説明

ケア記録支援システム

【課題】 PDAを使用してケア対象者からのデータ収集作業を容易化すると共に、PDA側におけるセキュリティ管理についても、従前の操作権限データをそのまま流用しつつも、万全なものとしたシステムを提供することにある。
【解決手段】 PDAには、各種のデータをキーボードやタッチペンに頼ることなく、音声語を介して容易に入力可能とする。しかも、非音声入力操作に関するセキュリティ管理については、従前から存在する職員別操作権限データを参照することにより実行され、音声入力操作に関するセキュリティ管理については、音声認識手段による認識結果と項目読み仮名データとの照合結果に基づいて実行される。さらに、音声認識手段としては仮名単位での認識が可能なものが採用されているため、照合一致するか否かの判断は項目読み仮名データの内容如何によるものとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特別養護老人ホームや老人保健施設と言った介護(ケア)施設において、ケア日誌等のケア関係帳票の作成作業に使用されるケア記録支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、特別養護老人ホームや老人保健施設と言った介護施設においては、ケア日誌等のケア関係帳票の作成作業のために、デスクトップ型又はノート型等のパソコンを使用したケア記録支援システムが導入されている。このようなシステムを構成するパソコンには、予め決められた複数の入力項目のそれぞれに対するデータ入力に基づいて、ケア日誌等のケア関係帳票を自動的に作成・出力する機能(プログラム)が組み込まれている。図28には、同パソコンにより作成・出力された日誌画面aの一例が示されている。
【0003】
パソコンに入力されるデータには、ケア対象者から取得されたバイタル等の個人情報が多数含まれている。そのため、この種のパソコンには、各入力項目に関して、入力可能、閲覧のみ、入力不可能の別を各職員毎に定義してなる職員別操作権限データを登録するための手段と、職員別操作権限データを参照することにより各職員の入力操作に関するセキュリティ管理を行う手段と、が組み込まれている。
【0004】
ケア対象者から取得されるデータは、一旦、メモ用紙等に記録された後、パソコンの置き場所にまで運ばれて、担当職員等によりキーボードやマウスを利用してパソコンに入力されるのが通例である。そのため、このようなシステムを導入したとしても、ケア対象者の人数が多い大規模施設にあっては、担当者によるデータ入力には手間がかかり、入力ミスも起こりやすい。
【0005】
一般に、データ発生源へと持ち歩いて、データを直接に電子的に収集できる装置としては、PDA(Personnal Digital Assistants)が知られており、このPDAを使用すればバイタル等のデータをケア対象者から直接に収集すると共に、これをパソコンに繋いで自動入力することにより、ケア担当者の負担を軽減できることが見込まれる。
【0006】
なお、PDAによってデータの入力を行う介護システムについては、いくつかの技術文献が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−114596号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、PDAにおける入力手段として、キーボードやタッチペン等の操作手段を採用すると、バイタル等の個人データの入力には文字や数字の組み合わせが多く必要であることから、操作性の点で問題が多い。
【0008】
また、バイタル等の入力データは個人情報であるため、PDA側でもセキュリティ管理が必要であるが、そのために、パソコン側の職員別操作権限データのほかに、PDA側でも独自のフォーマットによる職員別操作権限データを持つとすれば、パソコン側のマスタデータを改変したり、PDA側に専用の権限データ登録手順を組み込むことが必要となり、システムの拡張性を損ねる結果となる。
【0009】
本発明は、上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、PDAを使用してケア対象者からのデータ収集作業を容易化すると共に、PDA側におけるセキュリティ管理についても、従前の職員別操作権限データをそのまま流用しつつも、万全なものとしたケア記録支援システムを提供することにある。
【0010】
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解される筈である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明によるケア記録支援システムは、予め決められた複数の入力項目のそれぞれに対する職員によるデータ入力に基づいてケア日誌等のケア関係帳票を作成する機能が組み込まれたパソコンと、ケアを受ける対象者の居る室内に持ち歩いて各ケア対象者に関するデータの収集を行うためのPDAと、パソコンとPDAとの間におけるデータの転送を行うための手段と、を含んでいる。
【0012】
前記パソコンには、所定の第1の階層における各入力項目名に相当する読み仮名を定義してなる項目読み仮名データを登録するための手段と、所定の第2の階層における各入力項目に関して、入力可能、閲覧のみ、入力不可能の別を各職員毎に定義してなる職員別操作権限データを登録するための手段と、職員別操作権限データを参照することにより各職員の入力操作に関するセキュリティ管理を行う手段と、が組み込まれている。
【0013】
