説明

コーティングされた複数のリブのあるデンタルテープ

【課題】コーティングされた複数のリブのあるデンタルテープを提供する。
【解決手段】本発明は、哺乳類の歯間空隙から歯垢及び/又は食物屑を除去するための、コーティングされたモノフィラメントデンタルテープを含む。このデンタルテープは、アスペクト比が約5:1以上のコア本体と、第1クリーニング表面と、その第1クリーニング表面に相対する第2クリーニング表面と、各クリーニング表面の長さ方向に沿って配置された複数のリブと、コーティングとを含む。このコーティングは、デンタルテープ1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上の研磨剤と、デンタルテープ1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上の重炭酸ナトリウムとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯の隙間から食物粒子又は屑及び歯垢を除去するための、コーティングされた複数のリブのあるデンタルテープを目的とする。
【背景技術】
【0002】
デンタルフロスは、歯垢及びとらえられた食物粒子を歯の隙間から除去し、また口内の清潔な感覚を提供するために、100年以上にわたって使用されている。当初のフロスは、撚り合わせられた絹糸が瓶に入ったものからなっていた。以来、フロッシングがより便利でかつ問題が少なくなるように、多くの改善がデンタルフロスになされてきた。多くの改善が、フロッシングの欠点を解決することを目的に行われてきた。これには、擦り切れ及び破断を低減すること、歯の間への挿入をより容易にすること、及び、より柔らかく、歯肉と手に優しいフロスを提供することが挙げられる。ナイロンの発明により、強靱性が高く擦り切れにくい糸が絹に代わって使用されるようになり、より擦り切れにくくなった。撚り合わせられたマルチフィラメント糸にワックスを追加することにより、繊維をまとめて固定するのに役立ち、同時に、より容易な挿入のための潤滑剤コーティングをもたらす。同様に、ワックスと組み合わせたエアー交絡繊維の使用(米国特許第5,908,039号を参照)により、より柔らかく、より擦り切れ耐性が高く、より良いクリーニングマルチフィラメントフロスが提供される。ワックスでコーティングされた低摩擦のモノフィラメントPTFE糸(米国特許第5,518,012号を参照)は、その厚さと、撚り又は折り畳みのないことによる、挿入の容易さ、並びに改善された擦り切れ耐性をもたらす。残念なことに、PTFEモノフィラメントは、PTFEの低摩擦係数のため、あまりきれいにクリーニングされず、歯の間の空隙から食物粒子を除去することが容易ではない。
【0003】
クリーニング性と粒子除去特性の改善は、マルチフィラメントを柔らかいポリマー内で覆った擬似モノフィラメント製品を提供することによって試みられた(米国特許第6,039,054号及び同第6,742,528号)。そのようなフロスは、歯の間を容易に滑り、PTFE製品に対する改善された抵抗性をもたらす。更なるフロスへの改善は、エラストマー材料製のモノフィラメントテープを提供することによって試みられた。これは、歯間空隙を通過するときはくびれて細くなり、張力が開放されると膨張するものである。低伸縮性の種類は、米国特許第6,591,844号に記載されている。このモノフィラメントテープは、市販のフロスよりも高い伸長性範囲を呈するが、柔らかさと口内感覚において劣り、改善されたクリーニング性を提供することができない。非常に柔らかい「ゲル」フロスが米国特許第6,029,678号に教示されており、この糸は元の長さの200%以上伸長することができ、更には元の長さの最高2,000%まで伸長することができる。このフロスはテープ形状において、厚さが少なくとも0.025〜0.254cm(0.010〜0.100インチ)であり、より一般的には厚さが0.051〜0.510cm(0.020〜0.200インチ)である。これは、フロスが柔らかくとも、ユーザーは歯の間にフロスを通すときに、この製品にかなりの伸長を適用しなければならないことを意味する。いったん歯間空洞に入ると、このフロスは膨張し、歯間空洞を充填する。しかしながら、このフロスは滑らかな表面を有し、歯垢又は挟まった食物粒子をあまり除去しない傾向にある。この伸長の大きさから、消費者は、クリーニングプロセス中にフロスを上下させて必要な張力を維持するのが難しいと感じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
長年にわたり、フロッシングがより便利でかつ問題が少なくなるように、多くの改善がデンタルフロスになされてきた。しかしながら、どの改善も典型的に、マイナス効果と相殺されている。消費者の使用試験及び治験において、モノフィラメントフロスは擦り切れが少なく滑りが良い一方で、マルチフィラメント製品はクリーニング性が良く、より多くの歯垢を除去するが、擦り切れと破断を起こしやすい。本発明は、従来のモノフィラメントフロスよりもクリーニングとホワイトニングをより良く行うだけでなく、消費者に望ましいモノフィラメントフロスの利点、例えば口内感覚、歯の間の滑りやすさ、及び擦り切れ又は裂けに対する耐性が維持される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、哺乳類の歯間空隙から歯垢及び/又は食物屑を除去するためのコーティングされたモノフィラメントデンタルテープを目的とする。このテープは、約5:1以上のアスペクト比を有するコア本体と、第1クリーニング表面と、この第1クリーニング表面に相対する第2クリーニング表面とを含み、これら第1及び第2クリーニング表面はそれぞれ、その長さ方向に沿って配置された複数のリブを含み、このデンタルテープの幅の、デンタルテープの厚さに対する比は、約3:1〜約25:1である。このデンタルテープは、デンタルテープ1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上の、シリカ、リン酸二カルシウム及びアルミナからなる群から選択される研磨剤と、1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上の重炭酸ナトリウムとを含む、実質的に均一なコーティングを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明に使用され得るデンタルテープの1つの実施形態の断面図。
【図2】上方正面から見た図1の斜視図。
【図3】図1の拡大断面図。
【図4】本発明に使用され得る別の実施形態の拡大断面図。
【図5】本発明のデンタルテープの巻きほどき、コーティング、及び巻き直しを行うための、製造ラインの1つの実施形態の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のデンタルテープは、単一モノフィラメントの形状である。本明細書で使用される用語「テープ」、「糸」及び「フロス」は互換可能な用語である。本発明によるモノフィラメントデンタルテープは、第1及び第2の相対するクリーニング表面を有するコア本体を含み、少なくとも一方のクリーニング表面が、その長さ方向に沿って配置される複数のリブを含む。本明細書で使用される用語「リブ」は、デンタルテープのコア本体に一体化し、かつコア本体から突出している構造要素を意味し、この要素が、哺乳類の歯間空隙から歯垢及び/又は食物屑を除去するために効果的に提供された形状及び寸法を有する。リブは、デンタルテープのコア本体からほぼ垂直に突出していてよく、又はある角度で突出していてもよい。本明細書で使用される用語「クリーニング表面」は、哺乳類の歯間空隙内に配置されたときに歯の表面に接触し、これにより歯間空隙から歯垢及び/又は食物屑の除去を提供する、デンタルテープの表面を意味する。モノフィラメントデンタルテープは、良好なデンタルフロス特性に必要な引張り強度と基本構造を提供する。このデンタルテープは、市販されている材料と、既知のモノフィラメント溶融押出成形技術及び装置を使用して製造することができ、擦り切れ又は破断を起こさず、折り畳みが簡単で、コーティングを受容しやすい。
【0008】
所望により、このデンタルテープは、本発明の断面図形状で押出成形されたときに高い圧縮率をもたらす材料を使用して製造され、これにより、歯の間の狭い空隙に滑り通ることができる。歯の間の空洞に入り、歯間空隙に入り込んでいるとき、このデンタルテープは圧縮からほぼ回復し、歯の間から歯垢及び食物粒子を除去するスクレイパーとして作用するリブを有するクリーニング表面を提供する。
【0009】
図に戻って、代表的なモノフィラメントデンタルテープ10が、図1〜3に示されている。図1は、第1クリーニング表面14及び第2クリーニング表面16を備えたコア本体12からなるデンタルテープ10の、1つの実施形態の断面図を示す。この提示されている実施形態において、リブ18は、第1クリーニング表面14及び第2クリーニング表面16の両方から突出している。他の実施形態において、リブはこのモノフィラメントデンタルテープの一方のクリーニング表面のみから突出していてよい。デンタルテープ10の幅はwで表わされ、デンタルテープ10の厚さはtで表わされる。
【0010】
図1に示されている実施形態は、モノフィラメントデンタルテープ10のクリーニング表面14及び16から突出している合計22本のリブ18が示されており、うち11本はクリーニング表面14から、11本はクリーニング表面16から突出している。本発明の他の実施形態において、デンタルテープのクリーニング表面から突出しているリブの合計数は、約8本以上であってよく、又は約20本以上であってよい。図1は、モノフィラメントデンタルテープ10の第1及び第2クリーニング表面14及び16の両方から突出している11本のリブ18が示されている。しかしながら、他の実施形態において、このデンタルテープの第1クリーニング表面から突出しているリブの数は、第2のクリーニング表面から突出しているリブの数と同じであってよく、ほぼ同じ又は顕著に異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、すべてのリブは、第1又は第2のリブのうち1つと同じ方向に沿って配置され得る。加えて、図1に示すモノフィラメントデンタルテープ10の断面図形状は平坦であるが、他の実施形態では、このデンタルテープは、例えばアーチ状、波状、又はジグザグ状などが挙げられるがこれらに限定されない他の形状であり得ることが理解されよう。
