説明

ケーシングと収束部分とを有するユニットを形成する方法

【課題】ケーシングと収束部分とのユニットを形成するために必要とされる部品と動作との数を減じ得る、ユニットを形成する方法を提供する
【解決手段】本発明は、ケーシングと収束部分とのユニットを形成する方法に関する。この方法は、第1のタイプの繊維で形成された第1の繊維プリフォーム(50)と、第1のタイプの繊維とは異なる第2のタイプの繊維で形成され、かつ第1のプリフォームに配置される第2の繊維プリフォーム(100)とから繊維強化材(150)を形成する工程と、ケーシングと収束部分との形成されるユニットの形状に一致した形状を有するように、前記繊維強化材を工具(200)に維持する工程と、前記繊維強化材に熱硬化性樹脂(204)を含浸させ、この樹脂を重合させる工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にロケットの排気ノズル、即ち出口コーン用の部品を形成するのに使用されるケーシングと収束部分とのユニットを形成することに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の部品は、「収束部分」として称される内側部分を有し、この内側部分は、高温ガスの流れに直接さらされるので、温度と摩耗とに耐える優れた能力を示すことが本質的に求められる。この部品は、また、「ケーシング」として称される外側部分を有し、この外側部分は、部品に優れたスチフネスを与えるという主な機能を有している。
【0003】
特に、収束部分とケーシングとが示す必要のある特性のために、これら2つの部分は、別々に形成される。形成の後に、これら部品は、ケーシングと収束部分とのユニットを形成するように一体にされる。
【0004】
複合の収束部分若しくはケーシングを形成するのに現在使用されている方法は、樹脂、例えばフェノール樹脂が予め含浸された炭素繊維の層をドレープ成形やモールド成形することにある。より詳細には、この方法は、予め含浸された繊維層を、成形されるユニットの形状を示す鋳型にロゼットパターンでドレープ成形することと、これら繊維層をダイヤフラムにより真空状態に圧縮することと、必要に応じて雌型を導入することと、このユニットをオートクレーブ若しくはプレス機で重合することと、部品を鋳型から外すこととを含んでいる。これにより、剛性な部品が、繊維強化材で製造される。
【0005】
また、例えば、スリーブをフィラメント巻きすること、ブレーディングすること、若しくは、ニッティングすることを含む方法のような、複合の収束部分若しくはケーシングを形成する他の知られた方法が、ある。
【0006】
これにもかかわらず、これら組み合わせの方法では、ケーシングと収束部分とのユニットを形成するのに必要とされる部品の数が比較的多く、同様に、多くの時間が必要とされ、かくして、製造のコスト高をもたらす。
【0007】
さらに、収束部分とケーシングとは別々に成形されるので、これら2つの部材を一緒に組み合わせることは、複雑であり、含浸の困難さを示す。例えば、ケーシングと収束部分との間の接触面を互いにアライメントするには、更なる機械加工が必要とされ、従って、これに伴う製造の時間とコストとが増加される。さらに、2つの部材を一緒に結合するには、全ての場所で良好な接着を得るように、組み合わせ面が準備されることと、使用された接着剤全体を良好に制御することとが、必要である。
【0008】
さらに、上記の方法は、実施することが困難である。特に、繊維強化材を形成するように繊維層をドレープ成形することは、成形支持体に直接果たされる手動の動作である。この動作では、正確な制御が、強化材の全ての場所での繊維の配列並びに量において維持されることが不可能である。
【0009】
さらに、多くの既存の方法は、乾燥した繊維よりも可撓性の小さい予め含浸された繊維を使用し、このため、収束部分とこれに関連したケーシングとのような回転本体の形状に整合するように層を成形することを、よりいっそう難しくしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、ケーシングと収束部分とのユニットを形成するために必要とされる部品と動作との数を減じることのできる、ユニットを形成する方法を提案することにより、従来の方法の欠点を改善する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、以下のようなケーシングと収束部分とのユニットを形成する方法により達成される。この方法は、
ケーシングと収束部分との形成されるユニットの収束部分に対応した第1の繊維プリフォームを、第1のタイプの繊維で形成することと、ケーシングと収束部分との形成されるユニットのケーシング部分に対応し、かつ前記第1のプリフォームに配置される第2の繊維プリフォームを、第1のタイプの繊維とは異なる第2のタイプの繊維で形成することとにより、繊維強化材を形成する工程と、
ケーシングと収束部分との形成されるユニットに一致した形状に前記繊維強化材を維持する工程と、
