説明

コンパクトディスク用ラベル貼付器

【課題】 コンパクトディスク(CD)の収納ケースを使用して、環状のラベルをCDのラベル貼付面に奇麗に貼付できるラベル貼付器を提供する。
【解決手段】 ディスク収納部10と、これに蝶着された蓋体部11とを有する収納ケース4のディスク収納部にCD1を収納し、蓋体部11に、CD1の環状のラベル貼付面8とほぼ同形のラベル押圧面20Aを有するラベルアタチメント20を、収納ケースを閉蓋したときに、これらの面が同心に対向するように取付ける。ラベル押圧面20Aにラベル2を仮止めして収納ケースを閉蓋すると、ラベル押圧面に仮止めされたラベル2がこれと対向するラベル貼付面8に押圧されて貼付される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディスク(以下「CD」という。)の環状のラベル貼付面に環状のラベルを貼付するためのCD用ラベル貼付器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンの普及や著作権法の改正などによって、書き込み可能な光記録ディスクとして、CD−R(追記型CD)やCD−RW(書き換え可能なCD)が使用されるようになり、これに伴って、記録内容を示すインデックスを記録者自身がこれらのCDに付けておく必要が生じている。そして、この必要に応ずるものとして、特別なプリンタを使用して、インデックスを文字・画像情報として記録(印字)することができる特殊な処理を行う機器が提供されているが、特別なプリンタを必要とするために一般に普及するには至っていない。
【0003】一方、カラープリンタやプリンタソフトの普及により、カラープリンタによって必要な事項をプリントしたラベルを、上記CDのラベル貼付面に貼付できるようにしたいという要望が高まっている。しかしながら、CDのラベル貼付面は環状でしかも面積が大きいために、貼着時にラベルに皺が生じたり、或いは接着面に空気溜りができたりするので、ラベルを奇麗に貼付することが難しく、ラベルの厚さが薄い場合にはそれが一層困難である。
【0004】また、皺や空気溜りが生じにくいようにラベルの厚さを厚くすると、ラベルの貼付によってCDが厚くなったり、反ったりするために、収納ケースへの収納や取出しにトラブルが生じたり、音質が変化したり、トラッキングミスが発生するという問題がある。したがって、プリンタでプリントした環状のラベルを、CDの環状のラベル貼付面にトラブル発生の恐れがなく、しかも奇麗に貼付することは極めて困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、CDを収納する汎用の収納ケースの蓋体部の貼着部分の精度がよいことに着目したもので、発明が解決しようとする課題は、汎用の収納ケースを使用して、環状のラベルをCDの環状のラベル貼付面に奇麗に貼付することができるラベル貼付器を提供することにある。
【0006】また、本発明が解決しようとする他の課題は、安価でしかも取扱が容易な上記ラベル貼付器を提供することにある。本発明の更に他の課題は、CDの収納ケース内にCDと共に収納しておくことができる取扱いが簡便なラベル貼付器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明のCD用ラベル貼付器は、ディスク収納部とこれに開閉自在に蝶着された蓋体部とを有するCDの収納ケースにラベルアタチメントを付設し、上記ディスク収納部に収納されたCDのラベル貼付面に環状のラベルを貼付するためのラベル貼付器であって、上記ラベルアタチメントには、上記ラベルをラベル貼付面に貼付するための環状のラベル押圧面を設け、該ラベルアタチメントを、収納ケースの閉蓋時に、上記ラベル押圧面がディスク収納部に収納されたCDのラベル貼付面と同心に対向し、且つ該ラベル貼付面に圧接する状態において、上記蓋体部の内面に取付けたことを特徴とするものである。
【0008】上記ラベル貼付器においては、ラベルアタチメントのラベル押圧面に、ラベルを仮止めするための仮止め手段を設けることができ、或は、ディスク収納部に収納されたCDのラベル貼付面の中心部に同心に取付けて、ラベル貼付面への環状のラベルの仮止め位置を決めるためのガイドアダプタを別設し、更に、該ガイドアダプタを、閉蓋された収納ケース内に収まる高さに形成し、ラベルアタチメントに、収納ケースの閉蓋時に上記ガイドアダプタが遊挿される中心孔を設けることができる。また、本発明の好ましい実施形態では、上記ラベルアタチメントのラベル押圧面の全面または一部が、ラベルを弾性的に押圧するためのクッション層により形成される。
