コンテンツ文書再生データ作成装置、方法およびプログラム
【課題】コンテンツとコメント情報とを関連づけて再生するスライドショーにおいて、コメント情報の再生タイミングに応じてコンテンツの再生タイミングを制御可能にする。
【解決手段】 再生テーブルには、再生順、画像(あるいはその識別情報。JPEGファイル名など)ならびに文書(あるいはその識別情報。TXTファイル名など)で示される画像と文書の組、文書の文字数および当該画像の識別情報と文書の識別情報で識別される画像および文書の再生時間が対応づけられている。関連づけられた文書の文字数が多い画像ほど長く再生される。全ての画像に文書が対応づけられていなくてもよく、例えば画像3には基本再生時間の5秒が割り当てられている。
【解決手段】 再生テーブルには、再生順、画像(あるいはその識別情報。JPEGファイル名など)ならびに文書(あるいはその識別情報。TXTファイル名など)で示される画像と文書の組、文書の文字数および当該画像の識別情報と文書の識別情報で識別される画像および文書の再生時間が対応づけられている。関連づけられた文書の文字数が多い画像ほど長く再生される。全ての画像に文書が対応づけられていなくてもよく、例えば画像3には基本再生時間の5秒が割り当てられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツと文書を同期させて表示するためのデータを作成する装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、記録体から読み出した画像データをDVD−Rに記録する際に、画像データとともに、画像データについての各種情報を記述したメタデータを記録する。ユーザ画像データを利用すると、アクセス回数、表示時間等をメタデータに追記してメタデータを更新する。更新したメタデータからその画像データの価値を算出し、価値が高いほど再生時間が長くなるように画像データからスライドショー形式の画像データを生成する。
【0003】
特許文献2は、スライド表示データ作成装置は、複数の画像データ及び当該個々の画像データに付属するコメント情報を読み取る読取装置と、画像データ及び当該画像データに付属するコメント情報を組み合わせて、スライド形式で表示させる記録形式でデータ作成するデータ作成部を備える。
【0004】
非特許文献1は、ブログの掲載画像と記事タイトルに基づいてスライドショーを作成する技術である。
【特許文献1】特開2005−328516号公報
【特許文献2】特開2007−235734号公報
【非特許文献1】「ブログダイジェスト」、平成20年6月19日検索、インターネットURL[http://www.storyz.jp/bd/]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デジタル画像からのスライドショー作成が各種実施されているが、いずれにおいても画像と同時に表示するコメント情報の入力には大きな手間がかかる。特許文献2においても、ユーザが各画像に対してコメントを入力するという手間がかかることは変わらない。また撮影日などのExifタグ情報であればコメントの自動挿入は可能だが、ユーザにとって大きな魅力があるスライドショーが作成できるとはいいがたい。
【0006】
一方、近年ウェブログ(ブログ)と呼ばれる日記的なWebサイトの利用者が増えており、携帯電話などを利用して毎時に画像付きの日記の更新を行っているユーザが多数存在する。このブログ上の画像や日記を元にスライドショーを作成すれば、新たにユーザがコメント入力作業を行なわなくても、コメント付きのスライドショーが出来上がる。
【0007】
この点、非特許文献1では、ブログの一部のコメントしかスライドショーに利用されておらず、全てのコメントが表示されるわけではない。ブログではユーザが日常的に長い文章を入力するが、ブログの文章の一部のみをスライドショーに使うと、文章のオリジナリティが損なわれる。
【0008】
非特許文献1のように画像が主で短い文書が従のようなスライドショーでなく、逆に、文書を全て表示し、画像が従属するようなスライドショーを作ってもよいが、この場合、画像と文章の再生タイミングの同期が問題となる。特許文献1のように、画像の重要度に応じて再生時間を制御すると、文書の表示時間が画像の中身に依存してしまい、全部表示されないこともある。
【0009】
本発明の目的は、コンテンツとコメント情報とを関連づけて再生するスライドショーにおいて、コメント情報の再生タイミングに応じてコンテンツの再生タイミングを制御可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るコンテンツ文書再生データ作成装置は、コンテンツを取得するコンテンツ取得部と、文書を取得する文書取得部と、コンテンツ取得部の取得したコンテンツおよび文書取得部の取得した文書のうち、再生を同期させるべきコンテンツと文書の組を定義する組データを作成する関連データ作成部と、関連データ作成部の作成した組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を決定する再生時間決定部と、組データと組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を記述した再生制御データを作成する再生制御データ作成部と、を備え、再生時間決定部は、組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生時間を決定する。
【0011】
再生時間決定部は、文書取得部の取得した文書の分量に応じて文書の再生時間を決定する文書再生時間決定部と、コンテンツ取得部の取得したコンテンツの再生時間を決定するコンテンツ再生時間決定部と、を含み、コンテンツ再生時間決定部は、文書と組を構成する複数のコンテンツの各々の再生開始時を、文書の再生時間内における所望の時点に決定する。
【0012】
この発明によると、文書の再生中に、当該文書に対応づけられた複数のコンテンツの各々の再生を順次切り替える。このため、長い文書に対して同じコンテンツがずっと表示され続け、飽きが来るのを防げる。なお、コンテンツは時間軸に沿って再生可能な映像情報を含んでいれば足り、静止画および動画のいずれでもよいし、また、デジタルデータであってもアナログデータであってもよい。
【0013】
文書中の各語とコンテンツとの対応関係を設定するコンテンツ対応語設定部と、文書の読書スピードを設定する読書スピード設定部と、を備え、コンテンツ再生時間決定部は、文書中の各語に読み位置が到達する時間を読書スピード設定部の設定した読書スピードに基づいて算出した上、コンテンツ対応語設定部が設定した文書中の各語に対応するコンテンツの再生開始時を、各語に読み位置が到達する時点に設定する。
【0014】
こうすると、読み進めている文書の内容とコンテンツの内容が合致し、思い出を呼び戻すのに効果的である。
【0015】
コンテンツ対応語設定部は、付帯情報を有するコンテンツと、付帯情報と共通する文書中の語との間に対応づけを設定する。
【0016】
文書取得部が取得した文書が所定の閾値以上の語数を含む場合、文書を所定の閾値未満の語数の複数の文書に分割する文書分割部を備える。
【0017】
こうすると、長い文書を分割し、視認性を上げることができる。
【0018】
文書取得部は、文書とコンテンツの表示レイアウトを規定したコンテンツ文書表示データから文書を取得し、コンテンツ取得部は、コンテンツ文書表示データで表示レイアウトの規定されたコンテンツを取得する。
【0019】
文書とコンテンツの表示レイアウトは、マークアップ言語(HTML、XMLなど)で記述されている。
【0020】
関連データ作成部は、コンテンツリンク付き文書データで規定されたコンテンツおよび文書の表示レイアウト上の位置関係に応じてコンテンツおよび文書の組を定義する組データを作成する。
【0021】
再生制御データは、コンテンツ文書表示データで規定された表示レイアウトの情報を含む。
【0022】
表示レイアウトの情報は、コンテンツの表示サイズ、コンテンツの表示位置、文書の表示領域のサイズ、文字サイズ、文書のフォントおよび文書の色のうち少なくとも1つを含む。
【0023】
組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の表示レイアウトを決定し、決定した表示レイアウトを示すレイアウト情報を出力するレイアウト決定部を備え、再生制御データ作成部は、組データと組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間とレイアウト情報とを対応づけた再生制御データを作成する。
【0024】
レイアウト決定部は、組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の表示サイズを決定する。
【0025】
関連データ作成部は、文書の分量に応じて文書に対応づける1または複数のコンテンツを決定した上、文書と文書に対応づける1または複数のコンテンツとの組を定義する組データを作成する。
【0026】
こうすると、例えば文書が短い場合には1つの文書に多くのコンテンツを対応づけ、あるいは文書が長い場合には1つの文書に少ないコンテンツを対応づけることで、文書と一緒に表示するコンテンツの数を調節し、コンテンツが文書の配置の妨げにならないようにできる。
【0027】
再生制御データの再生順序および再生時間に従って各コンテンツおよび各文書を順次再生する再生部を備える。
【0028】
本発明に係るコンテンツ文書再生データ作成方法は、コンテンツを取得するステップと、文書を取得するステップと、取得したコンテンツおよび取得した文書のうち、再生を同期させるべきコンテンツと文書の組を定義する組データを作成するステップと、作成した組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を決定するステップと、組データと組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を記述した再生制御データを作成するステップと、組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生時間を決定するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0029】
このコンテンツ文書再生データ作成方法をコンピュータに実行させるコンテンツ文書再生データ作成プログラムも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0030】
この発明によると、各種のソースからコンテンツと文書を取得し、コンテンツと文書を同期して再生させるデータを作成する。その際、文書の長さに応じてコンテンツおよび文書の再生時間を決定するから、文章が長いのに短い再生時間が割り当てられて文書を読みきれないまま次のコンテンツと文書が表示される事態を防げる。あるいは、文章が短いのに長い再生時間が割り当てられて、文書を読み切るのに十分な時間が経過した後も同じ文書やコンテンツが表示されたままのような間延びしたような状態を防げる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1は本発明の好ましい実施形態に係るスライドショー作成装置100の概略構成を示すブロック図である。スライドショー作成装置100は、画像取得部1、コメント取得部2、コメント/画像情報解析部3、スライドショー再生方法決定部4、スライドショー合成部5、表示部6、CPU12、ハードディスク18、RAM20、ROM21を含む。これらのブロックはバス36を介して互いに接続されている。スライドショー作成装置100は、市販のパソコン、携帯電話、PDAなどで構成することができる。
【0032】
画像取得部1は、ネットワーク51を介して接続されたブログサーバ、パソコン、携帯電話の他、メディアI/F40の読み取りデバイスに搭載されたCDやDVDやメモリカードなどの各種記録メディアに格納された、画像データ(静止画および動画のいずれでもよく、また映像と同期再生可能な音声情報が付帯していてもよい)と文書データとの関連性を示す情報(例えば画像の説明文を示すimg alt属性)を埋め込むことが可能な画像リンク付き文書データ(bodyタグで文書、imgタグで画像を示したHTMLデータや、「Microsoft Word」(登録商標)データなど)で示されるリソースに存在する画像データを取得し、HDD18に保存する。
【0033】
コメント取得部2は、画像リンク付き文書データで示される文書データ(コメント情報)を取得し、HDD18に保存する。
【0034】
画像取得部1およびコメント取得部2は、一体的に構成されたハードウェア、例えばネットワークカード、USBポートなどから共通してデータを取得してもよく、完全に分離している必然性はない。例えば、HTMLデータで記述されたブログやWebページの場合、ネットワーク51を介して通信I/F28が接続したブログサーバからHTMLデータを受信し、コメント取得部2は、当該HTMLデータ内のbodyタグで指示されたテキストを選別してこれをコメント情報として取得し、画像取得部1は、当該HTMLデータ内のimgタグで指示された位置に格納された画像データを取得する。コメント情報の記述言語は何でもよい。さらに、HTMLデータから、文書および画像のオリジナルレイアウト情報(例えば、imgタグのwidth属性、height属性、align属性、fontタグのfont color属性、font color属性、P alignタグなど)も取得する。
【0035】
コメント/画像情報解析部3、スライドショー再生方法決定部4、スライドショー合成部5は、いわゆるコプロセッサであって、それぞれ専門の処理を受け持ってCPU12の処理動作を補助する。その処理の内容は後述する。無論、これらはCPU12の実行する機能として存在していてもよく、処理の内容が特定のハードウェア構成に依存するのではない。
【0036】