前記繊維強化材に熱硬化性樹脂を含浸させ、この樹脂を重合させる工程とを含む。
【0012】
かくして、収束部分用の繊維プリフォームとケーシング用の繊維プリフォームとが組み合わされた繊維強化材を形成することにより、本発明の方法は、ケーシングと収束部分との複合ユニットを最小の動作で形成することを可能にしている。繊維強化材が形成されると、この繊維強化材には、重合された場合に収束部分とケーシングとの両方に共通するマトリックスを構成してこれら2つの構造体の両方を単一の部品中に形成する樹脂が、一度に含浸される。かくして、ケーシングと収束部分とのユニットを形成するのに必要とされる動作の数は、かなり減じられる。さらに、収束部分とケーシングの部分とに夫々対応した2つの「乾燥した」繊維のプリフォームを使用して共通の繊維強化材を形成することにより、これら2つの部分を互いに組み合わせることは、比較的容易である。これは、乾燥した繊維からなる繊維プリフォームが、成形されるのに適しているためである。
【0013】
さらに、本発明の方法により得られるケーシングと収束部分とのユニットを形成するのに必要な部品と動作との数は、製造コストをかなり減じる役割を果たす。これは、特に、繊維強化材を形成するための単一の工具と、単一の注入並びに重合サイクルを使用して樹脂の含浸並びに重合を果たすための単一の工具とを使用することが、可能なためである。本発明の方法により、中間の機械加工並びに接着の必要性はない。
【0014】
収束部分を形成する第1のタイプのプリフォームは、低い熱伝導率を示す繊維、即ち、1メートル当り1ケルビン当り50ワット(W.m−1.K−1)未満、好ましくは20W.m−1.K−1未満の熱伝導率を示す繊維を使用して形成されている。このような繊維は、特に、ピッチ前駆体の炭素繊維、ポリアクリロニトリル前駆体(PAN-前駆体)の炭素繊維、若しくは、レーヨン前駆体の炭素繊維により構成されることができる。
【0015】
ケーシング部分を形成する第2の繊維プリフォームは、少なくとも3000メガパスカル(MPa)の引っ張り強度、好ましくは3400MPa以上の強度を示す繊維で形成されている。このような繊維は、また、少なくとも200ギガパスカル(GPa)のヤング係数、即ち弾性率を示す。このような繊維は、特に、PAN前駆体の炭素繊維、若しくは、ピッチ前駆体の炭素繊維により構成されることができる。
【0016】
本発明の一態様では、前記第1の繊維強化材は、複数の環状の繊維層からなる。各繊維層は、角度αで方向付けされた第1のシリーズの繊維と、角度−αで方向付けされた第2のシリーズの繊維とを少なくとも有している。環状の繊維層は、円錐形状若しくはエッグカップ形状の工具に積み重ねられ、各繊維層は、工具の軸線に対して角度βで、工具に配置される。
【0017】
各環状の繊維層の第1並びに第2のシリーズの繊維は、環状のスペースを規定している2つのカンバス間に繊維を自動的に配列並びに縫い付けることにより、形成される。各繊維層は、円環状の接続部がこの繊維層に形成された後に切断されることにより、カンバスから除去される。このように、収束部分のプリフォームを形成するための繊維層は、2つのカンバス間に平らに形成されることができ、かくして、繊維の配列を正確に制御することが、可能にされる。さらに、2つのカンバス間に繊維を配列するための自動縫い付けマシンを使用することにより、繊維の配列を自動で行い、特に使用された繊維の配列並びに量において同じ繊維層を形成することが可能である。
【0018】
一実施形態では、前記第2のプリフォームは、互いに重ねられた第1並びに第2の繊維層から少なくともなっている。この第1の繊維層は、所定の方向に向けられた繊維を有し、また、第2の繊維層は、第1の繊維層の繊維に対して垂直に向けられた繊維層を第1の繊維層上に配置することにより、形成される。第1の繊維層は、環状のスペースを規定している2つのカンバス間に繊維を自動的に配列並びに縫い付けることにより形成され、この繊維層は、円環状の接続部がこの層に形成された後に切断されることにより、カンバスから除去される。また、第2の繊維層は、第1の繊維層が、エッグカップ形状若しくは円錐形状の工具の形状に保持されたまま、フィラメント巻きにより第1の繊維層に形成される。
【0019】
他の実施形態では、第2の繊維プリフォームは、互いに重ねられた第1並びに第2のシリーズの繊維を少なくとも有する少なくとも1つの繊維層からなっている。第1のシリーズの繊維は、角度αで方向付けされた繊維を有し、また、第2のシリーズの繊維は、角度−αで方向付けされた繊維を有している。各繊維層のこれら第1並びに第2のシリーズの繊維は、環状のスペースを規定している2つのカンバス間に繊維を自動的に配列並びに縫い付けすることにより、形成される。各繊維層は、円環状の接続部がこの繊維層に形成された後に切断されることにより、カンバスから除去される。
【0020】
前記第2の繊維プリフォームは、第1の繊維プリフォームとは別に形成されても良いし、第1の繊維プリフォームに直接形成されても良い。
【0021】