【0009】
【作用及び発明の効果】上記構成を有するCD用ラベル貼付器によってCDにラベルを貼着するに際しては、まず、収納ケースのディスク収納部に、環状のラベル貼付面を上側にしてCDを収納し、ラベル貼付器を構成するラベルアタチメントを、該収納ケースを閉蓋したときに環状のラベル押圧面が上記CDのラベル貼付面に同心に対向するように蓋体部に取付け、所望の印刷が施された環状のラベルの印刷面側を、上記ラベル押圧面に同心に仮止めする。この状態で、蝶着部によって収納ケースを閉蓋すると、ラベル押圧面に仮止めされている環状のラベルが、これと同心に対向するCDの環状のラベル貼付面に押圧されるので、該ラベルに施されている接着剤によってラベル貼付面に貼付される。
【0010】この場合、ラベル押圧面にラベルの仮止め手段を設けることにより、蝶着部によって収納ケースを閉蓋するときに、ラベル押圧面に仮止めされたラベルが動かないので、環状のラベルをラベル貼付面に正確に貼付することができる。
【0011】また、ラベル貼付器がガイドアダプタを備えている場合は、収納ケースのディスク収納部にCDを収納して、このCD上にそれと同心にガイドアダプタを取付け、このガイドアダプタを案内として、所望の印刷が施された環状のラベルの接着剤側の面を、上記ラベル貼付面に同心に仮止めする。上記ラベルの仮止めは、CDに同心に取付られたガイドアダプタを案内として行うので、環状のラベルを容易かつ正確にラベル貼付面に同心に仮止めすることができる。
【0012】次いで、ラベルアタチメントを、環状のラベル押圧面が上記CDのラベル貼付面に同心に対向するように取付けられた収納ケースの蓋体部を閉蓋すると、ラベル貼付面に仮止めされている環状のラベルが、それと同心に対向するラベルアタチメントの環状のラベル押圧面によって押圧されるので、該ラベルに施されている接着剤によってラベル貼付面にしっかり貼付される。
【0013】これらのラベル貼付器は、収納ケースの精度がよくてケースの閉蓋時に蝶着部のガタがないこと、収納ケースの閉蓋によりラベル押圧面がラベルをその直径の一方から他方に向け次第に押圧して、ラベル貼付面との間の空気を押し出すようにしながらラベルを貼付するので、皺や空気溜りを生ずることなく、ラベルを奇麗に貼付することができる。
【0014】また、これらのラベルアタチメントのラベル押圧面に、ラベルを弾性的に押圧するクッション層を設けると、このクッション層が環状のラベルをラベル貼付面に弾性的に押圧するので、ラベルをラベル貼付面に確実かつ一層奇麗に貼付することができる。
【0015】上記ラベル貼付器は、汎用の収納ケースにラベルアタチメント等を取り付けるようにしているので、構造が簡単で安価なものとすることができ、しかも環状のラベルを、皺や空気溜りを生ずることなくCDの環状のラベル貼付面に奇麗に貼付することができる。また、ラベルアタチメントを収納ケースの蓋体部に取付けた状態で、CDを収納ケースのディスク収納部に着脱することができ、しかもラベルアタチメントを取付けた状態で収納ケースの閉蓋ができるので、取扱が簡単である。
【0016】さらに、ガイドアダプタを使用する場合であっても、ガイドアダプタの高さが低いと、ラベルアタチメントとガイドアダプタを取付けた状態で収納ケースを閉蓋することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施例の説明に先立って、このラベル貼付器によって環状のラベル2が貼付されるCD1(図4参照)を収納するための収納ケース4の構成の概要を述べる。図9及び図10は、汎用の収納ケース4の一例を示し、この収納ケース4は方形のディスク収納部10と蓋体部11を備えている。これらのディスク収納部10と蓋体部11は、該蓋体部11の対向する一対の側壁11aの端部に形成された小突起11bを、ディスク収納部10の対向する一対の側壁10aの端部に形成された小孔10bに嵌着することによって、開閉自在に蝶着されており、ディスク収納部10内にCD1を収納するためのトレー12が嵌着されている。
