説明

ケラチン繊維細胞膜複合体補修剤

【課題】化学処理、紫外線、熱等によってダメージを受けたケラチン繊維の細胞膜複合体の損傷を修復する補修剤を提供すること。
【解決手段】1分子中にベンゼン環を1個以上、且つ水酸基を1個以上有する有機酸又はその誘導体を配合した、ケラチン繊維細胞膜複合体補修剤。
【効果】本発明のケラチン繊維細胞膜複合体補修剤は、染色やパーマ等の化学処理や紫外線、熱等で損傷を受けた毛髪等のケラチン繊維の細胞膜複合体の損傷修復に優れた効果を有する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に染色や変形加工といった化学処理や紫外線、熱等によってダメージを受けたケラチン繊維の細胞膜複合体の補修剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダメージヘアの補修に関しては、カチオン界面活性剤とその他の添加成分とを併用することにより毛髪表面上に皮膜を形成させるケースが多い(特開平03−14509、特開平06−340522、特開平07−53332)。また、タンパク加水分解物等を毛髪内部に作用させることにより滑沢性、柔軟性を付与する等の技術もある(特開平05−926、特開平05−78224)。しかしながら、これらの技術では、カラーやパーマ等の化学処理で損傷を受けた毛髪等のケラチン繊維細胞膜複合体(CMC)を補修することはできなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の補修剤の持つ欠点を克服し、ケラチン繊維の細胞膜複合体(CMC)の損傷を修復し改善することのできる、ケラチン繊維細胞膜複合体補修剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
本発明者らは、種々研究を重ねた結果、ケラチン繊維細胞膜複合体(CMC)と補修成分の水酸基の相互作用と、補修成分のベンゼン環同士の相互作用の双方により、吸着力を増し、損傷CMCの層間を補強し補修できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
本発明に用いられる補修成分は、1分子中にベンゼン環を1個以上、且つ水酸基を1個以上有する有機酸又はその誘導体である。有機酸の具体例としては、没食子酸類、タンニン酸類、ベンジル酸類、安息香酸類、サリチル酸類、ナフタル酸類、ロスマリン酸類、L−ドーパやチロシンなどの芳香族ヒドロキシアミノ酸類が挙げられるが、中でも没食子酸類、サリチル酸類、安息香酸類が好ましい。上記有機酸の誘導体としては、塩類、エステル類、配糖体類などが挙げられる。塩類としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩等があげられる。エステル類としては、メチルエステル、エチルエステル、オクチルエステル等が挙げられる。また、配糖体としては、グルコース、マルトース、フルクトースなどの配糖化物が挙げられる。
【0006】
特に没食子酸配糖体類としては、没食子酸メチルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−4−グルコシド、没食子酸プロピルエステル−3−グルコシド、没食子酸メチルエステル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルコシド、没食子酸−3−マルトシド、没食子酸オクチル−3−マルトシド、没食子酸−3−グルクロニド、没食子酸ガラクツロニド、没食子酸メチルエステル−3,5−ジグルコシド,没食子酸−3,4−ジグルコシド,没食子酸−3,5−ジグルコシドなどの没食子酸二配糖体等の没食子酸配糖化物などが挙げられる。なお、上記没食子酸二配糖体の製造方法は、没食子酸又はそのエステル体などと、水酸基が一部又は完全にアセチル化された糖類若しくはアノマー位がハロゲン化された糖類を、例えばフッ化ホウ素・エタノール、塩化スズ、塩化亜鉛などの酸触媒存在下、溶媒中で反応させ、グルコシル化物を得、これを、必要であれば、酸若しくはアルカリ触媒存在下、脱保護反応を行い、抽出、カラムクロマトグラフィーなどにより精製することにより、容易に、且つ効率よく製造することができる。
【0007】
本発明のケラチン繊維細胞膜複合体補修剤において、これら補修成分の含有量は特には限定されないが、通常、組成物全体に対し、0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の範囲で選ばれる。配合量が0.01質量%未満の場合はCMC補修効果が小さく、また10質量%を越える場合は溶解度の点から配合が困難な場合があり、ケラチン繊維細胞膜複合体補修剤として好ましくない。
【0008】
また、前記カチオン基含有成分としては、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、含窒素低分子化合物等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、脂肪族アミン塩(第1級、第2級、第3級アミン塩)、第4級アンモニウム塩、ヒドロキシアンモニウム塩、エーテルアンモニウム塩、芳香族4級アンモニウム塩(ベンザルコニウム塩、ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩)等がある。
【0009】
これらのカチオン界面活性剤の具体例としては、下記一般式(1)で表わされる第4級アンモニウム塩や下記一般式(2)〜(4)で表わされる脂肪族アミン塩(第1級〜第3級)、下記一般式(5)で表わされるヒドロキシアンモニウム塩、下記一般式(6)で表わされるエーテルアンモニウム塩、下記一般式(7)で表わされるベンザルコニウム塩、下記一般式(8)で表わされるベンゼトニウム塩、下記一般式(9)で表わされるピリジニウム塩、下記一般式(10)で表わされるイミダゾリニウム塩等が挙げられる。
【0010】
【化1】









【0011】
[ここで、上記式中、R1は、炭素数12〜24、好ましくは12〜22のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2、R3、R4は、それぞれ炭素数1〜3又は12〜24、好ましくは1〜3のアルキル基又はアルケニル基を示す。Rは、炭素数1〜12、好ましくは1〜6のアルキル基を示す。Xは、塩化塩、臭化塩、ヨウ化塩、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩等の塩から誘導されるアニオンを示す。上記R1として、具体的には、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、オレイル等のアルキル基又はアルケニル基が挙げられ、上記R2、R3、R4として、具体的には、メチル、エチル、ステアリル、オレイル等のアルキル基又はアルケニル基及び上記R1と同様のアルキル基又はアルケニル基が挙げられる。]
【0012】