互いに重ねられた第1並びに第2の繊維プリフォームからなる繊維強化材は、工具中に配置される。この工具は、強化材が中に保持される内側スペースを規定する鋳型コアと外側の鋳型とを有している。熱硬化性樹脂は、圧力勾配が、繊維強化材の底部中に注入された樹脂を強化材の上部に向けて流すように、前記内側のスペース中に確立された状態で、繊維強化材の底部中に注入される。かくして、注入並びに重合は、同じ工具を使用して単一のサイクルで果たされる。
【0022】
前記熱硬化性樹脂は、構造的な特徴を示し、かつ少なくとも50%のコークスの留分を有した重付加の樹脂である。
【0023】
本発明の他の特徴並びに効果は、非限定的な例として与えられている本発明の特定の実施形態の、添付図面を参照した以下の説明から明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明は、マトリックスを形成するように、2つのタイプの繊維から繊維強化材を形成することと、この強化材に樹脂を含浸させることとを主に含む、ケーシングと収束部分とのユニットを形成する方法を提案している。この繊維強化材は、形成されるユニットの収束部分とケーシングとに夫々対応した2つの繊維プリフォームにより構成される。
【0025】
繊維強化材を形成する前記収束部分に対応した第1のプリフォームは、特に低い熱伝導率を示す第1のタイプの耐火性の繊維、即ち、約50W.m−1.K−1、好ましくは20W.m−1.K−1未満の熱伝導率を示す繊維で形成される。一例によると、この第1のタイプの繊維は、ピッチ前駆体(pitch-precursor)の炭素繊維、PAN前駆体(PAN-precursor)の炭素繊維、若しくは、レーヨン前駆体(rayon-precursor)の炭素繊維であることができる。
【0026】
繊維強化材を形成する前記ケーシングに対応した第2のプリフォームは、特に大きな機械的強度を示す第2のタイプの繊維、即ち、少なくとも3000MPa、好ましくは、3400MPa以上の引っ張り強度(traction strength)を示し、かつ少なくとも200GPaのヤング係数、即ち弾性率を示す繊維で形成される。この第2のタイプの繊維は、特にPAN前駆体の炭素繊維、若しくは、ピッチ前駆体の炭素繊維により形成されることができる。
【0027】
ケーシングと収束部分との形成されるユニットの収束部分に対応した前記第1の繊維プリフォーム自体は、互いに重ねられた繊維層体から形成される。
【0028】
本発明の実施形態では、各繊維層は、最初に、カンバスに平らに形成される。図1に示されているこの実施形態では、各繊維層は、互いに異なる2つの方向に向いて夫々配列された複数のシリーズの繊維22,23、例えば、ピッチ前駆体の炭素繊維により構成されている。このような2つの異なる向きでの繊維の配列により、異なる方向への機械的な歪みに耐える機能が、最終成形品に与えられる。
【0029】
この繊維層は、環状のスペース27を規定している2つのカンバス20,21から形成される。これらカンバス20,21は、環状のスペース27の内周と外周とをそれぞれ規定し、このスペースは、層に必要なディメンションよりもわずかに大きいように選択された幅λを有している。
【0030】
前記シリーズの繊維22,23は、いわゆる調整繊維配列(tailored fiber placement)(TFP)技術を使用することにより、即ち、繊維22,23をカンバスに夫々の角度α,−αで配列並びに縫い付けるように自動縫い付けマシンをプログラムすることにより、位置付けされる。この角度α並びに角度−αは、例えば、約+45°並びに−45°に夫々対応することができる。このTFP技術は、繊維を、自動縫い付けマシンを使用して裏地(カンバス)に正確な位置で縫い付けることにより、配設並びに固定することにある。
【0031】
これにもかかわらず、本発明では、前記TFP技術が、異なる方法で使用される。例えばUS 2004/0074589に記載されているように、TFP技術は、層の一体部分を形成する布地に繊維を配列並びに縫い付けるために使用されている。本発明では、裏地(カンバス)が、それとは別に使用され、即ち、形成される繊維層の形状並びにディメンションを規定するのに使用される。この裏地は、最後の繊維層には見られない。通常のTFP技術が使用されると、裏地への繊維層の縫い付けは、過度のスチフネスを示し、かくして、例えば、展開されることのできない三次元の回転面に密に適合するように変形されるのに適さないだろう。
【0032】
具体的に、図2並びに3に一例として示されているように、前記マシンは、第1のシリーズの繊維22aを前記環状のスペース27に角度−αで配列する。このために、マシンは、例えば元ピッチ(ex-pitch)の繊維糸を有するリール(図示されず)から繊維22aを送出し、ガイド25により繊維を環状のスペース27に位置付ける。このようにして配列されるように繊維を保持するために、マシンは、例えばポリエチレン若しくはポリエステルからなる非常に細い糸26を使用して、繊維をこれの両端部のところでカンバス20,21に縫い付けるステッチングヘッド(stitching head)24を有している。このような繊維の配列並びに縫い付けは、マシンの数値制御部にプログラムされている。
