説明

コール機能を備えたデバイスに関する広告等の地域広告の生成及び/又は提供

【課題】コール機能を備えたデバイスに対する広告システムを提供する。
【解決手段】(a)各々が企業住所情報及び/又は電話番号を含む(例えば地域の)店舗・施設に関する情報の組を入手し、(b)前記組の各々に関して、前記企業住所情報の少なくとも一部と前記電話番号の少なくとも一部を用いて所在地を決定し、(c)前記組の各々に関して、前記決定された所在地に関連する問い合わせに広告提供ターゲットを特定するターゲット特定情報を含む広告を生成することによって地域(例えばオンライン)広告の組を生成することができる。クライアントデバイスの所在位置に関する情報を含む問い合わせを受け入れることができ、前記生成された広告のうちで前記クライアントデバイスの前記所在位置にターゲットを特定するターゲット特定情報を含む少なくても1つの広告を決定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、“ADVERTISEMENTS FOR DEVICES WITH CALL FUNCTIONALITY, SUCH AS MOBILE PHONES”(携帯電話等のコール機能を備えたデバイスに関する広告)という題名を有し、シュミート・バルージャを発明者とし、(本明細書において参照されることによって本明細書に組み入れられているおり、「‘868出願」と呼ばれる)米国特許出願一連番号10/880,868(出願日:2004年6月30日)の一部継続である。
【0002】
本発明は、広告、例えばオンライン環境において提供される広告、に関するものである。本発明は、より具体的には、所在位置に関連する広告、例えば、コール機能を備えている及び/又は(小さいディスプレイ、遅い通信接続速度、及び/又は遅い提供速度、等に起因して)ユーザーが満足する形でウェブページを提供する能力が制限されているデバイスに関する広告、の生成及び提供に関するものである。
【背景技術】
【0003】
テレビ、ラジオ、新聞及び雑誌、等の伝統的な媒体を用いた広告はよく知られている。しかしながら、残念なことに、広告主は、人口統計学上の研究結果及びこれらの媒体の様々な市場における典型的なオーディエンスに関する完全に合理的な想定事項に基づいた広告である場合においてさえも、自己の広告予算の多くは無駄使いであるにすぎないということを認識している。さらに、これらの無駄遣いを特定して排除することは非常に困難である。
【0004】
最近は、これまでよりも双方向性の高い媒体を通じた広告が主流になってきている。例えば、インターネット利用者数が爆発的に増えてきているのに伴い、広告主は、インターネットを通じて提供される媒体及びサービスを潜在的に強力な広告手段として高く評価するようになっている。
【0005】
双方向性の対話型広告は、自己の広告をより受け入れやすいオーディエンスにターゲットを特定することができる機会を広告主に提供する。すなわち、ターゲットが特定された広告は、ユーザーによる何らかの活動から推測されたニーズに関連している(例えば、検索エンジンに対するユーザーの検索問い合わせに関連している、ユーザーによって要求されたドキュメント内のコンテンツに関連している)ため、エンドユーザーにとってはこれらのターゲットが特定された広告のほうが役に立つ可能性がより大きい。問い合わせキーワードに関連する広告は、カリフォルニア州マウンテンビューに所在するGoogleによるAdWords広告システム等の検索エンジンによって用いられている。同様に、コンテンツに関連する広告システムが提案されている。例えば、“METHODS AND APPARATUS FOR SERVING RELEVANT ADVERTISEMENTS”(関連広告を提供する方法及び装置)という題名を有し、ジェフリーA.ディーン、ジョージR.ハリク及びポール・ブチェイトを発明者として記載し、(本明細書において参照されることによって本明細書に組み入れられており、「‘427出願」と呼ばれる)米国特許出願一連番号10/314,427(出願日:2002年12月6日)、“SERVING ADVERTISEMENTS BASED ON CONTENT”(コンテンツに基づく広告の提供)という題名を有し、ダレル・アンダーソン、ポール・ブチェイト、アレックス・キャロバス、クレール・キュイ、ジェフリーA.ディーン、ジョージR.ハリク、ディーパック・ジンダル、及びナラヤナン・シバクマルを発明者として記載し、(本明細書において参照されることによって本明細書に組み入れられており、「‘900出願」と呼ばれる)米国特許出願一連番号No.10/375,900(出願日:2003,2月26日)は、例えばウェブページ等のドキュメントのコンテンツに関連する広告を提供する方法及び装置について説明している。GoogleによるAdSenseシステムは、コンテンツ関連広告システムの例である。
【0006】
オンライン広告提供企業にとって残念なことに、地域店舗・施設にオンライン広告を採用してもらうことが難題になっている。本発明者は、地域店舗・施設は少なくとも次の3つの主な理由でオンライン広告を行うことを躊躇していると確信している。第1に、地域店舗・施設は、さらに他の広告チャネルに資源を投入するのを望んでいないと思われる。第2に、地域店舗・施設は、オンラインでの存在に関心を有していない可能性がある。これらの地域店舗・施設がオンラインでの存在に関心を有している場合でも、オンラインで存在するための技能を有していない可能性がある。第3に、(例えば、ピザの注文、地元のレストランの予約、鉛管工への工事依頼、車の牽引手配、費用見積もり依頼、会う約束をする、等を目的として)地域店舗・施設において誰かと話をすることを望んでいることがしばしばある。一般的には、パソコンを用いたWorld Wide Web(以下では単純に「ウェブ」と呼ばれる)の検索は企業について知るのに非常に便利なことがしばしばあるが、さらに、幾つかのウェブサイトは店舗・施設との通信(例えば電子メール)が容易であるが、ウェブは、ユーザーが地域店舗・施設と通信する上で理想的な媒体でないことがしばしばある。
