コネクタユニットのリード線切断装置
【目的】 コネクタユニット内の複数のリード線を短時間に、しかも正確な長さに切断することのできるリード線切断装置を提供する。
【構成】 コネクタユニット５のリード線７を希望の長さに切断するコネクタユニットのリード線切断装置において、基盤２と、該基盤２上に設けられていてコネクタ６を固定して保持するコネクタ固定ピン３と、基盤２上に設けられていてコネクタ固定ピン３に対して間隔をおいて位置する複数のリード線切断用マーク４とを有しており、リード線切断用マーク４は、リード線７の被覆を一定の長さで剥ぎ取るための被覆除去用マーク４ｂを有している。
【構成】 コネクタユニット５のリード線７を希望の長さに切断するコネクタユニットのリード線切断装置において、基盤２と、該基盤２上に設けられていてコネクタ６を固定して保持するコネクタ固定ピン３と、基盤２上に設けられていてコネクタ固定ピン３に対して間隔をおいて位置する複数のリード線切断用マーク４とを有しており、リード線切断用マーク４は、リード線７の被覆を一定の長さで剥ぎ取るための被覆除去用マーク４ｂを有している。
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、コネクタにリード線が接続された電気器具であるコネクタユニットに関して用いられるリード線切断装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】多くの電気機器においては、その内部において複雑な配線が行なわれている。この種の配線において、ある特定の一カ所にコネクタをセットし、そのコネクタから複数の異なった所へリード線を這い回して配線をするという配線方法がしばしば用いられている。このような配線方法を実施する場合には、しばしば、コネクタに複数のリード線を接続させることによって形成されたコネクタユニットが用いられている。
【０００３】一般に用いられるコネクタユニットに関しては、コネクタから延びる各リード線の長さが全て等しくなっている。従って、それらの各リード線を電気機器内で這い回す際、距離の短い機器間ではリード線にたるみがでるという問題がある。この問題を解消するには、各リード線の長さを必要な長さに切断する必要がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来、コネクタユニットのリード線の切断は、作業者の目視によって行なわれていた。しかしながら、この目視による方法においては、リード線を正確に切断することが難しく、また作業に時間がかかるという問題があった。
【０００５】本発明は、コネクタユニットに関する上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、コネクタユニット内の複数のリード線を短時間に、しかも正確な長さに切断することのできるリード線切断装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明に係るリード線切断装置は、基盤と、該基盤上に設けられていてコネクタを固定して保持するコネクタ固定手段と、基盤上に設けられていてコネクタ固定手段に対して間隔をおいて位置する複数のリード線切断用マークとを有している。そしてリード線切断用マークは、リード線の被覆を一定の長さで剥ぎ取るための被覆除去用マークを有している。
【０００７】
【作用】コネクタユニットは、同じ長さの複数のリード線がコネクタに接続された状態で提供される。そのコネクタユニットは、まず、基盤上のコネクタ固定手段に装着されて基盤上に固定される。そして、各リード線が基盤上のリード線切断用マークに合せて切断される。リード線切断用マークは、各リード線の数だけ基盤上に設けられている。その後、各リード線は、被覆除去用マークに従って被覆が剥ぎ取られる。各リード線が接続されているコネクタは基盤上のコネクタ固定手段に固定されるので、上記のリード線切断作業及び被覆除去作業は両手を使って行なうことができる。よって短時間の間に各リード線を間違いなく正確な長さに切断できる。
【０００８】
【実施例】図１は、本発明に係るリード線切断装置の一実施例を示している。同図において、リード線切断装置１は平板状の基盤２を有している。基盤２の左端部には、コネクタ固定ピン３が固定して設けられており、一方、基盤２の右方部には複数、実施例の場合は４個のリード線切断用マーク４が設けられている。各マークの左部４ａには、各マークを識別するための標識、例えば異なった色が付けられている。また、各リード線切断用マーク４の右部にはリード線７の被覆を除去する際に用いられる被覆除去用マーク４ｂが設けられている。
【０００９】符号５はコネクタユニットを示しており、このコネクタユニット５は、細長い形状のコネクタ６と、そのコネクタ６に接続された複数のリード線７とによって構成されている。好ましくは、リード線７において、導電性の芯材を被覆する被覆材がそれぞれのリード線に応じて異なる色に色分けされている。また、その色分けは、基盤２上のリード線切断用マーク４の識別色４ａのいずれか１つと合致するようになっている。
【００１０】当初、コネクタユニット５のリード線７は、全て等しい長さに揃えられている。このコネクタユニット５を、目標とする電気機器内に装着するためには、各リード線７を適切な長さに切断する必要がある。以下、そのための作業について説明する。
【００１１】まず、コネクタ６をコネクタ固定ピン３に差し込んで、コネクタ６を基盤２上で固定保持する。この状態で、各リード線７を対応する色のリード線切断用マーク４の右端まで持ち運び、その位置でカッタによってリード線を切断する。各マーク４とコネクタ固定ピン３との間の間隔は、予め、対応する色のリード線７の希望切断長さに合わせてある。こうして、各リード線７が希望の長さに切断される。また、リード線７の切断作業と同時に、切断された各リード線７の先端部の被覆が、被覆除去用マーク４ｂの長さに合せて除去、すなわち剥ぎ取られる。こうして、各リード線７の先端に希望する長さの芯線が露出する。以上により、コネクタ６に接続された複数のリード線７が、それぞれ、希望する種々の長さに切断される。
