説明

コットン収納容器

【課題】肌が荒れない温水を含んだコットンを用いて、容易かつ簡便に乳幼児の身体(特に尻部)を拭浄することができるコットン収納容器を提供することができる。
【解決手段】本発明のコットン収納容器Pは、コットン70を収納するコットン収納部30と、ポンプ機構収納部20とを有する本体10と、本体10にヒンジ41を介して連結され、本体10を覆う蓋体40とを備えている。ポンプ機構収納部20内には、温水を収容するとともに、収容した温水を外方へ排出するポンプ機構50が収納される。ポンプ機構50は、上下方向に移動して温水を導いて蓄える皿部57を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コットンを収納するコットン収納容器に係り、とりわけ、肌が荒れない温水を含むコットンを用いて、容易かつ簡便に乳幼児の身体(特に尻部)を拭浄することができるコットン収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
乳幼児(特に乳児)が糞便すると、乳幼児の尻部から糞便を拭き取り、尻部を拭浄する必要がある。従来から、このように乳幼児の尻部から糞便を拭き取り、尻部を拭浄するために、ウェットティッシュや、温水に浸して湿らせたコットン等が用いられている。
【0003】
しかしながら、ウェットティッシュには、防腐剤や保存料などの薬剤が塗布されており、このような薬剤によって、拭浄した乳幼児の肌が荒れてしまうことがある。
【0004】
また、温水に浸して湿らせたコットンを用いて尻部を拭浄すれば、このように乳幼児の肌が荒れてしまうことはないが、乳幼児の尻部についた糞便を拭き取るたびに、タッパに温水を溜める等の必要があり、不便である。とりわけ、母親等が乳幼児を抱えたまま、このように乳幼児の尻部から糞便を拭き取り、尻部を拭浄することは母親等に大きな負担がかかってしまっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、肌が荒れない温水を含むコットンを用いて、容易かつ簡便に乳幼児の身体(特に尻部)を拭浄することができるコットン収納容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、コットンを収納するコットン収納部と、ポンプ機構収納部とを有する本体と、本体にヒンジを介して連結され、本体を覆う蓋体と、ポンプ機構収納部内に収納され、温水を収容するとともに、収容した温水を外方へ排出するポンプ機構とを備え、ポンプ機構が、上下方向に移動して温水を導いて蓄える皿部を有することを特徴とするコットン収納容器である。
【0007】
このような構成により、母親等は、肌が荒れない温水を含むコットンを用いて、容易かつ簡便に乳幼児の身体(特に尻部)を拭浄することができる。
【0008】
本発明は、ポンプ機構が、口部を含み、温水を収容するポンプ容器と、口部に取り付けられたポンプ蓋と、ポンプ蓋に取り付けられ、上端に皿部が連結されるとともに、ポンプ容器内に延びる吸引管とを有し、皿部が口部に対して上下方向に移動することによって、ポンプ容器内に収容された温水が吸引管を介して皿部上まで吸引されることを特徴とするコットン収納容器である。
【0009】
本発明は、本体のポンプ機構収納部側の側壁に、ポンプ機構収納部と外部とを連通する切欠きが設けられたことを特徴とするコットン収納容器である。
【0010】
このような構成により、母親等は、ポンプ機構に収容されている残った温水の量を視認することができ、温水を追加したり、交換したりする時期を容易に判断することができる。
【0011】
本発明は、蓋体のヒンジ側の上面と、本体のヒンジ側の底部の各々に、把持用凹部が設けられたことを特徴とするコットン収納容器である。
【0012】
このような構成により、母親等は、コットン収納容器を片手で容易に把持し、搬送することができる。
【0013】
本発明は、コットン収納部とポンプ機構収納部との間に、防水用隔壁が設けられたことを特徴とするコットン収納容器である。
【0014】
このような構成により、ポンプ機構から吸引される温水が、コットン収納部に収納されたコットンにかかることを防止することができる。
【0015】