【0007】
幾つかの携帯電話サービスプロバイダは、411のサービスとコンシエルジュサービスを提供している。例えば、スプリントによって提供されるコンシエルジュサービスを利用することで、ユーザーはパロ・アルトの鉛管工を探すようにオペレータに依頼することができ、該オペレータは、要求された情報を前記ユーザーのために見つけ出す。残念なことに、ユーザーの観点からは、前記サービスに関連する料金が存在する場合がある。サービスプロバイダの観点からは、役に立つ親切なサービスを保証することは、質の高い従業員の雇用、訓練及び保持が要求される。
【0008】
地域店舗・施設によるオンライン広告が有するこれらの認識された欠点に鑑みて、例えばオンライン広告等の広告が地域店舗・施設及びユーザーのニーズを満たすように改良することが有用になる。役に立つ親切な従業員を雇用、訓練及び保持する必要性と費用を回避するのが好ましいことになる。
【発明の概要】
【0009】
本発明と一致する実施形態は、(デスクトップデバイス、モバイルデバイス、等における)ローカルサーチに適した広告を生成するために使用することができる。これらの広告は、当座のニーズを満たすサービスに関する問い合わせが開始される可能性がより高い無線デバイスに関して特に適した広告になる。これらの実施形態は、(a)企業住所情報及び電話番号のうちの少なくとも1つを各々含む地域店舗・施設情報の組を入手し、(b)これらの組の各々に関して、前記企業住所の少なくとも一部分及び前記電話番号の少なくとも一部分を用いて所在地を決定し、(c)これらの組の各々に関して、広告を提供するターゲットを前記決定された所在地に関連する問い合わせに特定するターゲット特定情報を含む広告を生成することができる。
【0010】
本発明に一致する少なくとも幾つかの実施形態は、クライアントデバイスの所在位置に関する情報を含む問い合わせをさらに受け入れ、生成された広告のうちで前記クライアントデバイスの前記所在位置をターゲットとして特定するターゲット特定情報を含む少なくとも1つの広告を決定することができる。
【0011】
本発明と一致する少なくとも幾つかの実施形態においては、問い合わせに含まれているクライアントデバイスの所在位置に関する情報は、前記クライアントデバイスの緯度及び経度を含み、全地球測位衛星によって導き出された前記クライアントデバイスの位置から導き出され、前記クライアントデバイスの電話番号の市外局番を含み、又は、前記クライアントデバイスが登録されているアクセスポイントから導き出される。
【0012】
本発明と一致する少なくとも幾つかの実施形態においては、地域店舗・施設に関する情報の組は、職業別電話帳掲載事項に関する情報を含むデータフィードから受け入れることができる。
【0013】
職業別電話帳掲載事項発行者、及び/又は地域店舗・施設は、所定の期間(例えば1年)を対象にして、又は1回の広告インプレッション、選択、及び/又はコンバージョンを対象にして広告提供料を課金することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】広告システムと双方向で対話することができる当事者又はエンティティを示した高位概略図である。
【図2】本発明が動作可能な環境又は本発明が動作時に並存可能な環境を示した概略図である。
【図3】本発明と一致するユーザーデバイスの分類を示したベン図である。
【図4】本発明と一致する形で地域広告情報を生成する典型的方法の流れ図である。
【図5】本発明とともに使用することができる携帯電話の概略図である。
【図6】本発明とともに使用することができる携帯電話の概略図である。
【図7】本発明と一致する形で広告要求メッセージを格納するための典型的データ構造を示した図である。
【図8】本発明と一致する形で広告提供動作を行う典型的方法の流れ図である。
【図9】本発明と一致する典型的広告表示を示した図である。
【図10】本発明と一致する典型的広告表示を示した図である。
【図11】本発明と一致する典型的広告表示を示した図である。
【図12】本発明と一致する典型的広告表示を示した図である。
【図13】本発明と一致する典型的広告表示を示した図である。
【図14】本発明と一致する形でユーザー広告選択動作を行う典型的方法の流れ図である。
【図15】本発明と一致する形で様々な動作を行うこと及び様々な情報を格納することができる典型的装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、ローカルオンライン広告を生成及び/又は提供するための斬新な方法、装置、メッセージフォーマット及び/又はデータ構造を含むことができる。以下の説明は、当業者が本発明を製造及び使用するのを可能にすることを目的とするものであり、特定の用途及びその要求事項に関して示されている。従って、本発明と一致する実施形態に関する以下の説明は、例及び説明を提供するものであるが、完全であること及び本発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。開示された実施形態は、様々な修正及び変更が可能であることが当業者にとって明確になるであろう。さらに、下記の一般原理はその他の実施形態及び用途に対しても応用可能である。例えば、流れ図を参照しつつ一連の行為を説明することができるが、1つの行為の実行が他の行為の完了に依存しないその他の実施形態においてはこれらの行為の順序は異なることができる。さらに、依存しない行為は並行して実行することができる。本明細書での説明において用いられる要素、行為及び指図のいずれも、その旨明示されていないかぎり、本発明にとって極めて重要である又は不可欠であると解釈すべきでない。さらに、本明細書において用いられる「単数形」は、1つ以上の項目又は品目を含むことが意図されている。1つだけの項目又は品目であることが意図されているときには、「1つの」又は同様の表現が用いられる。以上のように、本発明は、示されている実施形態に限定することを意図するものではなく、さらに、本発明の発明者は、本発明が特許権取得可能な主題であるとみなしている。