表示部6は、スライドショー合成部5の合成したスライドショーデータをNTSC方式などに準拠した映像信号に変換し、液晶ディスプレイなどの表示装置50に出力するビデオエンコーダである。ただし、スライドショー合成部5の合成したスライドショーデータ(文書、画像および後述する再生テーブルを含む)をメモリカードやDVDやCD−Rなどの記録媒体に記録し、他のパソコンや携帯電話などでこの記録媒体からスライドショーデータを読み出して再生してもよい。
【0037】
CPU12は、HDD18あるいはROM21に記憶されたオペレーションプログラムに従って、装置の各部を統括的に制御する。HDD18には、スライドショー作成装置100を制御するプログラム、動画・静止画、再生テーブルなどが記憶される。
【0038】
スライドショー作成装置100は、マウス、タッチパッド、トラックボールなどのポインタ(カーソル)の移動を指示可能なポインティングデバイスやタッチパネルやテンキー、十字キー、キーボードなどの各種操作デバイスを含む操作部26によって操作される。
【0039】
表示部6は、操作部26からの移動方向および移動速度の指示を含む入力操作に従って上記ウィンドウ上を移動するポインタの映像信号を作成し、表示装置50に出力する。CPU12は、操作部26からの入力操作に従って各種の処理を開始または停止する。
【0040】
RAM20は、CPU12が種々の処理を行う際に作業用メモリとして機能する。その他、ネットワーク51を介して各種電子機器に接続するための通信I/F28も備えている。スライドショー合成部5の合成したスライドショーデータは、MPEG4方式のような動画圧縮形式に従ってエンコードされ、通信I/F28を介して接続してきたパソコンや携帯電話などにスライドショーの再生データをストリーミング配信することも可能である。RTC24は時刻情報を出力する回路である。
【0041】
図2はスライドショー作成装置100で実施されるスライドショー作成処理のフローチャートである。
【0042】
S1では、画像取得部1が、画像リンク付き文書データに基づいて画像を取得する。
【0043】
S2では、コメント取得部2が、当該画像リンク付き文書データに基づいて文書を取得する。
【0044】
S3では、コメント/画像情報解析部3は、当該画像リンク付き文書データから、文書と画像のレイアウトを示す情報(レイアウト情報)を取得する。レイアウト情報は、画像の表示サイズ、画像の表示位置、文書の表示領域のサイズ、文字サイズ、文書のフォントおよび文書の色を含む。コメント/画像情報解析部3は、レイアウト情報に基づき、画像と文書との関連性を特定する。この処理は後述する。そして、各画像に関連づけられた文書の文字数をカウントする。これを全ての画像について繰り返す。
【0045】
S4では、スライドショー再生方法決定部4は、各画像に関連づけられた文書の文字数に基づいて画像およびその画像に関連づけられた文書の再生時間を決定する。例えば、文書および画像の再生時間(秒)=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1とする。1つの単位の文書(例えば日記1日分)に複数の画像が対応づけられる場合は、文書および画像の再生時間(秒)=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1+画像の枚数×1としてもよい。
【0046】
あるいは、人によって読む速度は異なるから、読む速度(例えば1語読むのに要する分数を示すWPM;Words Per Minute)に応じて再生時間を決めてもよい。例えば、文書が日本語の場合、一般的な日本人の平均の読書スピードは毎分400−600語と言われている。そこで、文書および画像の再生時間(分)=基本再生時間(5)+当該文書の語数×60/読書スピード(例えば400語/分)としてもよい。あるいは、文書が英語の場合、一般的な米国人の平均の読書スピードは250−300WPMと言われている。そこで、文書および画像の再生時間(分)=基本再生時間(5)+当該文書の語い数/読書スピード(例えば250WPM)としてもよい。当該再生時間算出式の読書スピードを操作部23から任意に設定可能にすると、ユーザ個々の読書速度にスライドショーの進行が合うためさらによい。
【0047】
あるいは、文書の行数を再生時間の決定に考慮してもよい。例えば改行が多いと読むのに時間がかかるので、上記再生時間算出式にて算出された再生時間に、改行数×0.5秒を加え、これを最終的な再生時間とする。
【0048】
あるいは、文書の表示サイズを再生時間の決定に考慮してもよい。例えば文字が大きいと読みやすく、文字が小さいと読むのに時間がかかるので、再生時間算出式にて算出された再生時間に、文字サイズと反比例する(すなわち文字が大きくなる程値が小さくなる)補正係数α(例えば文字ポイント数の逆数を10倍した値)を乗じ、これを最終的な再生時間とする。
【0049】
あるいは、文書のフォントに応じて再生時間を決定してもよい。例えば文字が太字であると読みやすいから、太文字で記述された文書には、再生時間算出式にて算出された再生時間に、1よりも小さい補正係数β(例えば0.95)を乗じ、これを最終的な再生時間とする。
【0050】
スライドショー再生方法決定部4は、文書、当該文書と関連づけられた画像および当該文書と画像の再生時間(存在すれば、各文書および各画像に対応するオリジナルレイアウト情報も含む)を対応づけた再生テーブルを作成し、HDD18に保存する。文書と画像の関連づけの方法は任意である。画像リンク付き文書データに画像と文書の対応関係を示すデータ、例えば同一日付の日記として掲載された文書と画像を、関連づける。あるいは、文書の中に含まれるキーワード(単語)と画像の付帯情報に含まれるコメント情報や位置情報が合致すれば、その文書と画像を関連づける。あるいは、画像の被写体を解析し、被写体の識別情報(例えば被写体の名前)が文書の中に含まれるキーワードと一致すれば、その文書と画像を関連づける。典型的な被写体画像(カメラの保有者、著名な観光場所の建築物など)から得られる特徴データと被写体名とは、予めHDD18にデータベースとして登録しておき、そのデータベースを参照して各画像ごとに抽出された被写体の特徴データに対応する被写体名を特定すればよい。
【0051】
図3は再生テーブルの一例を示す。再生テーブルには、再生順、画像(あるいはその識別情報。JPEGファイル名など)ならびに文書(あるいはその識別情報。TXTファイル名など)で示される画像と文書の組、文書の文字数および当該画像の識別情報と文書の識別情報で識別される画像および文書の再生時間が対応づけられている。関連づけられた文書の文字数が多い画像ほど長く再生される。全ての画像に文書が対応づけられていなくてもよく、例えば画像3には基本再生時間の5秒が割り当てられている。なお、各画像に音声データを対応づけ、画像と音声の再生を同期させてもよい。
【0052】
再び図2を参照すると、S5では、スライドショー合成部5は、画像、文書、再生テーブルを一組のスライドショーデータとしてHDD18その他の記録媒体に格納する。
【0053】
S6では、CPU12は、スライドショーデータに基づいて文書および画像を再生時間だけ順次再生させる映像信号を生成するよう表示部6に指示する。表示部6は、CPU12の指令に従ってスライドショーの映像信号を生成し、表示装置50に出力する。これにより、表示装置50には、再生テーブルに規定された順序および再生時間に沿って、文書および画像が順次再生される。あるいは、この映像信号をDVDなどの記録媒体に保存したりストリーミングデータとして通信I/F28を介して接続してきた所望の電子機器に送信してもよく、必ずしもスライドショー作成装置100自身がスライドショーを再生しなくてもよい。
【0054】
図4に示すように、画像と文書の組の表示切り替えは、再生テーブルに規定された再生時間の経過に従って順次行われる。ただし、操作部23からの操作に応じて行ってもよい。
【0055】
例えば図5に示すように、スライドショーを構成する画像表示領域R1あるいはコメント表示領域R2の近傍に、「進む」ボタンF、「戻る」ボタンB、「一時停止」ボタンPを設ける。各ボタンへの押下操作は操作部23によって検知される。このボタンをカーソルやポインタでクリックしたりタッチすることで、スライドショーを現在表示されている順序の画像および/または文書から次の順序のものに切り替える「進む」指示、スライドショーを現在表示されている順序の画像および/または文書から前の順序のものに切り替える「戻る」指示、あるいは現在表示されている順序の画像および/または文書を表示したままにする「一時停止」指示が操作部23に入力される。
【0056】
CPU12は操作部23に入力された各指示を識別し、その指示に応じてスライドショーの再生進行を制御する。すなわち、「進む」指示が識別されれば現在表示されている順序の画像および文書から次の順序のものに切り替え、「戻る」指示が識別されればスライドショーを現在表示されている順序の画像および文書から前の順序のものに切り替え、「一時停止」指示が識別されれば現在表示されている順序の画像および文書を表示したままにする。操作部23にスライド進行の変更指示が全く入力されなければ、再生テーブルに従ってスライドの再生が進行する。なお、「進む」指示が入力された場合は、ユーザの読書スピードを大まかに特定できる。すなわち、CPU12は、文書の表示開始時点から指示入力時点までの時間をRTC24の時刻情報に基づいて特定し、文書の文字数をこの時間で割ることで、ユーザの単位時間あたりの読書文字数が算出できる。
【0057】
さらに、識別された指示に応じて再生時間を変更してもよい。「進む」指示を入力したユーザは、文書を読む速度が速く、「戻る」指示を入力したユーザは、文書を読む速度が遅いと想定される。そこで、「進む」指示が識別された場合、例えば、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1という再生時間算出式を、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×0.9に変更する。こうすることで、読むのが速いユーザにはより速い周期で画像および文書を切り替えることができる。
【0058】
あるいは、「戻る」指示が識別された場合、例えば、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1という再生時間算出式を、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1.1に変更する。あるいは、「一時停止」指示が識別された場合、例えば、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1という再生時間算出式を、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1.05に変更する。こうすることで、読むのが遅いユーザにはより遅い周期で画像および文書を切り替え、ゆっくり読む時間を確保させることができる。
【0059】
以上のように、画像に関連づけられた文書の量に応じて画像および文書の再生時間を決定するから、長い文書が画像に関連づけられた場合、文書を読み切らないうちに画像と文書が切り換わってしまうことを防げる。
【0060】
<第2実施形態>
第1実施形態において、画像に関連づけられた文書の量が多いと、表示装置50の1画面に画像と文書を同時に表示することができなくなる。この場合文書の表示領域を小さくすることも考えられるが、表示される文書が細切れになったり、あるいは文字が小さくなって見にくい。そこで、文書の量に応じて画像および文書の表示領域サイズを調節したレイアウト情報を作成し、文書が見えやすい状態を保つ。
【0061】
例えば、図6に示すように、文書が15文字程度と短い場合、表示領域R2は、その文書を一行でかつ所定のフォントサイズ(例えば12ポイント)を保ったまま表示するのに必要最小限のサイズに調整される。画像表示領域R1は、表示装置50の一画面から表示領域R2を除いた余剰領域に収まる最大限のサイズに、画像のアスペクト比を維持したまま、あるいは余剰領域のアスペクト比に適合するよう画像を切り出して調整する。この結果、画像表示領域R1は文字表示領域R2に比して相対的に大きくなり、文字の視認性を損なうことなく画像の視認性を向上させることができる。この調整された画像表示領域サイズおよびコメント表示領域サイズは、調整後レイアウト情報として、当該領域に表示されるべき画像および文書と対応づけられ、再生テーブルに格納される。この際、オリジナルレイアウト情報は再生テーブルから破棄される。
【0062】
あるいは、例えば、図7に示すように、文書が30文字程度と長い場合、表示領域R2は、その文書を5行程度でかつ所定のフォントサイズ(例えば12ポイント)を保ったまま表示するのに必要最小限のサイズに調整される。画像表示領域R1は、表示装置50の一画面から文字表示領域R2を除いた余剰領域に収まる最大限のサイズに、画像のアスペクト比を維持したまま調整する。そして、画像表示領域R1に適合するよう画像を拡大または縮小し、リサイズした画像を配置する。この調整された画像表示領域サイズおよびコメント表示領域サイズは、調整後レイアウト情報として、当該領域に表示されるべき画像および文書と対応づけられ、再生テーブルに格納される。この際、調整後レイアウト情報と競合するオリジナルレイアウト情報は再生テーブルから破棄される。競合しないオリジナルレイアウト情報(フォント色など)は破棄しない。
【0063】
あるいは、画像表示領域R1は、表示装置50の一画面から表示領域R2を除いた余剰領域とし、そこに適合するようなアスペクト比で画像を切り出して、表示領域R2にはめ込んでもよい。この際、主要被写体が中央部分に包含されるよう画像にトリミング領域を設定し、そのトリミング領域に包含される画像部分を切り出してもよい。この調整された画像表示領域サイズおよびコメント表示領域サイズは、調整後レイアウト情報として、当該領域に表示されるべき画像および文書と対応づけられ、再生テーブルに格納される。この際、競合するオリジナルレイアウト情報は再生テーブルから破棄される。この結果、文字表示領域R2は画像表示領域R1に比して相対的に大きくなり、画像の視認性を損なうことなく文字の視認性を向上させることができる。
【0064】