また、両性界面活性剤ととしては、アミノ酸型、ベタイン型、硫酸エステル型、リン酸エステル型が挙げられる。具体的には、アミノ酸型両性界面活性剤としては、N−ラウリル−β−アラニン、N−ステアリル−β−アラニン等が挙げられ、ベタイン型としては、N,N,N−トリメチルアミノプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N,N−ジメチルアミノプロピオン酸、N−メチル−N,N−ジヒドロキシエチルアミノプロピオン酸、N,N,N−トリヒドロキシエチルアミノプロピオン酸、N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノプロピオン酸、N−ミリスチル−N,N−ジメチルアミノプロピオン酸、N−パルミチル−N,N−ジメチルアミノプロピオン酸、N−ステアリル−N,N−ジメチルアミノプロピオン酸、N−ラウリル−N,N−ジヒドロキシエチルアミノ酢酸、N−ステアリル−N,N−ジヒドロキシエチルアミノ酢酸、N−ヘキシル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、N−オクチル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、N−デシル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、N−ウンデシル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、N−ミリスチル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、N−パルミチル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、N−ステアリル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、1−(2−カルボキシエチル)ピリジニウムベタイン、1−(2−カルボキシエチル)−α−ピコリニウムベタイン等が挙げられ、硫酸エステル型としては、N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノプロピル硫酸等が挙げられ、硫酸エステル型としては、N−デシル−N,N−ジメチルアミノプロピルスルホン酸、N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノプロピルスルホン酸、N−パルミチル−N,N−ジメチルアミノプロピルスルホン酸、N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピルスルホン酸、N−ラウリル−N,N−ジn−プロピルアミノプロピルスルホン酸等が挙げられ、更にリン酸エステル型としてはP−ラウリル−P,P−ジメチルホスホプロピルスルホン酸等が挙げられる。
【0013】
また、前記含窒素低分子化合物としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン等の水酸基とベンゼン環の両者を同時に含まないアミノ酸及びその塩類、コリン、アミノアルコール、アミド硫酸、アミノフェノール、アミノ糖等が挙げられる。
【0014】
本発明のケラチン繊維細胞膜複合体補修剤において、これらカチオン性成分の含有量は特には限定されないが、通常、化粧料全体に対して、0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜3質量%、より好ましくは0.1〜2質量%の範囲で選ばれる。配合量が0.01質量%未満の場合は、補修効果が十分に得られない場合があり、また、5質量%を超える場合は、きしむなど良好な使用感が得られない場合がある。
本発明のケラチン繊維細胞膜複合体補修剤の補修成分とカチオン性成分の量比は特に限定されるものではないが、通常モル比で10:1〜1:20が好ましい。
【0015】
本発明のケラチン繊維細胞膜複合体補修剤は、前述の必須成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、従来のケラチン繊維改質剤に慣用されている各種添加成分を所望に応じ配合することができる。
これらの添加成分としては、例えばジメチルポリシロキサン、ポリアルキルエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、親水性特殊変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、高級脂肪酸含有シリコーン、架橋型シリコーン、メチルシロキサン網状重合体、シリコーングラフトポリマー、環状シリコーン、片末端反応型シリコーン等のシリコーン類、またはそれらのエマルション溶液、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸等の高分子増粘剤、ポリビニルピロリドン、アルキル樹脂等のセット高分子樹脂、コハク酸等の有機酸及びその塩、殺菌剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、高級アルコール、炭化水素、エステル油、着色剤、香料、エタノールや水等の溶剤、脂肪酸、微粒子粉末、エアゾール噴射剤等が挙げられる。
これらの添加成分は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、本組成物調製の適当な段階で配合してもよい。
【0016】
本発明に使用される香料組成物は、特願2001−102348に準じ、香料組成物を配合する場合、組成物全量に対して香料組成物が0.00001〜50質量%となるように配合すると好適であり、より好ましくは0.0001〜30質量%配合される。
【0017】
【発明の効果】
本発明のケラチン繊維細胞膜複合体補修剤は、例えば液状、クリーム状、エアゾール状、ポンプスプレータイプ、スプレータイプ、フォーム状、ジェル状、ワックス状等の各種剤型に調製して利用でき、各剤型の常法に準じて調製することができる。更に、毛髪に関しては、シャンプー、リンス、トリートメント、ヘアクリーム、ヘアジェル、ヘアフォーム、ヘアウォーター、ヘアワックス等として幅広く利用できる。
【0018】
本発明の組成物を泡沫生成エアゾール型とする場合に配合する噴射剤としては、例えば液化石油ガス、ジメチルエーテル、窒素ガス等を使用することができる。更に調製方法は通常の方法を採用し得、具体的には上記試料成分の中の水溶性成分と油溶性成分とを別々に溶解混合し、さらにこれらを混合後に、容器に充填し利用することができる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例及び比較例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、各例中の%はいずれも質量%である。
〔実施例1〜3、比較例1〜2〕
表1に示す組成のケラチン繊維細胞膜複合体補修剤を調製し、褪色を下記方法で評価した。結果を表1に示す。
【0020】
《評価方法》
毛髪を脱色処理することによって毛髪細胞膜複合体が損傷を受けるが、それにより日光暴露したときの褪色が進行する。そこで、カラー損傷毛に本発明品を塗布し、日光暴露したときの毛髪の明度差(ΔL)にて、毛髪細胞膜複合体の補修効果を評価した。
【0021】
<カラー毛の作成>
1g10cmの人毛束を5%過酸化水素水(pH9.5:アンモニア水にて調整)に20分間浸漬した(浴比10倍)。その後、水洗し24時間水中に放置し、乾燥した後に初期毛束とした。
【0022】
<開発品の評価>
上記のように作成したカラー毛束に開発品1g/本塗布した時点でのΔL(初期)を測定し、日光暴露(UV:350ラングレー)後のΔL(350ラングレー)を測定した。
このときに、ΔL=ΔL(初期)−ΔL(350ラングレー)にて求めた。
なお、ΔLが大きいほど褪色程度が大きいということであり、本評価系では2以上で非常に褪色が激しいと言うことになる。また、未塗布品のΔLは3.5であった。
【0023】
【表1】



注1:アーカードT−800(ライオン化学社製)
注2:FZ−4672(日本ユニカー社製;アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン)
注3:KSG31(信越シリコーン社製;架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーン/流動パラフィン混合物)