【0016】
以下では、本発明と一致する実施形態が動作可能な環境又は本発明と一致する実施形態が動作時に並存可能な環境が第4.1項において説明される。本発明と一致する典型的実施形態が第4.2項において説明される。さらに、動作例が第4.3項において提供される。最後に、本発明に関する幾つかの結論が第4.4項に示される。
【0017】
4.1 本発明と一致する実施形態が動作可能な環境又は本発明と一致する実施形態が動作時に並存可能な環境
4.1.1 典型的広告環境
図1は、広告環境を示した高位概略図である。前記環境は、広告を入力、維持及び引き渡すシステム(以下単純にサーバーと呼ばれる)120を含む。広告主110は、直接または間接的に、システム120内に広告情報を入力すること、及びシステム120において広告情報を維持及び追跡することができる。広告は、いわゆるバナー広告等のグラフィック広告、テキストのみの広告、画像広告、音声広告、映像広告、これらの構成要素のうちのいずれかを1つ以上組み合わせた広告、等の形態をとることができる。広告は、リンク等の埋め込まれた情報、及び/又は機械によって実行可能な命令を含むこともできる。広告消費者130は、広告要求をシステム120に出すこと、自己の要求に応じた広告をシステム120から受け取ること、及び使用情報をシステム120に提供することができる。広告消費者130以外のエンティティが広告要求を開始させることができる。図示されていないが、その他のエンティティは、使用情報(広告に関連するコンバージョン又はクリックスルーが発生しているかどうか、等)をシステム120に提供することができる。この使用情報は、提供されている広告に関連する測定されたまたは観察されたユーザーの行動を含むことができる。
【0018】
広告サーバー120は、‘900出願の図2において描かれている広告サーバーと同様であることができる。広告プログラムは、アカウント、キャンペーン、クリエイティブ、ターゲット特定、等に関する情報を含むことができる。「アカウント」は、所定の広告主に関する情報(一意の電子メールアドレス、パスワード、課金情報、等)に関わる用語である。「キャンペーン」又は「広告キャンペーン」は、1つ以上の広告から成る1つ以上のグループを意味しており、開始日、終了日、予算情報、ジオターゲティング情報、シンジケーション情報、等を含む。例えば、ホンダは、自社の自動車製品に関する1つの広告キャンペーン、及び自社の自動二輪車に関する別個の広告キャンペーンを展開することができる。さらに、自動車製品に関するキャンペーンは、各々が1つ以上の広告を含む1つ以上の広告グループを有することができる。各広告グループは、ターゲット特定情報(一組のキーワード、一組の1つ以上の話題、ジオロケーション情報、ユーザープロフィール情報、ユーザーデバイスの特徴、等)、及び価格又はオファーに関する情報(1回の選択当たりの最大コスト又はコスト、1回のコンバージョン当たりの最大コスト又はコスト、等)を含むことができる。代替として、又はその追加で、各広告グループは、平均コスト(1回の選択当たりの平均コスト、1回のコンバージョン当たりの平均コスト、等)を含むことができる。従って、単一の最大コスト及び/又は単一の平均コストを、1つ以上のキーワード及び/又は話題と関連させることができる。既述のように、各広告グループは、1つ以上の広告又は「クリエイティブ」(すなわち、究極的にエンドユーザーに提供される広告コンテンツ)を有することができる。各広告は、URL(例えば、広告主のホームページ等のランディングウェブページ、又は特定の商品又はサーバーと関連づけられたウェブページ)及び/又は電話番号へのリンクを含むこともできる。当然のことであるが、広告情報はこれよりも多くの情報又はこれよりも少ない情報を含むことができ、さらに幾つかの異なった方法で構成することができる。
【0019】
図2は、本発明を使用できる環境200を例示した図である。ユーザーデバイス(「クライアント」又は「クライアントデバイス」とも呼ばれる)250は、ブラウザ機能(例えば、マイクロソフトのExplorerブラウザとポケットPCExplorerブラウザ、ノルウェーのオペラ・ソフトウェアのOpera Webブラウザ、AOL/Time WarnerのNavigatorブラウザ、モジラのFirefoxブラウザ)、電子メール機能(例えば、マイクロソフトのOutlook)、等を含むことができる。検索エンジン220は、ユーザーデバイス250がドキュメント(ウェブページ、等)の集合を検索することを可能にする。コンテンツサーバー210は、ユーザーデバイス250がドキュメントにアクセスすることを可能にする。電子メールサーバー(マイクロソフト・ネットワークのホットメール、ヤフーメール、等)240は、電子メール機能をユーザーデバイス250に提供するために使用される。広告サーバー210は、ユーザーデバイス250に広告を提供するために使用される。広告は、検索エンジン220によって提供される検索結果と関連させて提供することができる。しかしながら、コンテンツ関連広告は、コンテンツサーバー230によって提供されるコンテンツ、及び/又は電子メールサーバー240及び/又はユーザーデバイス電子メール機能によってサポートされる電子メールと関連させて提供することができる。
【0020】
