説明

コロッケの整列装置

【構成】 ベルトコンベヤ15の上部に設けた一対の対向壁18,19は、コンベヤ両側のフレーム16にアーム17を介して支持しており、前記両対向壁18,19の内側には、ベルトコンベヤの搬送方向23に向け、厚さ2ミリメートル以下のステンレス板による弾性羽根片21,22を設けている。
【効果】 コロッケ11がベルトコンベヤ15の搬送力で通行路20を移動するとき、羽根片21,22のソフトな接触をうけるので、形崩れすることなくコロッケの方向性を整えることができる。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば自動包装機に向けて運搬するコロッケの向きを、その搬送軌道の途中で縦長方向に整列させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば包装機で多数のコロッケのような小判形商品を1個ずつ包装するためには、予め各コロッケを同じ方向に向けて整列して置く必要がある。従来、ベルトコンベヤ上に一定間隔の通路を形成し、小判形商品をベルトコンベヤで移動させると、通路両側の壁との摩擦により小判形商品を同一方向に整列させる装置が提供されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、フライ以前の生コロッケは水分が多く柔らかいから、通路入口部分で通路の壁に衝突し、また壁の強い摩擦力を受けると、いずれも破壊または形崩れする難点がある。また冷凍コロッケの場合は通路の壁とスリップして充分な摩擦が働かないから、コロッケの方向性が決まらない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで本考案は、コロッケを形崩れなく、またスリップさせることなく、搬送整列させる装置を提供するもので、ベルトコンベヤ15の上部搬送面の上に配置した一対の対向壁18,19の間に、前記ベルトコンベヤ15の搬送方向23と平行状態で通行路20を形成すると共に、前記両対向壁18,19から前記通行路20に向けて多数の弾性羽根片21,22を、両側から羽根片の先端がベルトコンベヤの搬送方向に向けて狭窄状になるように設置して構成する。
【0005】
【作用】
ベルトコンベヤ15によって運搬されるコロッケが、一対の対向壁の間に形成した通行路20内に突入するとき、まず両側から突き出している弾性羽根片21,22に接触し、これら羽根片のクッションによつて衝撃を和らげられ、さらに通行路内を移動中、両側の羽根片との摩擦でもつて、コロッケの長手方向がベルトコンベヤの搬送方向と平行になる。
【0006】
【実施例】
第1ベルトコンベヤ10の上に無造作に置いたコロッケ11は、コンベヤの回転動力でもって矢印12の方向にゆっくりと移動するが、前記第1ベルトコンベヤの上方に、緩やかな傾斜で設置した縦軸のベルト13の回転スピードは、前記第1ベルトコンベヤ10の回転スードよりも僅かに早く、従ってこのベルト13に接触するコロッケ11は凡その方向を揃え、第1ベルトコンベヤよりも高速度の第2ベルトコンベヤ15の方向に移動する。
【0007】
両側のフレーム16にアーム17を介して連結しかつ対向する二つの壁18,19は、その間にコロッケ11よりも大きい幅の通行路20を形成し、両壁18,19から通行路20の中心に向けて突き出す厚さ2ミリメートル以下のステンレス製の弾性羽根片21,22は、その先端がコンベヤの搬送方向23に向けて狭窄状である。
【0008】
【効果】
ベルトコンベヤ15によって搬送されるコロッケを、両側から突き出る弾性羽根片21,22とのソフトな摩擦で整列させるものであるから、生コロッケに対して強い圧力が働かず、コロッケを破壊することなく整列でき、また冷凍コロッケでも羽根片は両側からの挟み力で摩擦力を生むので、コロッケの方向性が決定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 平面図
【符号の説明】
11…コロッケ 15…ベルトコンベヤ 18,19…対向壁 20…通行路 21,22…弾性羽根片

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 ベルトコンベヤ15の上部搬送面の上に配置した一対の対向壁18,19の間に、前記ベルトコンベヤ15の搬送方向23と平行状態で通行路20を形成すると共に、前記両対向壁18,19から前記通行路20に向けて多数の弾性羽根片21,22を、両側から羽根片の先端がベルトコンベヤの搬送方向に向けて狭窄状になるように設置したコロッケの整列装置。

【図1】
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