説明

コンテキスト画像入り広告の生成

【課題】画像入り広告を生成する。
【解決手段】本発明の実施形態によれば、広告生成システムが画像入り広告を生成する。当該広告生成システムは、広告ターゲットオーディエンス情報、コスト情報及び広告主業種情報の少なくとも1つを特定する広告主入力に基づいて画像入り広告の少なくとも1つの推奨される特徴を特定する少なくとも1つの特徴選択ガイドラインと、画像入り広告に含めるために選択される画像を有する画像クリップライブラリと、少なくとも1つの特徴選択ガイドラインに基づいた少なくとも1つの広告テンプレートと、を含み、当該システムは、当該画像入り広告をホスティングするウェブページ上に存在する1つまたは複数の色に基づいて自動的に提案された1つまたは複数の提案された色を含む画像入り広告を自動的に生成する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
適切な画像を含んだオンライン広告は、関心を惹き、ブランドの良い印象を促進し、人々にクリックスルーを促して、宣伝されている製品及び/またはサービスに関する追加情報を入手させることにおいて、そのような画像を含まない広告よりも通常は有利である。オンライン広告プラットフォームはコンテキスト広告(すなわちウェブページ上に掲載される広告)ビジネスへの画像入り広告をますます考慮するようになっている。例えば、Google(商標)はAdSense Contextual advertisement programにおける追加的サービスとして画像入り広告を組み込んでおり、Yahoo(登録商標)もコンテキスト商品に画像入り広告を追加した。
【0002】
画像入り広告の構成要素に関する異なる選択は、(1)画像入り広告及びアトラクションにどれだけの注目が集まるか及び(2)クリックスルーレートに異なる効果を与える。例えば、女性ユーザが所定の色に惹きつけられる一方で男性ユーザは異なる色に惹きつけられる。コンテキスト広告プラットフォームを使用している広告主はターゲットとしたいワードを選択し、広範囲の色及びテンプレートから選択をして画像構成要素をカスタマイズするオプションをもつ。当該画像構成要素には、サイズ、配置、支配的色、色数、色の組み合わせ、テキストフォント、URLリンク配置等を含むがこれらに制限されるわけではない。
【0003】
【非特許文献1】T. ヨアヒム2世氏による「Making large−scale SVM Learning Practical」、MITプレス1999年
【非特許文献2】B.ショルコップ氏、C.バーゲス氏、A.スモーラ氏による「Advances in Kernel Methods−Support Vector Learning」、MITプレス、1999年
【非特許文献3】M.ストリッカー氏、M.オレンゴ氏による「Similarity of Color Images.In Storage and Retrieval for Image and Video DatabasesProc」、SPIE2420、381−392ページ、1995年
【非特許文献4】B.S.マンジュナス氏、W.Y.マ氏による「Texture features for browsing and retrieval of large image date」IEEE、パターン解析及びマシンインテリジェンスに関するトランザクション(デジタルライブラリ特別版)、vol.18(8)、1996年8月、837−842ページ
【非特許文献5】「Computer Graphics:Principles and Practice」アディソン−ウェズレイ出版、1995年
【非特許文献6】L.ゼダー氏による「Outline of a New Approach to the Analysis of Complex Systems and Decision Processes」IEEE、システム・人間・人工頭脳工学に関するトランザクション、SMC−3、28−44ページ、1973年
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本概要は、発明の詳細な説明においてさらに後述するコンセプトの選択を簡易な形式で紹介するために提供する。この概要は請求項に記載の発明のキーとなる特徴または必須の特徴を特定することを意図するものではない。また、請求項に記載の範囲の判断を助けるために使用することを意図したものでもない。
【0005】
本発明の実施形態によれば、広告生成システムが画像入り広告を生成する。広告生成システムは、広告ターゲットオーディエンス情報、コスト情報及び広告主の業種の少なくとも1つを特定する広告主が提供した情報に基づいた画像入り広告の少なくとも1つの推奨される特徴を特定する少なくとも1つの特徴選択ガイドラインと、画像入り広告内に含めるために選ばれる画像を有する画像クリップライブラリと、少なくとも1つの特徴選択ガイドラインに基づく少なくとも1つの広告テンプレートとを含み、当該システムは、画像入り広告をホストするウェブページに存在する1つまたは複数の色に基づいて自動的に提案された1つまたは複数の色を含む画像入り広告を自動的に生成する。
【0006】
本発明の実施形態は、画像入り広告の構成特徴選択ガイドラインを生成するシステムに関している。当該システムは、画像入り広告から特徴を抽出する特徴エクストラクタと、画像特徴ランキングエンジンを含む。当該画像特徴ランキングエンジンは、当該抽出された特徴と当該抽出された特徴の有効性との1つまたは複数の関係を解析して当該画像入り広告から抽出された特徴の1つまたは複数の有効性評価を生成し、当該画像入り広告から抽出した特徴の有効性評価に基づいて構成特徴選択ガイドラインを生成する。
【0007】