【００１２】図１に示した実施例では、各リード線切断用マーク４に対応してそれぞれ１つづつ、基盤２中に直線状の溝８が設けられている。各マーク４は、これらの溝８に沿って移動することにより、コネクタ固定ピン３に近づいたり、あるいは遠ざかったりできるようになっている。これにより、希望するリード線の切断長さが変更されたときには、その変更に応じてリード線切断用マーク４を適宜の位置に移動させることができる。
【００１３】以上、１つの実施例をあげて本発明を説明したが、本発明はその実施例に限定されるものではない。例えば、リード線切断用マーク４の数は、実施例に示した４個に限らず、より多く、あるいはより少なくすることができる。
【００１４】上記実施例では、各リード線切断用マーク４を識別するために左部４ａを色分けした。これに代えて、左部４ａに異なる数字を付けて識別することも可能である。この場合には、切断される各リード線７の方にも、対応する数字を付けておくことが好ましい。
【００１５】コネクタ固定手段として、複数の固定ピン３を用いたが他の任意の手段を用いてもよい。また、基盤２の形状も、実施例の長方形状に限らず、任意の形状とすることができる。
【００１６】
【発明の効果】本発明によれば、リード線切断用マーク及び被覆除去用マークを設けたので、リード線の切断長さ及び被覆の除去長さが容易に判別でき、複数のリード線を個々に希望する長さに正確に切断できる。しかも、各リード線の一端は、コネクタを介して基盤に固定されているので、リード線の切断作業を作業者の両手を使って行なうことができる。従って、切断作業を短時間の間に確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るリード線切断装置の一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
２ 基盤
３ コネクタ固定ピン
４ リード線切断用マーク
４ｂ 被覆除去用マーク
５ コネクタユニット
６ コネクタ
７ リード線
８ 溝
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、コネクタにリード線が接続された電気器具であるコネクタユニットに関して用いられるリード線切断装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】多くの電気機器においては、その内部において複雑な配線が行なわれている。この種の配線において、ある特定の一カ所にコネクタをセットし、そのコネクタから複数の異なった所へリード線を這い回して配線をするという配線方法がしばしば用いられている。このような配線方法を実施する場合には、しばしば、コネクタに複数のリード線を接続させることによって形成されたコネクタユニットが用いられている。
【０００３】一般に用いられるコネクタユニットに関しては、コネクタから延びる各リード線の長さが全て等しくなっている。従って、それらの各リード線を電気機器内で這い回す際、距離の短い機器間ではリード線にたるみがでるという問題がある。この問題を解消するには、各リード線の長さを必要な長さに切断する必要がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来、コネクタユニットのリード線の切断は、作業者の目視によって行なわれていた。しかしながら、この目視による方法においては、リード線を正確に切断することが難しく、また作業に時間がかかるという問題があった。
【０００５】本発明は、コネクタユニットに関する上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、コネクタユニット内の複数のリード線を短時間に、しかも正確な長さに切断することのできるリード線切断装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明に係るリード線切断装置は、基盤と、該基盤上に設けられていてコネクタを固定して保持するコネクタ固定手段と、基盤上に設けられていてコネクタ固定手段に対して間隔をおいて位置する複数のリード線切断用マークとを有している。そしてリード線切断用マークは、リード線の被覆を一定の長さで剥ぎ取るための被覆除去用マークを有している。
【０００７】
【作用】コネクタユニットは、同じ長さの複数のリード線がコネクタに接続された状態で提供される。そのコネクタユニットは、まず、基盤上のコネクタ固定手段に装着されて基盤上に固定される。そして、各リード線が基盤上のリード線切断用マークに合せて切断される。リード線切断用マークは、各リード線の数だけ基盤上に設けられている。その後、各リード線は、被覆除去用マークに従って被覆が剥ぎ取られる。各リード線が接続されているコネクタは基盤上のコネクタ固定手段に固定されるので、上記のリード線切断作業及び被覆除去作業は両手を使って行なうことができる。よって短時間の間に各リード線を間違いなく正確な長さに切断できる。
【０００８】
【実施例】図１は、本発明に係るリード線切断装置の一実施例を示している。同図において、リード線切断装置１は平板状の基盤２を有している。基盤２の左端部には、コネクタ固定ピン３が固定して設けられており、一方、基盤２の右方部には複数、実施例の場合は４個のリード線切断用マーク４が設けられている。各マークの左部４ａには、各マークを識別するための標識、例えば異なった色が付けられている。また、各リード線切断用マーク４の右部にはリード線７の被覆を除去する際に用いられる被覆除去用マーク４ｂが設けられている。
