説明

コンテンツ共有方法及びシステム

【課題】 ログイン先サーバ以外のサーバにあるコンテンツをログイン先サーバを経由して要求し、最終的に取得するとき、ログイン先サーバの処理負荷及び通信負荷を軽減することを課題とする。かつ、コンテンツ取得までのクライアントからのリクエストのロジックを最小限簡単なものにすることを課題とする。
【解決手段】 情報利用者端末1のHTTPクライアントが、所望のコンテンツをログイン先サーバである情報利用者サーバ4に要求したとき、その応答として、情報利用者サーバ4が情報サーバ2宛てのHTTPリダイレクトをHTTPクライアントに指示する。この指示を受けた情報利用者端末1のHTTPクライアントは、HTTPリダイレクトを処理することによって、情報サーバ2から所望のコンテンツを取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ共有方法及びシステムに係り、特に、あるドメインのHTTPサーバへのログインユーザが、別のドメインのHTTPサーバにあるコンテンツを取得する際のコンテンツ共有方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ドメインAのHTTP(HyperText Transfer Protocol)サーバに保存された情報を、ドメインBのHTTPサーバへログインしたユーザが取得する方法を考える。以下、HTTPサーバを単に「サーバ」と、HTTPクライアントを単に「クライアント」と記載する。
【0003】
第1の方法としては、ドメインBのクライアントが、ドメインBのサーバに情報のGETリクエストを発行する。これを受けたドメインBのサーバは、ドメインAのサーバに情報の場所を問い合わせる。この問い合わせを受けたドメインAのサーバは、情報の場所をドメインBのサーバに通知する。この通知を受けたドメインBのサーバは、先ほどのGETリクエストへの応答として、情報の場所をドメインBのクライアントに通知する。ドメインBのクライアントにおいては、当該通知された情報の場所に対してGETリクエストを発行するスクリプトを作動しておく。このスクリプトの作用により、ドメインBのクライアントは通知された情報の場所へGETリクエストを発行し、その応答としてドメインBのクライアントは目的の情報を取得する。
【0004】
また、第2の方法としては、ドメインBのクライアントが、ドメインBのサーバに情報のGETリクエストを発行する。これを受けたドメインBのサーバは、ドメインAのサーバに当該情報の実体を要求する。この要求を受けたドメインAのサーバは、当該情報の実体をドメインBのサーバに提供する。当該情報の実体を取得したドメインBのサーバは、先ほどのGETリクエストへの応答として、当該情報の実体をドメインBのクライアントに提供する。これにより、ドメインBのクライアントは要求した情報の実体を取得する。
【0005】
しかしながら、上記第1の方法にあっては、クライアント側で2回のGETリクエストを発行することを前提としたスクリプトを組む必要があった。
【0006】
また、第2の方法にあっては、ドメインBのクライアントに提供される情報がドメインBのサーバを経由するので、ドメインBのサーバの負担が大きかった。
【0007】
なお、出願人は、この背景技術に関する公知技術文献の存在を知らない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、特に、ログイン先サーバ以外のサーバにあるコンテンツをログイン先サーバを経由して要求し、最終的に取得するとき、ログイン先サーバの処理負荷及び通信負荷を軽減することを課題とする。かつ、コンテンツ取得までのクライアントからのリクエストのロジックを最小限簡単なものにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明では、コンテンツを格納した情報サーバと、この情報サーバに格納されたコンテンツの共有設定を記憶する共有管理サーバと、情報サーバに格納されたコンテンツの利用者を管理する情報利用者サーバと、当該情報利用者がHTTPクライアントを実行する情報利用者端末とを備える。このうち、共有管理サーバは、コンテンツの識別子(情報識別子)と、当該コンテンツの所在する情報サーバ上のアドレス(情報実体アドレス)と、当該コンテンツの共有を許可された情報利用者との関連付けを共有設定として記憶手段に記憶する。
【0010】