(上記の)‘900出願において説明されるように、広告は、コンテンツサーバーによって提供されるドキュメントをターゲットとして特定することができる。従って、広告消費者130の一例は、ドキュメント(記事、ディスカッションスレッド、音楽、映像、グラフィック、検索結果、ウェブページリスト、等)の要求を受け取り、前記要求に応えて要求ドキュメントを検索するか又はその他の形で前記要求に応える汎用コンテンツサーバー230である。コンテンツサーバー230は、広告サーバー120/210に広告要求を出すことができる。前記広告要求は、希望される幾つかの広告を含むことができる。前記広告要求は、ドキュメント要求情報を含むこともできる。この情報は、ドキュメント自体(ページ、等)、ドキュメントのコンテンツ又はドキュメント要求に対応するカテゴリ又は話題(芸術、ビジネス、コンピュータ、芸術−映画、芸術−音楽、等)、ドキュメント要求の一部又は全体、コンテンツの日付、コンテンツの種類(テキスト、グラフィックス、映像、音声、組合せ媒体、等)、ジオロケーション情報、ドキュメント情報、ユーザーデバイスの特徴、等を含むことができる。前記要求は、エンドユーザーのデバイスの特徴を含むことも可能である。
【0021】
コンテンツサーバー230は、要求されたドキュメントを、広告サーバー120/210によって提供された広告のうちの1つ以上と組み合わせることができる。次に、ドキュメントコンテンツ及び広告を含むこの組合せ情報が、ユーザーに提示するために、前記ドキュメントを要求したエンドユーザーデバイス250に向けて送られる。最後に、コンテンツサーバー230は、広告に関する情報と、広告の提供方法、提供日時、及び/又は提供場所(掲載位置、選択の有無、インプレッション時間、インプレッション日、サイズ、コンバージョンの有無、エンドユーザーデバイスの特徴、等)を広告サーバー120/210に戻すことができる。代替として、又はその追加で、前記情報は、その他の幾つかの手段によって広告サーバー120/210に戻すことができる。
【0022】
広告消費者130の他の例は、検索エンジン220である。検索エンジン220は、検索結果に関する問い合わせを受け取る。検索エンジン220は、前記問い合わせに応じて、関連する検索結果を(例えばウェブページ索引、等から)検索する。オーストラリアのブリスベーンで開催された第7回国際WWW会議においてS.ブリン及びL.ページによって発表された、"The Anatomy of a Large-Scale Hypertextual Search Engine"(大規模なハイパーテキスト検索エンジンの解剖)という題名の論文、及び米国特許No.6,285,999において、1つの典型的な検索エンジンが説明されている(これらの両参考文献は、本明細書において参照されることによって本出願明細書に組み入れられている)。前記検索結果は、例えば、ウェブページタイトルを記載したリスト、これらのウェブページから抜粋されたテキストのスニペット、及びこれらのウェブページへのハイパーテキストリンクを含むことができ、さらに、予め決められた数の(例えば10の)検索結果に分割することができる。
【0023】
検索エンジン220は、広告要求を広告サーバー120/210に出すことができる。前記広告要求は、希望される複数の広告を含むことができる。この数は、検索結果、検索結果によって占有される画面面積又はページスペース、広告のサイズと形、等に依存する。一実施形態においては、希望される広告数は、1乃至10であり、さらに好ましいことに3乃至5である。広告要求は、問い合わせ(入力された問い合わせ又は構文解析された問い合わせ)、前記問い合わせに基づいた情報(ジオロケーション情報、前記問い合わせがアフィリエイトからのものであるかどうか、及び該アフィリエイトの識別子、及び/又は、後述されるように、検索問い合わせに関連する及び/又は検索問い合わせから導き出された情報、等)、ユーザーデバイスの特徴、及び/又は検索結果に関係するか又は検索結果に基づいた情報も含むことができる。前記情報は、例えば、検索結果に関連する識別子(ドキュメント識別子又は“docID”、等)、検索結果に関連する点数(問い合わせ及びドキュメントに対応する特徴ベクトルのドット積、等の情報検索(“IR”)点数、ページランク点数、及び/又はIR点数とページランク点数の組合せ、等)、識別されたドキュメント(ウェブページ、等)から抜粋されたテキストのスニペット、識別されたドキュメントの全テキスト、識別されたドキュメントの話題、識別されたドキュメントの特徴ベクトル、等を含むことができる。前記要求は、エンドユーザーのデバイスの特徴を含むこともできる。
【0024】
検索エンジン220は、検索結果を、広告サーバー120/210によって提供された広告のうちの1つ以上と組み合わせることができる。次に、検索結果と広告を含むこの組合せ情報は、検索を要求したユーザーに対して提示するために、前記ユーザーに向けて送られる。好ましいことに、これらの検索結果は、有料広告及び中立的と推測される検索結果のいずれであるかについてユーザーを混乱させないようにするために、広告とは異なる情報として維持される。
【0025】
最後に、検索エンジン220は、広告に関する情報及び広告の提供日時、提供場所、及び/又は提供方法に関する情報(掲載位置、選択の有無、インプレッション時間、インプレッション日、サイズ、コンバージョンの有無、エンドユーザーデバイスの特徴、等)を広告サーバー120/210に戻すことができる。後述されるように、前記情報は、広告が関連すると決定された根拠(厳格に又はほぼ一致、正確に一致、語句が一致、大体一致)を決定するための情報を含むことができる。代替として、又はその追加で、前記情報は、その他の幾つかの手段によって広告サーバー120/210に戻すことができる。
【0026】