なお、図8に示すように、文書の量に応じてまず画像表示領域R1のサイズを調整し、その後、画像表示領域R1以外の表示装置50の余剰領域を文字表示領域R2とし、これを調整後レイアウト情報として再生テーブルに格納してもよい。この場合、画像のアスペクト比を調整する必要がなくなる。
【0065】
<第3実施形態>
HTML形式のブログなど画像文書リンクデータでは、画像と文書が一対一に関連づけられていない場合がある。例えば、図9に示すようなウェブログ(日記ホームページ)のように、1日分の日記に数個の画像が配置されている場合がある。
【0066】
また、全画像に文書(コメント)を付与するのは手間がかかるので、特徴的な画像のみにコメントを付けることもあろう。あるいは、1日分の日記に全く画像が配置されていない場合もあろう。このようなブログから再生指定方法テーブルを作成すると、図10に示すように、ある画像にはコメントが対応しているが、ある画像には何のコメントも対応していないことになる。これをそのまま再生すると、文章が付随する画像と文章が全く付随しない画像が混在し、見栄えがよくない。
【0067】
そこで、画像と文書の組み合わせを画像文書リンクデータの画像と文書の関連づけのみに拘束するのではなく、コメント量に応じて、コメントと同一画面に表示する画像(同時表示画像)を決定し、この同時表示画像とコメントを同一画面に表示する。この調整された同一画面内の画像配置は、調整後レイアウト情報として、同一画面内に表示されるべき画像および文書と対応づけられ、再生テーブルに格納される。この際、競合するオリジナルレイアウト情報は再生テーブルから破棄される。
【0068】
例えば、図11に示すように、画像文書リンクデータで特定の文章と関連づけられている画像(リンク画像)である画像I1および文書D1とを同一画面に表示する際、文書D1が15文字程度の短いものである場合は、文書D1に関連づけられていない画像(非リンク画像)であるI2およびI3も同一画面に表示する。
【0069】
一方、図12に示すように、リンク画像I4および文書D2とを同一画面に表示する際、文書D2が30文字程度の長いものである場合は、文書D2に関連づけられていない非リンク画像I2やI3などは表示せず、画像文書リンクデータで関連づけられた文書D2と画像I4だけを表示する。
【0070】
文書の長さと同一画面に表示する画像の枚数は、予めテーブルで定義しておいてもよい。例えば図13に示すように、ある画像に関連づけられた文字列の長さと、当該画像を含めて当該文字列とともに1画面に表示可能な画像の枚数とを規定した画像枚数テーブルを操作部23の設定操作に応じて定義し、HDD18などに記憶しておく。そして、CPU12は、このテーブルに従って画像に付随させる画像の枚数(表示枚数)を特定する。
【0071】
文書に関連づけられている画像とともに、文書D1に関連づけられていない非リンク画像のうちどれかを表示枚数を満たすまで選択しリンク画像とともに表示するかは任意である。例えば、スライドショー合成部5は、リンク画像および非リンク画像をアルファベット順やあいうえお順にソートし、非リンク画像のソート順がリンク画像に近接するものから表示枚数に達するまで非リンク画像を選ぶ。あるいはスライドショー合成部5は、文書D1に関連づけられているリンク画像の付帯情報に含まれる撮影日付情報と近接する撮影日付情報を有する非リンク画像、付帯情報に含まれる撮影場所情報と近接する撮影場所情報(撮影時にGPS衛星から受信した座標情報や撮影場所を示したテキスト情報など)を有する非リンク画像を、リンク画像の数および非リンク画像の数を含めた総計枚数が表示枚数に達するまで選ぶ。そして、スライドショー合成部5は、選択した非リンク画像をリンク画像および文書と関連づけるよう再生テーブルを更新する。
【0072】
こうすれば、短い文章と当該文書に関連づけられた画像だけが一画面に表示され空白が多く見栄えがよくないスライドショーが出来上がるのを防げる。
【0073】
<第4実施形態>
単純に文章とリンク画像を同じ期間だけ表示すると、特に文章が長い場合は、同じ画像が長時間表示されたままになり、画像を次々切り替えて表示していくというスライドショーの興趣性が低下してしまう。
【0074】
例えば、図14に示すように、あるリンク画像「画像1.jpg」の再生時間が第1実施形態の再生時間算出式に従って決められると、長い文章に関連づけられているから38秒と長くなり、非リンク画像「画像2.jpg」、「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」の再生時間は、基本再生時間の5秒ずつとなる。このスライドショーは、最初の画像が異常に長く表示され、その他の画像が文章なしで次々短時間に切り換わっていくため、各画像の表示時間のバランスが悪い。
【0075】
そこで、文章の長さに応じて再生時間を決定した際、その再生時間が所定のしきい値(例えば30秒以上)よりも長ければ、その再生時間内でリンク画像から非リンク画像に表示を切り替え、以後、非リンク画像から別の非リンク画像への表示切り替えをその再生時間が経過するまで定期的に行う。
【0076】
例えば、あるリンク画像である「画像1.jpg」に関連づけられた文章の再生時間が、第1実施形態の再生時間算出式に従って38秒と決定されたとする。スライドショー合成部5は、第1実施形態の再生時間算出式に従って決定された文書の再生時間が所定の閾値(例えば30秒)よりも大きいか否かを判断する。再生時間が38秒の場合、所定のしきい値30秒よりも多い。この場合、スライドショー合成部5は、リンク画像の再生時間を、所定の分割再生単位時間に区切り、これを新たに各リンク画像の再生時間として再生テーブルに格納する。スライドショーデータ再生装置では、当該テーブルに従い、各分割再生単位時間が経過するごとに、リンク画像または非リンク画像を切り替えて表示する。
【0077】
分割再生単位時間の決定の仕方は任意である。例えば、スライドショー合成部5は、リンク画像および当該リンク画像以後かつ次のリンク画像よりも前の再生順(ファイル名順、撮影日時順など)をコメント随伴画像群とする。次に、当該コメント随伴画像群に属する画像の総計Nを算出し、そのNで文章の再生時間を除算し、この値を分割再生単位時間とする。
【0078】
図15では、リンク画像「画像1.jpg」以降かつリンク画像「画像6.jpg」より前の再生順に、非リンク画像である「画像2.jpg」、「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」が存在するから、コメント随伴画像群は、「画像1.jpg」、「画像2.jpg」、「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」で構成され、N=5である。よって、分割再生単位時間=38/5=7.6秒となる。ただし、RTC24がコンマ以下の計時ができない場合、スライドショー合成部5は、分割再生単位時間の小数点以下は四捨五入、切り上げ、切捨てなどの丸め演算を行ってもよい。ここでは分割再生単位時間の小数点以下を切り上げて8秒とする。
【0079】
ただし、Nが増加すると画像1つあたりの分割再生単位時間が短くなり、画像が目まぐるしく切り換わってしまう。そこでスライドショー合成部5は、コメント随伴画像群に属する非リンク画像の上限値を、操作部23の入力に基づいてあるいはROM21の出荷時データに基づいて設定し、それを超える非リンク画像はコメント随伴画像群に含めないようにしてもよい。例えば、仮に「画像5.jpg」と「画像6.jpg」の間の再生順に「画像5−1.jpg」という画像があり、非リンク画像の上限値=4とすれば、「画像5−1.jpg」がコメント随伴画像群に含まれるとN=5となってしまうため、スライドショー合成部5は、「画像5−1.jpg」をコメント随伴画像群に含めない。
【0080】
CPU12は、最初の分割再生単位時間が経過するまでは、リンク画像と文章を表示し、それが経過して次の分割再生単位時間が開始すると、文章は表示したまま、非リンク画像を表示し、以後各分割再生単位時間が経過するごとに非リンク画像を切り替える。2番目移行の分割再生単位に表示する非リンク画像は、コメント随伴画像群の中からであればどれをどのように選んでもよく、例えば、リンク画像を筆頭にしたコメント随伴画像群の画像ファイル名のあいうえお順、アルファベット順、撮影日時順に、あるいはコメント随伴画像群からランダムに非リンク画像を1つ選んでコメントとともに表示することを繰り返し、全ての分割再生単位時間が経過するまで画像のみを切り替え、その間コメントは表示したままにする。
【0081】
例えば、図16では、文章D3とそれに関連づけられたリンク画像I1(「画像1.jpg」)が表示されているが、最初の分割再生単位時間が経過すれば、文章D3はそのままで、次の非リンク画像(「画像2.jpg」)が表示され、以後分割再生単位時間が経過するごとに「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」が表示されていく。全ての分割再生単位時間が経過するまでの間、文章D3は表示されたままである。こうすることで、長いコメントの表示に引きずられて同じ画像が長時間表示されることを防げる。
【0082】
<第5実施形態>
第4実施形態において、コメント随伴画像群を構成する各非リンク画像に一律等しい表示時間を割り当てると、ユーザが読み終わってないコメント部分に関係する画像が表示されたり、あるいはユーザが読み終わったコメント部分に関係する画像が表示されたりして、不都合である。ここでは、ユーザが実際に読んでいるコメント部分に関係する画像が表示されるようにする。
【0083】
例えば、上記のようにユーザの読むスピードを算出したり入力させるなどして、得た読書スピードを設定する。次に、リンク画像の表示とともに文章を表示し、文章の表示開始時からの経過時間を計測して、文章の表示開始時からの経過時間に対応するユーザの文章の現在の読み位置を算出する。例えば、あるユーザの読書スピードが400字/分であり、文章の表示開始時からの経過時間が1分であれば、現在の読み位置は、文書の文頭から400字目である。
【0084】
そして、現在の読み位置以降で最も先頭にある意味要素、例えば単語、句、節、文などを識別する。ここでは説明の簡略のため単語を識別する。そして、識別した単語と関連する付帯情報を有する非リンク画像を特定し、当該特定された非リンクに表示を切り替える。
【0085】
例えば、約2文字/秒の読書スピードを有するユーザが、先の図10のような「1/23(金) 京都に旅行。金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。銀閣寺に行って、、、、、。」という画像リンク付き文書データの文章を読んだとする。
【0086】
この場合、このユーザは、「1/23(金) 京都に旅行。」の部分を、文頭から読み進めて6秒経過後に読み終えることができる。また、「金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。」の部分を、文頭から読み進めて6秒プラス21秒経過後に読み終えることができる。また、「銀閣寺に行って、、、、、。」の部分を、文頭から読み進めて6秒プラス21秒プラス11秒経過後に読み終えることができる。
【0087】
このユーザによるこの文書の現在の読み位置が、次の一文の最初の単語「金閣寺」の「金」に到達する時間、すなわち文頭から読み進めて6秒経過後、Exifタグの撮影場所情報として「金閣寺」が格納されている非リンク画像を特定し、その非リンク画像を「金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。」に関連づけられたリンク画像となるよう再生テーブルを更新する。あるいは、現在の読み位置が、「銀閣寺」の「銀」に到達したとき、Exifタグの撮影場所情報として「銀閣寺」が格納されている非リンク画像を特定し、その非リンク画像を「銀閣寺に行って、、、、、。」に関連づけられたリンク画像にする。
【0088】
この結果、図18に示すような再生テーブルが作成され、HDD18に保存される。
【0089】
図19に示すように、このテーブルに従って表示されるスライドショーの画像は、特定の読書速度を有する文章の読み位置に応じて切り換わる。この際、現在の読み位置に相当する意味要素に所定の視覚的効果、例えば色変化、太字化、アンダーラインの付与などを与えてもよい。
【0090】
こうすると、読んでいる部分に関連した画像の切り替えとタイミングがユーザにも把握でき、ユーザは画像の表示切り替えに合わせた読書スピードの調整を意識して行える。なお、音楽伴奏の進行に応じて歌詞に視覚的効果を付与する楽曲装置などの従来技術が存在するが、伴奏スピードは一定であるのに対し、本願ではユーザの読書スピードによって視覚的効果の現れるタイミングが変化する点で大きく相違する点に注意を要する。
【0091】
さらに、読み位置を読書速度で予測するのではなく、実際の読み位置をユーザに入力させて、その入力位置に存在する文書部分に対応した画像を表示してもよい。例えば、操作部23として表示装置50に積層されたタッチパネルを設け、ユーザの指やスタイラスペンなどの押圧操作により、表示された文書中の現在の読書位置を指定させる。この読書位置の操作は、ユーザが読書中に文をなぞる動作と類似するため、このような動作をユーザに要求しても特別な違和感を与えない。そして、CPU12は、現在押圧されている読書位置の意味単位(単語、節、文章)に対応した画像を、HDD18に保存された再生テーブル(例えば図18に示したもの)から特定し、この画像を表示装置50に表示させる。
【0092】
<第6実施形態>
第5実施形態において、画像リンク付き文書データに含まれる文章の長さが一定数以上である場合、文章の長さが一定数未満になるよう、文書を分割してもよい。
【0093】
例えば、図20のような「1/23(金) 京都に旅行。金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。銀閣寺に行って、、、、、。昼には○○を食べて、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。」という文章には、再生順番が「1」のリンク画像「画像1.jpg」が対応づけられており、非リンク画像である「画像2.jpg」、「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」の再生順番はそれぞれ「2」〜「5」とする。