【0018】上記トレー12には、CD1の中心孔6が嵌着される環状の嵌着突起13と、CD1の中心孔6の周囲の部分を受けるための高さの低い環状の凸部14と、さらに、その周囲のCD1の記録部分を収納するための環状の収納凹部15が、いずれも同心に形成されており、嵌着突起13及び環状凸部14の中心側には、嵌着突起13に弾性を付与するための放射方向の多数の切欠13aが形成されている。そして、CD1は、その中心孔6を嵌着突起13に弾性的に嵌着することによって、トレー12に取出し可能に収納される。
【0019】上記蓋体部11の一対の側壁11aには、蓋面との間に若干の間隙を設けて押え爪16が形成されており、蓋面におけるこれらの側壁と直交する両辺部に、高さが低い直線状の係止突起17が形成されている。これらの押え爪16及び係止突起17は、通常は蓋体部11内に説明書等を係止収容するために設けられているものである。なお、収納ケース4は、図示のトレー12を有するものではなく、トレー12を省略して、ディスク収納部10に直接嵌着突起13、環状凸部14、収納凹部15等を設けたものとすることができる。
【0020】上記CD1は、中心にディスク収納部10の嵌着突起13に嵌着する上記中心孔6が、その径方向外方の表面に環状の凹溝7が、さらにその径方向外方の表面にラベル2を貼付するための環状のラベル貼付面8がそれぞれ形成されており、これらはいずれも同心とされている。なお、記録面への記録の読み書きは、ラベル貼付面8と背向する裏面側から行われる。
【0021】図1ないし図3は本発明の第1実施例を示し、このラベル貼付器は、CD1の環状のラベル貼付面8に、これとほぼ同形の環状のラベル2(図4参照)を貼付するラベルアタチメント20を備え、それを収納ケース4の蓋体部11に着脱可能に装着できるように構成している。
【0022】上記ラベルアタチメント20の表面は、図1R>1及び図3からわかるように、外方から中心に向けて順次同心に形成した、CDのラベル貼付面8とほぼ同形で平板状のラベル押圧面20Aと、深さが浅い環状の第1凹部21と、それよりも若干深い第2凹部22と、中心の貫通孔23とを備え、第1凹部21の上面に複数個(図示の例は4個)の位置決め突起24が設けられ、第2凹部22の上面には、ラベルアタチメント20がCD上に重ねられたときに、ディスク収納部10の上記切欠13aに嵌入係止する複数個(図示の例は4個)の係止突起25が突設されている。
【0023】切り込みによってT字状に形成された上記位置決め突起24は、基端側を中心として僅かに揺動可能とされ、ラベル押圧面20Aより僅かに突出する先端に円弧状の係止縁24aが形成されており、このラベルアタチメント20がCD上に重ねられたときに、これらの係止縁24aがディスク収納部10に収納されたCD1の凹溝7に嵌挿することにより、CD1のラベル貼付面8とラベルアタチメント20のラベル押圧面20Aとが同心に対向するように位置決めされる。したがって、ディスク収納部10と蓋体部11が蝶着部を中心として回動して収納ケース4が閉蓋したときに、ラベル押圧面20Aがディスク収納部10に収納されたCD1のラベル貼付面8と同心に対向するようになる。しかも、上記ラベルアタチメント20は、収納ケース4の閉蓋時に、ラベル押圧面20Aがディスク収納部10に収納されたCDのラベル貼付面8に圧接する状態において、上記蓋体部11の内面に取付けられる。
【0024】また、上記ラベルアタチメント20は、外周の四隅に蓋体部11の側壁11aに当接する当接部27A及び前記蓋体部11内面の係止突起17に当接する当接部27Bよりなる当接部材27とを備え、該当接部27Aの上面には、押え爪16の下面に当接する小突起27aを備えている。さらに、環状のラベル押圧面20Aの内外縁の裏面には、それぞれ円形の補強用リブ28が突設され、また裏面におけるこれらのリブ28の間には、放射方向の複数個(図示の例は8個)の補強用リブ29がそれぞれ形成されている(図2参照)。このラベルアタチメント20は、図4に示すように、当接部27Aを蓋体部11の押え爪16の下側に挿入して、当接部27Aと27Bを側壁11aと係止突起17にそれぞれ当接させるとともに、小突起27aを押え爪16の下面に当接させることによって、蓋体部11に取り外し可能でかつガタつかないように取付けられる。