本発明の実施形態は、デザイン要素の構成がどれくらい有効に異なっているのかを解析するコンピュータ実行可能指令を含むコンピュータ読み取り可能媒体に関している。当該解析は、1つまたは複数の業種に関係する画像入り広告のデザイン要素の複数の異なった構成の有効性を解析し、業種特定かつデザイン要素構成によって特定される複数の有効性評価を生成するステップと、当該複数の有効性評価に基づく予め定められた数の画像入り広告テンプレートを生成するステップを含むステップによって行われる。
【0008】
前述の概要及び後述する詳細な説明は添付図面と併せて読むことでより良く理解ができる。これらは請求項に記載の発明に関しての例示であるがこれを制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明実施形態において実行されるコンピュータシステムの例示図である。
【図2】本発明の実施形態に従った画像入り広告を生成する広告生成システムを示した図である。
【図3】本発明の実施形態に従った提案ジェネレータを示した図である。
【図4】本発明の実施形態に従ったモデルトレーナ及びライブラリデータコレクタを示した図である。
【図5】本発明の実施形態に従ったファイル関連特徴の説明の表を示した図である。
【図6】本発明の実施形態に従った統計関連特徴の説明の表を示した図である。
【図7】本発明の実施形態に従った量的特徴の説明の表を示した図である。
【図8】本発明の実施形態に従った知覚特徴の説明の表を示した図である。
【図9】適応色スキームを実行する機能コンポーネントを示した図である。
【図10】図9の例に示されているコンポーネントの少なくとも1つに対応するサンプル処理フローを示した図である。
【図11】本発明の実施形態に従った様々な色の定量的定義の表を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
I.序論
中規模及び小規模の広告主は所望の広告構成要素を解析及び選択する手段を持たない場合がある。このような状況下では、画像提案システムからのいくらかの自動的な提案または推奨が望まれる。創造的で、美しくかつ効果的に提案された画像入り広告は、大規模な広告主に対してさえ、広告主の想像力を広げ得かつ広告主がかつて考えたことの無いデザイン空間を探求することができる。広告主が美しく構成された提案画像を見たとき、彼らは追加的な画像入り広告を供給したくなるであろう。主要な有料検索広告ビジネスに導入されている検索キーワード提案ツールと類似して、画像提案システムは効果的に広告主の選択の幅を広げることができかつ広告売上を増加させることができる。
【0011】
本発明の実施形態によれば、コンテキスト画像入り広告プラットフォームは以下の広告主のためのサービスの1つまたは複数を提供することができる。広告構成特徴(例えばサイズ、色、フォント及び配置)と当該画像入り広告の有効性との1つまたは複数の関係に関して解析を行うことができる。特徴選択ガイドラインは、広告主の各々の業種、ターゲットの要求及び予算の違いに応じて決めることができる。広告デザインの創造性を促進するために、ワールドワイドウェブ上で利用可能なフリー画像の収集によって及び/またはインセンティブシステムを設立してアーティストに画像クリップライブラリにアートクリップを提供してくれるように奨励することによって画像クリップライブラリを構築してもよい。画像入り広告のテンプレートライブラリにおいて、当該ライブラリは異なる業種及び/または異なる広告ターゲットオーディエンスの要求のための広告テンプレートを含む。当該テンプレートライブラリは、広告デザインとそれらの有効性との関係を解析するデータマイニングモデリングによって生成される。広告主のウェブページから抽出されるであろう画像は、当該クリップライブラリ、当該広告テンプレート及び/または特徴選択ガイドラインと組み合わされても良くかつ広告主に提案される画像入り広告を自動的に生成するために使われてもよい。画像構成要素に対して調和した色が自動的に選択され、当該自動的に選択される色はホスティングページの色に対して自動的に適合させることができる。
【0012】
このように、本発明の実施形態は画像入り広告、創造的なデザイン、広告構成特徴の効果的な選択及び画像入り広告のためのコンテキストホスティングページの色によって特定されるカラーテーマの使い勝手の良い構成プロセスを広告主に提供する。本発明の実施形態は、広告主が利用できる画像入り広告の選択幅を広げ、広告構成プロセスを容易にし、広告ビジネスをさらに誘引しかつ広告収益を増加させるために用いることができる。
【0013】
II.実施環境例
図1を参照すると、コンピューティングデバイス100のような本発明の実施形態を実行するコンピュータを含む例示的システムが示されている。この最も基本的な構成において、コンピューティングデバイス100は、通常少なくとも1つの処理ユニット102及びメモリ104からなる。コンピューティングデバイス構成及びタイプによって、メモリ104は揮発性(RAMのようなもの)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリ等)またはそれらの組み合わせであり得る。この最も基本的な構成は図1内に破線106によって示されている。さらに、デバイス100は追加的特徴/機能も有している。例えば、デバイス100は、磁気または光学ディスクまたはテープを含むがこれに限定されるわけではない追加記憶装置(取外し可能及び/または固定)を含んでいても良い。このような追加的な記憶装置は取外し可能記憶装置108及び固定記憶装置110として図1内に示されている。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータのような情報の保存のために任意の方法または技術において組み入れられる揮発性及び不揮発性、取外し可能及び固定媒体を含む。メモリ104、取外し可能記憶装置108及び固定記憶装置110は全てコンピュータ記憶媒体の例示である。コンピュータ記憶媒体には、所望の情報を保存するのに使用できかつデバイス100からアクセス可能な、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、またはその他のメモリ技術、並びに、CD−ROM、DVD(digital versatile disk)またはその他の光学記憶装置、並びに、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶装置デバイス、並びにその他任意の媒体を含むがこれらに制限されるわけではない。任意のこれらのコンピュータ記憶媒体はデバイス100の一部であっても良い。