本発明は、ポンプ機構収納部の近傍に、ヒータが設けられたことを特徴とするコットン収納容器である。
【0016】
このような構成により、ポンプ機構に収容された温水を保温することができる。
【0017】
本発明は、コットン収納部が、側面に、上下方向に延びる取出用凹部を有することを特徴とするコットン収納容器である。
【0018】
このような構成により、コットン収納部に収納されたコットンが少なくなった場合でも、母親等は、コットン収納部からコットンを容易に取り出すことができる。
【0019】
本発明は、蓋体が、本体を覆う閉鎖時に、本体に設けられた切欠きの上方に位置するとともに、内方に突出し、指が挟まることを防止する指挟み防止部を有することを特徴とするコットン収納容器である。
【0020】
このような構成により、本体に設けられた切欠きから蓋体内部に乳幼児が指を入れて、指が挟まってしまうことを防止することができる。
【0021】
本発明は、本体が、コットン収納部に対して防水用隔壁と反対側に、コットン保持用隔壁を有することを特徴とするコットン収納容器である。
【0022】
このような構成により、防水用隔壁とコットン保持用隔壁とによって、コットン収納部に収納されたコットンを側方から支持することができ、より多くのコットンをコットン収納部に収納することができる。
【0023】
本発明は、防水用隔壁とコットン保持用隔壁との間に、コットン収納部に収納されたコットンを取り出すためのコットン取出用間隙が設けられたことを特徴とするコットン収納容器である。
【0024】
このような構成により、防水用隔壁やコットン保持用隔壁によって側方から支持されたコットンをコットン収納部から容易に取り出すことができる。
【0025】
本発明は、本体のポンプ機構収納部側の側壁に、ポンプ機構収納部と外部とを連通する切欠きが設けられ、当該切欠きの下方端部の高さが、ポンプ機構収納部内に配置されたポンプ機構のポンプ容器内に延びる吸引管の下方先端の高さに一致していることを特徴とするコットン収納容器である。
【0026】
このような構成により、母親等は切欠きを介してポンプ容器の温水を吸出することができなくなる下限を確認することができるので、適切な時点で、ポンプ容器内に収容された温水を交換することができる。
【0027】
本発明は、本体を覆う蓋体が、全体として透明材料からなることを特徴とするコットン収納容器である。
【0028】
このような構成により、蓋体を本体に対して閉じている状態であっても、母親等はコットン収納部内に収納されているコットンの残量を視認することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、皿部を上下方向に移動させて温水を皿部に導き、コットン収納容器内に収納されたコットンを皿部上に載置することにより、コットン内に肌が荒れない温水を含ませることができる。このように温水を含ませたコットンを用いて、容易かつ簡便に乳幼児の身体(特に尻部)を拭浄することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
発明の実施の形態
以下、本発明に係るコットン収納容器の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図9は本発明の実施の形態を示す図である。
【0031】
図1乃至図3に示すように、コットン収納容器Pは、一枚一枚積層されたコットン70を収納するコットン収納部30と、ポンプ機構収納部20とを有する本体10と、本体10にヒンジ41を介して連結され、本体10を覆う蓋体40と、ポンプ機構収納部20内に収納され、温水を収容するとともに、収容した温水を外方へ排出するポンプ機構50とを備えている。なお、ヒンジ41は、本体10の側方に延在して設けられたヒンジ軸11に嵌合している。また、本体10はポリプロピレン製となっており、蓋体40は全体として透明性を有するポリプロピレン製となっている。ここで、図3は、蓋体40を取り除いたコットン収納容器Pの本体10を上方から見た平面図である。
【0032】