【0025】図3に示すように、上記ラベル押圧面20Aの全面または一部(図示の例は全面)には、該ラベル押圧面20Aに仮止めされたラベル2をCD1のラベル貼付面8に弾性的に押圧するための、紙、不織布、布、軟質プラスチック、ゴム、コルク等よりなるクッション層31が、必要に応じて取付けられる。また、クッション層31の表面には、ラベル2を仮止めするための、接着力が弱い接着性材料層、粘着性材料層、または多数の微小な吸盤機能部材が設けられた吸着層等よりなる仮止め手段32が設けられる。これらの接着性材料層や粘着性材料層は、それらが仮止めしたラベル2が剥離されたとき、そのラベル2側に全く残ることがなく、完全に再剥離できることが必要である。なお、上記収納ケース4のディスク収納部10、蓋体部11、トレー12、及びラベルアタチメント20は、適宜の合成樹脂によって、個別に一体に成形されている。
【0026】図4に概略を示す上記環状のラベル2は、裏面に接着剤が施された印字紙とこの接着剤を覆う剥離紙とを有する通常のラベル紙が使用され、公知のプリンタソフトによって印字紙にインデックス等の所望の事項がプリントされる。このラベル2は、印字紙に所望の事項をプリントした後に環状のラベル貼付面8とほぼ同形にカットしたもの、または予めラベル貼付面8とほぼ同形にカットしたものに、プリンタソフトによって所望の事項をプリントしたものが使用される。
【0027】次に、図4を参照して上記第1実施例の使用態様を述べる。まず、ラベルアタチメント20は、当接部27Aと当接部27Bとを蓋体部11の側壁11aと係止突起17に、小突起27aを押え爪16にそれぞれ当接させることによって、収納ケースの蓋体部11にガタつくことなく取付けられる。また、CD1は、その中心孔6をディスク収納部10の嵌着突起13に嵌着させることによって収納凹部15にガタつくことなく収納される。この状態において、仮に収納ケース4を閉蓋すると、CD1の環状のラベル貼付面8とラベルアタチメント20の環状のラベル押圧面20Aは、ほぼ同心に対向する。
【0028】次に、インデックス等の所望の事項がプリントされた上記ラベル2の表面(プリント側の面)を、ラベル押圧面20Aに設けた仮止め手段32によって、ラベル押圧面20Aに同心に仮止めする。この場合、剥離紙が取付けられているラベル2はその厚さが印字紙に比べて厚いので、ラベル押圧面20Aにこれとほぼ同心に仮止めすることは容易で、仮止めによってラベル2に皺を生ずることはない。次いで、このラベル2から剥離紙を剥離するが、この場合もラベル2がラベル押圧面20Aに仮止めされているので、剥離紙の剥離によってラベルの印字紙に皺を生ずることはない。
【0029】ラベル押圧面20Aに剥離紙を剥離したラベル2を仮止めした状態で、ディスク収納部10と蓋体部11を、これらの蝶着部を中心として回動して収納ケース4を閉蓋すると、ラベルアタチメント20に設けた複数個の係止縁24aがCD1の凹溝7に係止して、ラベル押圧面20Aとラベル貼付面8とが正確に同心に正対し、ラベル押圧面20Aに仮止めされているラベル2がクッション層31によってCD1のラベル貼付面8に弾性的に押圧されるので、ラベル2がCDのラベル貼付面8に貼付される。この場合、ラベル2を仮止めしている仮止め手段32は、その接着力または吸着力がラベル2に施されている接着剤の接着力に比べて弱いので(ラベルの接着力>仮止め手段の接着力>剥離紙の接着力)、ラベル2はラベル貼付面8に支障なく貼付される。
【0030】また、必要があれば、収納ケース4を閉蓋した状態で、ディスク収納部10と蓋体部11を相互に軽く押圧すると、ラベル2がラベル貼付面8に一層しっかり貼付される。上記ラベル押圧面20Aは、リブ28,29によって補強されているので、収納ケース4の閉蓋等による押圧によって撓むことはない。
【0031】収納ケース4に取付けたラベルアタチメント20によるラベル2の貼付は、CD1がディスク収納部10に、ラベルアタチメント20が蓋体部11にそれぞれガタつくことなく取付けられていること、ラベル貼付面8とラベル押圧面20Aとが同心に対向すること、及び収納ケース4がガタつくことなく閉蓋できることとによって、ラベル2の貼付位置のずれをなくすことができる。
【0032】また、収納ケース4の閉蓋により、平板状のラベル押圧面20Aに仮止めされた環状のラベル2が、その直径の一方から他方に向けてラベル貼付面8に押圧されるために、ラベル2とラベル貼付面8間の空気が次第に押し出されながらラベル2が貼付されるので、ラベル2を皺や空気溜りを生ずることなく奇麗に貼付することができる。さらに、収納ケース4の閉蓋によって、ラベル押圧面20Aに設けたクッション層31がラベル2を均等にかつ弾性的に押圧するので、ラベル2の厚さが薄くても皺や空気溜りなどを生ずることがなく、ラベル貼付面8に一層奇麗に貼付することができる。