【0014】
デバイス100は、当該デバイスにその他のデバイスとの通信を可能とさせる通信接続(群)112を含んでも良い。通信接続(群)112は通信媒体の例である。通信媒体は、搬送波またはその他の伝送手段のような被変調データ信号内のコンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータを通常具体化し、任意の情報送出媒体を含む。「被変調データ信号」は、1つまたは複数の特徴セットをもつまたは当該信号内の情報をエンコードする方法において変更される信号を意味する。例示であって制限するものではないが、通信媒体は、有線ネットワークまたはダイレクト有線接続のような有線媒体、並びに音波、RF、赤外線のような無線媒体及びその他の無線媒体を含む。当該コンピュータ読み取り可能媒体という用語は本明細書においては記憶媒体及び通信媒体を含むものとして用いられている。
【0015】
デバイス100は、キーボード、マウス、ペン、音声入力デバイス、タッチ入力デバイス等のような入力デバイス(群)114を有することができる。ディスプレイ、スピーカー群、プリンタ等のような出力デバイス(群)116を含んでも良い。これらすべてのデバイスは当技術分野では周知であるのでここで長く説明する必要はない。
【0016】
III. コンテキスト画像入り広告の生成の概要
本発明の実施形態は、提案されるコンテキスト画像入り広告のための画像を提供するために用いられる。自動的に生成されかつホスティングコンテキストウェブページの色に対して自動的に適応できる調和のとれた色を含む画像入り広告は、画像入り広告のための少なくとも1つの特徴選択ガイドライン、画像クリップライブラリ及び少なくとも1つの画像入り広告テンプレートの1つまたは複数に基づいて生成されても良い。
【0017】
本発明の実施形態は、画像入り広告の特徴を抽出すること、当該抽出された特徴とそれらの有効性との関係を解析すること、異なる業種及び広告ターゲットオーディエンスの好みに応じた特徴選択ガイドラインを導出することを対象にしている。
【0018】
本発明の実施形態は、アートワークを画像クリップライブラリに提供することをアーティストに奨励するためのインセンティブの機構を含んでいる。アーティストの画像クリップが広告主に使用された場合に、当該アーティストには画像入り広告のクリック毎に特定の額のお金が支払われても良い。このようにして、広告がクリックされればされるほど、アーティストは多くのお金を稼ぐことができる。また、アーティストの作品が優良でありかつ広告にクリックをもたらした場合には、広告主は当該アーティストに進んでお金を支払うこともできる。
【0019】
本発明の実施形態は、広告構成デザインと広告有効性との間の少なくとも1つの関係を解析するデータマイニングアルゴリズムを含む。所望の数の業種(広告オーディエンスターゲット、コスト及びそれに類するもののような任意の様々なその他の選択)に対して最も有効なテンプレートが選択されても良い。
【0020】
本発明の実施形態は、会社のロゴのような画像を広告主のウェブページから抽出することを対象としている。当該抽出された画像は、自動的に生成されて提案される画像入り広告の構成要素として用いられる。
【0021】
図2は、本発明の実施形態に従って画像入り広告を生成する広告生成システムを示している。提案ジェネレータ202並びにモデルトレーナ及びライブラリデータコレクタ222が示されている。提案ジェネレータ202は、広告特徴選択ガイドライン216、広告テンプレート(群)218及び画像クリップライブラリ220とともに画像入り広告提案ジェネレータ206に入力される広告主入力204を含む。提案された画像入り広告208及び当該提案された画像入り広告のクリックスルーレートを特定するクリックスルーデータ210が画像入り広告提案ジェネレータ206からアウトプットされる。
【0022】
IV.提案ジェネレータ
図3は本発明に従った提案ジェネレータ202を示している。広告主入力204がターゲットオーディエンスの好み(限定するわけではないが、性別、社会経済的ステータス、興味等を含む。)を含んでも良いが、当該タイプのような広告されるべき製品及びまたはサービスに限定しない。この情報は、限定するわけではないが、製品/サービス、ターゲット情報、予算情報等のような適当な情報の広告主のフォームへの記入またはその他の適当な情報収集技術による入力を含む様々な方法で広告主から入手される。
【0023】
本発明の実施形態は、会社のロゴのような画像306を広告主のウェブページから抽出するウェブ画像エクストラクタ302を含む。
【0024】
広告主は、広告主のウェブページ、画像クリップライブラリ220及び広告テンプレート(群)218の中から1つまたは複数のテンプレート及び画像構成要素を選択しても良い。広告主は、少なくとも1つの特徴選択ガイドライン216に従って自らの画像広告を構成しても良い。
【0025】
本発明の実施形態は、広告主に提案される画像入り広告208を自動的に生成する画像提案ジェネレータ206を含んでいる。自動的に生成された画像広告は、動作については後述するカラーテーマアダプタ304−1によって選択される1つまたは複数の調和のとれた背景色及び/または構成色を含んでいる。
【0026】
