどのカテゴリにおいてコンテンツを作成するかを選択できる画面を提示する(ステップ101)。この場合、例えば、図3に示すようなトピックス、レポート、掲示板などの様々なカテゴリの中からどのカテゴリにおいてコンテンツを作成するかをユーザが選択できるように各種カテゴリを提示する構成とすることができる。また、既に作成したコンテンツもユーザに提示することによりユーザは既存のコンテンツを編集することができる。
【0020】
次に、ユーザは、コンテンツ作成用の画面の提示を受けて、トピックス、レポート、掲示板、ブログなどカテゴリの中から特定のカテゴリを選択すると、システムはコンテンツ作成画面を表示する(ステップ102)。
【0021】
次に、ユーザは、コンテンツの作成・編集及びキーワードの付与・追加・編集を行うようにシステムに促される(ステップ103)。例えば、図4は、レポートを選択したときのコンテンツ作成及びキーワード付与のフォームの例を示したものである。ユーザは、コンテンツの作成時にそのコンテンツに関連すると主観的に考えたキーワードを自由に付与することができるようになっている。すなわち、図4に示されるように、キーワードとしては、会社等において統一的に付与されたキーワード(会社キーワード)とは別に、個人が考えるそのコンテンツの重要度や個人の意思や価値観を反映してキーワード(自由キーワード)を付与できるようになっている。会社等によって統一的に付与されたキーワードは実質的な内容に基づいて付与されることの多い一方で、個人によって付与される自由キーワードは、コンテンツの内容とは関係なく、ユーザの価値観で決めることができるものであり、例えば、近い将来に必ず目を通すべきコンテンツについては、「重要」、「宿題」、「後で読む」などのキーワードを付与してグループウェアサイト内の複数のカテゴリに対して横断的に個人的に必要かつ有用な情報を管理することが可能となる。
【0022】
この場合、ユーザは、1つのコンテンツに対して複数のキーワードを付与できるように構成してもよい。
【0023】
また、ユーザがコンテンツを編集する毎に編集後のコンテンツに対するキーワードを追加又は編集して付与するようにユーザに促すように構成してもよい。
【0024】
複数のキーワードの付与及び編集時のキーワードの追加・更新を機能として有することにより、ユーザはコンテンツの管理をより個人的なものにカスタマイズすることが可能となり、後のコンテンツ検索の効率を向上させることができる。
【0025】
次に、システムは、ユーザによるコンテンツの作成及びキーワードの付与の操作を受け付けると、ユーザにそのコンテンツの開示先をユーザに指定させる(ステップ104)。図5(a)は、開示先の選択肢として、「全社員に公開する」、「全員に公開する(外部社員含む)」及び「公開先を選択する」を有する例を示している。ユーザが「全社員に公開する」を選択すると、社内のメンバー全員にコンテンツを公開するように設定することができる。ユーザが「全員に公開する(外部社員含む)」を選択すると、その会社の社員だけでなく所定の取引関係にある外部社員にもコンテンツを公開するように設定することができる。ユーザが「公開先を選択する」を選択すると、図5(b)に示されるように、公開先をグループ単位などに基づいて指定することができる他、ユーザ一人一人を選択して指定することもできる。なお、上記ステップにおいてコンテンツが編集されたときには、その都度、ユーザに開示先を指定するように促す構成としてもよい。編集される毎に、コンテンツの開示先を見直すことができるようにすることにより、最新のコンテンツに関連性の高いユーザに適切にコンテンツを配信することができる。
【0026】
上記ステップ101から104に従って、ユーザがコンテンツを作成し、コンテンツに関連するキーワードを付与し、コンテンツの開示先を指定すると、システムは、コンテンツ、キーワード及び開示先として指定されたユーザ名を関連付けてデータベースに登録する(ステップ105)。
【0027】
次に、開示先として指定された各ユーザがユーザ端末を使用しているときに本システムを起動すると、コンテンツの開示先として指定された旨及びそのコンテンツが通知され、各ユーザのユーザ端末でコンテンツが表示される(ステップ106)。
【0028】