コットン収納容器Pのポンプ機構50は、図2及び図5に示すように、上下方向に移動して温水を導いて蓄える皿部57を有している。具体的には、図5に示すように、ポンプ機構50は、口部(図示せず)を含み、温水を収容するポンプ容器51と、口部に取り付けられたポンプ蓋52と、ポンプ蓋52に取り付けられ、上端に皿部57が連結されるとともに、ポンプ容器51内に延びる吸引管56とを有している。なお、ポンプ機構50は、ポンプ機構収納部20から取出自在となっている(図1及び図2参照)。また、図5に示すように、ポンプ機構50のポンプ容器51の外部側壁51aには、ポンプ容器51に温水を追加したり、交換したりするときに収容される量の目安となる見切り線59が設けられている。
【0033】
また、図1、図3及び図4に示すように、本体10のポンプ機構収納部20側の側壁22には、ポンプ機構収納部20と外部とを連通する切欠き15が設けられている。なお、切欠き15の下方端部15lの高さは、ポンプ機構50がポンプ機構収納部20に収納された際に、ポンプ容器51内に延びる吸引管56の下方先端56lの高さに一致している(図4及び図5参照)。このように、切欠き15の下方端部15lの高さを、吸引管56の下方先端56lの高さに一致させることにより、母親等が外部から切欠き15rを介してポンプ容器51内の温水を吸出できなくなる下限を確認することができる。ここで、図4は、蓋部40を開放したコットン収納容器Pを切欠き15側の側方から見た側方図である。
【0034】
また、図1及び図2に示すように、蓋体40の内部側壁40iであって、蓋体40を本体10に対して閉鎖したときに本体10に設けられた切欠き15の上方に位置する箇所に、内方に突出し、指が挟まることを防止する指挟み防止部42が設けられている。
【0035】
また、図1及び図3に示すように、本体10のヒンジ軸11とは反対側の側壁10rには、突出部19が設けられている。また、図1及び図8に示すように、蓋体40のヒンジ41とは反対側の側壁40rには、本体10の突出部19が嵌合される嵌合凹部49を含む嵌合ボタン47が設けられている。なお、図8は、嵌合ボタン47の嵌合凹部49に、突出部19が挿入されている様子を示す側方断面図である。
【0036】
また、図1及び図2に示すように、蓋体40の上面40uのヒンジ41側と、本体10の底部10lのヒンジ41側(ヒンジ軸11側)の各々には、コットン収納容器Pを運ぶ際に、手で把持するための把持用凹部61,62が設けられている。具体的には、蓋体40の上面40uのヒンジ41側には把持用凹部61が設けられ、本体10の底部10lのヒンジ軸11側には把持用凹部62が設けられている。
【0037】
また、図1乃至図4に示すように、コットン収納部30とポンプ機構収納部20との間には、防水用隔壁31が設けられている。また、図1乃至図3に示すように、本体10のコットン収納部30に対して防水用隔壁31と反対側には、コットン保持用隔壁32が設けられている。なお、防水用隔壁31とコットン保持用隔壁32とは分離され、この分離された部分がコットン取出用間隙33となっている。また、コットン収納部30は一側(図1の手前側、図3の左側)で外方へ拡張されて取出用凹部35を形成し、この取出用凹部35はコットン収納部30内に収納されたコットン70を取り出すために用いられる。
【0038】
また、本体10の底部10l内部であって、ポンプ機構収納部20の近傍には、ポンプ機構50に収容された温水を保温するためのヒータ20aが設けられている(図3参照)。なお、本体10の底部10lには、図1、図2及び図4に示すように、電源に接続され、ヒータ20aに電力を供給するためのコード76aとコード76aに連結されたプラグ76とが設けられている。
【0039】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
【0040】
コットン収納容器Pに収納されるコットン70は、乳幼児の身体を拭浄するため、とりわけ、乳幼児の尻部から糞便を拭き取り、尻部を拭浄するために用いられる。以下、コットン収納容器Pにコットン70及びポンプ機構50を収納して準備する工程(準備工程80)と、このように収納されたコットン70を用いて乳幼児の尻部から糞便を拭き取り、尻部を拭浄する工程(コットン使用工程90)について説明する。
【0041】
(準備工程80)