最後に、電子メールサーバー240は、一般的には、提供されるドキュメントが単なる電子メールであるコンテンツサーバーであると考えることができる。さらに、電子メールアプリケーション(マイクロソフトのOutlook、等)を用いて電子メールを送受信することができる。このため、電子メールサーバー240又はアプリケーションは、広告消費者130であると考えることができる。従って、電子メールは、ドキュメントであると考えることができ、ターゲットが特定された広告を前記ドキュメントと関連させて提供することができる。例えば、1つ以上の広告を電子メール内に含めて、電子メールの下方又は上方に表示して、又はその他の形で電子メールに関連させて提供することができる。
【0027】
最後に、クライアントデバイス250自体が、広告サーバー210に広告要求を出すことができる。この場合は、クライアントデバイス250は、広告消費者であると考えることができる。
【0028】
上例は、サーバーを、(i)広告を要求して(2)これらの広告をコンテンツと組み合わせる動作をするサーバーとして説明しているが、これらの動作の1方又は両方は、クライアントデバイス(例えばエンドユーザーコンピュータ)によって行うことが可能である。
【0029】
4.1.1 定義
オンライン広告は、様々な固有の機能を有することができる。これらの機能は、アプリケーション及び/又は広告主によって指定することができる。以下では、これらの機能は「広告機能」と呼ばれている。例えば、テキスト広告の場合は、広告機能は、タイトル行、広告用のテキスト、及び埋め込まれたリンクを含むことができる。画像広告の場合は、広告機能は、画像、実行可能コード、及び埋め込まれたリンクを含むことができる。広告機能は、オンライン広告の種類に依存して、テキスト、リンク、音声ファイル、映像ファイル、画像ファイル、実行可能コード、埋め込み情報、等のうちの1つ以上を含むことができる。
【0030】
オンライン広告を提供時には、1つ以上のパラメータを用いて該広告の提供方法、提供日時、及び/又は提供場所を記述することができる。これらのパラメータは、以下では「広告提供パラメータ」と呼ばれている。広告提供パラメータは、例えば、広告が提供されたドキュメント又は広告とともに提供されたドキュメントの特長(前記ドキュメントにおける情報を含む)、広告の提供と関連する検索問い合わせ又は検索結果、ユーザーの特徴(地理上の所在場所、ユーザーの使用言語、使用されたブラウザの種類、それ以前におけるページ閲覧、それ以前の行動、ユーザーアカウント、システムによって用いられるウェブクッキー、ユーザーデバイスの特徴、等)、要求を開始させたホストサイト又はアフィリエイトサイト(America Online、Google、Yahoo、等)、広告が提供されたページ上における該広告の絶対位置、提供されたその他の広告との関係における該広告の相対位置(空間的位置又は時間的位置)、広告の絶対的大きさ、その他の広告と比較した場合における該広告の大きさ、広告の色、提供されたその他の広告数、提供されたその他の広告の種類、提供時刻、提供曜日、提供日、等のうちの1つ以上を含むことができる。当然のことであるが、本発明の適用範囲内において使用できるその他の広告提供パラメータも存在する。
【0031】
広告提供パラメータは、広告機能にとって本質的なものではないが、広告提供条件又は制限事項として広告と関連させることができる。これらの広告提供パラメータは、広告提供条件又は制限事項として使用時には、単に「広告提供制限事項(又は「ターゲット特定基準」)と呼ばれる。例えば、幾つかのシステムにおいては、広告主は、自己の広告を平日のみに提供する、ある一定の位置よりも低くしない、ある一定の所在地のユーザーのみに提供する、等の条件を指定することによって広告を提供するターゲットを特定することができる。他の例として、幾つかのシステムにおいては、広告主は、ページ問い合わせ又は検索問い合わせがある一定のキーワード又はフレーズを含む場合のみに広告が提供されるように指定することができる。さらに他の例として、幾つかのシステムにおいては、広告主は、提供対象ドキュメントがある一定の話題又は概念を含む場合のみに、又は1つの又は複数の特定のクラスタの下に入るか若しくはその他の1つの又は複数の分類の下に入る場合のみに、自己の広告が提供されるように指定することができる。幾つかのシステムにおいては、広告主は、一定の特徴を有するユーザーデバイスのみに自己の広告が提供されるように(又は提供されないように)指定することができる。最後に、幾つかのシステムにおいては、広告は、特定の所在位置を出所とする要求に応えて、又は特定の所在位置に関する要求に応えて提供されるようにターゲットを特定することも可能である。
【0032】
「広告情報」は、広告機能、広告提供制限事項、広告機能又は広告提供制限事項から導き出すことが可能な情報(「広告派生情報」と呼ばれる)、及び/又は広告に関連する情報(「広告関連情報」と呼ばれる)、さらには該情報の敷衍情報(広告関連情報から導き出される情報、等)のあらゆる組合せを含むことができる。
【0033】
広告の選択数(例えば、クリックスルー数)とインプレッション数(前記広告の提供回数)の比は、広告の「選択率」(又は、「クリックスルー率」)と呼ばれる。
【0034】
ユーザーが以前に提供された広告に関連するトランザクションを完遂させた時点で「コンバージョン」が発生したと言われる。コンバージョンを構成する要素は、各々の事例ごとに異なり、様々な方法で決定することができる。例えば、ユーザーが広告をクリックし、広告主のウェブページにジャンプされ、該ウェブページを去る前に購入を完遂させたときにコンバージョンが発生する。代替として、コンバージョンとは、広告を見せられたユーザーが予め決められた期間(例えば7日)内に該広告の広告主のウェブページ上において購入を行うことであると定義することができる。さらに他の代替においては、コンバージョンとは、測定可能な/観察可能なユーザーの行動、例えば、ホワイトペーパーのダウンロード、ウェブサイトの少なくとも所定の深さまでナビゲートする、少なくともある一定の数のウェブページを閲覧する、少なくとも予め決められた長さの時間をウェブサイト上又はウェブページ上で費やす、ウェブサイト上で登録する、等、であると広告主は定義することができる。ユーザーの行動が購入完遂行動ではない場合でも、該ユーザーが成約見込み者になり得ることがしばしばあるが、コンバージョンを構成するユーザーの行動は、この定義に限定されるわけではない。実際、コンバージョンの構成要素に関してはその他の数多くの定義が可能である。