そして、広告主は他のオンラインコンテンツ(例えばウェブページ)を見ようとしているユーザに表示するための1つまたは複数の自動的に生成される画像広告を選択しても良い。
【0027】
本発明の実施形態は、ポルノ及び/またはいかがわしいものを対象にした広告をフィルタして排除するコンテンツフィルタ304を含んでいても良い。
【0028】
コンテキストホスティングページの1つまたは複数の色に基づいて、カラーテーマアダプタ304−2が画像入り広告の1つまたは複数の色を自動的に変えても良い。
【0029】
ホスティングページに提供されている画像入り広告をオンラインユーザがクリックすると、広告クリックスルーレート210を含むがこれに限定するわけではない当該画像入り広告の情報が記録されて画像広告モデルトレーナ及びライブラリデータコレクタ222に伝送され、オフラインモデリング情報を更新するために使用される。
【0030】
A.画像エクストラクタ
本発明の実施形態によれば、画像エクストラクタ302が自動的に広告主のウェブページから画像を抽出しても良い。このタイプの抽出された画像は、提案ジェネレータ202によって使用される画像データベース404を構築するために使用されても良い。本発明の実施形態によれば、3つの画像カテゴリが広告主のウェブページとの関連性及び機能性に従って決められても良い。ロゴ画像が1つの画像カテゴリを構成する。支配的な画像はその他の画像カテゴリである。この文中において「支配的な画像」という言葉は、比較的品質が高くかつ広告主のウェブページの主要コンテンツに付随する画像にあたる。広告主のウェブページ内のその他の画像が第3画像カテゴリを構成し、これらその他の画像を非支配的画像と呼ぶ。
【0031】
本発明の実施形態によれば、従来のサポートベクタマシン(SVM)分類アルゴリズム(「非特許文献1」、「非特許文献2」を参照)が3つの画像特徴のセットに基づいて変更され、広告主のウェブページの画像が自動的に3つのカテゴリに分類されるようにしてもよい。
【0032】
3つの異なる特徴のセットが広告主のウェブページの画像に対して使用されても良い。第1特徴セットはコンテンツベースの画像特徴である。これらの特徴は、比較的高品質の画像(支配的な画像のようなもの)及び独特な画像(ロゴ画像のようなもの)を特定する基準である。色モーメント(「非特許文献3」を参照)が、画像の支配的特徴を各々のカラーチャネルの当該3つのモーメントによって表すために使用されても良い。ガボールフィルタ(「非特許文献4」を参照)が画像からテクスチャ特徴を抽出することに使用されても良い。ガボールフィルタは画像検索において広く使用されており、一般的に効率的かつ効果的であると考えられている。
【0033】
第2特徴セットは物理的な画像特徴に関連している。これらの特徴は、1つまたは複数の物理的性質から画像の重要度を特性づけ、これらのことは画像、ウェブページ内の画像部分、画像サイズ、並びに画像ブロック内の周囲のテキストのフォントフェイス及びサイズの重要度を決定するのに有効であるだろう。
【0034】
第3特徴セットは、意味論上(semantic)のテキストベース特徴に関係している。これらの特徴は画像の意味論上の意味を明らかにすること及び画像とウェブページとの関連性、画像ブロック内及びウェブページの主要コンテンツ内の周辺のテキストとの類似性並びに画像のファイル名とウェブページの主要コンテンツとの類似性の特定を支援することに対して有効な場合がある。
【0035】
上述した3つの特徴セットは、画像の様々な特徴に従って画像の性質を特徴づけるために使用することができる。すべての特徴を分類子入力の1つの特徴ベクトルと連鎖させること無しには、各々の特徴セットに基づいて3つのSVMモデルを独立的に教育することはできないだろう。最終分類子が当該3つのSVM結果において教育されて、非線形法において当該3つのモデルを融合させる。
【0036】
B.カラーテーマアダプタ
本発明の実施形態によれば、カラーテーマアダプタ304−1及び304−2(合わせて304と呼ぶ)が使用されて画像入り広告の色が適当に変化せしめられ、これらの色は画像入り広告をホスティングしているウェブページの1つまたは複数の色と調和する。例えば、前面の色(例えば画像入り広告内の色)が、表示されている背景色(例えば、ホスティングページ及び/または画像入り広告の背景色)と表示されている前面の色との間で視認性についての競合(または任意のその他のタイプの非共存性)が検知されたときに変更されても良い。新しい前面の色は、表示された背景と前面の色との間のルミナンス・コントラスト、色合いコントラスト及び/または主観的分類コントラストを考慮した、予め定められた視認性判定基準に基づいて選択されても良い。
【0037】
図9は機能的コンポーネントを示し、当該機能的コンポーネントには背景色に基づいて適当に前面の色を変更するカラーテーマアダプタ304の実施形態の一部を少なくとも含む。
【0038】
図9の例は、背景色エクストラクタ902及び前面色ピッカー912が示されている。背景色エクストラクタ902は、背景色上に表示されている類似色のテキストフォントまたはアイコン背景色の視認性に影響を与えるのに十分なほど重要な背景色を収集してもよい。さらに、背景色エクストラクタ902は、少なくとも設定された基準に従って他の1と類似していると判定された収集された背景色をまとめても良い。
【0039】
少なくとも1つの実施形態によれば、前面色ピッカー912は、例えばテキストフォントに対して前面色を設定された視認性判定基準に基づいて選択して、背景色エクストラクタ902によって抽出された色との十分なコントラストを提供する。
【0040】
背景色エクストラクタ902は、画像入り広告をホスティングしているウェブページの色のような背景色904の副標本をとっても良い。表示された背景色内の実質的に全てのピクセルを処理することを回避するために、前述の副標本をとることがx軸のfx及びy軸のfy要素によって行われる。処理のロバスト(安定)性は前述のサンプリング要素の増加によって増大する。