最初に、コットン収納容器Pにコットン70及びポンプ機構50を収納して準備する工程(準備工程80)について説明する(図9参照)。
【0042】
まず、母親等がコットン収納部30に複数枚積層されたコットン70を収納し、ポンプ機構収納部20に、温水を収容したポンプ機構50を収納する(収納工程81)(図2、図6及び図9参照)。なお、コットン70及びポンプ機構50を収納した後は、蓋体40を本体10に対して閉鎖しておく(図2参照)。このように、蓋体40を本体10に対し閉鎖することによって、コットン収納容器Pに収納されたコットン70に埃などがかかったり、乳幼児がコットン70やポンプ機構50に悪戯したりすることを防止することができる。
【0043】
このとき、図1、図2、図3及び図6に示すように、コットン収納部30とポンプ機構収納部20との間には、防水用隔壁31が設けられ、かつコットン収納部30に対して防水用隔壁31と反対側には、コットン保持用隔壁32が設けられている。このため、防水用隔壁31とコットン保持用隔壁32とによって、コットン収納部30に収納されたコットン70を側方から支持することができ、より多くのコットン70をコットン収納部30に収納することができる。
【0044】
次に、本体10にコード76aを介して設けられたプラグ76を電源(コンセント等)に接続し、電源からの電力を、本体10の底部10l内部であって、ポンプ機構収納部20の近傍に設けられたヒータ20aに供給する(電力供給工程82)(図2及び図9参照)。このように、電源から電力が供給されることによって、ヒータ20aは、ポンプ機構50に収容された温水を保温することができる。
【0045】
(コットン使用工程90)
次に、上述のように収納されたコットン70を用いて乳幼児の身体を拭浄する工程(コットン使用工程90)について説明する(図9参照)。
【0046】
まず、蓋体40に設けられた嵌合ボタン47を(図8の矢印の方向に)持ち上げて、本体10の突出部19から、嵌合ボタン47の嵌合凹部49を抜く。次に、蓋体40を本体10に対して開放する(開放工程91)(図8及び図9参照)。このとき、片手で、蓋体40を本体10に対して開放することができる。
【0047】
次に、本体10のコットン収納部30に収納されたコットン70を取り出す(コットン取出工程92)(図6及び図9参照)。
【0048】
ここで、図1、図2、図3及び図6に示すように、防水用隔壁31とコットン保持用隔壁32との間には、コットン収納部30に収納されたコットン70を取り出すためのコットン取出用間隙33が設けられている。このため、防水用隔壁31とコットン保持用隔壁32とによって側方から支持されたコットン70をコットン収納部30からコットン取出用間隙33を介して容易に取り出すことができる。
【0049】
また、図1、図3及び図6に示すように、コットン収納部30には、上下方向に延びる取出用凹部35が設けられている。このため、コットン収納部30に収納されているコットン70の量が少なくなった場合でも、コットン収納部30からコットン70を容易に取り出すことができる。
【0050】
次に、母親等が取り出した一枚のコットン70を、ポンプ機構収納部20に収納されたポンプ機構50の皿部57上に載置し、このコットン70を介して皿部57を押圧する(図6参照)。このように、コットン70を介して皿部57を押圧することによって、皿部57がポンプ容器51の口部に対して下方に移動して、ポンプ容器51内に収容された温水が吸引管56及び皿部57に設けられた多数の吸引孔(図示せず)を通って皿部57上まで吸引される。そして、吸引された温水は皿部57上で蓄えられ、皿部57上のコットン70に吸収される(コットン吸湿工程93)(図6及び図9参照)。
【0051】
このとき、上述のように吸引された温水は皿部57上に蓄えられるため、皿部57を一度押圧するだけで、コットン70の広範囲を温水に浸すことができる。また、皿部57を押圧するだけで、ポンプ容器51に収容された温水が吸引されるので、片手でコットン70を湿らせることができる。
【0052】
また、図1、図2、図3、図4及び図6に示すように、コットン収納部30とポンプ機構収納部20との間には、防水用隔壁31が設けられているため、皿部57を下方に押圧した際にポンプ容器51から吸引される温水が、コットン収納部30に収納されたコットン70にかかることを防止することができる。