【0011】
図2は、第1クリーニング表面14及びリブ18を備えたデンタルテープ10の図1の実施形態を、上方正面から見た斜視図を示す。デンタルテープ10の長さは、lで表わされる。
【0012】
図3は、デンタルテープ10の図1の実施形態の拡大断面図を示す。デンタルテープ10のコア12の厚さは、tで表わされる。リブ18の高さはhで、幅はwで表わされる。図3は、すべてのリブの高さ及び幅が均一な実施形態を示す。リブの高さ及び幅は、デンタルテープのクリーニング表面にわたって変化し得ることが理解されよう。例えば、1つの実施形態において、リブは、クリーニング表面の中央部分よりも、クリーニング表面の端部分で、より短く及び/又はより薄くなり得る。
【0013】
デンタルテープ10の第1又は第2クリーニング表面14、16上にある隣り合うリブ18の間の間隔は、sで表わされる。図3において、sは、デンタルテープ10の第1クリーニング表面14上にある隣り合うリブ18の間の間隔として示されている。しかしながら、sは、デンタルテープ10の第1又は第2クリーニング表面14、16のいずれの上であっても、隣り合うリブ18の間の間隔を測定するのに使用できることが理解されよう。図3は、デンタルテープ10のクリーニング表面14、16上にある隣り合うリブ18の間の間隔(s)が、すべてのリブ18についてほぼ等しい実施形態を示す。しかしながら、デンタルテープのいずれのクリーニング表面上でも、隣り合うリブの間の間隔は、必ずしもほぼ等しくなくてもよいことが理解されよう。そこで、例えば、最初の隣り合う2つのリブの間の間隔をsr1〜2として表わし、その次の隣り合う2つのリブの間の間隔をsr2〜3と表わし、以下同様とすることができる。本発明の他の代替の実施形態において、隣り合うリブの一部の組み合わせ間の間隔がほぼ等しく、一方、隣り合うリブの他の組み合わせ間の間隔がほぼ等しくないことが考えられる。
【0014】
用語sarは、互い違いのリブの間の間隔、すなわち、デンタルテープ10の、第1クリーニング表面14上のあるリブ18と、第2クリーニング表面16上の近隣のあるリブ18との間の間隔、を示すのに使用される。図3は、互い違いのリブの間の間隔sarが、隣り合うリブの間隔sの約半分である実施形態を示す。そこで、デンタルテープ10の第2クリーニング表面16上にあるリブは、第1クリーニング表面14上にあるリブの間のほぼ中央に配置されるようずらされている。図4は、互い違いのリブの間の間隔sarが、隣り合うリブの間隔sに等しい実施形態を示す。そこで、デンタルテープ10の第2クリーニング表面16上にあるリブは、第1クリーニング表面14上にあるリブに揃っている。
【0015】
図1〜4に示されている代表的なモノフィラメントデンタルテープ10の実施形態において、リブ18の断面形状は、そのリブの遠位端が単一に丸められた先端を備えた長方形として示されている。他のリブ断面形状も、本発明のリブ付きモノフィラメントデンタルテープの想到される実施形態であることが理解されよう。リブ18の断面形状は、リブの遠位端に円形の先端を備えた長方形であり得る。図示されていない他の実施形態では、このリブの遠位端の先端は、楕円形又は準円形であり得る。この断面形状は、それぞれ矩形及び三角形であり得る。
【0016】
本発明の所与の実施形態におけるすべてのリブは、同じ断面形状を有し得るが、必ずしも同じである必要はないことが理解されよう。混合した断面形状は、リブ付きモノフィラメントデンタルテープの使用によって採用され得る。
【0017】
歯の効果的なフロッシングには、歯の間の歯間空隙にデンタルフロスを配置することと、次に個々の歯の側面に接触させてフロスを引っ張り、歯の表面をできるかぎりこすることとが含まれる。本発明のリブ付きモノフィラメントデンタルテープは、歯間空隙に挿入され、そのように動かされる。リブの形状及び寸法により、このリブはスキージのように作用して、歯垢及び食物屑を除去し、それぞれのリブの間にある空間にこれらを閉じ込め/保持することが、例えば、その長さ方向に沿って配置されたそのようなリブが含まれないテープに比べて、より高い効率で行うことができ、よって、歯の不規則な表面に対し改善されたクリーニングが提供される。
【0018】
このフロスは、2.54cm(1インチ)の数千分の1という、狭い歯の隙間を通り抜けることができなければならない。このフロスは、この隙間を通り抜けるよう適合した寸法でなければならず、又は、この歯間空隙を通過するときに圧縮され得る材料及び構造でできていなければならない。本発明のリブ付きモノフィラメントデンタルテープは、一方の寸法が薄く、狭い歯の間を滑ることができるようになっている。このテープは他方の方向には幅広く、歯の表面に接触して実質的な2つのクリーニング表面を提供する。特定の実施形態において、コア本体のアスペクト比は、約5:1以上、又は約10:1以上、又は更には約35:1以上となる。デンタルテープの幅の、デンタルテープの厚さに対する比は、約3:1〜約25:1の範囲、又は約10:1〜約20:1の範囲であり得る。
【0019】
本発明のリブ付きモノフィラメントデンタルテープは、当該技術分野において既知の数多くの材料を使用して製造することができる。これらの材料は、エラストマー性、又は非エラストマー性であり得る。このデンタルテープを製造することができるいくつかの非エラストマー材には、ナイロン又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が挙げられる。
【0020】
特定の実施形態において、このデンタルテープは、歯間空隙を通過する際に圧縮され、次に歯間空隙を通過する際に元の形状をある割合で回復することができるような材料で製造される。したがって、本発明のデンタルテープは、約50パーセント以上の圧縮率と約40パーセント以上の回復率、又は、特定の実施形態において、約60パーセント以上の圧縮率と約60パーセント以上の回復率を提供する。更に、歯の表面は規則的ではないため、歯の間の歯間空隙も不規則となり、個々の隣接する歯の構造によって、開放の度合が大小異なる領域を有する。そのため、特定の実施形態において、リブはコア本体に比べて柔軟であり、これにより容易に屈曲して歯間空隙内を通り抜けることが可能になる。最適のクリーニングを達成するためには、力が除去されたときにはリブが元の寸法をほぼ回復し、デンタルテープが歯間空隙のより広い領域にあるときには、元の高さの大半を回復することが望ましい。このようにして、リブは歯の断面形状にぴったり一致し、より多くの歯垢及び食物を除去する。
【0021】
特定の実施形態において、デンタルテープはエラストマー材を使用して製造される。エラストマー材は、本発明の断面図形状で押出成形されたときに高い圧縮率をもたらし、これにより、歯の間の狭い空隙を滑り通ることができる。歯の間の空洞に入り、歯間空隙に入り込んでいるとき、このデンタルテープは圧縮からほぼ回復し、歯の間から歯垢及び食物粒子を除去するスクレイパーとして作用するクリーニング表面を提供する。本発明のデンタルテープを形成するのに使用され得るエラストマー材には、商標名PEBAX(Ato Chimie社、フランス・オードセーヌ)(例えば、PEBAX 7033、5533 MX1205、4033、3533、及2533)として販売されているポリアミド−ポリエーテルブロックコポリマー類;商標名HYTREL(E.I.du Pont de Nemours & Co.、デラウェア州ウィルミントン)(例えば、HYTREL 7246、5556、及び4056)として販売されているポリエステル−ポリエーテルブロックコポリマー及びポリエステル−ポリエステルブロックコポリマー類;商標名TECOFLEX(Lubrizol Advanced Materials,Inc.、オハイオ州クリーブランド)として販売されている脂肪族熱可塑性ポリウレタンエラストマー類;商標名PELLETHANE(Dow Chemical Co.、ミシガン州ミッドランド)として販売されている芳香族熱可塑性ポリウレタンエラストマー類;並びに、商品名MULTI−FLEX(Dow Chemical Co.、ミシガン州ミッドランド)として販売されている熱可塑性ポリオレフィンエラストマー類が挙げられるが、これらに限定されない。このような、デンタルテープ製造におけるエラストマー材及びその使用に関するより詳細な検討は、米国特許第6,591,844号(Barlow et al.、2001年8月23日出願)及び同第6,029,678号(Tsao et al.、1998年1月21日出願)に見出すことができ、これら文献は両方とも、参考としてその全体が本明細書に組み込まれる。
【0022】
本発明のリブ付きモノフィラメントデンタルテープの寸法は、次の通りであり得る。デンタルテープの幅wは、約0.102〜約0.254cm(約0.040〜約0.100インチ)、又は約0.178〜約0.229cm(約0.070〜約0.090インチ)である。デンタルテープの厚さtは、約0.009〜約0.030cm(約0.0035〜約0.012インチ)、又は約0.0178〜約0.023cm(約0.007〜約0.009インチ)である。デンタルテープのコア本体の厚さtは、約0.003〜約0.010cm(約0.001〜約0.004インチ)、又は約0.005cm(約0.002インチ)である。リブ18の高さhは、約0.001〜約0.010cm(約0.0005〜約0.004インチ)、又は約0.005cm(約0.002インチ)である。リブの幅wは、約0.001〜約0.008cm(約0.0005〜約0.003インチ)、又は約0.004cm(約0.0015インチ)である。デンタルテープのクリーニング表面上にある隣り合うリブ間の間隔sは、デンタルテープの幅、及びクリーニング表面上のリブの数によって異なる。本発明のリブ付きモノフィラメントデンタルテープについて、クリーニング表面上の隣り合うリブの間の間隔は、約0.008〜約0.051cm(約0.003〜約0.020インチ)、又は約0.013〜約0.025cm(約0.005〜約0.010インチ)である。