【0041】
パラメータfx及びfyは、フォントの空間頻度に従って予め定義されても良い。空間頻度は少なくとも、背景のサンプリングされた部分の最前面において検知されるであろうフォント及び/またはアイコンの評価指標(例えば、キャラクタボックスサイズ、アセント、ディセント高さ等)及び表示分類(例えばイタリック体及びボールド体)に関連している。例えば、表示されたデスクトップ上において検出された8ポイントのタホマ体の背景は、通常表示に対してはサンプル要素fx=fy=2によってサンプリングされ、表示分類が「ボールド」の場合はサンプル要素fx=fy=4によってサンプリングされる。このようなサンプリングパラメータの例は例示としてだけであって限定するものではない。さらに、与えられた例においては、パラメータfx及びfyは対称にされなければならない必要はない。むしろ、堅牢な処理を維持している間、パラメータ値が十分な色サンプルの提供の要求によって影響を受け、従ってパラメータ値が変更され得る。
【0042】
背景色エクストラクタ902は、サンプリングされた背景から抽出される類似の色906をさらにクラスタ化しても良い。収集は、R、G、B(赤、緑、青)チャネル個々においてEr=Eg=Eb=32とする量子化ステップによる当業者には周知な均質量子化手法を用いて行われる。上記のEr、Eg及びEbの値は、例示であって任意の方法において制限するものではない。各クラスタの平均色はクラスタの代表色としてみなされ、ピクセルの観点からクラスタのサイズは背景内の代表色の重みとみなしても良い。
【0043】
上記のように類似の背景色は一緒にクラスタ化することができる。例として、サンプリングされた背景色C1とC2とが類似であるかどうかを判定するために、C1及びC2のRGB特性(例えば、C1(R1、G1、B1)及びC2(R2、G2、B2))並びに上記のEr、Eg及びEbの量子化ステップが考慮される。(R1/El)=(R2/Er)、(G1/EG)=(G2/Eg)かつ(B1/Eb)=(B2/Eb)である場合、C1及びC2は類似とみなされる。代替実施形態として、R1、G1、B1は個々の色の例CiのR、G、Bチャネルの量であり、範囲は0から255であることに留意されたい。
【0044】
前面色ピッカー912は背景から抽出された背景色または背景色群908を受信する。
【0045】
従って、前面色ピッカー912は、当該受信した背景色または背景色群と十分にコントラストがある1つまたは複数の色を選択して、調和のとれた前面色を提供することができる。そうするために、前面色ピッカー912は、表示されるUIによって選択された離散的な色のセットから構成されるカラープールにアクセスすることができる。
【0046】
図11は、本発明の実施形態に従った、白、黒並びにRYB(赤、黄、青)カラーホイールにおける第1及び第2の色からなるカラープールの例を示した表である。
【0047】
前面カラーピッカー912によって使用される、視認性判断基準の例及び前面色の選択の技術例を以下に記述する。
【0048】
特に、サンプリングされた背景に対する前面色の視認性を測定するために、視認性判断基準は少なくとも比色量及び知覚される量を考慮する。このような量はルミナンス、色相、ブライトネス、ライトネス、彩度及び飽和度を含む。
【0049】
ルミナンスは表示された面上のピクセルまたは領域から放出される明るさの量として考えることができる。ルミナンスはルーメンで測定される。表面のある点かつ所定方向におけるルミナンスは、考慮されている当該点を含む表面の極小要素の所定方向における光度(luminous intensity)の係数である。これは当該所定の方向に対して垂直な平面上の表面要素の直角に投影された領域による。
【0050】
色相は支配的な色の波長、例えば青、緑、赤等によって表される色の知覚特性として考えることができる。
【0051】
ブライトネスはディスプレイデバイス上の光レベルとして考えられる。換言すれば、ブライトネスは与えられる視覚的刺激が比較的強いか弱いかに従った視覚特性である。
【0052】
ライトネスは、「白い」刺激として受け止められるのと同等に光る領域から放出される光と比較して多くまたは少なく光を放出するディスプレイの一部の視覚特性として考えられる。従ってライトネスは相対ブライトネスと呼ばれる。
【0053】
彩度(またはクロミナンス)は、彩色刺激の同じ明るさの無彩色刺激からの違いの度合いを判断できる視覚特性として考えられる。
【0054】
飽和度はディスプレイ内の黒さの量に関連し得る。つまり、飽和度はブライトネスに関わらない彩色刺激の無彩色刺激からの違いの度合いを判断することができる視覚特性である。
【0055】
特に、本明細書で開示されている実施形態によれば、視認性の判断基準はルミナンス・コントラスト、色相コントラスト及び「暖/冷」コントラストに基づいている。
【0056】
前面の色と背景の色との間の相対的なルミナンスとして考えられるルミナンス・コントラスト(ΔY)が抽出された前面色及び背景色のRGBパラメータを使用して測定されても良い。ΔYは「非特許文献5」においてジェイムズ達が提唱した以下の式を用いて測定される。
【0057】
【数1】

【0058】
色相コントラスト(ΔH)はクロマティックな色間のコントラストとされてもよい。色相コントラストを定量的に測定するために、各々の前面色がジェイムズ達によって提供されたアルゴリズムを使用して「HSL」(色相、色飽和度、ライトネス)色空間に変換される。色のHSL色空間への変換は周知であるので、その説明はここでは行わない。従って、色相(H)範囲0から360、飽和度(s)及びライトネス(l)の範囲0.00から1.00ということは知られている。さらに、彩度(c)が以下のように近似される。飽和度が彩度をライトネスで除算することによって定義される関係に基づいて、c=s・(l−|l−0.5|/0.5)と近似されるのである。従って、色相コントラストは以下の式によって決定される。