【0053】
次に、母親等は、皿部57上で温水を含んで湿ったコットン70を用いて、乳幼児の尻部から糞便を拭き取り、尻部を拭浄する(拭浄工程94)(図9参照)。
【0054】
上述のような構成のコットン収納容器Pを用いることによって、肌が荒れない温水を浸したコットン70を用いて、容易かつ簡便に乳幼児の身体(特に尻部)を拭浄することができる。
【0055】
なお、上述した一連の開放工程91、コットン取出工程92及びコットン吸湿工程93において、母親等は片手で作業することができるので、乳幼児(特に乳児)を抱きかかえたままであっても作業することができる。
【0056】
ところで、ポンプ機構50のポンプ容器51内に収容された温水を所定量だけ利用すると、ポンプ機構50のポンプ容器51内に温水を新たに加えたり、交換したりする必要がある。このように温水を追加したり、交換したりする時期を判断するために、本体10のポンプ機構収納部20側の側壁22に設けられた、ポンプ機構収納部20と外部とを連通する切欠き15が用いられる(図1及び図3参照)。
【0057】
すなわち、図1、図3、図4及び図6に示すように、当該切欠き15によって、ポンプ機構収納部20と外部とが連通されているので、ポンプ機構50のポンプ容器51内に収容されている残った温水の量を母親等は視認することができる。このため、温水を追加したり、交換したりする時期を容易に判断することができる。
【0058】
また、蓋体40は全体として透明性を有しているので、蓋体40を本体10に対して閉じている状態であっても、母親等はコットン収納部30内に収納されているコットンの残量を視認することができる。
【0059】
なお、切欠き15の下方端部15lの高さは、ポンプ機構収納部20内に配置されたポンプ機構50のポンプ容器51内に延びる吸引管56の下方先端56lの高さに一致している(図4及び図5参照)。このため、母親等は切欠きを介してポンプ容器51の温水を吸出することができなくなる下限を確認することができるので、適切な時点で、ポンプ容器51内に収容された温水を交換することができる。従って、適切な時点で、ポンプ機構50内に収容された温水を交換することができる。なお、「切欠き15の下方端部15lの高さが、ポンプ機構収納部20内に配置されたポンプ機構50のポンプ容器51内に延びる吸引管56の下方先端56lの高さに一致している」とは、切欠き15の下方端部15lの高さと吸引管56の下方先端56lの高さが完全に一致しているのではなく、概ね一致していることを意味している。
【0060】
また、図1及び図3に示すように、蓋体40の内部側壁40iであって、蓋体40を本体10に対して閉鎖したときに本体10に設けられた切欠き15の上方に位置する箇所に、内方に突出した指挟み防止部42が設けられている。このため、上記切欠き15から蓋体40の内部に乳幼児が指を入れて、指が挟まってしまうことを防止することができる。
【0061】
また、図1、図2及び図7に示すように、蓋体40のヒンジ41側の上面40uと、本体10のヒンジ軸11側の底部10lの各々に、把持用凹部61,62が設けられている。このため、図7に示すように、当該把持用凹部61,62を用いて、コットン収納容器Pを片手で容易に把持し、搬送することができる。
【0062】
なお、上記実施の形態では、ポンプ機構50に収容された温水を保温するためにヒータ20aを用いる態様によって説明したが、これに限ることなく、ポンプ機構50に収容された冷水を所定の温度まで上昇させるためにヒータ20aを用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態によるコットン収納容器を示す斜視図。
【図2】図1のコットン収納容器において、本体に対して蓋体が閉じた状態を矢印II方向からみた斜視図。
【図3】本発明の実施の形態によるコットン収納容器の本体を上方から見た平面図。
【図4】本発明の実施の形態において、蓋部が開放したコットン収納容器を切欠き側の側方から見た側方図。
【図5】本発明の実施の形態によるコットン収納容器のポンプ機構を示す斜視図。