【0033】図5及び図6の(A)〜(C)は、本発明の第2実施例のラベル貼付器におけるラベルアタチメント41及びガイドアダプタ42を示している。この第2実施例では、第1実施例と同様に、図9及び図10に示した収納ケース4を利用するが、CD1の環状のラベル貼付面8に環状のラベル2を仮止めして、そのラベル2を押圧することによりラベル貼付面8に貼付させるためのラベルアタチメント41と、ラベル貼付面8へのラベル2の仮止め位置を決めるための円板状のガイドアダプタ42とを備えている。上記ラベルアタチメント41は、第1実施例のラベルアタチメント20に設けた第1、第2凹部21,22、中心孔23及び位置決め突起24に代えて、中心部分に上記ガイドアダプタ42が遊挿される中心孔43を備え、仮止め手段32を備えていない。ラベルアタチメント41の他の構成は第1実施例のラベルアタチメント20と同じであるから、図の主要な同一の箇所に同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0034】図6の(A)〜(C)に示す上記ガイドアダプタ42は、上面が平面で、下面の外縁にCD1の環状の凹溝7に係止する環状の周縁突部45が、その中央部に環状突部46と中心孔47がそれぞれ同心に形成されており、環状突部46と中心孔47との間に、ディスク収納部10の嵌着突起13に形成した上記切欠13aに挿入されて係止する複数個(図示の例は2個)の位置決め突起46aが形成されている。また、上記ガイドアダプタ42は、周縁突部45をCD1の環状凹溝7に係止したときに収納ケース4が閉蓋できる高さを有し、環状突部46はCD1の中心孔6の周囲に当接するように形成されている。したがって、前記第1実施例のラベル貼付器と同様に、CD1をディスク収納部10に収納し、ガイドアダプタ42をこのCD1に同心に載置し、かつラベルアタチメント41を蓋体部11に取付けた状態で、収納ケース4を閉蓋することができる。
【0035】上記第2実施例のラベル貼付器によってCDにラベルを貼着するに際しては、CD1の中心孔6をディスク収納部10の嵌着突起13に嵌着させてディスク収納部10に収納し、嵌着突起13に設けた切欠13aにガイドアダプタ42の位置決め突起46aを挿入して係止することによって、ガイドアダプタ42をCD1上の所定の位置に位置決めして載置する。また、ラベルアタチメント41を、第1実施例のラベルアタチメント20と同様に、蓋体部11にガタつくことなく取付ける。更に、剥離紙を剥離した環状のラベル2を、ガイドアダプタ42の外周面を案内としてCD1の環状のラベル貼付面8に同心に位置させる。この場合に、ラベル2に施されている接着剤によってラベル貼付面8に一部を仮止めするのが好ましいが、ラベルが安定的に位置決めされる場合には、必ずしもその必要はない。ラベル2をラベル貼付面8にしっかり貼付しようとするのは、皺等が生じる原因になるので逆に好ましくない。
【0036】この状態で収納ケース4を閉蓋し、或いは閉蓋した後蓋体部11とディスク収納部10とを相互に軽く押圧すると、CD1のラベル貼付面8に仮止めされていたラベル2が、ラベル押圧面20Aに設けたクッション層31によってラベル貼付面8に弾性的に押圧されるので、このラベル2がラベル貼付面8にしっかり貼付される。ラベル貼付器の他の作用は、第1実施例のラベル貼付器と同じであるから、説明は省略する。
【0037】図7の(A)〜(C)は、本発明の第2実施例のラベル貼付器のラベルアタチメント41と共に用いる上記図6のガイドアダプタ42の変形例を示すもので、このガイドアダプタ52は、図6のガイドアダプタ42とほぼ同様に、略平面状をなす上面、下面外縁の環状の周縁突部55、その中央側の環状突部56(前記環状突部46よりは低い)、及び中心孔57をそれぞれ同心に形成しているが、該中心孔57の周囲に、ディスク収納部10の嵌着突起13の中央部に嵌入する筒状部58を設けると共に、上記嵌着突起13間に形成した上記切欠13aに挿入される複数個(図示の例は4個)の位置決め突起56aを突設している。このガイドアダプタ52も、周縁突部55をCD1の環状凹溝7に係止したときに収納ケース4が閉蓋できる高さを有するものである。この変形例の作用は図6のガイドアダプタ42の場合と同じであるから、それらの説明は省略する。