【0094】
第6実施形態の図17の再生テーブルに従って再生されると、当該文章は、「画像1.jpg」から「画像5.jpg」が表示されるまで表示されたままであるが、長い文章を長時間表示したままだと逆に行間が混み合って見にくい。
【0095】
そこで、まず、スライドショー合成部5は、画像リンク付き文書データに含まれる1つの文章を、ある位置(切断位置)で切断して複数の文章に分け、複数の文書フラグメントを得る。そして文書フラグメントを新たな文書として再生テーブルに格納する。この際、分割前の元の文書は各文書フラグメントに置換される。どのように文書フラグメントを生成するか、また何個文書フラグメントを生成するかは任意である。例えば、1つの文章を同じ語数ずつ2等分する。意味内容を無視して単純い文章を切ると読みにくいので、複数の文書フラグメントの語数が同等となる中間点に最も近い文末で文書を切断するとよい。ここでは例えば、「1/23(金) 京都に旅行。金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。銀閣寺に行って、、、、、。」という第1番目の文書フラグメント、および「昼には○○を食べて、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。」という第2番目の文書フラグメントが生成されたとする。もっとも、余り細かい単位で文書フラグメントを生成すると、短い文書ばかりが増えてしまい見にくくなるので、文書フラグメントの最小単位は、1文とするとよい。
【0096】
各文書フラグメントには、切断位置に応じて重複しない再生順序を付与する。ここでは、第1番目の文書フラグメントは、切断位置よりも前の文章を含むため、再生順序「1」が、第2番目の文書フラグメントは、切断位置よりも後の文章を含むため、再生順序「2」が付与される。
【0097】
一方、スライドショー合成部5は、当該分割前の文書に対応するコメント随伴画像群から、文書フラグメントの数と同じサブグループを生成する。
【0098】
どのようにサブグループを生成するかは任意であるが、サブグループの個数は文書フラグメントの個数と一致させる。例えば、2つの文章フラグメントを切断位置に応じた再生順序を境界に分割する。第1番目の文書フラグメントの最終文に「銀閣寺に行って」が入っていれば、1番目のリンク画像が最初の再生順番、「銀閣寺」を撮影場所情報として有する非リンク画像「銀閣寺.jpg」が最終の再生順番となるようなサブグループを第1番目のサブグループとする。そして、コメント随伴画像群から第1番目のサブグループを除いて残った画像群を第2番目のサブグループとする。サブグループに含まれる画像は複数とは限らず、1つの場合もある。
【0099】
各サブグループには、切断位置に応じて重複しない再生順序を付与する。ここでは、第1番目のサブグループは、1番目の文書フラグメントに関連づけられた画像「京都.jpg」を含むため、再生順序「1」が付与される。第2番目の文書フラグメントは、2番目の文書フラグメントに関連づけられた画像「昼食.jpg」を含むため、再生順序「2」が付与される。
【0100】
そして、同一の再生順番を有する文書フラグメントとサブグループとを関連づけ、再生テーブルを作成する。この結果、図21に示すような再生テーブルがHDD18に格納される。
【0101】
このように、長い文章を短く切って表示することで、文書を読みやすくできる。その際、分割前の文書と画像群との対応関係を文書分割後も維持するから、文書を切断したことによる画像と文書の内容の関連性が失われることもなく、画像と文書の同時視認による思い出想起の効果が維持される。
【0102】
<第7実施形態>
画像リンク付き文書データに含まれている画像と文章のレイアウト情報を、スライドショーにおける画像と文書の関連づけの決定に用いてもよい。
【0103】
例えば、図22に示すように、ある文章Tの最も近くに配置された画像Iを、文章Tに関連づけられた画像と認識し、画像Iは文章Tのリンク画像とする。具体的には、例えば、tableタグで定義された行および列方向に格子状に並んだセルのうち隣接するセルに配置された画像と文書を関連づける。
【0104】
HTML文書におけるimg alt属性と異なり、titleタグやbodyタグは、同じWebページ内で文書と画像を直接結び付ける情報にはならない。このように、Webページ内での画像と文書の直接の関連性を定義していない場合もあるが、この場合であっても、レイアウト情報を基に画像と文書の直接の関連性を定義できる。
【0105】
また、画像リンク付き文書データに含まれている画像と文章のレイアウト情報を、スライドショーにおける画像または文書の表示順の決定に用いてもよい。例えば、スタイルシートで横書き文書が定義されていれば、Webページの上部にある画像または文書から順に若い表示順を付与する。
【0106】
なお、画像と文書のオリジナルレイアウト情報、例えば文書フォント、文字色、画像表示サイズ、文字サイズを、スライドショーの画像と文書の表示属性情報に用いてもよい。こうすると、Webページなどのオリジナルデータと同じフォント、サイズ、色で、文字や画像がスライドショーで再生され、オリジナルデータとの視覚的類似性が保てる。
【0107】
なお、上記の実施形態では、画像は静止画像データとして説明していたが、本発明の要点は、映像と文書との同期再生であるため、画像が静止画像データである必然性はなく、動画データでもよい。また動画と静止画の両者が混在してもよい。動画を再生したい場合は、再生テーブル(図3参照)の画像の識別情報として、動画データのファイル名やトラック番号など、動画を識別する情報を格納すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】スライドショー作成装置の概略構成を示すブロック図
【図2】スライドショー作成処理のフローチャート
【図3】再生テーブルの一例を示す図
【図4】ストレージサイトのブロック図
【図5】ストレージサイトの実行するプログラムを模式的に示す図
【図6】短いコメントに応じて調整された画像サイズの一例を示す図
【図7】長いコメントに応じて調整された画像サイズの一例を示す図
【図8】画像表示領域以外の余剰領域を文字表示領域に調整した一例を示す図
【図9】ウェブログの一例を示す図
【図10】ウェブログの一部の画像のみに文書(コメント)が付与された様子を概念的に示した図
【図11】短い文書と複数の画像が同時に表示されたスライドショーの一例を示す図
【図12】長い文書と画像が同時に表示されたスライドショーの一例を示す図
【図13】画像枚数テーブルの一例を示す図
【図14】単一の文書に対応づけられて再生される単一の画像、および文書に対応づけられずに再生される複数の画像を定義した再生テーブルの一例を示す図
【図15】単一の文書に対応づけられて順次再生される複数の画像を定義した再生テーブルの一例を示す図
【図16】単一の文書に対応づけられて順次画像が再生されるスライドショーを示す図
【図17】長い文書に複数の画像を対応づけた再生テーブルの一例を示す図
【図18】コメントを読むのに必要な時間に対応した画像を再生する再生テーブルの一例を示す図
【図19】文章の読み位置に応じて切り換わる画像の一例を示す図
【図20】単一の長いコメントと複数の画像とを対応づけた組データの一例を示す図
【図21】分割語のコメントと画像とを対応づけた組データの一例を示す図
【図22】Webページの画像および文書レイアウトの一例を示す図
【符号の説明】
【0109】
1:画像取得部、2:コメント取得部、3:コメント/画像情報解析部、4:スライドショー再生方法決定部、5:スライドショー合成部、6:表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツと文書を同期させて表示するためのデータを作成する装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、記録体から読み出した画像データをDVD−Rに記録する際に、画像データとともに、画像データについての各種情報を記述したメタデータを記録する。ユーザ画像データを利用すると、アクセス回数、表示時間等をメタデータに追記してメタデータを更新する。更新したメタデータからその画像データの価値を算出し、価値が高いほど再生時間が長くなるように画像データからスライドショー形式の画像データを生成する。
【0003】
特許文献2は、スライド表示データ作成装置は、複数の画像データ及び当該個々の画像データに付属するコメント情報を読み取る読取装置と、画像データ及び当該画像データに付属するコメント情報を組み合わせて、スライド形式で表示させる記録形式でデータ作成するデータ作成部を備える。
【0004】
非特許文献1は、ブログの掲載画像と記事タイトルに基づいてスライドショーを作成する技術である。
【特許文献1】特開2005−328516号公報
【特許文献2】特開2007−235734号公報
【非特許文献1】「ブログダイジェスト」、平成20年6月19日検索、インターネットURL[http://www.storyz.jp/bd/]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デジタル画像からのスライドショー作成が各種実施されているが、いずれにおいても画像と同時に表示するコメント情報の入力には大きな手間がかかる。特許文献2においても、ユーザが各画像に対してコメントを入力するという手間がかかることは変わらない。また撮影日などのExifタグ情報であればコメントの自動挿入は可能だが、ユーザにとって大きな魅力があるスライドショーが作成できるとはいいがたい。
【0006】
一方、近年ウェブログ(ブログ)と呼ばれる日記的なWebサイトの利用者が増えており、携帯電話などを利用して毎時に画像付きの日記の更新を行っているユーザが多数存在する。このブログ上の画像や日記を元にスライドショーを作成すれば、新たにユーザがコメント入力作業を行なわなくても、コメント付きのスライドショーが出来上がる。
【0007】
この点、非特許文献1では、ブログの一部のコメントしかスライドショーに利用されておらず、全てのコメントが表示されるわけではない。ブログではユーザが日常的に長い文章を入力するが、ブログの文章の一部のみをスライドショーに使うと、文章のオリジナリティが損なわれる。
【0008】
非特許文献1のように画像が主で短い文書が従のようなスライドショーでなく、逆に、文書を全て表示し、画像が従属するようなスライドショーを作ってもよいが、この場合、画像と文章の再生タイミングの同期が問題となる。特許文献1のように、画像の重要度に応じて再生時間を制御すると、文書の表示時間が画像の中身に依存してしまい、全部表示されないこともある。
【0009】
本発明の目的は、コンテンツとコメント情報とを関連づけて再生するスライドショーにおいて、コメント情報の再生タイミングに応じてコンテンツの再生タイミングを制御可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るコンテンツ文書再生データ作成装置は、コンテンツを取得するコンテンツ取得部と、文書を取得する文書取得部と、コンテンツ取得部の取得したコンテンツおよび文書取得部の取得した文書のうち、再生を同期させるべきコンテンツと文書の組を定義する組データを作成する関連データ作成部と、関連データ作成部の作成した組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を決定する再生時間決定部と、組データと組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を記述した再生制御データを作成する再生制御データ作成部と、を備え、再生時間決定部は、組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生時間を決定する。
【0011】
再生時間決定部は、文書取得部の取得した文書の分量に応じて文書の再生時間を決定する文書再生時間決定部と、コンテンツ取得部の取得したコンテンツの再生時間を決定するコンテンツ再生時間決定部と、を含み、コンテンツ再生時間決定部は、文書と組を構成する複数のコンテンツの各々の再生開始時を、文書の再生時間内における所望の時点に決定する。
【0012】
この発明によると、文書の再生中に、当該文書に対応づけられた複数のコンテンツの各々の再生を順次切り替える。このため、長い文書に対して同じコンテンツがずっと表示され続け、飽きが来るのを防げる。なお、コンテンツは時間軸に沿って再生可能な映像情報を含んでいれば足り、静止画および動画のいずれでもよいし、また、デジタルデータであってもアナログデータであってもよい。
【0013】
文書中の各語とコンテンツとの対応関係を設定するコンテンツ対応語設定部と、文書の読書スピードを設定する読書スピード設定部と、を備え、コンテンツ再生時間決定部は、文書中の各語に読み位置が到達する時間を読書スピード設定部の設定した読書スピードに基づいて算出した上、コンテンツ対応語設定部が設定した文書中の各語に対応するコンテンツの再生開始時を、各語に読み位置が到達する時点に設定する。
【0014】
こうすると、読み進めている文書の内容とコンテンツの内容が合致し、思い出を呼び戻すのに効果的である。
【0015】
コンテンツ対応語設定部は、付帯情報を有するコンテンツと、付帯情報と共通する文書中の語との間に対応づけを設定する。
【0016】
文書取得部が取得した文書が所定の閾値以上の語数を含む場合、文書を所定の閾値未満の語数の複数の文書に分割する文書分割部を備える。
【0017】
こうすると、長い文書を分割し、視認性を上げることができる。
【0018】
文書取得部は、文書とコンテンツの表示レイアウトを規定したコンテンツ文書表示データから文書を取得し、コンテンツ取得部は、コンテンツ文書表示データで表示レイアウトの規定されたコンテンツを取得する。
【0019】
文書とコンテンツの表示レイアウトは、マークアップ言語(HTML、XMLなど)で記述されている。
【0020】