注4:エマレックスHC40(日本エマルジョン社製)
【0024】
〔実施例4〕 ヘアジェル
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
没食子酸                         0.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム           0.5
モノイソステアリン酸ヘキサグリセリル           5.0
カルボキシビニルポリマー                 0.5
クインスシードガム                    0.3
メチルシロキサン・ポリオキシエチレン共重合体       2.0
N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアミノエチル
−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエ
ステル共重合体                      3.0
ポリビニルピロリドン(K値30)             2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油              0.3
ジヒドロキシベンゾフェノン                0.1
メチルパラベン                      0.1
トリエタノールアミン                   0.5
香料A                          0.2
エタノール                        5.0
精製水                          残 部 
計                          100.0%
【0025】
〔実施例5〕 ヘアジェル
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
ベンジル酸                        0.5
N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル
スルホン酸                        0.5
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム            1.0
シリコーンエマルジョン(SM8704C;東レダウコーニング
シリコーン社製)                     2.0
ジイソステアリン酸デカグリセリル             5.0
カルボキシビニルポリマー                 0.5
キサンタンガム                      0.3
メチルシロキサン・ポリオキシエチレン共重合体       2.0
ワセリン                         3.0
スクアラン                        2.0
キャンデリラロウ                     1.0
ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル        0.3
ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル         4.0
ジヒドロキシベンゾフェノン                0.1
プロピルパラベン                     0.1
メチルパラベン                      0.3
フェノキシエタノール                   0.5
エデト酸四ナトリウム                   0.05
トリエタノールアミン                   0.5
香料A                          0.2
精製水                          残 部 
計                          100.0%
【0026】
〔実施例6〕 ヘアクリーム
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
グルコシル安息香酸                    2.0
塩化トリ(ココアルキル)メチルアンモニウム        1.0
L−ドーパ                        0.1
トリステアリン酸ヘキサグリセリル             3.0
アルキル(C10−30)変性カルボキシビニルポリマー   0.4
カラヤガム                        0.1
メチルシロキサン・ポリオキシエチレン共重合体       0.5
メチルポリシロキサン(10万cst)           5.0
流動パラフィン                      5.0
パラフィンワックス                    3.0
N,N,N−トリメチルアミノプロピオン酸、N−ヒドロキシ
エチル−N,N−ジメチルアミノプロピオン酸        0.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油              2.0
3−メチル−1,3−ブタンジオール           10.0
ジヒドロキシベンゾフェノン                0.1
プロピルパラベン                     0.1
メチルパラベン                      0.3
フェノキシエタノール                   0.5
ヤシ油脂肪酸ソルビタン                  2.0
モノステアリン酸グリセリン                1.0
モノステアリン酸プロピレングリコール           2.0
トリエタノールアミン                   0.5
香料B                          0.2
精製水                          残 部 
計                         100・0%
【0027】
〔実施例7〕 ヘアスプレー
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
ジグルコシル没食子酸                   1.0
トリメチルグリシン                    1.0
N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアミノエチル
−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル
エステル共重合体                     3.0
ポリオキシエチレン変性シリコーン             0.5
3−メチル−1,3−ブタンジオール            2.0
スクアラン                        0.1
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム           0.5
メチルパラベン                      0.3
トリエタノールアミン                   0.1
香料A                          0.1
エタノール                       20.0
液化石油ガス                       7.0
精製水                          残 部 