【0038】図8の(A)及び(B)は、上記第2実施例において用いるガイドアダプタの他の変形例を示し、この変形例のガイドアダプタ61は、上記図7の変形例と同様に、前記ガイドアダプタ42に代えてラベルアタチメント41と共に用いるものである。このガイドアダプタ61は、上方部分の外周面が断面円弧状で下方部分の外周面が円柱をなし、下端の外径がCD1の凹溝7または環状のラベル貼付面8の内径とほぼ同径とされており、ディスク収納部10の嵌着突起13に遊嵌するための中心孔62が形成されている。しかしながら、ガイドアダプタ61の上記中心孔62は、これに代えて嵌着突起13に遊嵌可能な凹部とすることもできる。また、このガイドアダプタ61の下面の外周にはCD1の環状の凹溝7に嵌入係止する環状の周縁突部63を備えている。
【0039】上記ガイドアダプタ61は、ガイドアダプタ42に比べて高さが高いもので、このガイドアダプタ61をCD上に載置し、それをガイドとしてラベル2をCD上に載置すると、ラベル2のラベル貼付面8への仮止めを容易に行うことが可能になる。しかしながら、ガイドアダプタ61の高さが高いので、ラベル2をラベル貼付面8に仮止めした後、収納ケース4を閉蓋する前に、CD1上から取り外す必要がある。この変形例のその他の構成及び作用は第2実施例と同じであるから、それらの説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の平面図である。
【図2】同じく裏面図である。
【図3】ラベル押圧面にクッション層と仮止め手段を設けた、図1のA−A断面図である。
【図4】CDとラベル貼付器等を取付けた収納ケースの展開図である。
【図5】第2実施例のラベルアタチメントの平面図である。
【図6】(A)はガイドアダプタの一例を示す平面図、(B)は同裏面図、(C)は同断面図である。
【図7】(A)はガイドアダプタの変形例を示す平面図、(B)は同裏面図、(C)は同断面図である。
【図8】(A)はガイドアダプタの他の変形例を示す正面図、(B)は同断面図である。
【図9】汎用のCD用収納ケースの展開図である。
【図10】同収納ケースの断面図である。
【符号の説明】
1 CD
2 ラベル
4 収納ケース
7 凹溝
8 ラベル貼付面
10 ディスク収納部
11 蓋体部
13 嵌着突起
20,41 ラベルアタチメント
20A ラベル押圧面
31 クッション層
32 仮止め手段
42,52,61 ガイドアダプタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】ディスク収納部とこれに開閉自在に蝶着された蓋体部とを有するコンパクトディスクの収納ケースにラベルアタチメントを付設し、上記ディスク収納部に収納されたコンパクトディスクのラベル貼付面に環状のラベルを貼付するためのラベル貼付器であって、上記ラベルアタチメントには、上記ラベルをラベル貼付面に貼付するための環状のラベル押圧面を設け、該ラベルアタチメントを、収納ケースの閉蓋時に、上記ラベル押圧面がディスク収納部に収納されたコンパクトディスクのラベル貼付面と同心に対向し、且つ該ラベル貼付面に圧接する状態において、上記蓋体部の内面に取付けた、ことを特徴とするコンパクトディスク用ラベル貼付器。
【請求項2】ラベルアタチメントのラベル押圧面に、ラベルを仮止めするための仮止め手段を設けた、ことを特徴とする請求項1に記載のコンパクトディスク用ラベル貼付器。
【請求項3】請求項1に記載のコンパクトディスク用ラベル貼付器において、ディスク収納部に収納されたコンパクトディスクのラベル貼付面の中心部に同心に取付けて、ラベル貼付面への環状のラベルの仮止め位置を決めるためのガイドアダプタを別設した、ことを特徴とするコンパクトディスク用ラベル貼付器。
【請求項4】請求項3に記載のコンパクトディスク用ラベル貼付器において、ガイドアダプタを、閉蓋された収納ケース内に収まる高さに形成し、ラベルアタチメントに、収納ケースの閉蓋時に上記ガイドアダプタが遊挿される中心孔を設けた、ことを特徴とするコンパクトディスク用ラベル貼付器。
【請求項5】ラベルアタチメントのラベル押圧面の全面または一部を、ラベルを弾性的に押圧するためのクッション層により形成した、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンパクトディスク用ラベル貼付器。

【図3】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図9】
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