【0033】
前記スペース27の環状形状と、このスペースへの繊維の径方向の配列とのために、マシンにより配列された繊維間には間隙が形成される。これら間隙は、環状のスペースの外周部に接近するにつれて大きくなっている。層の全ての場所で実質的に同じ繊維密度を維持させるために、様々な長さの更なる繊維22bが、図4に示され得るように、繊維22a間に形成された間隙中に加えられる。このような状況において、自動縫い付けマシンは、更なる繊維22bを前記間隙に配置して、隣接した繊維に縫い付けることにより、繊維22a間の間隙を充填するようにプログラムされている。
【0034】
図5Aに示されているように、この縫い付けマシンは、次に、シリーズの繊維23aを角度−αでシリーズの繊維22(繊維22a並びに22bを有する)上に配列する。そして、更なる繊維23bが、第2のシリーズの繊維23(繊維23a並びに23b)を形成するように、繊維23a間に形成された間隙中に充填されるために加えられる(図5B)。
【0035】
これら工程は、角度−α並びにαで夫々配設され重ねられた複数のシリーズの繊維を形成するように、任意に繰り返されることができる。
【0036】
これら全ての間隙が充填されると、前記環状のスペース27は、互いに異なる2つの方向に向けられた少なくとも2つのシリーズの繊維22,23を含む層30により、ふさがれる。次に、ステッチングのサークル31が、繊維層30をカンバスから除去する前に繊維を保持しておくために、環状のスペースの内周部近くに形成される(図6)。この除去は、例えば、切断工具28,29(例えば、ナイフ、電気メス、圧力のかかったウォータジェット、レーザ等)を使用して、環状のスペース27の内周方向並びに外周方向に沿って層30を切断することにより、果たされることができる(図7)。
【0037】
この結果、非常に良好な可撓性を維持し、かくして、工具への位置付けを容易にしつつ、円形のステッチング31により互いに保持された繊維層30が、与えられる(図8)。
【0038】
ケーシングと収束部分とのユニットの収束部分に対応した繊維プリフォームが、前記繊維層30ために上述された方法で全てが形成される複数の繊維プリフォームからなる層体から形成される。より詳細には、図9並びに10に示されているように、複数の層30,30,30,30,・・・,30が、工具40に積み重ねられる。この工具は、形成される収束部分の形状に対応し、エッグカップ形状をしている。これら層30ないし30は、工具の底面43と上面42との間の工具の直径が次第に減少するのに適合するように夫々短くなった夫々の内径を有するように形成されている。これら層30ないし30は、また、工具40の上面42に接近するのに従って収束部分の壁厚が厚くなるように次第に増加した夫々の環状幅を有するように形成されることができる。図10に示されているように、これら層は、収束部分の軸線に平行な軸線44に対して約10°の角度βをなすように、工具に配置されることが好ましい。このために、工具40は、底面43にリム41を有している。このリムは、重ねられた最初の層が角度βで保持され、この結果、次の夫々の層がスタックのこの方向を維持することを可能にする。
【0039】
図11は、上述されたように、工具40の底面43と上面42との間に環状の層の全てを積み重ねて得られた収束部分のための繊維プリフォーム50を示している。
【0040】
本発明の特定の実施形態では、ケーシングと収束部分との形成されるユニットの「ケーシング」部分に対応した第2の繊維プリフォームが、少なくとも1つの繊維層と、他の層とを重ね合わせることにより形成される。前記少なくとも1つの繊維層は、織物の軸線に対応した第1の方向に向けられた繊維を有し、「0°の層」として称される。また、前記他の層は、織物の軸線並びに0°の層の繊維に対して垂直な第2の方向に向けられ、「90°の層」として称される。これら少なくとも2つの層のこのような重ね合わせは、ケーシングに必要とされるスチフネスに応じて、複数回繰り返されることができる。
【0041】
各0°の層は、ケーシングと収束部分とのユニットのための繊維強化材の収束部分を構成する層を形成するために上述されたのと同じ方法で形成される。即ち、図12に示されているように、0°の層に必要なディメンションよりもわずかに大きいように選択された幅λの環状のスペース127を規定している2つのカンバス120,121間に、繊維122a、例えばPAN前駆体の炭素繊維を径方向に配列することにより形成される。これら繊維122aは、TFP技術を使用して、即ち、環状のスペース127をできるだけふさぐように繊維122aを配列並びに縫い付けるように自動縫い付けマシンをプログラムすることにより、位置付けされる。
【0042】
上述されたように、層の全ての場所で実質的に同じ繊維密度を維持させるために、自動縫い付けマシンは、更なる繊維122bを、繊維122a間の間隙に配列して、隣接した繊維に縫い付けることによりこれら間隙を充填するように、プログラムされている(図13)。