【0059】
【数2】

【0060】
「暖/冷」コントラスト(ΔW)は、それぞれの色を「暖かい」または「冷たい」と分類することによる前面色及び背景色のコントラストとされてもよい。もちろん、本明細書に記載されている実施形態は「暖かい」及び「冷たい」のような用語によって限定されるものではない。むしろ代替例も提供されている当該技術は、本明細書に記述されている実施形態によって提供されている任意の色のコントラストをさらに明確に説明するために提供されている。
【0061】
例えば「冷たい」色は青、緑、紫で、「暖かい色」は赤、黄、橙とすることができる。これらの色を「冷たい」または「暖かい」とする分類は、各々の色の色相、ライトネス及び飽和度の判定に基づいて行われる。例えば、どちらのシェードも同じ色相を有しているが、緑の明るいシェードは「冷たい」と見える一方で緑の暗いシェードはそうは見えない。「冷たい」及び「暖かい」という色の特徴は主観的と考えられ得るので、当該実施形態は、「非特許文献6」によるファジー理論に従っている。
【0062】
「暖かい」及び「冷たい」色のメンバーシップ関数(δ)に関する解析式は以下の様になる。
【0063】
【数3】

【0064】
ここで、以下の様になる。
【0065】
【数4】

【0066】
メンバーシップ関数に基づいて、「暖かい」及び「冷たい」色の定量的な定義の例は以下の様になる。
【0067】
1つの実施形態によれば、黒が「冷たい」色とされる一方、白は黄色が付随している場合は「暖かい」色とされるが、シアンが付随している場合は「冷たい」色とされる。
【0068】
クロマティック色に関しては当該「暖かい/冷たい」コントラストΔWが以下のように定義される。
【0069】
【数5】

【0070】
少なくとも1つの実施形態に従った視認性基準(L)がルミナンス・コントラスト、色相コントラスト及び「暖かい/冷たい」コントラストに基づいている。さらに具体的には、L(Cforeground,Cbackground)を、前述のカラープールの前面色候補(Cforeground)と抽出される背景色(Cbackground)に関する視認性の値とみなしてもよい。L(Cforeground,Cbackground)は以下のように定義することができる。
【0071】
【数6】

【0072】
y、wh及びwwは、ルミナンス・コントラスト、色相コントラスト及び「暖かい/冷たい」コントラストの各々に対応する重みである。
【0073】
当該実施形態において、値L(Cforeground,Cbackground)が予め定められた閾値を超えた場合、前面色候補(Cforeground)と抽出された背景色(Cbackground)との間のコントラストはユーザに対して視認性のあるUI経験を提供するのに十分であると判断される。換言すれば、L(Cforeground,Cbackground)>(予め定められた閾値)ならば、CforegroundはCbackground上で読みやすい。反対に、L(Cforeground,Cbackground)<(予め定められた閾値)ならば、前面色候補(Cforeground)と抽出された背景色(Cbackground)との間のコントラストはユーザに対して視認性のあるUI経験を提供するのに不十分であると判断され、従って(Cforeground)の異なった候補が考慮されるべきである。
【0074】
前述した予め定められた閾値は設定可能なパラメータであり得、実験によって予め定められる。閾値は表示された背景色と前面色との間の許容できるコントラストの主観的基準に従って設定され得る。従って、背景色と前面色との間で要求されるコントラストが増加すると、閾値が低くなる。
【0075】
例として、前面色ピッカー912がCforegroundのカラープール候補及び抽出される背景色Cbackgroundに関するL(Cforeground,Cbackground)を判定しても良い。Cforegroundのための各々のカラープール候補は、限定するわけではないが、「スコア」及び「コンフリクトナンバ」を含む特性が割り当てられていても良い。特定のカラープール候補(Cforeground)に関する「スコア」は、(Cforeground,Cbackground)の全ての可能な組み合わせの視認性値の合計と考えられても良い。ここで、Cbackgroundは任意の抽出された背景色とすることができる。特定のカラープール候補(Cforeground)に関する「コンフリクトナンバ」は、L(Cforeground,Cbackground)<(予め定められた閾値)である(Cforeground,Cbackground)の組み合わせ、すなわち、ユーザに視認性のある視覚経験を提供するのに十分なコントラストを持たない(Cforeground,Cbackground)の組み合わせの数と考えられても良い。
【0076】
全面色ピッカー912はカラープールから前面色Cforegroundを以下の様に選択することができる。コンフリクトナンバが0のカラープール候補を選択し、コンフリクトナンバが0の複数のカラープール候補の中から1番スコアの高いカラープール候補を選択するか、またはコンフリクトナンバが0のカラープール候補がない場合には1番低いコンフリクトナンバを有するカラープール候補を選択する。
【0077】
視認性基準(L)は表示環境の前面色と背景色との間の複数の関係の線形合成であり、視認に対する人間の感覚的要求のエミュレーションを試みることで提供される。従って、重みwy、wh及びwwは所望の知覚基準に近づくように選択される。1つの実施形態に従うと、重みはwy=0.7、wh=0.1及びww=0.3の値を割当てられる。このような値は実施形態としてだけ提供され、どのような方法においても制限することを意図したものではない。
【0078】
