説明

コンドーム

本発明は、ペニス用のコンドーム(10)に関する。コンドーム(10)は可撓性のコンドーム壁(12)を備える。可撓性の回動可能な軸(16)が挿入されるウェーブした鞘(18)は、コンドーム壁面に位置している。前記回動可能な軸(16)は、回転駆動部によって駆動される。回転軸(16)は、刺激的な振動を発生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はペニス用コンドームに関する。
【背景技術】
【0002】
コンドームは、避妊の目的及び衛生上の理由から用いられる。刺激する目的には、可撓性のコンドーム壁に瘤やリング等を設ければよい。しかし、これらの刺激のための要素は、コンドームが動いているときにのみ効果がある。それ以外では、ペニスは、全く刺激されないか又はわずかに刺激されるのみである。
【特許文献1】米国特許第5377692号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、改良された刺激特性を有するコンドームを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明においては、本目的は請求項1の特徴により達成される。
【0005】
本発明に係るコンドームは、コンドーム壁面に位置する軸鞘を備え、その鞘には、可撓性の回転軸が配置されている。コンドームの使用中は、回転軸は、コンドーム壁に位置する軸鞘内で軸が回動又は回転するように、回転駆動部を往復運動させたり回転させたりすることにより駆動される。このようにして、軸鞘の領域でコンドームに振動が発生し、該振動はコンドームの内向領域とコンドームの外向領域とに伝達される。
【0006】
軸鞘及び軸は、例えば、コンドーム壁に沿ってらせん状に設けてよい。ただし、例えば、夫々が軸を嵌挿した複数の軸鞘をコンドーム壁に又はその内部に設け、夫々の軸心を並べて配することも可能である。
【0007】
好ましくは、コンドーム壁の材質とは異なる材質製の可撓性の管で画定される。例えば、コンドーム壁はラテックス製でよく、一方、鞘管はプラスチック材質製である。
【0008】
好ましい実施の形態においては、鞘管はコンドーム壁内に封止されている。例えば、鞘管はラテックスのコンドーム壁内に封入されてよい。概して、接着、溶接等の異なる方法によって鞘管をコンドーム壁に固定することも可能である。どのような場合でも、鞘管は、長さ全体に亘ってコンドーム壁に恒久的に固定される。
【0009】
好ましい実施の形態においては、回転軸は、可撓性の金属線で形成されている。金属線は、回転駆動部によって生じる回転動作が1乃至2mを超える長さに亘って伝達されるように、ねじれに対して固定されている。
【0010】
好ましくは、軸の方向に複数の急な屈曲部が設けてある。急な屈曲部によって、確実に、軸鞘内の軸が屈曲部の位置で偏心して支持され、軸が回転するときに屈曲部の領域で強い振動を生じる。
【0011】
急な屈曲部とは別に又は追加で、軸は複数の小さい偏心したマッサージ体を備えてよい。マッサージ体を有する軸が軸鞘に挿入できるように、マッサージ体は軸と合わせて軸鞘よりも小さい。マッサージ体は、例えば、回転軸に接合されている、又は溶接されている、又は他の方法で固定されている小さいボールであってよい。
【0012】
好ましい実施の形態においては、軸鞘及び/又は可撓性の管は、少なくとも5cmがコンドーム壁の外に延びている。軸鞘及び/又は鞘管の長手方向の一端は閉じており、一方、軸鞘及び/又は鞘管の長手方向の他端は開口している、少なくとも5cmがコンドーム壁の外に延びている。開口端は、回転駆動部に接続可能である。これにより、確実に、回転駆動部をコンドームに直接接続せずともよくなる。
【0013】
好ましい実施の形態においては、回転軸は、回転駆動部を接続するためのカップリングを備える。カップリングにより、迅速で簡便に回転駆動部を回転軸から脱接続することが可能となる。このようにして、確実に、回転駆動部が繰返し使用可能になる。
【0014】
本発明に係る一実施の形態を図面を参照してより詳細に述べる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1はペニス用のコンドーム10を示している。コンドーム10は、管状のコンドーム壁12、軸鞘を形成する管14、及び軸鞘を形成する管14内に配置された回転軸16を備えることが必須である。管14は、内径が回転軸16の直径の少なくとも1.2 倍である軸鞘18を形成している。
【0016】
コンドーム壁12は、可撓性及び弾性を有し、ラテックス製である。ただし、コンドーム壁12は、弾性プラスチック素材等の異なる材質製であってもよい。軸鞘の管14は、管14内で軸16が確実に低摩擦力下で回転するように、内部が回転軸16に対して低い摩擦係数を有するプラスチック材質製である。このようにして、軸16の回転動作は、管及び/又は鞘の長さの全体に亘って伝達される。