前記PDAには、パソコンから取得される職員別操作権限データを一時記憶するための手段と、パソコンから取得される項目読み仮名データを一時記憶するための手段と、仮名単位での認識が可能な音声認識手段と、職員別操作権限データを参照することにより各職員の非音声入力操作に関するセキュリティ管理を行う第1のセキュリティ管理手段と、音声認識手段による認識結果と項目読み仮名データとの照合結果に基づいて各職員の音声入力操作に関するセキュリティ管理を行う第2のセキュリティ管理手段と、が組み込まれている。ここで、『一時記憶』とは、記憶装置の一時メモリ領域内に格納させることである。
【0014】
このような構成によれば、PDAには、音声認識手段が組み込まれているので、ケア利用者に関する各種のデータを、キーボードやタッチペンに頼ることなく、音声語を介して容易に入力することができる。しかも、各職員の非音声入力操作に関するセキュリティ管理については、従前から存在する職員別操作権限データを参照することにより実行される一方、各職員の音声入力操作に関するセキュリティ管理については、音声認識手段による認識結果と項目読み仮名データとの照合結果に基づいて実行されるため、PDA側におけるセキュリティ管理についても、従前の職員別操作権限データをそのまま流用しつつも、万全なものとすることができる。
【0015】
しかも、本発明にあっては、音声認識手段としては仮名単位での認識が可能なものが採用されているため、照合一致するか否かの判断は項目読み仮名データの内容如何によるものとなり、例えば、室名「XXXX」をその地方の方言により室名「YYYY」と登録しておけば、その方言を知らない第三者には照合一致をみることがなく、これにより項目読み仮名データの内容を介しても、セキュリティ管理が可能となる。
【0016】
この発明の一実施態様においては、第1のセキュリティ管理手段は、入力可能として定義された入力項目名は表示画面に表示させる一方、閲覧のみ又は入力不可能とされる入力項目名は表示画面に表示させない、としてセキュリティ管理を行う。
【0017】
この発明によると、操作権限によって入力項目名を表示画面に表示させないことにより、セキュリティレベルを向上することができる。
【0018】
この発明の一実施態様においては、第2のセキュリティ管理手段は、照合一致と判定されるときには次の階層へと移行させる一方、照合不一致と判定されるときには次の階層へと移行させないとしてセキュリティ管理を行う。
【0019】
この発明によると、照合一致の場合のみ次の階層へ移行されることにより、入力操作においてのセキュリティレベルを向上することができる。
【0020】
この発明の好ましい一実施態様においては、所定の第1の階層が項目名選択階層であり、かつ所定の第2の階層が取得されるべきデータ名選択階層である。
【0021】
この発明によると、2段階の階層を設けることで、各職員の入力操作に関するセキュリティレベルを向上することができる。
【0022】
この発明の好ましい一実施態様においては、パソコンとPDAとの間におけるデータの転送を行うための手段が、コネクタにより着脱可能なケーブルを介する通信手段である。
【0023】
この発明によると、パソコンとPDAとはデータの同期と取るときにだけ、ケーブルを接続するため、PDAは入力場所を指定することなく自由にデータ入力を行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、PDAには、音声認識手段が組み込まれているので、ケア利用者に関する各種のデータを、キーボードやタッチペンに頼ることなく、音声語を介して容易に入力することができる。しかも、各職員の非音声入力操作に関するセキュリティ管理については、従前から存在する職員別操作権限データを参照することにより実行される一方、各職員の音声入力操作に関するセキュリティ管理については、音声認識手段による認識結果と項目読み仮名データとの照合結果に基づいて実行されるため、PDA側におけるセキュリティ管理についても、従前の職員別操作権限データをそのまま流用しつつも、万全なものとすることができる。
【0025】
しかも、本発明にあっては、音声認識手段としては仮名単位での認識が可能なものが採用されているため、照合一致するか否かの判断は項目読み仮名データの内容如何によるものとなり、例えば、室名「XXXX」をその地方の方言により室名「YYYY」と登録しておけば、その方言を知らない第三者には照合一致をみることがなく、これにより項目読み仮名データの内容を介しても、セキュリティ管理が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に、この発明に係るケア記録支援システムの好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
本実施形態のケア記録支援システムのシステム構成図が図1に示されている。同図に示されるように、ケア記録支援システムは、パソコン1と、携帯端末装置2とを含んでいる。また、パソコン1と、携帯端末装置2とは、通信ケーブル3をそれぞれに接続することによってデータの同期を取ることができる。
【0028】
ファイル同期のイメージを示した説明図が図2に示されている。同図に示されるように、Microsoft(登録商標)社のActive Sync(登録商標)などの同期ソフト4により、パソコン1で作成されたマスタ情報5が携帯端末装置2へ同期が行われ、マスタ情報5’がコピーされる。同様に、携帯端末装置2で入力されたバイタル情報6は、パソコン1へ同期が行われ、バイタル情報6’がコピーされる。
【0029】
パソコンの内部構成を示すブロック図が図3に示されている。同図に示されるように、この例のパソコン300は、制御部301と、表示部302と、入力操作部303と、記憶部304と、外部インターフェース305とを含んでいる。
【0030】
制御部301は、パソコン300の動作を統括する情報処理装置である。記憶部304に格納されたマスタ管理処理や同期ソフトプログラムが実行されることにより、マスタ情報の管理・作成の機能、並びにデータ同期の機能がソフトウェア的に実現される。
【0031】