そして先ず、情報利用者サーバが、情報利用者を認証する。次いで、当該情報利用者サーバが、当該認証した情報利用者に共有を許可されているコンテンツの識別子を共有管理サーバに要求する。この要求を受けた共有管理サーバは、コンテンツの共有設定から情報利用者に対し共有が許可されているコンテンツの識別子を読み出して情報利用者サーバに送信する。当該コンテンツの識別子を受信した情報利用者サーバは、当該コンテンツの識別子を前記HTTPクライアントに送信する。当該HTTPクライアントは、当該コンテンツの識別子を情報利用者に選択させ、当該選択された識別子を付加して当該識別子に対応するコンテンツを情報利用者サーバに要求する。情報利用者サーバは、当該要求に付加されたコンテンツの識別子を共有管理サーバに送信する。当該コンテンツの識別子を受信した共有管理サーバは、当該コンテンツの識別子に対応するコンテンツのアドレスを共有設定から読み出して情報利用者サーバに送信する。当該コンテンツのアドレスを受信した情報利用者サーバは、HTTPクライアントからの要求に対する応答として当該コンテンツのアドレスを含む情報サーバ宛てのHTTPリダイレクトコードを与える。当該HTTPリダイレクトコードを受けたHTTPクライアントは、当該HTTPリダイレクトコードの処理に伴って、当該HTTPリダイレクトコードに含まれたコンテンツのアドレスに存在するコンテンツを前記情報サーバに要求する。この要求を受けた情報サーバが、当該コンテンツのアドレスからコンテンツを読み出してHTTPクライアントに送信する。
【0011】
以上の構成において、共有管理サーバが、コンテンツの識別子に対応するコンテンツのアドレスを共有設定から読み出して情報利用者サーバに送信するとき、当該コンテンツを情報サーバから取得するための認証情報を付加してもよい。この場合、情報利用者サーバは、当該認証情報をHTTPリダイレクトコードに含めてHTTPクライアントに与える。そして、情報サーバは、HTTPリダイレクトに付加された認証情報に基づいてHTTPクライアントからの要求を認証し、当該要求を認証できた場合にコンテンツをHTTPクライアントに送信する。
【0012】
これらにより前述した課題を達成しようとするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、HTTPクライアントがHTTPリダイレクトを利用して情報サーバからコンテンツを取得するので、コンテンツの取得にあたり情報利用者サーバの処理負荷及び通信負荷を軽減することができる。かつ、コンテンツ取得までのクライアントからのリクエストのロジックを最小限簡単なものにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態であるコンテンツ共有システムの概略構成図である。情報利用者bは、情報利用者端末1においてHTTPクライアントを操作し、情報所有者aの管理するコンテンツを取得する。情報所有者aの管理するコンテンツは、情報サーバを兼ねた情報所有者サーバ2(共有管理サーバ)に格納されている。情報所有者aは、情報所有者端末3においてHTTPクライアントを操作し、情報所有者サーバ2に格納したコンテンツについて共有を許す情報利用者を設定できるようになっている。情報利用者bに対して共有が許可されたコンテンツは、情報利用者bが情報利用者サーバ4に要求することによって、情報所有者サーバ2から情報利用者端末のクライアントに提供されるようになっている。
【0016】
これを更に詳述すると、本実施形態において、情報利用者端末1は、一般的なコンピュータの要素を備えている。即ち、キーボード等の情報の入力手段、ディスプレイ等の情報の表示手段、HDD等の情報の記憶手段、NIC(Network Interface Card)等の情報の通信手段およびCPU(Central Processing Unit) 等の情報の処理手段を備えている。情報利用者端末1では、HTTPクライアントが実行され、インターネット等のコンピュータネットワークを介してドメインBの情報利用者サーバやドメインAの情報所有者サーバ2と通信できるようになっている。
【0017】
情報所有者端末3もハードウェアの構成は情報利用者端末1と同等であり、一般的なコンピュータの要素を備えている。即ち、キーボード等の情報の入力手段、ディスプレイ等の情報の表示手段、HDD(Hard Disk Drive)等の情報の記憶手段、NIC等の情報の通信手段およびCPU 等の情報の処理手段を備えている。この情報所有者端末3においても、HTTPクライアントが実行され、インターネット等のコンピュータネットワークを介してドメインAの情報所有者サーバ2と通信できるようになっている。
【0018】