【0023】
用語sarは、互い違いのリブの間の間隔、すなわち、デンタルテープの、第1クリーニング表面上のリブと、第2クリーニング表面上のリブとの間の間隔を示すために使用される。この開示の目的では、sarのsに対する比は、互い違いのリブの間の特別な関係を定義する。この比は、第2クリーニング表面上のリブが第1クリーニング表面上のリブとわずかにずれて配置されているときは0よりわずかに大きく、第2クリーニング表面上のリブが第1クリーニング表面上のリブの間のほぼ中央に配置されているときは0.5であり(図3を参照)、第2クリーニング表面上のリブが第1クリーニング表面上のリブに揃っていいるときは1.0である(図4を参照)。本発明のリブ付きモノフィラメントデンタルテープの1つの実施形態において、sarのsに対する比は約0.5である。
【0024】
本発明のリブ付きモノフィラメントデンタルテープは、市販の溶融紡糸プロセスによって製造することができる。このプロセスでは、樹脂が押出成形機スクリューに供給され、材料が加熱され、融解し、メルトポンプに送られる。このメルトポンプは溶融した材料を計量して、表面に機械加工された望ましい形状を備えたダイに送り出し、これにより、溶融押出品がダイから外れるときにその形状を備えるようになっている。この押出品がダイを通過して、下流へと流れ、固化のプロセスが開始される。この時点で、通常、いくつかの細いくびれが生じる。この材料が水浴を通過し、ポリマー溶融物から固体のテープへの固化が完了する。このテープは次に、延伸プロセスを通過し、加熱状態で延伸され、最終的な特性が達成される。最終的なデンタルテープが、スプールに巻き取られる。スプールは巻き取り機上に配置することができ、デンタルテープがボビンに巻き取られ、ボビンがディスペンサーに配置される。あるいは、所望により、スプールがまずコーティング装置上に配置され、コーティングを適用してから、巻き取り操作を行うことができる。
【0025】
別の方法としては、本発明のリブ付きデンタルテープは、共押出成形されるか、又は圧延若しくは接着プロセスによるラミネーションによって形成される、複数の材料を含み得る。
【0026】
別の方法としては、本発明のデンタルテープは更に、シート状材料から製造することもできる。樹脂が、適正な寸法の形状に成形されたダイを通過して押し出され、フィルム上にその形状が付与され得る。この押出品がダイを通過して、下流へと流れ、固化のプロセスが開始される。この時点で、通常、いくつかの細いくびれが生じる。この材料が水浴を通過し、ポリマー溶融物から固体のテープへの固化が完了する。ここでフィルムにスリットを入れて切り離し、延伸して最終寸法とすることができ、あるいは、最初に延伸してからスリットを入れて切り離すことができる。
【0027】
本発明のコーティングされたモノフィラメントデンタルテープに適用されるコーティング組成物は、そのデンタルテープの表面に、確実に接着するものでなければならない。このコーティング組成物は、デンタルテープのコーティング中、巻き取り中、輸送中、及び巻きほどき中にデンタルテープの表面上のコーティングが保持されるよう十分な接着を有しなければならない。
【0028】
本発明のコーティングされたモノフィラメントデンタルテープには、デンタルテープ1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上のシリカ、リン酸水素カルシウム及びアルミナからなる群から選択される研磨剤と、デンタルテープ1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上の重炭酸ナトリウム、あるいは、デンタルテープ1メートル当たり約1.53ミリグラム(1ヤード当たり約1.4ミリグラム)以上のシリカ、リン酸水素カルシウム及びアルミナからなる群から選択される研磨剤と、デンタルテープ1メートル当たり約1.53ミリグラム(1ヤード当たり約1.4ミリグラム)以上の重炭酸ナトリウム、あるいは、デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)以上のシリカ、リン酸水素カルシウム及びアルミナからなる群から選択される研磨剤と、デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)以上の重炭酸ナトリウムとを含む、実質的に均一なコーティングが含まれる。本開示の利点を有するならば、本発明によるコーティングされたモノフィラメントデンタルテープを供給するのに、上記のガイドラインの範囲内で、研磨剤及び重炭酸ナトリウムの他の相対的量も使用できることが、当業者には認識されよう。
【0029】
好適な不溶性コーティングには、マイクロクリスタリンワックス、蜜蝋、パラフィン蝋、低分子量ポリエチレン、シリコーンオイル、芳香油、及び鉱油が挙げられるがこれらに限定されない。典型的には、不溶性ワックスコーティングは約25℃〜約100℃、所望により約35℃〜約80℃の範囲の融解温度を有する。このワックスは、FD&Cにより口内使用が認可されている非水溶性着色剤と組み合わせることができる。好適な着色剤には、例えば、FD&C青色1号レーキ、FD&C青色2号レーキ、FD&C赤色40号レーキ、エリスロシンレーキ、アマランスレーキ、ポンソー4Rレーキ、カーモイソジンレーキ、カーマインレーキ、及び、天然誘導体染料をアルミニウム又はカルシウム系塩に変換することによって生成された着色剤などの、合成的に誘導された着色剤が挙げられるがこれらに限定されない。二酸化チタン及び同様物などの天然着色剤も使用することができる。
【0030】
デンタルテープに適用されるコーティング組成物は、可溶性コーティングであり得、すなわち、このコーティングは口腔内に存在する唾液に溶解又は分散する傾向であり得る。そのような可溶性コーティングには可溶性ワックス又は同様物が挙げられ、これには、例えばPEG 1000及びPEG 1450などの、低分子量ポリエチレングリコール類(「PEG」)が挙げられるがこれらに限定されない。より高分子量のPEGとより低分子量のPEGとの組み合わせ、例えば、PEG 3350とPEG 1000との混合物を使用することができる。液体PEGと高分子量PEGとの配合物も使用することができる。
【0031】
その他のコーティングには、溶融可能な界面活性剤(ポリオキシマー407など)、唾液分泌促進薬、嗅覚刺激剤、感覚剤、芳香油、活性物質(フッ化物など)、塩化セチルピリジニウム(pyridinim)(CPC)、ピロリン酸四ナトリウム、重炭酸ナトリウム(重曹)以外のホワイトニング剤(例えば、過酸化カルシウム、過酸化水素、過酸化カルバミド、及びその場で過酸化水素を生成する能力があるその他の過酸化化合物)、抗ウイルス剤、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0032】
そのような成分は、固体、液体、粒子、ゲル、若しくは同様物として導入することができ、及び、場合によっては、従来の封入技法によって従来のポリマー材料内に封入することにより、ポリマーシェルと、上記のいずれか1つの形態での成分を含むコアとを有する封入材料を形成することができる。そのような成分は更に、適切な場合、コーティング担体の必要なしに、本発明のデンタルテープに直接適用することもできる。
【0033】
不溶性ワックスを含むコーティングを適用することができ、このコーティングは、噴霧乾燥香味料、芳香油、若しくは、不溶性ワックス内に保護されてその中の可溶性球体から放出されるその他の成分などの、封入された成分を含み、又は、可溶性コーティングを糸に直接、若しくはその不溶性コーティングの上に、適用することができる。可溶性コーティングは、そのワックス内に直接、又は、噴霧乾燥、若しくは当該技術分野で一般的に実施されているその他の封入技術の使用により、配置される成分を含み得る。
【0034】
特定の実施形態において、2つの不溶性コーティングが、デンタルテープに適用される。これらの実施形態において、第2のコーティング組成物は、第1のコーティング組成物よりも低い融点を有していなければならない。
【0035】
可溶性コーティングは単独で使用することができ、又は、不溶性コーティングの上の第2コーティングとして使用することができる。一方又は両方のコーティングには、着色剤、香味料、甘味剤、研磨剤、抗歯石剤、活性物質(例えば、フッ化塩など)、及び当該技術分野で既知の同様の添加剤が含まれ得る。
【0036】
さまざまな効果のために、追加の構成成分をコーティングに加えることができる。これには、香味料システム(例えば、噴霧乾燥香味料)、香味料エンハンサ、及び甘味剤(例えば、サッカリンナトリウム)が挙げられる。添加される香味料の量は典型的に、コーティング組成物の合計重量に対し、10パーセント〜25パーセントの範囲である。添加される甘味料の量は典型的に、コーティング組成物の合計重量に対し、0.1パーセント〜1パーセントの範囲である。
【0037】
コーティングの配合処方において、コーティング組成物中の固形添加物の量を約30重量%未満に制限するのが望ましい。この量を超える固形添加物成分を有するコーティング組成物でデンタルテープをコーティングすると、コーティングの均一性を達成するのが難しくなることがあり、コーティングがテープ表面に接着する性能を低下させることがある。固形添加物を大量に含むコーティングは、プロセス中及び最終製品の使用中に剥がれ落ちる傾向がある。
【0038】
デンタルテープコーティングは、無水物であっても水和物であってもよい。このコーティングが水和物の場合、乾燥に伴って水が蒸発する。
【0039】
このコーティングは、繊維基材の重量を基準として、典型的に約10重量パーセント〜約60重量パーセント、所望により約20重量パーセント〜約50重量パーセントの範囲の追加として適用することができる。
【0040】