表示部302は、CRTや液晶が用いられ、制御部301で画像処理された画像データが映し出される。
【0032】
入力操作部303は、所謂キーボードやマウスなどの入力装置である。入力操作部303によって生成された入力信号は制御部301へ送信される。
【0033】
記憶部304は、所謂HDD等の記憶装置である。記憶部304のデータ領域には、後に説明するマスタ登録処理と同期処理とが含まれるプログラムと、マスタデータと、入力データとが記憶され、一時メモリ領域には、セキュリティ情報値が記憶される。
【0034】
インターフェース305は、所謂USB(Universal Serial Bus)等である。USBに通信ケーブルを接続することによって、携帯端末装置と接続することができる。
【0035】
携帯端末装置の内部構成を示すブロック図が図4に示されている。同図に示されるように、この例の携帯端末装置400は、所謂PDA(Personal Digital Assistants)端末であり、制御部401と、表示部402と、入力操作部403と、音声入力器404と、記憶部405と、インターフェース406とを含んでいる。
【0036】
制御部401は、携帯端末装置400の動作を統括する情報処理装置である。記憶部404に格納されたデータ入力処理や音声入力処理が実行されることにより、データ入力・更新の機能がソフトウェア的に実現される。
【0037】
表示部402は、小型の液晶が用いられ、制御部401で画像処理された画像データが映し出される。
【0038】
入力操作部403は、所謂タッチペンなどの入力装置である。入力操作部403によって生成された入力信号は制御部401へ送信される。
【0039】
音声入力器404は、所謂マイクロホン等の音声入力装置である。音声入力器404では、音声を電気信号に変換し、制御部401へ電気信号の送信が行われる。
【0040】
記憶部405は、所謂HDD等の記憶装置である。記憶部405のデータ領域には、後に説明する本発明のデータ入力処理と同期処理とが含まれるプログラムと、音声認識プログラムと、マスタデータと、入力データとが記憶され、一時メモリ領域には、セキュリティ情報と、音声識別データが記憶される。
【0041】
インターフェース406は、所謂USB(Universal Serial Bus)やクレードル等である。USBやクレードルに通信ケーブルを接続することによって、パソコンと接続することができる。
【0042】
次に本実施形態のケア支援システムの動作を示すゼネラルフローチャートが図5に示されている。同図に示されるように、ケア記録支援システムはパソコンのマスタ登録処理(ステップ501)と、パソコンのマスタ出力処理(ステップ502)と、携帯端末装置のデータ入力処理(ステップ503)と、パソコンのデータ取込処理(ステップ504)とから構成されている。
【0043】
パソコンのマスタ登録処理(ステップ501)は、データ入力に必要な入力項目(マスタ)の登録が行われる。さらに、マスタ登録処理(ステップ501)は、本発明の要部であるユーザの入力項目に関するセキュリティの設定と、マスタに該当する携帯端末の音声入力認識用カナ登録とが行われる。
【0044】
セキュリティ設定例を示す説明図が図6に示されている。同図に示されるように、セキュリティ設定表600には、職員番号毎にバイタルや食事などの入力項目のセキュリティ情報が表示される。セキュリティ設定表600内の数字1〜3は、各セキュリティレベルであり、『1』は入力可能の権限、『2』は閲覧のみの権限、『3』は入力不可能の権限となり、各入力項目毎に登録が行われる。登録後、セキュリティ設定表600は、セキュリティ設定マスタとして、記憶部304に格納される。
【0045】
このセキュリティ設定マスタは、本システムログイン後にログインユーザの権限を取得するときに利用される。
【0046】
ログインユーザのセキュリティ情報取得処理を示すフローチャートが図7に示されている。同図に示されるように、ログインが完了すると、ログインユーザの職員番号よりセキュリティ設定マスタの検索が行われ、該当する各入力項目のセキュリティ情報の取得が行われる(ステップ701)。変数nに1が格納され(ステップ702)、取得したセキュリティ情報の値が“1”の場合には(ステップ703YES)、フラグF(n)に“1”が割り当てられる(ステップ704)。
【0047】
取得したセキュリティ情報の値が“2”の場合には(ステップ703NO、ステップ708YES)、フラグF(n)に“2”が割り当てられる(ステップ709)。取得したセキュリティ情報の値が“3”の場合には(ステップ703NO、ステップ708NO)、フラグF(n)に“3”が割り当てられる(ステップ710)。フラグにセキュリティ情報値が割り振られると、変数nに1が加えられる(ステップ705)。
【0048】
セキュリティ情報値の割り振りは登録された入力項目数分行われ(ステップ706NO)、登録された入力項目全ての割り振り(セキュリティ情報の判定)が終了した場合には(ステップ706YES)、フラグFの値が記憶部304の一時メモリに格納され(ステップ707)、引き続き、セキュリティ情報に基づいた画面表示設定が行われる。
【0049】
パソコンの画面表示・入力設定処理を示すフローチャートが図8に示されている。同図に示されるように、セキュリティ情報が取得処理が行われると、記憶部304の一時メモリに格納されたフラグFの値が取得される(ステップ801)。変数nに1が格納され(ステップ802)、F(n)の値の判別が行われる。
【0050】