関連データ作成部は、コンテンツリンク付き文書データで規定されたコンテンツおよび文書の表示レイアウト上の位置関係に応じてコンテンツおよび文書の組を定義する組データを作成する。
【0021】
再生制御データは、コンテンツ文書表示データで規定された表示レイアウトの情報を含む。
【0022】
表示レイアウトの情報は、コンテンツの表示サイズ、コンテンツの表示位置、文書の表示領域のサイズ、文字サイズ、文書のフォントおよび文書の色のうち少なくとも1つを含む。
【0023】
組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の表示レイアウトを決定し、決定した表示レイアウトを示すレイアウト情報を出力するレイアウト決定部を備え、再生制御データ作成部は、組データと組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間とレイアウト情報とを対応づけた再生制御データを作成する。
【0024】
レイアウト決定部は、組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の表示サイズを決定する。
【0025】
関連データ作成部は、文書の分量に応じて文書に対応づける1または複数のコンテンツを決定した上、文書と文書に対応づける1または複数のコンテンツとの組を定義する組データを作成する。
【0026】
こうすると、例えば文書が短い場合には1つの文書に多くのコンテンツを対応づけ、あるいは文書が長い場合には1つの文書に少ないコンテンツを対応づけることで、文書と一緒に表示するコンテンツの数を調節し、コンテンツが文書の配置の妨げにならないようにできる。
【0027】
再生制御データの再生順序および再生時間に従って各コンテンツおよび各文書を順次再生する再生部を備える。
【0028】
本発明に係るコンテンツ文書再生データ作成方法は、コンテンツを取得するステップと、文書を取得するステップと、取得したコンテンツおよび取得した文書のうち、再生を同期させるべきコンテンツと文書の組を定義する組データを作成するステップと、作成した組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を決定するステップと、組データと組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を記述した再生制御データを作成するステップと、組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生時間を決定するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0029】
このコンテンツ文書再生データ作成方法をコンピュータに実行させるコンテンツ文書再生データ作成プログラムも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0030】
この発明によると、各種のソースからコンテンツと文書を取得し、コンテンツと文書を同期して再生させるデータを作成する。その際、文書の長さに応じてコンテンツおよび文書の再生時間を決定するから、文章が長いのに短い再生時間が割り当てられて文書を読みきれないまま次のコンテンツと文書が表示される事態を防げる。あるいは、文章が短いのに長い再生時間が割り当てられて、文書を読み切るのに十分な時間が経過した後も同じ文書やコンテンツが表示されたままのような間延びしたような状態を防げる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1は本発明の好ましい実施形態に係るスライドショー作成装置100の概略構成を示すブロック図である。スライドショー作成装置100は、画像取得部1、コメント取得部2、コメント/画像情報解析部3、スライドショー再生方法決定部4、スライドショー合成部5、表示部6、CPU12、ハードディスク18、RAM20、ROM21を含む。これらのブロックはバス36を介して互いに接続されている。スライドショー作成装置100は、市販のパソコン、携帯電話、PDAなどで構成することができる。
【0032】
画像取得部1は、ネットワーク51を介して接続されたブログサーバ、パソコン、携帯電話の他、メディアI/F40の読み取りデバイスに搭載されたCDやDVDやメモリカードなどの各種記録メディアに格納された、画像データ(静止画および動画のいずれでもよく、また映像と同期再生可能な音声情報が付帯していてもよい)と文書データとの関連性を示す情報(例えば画像の説明文を示すimg alt属性)を埋め込むことが可能な画像リンク付き文書データ(bodyタグで文書、imgタグで画像を示したHTMLデータや、「Microsoft Word」(登録商標)データなど)で示されるリソースに存在する画像データを取得し、HDD18に保存する。
【0033】
コメント取得部2は、画像リンク付き文書データで示される文書データ(コメント情報)を取得し、HDD18に保存する。
【0034】
画像取得部1およびコメント取得部2は、一体的に構成されたハードウェア、例えばネットワークカード、USBポートなどから共通してデータを取得してもよく、完全に分離している必然性はない。例えば、HTMLデータで記述されたブログやWebページの場合、ネットワーク51を介して通信I/F28が接続したブログサーバからHTMLデータを受信し、コメント取得部2は、当該HTMLデータ内のbodyタグで指示されたテキストを選別してこれをコメント情報として取得し、画像取得部1は、当該HTMLデータ内のimgタグで指示された位置に格納された画像データを取得する。コメント情報の記述言語は何でもよい。さらに、HTMLデータから、文書および画像のオリジナルレイアウト情報(例えば、imgタグのwidth属性、height属性、align属性、fontタグのfont color属性、font color属性、P alignタグなど)も取得する。
【0035】
コメント/画像情報解析部3、スライドショー再生方法決定部4、スライドショー合成部5は、いわゆるコプロセッサであって、それぞれ専門の処理を受け持ってCPU12の処理動作を補助する。その処理の内容は後述する。無論、これらはCPU12の実行する機能として存在していてもよく、処理の内容が特定のハードウェア構成に依存するのではない。
【0036】
表示部6は、スライドショー合成部5の合成したスライドショーデータをNTSC方式などに準拠した映像信号に変換し、液晶ディスプレイなどの表示装置50に出力するビデオエンコーダである。ただし、スライドショー合成部5の合成したスライドショーデータ(文書、画像および後述する再生テーブルを含む)をメモリカードやDVDやCD−Rなどの記録媒体に記録し、他のパソコンや携帯電話などでこの記録媒体からスライドショーデータを読み出して再生してもよい。
【0037】
CPU12は、HDD18あるいはROM21に記憶されたオペレーションプログラムに従って、装置の各部を統括的に制御する。HDD18には、スライドショー作成装置100を制御するプログラム、動画・静止画、再生テーブルなどが記憶される。
【0038】
スライドショー作成装置100は、マウス、タッチパッド、トラックボールなどのポインタ(カーソル)の移動を指示可能なポインティングデバイスやタッチパネルやテンキー、十字キー、キーボードなどの各種操作デバイスを含む操作部26によって操作される。
【0039】
表示部6は、操作部26からの移動方向および移動速度の指示を含む入力操作に従って上記ウィンドウ上を移動するポインタの映像信号を作成し、表示装置50に出力する。CPU12は、操作部26からの入力操作に従って各種の処理を開始または停止する。
【0040】
RAM20は、CPU12が種々の処理を行う際に作業用メモリとして機能する。その他、ネットワーク51を介して各種電子機器に接続するための通信I/F28も備えている。スライドショー合成部5の合成したスライドショーデータは、MPEG4方式のような動画圧縮形式に従ってエンコードされ、通信I/F28を介して接続してきたパソコンや携帯電話などにスライドショーの再生データをストリーミング配信することも可能である。RTC24は時刻情報を出力する回路である。
【0041】
図2はスライドショー作成装置100で実施されるスライドショー作成処理のフローチャートである。
【0042】
S1では、画像取得部1が、画像リンク付き文書データに基づいて画像を取得する。
【0043】
S2では、コメント取得部2が、当該画像リンク付き文書データに基づいて文書を取得する。
【0044】
S3では、コメント/画像情報解析部3は、当該画像リンク付き文書データから、文書と画像のレイアウトを示す情報(レイアウト情報)を取得する。レイアウト情報は、画像の表示サイズ、画像の表示位置、文書の表示領域のサイズ、文字サイズ、文書のフォントおよび文書の色を含む。コメント/画像情報解析部3は、レイアウト情報に基づき、画像と文書との関連性を特定する。この処理は後述する。そして、各画像に関連づけられた文書の文字数をカウントする。これを全ての画像について繰り返す。
【0045】
S4では、スライドショー再生方法決定部4は、各画像に関連づけられた文書の文字数に基づいて画像およびその画像に関連づけられた文書の再生時間を決定する。例えば、文書および画像の再生時間(秒)=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1とする。1つの単位の文書(例えば日記1日分)に複数の画像が対応づけられる場合は、文書および画像の再生時間(秒)=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1+画像の枚数×1としてもよい。
【0046】
あるいは、人によって読む速度は異なるから、読む速度(例えば1語読むのに要する分数を示すWPM;Words Per Minute)に応じて再生時間を決めてもよい。例えば、文書が日本語の場合、一般的な日本人の平均の読書スピードは毎分400−600語と言われている。そこで、文書および画像の再生時間(分)=基本再生時間(5)+当該文書の語数×60/読書スピード(例えば400語/分)としてもよい。あるいは、文書が英語の場合、一般的な米国人の平均の読書スピードは250−300WPMと言われている。そこで、文書および画像の再生時間(分)=基本再生時間(5)+当該文書の語い数/読書スピード(例えば250WPM)としてもよい。当該再生時間算出式の読書スピードを操作部23から任意に設定可能にすると、ユーザ個々の読書速度にスライドショーの進行が合うためさらによい。
【0047】
あるいは、文書の行数を再生時間の決定に考慮してもよい。例えば改行が多いと読むのに時間がかかるので、上記再生時間算出式にて算出された再生時間に、改行数×0.5秒を加え、これを最終的な再生時間とする。
【0048】
あるいは、文書の表示サイズを再生時間の決定に考慮してもよい。例えば文字が大きいと読みやすく、文字が小さいと読むのに時間がかかるので、再生時間算出式にて算出された再生時間に、文字サイズと反比例する(すなわち文字が大きくなる程値が小さくなる)補正係数α(例えば文字ポイント数の逆数を10倍した値)を乗じ、これを最終的な再生時間とする。
【0049】
あるいは、文書のフォントに応じて再生時間を決定してもよい。例えば文字が太字であると読みやすいから、太文字で記述された文書には、再生時間算出式にて算出された再生時間に、1よりも小さい補正係数β(例えば0.95)を乗じ、これを最終的な再生時間とする。
【0050】
スライドショー再生方法決定部4は、文書、当該文書と関連づけられた画像および当該文書と画像の再生時間(存在すれば、各文書および各画像に対応するオリジナルレイアウト情報も含む)を対応づけた再生テーブルを作成し、HDD18に保存する。文書と画像の関連づけの方法は任意である。画像リンク付き文書データに画像と文書の対応関係を示すデータ、例えば同一日付の日記として掲載された文書と画像を、関連づける。あるいは、文書の中に含まれるキーワード(単語)と画像の付帯情報に含まれるコメント情報や位置情報が合致すれば、その文書と画像を関連づける。あるいは、画像の被写体を解析し、被写体の識別情報(例えば被写体の名前)が文書の中に含まれるキーワードと一致すれば、その文書と画像を関連づける。典型的な被写体画像(カメラの保有者、著名な観光場所の建築物など)から得られる特徴データと被写体名とは、予めHDD18にデータベースとして登録しておき、そのデータベースを参照して各画像ごとに抽出された被写体の特徴データに対応する被写体名を特定すればよい。
【0051】
図3は再生テーブルの一例を示す。再生テーブルには、再生順、画像(あるいはその識別情報。JPEGファイル名など)ならびに文書(あるいはその識別情報。TXTファイル名など)で示される画像と文書の組、文書の文字数および当該画像の識別情報と文書の識別情報で識別される画像および文書の再生時間が対応づけられている。関連づけられた文書の文字数が多い画像ほど長く再生される。全ての画像に文書が対応づけられていなくてもよく、例えば画像3には基本再生時間の5秒が割り当てられている。なお、各画像に音声データを対応づけ、画像と音声の再生を同期させてもよい。
【0052】
再び図2を参照すると、S5では、スライドショー合成部5は、画像、文書、再生テーブルを一組のスライドショーデータとしてHDD18その他の記録媒体に格納する。
【0053】
S6では、CPU12は、スライドショーデータに基づいて文書および画像を再生時間だけ順次再生させる映像信号を生成するよう表示部6に指示する。表示部6は、CPU12の指令に従ってスライドショーの映像信号を生成し、表示装置50に出力する。これにより、表示装置50には、再生テーブルに規定された順序および再生時間に沿って、文書および画像が順次再生される。あるいは、この映像信号をDVDなどの記録媒体に保存したりストリーミングデータとして通信I/F28を介して接続してきた所望の電子機器に送信してもよく、必ずしもスライドショー作成装置100自身がスライドショーを再生しなくてもよい。
【0054】
図4に示すように、画像と文書の組の表示切り替えは、再生テーブルに規定された再生時間の経過に従って順次行われる。ただし、操作部23からの操作に応じて行ってもよい。