【0043】
全ての間隙が充填されると、環状のスペース127は、全ての場所でほぼ一定である密度で繊維を有する層を形成する。ステッチングのサークルが、繊維層をカンバスから除去する前に繊維を一緒に保持しておくように、環状のスペースの内周部近くに形成される。
【0044】
図14は、カンバスから除去された後の0°の層60を示しており、繊維122(繊維122a,122bを有する)が、ステッチングのサークル61により一緒に保持され、かくして、繊維が高度な可撓性を保持することが可能にされ、繊維が工具の形状に適合することが容易にされる。
【0045】
図15は、90°の層の0°の層への形成に使用されるのに適した工具70の一例を示している。この工具70は、エッグカップ形状であり、形成されるケーシング用の繊維プリフォームの形状に対応している。この工具には、90°の層の1つを形成するために使用されるピンを通過させるのに適したスロット71が、形成されている。図16は、工具70に位置付けられた(即ち、工具に成形された)0°の繊維層60を示している。繊維122は、繊維層60の外径部近くで比較的自由であるので、この外径部は、工具70の球形状に密に適合する。この後に、ピン73を支持したストリップ74が、工具の各スロット71中に配置される(図17)。
【0046】
90°の層80が、フィラメントワインディングにより0°の層60に直接形成される(図18)。このために、工具70の上部72は、ワインディングマシン90のマンドレル91に取着される。このようにして、マシン90は、層60に連続的なループを形成するように巻き状態に応じて変位されるアーム93に装着されたヤーンガイド92により、糸94を連続的に送出しながら、工具70を回転させる。これらループは、前記ピン73間に保持される。糸94は、0°の層60の繊維122を形成している材料と同じ材料(例えば、PAN前駆体の炭素繊維)で形成されることが好ましい。
【0047】
巻き動作が終了したとき、前記0°の層60は、90°の層80により、即ち、下にある層60の繊維122に対して垂直に方向付けられた繊維81を有する層により完全にカバーされる(図19)。
【0048】
かくして、ケーシングと収束部分との形成されるユニットのケーシング部分に対応した繊維プリフォーム100自体が、少なくとも1つの0°の繊維層60を、工具70に巻かれることにより形成された少なくとも1つの90°の層80と交差させることにより、形成される。各0°の層は、スタックの増量を考慮するように層60の幅をわずかに増加させ得るごとに、上述された方法を用いて形成される。
【0049】
異なる実施形態において、ケーシング部分に対応した繊維プリフォームが、また、収束部分のために上述された層30に類似した1つ以上の層、即ち、例えば、+45°並びに−45°に対応し得る可能性のある角度α並びに−αで夫々配列された2つのシリーズの繊維を各々が有する層から形成されることができる。これら層を組み合わせる方法は、前記層30を組み合わせるために上述された方法と一致し、従って、再び説明されない。ケーシングの繊維プリフォームを形成するようにこのように組み合わされた層は、層の各々が、形成されるケーシングの面に対応した工具70の作業面(図16の層60によりカバーされた面)をカバーするのを可能にするために、比較的大きな幅を示した、収束部分のプリフォームのために組み合わされた層とは異なる。
【0050】
従って、図20に示されているように、収束部分に対応した第1の繊維プリフォーム50は、ケーシングと収束部分とのユニットのための繊維強化材150を形成するように、ケーシングに対応した第2の繊維プリフォーム100と一体にされる。
【0051】
異なる実施形態では、ケーシング用の第2のプリフォームは、収束部分用の第1のプリフォームに直接形成されることができる。ケーシングのプリフォームが0°の層と90°の層とからなっている場合、収束部分に対応した繊維プリフォームは、上述したように、層が約10°のβの角度で積み重ねられ得るように底部にリムを有した工具70に類似した工具に形成される。ケーシングに対応したプリフォームは、上に説明したように、少なくとも1つの0°の層と、0°の層に巻き付けられることにより形成された1つの90°の層とを、収束部分用のプリフォームに位置付けることにより形成される。ケーシングのプリフォームが、角度α並びに−αの2つのシリーズの繊維を各々が有する層で形成されている場合、これら層は、収束部分のプリフォームに直接配設される。
【0052】
本発明に従ってケーシングと収束部分とのユニットを形成する方法の以下の工程は、単一の動作により共通のマトリックスで繊維強化材150の密度を増加させることにある。このために、この強化材150には、熱処理により重合された熱硬化性樹脂が含浸される。
【0053】