F(n)の値が“1”の場合には(ステップ803YES)、該当入力画面は入力可能と設定され(ステップ804)、該当入力ボタン表示と設定される(ステップ805)。F(n)の値が“2”の場合には(ステップ803NO、ステップ809YES)、閲覧のみに設定され(ステップ810)、該当入力ボタン表示と設定される(ステップ805)。F(n)の値が“3”の場合には(ステップ803NO、ステップ809NO)、入力不可能と設定され(ステップ811)、該当入力ボタンが非表示と設定される(ステップ812)。変数nに1が加えられ(ステップ806)、表示・入力の設定が終了するまで設定処理が行われる(ステップ807NO)。表示・入力の設定が終了した(変数nの値が最大値)場合には(ステップ807YES)、表示・入力の設定が含まれた初期画面が表示される(ステップ808)。
【0051】
マスタの音声認識用カナ登録画面の表示例が図9に示されている。同図に示されるように、マスタ画面(音声認識カナ入力用)900は、マスタ選択ボタン901と、更新ボタン902と、閉じるボタン903とを含んでいる。この例のマスタ画面(音声認識カナ入力用)900は、部屋マスタが表示され、部屋マスタには、ID表示欄904と、部屋名称表示欄905と、部屋名称カナ入力欄906と、表示順表示欄907と、部屋分類表示欄908とが表示される。図示しない各マスタ登録画面でマスタ項目を登録すると、各表示欄904〜908に登録内容が表示される。部屋名称カナ入力欄906は、部屋名称表示欄905に適したカナを自由に入力することができる。これによって、例えば部屋名が『あさがお』の場合には、『アサカ゛オ』と入力し、『ひまわり』の場合には、『ヒマワリ』と入力することによって、部屋名称と音声入力用の語句が紐付くことになり、音声で入力したときに適した項目を選択することができる。
【0052】
また、音声認識手段としては仮名単位での認識が可能なものが採用されているため、照合一致するか否かの判断は項目読み仮名データの内容如何によるものとなり、例えば、室名「XXXX」をその地方の方言により室名「YYYY」と登録しておけば、その方言を知らない第三者には照合一致をみることがなく、これにより項目読み仮名データの内容を介しても、セキュリティ管理が可能となる。
【0053】
パソコンのマスタ出力処理(ステップ502)を示すフローチャートが図10に示されている。同図に示されるように、パソコン300は、USBケーブル等を介して、携帯端末装置400との接続が行われると、パソコン300の表示部302には、接続完了を通知する画面が表示される(ステップ1001)。接続完了画面通知後(ステップ1001)、マスタ出力画面が表示され、マスタ出力画面上の操作ボタン押下により、携帯端末装置400にマスタ情報が送信される(ステップ1002)。
【0054】
マスタ出力画面の表示例が図11に示されている。同図に示されるように、マスタ出力画面1100は、マスタの該当日を選択する日付入力欄1101と、携帯端末装置400での西暦・和暦表示選択ボタン1102と、通信開始ボタン1103と、同期先フォルダ入力欄1104と、出力を行うマスタ一覧1105とを含んでいる。指定した日付で携帯端末装置400にマスタデータを送信していない場合には、マスタ一覧1105の状態は、『ファイル無』と表示される。通信開始ボタン1103が押下されると、同期先フォルダ入力欄1104で入力されたフォルダ先に、マスタデータが送信される。
【0055】
図10に戻り、マスタ情報が携帯端末装置400に送信されると(ステップ1002)、携帯端末装置400の記憶部405にマスタ情報が格納される(ステップ1003)。マスタデータが送信されると、図12のマスタ出力後のマスタ出力画面に示されるように、出力後のマスタ一覧1105’の状態は『ファイル有』と変更され、さらに、件数と、マスタデータサイズ、更新日時とが表示される(ステップ1004)。
【0056】
次に、携帯端末装置のデータ入力処理(ステップ503)を示すフローチャートが図13に示されている。同図に示されるように、携帯端末装置400のデータ入力プログラムが起動されると、ログイン画面が表示される(ステップ1301)。
【0057】
携帯端末装置のログイン画面の表示例が図14に示されている。同図に示されるように、ログイン画面1400は、職員番号入力欄1401と、パスワード入力欄1402と、ログインボタン1403とを含んでいる。職員番号入力欄1401と、パスワード入力欄1402とに、それぞれ職員番号とパスワードとを入力してログインボタン1403を押下すると、ログイン処理が行われ、ログインが成功した場合には(ステップ1302YES)、ログインしたユーザのセキュリティ情報が取得され(ステップ1303)、ログインに失敗した場合には(ステップ1302NO)、ログイン画面が再度表示される。セキュリティ情報は各ユーザ毎にパソコン300で設定され、マスタ情報出力時に携帯端末装置400側へ送信される。
【0058】
なお、セキュリティ情報の取得の処理は、パソコン300でのログインユーザのセキュリティ情報取得処理のフローチャート図7と同様であり、記憶部405に格納されたセキュリティ設定マスタを参照してセキュリティ情報フラグFの値が一時メモリに格納される。
【0059】
ログインユーザのセキュリティ情報が取得されると(ステップ1303)、そのセキュリティ情報に従った選択画面が表示される(ステップ1304)。この際、ログインユーザがある項目のデータ入力の権限がない場合には、その項目が非表示設定となり、項目が選択できないように設定される。
【0060】
ログインユーザの項目表示設定処理を示すフローチャートが図15に示される。同図に示されるように、セキュリティ情報が取得処理が行われると、記憶部405の一時メモリに格納されたフラグFの値が取得される(ステップ1501)。変数nに1が格納され(ステップ1502)、F(n)の値の判別が行われる。
【0061】