次に、開示先として指定された各ユーザは、コンテンツに対するキーワードの付与・追加・編集を促される(ステップ107)。このように、グループウェア内での膨大な一般的情報の全てに対してキーワードを付与するのではなく、自らが作成したコンテンツ及び自らに開示が許容されたコンテンツに対してのみキーワードを付与してコンテンツ検索の対象とすることにより、ユーザ個人に関連性の高いコンテンツを効率的に検索することができる。なお、コンテンツを作成したユーザがステップ103に従ってそのコンテンツを編集した場合には、開示先として指定された各ユーザに対して、編集後のコンテンツを踏まえたキーワードを編集又は追加するように促すようにシステムを構成してもよい。このような構成にすることにより、コンテンツの更新内容に沿って各ユーザはキーワードを見直すことができる。
【0029】
次に、コンテンツの開示先として指定された各ユーザによって付与されたキーワードをコンテンツ及び各ユーザ名と関連付けてデータベースに登録する(ステップ108)。
【0030】
以上によりデータベースの構築が終了する。次に、上記のようにコンテンツが管理されていることを前提としたコンテンツの検索フローについて説明する。
【0031】
図2(c)は、コンテンツ検索ステップ200の詳細フローを示している。コンテンツ検索のためのデータベースの構築ステップ100が完了している状態で、まず、ユーザがユーザ端末を使用しているときに本システムを起動すると、自らが開示先として指定されているコンテンツが表示される(ステップ201)。次に、閲覧可能なコンテンツの中から所望のコンテンツを検索するためにキーワード指定画面が表示される(ステップ202)。ユーザがキーワードを指定すると、その指定に応答して、システムは指定されたキーワードとデータベース内に登録されているキーワードとを照合し、照合によりデータベース内にそのキーワードが登録されていることが判明した場合には、そのキーワードに紐づくコンテンツがデータベースから抽出され表示される(ステップ203)。以上により、ユーザは、グループウェアサイトを介して所望のコンテンツを閲覧することができる。
【0032】
[データベース構成]
次に、上記のフローにおいて、キーワードとコンテンツとユーザ名がどのようにデータベースに登録されているかを説明する。
【0033】
図6は、ステップ105よって、キーワードとコンテンツの関連付けがデータベース上でどのようになされているかを示す例である。図6では、特に、トピックス(Topics)、レポート(news)、掲示板(documents)、ブログ(blog_entries)、ファイル(managed_files)などのカテゴリ内で作成されたコンテンツがキーワードとどのように関連付けられてデータベースで管理される様子を示している。
tagsは、キーワード名をIDとタイプにより管理している。tagsのタイプ(Type)としては、例えば、キーワードが会社等の団体により統一的に付与されグループウェア内で公開されている会社タグ、キーワードが個人により付与され公開先として指定された第3者に公開される公開タグ、キーワードが個人により付与され第3者には公開されない個人タグがある。上述のステップ103及び108にしたがってユーザにより付与されたキーワードは公開タグ又は個人タグとしてtagでは管理される。コンテンツを作成したユーザ及びコンテンツの開示先として指定されたユーザの各々は、開示先として指定された自分以外のユーザに自らが付与したキーワードを公開する場合には、tagsを公開タグに設定し、そのキーワードを公開しない場合にはtagsを個人タグに設定することができる。
【0034】
tagginsは、どのIDのキーワード(tag_id)がどのコンテンツ(topics,news,documents,blog_entries,managed_filesの5つのいずれか)に付与されているかを関連付けている。図の例では、taggable_idは、この5つのコンテンツのいずれかを指定しており、taggable_typeは、taggable_idで指定されたカテゴリのうちのどのコンテンツであるかを指定している。なお、この例のように、Tagに加えてtagginsにも冗長的にタイプ(Type)を登録することにより、Tagとtagginsの相互参照の回数を低減させて処理の高速化させる構成とすることもできる。
【0035】