【０００９】符号５はコネクタユニットを示しており、このコネクタユニット５は、細長い形状のコネクタ６と、そのコネクタ６に接続された複数のリード線７とによって構成されている。好ましくは、リード線７において、導電性の芯材を被覆する被覆材がそれぞれのリード線に応じて異なる色に色分けされている。また、その色分けは、基盤２上のリード線切断用マーク４の識別色４ａのいずれか１つと合致するようになっている。
【００１０】当初、コネクタユニット５のリード線７は、全て等しい長さに揃えられている。このコネクタユニット５を、目標とする電気機器内に装着するためには、各リード線７を適切な長さに切断する必要がある。以下、そのための作業について説明する。
【００１１】まず、コネクタ６をコネクタ固定ピン３に差し込んで、コネクタ６を基盤２上で固定保持する。この状態で、各リード線７を対応する色のリード線切断用マーク４の右端まで持ち運び、その位置でカッタによってリード線を切断する。各マーク４とコネクタ固定ピン３との間の間隔は、予め、対応する色のリード線７の希望切断長さに合わせてある。こうして、各リード線７が希望の長さに切断される。また、リード線７の切断作業と同時に、切断された各リード線７の先端部の被覆が、被覆除去用マーク４ｂの長さに合せて除去、すなわち剥ぎ取られる。こうして、各リード線７の先端に希望する長さの芯線が露出する。以上により、コネクタ６に接続された複数のリード線７が、それぞれ、希望する種々の長さに切断される。
【００１２】図１に示した実施例では、各リード線切断用マーク４に対応してそれぞれ１つづつ、基盤２中に直線状の溝８が設けられている。各マーク４は、これらの溝８に沿って移動することにより、コネクタ固定ピン３に近づいたり、あるいは遠ざかったりできるようになっている。これにより、希望するリード線の切断長さが変更されたときには、その変更に応じてリード線切断用マーク４を適宜の位置に移動させることができる。
【００１３】以上、１つの実施例をあげて本発明を説明したが、本発明はその実施例に限定されるものではない。例えば、リード線切断用マーク４の数は、実施例に示した４個に限らず、より多く、あるいはより少なくすることができる。
【００１４】上記実施例では、各リード線切断用マーク４を識別するために左部４ａを色分けした。これに代えて、左部４ａに異なる数字を付けて識別することも可能である。この場合には、切断される各リード線７の方にも、対応する数字を付けておくことが好ましい。
【００１５】コネクタ固定手段として、複数の固定ピン３を用いたが他の任意の手段を用いてもよい。また、基盤２の形状も、実施例の長方形状に限らず、任意の形状とすることができる。
【００１６】
【発明の効果】本発明によれば、リード線切断用マーク及び被覆除去用マークを設けたので、リード線の切断長さ及び被覆の除去長さが容易に判別でき、複数のリード線を個々に希望する長さに正確に切断できる。しかも、各リード線の一端は、コネクタを介して基盤に固定されているので、リード線の切断作業を作業者の両手を使って行なうことができる。従って、切断作業を短時間の間に確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るリード線切断装置の一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
２ 基盤
３ コネクタ固定ピン
４ リード線切断用マーク
４ｂ 被覆除去用マーク
５ コネクタユニット
６ コネクタ
７ リード線
８ 溝
【特許請求の範囲】
【請求項１】 コネクタと複数のリード線とを有するコネクタユニットに関して用いられ、該コネクタユニットのリード線を希望の長さに切断するコネクタユニットのリード線切断装置において、基盤と、該基盤上に設けられていてコネクタを固定して保持するコネクタ固定手段と、基盤上に設けられていてコネクタ固定手段に対して間隔をおいて位置する複数のリード線切断用マークとを有しており、上記リード線切断用マークは、リード線の被覆を一定の長さで剥ぎ取るための被覆除去用マークを有していることを特徴とするコネクタユニットのリード線切断装置。
【請求項２】 上記リード線切断用マークが、コネクタ固定手段に対して近づき、または遠ざかるように基盤上で移動可能であることを特徴とする請求項１記載のコネクタユニットのリード線切断装置。
【請求項１】 コネクタと複数のリード線とを有するコネクタユニットに関して用いられ、該コネクタユニットのリード線を希望の長さに切断するコネクタユニットのリード線切断装置において、基盤と、該基盤上に設けられていてコネクタを固定して保持するコネクタ固定手段と、基盤上に設けられていてコネクタ固定手段に対して間隔をおいて位置する複数のリード線切断用マークとを有しており、上記リード線切断用マークは、リード線の被覆を一定の長さで剥ぎ取るための被覆除去用マークを有していることを特徴とするコネクタユニットのリード線切断装置。
【請求項２】 上記リード線切断用マークが、コネクタ固定手段に対して近づき、または遠ざかるように基盤上で移動可能であることを特徴とする請求項１記載のコネクタユニットのリード線切断装置。
【図１】
【公開番号】特開平５−２５３８９３
【公開日】平成５年（１９９３）１０月５日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平４−９０１７８
【出願日】平成４年（１９９２）３月１６日
【出願人】（０００２５０３３９）理学電機株式会社 (206)
【公開日】平成５年（１９９３）１０月５日
【国際特許分類】
【出願日】平成４年（１９９２）３月１６日
【出願人】（０００２５０３３９）理学電機株式会社 (206)
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