【0055】
例えば図5に示すように、スライドショーを構成する画像表示領域R1あるいはコメント表示領域R2の近傍に、「進む」ボタンF、「戻る」ボタンB、「一時停止」ボタンPを設ける。各ボタンへの押下操作は操作部23によって検知される。このボタンをカーソルやポインタでクリックしたりタッチすることで、スライドショーを現在表示されている順序の画像および/または文書から次の順序のものに切り替える「進む」指示、スライドショーを現在表示されている順序の画像および/または文書から前の順序のものに切り替える「戻る」指示、あるいは現在表示されている順序の画像および/または文書を表示したままにする「一時停止」指示が操作部23に入力される。
【0056】
CPU12は操作部23に入力された各指示を識別し、その指示に応じてスライドショーの再生進行を制御する。すなわち、「進む」指示が識別されれば現在表示されている順序の画像および文書から次の順序のものに切り替え、「戻る」指示が識別されればスライドショーを現在表示されている順序の画像および文書から前の順序のものに切り替え、「一時停止」指示が識別されれば現在表示されている順序の画像および文書を表示したままにする。操作部23にスライド進行の変更指示が全く入力されなければ、再生テーブルに従ってスライドの再生が進行する。なお、「進む」指示が入力された場合は、ユーザの読書スピードを大まかに特定できる。すなわち、CPU12は、文書の表示開始時点から指示入力時点までの時間をRTC24の時刻情報に基づいて特定し、文書の文字数をこの時間で割ることで、ユーザの単位時間あたりの読書文字数が算出できる。
【0057】
さらに、識別された指示に応じて再生時間を変更してもよい。「進む」指示を入力したユーザは、文書を読む速度が速く、「戻る」指示を入力したユーザは、文書を読む速度が遅いと想定される。そこで、「進む」指示が識別された場合、例えば、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1という再生時間算出式を、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×0.9に変更する。こうすることで、読むのが速いユーザにはより速い周期で画像および文書を切り替えることができる。
【0058】
あるいは、「戻る」指示が識別された場合、例えば、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1という再生時間算出式を、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1.1に変更する。あるいは、「一時停止」指示が識別された場合、例えば、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1という再生時間算出式を、スライドショー再生時間=基本再生時間(5)+当該文書の文字数×1.05に変更する。こうすることで、読むのが遅いユーザにはより遅い周期で画像および文書を切り替え、ゆっくり読む時間を確保させることができる。
【0059】
以上のように、画像に関連づけられた文書の量に応じて画像および文書の再生時間を決定するから、長い文書が画像に関連づけられた場合、文書を読み切らないうちに画像と文書が切り換わってしまうことを防げる。
【0060】
<第2実施形態>
第1実施形態において、画像に関連づけられた文書の量が多いと、表示装置50の1画面に画像と文書を同時に表示することができなくなる。この場合文書の表示領域を小さくすることも考えられるが、表示される文書が細切れになったり、あるいは文字が小さくなって見にくい。そこで、文書の量に応じて画像および文書の表示領域サイズを調節したレイアウト情報を作成し、文書が見えやすい状態を保つ。
【0061】
例えば、図6に示すように、文書が15文字程度と短い場合、表示領域R2は、その文書を一行でかつ所定のフォントサイズ(例えば12ポイント)を保ったまま表示するのに必要最小限のサイズに調整される。画像表示領域R1は、表示装置50の一画面から表示領域R2を除いた余剰領域に収まる最大限のサイズに、画像のアスペクト比を維持したまま、あるいは余剰領域のアスペクト比に適合するよう画像を切り出して調整する。この結果、画像表示領域R1は文字表示領域R2に比して相対的に大きくなり、文字の視認性を損なうことなく画像の視認性を向上させることができる。この調整された画像表示領域サイズおよびコメント表示領域サイズは、調整後レイアウト情報として、当該領域に表示されるべき画像および文書と対応づけられ、再生テーブルに格納される。この際、オリジナルレイアウト情報は再生テーブルから破棄される。
【0062】
あるいは、例えば、図7に示すように、文書が30文字程度と長い場合、表示領域R2は、その文書を5行程度でかつ所定のフォントサイズ(例えば12ポイント)を保ったまま表示するのに必要最小限のサイズに調整される。画像表示領域R1は、表示装置50の一画面から文字表示領域R2を除いた余剰領域に収まる最大限のサイズに、画像のアスペクト比を維持したまま調整する。そして、画像表示領域R1に適合するよう画像を拡大または縮小し、リサイズした画像を配置する。この調整された画像表示領域サイズおよびコメント表示領域サイズは、調整後レイアウト情報として、当該領域に表示されるべき画像および文書と対応づけられ、再生テーブルに格納される。この際、調整後レイアウト情報と競合するオリジナルレイアウト情報は再生テーブルから破棄される。競合しないオリジナルレイアウト情報(フォント色など)は破棄しない。
【0063】
あるいは、画像表示領域R1は、表示装置50の一画面から表示領域R2を除いた余剰領域とし、そこに適合するようなアスペクト比で画像を切り出して、表示領域R2にはめ込んでもよい。この際、主要被写体が中央部分に包含されるよう画像にトリミング領域を設定し、そのトリミング領域に包含される画像部分を切り出してもよい。この調整された画像表示領域サイズおよびコメント表示領域サイズは、調整後レイアウト情報として、当該領域に表示されるべき画像および文書と対応づけられ、再生テーブルに格納される。この際、競合するオリジナルレイアウト情報は再生テーブルから破棄される。この結果、文字表示領域R2は画像表示領域R1に比して相対的に大きくなり、画像の視認性を損なうことなく文字の視認性を向上させることができる。
【0064】
なお、図8に示すように、文書の量に応じてまず画像表示領域R1のサイズを調整し、その後、画像表示領域R1以外の表示装置50の余剰領域を文字表示領域R2とし、これを調整後レイアウト情報として再生テーブルに格納してもよい。この場合、画像のアスペクト比を調整する必要がなくなる。
【0065】
<第3実施形態>
HTML形式のブログなど画像文書リンクデータでは、画像と文書が一対一に関連づけられていない場合がある。例えば、図9に示すようなウェブログ(日記ホームページ)のように、1日分の日記に数個の画像が配置されている場合がある。
【0066】
また、全画像に文書(コメント)を付与するのは手間がかかるので、特徴的な画像のみにコメントを付けることもあろう。あるいは、1日分の日記に全く画像が配置されていない場合もあろう。このようなブログから再生指定方法テーブルを作成すると、図10に示すように、ある画像にはコメントが対応しているが、ある画像には何のコメントも対応していないことになる。これをそのまま再生すると、文章が付随する画像と文章が全く付随しない画像が混在し、見栄えがよくない。
【0067】
そこで、画像と文書の組み合わせを画像文書リンクデータの画像と文書の関連づけのみに拘束するのではなく、コメント量に応じて、コメントと同一画面に表示する画像(同時表示画像)を決定し、この同時表示画像とコメントを同一画面に表示する。この調整された同一画面内の画像配置は、調整後レイアウト情報として、同一画面内に表示されるべき画像および文書と対応づけられ、再生テーブルに格納される。この際、競合するオリジナルレイアウト情報は再生テーブルから破棄される。
【0068】
例えば、図11に示すように、画像文書リンクデータで特定の文章と関連づけられている画像(リンク画像)である画像I1および文書D1とを同一画面に表示する際、文書D1が15文字程度の短いものである場合は、文書D1に関連づけられていない画像(非リンク画像)であるI2およびI3も同一画面に表示する。
【0069】
一方、図12に示すように、リンク画像I4および文書D2とを同一画面に表示する際、文書D2が30文字程度の長いものである場合は、文書D2に関連づけられていない非リンク画像I2やI3などは表示せず、画像文書リンクデータで関連づけられた文書D2と画像I4だけを表示する。
【0070】
文書の長さと同一画面に表示する画像の枚数は、予めテーブルで定義しておいてもよい。例えば図13に示すように、ある画像に関連づけられた文字列の長さと、当該画像を含めて当該文字列とともに1画面に表示可能な画像の枚数とを規定した画像枚数テーブルを操作部23の設定操作に応じて定義し、HDD18などに記憶しておく。そして、CPU12は、このテーブルに従って画像に付随させる画像の枚数(表示枚数)を特定する。
【0071】
文書に関連づけられている画像とともに、文書D1に関連づけられていない非リンク画像のうちどれかを表示枚数を満たすまで選択しリンク画像とともに表示するかは任意である。例えば、スライドショー合成部5は、リンク画像および非リンク画像をアルファベット順やあいうえお順にソートし、非リンク画像のソート順がリンク画像に近接するものから表示枚数に達するまで非リンク画像を選ぶ。あるいはスライドショー合成部5は、文書D1に関連づけられているリンク画像の付帯情報に含まれる撮影日付情報と近接する撮影日付情報を有する非リンク画像、付帯情報に含まれる撮影場所情報と近接する撮影場所情報(撮影時にGPS衛星から受信した座標情報や撮影場所を示したテキスト情報など)を有する非リンク画像を、リンク画像の数および非リンク画像の数を含めた総計枚数が表示枚数に達するまで選ぶ。そして、スライドショー合成部5は、選択した非リンク画像をリンク画像および文書と関連づけるよう再生テーブルを更新する。
【0072】
こうすれば、短い文章と当該文書に関連づけられた画像だけが一画面に表示され空白が多く見栄えがよくないスライドショーが出来上がるのを防げる。
【0073】
<第4実施形態>
単純に文章とリンク画像を同じ期間だけ表示すると、特に文章が長い場合は、同じ画像が長時間表示されたままになり、画像を次々切り替えて表示していくというスライドショーの興趣性が低下してしまう。
【0074】
例えば、図14に示すように、あるリンク画像「画像1.jpg」の再生時間が第1実施形態の再生時間算出式に従って決められると、長い文章に関連づけられているから38秒と長くなり、非リンク画像「画像2.jpg」、「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」の再生時間は、基本再生時間の5秒ずつとなる。このスライドショーは、最初の画像が異常に長く表示され、その他の画像が文章なしで次々短時間に切り換わっていくため、各画像の表示時間のバランスが悪い。
【0075】
そこで、文章の長さに応じて再生時間を決定した際、その再生時間が所定のしきい値(例えば30秒以上)よりも長ければ、その再生時間内でリンク画像から非リンク画像に表示を切り替え、以後、非リンク画像から別の非リンク画像への表示切り替えをその再生時間が経過するまで定期的に行う。
【0076】
例えば、あるリンク画像である「画像1.jpg」に関連づけられた文章の再生時間が、第1実施形態の再生時間算出式に従って38秒と決定されたとする。スライドショー合成部5は、第1実施形態の再生時間算出式に従って決定された文書の再生時間が所定の閾値(例えば30秒)よりも大きいか否かを判断する。再生時間が38秒の場合、所定のしきい値30秒よりも多い。この場合、スライドショー合成部5は、リンク画像の再生時間を、所定の分割再生単位時間に区切り、これを新たに各リンク画像の再生時間として再生テーブルに格納する。スライドショーデータ再生装置では、当該テーブルに従い、各分割再生単位時間が経過するごとに、リンク画像または非リンク画像を切り替えて表示する。
【0077】
分割再生単位時間の決定の仕方は任意である。例えば、スライドショー合成部5は、リンク画像および当該リンク画像以後かつ次のリンク画像よりも前の再生順(ファイル名順、撮影日時順など)をコメント随伴画像群とする。次に、当該コメント随伴画像群に属する画像の総計Nを算出し、そのNで文章の再生時間を除算し、この値を分割再生単位時間とする。
【0078】
図15では、リンク画像「画像1.jpg」以降かつリンク画像「画像6.jpg」より前の再生順に、非リンク画像である「画像2.jpg」、「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」が存在するから、コメント随伴画像群は、「画像1.jpg」、「画像2.jpg」、「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」で構成され、N=5である。よって、分割再生単位時間=38/5=7.6秒となる。ただし、RTC24がコンマ以下の計時ができない場合、スライドショー合成部5は、分割再生単位時間の小数点以下は四捨五入、切り上げ、切捨てなどの丸め演算を行ってもよい。ここでは分割再生単位時間の小数点以下を切り上げて8秒とする。
【0079】
ただし、Nが増加すると画像1つあたりの分割再生単位時間が短くなり、画像が目まぐるしく切り換わってしまう。そこでスライドショー合成部5は、コメント随伴画像群に属する非リンク画像の上限値を、操作部23の入力に基づいてあるいはROM21の出荷時データに基づいて設定し、それを超える非リンク画像はコメント随伴画像群に含めないようにしてもよい。例えば、仮に「画像5.jpg」と「画像6.jpg」の間の再生順に「画像5−1.jpg」という画像があり、非リンク画像の上限値=4とすれば、「画像5−1.jpg」がコメント随伴画像群に含まれるとN=5となってしまうため、スライドショー合成部5は、「画像5−1.jpg」をコメント随伴画像群に含めない。
【0080】