特定の実施形態において、このデンタルテープは、下記のことを行うことができる装置及びプロセスを使用して製造される:
1.エラストマー材からなるモノフィラメントテープを、制御された速度及び張力でコーティングダイに供給することにより、入れ子状に圧縮される問題を回避すること、
2.コーティング組成物を均一な状態でコーティングダイにポンプで送り込むこと、
3.そのコーティング組成物を、デンタルテープの両面に均一かつ同時に適用すること、
4.そのコーティング組成物が完全な状態で固化するまで、デンタルテープ上で実質的に動揺がないよう、十分な時間を提供すること。
【0041】
「均一」又は「実質的に均一」という用語は、手作業で(測定機器の助けなしに)又は肉眼で(視力補正眼鏡を超える拡大装置の必要なしに)検査したときに、そのコーティングが平坦な(又は比較的、若しくは実質的に平坦な)厚さを有し、コーティングされた領域に欠陥(例えば、ピンホールや空隙)を免れている状態(又は十分に[若しくは実質的に]免れている状態)であることを意味する。本発明のエラストマーモノフィラメントデンタルテープを製造するための上述のプロセスが、図5に示されている。第1の工程において、コーティング組成物5(典型的にはワックス)が、混合タンク40中で、必要に応じて加熱により、液化される。高剪断ミキサー42(例えば、Admix製のRotostat高剪断ミキサー、モデル#XPBL)が、コーティング組成物5の均質を保持するために使用され得る。典型的には、この高剪断ミキサー42にはRotosolverヘッドブレードが使用され、例えば1700rpmで駆動される。
【0042】
このコーティング組成物を次に、混合タンク40から第1管44を経て容積移送式ポンプ46へと流れさせ、このポンプが、所与の速度で駆動されたときに、一定量のコーティングを、第2管48を経てコーティングダイ50へと送達する。容積移送式ポンプは、羽根タイプの容積移送式ポンプ、ピストンポンプ、又は類似のタイプのポンプであり得る。特定の実施形態において、Kerrピストンポンプ(Kerr Corp.、オクラホマ州サルファーより入手)が使用される。ピストンポンプは一般に、コーティング組成物5が研磨剤などの固体微粒子を含むようなコーティングの、平坦さ及び均一さを促進する。特定の実施形態においては、容積移送式ポンプが使用される。これは、そのような実施形態で、コーティング組成物5を送達するのに使用される通過穴、管、チャネル又は出口の方向経路又は軌跡が、コーティングされるデンタルテープ10の位置に向かって、上向きであるか又は水平レベルとなるように、それら通過穴、管、チャネル又は出口が一般に配置され、これにより、混合タンク40からデンタルテープ10へのコーティング組成物の流れに対する重力の影響が皆無又はごくわずかとなるようにするためである。
【0043】
特定の実施形態において、デンタルテープ10は、電動の巻きほどきシステム20及びフロス巻き直しシステム70の組み合わせによるプロセスを介して、同時に供給と引っ張りが行われる。デンタルテープ10は低張力で供給又は巻きほどきされ、特定の実施形態においては、検知アームアセンブリ30を横切って、又はこれを通って、供給スプール22から垂直に引っ張られる。検知アームアセンブリ30は、コーティングダイ50に入る際のデンタルテープ10の張力を監視するために提供される。特定の実施形態において、この検知アームアセンブリ30はアーム32、旋回ポイント34、及びローラー36を有し、このローラーの上をデンタルテープ10が通過する。検知アームアセンブリ30は、コーティング処理システムに同時に供給かつ引っ張られる際に、電動巻きほどきシステム20の速度を調節することによって、デンタルテープ10の低い供給又は巻きほどき張力をほぼ一定に維持するのに使用される。特定の実施形態において、約400〜約1200デニールを有するデンタルテープ10について、このデンタルテープがコーティングプロセスを、約304.8m/分(1000fpm)を超える速度、又は所望により約457.2m/分(1500fpm)〜約762m/分(2500fpm)の速度、又は所望により約609.6m/分(2000fpm)からの速度で通過する場合、一定の低巻きほどき張力は一般に、約50グラム重〜約100グラム重、所望により約60グラム重〜約100グラム重で維持される。
【0044】
コーティング後、デンタルテープ10は、巻き取りスプール72に集められる。巻き取りスプール72が作動する速度は、電子コントローラーシステムによって制御される。このコントローラーは、コンピューター、プログラム可能な論理コントローラー、又は類似の装置であり得る。図5に示す実施形態において、速度検知ロール74が、巻き取りスプール72上のテープの表面に乗っている。速度検知ロール74が発する信号が、電子コントローラー(例えば、Fenner M−driveなど)に供給される。このコントローラーは、巻き取りスプール72の速度を駆動するモーターの電圧を制御する。巻き取りスプール72の速度を制御するのに速度検知ロール74によって生成される信号を使用することで、デンタルテープ10の張力を250未満又は(約250)グラム重に制御及び維持しつつ、コーティングプロセスを通過するデンタルテープ10の一定スピード又は速度を維持するのに役立つ。この電子コントローラーは、更に、容積移送式ポンプ46の速度も制御する。よって、コーティング組成物5の一定量をコーティングダイ50にポンプで送り込みながら、デンタルテープ10の速度が維持される。
【0045】
特定の実施形態において、コーティングダイ50には、少なくとも2本以上のローラーが含まれており、このローラーの回りをエラストマーのデンタルテープ10が少なくともある程度巻き付いている。特定の実施形態において、このローラーの数は、2本以上、所望により3本以上、所望により4本以上、又は所望により2〜7本、又は所望により3〜5本の範囲であり得る。一般に、デンタルテープ10は、ローラーに約90°〜約270°の角度で巻き付いている。これらのローラーは、コーティング組成物5をデンタルテープ10に適用するのを支援する。ローラーの下流には、典型的にスロットダイ領域があり、コーティング組成物5がデンタルテープ10の表面上で平滑化される。特定の実施形態において、このスロットダイは、平行な側面又は壁を有する溝の形状であり、この溝は所望により、デンタルテープをスロットに導くために、底に丸みを有している。特定の実施形態において、このスロットは、デンタルテープ10がダイを通る際に余分なコーティングがデンタルテープ10から除去されるよう、また同時に、テープ10がダイを通り抜ける際にスロットダイによって生じるデンタルテープ10への追加張力を最小限に抑えるような寸法にされる。当業者には明らかであるように、この溝及びスロットの寸法は、エラストマーモノフィラメントデンタルテープ10のデニール及びタイプ、並びにその上に適用されるコーティング組成物5の量などの要素によって異なる。
【0046】
コーティング組成物5は、デンタルテープ10に適用された後、固化しなければならない。固化は、冷却領域60を有することによって達成することができる。冷却領域60は、コーティング5が周囲条件下で冷却される開放領域であり得る。別の方法としては、冷却領域60は、冷却速度を高めるため、冷蔵された又は室温の空気をデンタルテープ10に吹き付けるチャンバであり得る。コーティング5の望ましくない不連続性を裂けるため、コーティング5が固化するまで、デンタルテープ10は、いかなる表面にも接触すべきではない。コーティング5が十分に冷却されたら、外部表面に対する妨害を防ぐため、フロス巻き直しシステム70に巻き直される。特定の実施形態において、デンタルテープ10が巻かれたスプール72は、次に取り外された後、従来のボビンへの加工が行われる。本発明のコーティングされた複数のリブのデンタルフロスを製造するのに有用なプロセス及び装置のより詳しい説明は、米国特許出願公開第2009/0120454 A1号に見出すことができ、これは全体が参考として本明細書に組み込まれる。
【実施例】
【0047】
下記の実施例に記述されているデンタルテープは、本発明に使用することができる特定のデンタルテープ実施形態を説明するが、これらだけに限定されるものではない。その他の変更は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって実行される。
【0048】
(実施例1)
本発明に使用され得るデンタルテープは、PEBAX MX 1205樹脂を使用して製造された。この樹脂は、75℃で3時間乾燥され、Slack and ParrギヤメルトポンプでHaake 20mm押出成形機に供給され、ステンレススチールで形成された、図1に示すデンタルテープに類似の断面図を有する成形ダイを通して取り付けられ、押し出された。第1及び第2クリーニング表面の両方に突出した11本のリブを含むデンタルテープが押出成形された。スロットの全体の幅(w)は、0.770cm(0.303インチ)であった。ダイのコア本体の厚さ(t)は、0.009cm(0.0035インチ)であった。ダイのリブ部分の高さ及び幅(h及びw)はそれぞれ、0.019cm(0.0075インチ)及び0.009cm(0.0035インチ)であった。両方のクリーニング表面上で隣り合うリブの間隔(s)は0.067cm(0.026インチ)であり、sarのsに対する比は0.5であり、すなわち、第2クリーニング表面上のリブは、第1クリーニング表面上のリブの間のほぼ中央に配置されていた。
【0049】
押出成形されたテープが室温の水浴を通過し、スプールに巻き取られた。
【0050】
本発明のデンタルテープ(dental)を作製するため、成形されたダイを使用して、1つの押出成形が実施された。比較のため、リブのない比較用デンタルテープを作製するため、平坦なダイを通した2つの押出成形が実施された。実行2では、ダイの厚さ及び幅はそれぞれ、0.216cm(0.085インチ)及び1.245cm(0.490インチ)であった。実行3では、ダイの厚さ及び幅はそれぞれ、0.030cm(0.012インチ)及び0.889cm(0.350インチ)であった。
【0051】
3つの押出成形の条件を表Iに示す:
【表1】