F(n)の値が“1”の場合には(ステップ1503YES)、該当入力画面は入力可能と設定され(ステップ1504)、音声入力可能と設定され(ステップ1505)、該当入力ボタン表示と設定される(ステップ1506)。F(n)の値が“2”または“3”の場合には(ステップ1503NO)、入力不可能と設定され(ステップ1510)、音声入力不可能と設定され(ステップ1511)、該当入力ボタンが非表示と設定される(ステップ1512)。変数nに1が加えられ(ステップ1507)、表示設定が終了するまで設定処理が行われる(ステップ1508NO)。表示設定が終了した(変数nの値が最大値)場合には(ステップ1508YES)、図16に示される入力項目選択画面(画面表示設定)1600の表示・非表示設定エリア1601と音声入力表示1603とに表示条件が割り付けられる(ステップ1509)。この表示・非表示設定エリア1601と音声入力表示1603とは、フラグの値が“1”の場合のときに、各入力項目ボタンがアクティブになるように予め設定されている。
【0062】
これらの処理により、非音声入力操作に関するセキュリティ管理については、従前から存在する職員別の操作権限データをそのまま流用することができる。
【0063】
図13に戻り、選択画面が表示されると(ステップ1304)、入力操作が行われるまで待機状態が保たれる(ステップ1305)。入力操作が行われると(ステップ1306YES)、制御部401では、入力操作方法の識別が行われる(ステップ1307)。入力方法がタッチペンを用いた操作の場合には(ステップ1307タッチペン)、タッチ操作で指定された選択画面が表示される(ステップ1309)。入力方法が音声入力の場合には(ステップ1307音声)、音声入力の照合処理が行われ(ステップ1308)、指定された選択画面が表示される(ステップ1309)。
【0064】
音声入力の照合処理(ステップ1308)を示すフローチャートが図17に示されている。同図に示されるように、音声入力器404で発話されると、音声が電気信号に変換され、その電気信号が制御部401で受信される(ステップ1701)。電気信号が受信されると(ステップ1701)、電気信号は音声識別用データに変換され(ステップ1702)、電気信号の受付が完了するまで行われる(ステップ1703NO)。電気信号の受付が完了した場合には(ステップ1703YES)、音声識別用データが記憶部405の一時メモリに格納される(ステップ1704)。
【0065】
記憶部405のメモリマップが図18に示されている。同図(a)に示されるように、一時メモリ領域には、音声識別用データ(この例では、アサカ゛オ)が格納される。また、同図(b)に示されるように、データ領域には、各マスタデータの音声識別カナ(この例では、部屋名)が格納されている。
【0066】
変数nに1が格納され(ステップ1705)、一時メモリに格納されたn番目の文字が取得される(ステップ1706)。取得した文字をキーとして、記憶部405に格納されたマスタデータの音声識別カナが検索される(ステップ1709)。検索が存在しない場合には(ステップ1708NO)、音声が入力されるまで待機状態になり、該当データが存在する場合には(ステップ1708YES)、変数nに1が加えられ(ステップ1709)、さらに一時メモリに格納された音声識別データのn番目の文字が取得され、マスタデータの検索が行われる。この検索処理は、音声識別データの文字数分行われる(ステップ1710NO)。音声識別データの文字数分行われた場合には(ステップ1710YES)、マスタデータから該当データが抽出される(ステップ1711)。
【0067】
これらの処理により、各職員の音声入力操作に関するセキュリティ管理については、音声認識結果と項目読み仮名データとの照合結果に基づいて実行されるため、PDA側におけるセキュリティ管理についても、従前の職員別の操作権限データをそのまま流用することができる。さらに、照合一致と判定された場合にのみ次の階層へ移行されることから、入力操作においてのセキュリティレベルを向上することができる。
【0068】
部屋選択画面の表示例が図19に示されている。同図に示されるように、部屋選択画面1900は、部屋名一覧1901と、音声入力表示1902とを含んでいる。携帯端末装置400で、音声入力が可能な場合は、音声入力表示1902が表示されている。携帯端末装置400に設置されている音声入力ON/OFFボタンを押下して、音声入力モードをONにすることにより、音声入力を行うことができる。部屋名の選択を行うには、例えば部屋名『あさがお』を選択する。『アサカ゛オ』と音声入力器404に向けて発話すると、制御部401が『アサカ゛オ』という言葉をキーにして、部屋マスタの検索が行われ、カナ『アサカ゛オ』に紐付けされている部屋名『あさがお』が部屋マスタに存在するため、部屋名『あさがお』が選択され、部屋名『あさがお』に入居されている利用者選択画面が表示される。また、タッチペンによる操作は、部屋名一覧1901に表示されている『あさがお』をタップすることにより、部屋名が選択される。
【0069】
利用者選択画面の表示例が図20に示されている。同図に示されるように、利用者選択画面2000は、利用者一覧2001と、閉じるボタン2002と、確定ボタン2003と、音声入力表示2004とを含んでいる。部屋選択画面1900と同様に、利用者の選択を行うには、例えば利用者名を『ほのぼの 太郎』を選択する。『ホノホ゛ノタロウ』と音声入力器404に向けて発話すると、制御部401が『ホノホ゛ノタロウ』という言葉をキーにして、利用者マスタの検索が行われ、カナ『ホノホ゛ノタロウ』に紐付けされている利用者名『ほのぼの 太郎』が利用者マスタに存在するため、『ほのぼの 太郎』が選択される。選択表示された利用者で確定を行う場合は、『カクテイ』と発話すると、制御部404では確定と判断され、利用者名『ほのぼの 太郎』のチェック項目選択画面が表示される。画面を閉じる場合には、『トシ゛ル』と発話すると利用者選択画面2000が閉じ、部屋選択画面1900が表示される。また、タッチペンによる操作は、利用者名一覧2001に表示されている『ほのぼの 太郎』をタップして利用者を選択し、さらに確定ボタン2003をタップすることにより、利用者が選択される。