計                         100.0%
【0028】
〔実施例8〕 ヘアスプレー
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
サリチル酸グルコシド                   0.5
塩化ジ(硬化牛脂アルキル)ジメチルアンモニウム      0.5
N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノプロピル硫酸     0.3
メチルポリシロキサン                   5.0
ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン変性シリコーン  0.5
3−メチル−1,3−ブタンジオール            2.0
カチオン化セルロース                   0.1
N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸            0.5
ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油          0.4
メチルパラベン                      0.3
クエン酸                         0.1
香料A                          0.1
エタノール                       20.0
液化石油ガス                       7.0
精製水                          残 部 
計                         100.0%
【0029】
〔実施例9〕 ヘアフォーム
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
ロスマリン酸                       1.0
アミノ安息香酸                      0.5
ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体           2.0
ポリグリセリン脂肪酸エステル               3.0
ポリオキシエチレン変性シリコーン             0.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油              0.5
ピロリン酸ナトリウム                   0.1
プロピレングリコール                   3.0
メチルパラベン                      0.3
香料B                          0.1
エタノール                        残 部 
計                         100.0%
上記原液     50%
液化石油ガス   30%
ジメチルエーテル 20%
【0030】
〔実施例10〕 ヘアウォーター
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
没食子酸プロピル                     1.0
塩化ベンザルコニウム                   0.5
ポリオキシエチレン変性シリコーン             0.5
3−メチルー1,3−ブタンジオール            2.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム           0.5
メチルポリシロキサン                   3.0
ポリオキシエチレンラウリルエーテル            0.4
ラウリルジメチルアミンオキシド              0.2
ピロリドンカルボン酸ナトリウム              1.0
メチルパラベン                      0.3
クエン酸ナトリウム                    0.1
ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸        0.1
香料A                          0.1
エタノール                       20.0
精製水                          残 部 
計                         100.0%
【0031】
〔実施例11〕 ヘアトニック
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
サリチル酸グルコシド                   1.0
フェニルアラニン                     1.0
ポリエーテル変性シリコーン                0.5
モノペンタデカン酸グリセリド               3.0
P−ラウリル−P,P−ジメチルホスホプロピルスルホン酸  0.5
酢酸DL−α−トコフェロール               0.1
ヤシ油脂肪酸ソルビタエン                 1.0
蔗糖ミリスチン酸エステル                 0.5
ビオチン                         0.002
コハク酸                         0.3
センブリエキス                      1.0
ヒノキチオール                      0.1
L−メントール                      0.3
香料E                          適量
99.5%エタノール                   残部 
計                         100.0%
【0032】
〔実施例12〕 ヘアトニック
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
ヒドロキシジフェン酸                   1.0
L−アルギニン                      1.0
N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノプロピル硫酸     0.3
カルボキシル変性シリコーン                1.0
モノペンタデカン酸グリセリド               1.0
ラウリン酸ソルビタン                   0.5
両性ポリマー*                      0.2
オレイン酸エチル                     0.1
クエン酸                         0.3
蔗糖ラウリン酸エステル                  0.5
香料B                          適量
L−メントール                      0.1
99.5%エタノール                   残部 
計                         100.0%
*N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体
【0033】
〔実施例13〕 ヘアクリーム
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
ポリオキシエチレン(15)ノニルフェニルエーテル     1.0
ベタイン                         2.0