本発明は、ユーザが自分の価値観に基づいて「自ら」が付与したキーワード(公開タグ又は個人タグ)を利用してコンテンツ検索を行うことにより、必要かつ有益な情報を効率的に取得することを主眼とするものである。一方で、キーワードについてのtagsのタイプとして、会社タグや他人がキーワードを付与した場合の公開タグも存在する。上述のように、他人が既に付与したキーワードが公開タグとして公開された状態でユーザがキーワードを付与する場合には、他人がコンテンツに対してどのようなキーワードを付与しているかについての情報を考慮して、そのコンテンツに対してキーワードを付与することができるようにシステムを構成してもよい。また、コンテンツを検索しようとする各ユーザは、自らが付与したキーワードの他、会社タグとして付与され公開されているキーワードなどを利用してグループウェア内のコンテンツを検索することも可能となる。会社タグは、例えば、顧客名、製品・サービス名、書類名などの誰が見ても同等の判断をするコンテンツについて検索する際に利用すると特に効果的である。また、ステップ103及び104の代替例として、上述のように、作成したコンテンツは公開するがそれに付与したキーワードは公開しない設定すること、すなわち、tagsにおいて個人タグを設定することが可能であり、第3者に自らが付与したキーワードを知られることを避ける構成とすることもできる。
【0036】
図7は、開示先として指定されたユーザとコンテンツの関連付けが、データベース上でどのようになされるかを示す例である。user_disclosuresは、ユーザ個人単位でコンテンツの開示先を指定するものである。groupe_disclosuresは、複数のユーザを含むグループを一括してコンテンツの開示先として指定するものであり、指定したグループの配下のグループも含めて開示先として指定するものである。direct_groupe_disclosuresは、複数のユーザを含むグループを一括して開示先として指定するものであり、指定したグループの配下にさらにグループが存在する場合には当該配下のグループはコンテンツの開示先として含めないものである。disclosable_idは、トピックス(Topics)、レポート(news)、掲示板(documents)の3つのカテゴリのうちのいずれかを指定するものである。disclosable_typeは、disclosable_idで指定されたカテゴリのうちのどのコンテンツであるかを指定している。
【0037】
図8は、図7においてグループで開示先が指定される場合に、そのグループに属するユーザを指定するためのグループとユーザの関連付けを示した例である。図8の例では、belongingsは、ユーザID:55が、グループID:23に属していることを示している。したがって、図7のgroupe_idは、図8のグループとユーザの関連付けにより、そのグループに実際に属するユーザを指定することができる。
【0038】
図9は、ファイルカテゴリ内のコンテンツについて、開示先として指定されたユーザとコンテンツの関連付けが、データベース上でどのようになされるかを示す例である。foldersは、複数のユーザを含むグループを一括してコンテンツの開示先として指定するものである。folder_inaccessibilitiesは、foldersで指定されたグループ(group_id)に属するユーザのうち、コンテンツの開示先から除外されるユーザを指定するものである。
【0039】
図10及び図11は、ステップ105及び108にしたがって、コンテンツ、キーワード及び開示先として指定されたユーザ名(コンテンツを作成したユーザ名を含む)を関連付けてデータベースに登録したときの概念図である。図10では、レポート(news)ID:297の「documents」にキーワードとして「マーケティング」が付与され、開示先としてgroupe_id:23及びuser_id:55に属するユーザが指定された状態がイメージとして示されている。図11では、ファイル(managed_files)ID:682のファイルにキーワードとして「SOA」が付与され、開示先としてGroupe_id:23のグループ内のユーザのうち、ユーザID:34以外のユーザが指定された状態がイメージとして示されている。
【0040】
図12及び図13は、ステップ106にしたがってユーザにキーワードが付与されたコンテンツがユーザに通知された状態のイメージを示している。図12では、コンテンツID:297には、キーワードとして「マーケティング」が付与され、開示先として指定されたユーザID:55にコンテンツが通知された様子を示している。図13では、ファイルID:682には、キーワードとして「SOA」が付与され、開示先として、Groupe_id:23のグループ内のユーザのうち、ユーザID:34以外のユーザが指定された状態で、当該グループに属するユーザID:55のユーザにコンテンツが通知された様子を示している。
【0041】
図14は、ステップ107にしたがってユーザがキーワードを追加・編集したときのイメージを示したものである。タグID:451において会社タグのタイプでキーワード:SOAが追加又は編集された状態と、タグID:453において個人タグのタイプでキーワード:重要が追加又は編集された状態と、タグID:451において公開タグのタイプでキーワード:ナレジオンが追加又は編集された状態とが示されている。