情報所有者サーバ2は、これもやはり、一般的なコンピュータの要素を備えている。即ち、キーボード等の情報の入力手段、ディスプレイ等の情報の表示手段、HDD等の情報の記憶手段、NIC等の情報の通信手段およびCPU 等の情報の処理手段を備えている。この情報所有者サーバ2では、ドメインAのHTTPサーバが実行され、インターネット等のコンピュータネットワークを介してドメインBの情報利用者サーバ4や情報所有者端末3と通信できるようになっている。
【0019】
この情報所有者サーバ2は、情報所有者aをログインの際に認証する認証機能5と、記憶手段に格納され情報所有者aが管理するコンテンツである情報実体6と、この情報実体6について共有を許す情報利用者を設定するものであり、記憶手段に格納され、情報所有者aが管理する情報管理設定7とを備えている。
【0020】
他方、情報利用者サーバ4も同様に、一般的なコンピュータの要素を備えている。即ち、キーボード等の情報の入力手段、ディスプレイ等の情報の表示手段、HDD等の情報の記憶手段、NIC等の情報の通信手段およびCPU 等の情報の処理手段を備えている。この情報利用者サーバ4では、ドメインBのHTTPサーバが実行され、インターネット等のコンピュータネットワークを介してドメインAの情報所有者サーバ2や情報利用者端末1と通信できるようになっている。
【0021】
この情報利用者サーバ4は、情報利用者bをログインの際に認証する認証機能8を備え、また、情報所有者aが情報利用者bに共有を許したコンテンツの識別子であり、記憶手段に格納された共有情報識別子9を取り扱う。
【0022】
次に、本実施形態の動作を説明する。以下に説明する各端末1,3及び各サーバ2,4の処理は、処理手段がプログラムを実行することにより実現される。また、処理手段が処理において取り扱う情報は、必要に応じて記憶手段に格納され又は記憶手段から読み出される。情報所有者a又は情報利用者bが行う操作は入力手段を介して処理手段に与えられ、また、情報所有者a又は情報利用者bに対する処理手段からの提示は表示手段を介して行われる。また、各端末1,3及び各サーバ2,4相互の情報送受は、通信手段を介して行われる。
【0023】
まず、情報所有者サーバ2には、情報所有者aの管理するコンテンツである情報実体6が予め格納されている。情報所有者aは、情報所有者端末3を操作し、HTTPクライアントをドメインAの情報所有者サーバ2に接続し、認証機能5によりID/Password等の認証を受けてログインする。そして、HTTPクライアントを介して情報管理設定7を管理できるようになっている(S1)。
【0024】
図2は、情報管理設定7の例示である。本実施形態において、情報管理設定7は、個々のコンテンツである共有情報の識別子と、当該情報の実体の場所(アドレス)と、当該情報の共有を許す情報利用者のリスト(共有許可リスト)とを関連付けている。この図2の例では、情報1の識別子を持つコンテンツは、ドメインAの所定のアドレスに格納されており、当該コンテンツの共有は、情報利用者bだけに許されている。また、情報2の識別子を持つコンテンツは、ドメインCの所定のアドレスに格納されており、当該コンテンツの共有は、情報利用者bとcに許されている。また、情報3の識別子を持つコンテンツは、ドメインAの所定のアドレスに格納されており、当該コンテンツの共有は、情報利用者cだけに許されている。
【0025】
図1に戻り動作説明を続ける。情報利用者bは、情報利用者端末1を操作し、HTTPクライアントをドメインBの情報利用者サーバ4に接続し、認証機能5によりID/Password等の認証を受けてログインする。
【0026】
情報利用者bのログインを検出した情報利用者サーバ4は、情報所有者サーバ2に対し、情報利用者bの識別子を送り、情報利用者bに対して共有が許されているコンテンツの識別子を要求する。
【0027】
この要求を受けた情報所有者サーバ2は、情報管理設定7を参照し、情報利用者bに対して共有が許可されている1乃至複数のコンテンツの情報識別子を読み出し、情報利用者サーバ4に送信する。この共有が許可されているコンテンツの情報識別子を取得した情報利用者サーバ4は、当該コンテンツの情報識別子を、情報利用者bに関連付けられた共有情報識別子9に更新する。そして、当該更新した共有情報識別子9に含まれる各コンテンツの情報識別子のリストを情報利用者端末1のクライアントに送信する。情報利用者端末1のクライアントは、受信した各コンテンツの情報識別子リストに基づき、共有が許可されているコンテンツの情報識別子ごとに対応するアイコン等のシンボルを表示手段に表示し、その中から取得したい情報を情報利用者bに選択させる。この表示の際、実際には情報所有者サーバ2や情報所有者が複数存在する場合も考えられるので、情報所有者サーバ2や情報所有者別にシンボルを整理して表示してもよい。