このために、繊維強化材に樹脂を含浸させることと、同じ鋳型でこの樹脂を重合することとにある樹脂トランスファー成形(RTM)の良く知られた方法が、使用される。本発明の文脈の中でRTM方法を実施するために、図21並びに22に示されているような特別な工具200が、樹脂を、ケーシングと収束部分とのユニットの繊維強化材中に注入し、重合させ得るように、開発されている。
【0054】
より詳細には、図21に示されているように、前記工具200は、例えばスチールで形成された鋳型コア201と外側の鋳型202とを有している。この鋳型コアと外側の鋳型との間に、第1並びに第2の繊維プリフォーム50,100からなる繊維強化材150が、配置される。
【0055】
前記コア201と外側の鋳型202とは、図22に示されているように組み合わされると、強化材150により占有される内側スペース203を規定する。このスペース中に、樹脂204が、外側の鋳型202の底部に形成された供給オリフィス205を通して、注入される。注入の圧力は、この供給オリフィス205のところで制御される。この供給オリフィス205は、強化材150の底部の全周に渡って樹脂を分配するように機能する円形のチャネル206と連通している。外側の鋳型202は、また、上部に、部分的な真空状態で排気ダクト208に接続されるオリフィス207、例えばこのような3つのオリフィスと連通した円形のチャネル209を有している。このような構成により、圧力勾配が、樹脂が中に注入される強化材150の底部と、オリフィス207近くに位置された強化材の上部との間に確立され得る。このようにして、強化材150の大径部分を通して注入される熱硬化性樹脂204は、スペース203中を円形のチャネル209まで流れることにより、強化材全体に含浸される。そして、円形のチャネルのところで、余分な樹脂の存在が、オリフィス207を通して除去される。前記工具200は、(図示されていない)液圧により、閉成されたままである。
【0056】
前記繊維強化材中に注入された樹脂の重合を開始するために、工具は、使用された樹脂の重合温度に対応した温度に上昇並びに維持される必要がある。このために、工具200は、様々なタイプ(抵抗性、誘導性等)であり得るヒータ手段を有している。図示されている工具の実施形態において、工具のコアは、前記鋳型コア201中に形成され、かつ熱油211が循環される流れ回路210により加熱される。樹脂は、前記供給オリフィス205に接続された注入ヘッド(図示されず)を加熱することにより、適切な注入温度で工具中に注入される。ヒータ手段のような循環油を使用することの更なる効果は、重合動作がなされると、発熱反応がもたらされ得るので、オイルが、また、強化材の温度を調整する役割を果たすことである。
【0057】
本発明に使用される樹脂は、ケーシングと収束部分とのユニットに対応した最終成形品が、機械力と摩耗との両方に耐える能力を示すマトリックスを形成することを可能にする必要がある。このため、使用される樹脂は、重合された場合に、最終成形品のケーシング部分にとって特に有用な構造的特性を示す重付加の樹脂(polyaddition resin)である。この樹脂は、また、少なくとも50%のコークスの留分(coke fraction)を示し、従って、重合の後に形成されたマトリックスが、燃焼ガスの流れを受ける内壁の収束部分に特に必要とされるような摩耗に十分耐えることを可能にしている。
【0058】
さらに、この樹脂は、RTM方法に適していなければならず、即ち、この樹脂が強化材の繊維中に注入されるのを容易にするように低い粘性を示すことが好ましい。一例によると、使用される樹脂は、フェノール・トリアジン(phenolic triazine)タイプのシアン酸エステル樹脂であり得る。
【0059】
注入並びに重合の後に、成形品は、鋳型から外される。この成形品は、オプションとして、熱機械特性を向上させる(ガラス転移温度を上昇させる)ように、例えば180°で2時間のサイクルのような、ポストベーキング(post-baking)のサイクルを受けることができる。最後に、この成形品は、過剰な樹脂を除去するようにトリミングされ、面取りの機械加工がなされる。この成形品は、モールド成形されているために、必要なディメンションに従っているので、他の機械加工は、必要とされない。
【0060】
図23に示されているように、姿勢制御ロケットに適合するように直接使用され得るケーシングと収束部分とのユニット250を構成している単一の部品が、利用可能である。このユニット250は、姿勢制御ロケットの高温ガスに耐えるように熱特性のために主に選択された第1のタイプの繊維で形成された内側部分251と、優れたスチフネスを与え、かつ機械力に耐えるように、構造的な特性のために主に選択された第2のタイプの繊維で形成された外側部分252とを有している。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施形態に従った、2つの異なる方向への繊維の配列を示している平面図である。
【図2】本発明の実施形態に従った、2つのカンバス間への第1のシリーズの繊維の配列を示している概略的な平面図である。