【図6】本発明の実施の形態によるコットン収納容器を用いて、コットンに温水を吸湿させる態様を示す斜視図。
【図7】本発明の実施の形態によるコットン収納容器の把持用凹部を用いて、コットン収納容器を片手で把持し、搬送する態様を示す斜視図。
【図8】嵌合ボタンの嵌合凹部に、本体の突出部が挿入されている様子を示す側方断面図。
【図9】本発明の実施の形態によるコットン収納容器の準備工程及びコットン使用工程を示すフロー図。
【符号の説明】
【0064】
10 本体
10l 本体の底部
15 切欠き
20 ポンプ機構収納部
20a ヒータ
22 ポンプ機構収納部側の側壁
30 コットン収納部
31 防水用隔壁
32 コットン保持用隔壁
33 コットン取出用間隙
35 取出用凹部
40 蓋体
40u 蓋体の上面
41 ヒンジ
42 指挟み防止部
50 ポンプ機構
51 ポンプ容器
52 ポンプ蓋
56 吸引管
57 皿部
61 蓋体の把持用凹部
62 本体の把持用凹部
70 コットン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コットンを収納するコットン収納部と、ポンプ機構収納部とを有する本体と、
本体にヒンジを介して連結され、本体を覆う蓋体と、
ポンプ機構収納部内に収納され、温水を収容するとともに、収容した温水を外方へ排出するポンプ機構とを備え、
ポンプ機構は、上下方向に移動して温水を導いて蓄える皿部を有することを特徴とするコットン収納容器。
【請求項2】
ポンプ機構は、口部を含み、温水を収容するポンプ容器と、口部に取り付けられたポンプ蓋と、ポンプ蓋に取り付けられ、上端に皿部が連結されるとともに、ポンプ容器内に延びる吸引管とを有し、
皿部が口部に対して上下方向に移動することによって、ポンプ容器内に収容された温水が吸引管を介して皿部上まで吸引されることを特徴とする請求項1記載のコットン収納容器。
【請求項3】
本体のポンプ機構収納部側の側壁に、ポンプ機構収納部と外部とを連通する切欠きが設けられたことを特徴とする請求項1記載のコットン収納容器。
【請求項4】
蓋体のヒンジ側の上面と、本体のヒンジ側の底部の各々に、把持用凹部が設けられたことを特徴とする請求項1記載のコットン収納容器。
【請求項5】
コットン収納部とポンプ機構収納部との間に、防水用隔壁が設けられたことを特徴とする請求項1記載のコットン収納容器。
【請求項6】
ポンプ機構収納部の近傍に、ヒータが設けられたことを特徴とする請求項1記載のコットン収納容器。
【請求項7】
コットン収納部は、側面に、上下方向に延びる取出用凹部を有することを特徴とする請求項1記載のコットン収納容器。
【請求項8】
蓋体は、本体を覆う閉鎖時に、本体に設けられた切欠きの上方に位置するとともに、内方に突出し、指が挟まることを防止する指挟み防止部を有することを特徴とする請求項3記載のコットン収納容器。
【請求項9】
本体は、コットン収納部に対して防水用隔壁と反対側に、コットン保持用隔壁を有することを特徴とする請求項5記載のコットン収納容器。
【請求項10】
防水用隔壁とコットン保持用隔壁との間に、コットン収納部に収納されたコットンを取り出すためのコットン取出用間隙が設けられたことを特徴とする請求項9記載のコットン収納容器。
【請求項11】
本体のポンプ機構収納部側の側壁に、ポンプ機構収納部と外部とを連通する切欠きが設けられ、
当該切欠きの下方端部の高さは、ポンプ機構収納部内に配置されたポンプ機構のポンプ容器内に延びる吸引管の下方先端の高さに一致していることを特徴とする請求項2記載のコットン収納容器。
【請求項12】
本体を覆う蓋体は、全体として透明材料からなることを特徴とする請求項1記載のコットン収納容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2007−330528(P2007−330528A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−166172(P2006−166172)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(391003912)コンビ株式会社 (165)
【Fターム(参考)】