【0028】
情報利用者bは、情報利用者端末1の入力手段を操作し、取得したいコンテンツに対応したシンボルを選択操作する。例えば、マウスのダブルクリック等で選択する。情報利用者端末1のクライアントは、情報利用者bが選択したシンボルに対応する情報識別子をパラメータに含むGETリクエストを情報利用者サーバ4に対して行う(S2)。
【0029】
このリクエストを受けた情報利用者サーバ4は、情報利用者bが選択した情報識別子に対応するコンテンツを取得するためのセッション情報を情報所有者サーバ2にGETリクエストとして要求する(S3)。この要求には、情報利用者bが選択した情報識別子を付加する。
【0030】
具体的には、以下のようなリクエストとなる。
http://domainA/requestimage?imageid=image1&uid=user1&password=pwd・・・(1)
【0031】
ここで、cgiの引数imageidには情報利用者bが選択した情報識別子を、uidには情報利用者bを識別する識別子を付加する。また、必要に応じて、パスワードなどの情報をあわせて送信してもよい。
【0032】
情報所有者サーバ2は、このGETリクエストを受けると、情報管理設定7を参照し、当該リクエストに付加された情報識別子と情報利用者の識別子との関連付けが情報管理設定7に登録されていれば、以下の動作を行う。
【0033】
情報所有者サーバ2は、情報利用者サーバ4からの上記GETリクエストに対し、当該リクエストに付加された情報識別子に対応する情報実体のアドレスを情報管理設定7から読み出し、当該情報実体アドレスのドメイン名を含むcgi(Common Gateway Interface)パスと、当該情報実体アドレスと、上記GETリクエストに対応するセッション情報とを情報利用者サーバ4に送信する(S4)。
【0034】
本実施形態では、情報利用者bの選択した情報識別子に対応するコンテンツの情報実体が、ドメインAに存在するものとする。つまり、本実施形態では、情報所有者サーバ4が、コンテンツ情報サーバを兼ねるものとする。コンテンツ情報サーバを兼ねた情報所有者サーバ2は、情報利用者サーバ4に送信した情報実体アドレスとセッション情報とを関連付けて記憶手段に保持しておく。
【0035】
一方、情報所有者サーバ2から、ドメイン名を含むcgiパスと、情報実体アドレスと、セッション情報とを取得した情報利用者サーバ4は、情報利用者端末1のクライアントから受けていたGETリクエストへの応答のヘッダにて、HTTPリダイレクトコードを指示する(S5)。このHTTPリダイレクトコードにおける、リダイレクト先は、上記ドメイン名+cgiパスとし、情報実体アドレスとセッション情報はパラメータとして付加する。
【0036】
例えば、perl(Practical Extraction and Report Language)であれば、以下のスクリプトが考えられる。
【数1】

【0037】
ここで、パラメータ「path」は情報実体アドレスを示し、パラメータ「session」はセッション情報を示す。getimage.cgiは、情報実体アドレスとセッション情報との関連付けがドメインA(コンテンツ情報サーバを兼ねた情報所有者サーバ2)に記憶されている関連付けと一致するか否かを判断し、一致する場合には正規のリクエストであると判断し、情報実体アドレスからコンテンツファイルを読み出し、当該コンテンツファイルを情報利用者端末1に提供するプログラムである。
【0038】
情報利用者端末1のクライアントは、情報利用者サーバ4から上記HTTPリダイレクトコードを含む応答を受けると、当該応答のヘッダに記載されたHTTPリダイレクトの指示に応じてドメインA(コンテンツ情報サーバを兼ねた情報所有者サーバ2)にコンテンツの情報実体を要求する(S6)。この際、コンテンツ情報サーバを兼ねた情報所有者サーバ2は、上記応答に付加された情報実体アドレスとセッション情報との関連付けを、予め記憶しておいた関連付けと比較し、両者が一致する場合は正規のリクエストであると判断し、情報実体アドレスからコンテンツファイルを読み出して、情報利用者端末1に送信する(S7)。これにより、情報利用者端末1は、情報利用者bが選択したコンテンツを取得することができる。
【0039】
以上の説明では、情報利用者bの取得したいコンテンツがドメインAの情報所有者サーバ2に所在する場合を説明したが、これに限らず、情報所有者サーバ2とは異なるコンテンツ情報サーバ(例えばドメインC)に所在していてもよい。その構成を図3に示す。図3において、先に説明した実施形態と同一部分については、同一符号を付して重複説明を省略する。