【0042】
図15は、ステップ203にしたがって検索結果としてキーワードに紐づくコンテンツをユーザ端末に表示した様子を示している。ユーザ端末において検索しているのはユーザID:55のユーザである。図15によれば、キーワード:SOAが付与された掲示板(documents)のID:297のコンテンツと、キーワード:SOAが付与されたファイル(managed_files)のID:682のコンテンツとがユーザ端末に表示されるときのデータベース上の様子が理解される。
【実施例1】
【0043】
ここで、上記の処理フローを利用して実際にコンテンツ検索を行う実施例についてユーザインターフェースの例を通して説明する。
【0044】
図16から20は、図2(b)のステップ101から103にしたがってユーザがコンテンツを作成し当該コンテンツに対するキーワードを付与した状態の例を示す。
【0045】
図16は、レポート作成画面において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。図17は、掲示板において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。図18は、ブログにおいて、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。図19は、ファイル管理において、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。図20は、トピックスにおいて、コンテンツに対してキーワードを付与した様子を示している。
【0046】
図16から20を参照すると、どのカテゴリのタイプにおいても、1つのコンテンツに対して複数のキーワードを付与することができるようになっていることがわかる。すなわち、コンテンツの内容、重要度など様々な着眼点で自分なりのコンテンツの「意味づけ」をすることができるようになっている。また、キーワード付与画面には、「自分だけが利用するキーワードをつけるにはキーワードの先頭に@をつけてください」と注意書きが示されており、第三者に知らせる必要のない又は知られたくないキーワードの前にはアットマーク(@)を記載することができるようになっている。例えば、図17の例では、コンテンツの開示先として指定された他のユーザには、キーワード「宿題」は開示されない(すなわち、タグのタイプが個人タグとなっている)ようになっている。
【0047】
図21は、図2(b)のステップ106に従ってコンテンツの開示先として指定されたユーザのユーザ端末でコンテンツが表示された状態の例を示す。図21からわかるように、画面には、コンテンツに既に付与されている複数のキーワードが表示されている。
【0048】
図22(a)及び(b)は、図2(c)のステップ201から203に従ってユーザがコンテンツの検索をする様子を示している。具体的には、ユーザがレポートをユーザ端末で参照している(図22(a))ときに、ユーザがキーワードを指定して検索をしようとしている状態(図22(b))を示している。この場合、閲覧しているレポートにおいて既に登録され表示されているキーワードとして例えば「営業」をクリックすることによってコンテンツを検索することができる。
【0049】
図22(c)は、コンテンツの検索結果の様子を示している。図から、ファイル、レポート、掲示板の各々のカテゴリに属するコンテンツが検索結果としてヒットしていることがわかる。
【実施例2】
【0050】
図23から25は、コンテンツ検索の別の実施例として「ナレジオン」という製品を社内で開発し、社内にこれを導入し、社員全員が利用している状況において、コンテンツを検索した結果を示すものである。
【0051】
図23は、製品開発に特に関わっていないが「ナレジオン」を使用している一般社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。この社員による検索は、製品に関するQ&Aの掲示板や、製品を客に導入した事例紹介等の一般的な情報として2件が表示されるという結果を得ている。
【0052】
図24は、「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わっている社員には、一般社員が取得した上記の情報に加え、「ナレジオン」に関する開発スケジュール、製品仕様、営業資料、売上計画資料、製品についてのクレームレポート等のプロジェクトメンバーのみに必要かつ開示され得る情報が表示されている。これは、この社員が開示先として指定されているコンテンツの数が他の一般社員より多いことに伴う結果である。