【図3】図2の一部(IIIを参照)の拡大斜視図であり、自動縫い付けマシンによる繊維の配列並びに縫い付けを示している。
【図4】図2のシリーズの繊維の一部(IVを参照)の拡大図であり、更なる繊維の配列並びに縫い付けは、自動縫い付けマシンにより果たされる。
【図5A】2つの異なる方向に向けられた繊維を有する繊維層の形成を示している概略図である。
【図5B】2つの異なる方向に向けられた繊維を有する繊維層の形成を示している概略図である。
【図6】図2の繊維層のVI−VI線に沿って切断された半断面図であり、ステッチングのサークルがどのように形成されるのかを示している。
【図7】図2の繊維層のVI−VI線に沿って切断された半断面図であり、繊維層のカンバスからの除去を示している。
【図8】2つのシリーズの繊維が配置され、更なる繊維が追加され、そしてカンバスが除去された後の図2の繊維層を示している概略的な平面図である。
【図9】工具に層を積み重ねることにより形成された収束部分のプリフォームを示している概略図である。
【図10】図9の積み重ねられた層の配置を詳細に示している断片的な斜視図である。
【図11】図9の工具に形成された収束部分の繊維プリフォームの概略的な斜視図である。
【図12】本発明の他の実施形態に従って形成された繊維層を示している概略的な斜視図である。
【図13】図12の層の一部(XIIIを参照)の拡大図であり、この層には、更なる繊維が、自動縫い付けマシンにより配置並びに縫い付けられている。
【図14】更なる繊維が加えられ、カンバスが除去された後の図12の繊維層を示している概略的な平面図である。
【図15】ケーシング部分用の繊維プリフォームを形成するのに使用される工具の概略的な斜視図である。
【図16】図14の繊維層が配置された図15の工具の概略的な斜視図である。
【図17】図16の工具へのピンのストリップの位置付けを示している概略的な詳細図である。
【図18】フィラメント巻きの導入の概略的な斜視図である。
【図19】繊維層上にフィラメント巻きの層をさらに含んだ図16の工具の概略的な斜視図である。
【図20】収束部分の繊維プリフォームをケーシングの繊維プリフォームと一体的にすることにより形成された、ケーシングと収束部分とのユニット用の繊維強化材の部分的な断面斜視図である。
【図21】繊維プリフォーム中に樹脂を注入してこの樹脂を重合するのに使用される工具を示している斜視図である。
【図22】樹脂が繊維プリフォーム中に注入されたのを示している断片的な断面の概略図である。
【図23】本発明の方法に従って形成されたケーシングと収束部分とのユニットが装着された姿勢制御ロケットの後部の概略的な断面図である。
【符号の説明】
【0062】
50…第1の繊維プリフォーム、100…第2の繊維プリフォーム、150…繊維強化材、204…熱硬化性樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングと収束部分とのユニットを形成する方法であって、
ケーシングと収束部分との形成されるユニットの収束部分に対応した第1の繊維プリフォーム(50)を、第1のタイプの繊維で形成することと、ケーシングと収束部分との形成されるユニットのケーシング部分に対応し、かつ前記第1のプリフォームに配置される第2の繊維プリフォーム(100)を、前記第1のタイプの繊維とは異なる第2のタイプの繊維で形成することとにより、繊維強化材(150)を形成する工程と、
ケーシングと収束部分との形成されるユニットの形状に一致した形状に前記繊維強化材を維持する工程と、
前記繊維強化材に熱硬化性樹脂(204)を含浸させ、この樹脂を重合させる工程とを具備する、方法。
【請求項2】
前記第1の繊維プリフォーム(50)は、50W.m−1.K−1未満の熱伝導率を示す繊維で形成されることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項3】
前記第1の繊維プリフォーム(50)は、ピッチ前駆体の炭素繊維、PAN前駆体の炭素繊維、若しくは、レーヨン前駆体の炭素繊維で形成されることを特徴とする請求項2の方法。
【請求項4】
前記第2の繊維プリフォーム(100)は、少なくとも3000MPaの引っ張り強度と、少なくとも200GPaのヤング係数とを示す繊維で形成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1の方法。
【請求項5】
前記第2の繊維プリフォーム(100)は、PAN前駆体の炭素繊維、若しくは、ピッチ前駆体の炭素繊維で形成されることを特徴とする請求項4の方法。
【請求項6】
前記熱硬化性樹脂(204)は、構造的な特徴と、少なくとも50%のコークスの分留とを有する重付加の樹脂であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1の方法。
【請求項7】