【0035】
広告のコンバージョン数とインプレッション数(すなちわ、広告提供回数)の比は、「コンバージョンレート」と呼ばれる。コンバージョンは、広告が提供されて以降の予め決められた時間内に発生することができると定義した場合は、コンバージョンレートに関して可能な1つの定義として、過去に予め決められた時間以上にわたって提供されている広告しか考慮することができないと定義することもできる。
【0036】
「ドキュメント」は、機械によって読み取り可能でありさらに機械によって保存可能なあらゆる作業成果物を含むと広義に解釈すべきである。ドキュメントは、ファイル、ファイルの組合せ、その他のファイルへのリンクが埋め込まれた1つ以上のファイル、等である。これらのファイルは、テキスト、音声、画像、映像、等のあらゆる種類のファイルである。1つのドキュメントのうちでエンドユーザーに提供される部分は、該ドキュメントの「コンテンツ」であると考えることができる。ドキュメントは、コンテンツ(単語、写真、等)及びそのコンテンツの意味の表示(電子メールフィールドとその関連データ、HTMLタグとその関連データ、等)の両方を含む「構造化データ」を含むことができる。ドキュメント内における広告スポットは、埋め込まれた情報又は命令によって定義することができる。インターネットの観点においては、共通のドキュメントはウェブページである。ウェブページは、コンテンツを含むことがしばしばあり、埋め込まれた情報(メタ情報、ハイパーリンク、等)及び/又は埋め込まれた命令(Java(登録商標)script、等)を含むことができる。多くの場合においては、ドキュメントは、アドレス指定可能な記憶場所を有しており、このため、このアドレス指定可能記憶場所によって一意で識別することができる。ユニバーサルリソースロケーター(URL)は、インターネット上の情報にアクセスするために用いられるアドレスである。
【0037】
「ドキュメント情報」は、ドキュメントに含まれているすべての情報、ドキュメントに含まれている情報から導き出すことができる情報(ドキュメント派生情報)と呼ばれる)、及び/又はドキュメントに関連する情報(「ドキュメント関連情報」と呼ばれる)、及び該情報の敷衍情報(関連情報から導き出される情報、等)を含む。ドキュメント派生情報の一例は、ドキュメントのテキスト上のコンテンツに基づく分類である。ドキュメント関連情報例は、インスタントドキュメントへのリンクを有するその他のドキュメントからのドキュメント情報、及び、インスタントドキュメントがリンクしているその他のドキュメントからのドキュメント情報、等である。
【0038】
ドキュメントのコンテンツは、「コンテンツ提供アプリケーション又はデバイス」で提供することができる。コンテンツ提供アプリケーション例は、インターネットブラウザ(Explorer、Netscape、Opera Firefox、等)、メディアプレーヤー(MP3プレーヤー、Realnetworksストリーミング音声ファイルプレーヤー、等)、ビューワー(Adobe Acrobat pdfリーダー、等)、等である。
【0039】
「コンテンツオーナー」は、ドキュメントのコンテンツに対して何らかの所有権を有する人またはエンティティである。コンテンツオーナーは、コンテンツの著者の場合がある。さらに加えて、又はその代替として、コンテンツオーナーは、コンテンツを複製する権利、コンテンツの派生的作品を準備する権利、コンテンツを公開するかまたは公に実施する権利、及び/又は法律によって禁止されたその他のコンテンツ権を有することができる。コンテンツサーバーは、提供するドキュメントのコンテンツのコンテンツオーナーであることができるが、コンテンツオーナーである必要はない。
【0040】
「ユーザー情報」は、ユーザーの行動に関する情報及び/又はユーザープロフィール情報を含むことができる。
【0041】
「電子メール情報」は、電子メールに含まれているあらゆる情報(「内部電子メール情報」とも呼ばれる)、電子メールに含まれている情報から導き出すことが可能な情報及び/又は電子メールに関連する情報、さらに加えて該情報の敷衍情報(関連情報から導き出された情報、等)を含む。電子メールから導き出された情報の一例は、電子メールの件名行から抜粋された言葉によって構成される検索問い合わせに応答して返送された検索結果から抜粋されるかまたはその他の形で導き出された情報である。電子メール情報に関連する情報例は、ある所定の電子メールを送信した送信者と同じ送信者によって送信された1つ以上のその他の電子メールに関する電子メール情報、又は、電子メール受信者に関するユーザー情報を含む。電子メール情報から導き出される情報又は電子メール情報に関連する情報は、「外部電子メール情報」と呼ぶことができる。
【0042】