【0040】
この図3に示すように、ドメインCのコンテンツ情報サーバ10が情報所有者サーバ2とは別に存在する場合、情報所有者サーバ2は、上記HTTPリダイレクトの認証に使用する情報実体アドレスとセッション情報との関連付けを予めドメインCのコンテンツ情報サーバ10に通知しておく。その上で、ドメインCのコンテンツ情報サーバ10に対してHTTPリダイレクトが実行される。ドメインCのコンテンツ情報サーバは、情報所有者サーバ2から取得した情報実体アドレスとセッション情報との関連付けと、リダイレクトされた情報利用者端末1のクライアントからのリクエストに付加された情報実体アドレスとセッション情報との関連付けとを照合し、両者が一致すれば、情報利用者端末1にコンテンツファイルを送信する。
【0041】
以上説明した本発明の実施形態によれば、HTTPリダイレクト及びセッション情報を利用することにより、所望のコンテンツを当該コンテンツの所在するサーバから直接取得するので、情報利用者のログイン先のサーバの処理負荷及び通信負荷を軽減することができ、かつ、コンテンツ取得までのクライアントからのリクエストのロジックを最小限簡単なものにすることができる。
【0042】
ここで、本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態において、コンテンツを情報サーバから取得するための認証情報には、コンテンツの情報実体アドレスとセッション情報との関連付けを用いたが、これ以外にも考えられる。例えば、情報識別子とセッション情報との関連付けを認証情報として用いる方法や、情報利用者の識別子とセッション情報との関連付けを認証情報として用いる方法などが考えられる。これらの認証情報は、情報サーバが認証を行う前に情報サーバに渡されていればよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態であるコンテンツ共有システムの概略構成図である。
【図2】図1に示す情報管理設定の構造図である。
【図3】図1に示す実施形態の動作バリエーションを説明する説明図である。
【符号の説明】
【0044】
1 情報利用者端末
2 情報所有者サーバ(共有管理サーバ)
3 情報所有者端末
4 情報利用者サーバ
5,8 認証機能
6 情報実体(コンテンツ)
7 情報管理設定
9 共有情報識別子
10 情報サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを格納した情報サーバと、この情報サーバに格納されたコンテンツの共有設定を記憶する共有管理サーバと、前記情報サーバに格納されたコンテンツの利用者を管理する情報利用者サーバと、当該情報利用者がHTTPクライアントを実行する情報利用者端末とを備え、
前記共有管理サーバが、前記コンテンツの識別子と、当該コンテンツの所在する前記情報サーバ上のアドレスと、当該コンテンツの共有を許可された情報利用者との関連付けを前記共有設定として記憶手段に記憶したコンテンツ共有システムにおいて、
前記情報利用者サーバが、前記情報利用者を認証するステップと、
当該情報利用者サーバが、当該認証した情報利用者に共有を許可されているコンテンツの識別子を前記共有管理サーバに要求するステップと、
この要求を受けた前記共有管理サーバが、前記コンテンツの共有設定から前記情報利用者に対し共有が許可されているコンテンツの識別子を読み出して前記情報利用者サーバに送信するステップと、
当該コンテンツの識別子を受信した情報利用者サーバが、当該コンテンツの識別子を前記HTTPクライアントに送信するステップと、
当該HTTPクライアントが、当該コンテンツの識別子を前記情報利用者に選択させ、当該選択された識別子を付加して当該識別子に対応するコンテンツを前記情報利用者サーバに要求するステップと、
情報利用者サーバが、当該要求に付加されたコンテンツの識別子を前記共有管理サーバに送信するステップと、
当該コンテンツの識別子を受信した共有管理サーバが、当該コンテンツの識別子に対応するコンテンツのアドレスを前記共有設定から読み出して前記情報利用者サーバに送信するステップと、
当該コンテンツのアドレスを受信した情報利用者サーバが、前記HTTPクライアントからの要求に対する応答として当該コンテンツのアドレスを含む前記情報サーバ宛てのHTTPリダイレクトコードを与えるステップと、