前記第1の繊維プリフォーム(50)は、複数の環状の繊維層(30ないし30)からなり、各繊維層は、角度αで方向付けされた第1のシリーズの繊維(22)と、角度−αで方向付けされた第2のシリーズの繊維(23)とを少なくとも有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1の方法。
【請求項8】
前記第1の繊維プリフォームは、前記環状の繊維層(30ないし30)を、エッグカップ形状、若しくは、円錐形状の工具(40)に積み重ねることにより形成され、各層は、前記工具の軸線に対して角度βで工具に配置されることを特徴とする請求項7の方法。
【請求項9】
各環状の繊維層(30)の前記第1のシリーズの繊維(22)と第2のシリーズの繊維(23)とは、環状のスペース(27)を規定する2つのカンバス(20,21)間への繊維の自動的な配列並びに縫い付けにより形成され、前記層(30)の各々は、円環状の接続部(31)がこの層に形成された後に切断されることにより、前記カンバスから除去されることを特徴とする請求項7又は8の方法。
【請求項10】
前記第2のプリフォーム(150)は、互いに重ねられた第1の繊維層(60)と第2の繊維層(80)とから少なくとも形成され、前記第1の繊維層(60)は、所定の方向に向けられた繊維(122)を有し、また、前記第2の繊維層(80)は、第1の層(60)の前記繊維(122)に対して垂直に向けられた繊維(81)の層を、前記第1の層(60)に配置することにより形成されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1の方法。
【請求項11】
前記第1の層(60)は、環状のスペース(127)を規定する2つのカンバス(120,121)間への繊維(122)の自動的な配列並びに縫い付けにより形成され、前記層は、円環状の接続部(61)がこの層に形成された後に切断されることにより、前記カンバスから除去されることと、前記第2の層(80)は、円錐状の工具(70)の形状に保持されながら、前記第1の層にフィラメント巻きされることにより形成されることとを特徴とする請求項10の方法。
【請求項12】
前記第2の繊維プリフォームは、互いに重ねられた第1のシリーズの繊維と第2のシリーズの繊維とを少なくとも有する少なくとも1つの繊維層からなり、前記第1のシリーズの繊維は、角度αで方向付けされた繊維を有し、また、第2のシリーズの繊維は、角度−αで方向付けされた繊維を有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1の方法。
【請求項13】
各繊維層の前記第1のシリーズの繊維と第2のシリーズの繊維とは、環状のスペースを規定している2つのカンバス間への繊維の自動的な配列並びに縫い付けにより形成され、各層は、円環状の接続部がこの層に形成された後に、前記カンバスから除去されることを特徴とする請求項12の方法。
【請求項14】
前記第1のプリフォームと第2のプリフォームとは、互いに別々に形成され、前記第2のプリフォームは、前記繊維強化材を形成するように、前記第1のプリフォーム上に配置されることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1の方法。
【請求項15】
前記第2の繊維プリフォームは、前記繊維補強財を形成するように、前記第1の繊維プリフォームに直接形成されることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1の方法。
【請求項16】
前記第1の繊維プリフォーム(50)と第2の繊維プリフォーム(100)とは、互いに重ねられ、これら繊維プリフォームからなる前記繊維強化材(150)は、工具(200)に配置され、この工具は、前記強化材(150)が中に保持される内側スペース(203)を規定する鋳型コア(201)と外側の鋳型(202)とを有することと、前記熱硬化性樹脂(204)は、圧力勾配が、前記強化材の底部中に注入された樹脂を強化材の上部に向けて流させるように、前記内側スペース(203)中に確立された状態で、強化材の底部中に注入されることとを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1の方法。
【請求項17】
前記工具は、前記繊維強化材をほぼ均一な温度に維持するためのヒータ手段(210,211)を有することを特徴とする請求項16の方法。
【請求項18】
前記工具は、温度調整された流体(211)を循環させることにより加熱されることを特徴とする請求項17の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−169830(P2008−169830A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−322968(P2007−322968)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【出願人】(502202281)スネクマ・プロピュルシオン・ソリド (48)
【氏名又は名称原語表記】SNECMA PROPULSION SOLIDE