【0070】
入力項目選択画面の表示例が図21に示されている。同図に示されるように、入力項目選択画面2100は、入力項目一覧2101と、閉じるボタン2102と、音声入力表示2103とを含んでいる。また、入力項目選択画面2100が表示されるとき、後述の表示設定処理によって、入力項目一覧2101の表示項目の表示・非表示の切り替えが行われる。
【0071】
部屋選択画面1900や利用者選択画面2000と同様に、入力項目の選択を行うには、例えば入力項目を『バイタル』を選択する。『ハ゛イタル』と音声入力器404に向けて発話すると、制御部401が『ハ゛イタル』という言葉をキーにして、入力項目マスタの検索が行われ、カナ『ハ゛イタル』に紐付けされている入力項目『バイタル』が入力項目マスタに存在するため、『バイタル』が選択される。選択表示された入力項目で確定を行う場合は、『カクテイ』と発話すると、制御部404では確定と判断され、バイタル入力画面が表示される。画面を閉じる場合には、『トシ゛ル』と発話すると入力項目選択画面2100が閉じ、利用者選択画面2000が表示される。また、タッチペンによる操作は、入力項目一覧2101に表示されている『バイタル』をタップして入力項目を選択することにより、入力項目が選択される。
【0072】
表示設定処理を示すフローチャートが図22に示されている。同図に示されるように、画面表示指示を受けると、記憶部405の一時メモリに格納されたフラグFの値が取得される(ステップ2201)。表示指示があった画面の変数nの値が取得され(ステップ2202)、F(n)の値の判別が行われる。
【0073】
F(n)の値が“1”の場合には(ステップ2203YES)、該当入力画面は入力可能と設定され(ステップ2204)、音声入力可能と設定され(ステップ2205)、音声入力表示2103の設定が行われる(ステップ2206)。設定が完了すると、表示・入力の設定が含まれた項目入力画面が表示される(ステップ2207)。
【0074】
図13に戻り、該当する選択画面が表示されると(ステップ1309)、入力操作が行われるまで待機状態が保たれる(ステップ1310)。入力操作が行われると(ステップ1311YES)、制御部401では、入力操作方法の識別が行われる(ステップ1312)。入力方法がタッチペンを用いた操作の場合には(ステップ1312タッチペン)、タッチ操作で入力された入力内容が表示される(ステップ1314)。入力方法が音声入力の場合には(ステップ1312音声)、音声入力の照合処理が行われ(ステップ1313)、指定された入力内容が表示される(ステップ1314)。
【0075】
バイタル入力画面の表示例が図23に示されている。同図に示されるように、バイタル入力画面2300は、利用者名表示欄2301と、日付表示欄2302と、日付切替ボタン2303と、時間入力欄2304と、体温入力欄2305と、血圧(高)入力欄2306と、血圧(低)入力欄2307と、脈拍入力欄2308と、呼吸数入力欄2309と、SPO2入力欄2310と、備考入力ボタン2311と、更新ボタン2312と、閉じるボタン2313と、音声入力表示2314とを含んでいる。部屋選択画面1900や利用者選択画面2000と同様に、各項目の入力を行うには、例えば時間を選択する。時間『10:10』を入力する場合には、『シ゛カン シ゛ュウシ゛シ゛ュッフ゜ン』と音声入力器404に向けて発話すると、制御部401が音声データを解析して、各マスタと音声記憶データとから、入力値の設定が行われ、時間入力欄1504に『10:10』と入力される。従来の音声入力で『10:10』と入力する場合には、『イチセ゛ロコロンイチセ゛ロ』と数字を1つずつ発話する必要があったが、本発明は通常の読み発音を言うことで入力可能である。さらに、体温『36.5』を入力する場合には、『タイオン サンシ゛ュウロクテンコ゛』と発話するだけで、体温入力欄1505に『36.5』と入力される。入力した値でデータの更新を行う場合は、『コウシン』と発話すると、制御部404では更新と判断され、データの更新が行われる。画面を閉じる場合には、『トシ゛ル』と発話するとバイタル入力画面2300が閉じ、入力項目選択画面2100が表示される。また、タッチペンによる操作で時間『10:10』を入力する場合には、時間を選択し、入力エリアに『10:10』を入力することにより、時間入力欄2404に時間が入力される。
【0076】
入力されたバイタル画面の表示例が図16に示されている。同図に示されるように、データが更新されたバイタル入力画面2300の各チェック項目2304〜2310には、音声入力またはタッチペンで入力されたデータが表示され、同時に記憶部405に入力値が格納される。また、入力値を変更する場合には、上述の音声入力またはタッチペン入力によって上書き入力することができる。
【0077】
次に、パソコンのデータ取込処理(ステップ504)を示すフローチャートが図25に示されている。同図に示されるように、パソコン300は、USBケーブル等を介して、携帯端末装置400との接続が行われると、パソコン300の表示部302には、接続完了を通知する画面が表示される(ステップ2501)。接続完了画面通知後(ステップ2501)、記録取込画面が表示され、記録取込画面上の操作ボタン押下により、携帯端末装置400に記録されている入力データが取得される(ステップ2502)。入力データが取得されると(ステップ2502)、パソコン300の記憶部304に入力データが格納される(ステップ2503)。また、入力データが格納されると同時に、記憶取込画面が更新される(ステップ2504)。
【0078】