【0052】
3つの押出成形実行によるテープが、延伸操作にかけられ、最終的なデンタルテープが製造された。延伸操作において、テープはスプールから巻きほどかれ、加熱されたローラー上を通り、熱いプレートを横切って、第2ローラーに巻き直された。3つの延伸実行の条件を表IIに示す:
【表2】

【0053】
テープの全体の幅、厚さ及びデニールが測定され、表IIIにまとめられている。
【表3】

【0054】
上述で作製されたテープの圧縮及び回復膨張が、2つの隣接する歯の表面をシミュレーションするのに使用される2本のスチールシャフトを含む装置を用いて、測定された。スチールシャフトの一方は静止しており、もう一方のシャフトは旋回した。可動シャフトが固定シャフト上に静止したときに、厚さ表示器をゼロに設定した。テープは、静止シャフトの軸に対して90°の角度で配置された。可動シャフトは、ニップ点にほとんど圧力がかからないよう構成され、テープの上に静置され、元の厚さ(t)の測定値が表示器から差し引かれた。次に、ニップ点の上に直接453.6グラム(1ポンド)の荷重がかけられ、圧縮された厚さ(t)の測定値が記録された。圧縮率は次のように計算された:
圧縮率=100×(t−t)/t
【0055】
テープの膨張回復の測定は、すべての力を除去し、表示器の回復厚さ(t)測定値を記録することによって、この装置を使用して得られた。回復率は次のように計算された:
回復率=100×(t−t)/(t−t
【0056】
テープそれぞれの圧縮率及び回復率が測定され、その結果が表IVにまとめられている:
【表4】