POE(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム       15.0
アルキルジメチルアミンオキシド              2.0
POE(30)硬化ヒマシ油                4.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド              5.0
POE(5)ジオレイン酸メチルグルコシド         1.0
グリセリン脂肪酸エステル                 5.0
ジメチルシロキサン(30cst)             3.0
ビーズワックス                      1.0
セトステアリルアルコール                 2.0
カチオン化セルロース                   0.5
塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとアクリル酸
の共重合体                        0.2
ピロクトンオラミン                    0.5
塩化ベンザルコニウム                   0.1
プロピレングリコール                   1.0
ブチレングリコール                    0.5
硫酸ナトリウム                      2.0
安息香酸ナトリウム                    1.0
パラベン                         0.2
メチルイソチアゾリンオン・メチルクロロイソチアゾリンオン 0.01
緑色3号                         0.002
香料C                          0.5
クエン酸                         0.5
精製水                           残部 
計                         100.0%
【0034】
〔実施例14〕 ヘアクリーム
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
没食子酸ジグルコシド                   1.0
4−グアニジノブチルラウリルアミド            0.8
N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル
スルホン酸                        0.5
N−[3−アルキル(12,14)オキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル]−L−アルギニン                  0.5
ポリエチレングリコール(平均分子量500万)       0.2
ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド           0.2
ジメチルシリコン(100万cst)            1.0
ジメチルシリコン(10万cst)             1.0
ジメチルシリコン(50cst)              1.0
ジグリセリンイソパルミチン酸エステルセバシン酸縮合物   1.0
グリシン                         0.7
セタノール                        1.5
ベヘニルアルコール                    0.2
オレイルアルコール                    0.3
オレイン酸                        0.2
イソステアリン酸                     0.2
トリメチルグリシン                    0.2
アルギニン                        0.3
システイン                        0.3
モノステアリン酸グリセリル                0.1
モノラウリン酸ソルビタン                 0.1
プロピレングリコール                   1.0
リン酸                          適量
パラオキシ安息香酸メチル                 適量
パラオキシ安息香酸プロピル                適量
香料B                          適量
精製水                          残部 
計                         100.0%
pH 3.4
【0035】
〔実施例15〕 ヘアクリーム
下記に示す処方を常法に準じて調製した。
没食子酸マルトシド                    1.0
4−グアニジノブチルラウリルアミド            1.5
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエステル      0.5
アミノガム(10万cst)                1.0
ジメチルシリコン(30cst)              1.5
ジグリセリンイソパルミチン酸エステルセバシン酸縮合物   1.5
ジグリセリンイソステアリン酸エステルセバシン酸縮合物   0.7
セタノール                        1.5
ベヘニルアルコール                    3.0
ステアリルアルコール                   2.0
イソステアリン酸                     0.2
グリセリン                        3.0
プロピレングリコール                   5.0
モノステアリン酸グリセリル                0.1
モノラウリン酸ソルビタン                 0.1
N−ラウリル−N,N−ジメチルアミノ−2−
ヒドロキシプロピルスルホン酸     0.5%
ポリエチレングリコール(平均分子量90万)        0.4
リン酸                          適量
パラオキシ安息香酸メチル                 適量
パラオキシ安息香酸プロピル                適量
香料B                          適量
精製水                          残部 
計                         100.0%
【0036】
上記実施例4〜15について評価をしたところ、いずれも優れた褪色抑制効果を示した。
上記各例で使用した香料組成物A,B,C,D,Eは、特願2001−102348に準ずる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1分子中にベンゼン環を1個以上、且つ水酸基を1個以上有する有機酸又はその誘導体の1種又は2種以上を含有することを特徴とするケラチン繊維細胞膜複合体補修剤。
【請求項2】
炭素数が3以上でHLBが0.5〜5のカチオン基含有成分を含有することを特徴とする第1項記載のケラチン繊維細胞膜複合体補修剤。

【公開番号】特開2004−35529(P2004−35529A)
【公開日】平成16年2月5日(2004.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−224172(P2002−224172)
【出願日】平成14年6月28日(2002.6.28)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】