記憶取込画面の表示例が図26に示されている。同図に示されるように、記憶取込画面2600は、通信開始ボタン2601と、マスタ一覧2602と、同期先フォルダ入力欄2603とを含んでいる。通信開始ボタン2601を押下すると、同期先フォルダ入力欄2603で入力されたフォルダ先から、入力データが取り込まれる。マスタ一覧2601のマスタ名には、パソコン300に登録されているマスタが表示される。携帯端末装置300で入力が行われていない場合には、マスタ一覧2602の状態は、『ファイル無』と表示される。また、携帯端末装置300で入力が行われ、入力データを取得した場合には、マスタ一覧2602の状態は、『ファイル有』と表示され、さらに、件数と、マスタデータサイズ、更新日時とが表示される。
【0079】
記録閲覧画面の表示例が図27に示されている。同図に示されるように、記録閲覧画面2700は、携帯端末装置400で入力されたデータの内容をパソコン300で閲覧するための画面である。この例の記録閲覧画面2700は、利用者一覧2701と、バイタルデータ一覧2702とを含んでいる。携帯端末装置400で入力された測定時刻、体温、血圧、脈拍、呼吸数、SPO2、備考のバイタルデータがそれぞれ表示される。また、入力年月日を設定することができるため、指定した年月日のデータを閲覧することができ、利用者の状態を管理することができる。
【0080】
このように、本実施形態によるケア記録支援システムは、PDAには、音声認識手段が組み込まれているので、ケア利用者に関する各種のデータを、キーボードやタッチペンに頼ることなく、音声語を介して容易に入力することができる。しかも、各職員の非音声入力操作に関するセキュリティ管理については、従前から存在する職員別操作権限データを参照することにより実行される一方、各職員の音声入力操作に関するセキュリティ管理については、音声認識手段による認識結果と項目読み仮名データとの照合結果に基づいて実行されるため、PDA側におけるセキュリティ管理についても、従前の職員別操作権限データをそのまま流用しつつも、万全なものとすることができる。
【0081】
しかも、本発明にあっては、音声認識手段としては仮名単位での認識が可能なものが採用されているため、照合一致するか否かの判断は項目読み仮名データの内容如何によるものとなり、例えば、室名「XXXX」をその地方の方言により室名「YYYY」と登録しておけば、その方言を知らない第三者には照合一致をみることがなく、これにより項目読み仮名データの内容を介しても、セキュリティ管理が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明によれば、PDAには、音声認識手段が組み込まれているので、ケア利用者に関する各種のデータを、キーボードやタッチペンに頼ることなく、音声語を介して容易に入力することができる。しかも、各職員の非音声入力操作に関するセキュリティ管理については、従前から存在する職員別操作権限データを参照することにより実行される一方、各職員の音声入力操作に関するセキュリティ管理については、音声認識手段による認識結果と項目読み仮名データとの照合結果に基づいて実行されるため、PDA側におけるセキュリティ管理についても、従前の職員別操作権限データをそのまま流用しつつも、万全なものとすることができる。
【0083】
しかも、本発明にあっては、音声認識手段としては仮名単位での認識が可能なものが採用されているため、照合一致するか否かの判断は項目読み仮名データの内容如何によるものとなり、例えば、室名「XXXX」をその地方の方言により室名「YYYY」と登録しておけば、その方言を知らない第三者には照合一致をみることがなく、これにより項目読み仮名データの内容を介しても、セキュリティ管理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本実施形態のケア記録支援システムのシステム構成図である。
【図2】ファイル同期のイメージを示す説明図である。
【図3】本実施形態のパソコンの内部構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態の携帯端末装置の内部構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態のケア記録支援システムの動作を示すゼネラルフローチャートである。
【図6】セキュリティ設定例を示す説明図である。
【図7】ログインユーザのセキュリティ情報取得処理を示すフローチャートである。
【図8】パソコンの画面表示・入力設定処理を示すフローチャートである。
【図9】マスタの音声認識用カナ登録画面の表示例を示す説明図である。
【図10】パソコンのマスタ出力処理を示すフローチャートである。
【図11】マスタ出力画面の表示例を示す説明図である。
【図12】マスタ出力画面(マスタ出力後)の表示例を示す説明図である。
【図13】携帯端末装置のデータ入力処理を示すフローチャートである。
【図14】携帯端末装置のログイン画面の表示例を示す説明図である。
【図15】携帯端末装置の入力項目選択画面の表示設定処理を示すフローチャートである。
【図16】入力項目選択画面の画面表示設定の表示例を示す説明図である。
【図17】本実施形態の照合処理を示すフローチャートである。
【図18】記憶部のメモリの内容を示す説明図である。
【図19】携帯端末装置の部屋選択画面の表示例を示す説明図である。
【図20】携帯端末装置の利用者選択画面の表示例を示す説明図である。
【図21】携帯端末装置の入力項目選択画面の表示例を示す説明図である。
【図22】携帯端末装置の入力画面表示設定処理を示すフローチャートである。
【図23】携帯端末装置のバイタル入力画面の表示例を示す説明図である。
【図24】携帯端末装置のバイタル入力画面(入力済)の表示例を示す説明図である。
【図25】パソコンの入力データ取込処理を示すフローチャートである。
【図26】記録取込画面の表示例を示す説明図である。