さらに具体的には、当該重みはラーニングベースの方法を用いて導かれても良い。例えば、前面色及び背景色のサンプルを示す800の色のペアのトレーニングセットを使用して、抽出された背景色と十分なコントラストを持つように前面色が選択されるように保証する当該重みが導き出される。さらに、色のトレーニングセットが変更されたときは、抽出された背景色に関してもっとも適当な前面色が選択されるように重みは変更または更新されるのが望ましい。
【0079】
図10は、視認性基準を決定するのに使用される重みwy、wh及びwwの内の少なくとも1つの変更の例示的な処理フローを示している。このような処理フローは、カラープールからコントラストのある少なくとも1つの色を選択する間に前面色ピッカー220によって実行されても良い。
【0080】
図10に示された例示的処理フローに従うと、1005でその時の重みwy、wh及びwwを使用して前面色Cpが選択され、判定1010が選択された前面色が例えばテスターによって所望された色Cdと同じであるかどうかという判定を行う。
【0081】
1010においてCpがCdと同じではないと判定された場合、その時の重みwy、wh及びwwがそのまま保持され、1040において処理が終了する。
【0082】
しかし、1010においてCpがCdと同じと判定された場合、少なくとも3つの異なったシナリオによって重みwy、wh及びwwの1つが変更され得る。
【0083】
選択された色Cpは抽出された背景色と競合しないが、所望の色Cdが競合して1015と判定された場合、すべての重みwy、wh及びwwが値を0.1減少させられる変更1030を受ける。その後、当該重み変更処理は1040において終了する。
【0084】
選択された色Cpと所望の色Cdの両方が抽出された背景色と競合する、または、選択された色Cpと所望の色Cdの両方が抽出された背景色と競合しないとされ1020と判断された場合、すべての重みwy、wh及びwwがCpとCdの各々の色に関する重みwy、wh及びwwの一番大きいものが0.01減少させられる変更1035を受ける。
【0085】
従って、ウェブページにホスティングされる画像入り広告の色のような前面色は、対応するホスティングウェブページの背景色に関して十分な調和を提供するように適応させられ得る。本明細書に記載されている実施形態は変更することができ、表示される背景色を適応的に変化させても良いし、上述の実施形態に従って前面色を順応変化させても良い。
【0086】
V.広告形式特徴提案
図4には、本発明の実施形態に従ったモデルトレーナ及びライブラリデータコレクタ222を示している。画像404が画像特徴エクストラクタ212に入力される。画像広告データ402及び画像特徴エクストラクタの出力が組み合わせられて、画像特徴ランキングエンジン214に入力される広告形式特徴群412を生成する。広告特徴選択ガイドライン216及び1つまたは複数の広告テンプレートが画像特徴ランキングエンジン214によって出力される。
【0087】
本発明の実施形態によれば、画像特徴エクストラクタ212は1つまたは複数の画像から特徴を選択しても良い。抽出された画像特徴群は、広告主情報、広告ターゲットオーディエンス情報、コスト情報及びクリックスルーレートを含むがこれに限定されるわけではないその他の画像広告データとともに、画像特徴ランキングエンジン214に入力されても良い。画像特徴ランキングエンジン214は画像広告の特徴及びクリックスルーレートを解析して、1つまたは複数の広告特徴選択ガイドライン216及び1つまたは複数の広告テンプレート218を導出する。
【0088】
本発明の実施形態によれば、フリー画像クリップ406が収集されて画像クリップライブラリ220に保存される。インセンティブモジュール410が、入力としてアーティストがデザインした画像及びアーティストがデザインした画像408を含む広告のクリックスルーレートを受信することができる。その後、当該インセンティブモジュールは、当該画像クリップライブラリに画像を出力し、どのアーティストに対して当該アーティストが作成した画像の使用に関する報酬を受けさせるべきかに関する情報を出力することによって、アーティストが作成した作品を画像クリップライブラリに投稿することを奨励する。
【0089】
その後、広告特徴選択ガイドライン216、1つまたは複数の広告テンプレート218及び画像クリップライブラリ220が提案ジェネレータ202に出力される(図2に示されているように)。
【0090】
A.広告画像特徴選択ガイドラインのモデリング
本発明の実施形態によれば、広告画像特徴選択ガイドライン216が以下の5つのステップに従ってモデリングされ得る。
【0091】
ステップ1−画像解析:平均色、主要色、色の数、色ヒストグラム、色モーメント、色コレログラム、注目点及び任意のその他適当な画像特徴を広告画像から抽出する。特徴のさらに詳しい内容は図5から図8内に示される表で示す。図5は本発明の実施形態に従ったファイル関連特徴を示している。図6は本発明の実施形態に従った統計関連特徴を示している。図7は本発明の実施形態に従った量的な特徴を示している。図8は本発明の実施形態に従った知覚的な特徴を示している。
【0092】
ステップ2−その他の広告特徴の収集:広告に関するクリックした人とクリックしなかった人のデモグラフィックデータ(年齢や性別を含むがこれに限定されない)及び広告に関連する業種の収集。
【0093】
ステップ3−画像入り広告に関するクリックスルーデータの収集。
【0094】
ステップ4−マシンラーニング:多重線形回帰モデル。
【0095】
【数7】

【0096】
i=1,...,Nがステップ1から抽出された画像特徴の指標である場合、Nはステップ1から抽出された画像特徴の総数であり、xiはi番目の画像特徴であり、αiはi番目の画像特徴と関連したi番目の係数であり、j=1,...,Mはステップ2から収集されたその他の広告特徴の指標であり、Mはステップ2から収集されたその他の広告特徴の総数であり、ステップ2から収集されたyjはj番目のその他の広告特徴であり、βjはj番目の広告特徴に関連したj番目の係数であり、CTRは広告のクリックスルーレートである。