【0057】
次に、試料の長さ25.4cm(10インチ)、クロスヘッド速度が毎分25.4cm(10インチ)で、Instronユニバーサル試験機を使用して、テープの引っ張り特性と強靱性が測定された。
【0058】
各テープについて、引張り強さ、破断点伸び率、及び強靱性が測定され、その結果が表Vにまとめられている:
【表5】

【0059】
(実施例2)
本発明に使用され得るデンタルテープが、いくつかの他の樹脂を使用して製造された。使用された樹脂が表VIにリストされている。
【表6】

【0060】
樹脂は、75℃で3時間乾燥させた。これらの樹脂が、実施例1に記述されているリブ付きダイを使用し、実施例1の押出成形機で加工された。
【0061】
押出成形の条件を表VIIに示す:
【表7】

【0062】
押出成形実行によるテープが、実施例1の手順に従って延伸された。3つの延伸実行の条件を表VIIIに示す:
【表8】

【0063】
テープの全体の幅、厚さ及びデニールが測定され、表IXにまとめられている。
【表9】

【0064】
テープの引張り特性が、実施例1の記述に従って測定された。引張り強さ及び破断点伸び率が、表Xにまとめられている:
【表10】

【0065】
(実施例3)
本発明に使用し得るデンタルテープが、PEBAX MX 1205樹脂を使用して製造され、最終テープの寸法を変えるために、延伸条件が変更された。樹脂は75℃で3時間乾燥させ、実施例1に記述されているリブ付きダイを使用し、実施例1の押出成形機で加工された。
【0066】
押出成形の条件を表XIに示す:
【表11】

【0067】
押出成形実行によるテープが、実施例1の手順に従って延伸された。3つの延伸実行の条件を表XIIに示す:
【表12】

【0068】
テープの全体の幅、厚さ及びデニールが測定され、表XIIIにまとめられている。
【表13】

【0069】
テープの引張り特性が、実施例1の記述に従って測定された。引張り強さ及び破断点伸び率が、表XIVにまとめられている:
【表14】

【0070】
(実施例4)
本発明に使用し得るデンタルテープが、PEBAX MX 1205、3533、及び2533樹脂を使用して製造された。樹脂は75℃で3時間乾燥させ、実施例1に記述されているリブ付きダイを使用し、実施例1の押出成形機で加工された。
【0071】
押出成形の条件を表XVに示す:
【表15】

【0072】
押出成形実行によるテープが、実施例1の手順に従って延伸された。3つの延伸実行の条件を表XVIに示す:
【表16】

【0073】
テープの全体の幅、厚さ及びデニールが測定され、表XVIIにまとめられている。
【表17】

【0074】
テープの引張り特性が、実施例1の記述に従って測定された。引張り強さ及び破断点伸び率が、表XVIIIにまとめられている:
【表18】

【0075】
(実施例5)
本発明に使用し得るデンタルテープが、PEBAX MX 1205樹脂を使用して製造され、最終テープの構造を変えるために、リブの数が変更された。
【0076】
ダイはステンレススチールで成形され、実施例1と同様の断面図を有した。違いは、実施例1では、第1及び第2クリーニング表面の両方から11本のリブが突出していた。ここでは、第1及び第2クリーニング表面の両方から5本のリブが突出していた。スロットの全体の幅(w)は、0.775cm(0.305インチ)であった。ダイのコア本体の厚さ(t)は、0.009cm(0.0035インチ)であった。ダイのリブ部分の高さ及び幅(それぞれh及びw)は、0.019cm(0.0075インチ)及び0.009cm(0.0035インチ)であった。両方のクリーニング表面上で隣り合うリブの間隔(s)は0.127cm(0.050インチ)であり、sarのsに対する比は0.5であり、すなわち、第2クリーニング表面上のリブは、第1クリーニング表面上のリブの間のほぼ中央に配置されていた。
【0077】
樹脂は75℃で3時間乾燥させ、実施例1の押出成形機で加工された。押出成形の条件を表XIXに示す:
【表19】

【0078】
押出成形実行によるテープが、実施例1の手順に従って延伸された。3つの延伸実行の条件を表XXに示す:
【表20】

【0079】
(実施例6)
本発明に使用し得るデンタルテープが、PEBAX MX 1205樹脂を使用して製造され、最終テープの構造及び寸法を変えるために、リブの幅が変更された。
【0080】
ダイはステンレススチールで成形され、実施例1と同様の断面図を有した。第1及び第2クリーニング表面の両方から11本のリブが突出していた。スロットの全体の幅(w)は、0.770cm(0.303インチ)であった。ダイのコア本体の厚さ(t)は、0.009cm(0.0035インチ)であった。ダイのリブ部分の高さ及び幅(それぞれh及びw)は、0.019cm(0.0075インチ)及び0.006cm(0.0025インチ)であった。実施例1では、ダイのリブ部分の幅(w)は、0.009cm(0.0035インチ)であった。両方のクリーニング表面上で隣り合うリブの間隔(s)は0.067cm(0.026インチ)であり、sarのsに対する比は0.5であり、すなわち、第2クリーニング表面上のリブは、第1クリーニング表面上のリブの間のほぼ中央に配置されていた。
【0081】
樹脂は75℃で3時間乾燥させ、実施例1の押出成形機で加工された。押出成形の条件を表XXIに示す:
【表21】

【0082】
押出成形実行によるテープが、実施例1の手順に従って延伸された。3つの延伸実行の条件を表XXIIに示す:
【表22】

【0083】
(実施例7)
本発明に使用し得るデンタルテープが、PEBAX MX 1205樹脂を使用して製造され、最終テープの構造及び寸法を変えるために、リブの高さが変更された。
【0084】
ダイはステンレススチールで成形され、実施例1と同様の断面図を有した。第1及び第2クリーニング表面の両方から11本のリブが突出していた。スロットの全体の幅(w)は、0.770cm(0.303インチ)であった。ダイのコア本体の厚さ(t)は、0.009cm(0.0035インチ)であった。ダイのリブ部分の高さ及び幅(それぞれh及びw)は、0.010cm(0.0038インチ)及び0.009cm(0.0035インチ)であった。実施例1では、ダイのリブ部分の高さ(h)は、0.019cm(0.0075インチ)であった。両方のクリーニング表面上で隣り合うリブの間隔(s)は0.067cm(0.026インチ)であり、sarのsに対する比は0.5であり、すなわち、第2クリーニング表面上のリブは、第1クリーニング表面上のリブの間のほぼ中央に配置されていた。
【0085】
樹脂は75℃で3時間乾燥させ、実施例1の押出成形機で加工された。押出成形の条件を表XXIIIに示す:
【表23】

【0086】
押出成形実行によるテープが、実施例1の手順に従って延伸された。3つの延伸実行の条件を表XXIVに示す:
【表24】

【0087】
(実施例8)
デンタルテープのスプールロールが、本明細書に記述されるコーティング及び巻き取りプロセスに従い、下記の構成要素寸法及び/又はタイプを用いて形成され、表XXVにまとめられている。
【表25】