【図27】記録閲覧画面の表示例を示す説明図である。
【図28】従来の介護日誌画面の表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0085】
1 パソコン
2 携帯端末装置
3 通信ケーブル
4 同期ソフト
5 マスタ情報
5’ マスタ情報
6 バイタル情報
6’ バイタル情報
300 パソコン
301 制御部
302 表示部
303 入力操作部
304 記憶部
305 外部インターフェース
400 携帯端末装置
401 制御部
402 表示部
403 入力操作部
404 音声入力器
405 記憶部
406 インターフェース
600 セキュリティ設定表
900 マスタ画面(音声認識カナ入力用)
901 マスタ選択ボタン
902 更新ボタン
903 閉じるボタン
904 ID表示欄
905 部屋名称表示欄
906 部屋名称カナ入力欄
907 表示順表示欄
908 部屋分類表示欄
1100 マスタ出力画面
1101 日付入力欄
1102 西暦・和暦表示選択ボタン
1103 通信開始ボタン
1104 同期先フォルダ入力欄
1105 マスタ一覧
1105’ 出力後のマスタ一覧
1400 ログイン画面
1401 職員番号入力欄
1402 パスワード入力欄
1403 ログインボタン
1600 入力項目選択画面(画面表示設定)
1601 表示・非表示設定エリア
1602 閉じるボタン
1603 音声入力表示
1900 部屋選択画面
1901 部屋名一覧
1902 音声入力表示
2000 利用者選択画面
2001 利用者一覧
2002 閉じるボタン
2003 確定ボタン
2004 音声入力表示
2100 入力項目選択画面
2101 入力項目一覧
2102 閉じるボタン
2103 音声入力表示
2300 バイタル入力画面
2301 利用者名表示欄
2302 日付表示欄
2303 日付切替ボタン
2304 時間入力欄
2305 体温入力欄
2306 血圧(高)入力欄
2307 血圧(低)入力欄
2308 脈拍入力欄
2309 呼吸数入力欄
2310 SPO2入力欄
2311 備考入力ボタン
2312 更新ボタン
2313 閉じるボタン
2314 音声入力表示
2600 記憶取込画面
2601 通信開始ボタン
2602 マスタ一覧
2603 同期先フォルダ入力欄
2600 記録閲覧画面
2701 利用者一覧
2702 バイタルデータ一覧
a 日誌画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め決められた複数の入力項目のそれぞれに対する職員によるデータ入力に基づいてケア日誌等のケア関係帳票を作成する機能が組み込まれたパソコンと、
ケアを受ける対象者の居る室内に持ち歩いて各ケア対象者に関するデータの収集を行うためのPDAと、
パソコンとPDAとの間におけるデータの転送を行うための手段と、を含み、
前記パソコンには、
所定の第1の階層における各入力項目名に相当する読み仮名を定義してなる項目読み仮名データを登録するための手段と、
所定の第2の階層における各入力項目に関して、入力可能、閲覧のみ、入力不可能の別を各職員毎に定義してなる職員別操作権限データを登録するための手段と、
職員別操作権限データを参照することにより各職員の入力操作に関するセキュリティ管理を行う手段と、が組み込まれており、
前記PDAには、
パソコンから取得される職員別操作権限データを一時記憶するための手段と、
パソコンから取得される項目読み仮名データを一時記憶するための手段と、
仮名単位での認識が可能な音声認識手段と、
職員別操作権限データを参照することにより各職員の非音声入力操作に関するセキュリティ管理を行う第1のセキュリティ管理手段と、
音声認識手段による認識結果と項目読み仮名データとの照合結果に基づいて各職員の音声入力操作に関するセキュリティ管理を行う第2のセキュリティ管理手段と、が組み込まれている、ことを特徴とするケア記録支援システム。
【請求項2】
第1のセキュリティ管理手段は、入力可能として定義された入力項目名は表示画面に表示させる一方、閲覧のみ又は入力不可能とされる入力項目名は表示画面に表示させない、としてセキュリティ管理を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のケア記録支援システム。
【請求項3】
第2のセキュリティ管理手段は、照合一致と判定されるときには次の階層へと移行させる一方、照合不一致と判定されるときには次の階層へと移行させない、としてセキュリティ管理を行う、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のケア記録支援システム。
【請求項4】
所定の第1の階層が室名選択階層であり、かつ所定の第2の階層が取得されるべきデータ名選択階層である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のケア記録支援システム。
【請求項5】
パソコンとPDAとの間におけるデータの転送を行うための手段が、コネクタにより着脱可能なケーブルを介する通信手段である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のケア記録支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2006−309620(P2006−309620A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−133580(P2005−133580)
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(595169735)エヌ・デーソフトウエア株式会社 (4)
【出願人】(505164645)株式会社ネットワーク応用技術研究所 (9)