【0097】
多重線形回帰モデルを使用して以下の処理が行われ得る。(a)特定のデモグラフィック特徴および広告の業種に対するCTRに影響を与える特徴群を選択し、多重線形回帰モデルにおけるt−testを用いてどの特徴がCTRに重大な影響を与えるかを発見する。例えば色の数が重要な特徴になり得る。(b)当該重要な特徴がCTRにどの様に影響を与えるかを解析する。例えば、最初に色の数以外のその他の特徴を変えずに広告内の色の数を増加させるとCTRが増加し得る。しかし、最適な色数(例えば約10色)を超えると色の数以外のその他の特徴を変えずに広告内の色の数を増加させるとCTRは減少し得る。
【0098】
ステップ5−特徴選択ガイドラインの集約:ステップ4の回帰結果を使用して、異なったデモグラフィック区分及び業種に関する特徴選択ガイドラインが集約される。例えば女性の18から28歳が対象の場合、広告内に5色の色を使用するとエンタテイメント産業に関して最大のCTRを達成し得る。他のターゲットオーディエンスの好み及びまたは業種に対してはその他の基準が適用され得ることは明らかである。
【0099】
B.広告テンプレート選択ガイドライン
本発明の実施形態によれば、広告テンプレート選択ガイドラインにおいて広告テンプレートに重要構成要素であるテキストフォント、URLリンクの配置、支配的な画像の位置及びその他の特徴のようなさらに高いレベルの画像特徴が抽出されていることを除けば、広告テンプレート選択ガイドラインに関するアルゴリズムは広告特徴選択ガイドラインに関連して上述されたアルゴリズムに類似している。そして、さらに高いレベルの画像特徴は、多重線形回帰モデルを教育するために、クリックする人のデモグラフィックデータ、業種データ及びCTRと組み合わされる。その結果、重要な特徴が選択されてテンプレート選択ガイドラインが集約化される。
【0100】
VII.結び
本発明の内容が構造的特徴及び/または方法論的動作を特定する言葉で記述されてきたが、当然ながら請求項で定義されている本発明の内容は必ずしも上述された特定の特徴や動作に限定されるわけではない。むしろ、上述された特定の特徴及び動作は請求項の発明の実施形態として開示されている。
【符号の説明】
【0101】
202 提案ジェネレータ
204 広告主入力
206 画像含有広告提案ジェネレータ
208 提案された画像含有広告
210 クリックスルーデータ
212 画像特徴エクストラクタ
214 イメージ特徴ランキングエンジン
216 広告特徴選択ガイドライン
218 広告テンプレート(群)
220 イメージクリップライブラリ
222 モデルトレーナ及びライブラリデータコレクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像入り広告のための構成特徴選択ガイドラインを生成するシステムであって、
画像入り広告(208)から特徴を抽出する特徴エクストラクタ(212)と、
画像特徴ランキングエンジン(214)と、を含み、
前記画像ランキングエンジンが、前記抽出された特徴と前記抽出された画像の有効性との間の1つまたは複数の関係を解析して前記画像入り広告から抽出された特徴に対する1つまたは複数の有効性評価を生成し、前記画像入り広告(208)から抽出された特徴に対する有効性評価に基づく構成特徴選択ガイドラインを生成することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記構成特徴選択ガイドラインが、サイズ、色、テキストフォント、配置、支配的な色、色の数、色の組み合わせ及びURLリンクの配置からなるグループから選択される少なくとも1つの推奨される構成特徴を特定することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
デザイン要素の構成がいかに有効に異なっているかをステップを実行することで解析するコンピュータ実行可能命令を含む、画像入り広告のためのコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記ステップが、
1つまたは複数の業種に関連する画像入り広告(208)の複数の前記異なったデザイン要素の構成の有効性を解析して業種特有かつデザイン要素構成特有の複数の有効性評価を生成するステップと、
前記複数の有効性評価に基づいた予め定められた数の画像入り広告のテンプレート群(218)を生成するステップと、
を含むコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項4】
前記予め定められた数の画像入り広告テンプレート群は、少なくとも1つの意図されたターゲットオーディエンスに基づいて生成されることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項5】
前記予め定められた数の画像入り広告テンプレート群は、広告コスト情報に基づいて生成されることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項6】
前記複数の有効性評価は、多重線形回帰モデルのトレーニングによって生成されることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−89171(P2012−89171A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23374(P2012−23374)
【出願日】平成24年2月6日(2012.2.6)
【分割の表示】特願2009−510940(P2009−510940)の分割
【原出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)