【0088】
上記のプーリー寸法を順に並べ(例えば図8に示すように、82eが82dに接続され、これが82cに接続されているなど)、順に並べられたプーリーの寸法比の積、すなわち比A(下記のIに示されている)を計算する。
比A=P/P×P/P×PZ−1/P
式中、P〜Pは、巻き直しシステム70のスプール72から横断バレルカム86までの順に並んだプーリーの寸法であり、次の比がもたらされる:
比A=
(プーリー82e/プーリー82d)×(プーリー82c/プーリー82f)×(プーリー82g/プーリー82h)
=(14/17)×(19/14)×(16/20)=0.8941
【0089】
横断バレルカムは、横断バレルカム86の6回転ごとのエンドツーエンドで、横断カムガイドの横断線が29.21cm(11.5インチ)となるよう選択される。これにより、カムの進行は次の式に等しくなる:
カムの進行
=横断カムガイドの横断線/横断バレルカムの6回転
29.21/15.24=4.868cm(11.5/6=1.9166インチ)(横断バレルカム1回転当たり)
【0090】
比Aはスプール72の各回転について、横断バレルカムがスプール回転の0.8941倍進むことを示す。これは、スプール72の1回転当たり、横断カムガイド76について、下記の進行距離をもたらす:
スプール1回転当たりの横断カムガイドの進行距離
=カムプーリー比×カム進行
=0.8941×1.9166=4.343cm(1.71インチ)(スプール1回転当たり)
【0091】
スプール72のコア直径dは15.773cm(6.21インチ)であると測定されたため、スプール72の1回転後のスプール72コアの外側表面上にある任意の点による進行距離、すなわち円周Cは、次の式で計算される:
円周C=15.773cm(6.21インチ)×π=(6.21)3.1411=49.53cm(19.5インチ)
【0092】
デンタルテープ10が最初にスプール72のコア回りに巻き付けられる際にデンタルテープ10により形成される、螺旋角度θ(図25に示すように、デンタルテープのストランドと、スプール72の長手方向軸zに対して垂直なスプールの面rφとがなす角度)は、次の式で計算することができる:
スプール1回転当たりの横断カムガイドの進行距離/円周C
=1.71/19.5
1.71/19.5=0.0876=sin−1θ(螺旋角度)
式中、螺旋角度θ’=5.03°
【0093】
当事者には理解されるように、スプール72ロールが大きくなると、螺旋角度θは減少する。例えば、デンタルテープ2.54cm(1インチ)がスプール72のコアに巻き付けられると、螺旋角度は減少する。これは次のように例示される:
テープ2.54cm(1インチ)の層を1回追加した後のスプールの直径=15.773cm(6.21インチ)+5.08cm(2インチ)(追加層2.54cm(1インチ)は、直径を5.08cm(2インチ)増加させる)=20.853cm(8.21インチ)、よって:
テープを伴うスプールの円周=テープを伴うスプールの直径×π
=(8.21)3.1411
=65.278cm(25.7インチ)、よって、
スプール1回転当たりの横断カムガイドの進行距離/スプールとテープとの円周=
4.343/65.278=0.168cm(1.71/25.7インチ=0.066)=sin−1θ’(螺旋角度)
式中、螺旋角度θ’=3.8°
よって、約2.54cm(1インチ)の材料がスプールに巻き付けられると、螺旋角度は約1°変化する(chances)(θ−θ’=5.03°−3.8°=1.5°)。
【0094】
(実施例9)
デンタルテープスプールロールが、実施例8のコーティング及び巻き取りプロセスに従って形成された。このコーティングには、マイクロクリスタリンワックス(Multiwax−W445、Crompton Corp.、ペンシルバニア州ペトロリア)、香味料(Virginia Dare、ニューヨーク州ブルックリン)、サッカリンナトリウム(PMC Specialties、オハイオ州シンシナティ)、重曹(重炭酸ナトリウム、Church and Dwight、オハイオ州オールドフォート)、及び、2種類のシリカのうち1種(Sident 10、Degussa GmbH、ドイツ・ヴェッセリング、又はZeodent、J.M. Huber Corporation、ジョージア州アトランタ)を含めた。全サンプルについてコーティングの追加%は、約33w/w%であった。使用された糸は、前述の、PEBAX 1205で製造された865デニールの複数のリブ付きフロスであった。すべてのコーティング配合処方は、香味料17w/w%、サッカリンナトリウム1w/w%であった。コーティング配合処方の残るw/w%を表XXVIに示す。
【表26】

【0095】
M.Moore,et al.,BMC Oral Health 2008,8:23に記述されている方法に従って歯試料が調製及び染色され、その概要が下記にまとめられている。ヒトの歯を代表するモデルとして、ウシ永久歯切歯から得た歯エナメル質4ミリメートル角が、ダイヤモンド切断ディスクを用いて切り取られた。正方形のエナメルを、透明な自己硬化型の義歯ベース修復用アクリル(Patterson Dental Supply、ミネソタ州セントポール)に埋め込んで、歯エナメルの唇側表面を露出させた1.5cm角のブロックを準備した。次に、このエナメル表面を手作業でサンドペーパーをかけて滑らかにし、水/セラミックのスラリーを使用して手作業で磨き、鏡面仕上げにした。仕上がった試料を解剖用顕微鏡で調べ、表面欠陥が観察された場合は廃棄した。
【0096】
この磨いた歯表面をより天然歯に似せるため、及びエナメル上の染色形成を促進するため、この試料を0.2M HClで60秒間エッチングし、次に炭酸ナトリウム飽和溶液に30秒間浸漬した。最後に、1%フィチン酸で60秒間エッチングを行った。
【0097】
この試料を脱イオン水ですすぎ、染色装置に取り付けた。この染色装置は、染色ブロスへの浸漬と試料の空気乾燥とを交互に行うよう設計されたものであった。この染色装置は、電動モーターに接続されたテフロン製ロッドを有していた。試料をこのロッドに取り付け、ロッドが回転すると試料が染色ブロスの入ったトラフに浸るようにした。
【0098】
染色ブロスは、滅菌済みトリプチカーゼ大豆ブロス250mL中に、インスタントコーヒー1.02g、インスタントティー1.02g、赤ワイン10mL、胃粘素(Nutritional Biochemicals Corp.、オハイオ州クリーブランド)0.75g、及びMicrococcus luteusの24時間培養物50mLを用いて調製された。取り付けられたエナメル試料及び染色ブロスの装備された装置を、37℃のインキュベーター中に置き、試料が連続的に回転して染色ブロスと空気を通過するようにした。染色ブロスは、10日間連続、24時間ごとに新しいブロスに交換した。ブロスの交換のたびに、トラフと試料とを脱イオン水ですすいでブラシをかけ、遊離した堆積物を除去した。11日目に、FeCl3・6HOをこの染色ブロスに加えた。これを毎日のブロス交換と共に継続し、試料上の染色が十分に濃い色になるまで(L<35)行った。次に、この試料を染色ブロスから取り出し、脱イオン水で徹底的にブラシ洗いし、使用までの期間、加湿設備の中で冷蔵した。
【0099】
使用したフロッシング装置は、内部的に構築された。各エナメル試料をホルダーに垂直に固定した。フロスのストリップを、張力3.3ニュートン(3/4ポンド)でロッド全体に巻き付け、フロスが固定され、試料に接触するようにした。装置のスイッチを入れ、上下運動5回が実施された。最初のフロスストリップを交換し、装置にスイッチを入れることを繰り返した。同じエナメル試料についてプロセスを繰り返し、試験されるフロスストリップ30本で150回上下運動が実施されるまで行った。試料をフロッシング装置から取り出し、アルコールで拭き取った。
【0100】
染色除去の評価は、フロッシングの前後で、エナメル試料の外因的染色を測定することによって実施された。エナメル試料上の外因的染色の色は、Minolta CM−503i分光光度計(Minolta Camera Co.、ニュージャージー州ラムジー)で拡散反射吸光度測定を行うことによって測定された。CIELAB色スケールを使用して、可視色スペクトル全体にわたって吸光度測定値が得られた。このスケールは、L(明度−暗度)、a(赤−緑彩度)、及びb(黄−青彩度)の3つのパラメーターにより色を定量化するものである。各試料について、Lスケールを使用した平均3つの吸光度測定が実施された。染色されたエナメル試料の色の全体的な変化は、CIELABの式:ΔE=[(ΔL+(Δa+(Δb1/2を用いて計算された。染色除去は、処置後のΔE又はΔLスコアに関連している。ΔE又はΔLスコアの増加は、染色除去程度がより高いことを示す。
【0101】
表XXVIIは、表XXVIのコーティング配合処方でコーティングされたフロスについて、平均ΔE値及び平均ΔL値をまとめたものである。下記に報告されている各ΔE及びΔLについて使用された試料の数は、8である(n=8)。
【表27】