当該HTTPリダイレクトコードを受けたHTTPクライアントが、当該HTTPリダイレクトコードの処理に伴って、当該HTTPリダイレクトコードに含まれたコンテンツのアドレスに存在するコンテンツを前記情報サーバに要求するステップと、
この要求を受けた情報サーバが、当該コンテンツのアドレスからコンテンツを読み出して前記HTTPクライアントに送信するステップと、
を備えたことを特徴とするコンテンツ共有方法。
【請求項2】
請求項1記載のコンテンツ共有方法において、
前記共有管理サーバが、前記コンテンツの識別子に対応するコンテンツのアドレスを前記共有設定から読み出して前記情報利用者サーバに送信するとき、当該コンテンツを前記情報サーバから取得するための認証情報を付加し、
前記情報利用者サーバは、当該認証情報を前記HTTPリダイレクトコードに含めて前記HTTPクライアントに与え、
前記情報サーバは、前記HTTPリダイレクトに付加された認証情報に基づいて前記HTTPクライアントからの要求を認証し、当該要求を認証できた場合に前記コンテンツをHTTPクライアントに送信することを特徴としたコンテンツ共有方法。
【請求項3】
コンテンツを格納した情報サーバと、この情報サーバに格納されたコンテンツの共有設定を記憶する共有管理サーバと、前記情報サーバに格納されたコンテンツの利用者を管理する情報利用者サーバと、当該情報利用者がHTTPクライアントを実行する情報利用者端末とを備え、
前記共有管理サーバが、前記コンテンツの識別子と、当該コンテンツの所在する前記情報サーバ上のアドレスと、当該コンテンツの共有を許可された情報利用者との関連付けを前記共有設定として記憶手段に記憶したコンテンツ共有システムにおいて、
前記情報利用者サーバが、前記情報利用者を認証するステップと、
当該情報利用者サーバが、当該認証した情報利用者に共有を許可されているコンテンツの識別子を前記共有管理サーバに要求するステップと、
この要求を受けた前記共有管理サーバが、前記コンテンツの共有設定から前記情報利用者に対し共有が許可されているコンテンツの識別子を読み出して前記情報利用者サーバに送信するステップと、
当該コンテンツの識別子を受信した情報利用者サーバが、当該コンテンツの識別子を前記HTTPクライアントに送信するステップと、
当該HTTPクライアントが、当該コンテンツの識別子を前記情報利用者に選択させ、当該選択された識別子を付加して当該識別子に対応するコンテンツを前記情報利用者サーバに要求するステップと、
情報利用者サーバが、当該要求に付加されたコンテンツの識別子を前記共有管理サーバに送信するステップと、
当該コンテンツの識別子を受信した共有管理サーバが、当該コンテンツの識別子に対応するコンテンツのアドレスを前記共有設定から読み出して前記情報利用者サーバに送信するステップと、
当該コンテンツのアドレスを受信した情報利用者サーバが、前記HTTPクライアントからの要求に対する応答として当該コンテンツのアドレスを含む前記情報サーバ宛てのHTTPリダイレクトコードを与えるステップと、
当該HTTPリダイレクトコードを受けたHTTPクライアントが、当該HTTPリダイレクトコードの処理に伴って、当該HTTPリダイレクトコードに含まれたコンテンツのアドレスに存在するコンテンツを前記情報サーバに要求するステップと、
この要求を受けた情報サーバが、当該コンテンツのアドレスからコンテンツを読み出して前記HTTPクライアントに送信するステップと、
を備えたことを特徴とするコンテンツ共有システム。
【請求項4】
請求項3記載のコンテンツ共有方法において、
前記共有管理サーバが、前記コンテンツの識別子に対応するコンテンツのアドレスを前記共有設定から読み出して前記情報利用者サーバに送信するとき、当該コンテンツを前記情報サーバから取得するための認証情報を付加し、
前記情報利用者サーバは、当該認証情報を前記HTTPリダイレクトコードに含めて前記HTTPクライアントに与え、
前記情報サーバは、前記HTTPリダイレクトに付加された認証情報に基づいて前記HTTPクライアントからの要求を認証し、当該要求を認証できた場合に前記コンテンツをHTTPクライアントに送信することを特徴としたコンテンツ共有システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2008−217376(P2008−217376A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−53535(P2007−53535)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(399014484)ヴィジョンアーツ株式会社 (19)