図3は、本発明と一致するユーザーデバイス300の分類を示したベン図である。幾つかのユーザーデバイス340は、制限されたディスプレイを有することがある。幾つかのユーザーデバイス350は、制限された通信接続を有することがある。ほとんどのラップトップコンピュータ330は、制限されたディスプレイを有することも制限された通信接続を有することもないが、一部のラップトップコンピュータは、制限されたディスプレイ及び/又は制限された通信接続を有する場合がある。同様に、ほとんどのデスクトップコンピュータ320は、制限されたディスプレイを有することも制限された通信接続を有することもないが、幾つかの一部のデスクトップコンピュータは、制限されたディスプレイ及び/又は制限された通信接続を有する場合がある。図示されるように、現在のほとんどの携帯電話360及びパーソナルデジタルアシスタント(PDA)370は、制限されたディスプレイ及び制限された通信接続を有する。しかしながら、矢印によって示されるように、これらのデバイスのディスプレイ及び/又は通信接続は向上させることができる。同様に、(図示されていない)その他のデバイス、例えばハンドヘルドデバイス及び/又は無線デバイスは、制限されたディスプレイ及び/又は制限された通信接続を有する場合がある。
【0043】
制限されている又は小さいディスプレイは、大きさ、及び/又は解像度に起因して、ほとんどのユーザー、又はターゲットとなる一組のユーザーが満足する形でウェブページを提供することができないディスプレイであると考えることができる。現世代のほとんどのPDAにおける共通の3”対角ディスプレイは、パソコンを対象にしてオーサリングされるほとんどのウェブページに関する制限されたディスプレイの一例である。ほとんどの携帯電話における共通の1.5”対角ディスプレイは、パソコンを対象にしてオーサリングされるほとんどのウェブページに関する制限されたディスプレイの一例である。同様に、遅い通信接続速度は、ほとんどのユーザー、又はターゲットとなる一組のユーザーが満足する形でウェブページをローディングすることができないほど遅い速度であると考えることができる。9.3 Kbpsモデムは、パソコンを対象にしてオーサリングされるほとんどのウェブページのローディングに関する遅い接続速度の一例である。同様に、速度が遅いプロセッサは、ローディングされたウェブページをほとんどのユーザー、又はターゲットとなる一組のユーザーが満足する形で提供することができないほど遅いプロセッサであると考えることができる。最後に、制限されたユーザーデバイスは、(画面の大きさ、通信接続速度、及び/又はプロセッサ速度のいずれかの組合せに起因して)要求されたウェブページをほとんどのユーザー、又はターゲットとなる一組のユーザーが満足する形で提供することができないほど遅いユーザーデバイスであると考えることができる。どのようなことが制限されたユーザーデバイス、制限されたディスプレイ、遅い接続速度、及び/又は遅いプロセッサを構成するかは、広告主、広告提供システム、エンドユーザー、によって定義することができ、又はこれらの当事者及びエンティティによる定義の何らかの組合せであることができる。
【0044】
「所在位置」は、正確な位置(緯度及び経度)、地理上の地域(例えば、町、州、群、国、郵便番号、市外局番、地区、水上、等)、決定可能な区域(例えば、建物内、総合ビル内)、等であることができる。
【0045】
クライアントデバイス又はエンドユーザーデバイスに関する「デバイス情報」は、該デバイスがコール機能を有しているかどうかに関する情報、該デバイスのホームの市外局番、該デバイスの現在位置の市外局番、モバイルデバイスが(現在)登録されているアクセスポイント、プロセッサの速度に関する質的及び/又は量的な情報、該デバイスのディスプレイのサイズ、ディスプレイの解像度、通信速度、等を含むことができる。
【0046】
本発明は、電話機能を有するあらゆるユーザーデバイスとともに使用可能であるが、電話機能を有するが小さいディスプレイ、遅い通信接続、又は遅いプロセッサを有するユーザーデバイスとともに使用するのが特に有利である。
【0047】
4.2 典型的実施形態
以下では、地域店舗・施設に関する広告生成、これらの広告の提供、及びこれらの広告に対する反応の処理に関する典型的実施形態が説明される。
【0048】
4.2.1地域店舗・施設に関する広告生成
図4は、本発明と一致する形でローカルオンライン広告情報を生成する典型的方法400の流れ図である。この方法400は、例えば職業別電話帳情報からローカルオンライン広告を生成するために使用することができる。これらのローカルオンライン広告情報は、ローカル要求に応じることができるようになる前に必要である。方法400は、地域広告情報を入手し(ブロック410)、各広告エントリを地域情報及びターゲット特定情報と関連づける(ブロック420)ことができ、その後に方法400から出る(ノード430)。
【0049】
ブロック410に関して、職業別電話帳情報は、地域店舗・施設に関するオンライン広告にとってのデータ源となることができる。この情報は、数多くの形態で引き渡すことができる。一形態は、以下のフィールドを1つ以上有するデータフィードである。ただし、これらのすべてのフィールドを有することが好ましい。
【0050】
−企業名
−住所
―電話番号
−業種の掲載(例えば、「鉛管工」、「塗装工」、「レストラン」、等の項目で掲載されているかどうか)
1つ以上の追加フィールド、例えば、グラフィック(ロゴマーク、等)、営業時間、関連する説明文、支払い方法(例えば、VISA、MasterCard、American Express、銀行小切手、等)を提供することも可能である。
【0051】
ブロック420に関して、上記のフィールドを収集することに加えて、各エントリは、該当する所在地と関連づけることも可能である。この所在地情報は、例えば、店舗・施設の電話の市外局番、店舗・施設の住所の郵便番号、電話帳(例えば、ニューヨーク市クィーンズの電話帳)の一般的対象地域、等であり、上記の入手可能フィールドからの情報であること、又はこれらの入手可能フィールドから導き出すことができる。ターゲット特定情報(ターゲット特定キーワード、等)は、業種、企業名、広告文、等の職業別電話帳掲載情報から導き出すことができる。
【0052】