【0102】
表XXVIIでは、コーティングのないフロス(配合処方9−1)又は10w/w%重曹(配合処方9−7)ではわずかな染色除去を呈することが示されている(ΔEが約1)。Sident 10シリカの量が増加すると、染色除去が増大した。驚くべきことに、配合処方9−4が、Sident 10シリカでコーティングされたフロスの中で最も良い染色除去を呈した。配合処方9−5は、試験された配合処方の中で最も良い染色除去を呈した。
【0103】
〔実施の態様〕
(1) エラストマーモノフィラメントデンタルテープであって、
第1クリーニング表面と、前記第1クリーニング表面に相対する第2クリーニング表面と、を含むコア本体であって、約5:1を超えるアスペクト比を有する、コア本体と、
前記第1及び第2クリーニング表面のそれぞれに沿って配置された複数のリブであって、前記デンタルテープの幅の、前記デンタルテープの厚さに対する比が、約3:1〜約25:1である、複数のリブと、
デンタルテープ1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上の、シリカ、リン酸二カルシウム及びアルミナからなる群から選択される研磨剤と、デンタルテープ1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上の重炭酸ナトリウムと、を含む、実質的に均一なコーティングと、を含む、エラストマーモノフィラメントデンタルテープ。
(2) 前記第1クリーニング表面上の前記リブが、前記第2クリーニング表面の前記リブからずれて配置されている、実施態様1に記載のエラストマーデンタルテープ。
(3) 前記コーティングが、潤滑剤、剥離剤、ホワイトニング剤(過酸化カルシウム、過酸化水素、過酸化カルバミド、及びその場で過酸化水素を生成する能力があるその他の過酸化化合物からなる群から選択される)、活性物質、嗅覚刺激剤、唾液分泌促進薬、感覚剤、芳香油、香味料、抗菌剤、及び抗ウイルス剤からなる群から選択される成分を更に含む、実施態様1に記載のエラストマーデンタルテープ。
(4) 前記複数のリブが、前記第1及び前記第2クリーニング表面のそれぞれに沿って配置された約10本のリブを含む、実施態様1に記載のエラストマーデンタルテープ。
(5) 前記エラストマー材が、ポリアミド−ポリエーテルブロックコポリマー類、ポリエステル−ポリエーテルブロックコポリマー類、ポリエステル−ポリエステルブロックコポリマー類、脂肪族熱可塑性ポリウレタンエラストマー類、芳香族熱可塑性ポリウレタンエラストマー類、及び熱可塑性ポリオレフィンエラストマー類からなる群から選択される、実施態様1に記載のエラストマーデンタルテープ。
(6) 前記複数のリブが、前記第1及び前記第2クリーニング表面のそれぞれに沿って配置された約8本のリブを含む、実施態様1に記載のエラストマーデンタルテープ。
(7) 前記デンタルテープの幅の、前記デンタルテープの厚さに対する比が、約10:1〜約20:1である、実施態様6に記載のエラストマーデンタルテープ。
(8) 前記リブが、実質的に矩形である断面形状を有し、前記リブの高さの、前記リブの幅に対する比が、約1.5:1〜約8:1である、実施態様6に記載のエラストマーデンタルテープ。
(9) 前記リブの間の間隔が実質的に等しく、前記第1クリーニング表面上の前記リブが、前記第2クリーニング表面上の前記リブからずれて配置されている、実施態様8に記載のエラストマーデンタルテープ。
(10) 前記コーティングが、マイクロクリスタリンワックスと、デンタルテープ1メートル当たり約1.53ミリグラム(1ヤード当たり約1.4ミリグラム)以上の前記重炭酸ナトリウムと、デンタルテープ1メートル当たり約1.53ミリグラム(1ヤード当たり約1.4ミリグラム)以上の前記シリカと、を更に含む、実施態様1に記載のエラストマーデンタルテープ。
【0104】
(11) デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)の前記重炭酸ナトリウムと、デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)の前記シリカと、を含む、実施態様10に記載のエラストマーデンタルテープ。
(12) デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)の前記重炭酸ナトリウムと、デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)の前記シリカと、を含む、実施態様1に記載のエラストマーデンタルテープ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エラストマーモノフィラメントデンタルテープであって、
第1クリーニング表面と、前記第1クリーニング表面に相対する第2クリーニング表面と、を含むコア本体であって、約5:1を超えるアスペクト比を有する、コア本体と、
前記第1及び第2クリーニング表面のそれぞれに沿って配置された複数のリブであって、前記デンタルテープの幅の、前記デンタルテープの厚さに対する比が、約3:1〜約25:1である、複数のリブと、
デンタルテープ1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上の、シリカ、リン酸二カルシウム及びアルミナからなる群から選択される研磨剤と、デンタルテープ1メートル当たり約0.87ミリグラム(1ヤード当たり約0.8ミリグラム)以上の重炭酸ナトリウムと、を含む、実質的に均一なコーティングと、を含む、エラストマーモノフィラメントデンタルテープ。
【請求項2】
前記第1クリーニング表面上の前記リブが、前記第2クリーニング表面の前記リブからずれて配置されている、請求項1に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項3】
前記コーティングが、潤滑剤、剥離剤、ホワイトニング剤(過酸化カルシウム、過酸化水素、過酸化カルバミド、及びその場で過酸化水素を生成する能力があるその他の過酸化化合物からなる群から選択される)、活性物質、嗅覚刺激剤、唾液分泌促進薬、感覚剤、芳香油、香味料、抗菌剤、及び抗ウイルス剤からなる群から選択される成分を更に含む、請求項1に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項4】
前記複数のリブが、前記第1及び前記第2クリーニング表面のそれぞれに沿って配置された約10本のリブを含む、請求項1に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項5】
前記エラストマー材が、ポリアミド−ポリエーテルブロックコポリマー類、ポリエステル−ポリエーテルブロックコポリマー類、ポリエステル−ポリエステルブロックコポリマー類、脂肪族熱可塑性ポリウレタンエラストマー類、芳香族熱可塑性ポリウレタンエラストマー類、及び熱可塑性ポリオレフィンエラストマー類からなる群から選択される、請求項1に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項6】
前記複数のリブが、前記第1及び前記第2クリーニング表面のそれぞれに沿って配置された約8本のリブを含む、請求項1に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項7】
前記デンタルテープの幅の、前記デンタルテープの厚さに対する比が、約10:1〜約20:1である、請求項6に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項8】
前記リブが、実質的に矩形である断面形状を有し、前記リブの高さの、前記リブの幅に対する比が、約1.5:1〜約8:1である、請求項6に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項9】
前記リブの間の間隔が実質的に等しく、前記第1クリーニング表面上の前記リブが、前記第2クリーニング表面上の前記リブからずれて配置されている、請求項8に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項10】
前記コーティングが、マイクロクリスタリンワックスと、デンタルテープ1メートル当たり約1.53ミリグラム(1ヤード当たり約1.4ミリグラム)以上の前記重炭酸ナトリウムと、デンタルテープ1メートル当たり約1.53ミリグラム(1ヤード当たり約1.4ミリグラム)以上の前記シリカと、を更に含む、請求項1に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項11】
デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)の前記重炭酸ナトリウムと、デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)の前記シリカと、を含む、請求項10に記載のエラストマーデンタルテープ。
【請求項12】
デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)の前記重炭酸ナトリウムと、デンタルテープ1メートル当たり約2.19ミリグラム(1ヤード当たり約2ミリグラム)の前記シリカと、を含む、請求項1に記載のエラストマーデンタルテープ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−206541(P2011−206541A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−69979(P2011−69979)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(506105814)マクニール−ピーピーシー・インコーポレーテツド (69)