【0053】
図25は、「ナレジオン」の開発プロジェクトに携わった派遣社員が、キーワードを「ナレジオン」としてコンテンツを検索した結果を示している。この契約社員には、プロジェクトを推進していく上で必要な情報、ファイル、掲示板の情報のみが表示されている。この検索結果は、派遣社員などの所謂外部会社の人間には、社内の機密情報を含んだ外部には出したくない情報は開示・利用させない設定をしていることに起因している。
【0054】
このように、コンテンツの作成者又は管理者が開示先を適切に設定しておくことにより、コンテンツを検索しようとする各ユーザには必要かつ有益な情報を提供すると共にコンテンツ自体の取り扱いについてセキュリティを確保することができる。
【実施例3】
【0055】
上述したとおり、コンテンツに対してキーワードを付けるということは、所謂「意味づけ」を行うことであり、これにより、コンテンツに対して、より濃く、適格な意味を持たせることが可能となる。図26(a)及び(b)は、「マーケティング」という単語で、(a)テキスト全文検索を行った結果と、(b)本発明に係るキーワード検索を行った結果を示している。
【0056】
図26(a)は「マーケティング」という単語が含まれるコンテンツが全て表示されるが、必ずしもユーザが必要とするマーケティング活動に関する情報が検索結果として表示されるとは限らない。これは従来の一般的な検索方法である。一方、図26(b)の結果は、マーケティング活動に関する情報が的確に結果として表示されるのが見て取れる。ある特別な単語に関してどうしても見つけ出したい時には、テキスト全文検索の優位性はあるが、関心のあるコンテンツを少ない手間・短時間で的確に収集する為には、本発明のように各ユーザが付与したキーワードにより検索することで高い効果が得られる。
【0057】
以上のように、本発明の実施の一形態及び実施例について説明してきたが、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、これに種々の変更を加え得るものであることは容易に理解される。そして、それらが特許請求の範囲の各請求項に記載した事項、及びそれと均等な事項の範囲内にある限り、当然に本発明の技術的範囲に含まれる。上記の実施例は特定の製品に対してのものであったが、これはあくまでも一例であり、本発明がこの特定の具体例に限定されるものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グループウェアサイトを介して閲覧可能な複数のコンテンツの中から特定のコンテンツを検索するコンテンツ検索システムであって、
ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときに、前記コンテンツに関連するキーワードを付与するようにユーザに促す第1のキーワード付与手段と、
ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときに、ユーザに対して、グループウェアサイト内で前記コンテンツの開示を許容する他のユーザを設定するように促す開示設定手段と、
前記開示設定手段により前記コンテンツの開示を許容された各ユーザに対して、コンテンツに対するキーワードを付与するように促す第2のキーワード付与手段と、
コンテンツと、前記第1及び第2のキーワード付与手段により前記コンテンツに対して付与された各々のキーワードと、前記キーワードの各々を付与したユーザとを関連付けて記憶するキーワード記憶データベースと、
ユーザが作成したコンテンツ及びユーザが開示を許容されているコンテンツの中から特定のコンテンツをユーザ端末において表示するために、ユーザにキーワードを指定させるキーワード指定手段と、
前記キーワード指定手段により指定されたキーワードが付与されたコンテンツを前記キーワード記憶データベースから抽出して表示するコンテンツ表示手段とを備えたコンテンツ検索システム。
【請求項2】
ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記開示設定手段は、前記コンテンツの開示を許容するユーザを再度設定するようにユーザに促す請求項1に記載のコンテンツ検索システム。
【請求項3】
ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記第1のキーワード付与手段は、さらに、編集後のコンテンツに関連するキーワードを編集又は追加するようにユーザに促す請求項1又は2に記載のコンテンツ検索システム。