【0017】
図2に示すように、軸鞘の管14は、ラテックスのコンドーム壁に封入されている。ただし、管は、長さの全体に亘ってコンドーム壁の外側又は内側に、接着される、又は溶接される、又は他の方法で固定されることが可能である。
【0018】
回転軸16は、ねじれに対して耐性があるような可撓性の金属線で形成されている。このようにして、軸16の長さの全体に亘って回転動作が伝達されることが確実となる。
【0019】
図3に示すように、軸16の長さに亘って複数の急な屈曲部22が設けてある。夫々の急な屈曲の角度は、軸の長手方向に対して少なくとも10度である。急な屈曲部22は、互いに数ミリメートル離して配置されている。急な屈曲部22は、軸16の回転動作によって生じる軸の回転数の振動を、特に、急な屈曲部22の領域に発生させる。
【0020】
図1に示すように、接続管24は、コンドーム壁の管14に連接しており、コンドーム壁12の外に延びている。接続管24は、少なくとも長さ5cmであり、コンドームから離れた側の端部に結合部26を備え、結合部は回転駆動部30の結合部28に接続されている。2つの結合部26、28はカップリング32を形成する。カップリング32は、脱接続及び固定が容易である。
【0021】
回転駆動部30は、軸16に伝達される回転動作を生じる。軸16が回転するとき、特に、急な屈曲部22の領域で、刺激効果を有する対応する振動が発生する。
【0022】
急な屈曲部22とは別に又は追加で、振動も生じることができる小さなマッサージ体を、軸16に偏心させて配置していってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】軸を含むらせん状に配置された軸鞘を備える本発明に係るコンドームの側面図である。
【図2】図1に示されたコンドームのコンドーム壁のII-II 線に沿った断面図である。
【図3】長手方向の軸鞘及び軸を示す、図1のコンドームのIII-III 線に沿った断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性のコンドーム壁(12)を備えるペニス用コンドーム(10)において、更に、コンドーム壁に沿って設けてある軸鞘(18)を備え、該軸鞘(18)内に可撓性の回転軸(16)を備えることを特徴とするコンドーム。
【請求項2】
前記軸鞘(18)は前記コンドーム壁(12)にらせん状に延設されていることを特徴とする請求項1に記載のコンドーム(10)。
【請求項3】
前記軸鞘(18)は前記コンドーム壁の材質とは異なる材質製である可撓性の管(14)で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンドーム(10)。
【請求項4】
前記軸鞘の管(14)はコンドーム壁(12)内に封止されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のコンドーム(10)。
【請求項5】
前記回転軸(16)は可撓性の金属線で形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のコンドーム(10)。
【請求項6】
前記回転軸(16)の長手方向に沿って複数の急な屈曲部(22)が設けてあることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載のコンドーム(10)。
【請求項7】
前記回転軸(16)の長手方向に沿って複数のマッサージ体が設けてあることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のコンドーム(10)。
【請求項8】
接続管(24)は前記軸鞘(18)に連接しており、少なくとも5cmの長さが前記コンドーム壁(12)の外に延びていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載のコンドーム(10)。
【請求項9】
前記回転軸(16)は回転駆動部(30)に接続するための結合部(26)を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載のコンドーム(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−502394(P2008−502394A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515934(P2007−515934)
【出願日】平成17年6月8日(2005.6.8)
【国際出願番号】PCT/EP2005/052624
【国際公開番号】WO2005/122976
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(506415285)
【Fターム(参考)】