CPU12は、最初の分割再生単位時間が経過するまでは、リンク画像と文章を表示し、それが経過して次の分割再生単位時間が開始すると、文章は表示したまま、非リンク画像を表示し、以後各分割再生単位時間が経過するごとに非リンク画像を切り替える。2番目移行の分割再生単位に表示する非リンク画像は、コメント随伴画像群の中からであればどれをどのように選んでもよく、例えば、リンク画像を筆頭にしたコメント随伴画像群の画像ファイル名のあいうえお順、アルファベット順、撮影日時順に、あるいはコメント随伴画像群からランダムに非リンク画像を1つ選んでコメントとともに表示することを繰り返し、全ての分割再生単位時間が経過するまで画像のみを切り替え、その間コメントは表示したままにする。
【0081】
例えば、図16では、文章D3とそれに関連づけられたリンク画像I1(「画像1.jpg」)が表示されているが、最初の分割再生単位時間が経過すれば、文章D3はそのままで、次の非リンク画像(「画像2.jpg」)が表示され、以後分割再生単位時間が経過するごとに「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」が表示されていく。全ての分割再生単位時間が経過するまでの間、文章D3は表示されたままである。こうすることで、長いコメントの表示に引きずられて同じ画像が長時間表示されることを防げる。
【0082】
<第5実施形態>
第4実施形態において、コメント随伴画像群を構成する各非リンク画像に一律等しい表示時間を割り当てると、ユーザが読み終わってないコメント部分に関係する画像が表示されたり、あるいはユーザが読み終わったコメント部分に関係する画像が表示されたりして、不都合である。ここでは、ユーザが実際に読んでいるコメント部分に関係する画像が表示されるようにする。
【0083】
例えば、上記のようにユーザの読むスピードを算出したり入力させるなどして、得た読書スピードを設定する。次に、リンク画像の表示とともに文章を表示し、文章の表示開始時からの経過時間を計測して、文章の表示開始時からの経過時間に対応するユーザの文章の現在の読み位置を算出する。例えば、あるユーザの読書スピードが400字/分であり、文章の表示開始時からの経過時間が1分であれば、現在の読み位置は、文書の文頭から400字目である。
【0084】
そして、現在の読み位置以降で最も先頭にある意味要素、例えば単語、句、節、文などを識別する。ここでは説明の簡略のため単語を識別する。そして、識別した単語と関連する付帯情報を有する非リンク画像を特定し、当該特定された非リンクに表示を切り替える。
【0085】
例えば、約2文字/秒の読書スピードを有するユーザが、先の図10のような「1/23(金) 京都に旅行。金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。銀閣寺に行って、、、、、。」という画像リンク付き文書データの文章を読んだとする。
【0086】
この場合、このユーザは、「1/23(金) 京都に旅行。」の部分を、文頭から読み進めて6秒経過後に読み終えることができる。また、「金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。」の部分を、文頭から読み進めて6秒プラス21秒経過後に読み終えることができる。また、「銀閣寺に行って、、、、、。」の部分を、文頭から読み進めて6秒プラス21秒プラス11秒経過後に読み終えることができる。
【0087】
このユーザによるこの文書の現在の読み位置が、次の一文の最初の単語「金閣寺」の「金」に到達する時間、すなわち文頭から読み進めて6秒経過後、Exifタグの撮影場所情報として「金閣寺」が格納されている非リンク画像を特定し、その非リンク画像を「金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。」に関連づけられたリンク画像となるよう再生テーブルを更新する。あるいは、現在の読み位置が、「銀閣寺」の「銀」に到達したとき、Exifタグの撮影場所情報として「銀閣寺」が格納されている非リンク画像を特定し、その非リンク画像を「銀閣寺に行って、、、、、。」に関連づけられたリンク画像にする。
【0088】
この結果、図18に示すような再生テーブルが作成され、HDD18に保存される。
【0089】
図19に示すように、このテーブルに従って表示されるスライドショーの画像は、特定の読書速度を有する文章の読み位置に応じて切り換わる。この際、現在の読み位置に相当する意味要素に所定の視覚的効果、例えば色変化、太字化、アンダーラインの付与などを与えてもよい。
【0090】
こうすると、読んでいる部分に関連した画像の切り替えとタイミングがユーザにも把握でき、ユーザは画像の表示切り替えに合わせた読書スピードの調整を意識して行える。なお、音楽伴奏の進行に応じて歌詞に視覚的効果を付与する楽曲装置などの従来技術が存在するが、伴奏スピードは一定であるのに対し、本願ではユーザの読書スピードによって視覚的効果の現れるタイミングが変化する点で大きく相違する点に注意を要する。
【0091】
さらに、読み位置を読書速度で予測するのではなく、実際の読み位置をユーザに入力させて、その入力位置に存在する文書部分に対応した画像を表示してもよい。例えば、操作部23として表示装置50に積層されたタッチパネルを設け、ユーザの指やスタイラスペンなどの押圧操作により、表示された文書中の現在の読書位置を指定させる。この読書位置の操作は、ユーザが読書中に文をなぞる動作と類似するため、このような動作をユーザに要求しても特別な違和感を与えない。そして、CPU12は、現在押圧されている読書位置の意味単位(単語、節、文章)に対応した画像を、HDD18に保存された再生テーブル(例えば図18に示したもの)から特定し、この画像を表示装置50に表示させる。
【0092】
<第6実施形態>
第5実施形態において、画像リンク付き文書データに含まれる文章の長さが一定数以上である場合、文章の長さが一定数未満になるよう、文書を分割してもよい。
【0093】
例えば、図20のような「1/23(金) 京都に旅行。金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。銀閣寺に行って、、、、、。昼には○○を食べて、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。」という文章には、再生順番が「1」のリンク画像「画像1.jpg」が対応づけられており、非リンク画像である「画像2.jpg」、「画像3.jpg」、「画像4.jpg」、「画像5.jpg」の再生順番はそれぞれ「2」〜「5」とする。
【0094】
第6実施形態の図17の再生テーブルに従って再生されると、当該文章は、「画像1.jpg」から「画像5.jpg」が表示されるまで表示されたままであるが、長い文章を長時間表示したままだと逆に行間が混み合って見にくい。
【0095】
そこで、まず、スライドショー合成部5は、画像リンク付き文書データに含まれる1つの文章を、ある位置(切断位置)で切断して複数の文章に分け、複数の文書フラグメントを得る。そして文書フラグメントを新たな文書として再生テーブルに格納する。この際、分割前の元の文書は各文書フラグメントに置換される。どのように文書フラグメントを生成するか、また何個文書フラグメントを生成するかは任意である。例えば、1つの文章を同じ語数ずつ2等分する。意味内容を無視して単純い文章を切ると読みにくいので、複数の文書フラグメントの語数が同等となる中間点に最も近い文末で文書を切断するとよい。ここでは例えば、「1/23(金) 京都に旅行。金閣寺に行って、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。銀閣寺に行って、、、、、。」という第1番目の文書フラグメント、および「昼には○○を食べて、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。」という第2番目の文書フラグメントが生成されたとする。もっとも、余り細かい単位で文書フラグメントを生成すると、短い文書ばかりが増えてしまい見にくくなるので、文書フラグメントの最小単位は、1文とするとよい。
【0096】
各文書フラグメントには、切断位置に応じて重複しない再生順序を付与する。ここでは、第1番目の文書フラグメントは、切断位置よりも前の文章を含むため、再生順序「1」が、第2番目の文書フラグメントは、切断位置よりも後の文章を含むため、再生順序「2」が付与される。
【0097】
一方、スライドショー合成部5は、当該分割前の文書に対応するコメント随伴画像群から、文書フラグメントの数と同じサブグループを生成する。
【0098】
どのようにサブグループを生成するかは任意であるが、サブグループの個数は文書フラグメントの個数と一致させる。例えば、2つの文章フラグメントを切断位置に応じた再生順序を境界に分割する。第1番目の文書フラグメントの最終文に「銀閣寺に行って」が入っていれば、1番目のリンク画像が最初の再生順番、「銀閣寺」を撮影場所情報として有する非リンク画像「銀閣寺.jpg」が最終の再生順番となるようなサブグループを第1番目のサブグループとする。そして、コメント随伴画像群から第1番目のサブグループを除いて残った画像群を第2番目のサブグループとする。サブグループに含まれる画像は複数とは限らず、1つの場合もある。
【0099】
各サブグループには、切断位置に応じて重複しない再生順序を付与する。ここでは、第1番目のサブグループは、1番目の文書フラグメントに関連づけられた画像「京都.jpg」を含むため、再生順序「1」が付与される。第2番目の文書フラグメントは、2番目の文書フラグメントに関連づけられた画像「昼食.jpg」を含むため、再生順序「2」が付与される。
【0100】
そして、同一の再生順番を有する文書フラグメントとサブグループとを関連づけ、再生テーブルを作成する。この結果、図21に示すような再生テーブルがHDD18に格納される。
【0101】
このように、長い文章を短く切って表示することで、文書を読みやすくできる。その際、分割前の文書と画像群との対応関係を文書分割後も維持するから、文書を切断したことによる画像と文書の内容の関連性が失われることもなく、画像と文書の同時視認による思い出想起の効果が維持される。
【0102】
<第7実施形態>
画像リンク付き文書データに含まれている画像と文章のレイアウト情報を、スライドショーにおける画像と文書の関連づけの決定に用いてもよい。
【0103】
例えば、図22に示すように、ある文章Tの最も近くに配置された画像Iを、文章Tに関連づけられた画像と認識し、画像Iは文章Tのリンク画像とする。具体的には、例えば、tableタグで定義された行および列方向に格子状に並んだセルのうち隣接するセルに配置された画像と文書を関連づける。
【0104】
HTML文書におけるimg alt属性と異なり、titleタグやbodyタグは、同じWebページ内で文書と画像を直接結び付ける情報にはならない。このように、Webページ内での画像と文書の直接の関連性を定義していない場合もあるが、この場合であっても、レイアウト情報を基に画像と文書の直接の関連性を定義できる。
【0105】
また、画像リンク付き文書データに含まれている画像と文章のレイアウト情報を、スライドショーにおける画像または文書の表示順の決定に用いてもよい。例えば、スタイルシートで横書き文書が定義されていれば、Webページの上部にある画像または文書から順に若い表示順を付与する。
【0106】
なお、画像と文書のオリジナルレイアウト情報、例えば文書フォント、文字色、画像表示サイズ、文字サイズを、スライドショーの画像と文書の表示属性情報に用いてもよい。こうすると、Webページなどのオリジナルデータと同じフォント、サイズ、色で、文字や画像がスライドショーで再生され、オリジナルデータとの視覚的類似性が保てる。
【0107】
なお、上記の実施形態では、画像は静止画像データとして説明していたが、本発明の要点は、映像と文書との同期再生であるため、画像が静止画像データである必然性はなく、動画データでもよい。また動画と静止画の両者が混在してもよい。動画を再生したい場合は、再生テーブル(図3参照)の画像の識別情報として、動画データのファイル名やトラック番号など、動画を識別する情報を格納すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】スライドショー作成装置の概略構成を示すブロック図
【図2】スライドショー作成処理のフローチャート
【図3】再生テーブルの一例を示す図
【図4】ストレージサイトのブロック図
【図5】ストレージサイトの実行するプログラムを模式的に示す図
【図6】短いコメントに応じて調整された画像サイズの一例を示す図
【図7】長いコメントに応じて調整された画像サイズの一例を示す図
【図8】画像表示領域以外の余剰領域を文字表示領域に調整した一例を示す図
【図9】ウェブログの一例を示す図
【図10】ウェブログの一部の画像のみに文書(コメント)が付与された様子を概念的に示した図
【図11】短い文書と複数の画像が同時に表示されたスライドショーの一例を示す図
【図12】長い文書と画像が同時に表示されたスライドショーの一例を示す図
【図13】画像枚数テーブルの一例を示す図
【図14】単一の文書に対応づけられて再生される単一の画像、および文書に対応づけられずに再生される複数の画像を定義した再生テーブルの一例を示す図
【図15】単一の文書に対応づけられて順次再生される複数の画像を定義した再生テーブルの一例を示す図
【図16】単一の文書に対応づけられて順次画像が再生されるスライドショーを示す図
【図17】長い文書に複数の画像を対応づけた再生テーブルの一例を示す図
【図18】コメントを読むのに必要な時間に対応した画像を再生する再生テーブルの一例を示す図
【図19】文章の読み位置に応じて切り換わる画像の一例を示す図
【図20】単一の長いコメントと複数の画像とを対応づけた組データの一例を示す図
【図21】分割語のコメントと画像とを対応づけた組データの一例を示す図
【図22】Webページの画像および文書レイアウトの一例を示す図
【符号の説明】
【0109】
1:画像取得部、2:コメント取得部、3:コメント/画像情報解析部、4:スライドショー再生方法決定部、5:スライドショー合成部、6:表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを取得するコンテンツ取得部と、