【請求項4】
ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記第2のキーワード付与手段は、さらに、前記コンテンツの開示を許容されたユーザに対してコンテンツに対するキーワードを編集又は追加するように促す請求項1から3のいずれか1つに記載のコンテンツ検索システム。
【請求項5】
前記第1のキーワード付与手段により付与されたキーワードは、前記開示設定手段によりコンテンツの開示を許容された各ユーザに公開される請求項1に記載のコンテンツ検索システム。
【請求項6】
前記第2のキーワード付与手段により付与されたキーワードは、前記開示設定手段によりコンテンツの開示を許容された各ユーザに公開される請求項1に記載のコンテンツ検索システム。
【請求項1】
グループウェアサイトを介して閲覧可能な複数のコンテンツの中から特定のコンテンツを検索するコンテンツ検索システムであって、
ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときに、前記コンテンツに関連するキーワードを付与するようにユーザに促す第1のキーワード付与手段と、
ユーザが作成したコンテンツをグループウェアサイト内に登録するときに、ユーザに対して、グループウェアサイト内で前記コンテンツの開示を許容する他のユーザを設定するように促す開示設定手段と、
前記開示設定手段により前記コンテンツの開示を許容された各ユーザに対して、コンテンツに対するキーワードを付与するように促す第2のキーワード付与手段と、
コンテンツと、前記第1及び第2のキーワード付与手段により前記コンテンツに対して付与された各々のキーワードと、前記キーワードの各々を付与したユーザとを関連付けて記憶するキーワード記憶データベースと、
ユーザが作成したコンテンツ及びユーザが開示を許容されているコンテンツの中から特定のコンテンツをユーザ端末において表示するために、ユーザにキーワードを指定させるキーワード指定手段と、
前記キーワード指定手段により指定されたキーワードが付与されたコンテンツを前記キーワード記憶データベースから抽出して表示するコンテンツ表示手段とを備えたコンテンツ検索システム。
【請求項2】
ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記開示設定手段は、前記コンテンツの開示を許容するユーザを再度設定するようにユーザに促す請求項1に記載のコンテンツ検索システム。
【請求項3】
ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記第1のキーワード付与手段は、さらに、編集後のコンテンツに関連するキーワードを編集又は追加するようにユーザに促す請求項1又は2に記載のコンテンツ検索システム。
【請求項4】
ユーザがコンテンツを編集した場合に、前記第2のキーワード付与手段は、さらに、前記コンテンツの開示を許容されたユーザに対してコンテンツに対するキーワードを編集又は追加するように促す請求項1から3のいずれか1つに記載のコンテンツ検索システム。
【請求項5】
前記第1のキーワード付与手段により付与されたキーワードは、前記開示設定手段によりコンテンツの開示を許容された各ユーザに公開される請求項1に記載のコンテンツ検索システム。
【請求項6】
前記第2のキーワード付与手段により付与されたキーワードは、前記開示設定手段によりコンテンツの開示を許容された各ユーザに公開される請求項1に記載のコンテンツ検索システム。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24a】
【図24b】
【図25】
【図26a】
【図26b】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24a】
【図24b】
【図25】
【図26a】
【図26b】
【公開番号】特開2011−14092(P2011−14092A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−159970(P2009−159970)
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(392025205)株式会社ユーフィット (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(392025205)株式会社ユーフィット (1)
【Fターム(参考)】
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