文書を取得する文書取得部と、
前記コンテンツ取得部の取得したコンテンツおよび前記文書取得部の取得した文書のうち、再生を同期させるべきコンテンツと文書の組を定義する組データを作成する関連データ作成部と、
前記関連データ作成部の作成した組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を決定する再生時間決定部と、
前記組データと前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を記述した再生制御データを作成する再生制御データ作成部と、
を備え、
前記再生時間決定部は、前記組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生時間を決定するコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項2】
前記再生時間決定部は、
前記文書取得部の取得した文書の分量に応じて前記文書の再生時間を決定する文書再生時間決定部と、
前記コンテンツ取得部の取得したコンテンツの再生時間を決定するコンテンツ再生時間決定部と、
を含み、
前記コンテンツ再生時間決定部は、前記文書と組を構成する複数のコンテンツの各々の再生開始時を、前記文書の再生時間内における所望の時点に決定する請求項1に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項3】
前記文書中の各語とコンテンツとの対応関係を設定するコンテンツ対応語設定部と、
前記文書の読書スピードを設定する読書スピード設定部と、
を備え、
前記コンテンツ再生時間決定部は、前記文書中の各語に読み位置が到達する時間を前記読書スピード設定部の設定した読書スピードに基づいて算出した上、前記コンテンツ対応語設定部が設定した前記文書中の各語に対応するコンテンツの再生開始時を、前記各語に前記読み位置が到達する時点に設定する請求項2に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項4】
前記コンテンツ対応語設定部は、付帯情報を有するコンテンツと、前記付帯情報と共通する文書中の語との間に対応づけを設定する請求項3に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項5】
前記文書取得部が取得した文書が所定の閾値以上の語数を含む場合、前記文書を前記所定の閾値未満の語数の複数の文書に分割する文書分割部を備える請求項1〜4のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項6】
前記文書取得部は、文書とコンテンツの表示レイアウトを規定したコンテンツ文書表示データから文書を取得し、
前記コンテンツ取得部は、前記コンテンツ文書表示データで表示レイアウトの規定されたコンテンツを取得する請求項1〜5のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項7】
前記文書とコンテンツの表示レイアウトは、マークアップ言語で記述されている請求項6に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項8】
前記関連データ作成部は、前記コンテンツ文書表示データで規定されたコンテンツおよび文書の表示レイアウト上の位置関係に応じてコンテンツおよび文書の組を定義する組データを作成する請求項6または7に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項9】
前記再生制御データは、前記コンテンツ文書表示データで規定された表示レイアウトの情報を含む請求項6〜8のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項10】
前記表示レイアウトの情報は、コンテンツの表示サイズ、コンテンツの表示位置、文書の表示領域のサイズ、文字サイズ、文書のフォントおよび文書の色のうち少なくとも1つを含む請求項9に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項11】
前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の表示レイアウトを決定し、前記決定した表示レイアウトを示すレイアウト情報を出力するレイアウト決定部を備え、
前記再生制御データ作成部は、前記組データと前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間と前記レイアウト情報とを対応づけた再生制御データを作成する請求項1〜8のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項12】
前記レイアウト決定部は、前記組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の表示サイズを決定する請求項11に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項13】
前記関連データ作成部は、前記文書の分量に応じて前記文書に対応づける1または複数のコンテンツを決定した上、前記文書と前記文書に対応づける1または複数のコンテンツとの組を定義する組データを作成する請求項12に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項14】
前記再生制御データの再生順序および再生時間に従って各コンテンツおよび各文書を順次再生する再生部を備える請求項1〜13のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項15】
コンテンツを取得するステップと、
文書を取得するステップと、
前記取得したコンテンツおよび前記取得した文書のうち、再生を同期させるべきコンテンツと文書の組を定義する組データを作成するステップと、
前記作成した組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を決定するステップと、
前記組データと前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を記述した再生制御データを作成するステップと、
前記組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生時間を決定するステップと、
をコンピュータに実行させるコンテンツ文書再生データ作成方法。
【請求項16】
請求項15に記載のコンテンツ文書再生データ作成方法をコンピュータに実行させるコンテンツ文書再生データ作成プログラム。
【請求項1】
コンテンツを取得するコンテンツ取得部と、
文書を取得する文書取得部と、
前記コンテンツ取得部の取得したコンテンツおよび前記文書取得部の取得した文書のうち、再生を同期させるべきコンテンツと文書の組を定義する組データを作成する関連データ作成部と、
前記関連データ作成部の作成した組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を決定する再生時間決定部と、
前記組データと前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を記述した再生制御データを作成する再生制御データ作成部と、
を備え、
前記再生時間決定部は、前記組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生時間を決定するコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項2】
前記再生時間決定部は、
前記文書取得部の取得した文書の分量に応じて前記文書の再生時間を決定する文書再生時間決定部と、
前記コンテンツ取得部の取得したコンテンツの再生時間を決定するコンテンツ再生時間決定部と、
を含み、
前記コンテンツ再生時間決定部は、前記文書と組を構成する複数のコンテンツの各々の再生開始時を、前記文書の再生時間内における所望の時点に決定する請求項1に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項3】
前記文書中の各語とコンテンツとの対応関係を設定するコンテンツ対応語設定部と、
前記文書の読書スピードを設定する読書スピード設定部と、
を備え、
前記コンテンツ再生時間決定部は、前記文書中の各語に読み位置が到達する時間を前記読書スピード設定部の設定した読書スピードに基づいて算出した上、前記コンテンツ対応語設定部が設定した前記文書中の各語に対応するコンテンツの再生開始時を、前記各語に前記読み位置が到達する時点に設定する請求項2に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項4】
前記コンテンツ対応語設定部は、付帯情報を有するコンテンツと、前記付帯情報と共通する文書中の語との間に対応づけを設定する請求項3に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項5】
前記文書取得部が取得した文書が所定の閾値以上の語数を含む場合、前記文書を前記所定の閾値未満の語数の複数の文書に分割する文書分割部を備える請求項1〜4のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項6】
前記文書取得部は、文書とコンテンツの表示レイアウトを規定したコンテンツ文書表示データから文書を取得し、
前記コンテンツ取得部は、前記コンテンツ文書表示データで表示レイアウトの規定されたコンテンツを取得する請求項1〜5のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項7】
前記文書とコンテンツの表示レイアウトは、マークアップ言語で記述されている請求項6に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項8】
前記関連データ作成部は、前記コンテンツ文書表示データで規定されたコンテンツおよび文書の表示レイアウト上の位置関係に応じてコンテンツおよび文書の組を定義する組データを作成する請求項6または7に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項9】
前記再生制御データは、前記コンテンツ文書表示データで規定された表示レイアウトの情報を含む請求項6〜8のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項10】
前記表示レイアウトの情報は、コンテンツの表示サイズ、コンテンツの表示位置、文書の表示領域のサイズ、文字サイズ、文書のフォントおよび文書の色のうち少なくとも1つを含む請求項9に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項11】
前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の表示レイアウトを決定し、前記決定した表示レイアウトを示すレイアウト情報を出力するレイアウト決定部を備え、
前記再生制御データ作成部は、前記組データと前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間と前記レイアウト情報とを対応づけた再生制御データを作成する請求項1〜8のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項12】
前記レイアウト決定部は、前記組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の表示サイズを決定する請求項11に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項13】
前記関連データ作成部は、前記文書の分量に応じて前記文書に対応づける1または複数のコンテンツを決定した上、前記文書と前記文書に対応づける1または複数のコンテンツとの組を定義する組データを作成する請求項12に記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項14】
前記再生制御データの再生順序および再生時間に従って各コンテンツおよび各文書を順次再生する再生部を備える請求項1〜13のいずれかに記載のコンテンツ文書再生データ作成装置。
【請求項15】
コンテンツを取得するステップと、
文書を取得するステップと、
前記取得したコンテンツおよび前記取得した文書のうち、再生を同期させるべきコンテンツと文書の組を定義する組データを作成するステップと、
前記作成した組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を決定するステップと、
前記組データと前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生順序ならびに再生時間を記述した再生制御データを作成するステップと、
前記組データで定義されたコンテンツに対応する文書の分量に応じて前記組データで定義されたコンテンツおよび文書の組の再生時間を決定するステップと、
をコンピュータに実行させるコンテンツ文書再生データ作成方法。
【請求項16】
請求項15に記載のコンテンツ文書再生データ作成方法をコンピュータに実行させるコンテンツ文書再生データ作成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2010−34981(P2010−34981A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−196481(P2008−196481)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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