職業別電話帳情報がデータファイルとして受け取られる場合は、ただちに処理を開始することができる。この情報がデータファイルとして入手可能でない場合は、ドキュメントスキャナで職業別電話帳を走査することができ、さらに光学文字認識(OCR)等の技術を用いて可能な限り多くのフィールドに記入することができる。電話帳のフォーマット化は一貫性が高いため、上記のフィールドのほとんどは記入するのが容易である。例えば、広告内の情報フィールドを構文解析するサンプル発見的方法は、以下の1つ以上の項目を含むことができる。
【0053】
−企業名が太字体で現れる
−住所が次に現れる
−電話番号が特定のフォーマット###-###-####で掲載される
−業種がカラム内においてより大きな字体のフォーマットで掲載される
−画像及びロゴを走査して図形として保管することができる−エントリと関連づけることができる
−営業時間は、職業別電話帳掲載事項内に掲載されているかどうかに依存して記入できる場合とできない場合がある(幾つかの実施形態においては、営業時間は、デフォルト情報として掲載されていない)
−説明文は、企業が職業別電話帳に掲載している広告に関するOCRを行うことによって読み入れることができる。
【0054】
−支払い方法は、OCRを通じて認識することができ、又は、支払い方法は数が限定されているため、テンプレートマッチング等の単純な画像処理技術を用いて画像のみから認識可能になる。
【0055】
上記の発見的方法は、走査された職業別電話帳を自動的に構文解析して正確なデータフィールドに入れるために生成することが可能な規則の種類例であるにすぎない。
【0056】
データが収集された時点で、地域店舗・施設に関するオンライン広告を生成することができる。説明を単純化するため、業種の掲載及び関連する説明文、等は、広告が何に関係するかを指定するために用いられる「キーワード」として使用することができる。“GENERATING INFORMATION FOR ONLINE ADVERTISEMENTS FROM INTERNET DATA AND TRADITIONAL MEDIA DATA”(インターネットデータ及び伝統的なメディアデータからのオンライン広告に関する情報の生成)という題名を有し、ジョージ・ハリクを発明者とし、(本明細書において参照されることによって本明細書に組み入れられており、「‘56出願」と呼ばれる)米国特許出願一連番号10/674,056(出願日:2003年9月29日)において説明される技術は、本出願において説明されるいずれかの技術の代わりに、又はいずれかの技術と組み合わせて使用することができる。
【0057】
数多くのオンライン広告システムにおいては、1つ以上の広告がドキュメント、例えば、検索結果ページ、又はコンテンツを有するウェブページ、等と関連させて表示される。典型的には、オンライン広告は、埋め込まれた情報(リンク、等)を含み、このため、(例えばユーザーが広告をクリックすることによって)広告が選択されると、前記広告と関連づけられたドキュメント(ウェブページ、等)がブラウザにローディングされる。このドキュメントは、一般的には広告の「ランディングページ」と呼ばれる。
【0058】
ウェブページ、例えばHTML又はその他の何らかのマークアップ言語でオーサリングされたウェブページ、等を広告ランディングページとして使用することは、ユーザーが適切な表示モニター(例えば、13”、15”、17”、19”、21”、等、又はさらに小型の表示モニター)を備えたデバイスにおいてブラウザを使用時には有用であるが、同じウェブページを広告ランディングページとして使用することは、ユーザーがより小さいディスプレイ及び/又はより低い解像度のディスプレイを備えたデバイスを使用しているときには有用性がはるかに低い。同様に、ウェブページを広告ランディングページとして使用することは、ユーザーデバイスがインターネットへの適切な通信接続(例えば、56Kbpsモデム、より高速のデジタル加入者ライン(DSL)モデム、又はより高速のケーブルモデム)及びウェブページを提供するための適切なプロセッサを有するときには有用であるが、ウェブページを広告ランディングページとして使用することは、ユーザーデバイスが遅い通信接続(9.6Kbps、等)及び/又は遅いプロセッサを有するときには有用性がはるかに低い。上記から理解できるように、携帯電話において提供される広告は、簡潔でさらにダウンロードが高速であるべきである。
【0059】
4.2.2 モバイルクライアントデバイス
上述されるように、広告選択時に標準的なクリックスルーモデルに従ってリンクされたランディングウェブページを提供することは、制限されたディスプレイ及び/又は制限された通信接続を有するデバイス、例えば無線ブラウザ、に関しては好ましくない場合がある。例えば、広告主のリンクされたウェブサイト又はウェブページは、提供能力を備えた無線電話においては良く見えない可能性があり、さらには機能しない可能性さえもある。このような場合は、広告が選択されたときに広告ランディングページを提供すること又は提供を試みることは、有害であって広告主を悪くみせるおそれがある。他の例として、接続を行って他のウェブページをダウンロードすることは、制限された通信接続を有するデバイスにとっては非常に遅い可能性がある。例えば、スプリントの無線ネットワークは、わずか9.6Kボーであるにすぎない。平凡である可能性があることをユーザーが経験する前にさらに遅延させることは賢明でない。さらに、制限されたディスプレイを有するデバイスにおいては、デバイスの状態を常に追跡することは知覚的によりいっそう困難であり、中間のテキストページをユーザーに見せることは、この困難さをさらに困難にするだけであるにすぎない。携帯電話のように制限されたディスプレイ及び/又は制限された通信接続を有するデバイスにおいて広告主のランディングウェブページ及びウェブサイトが適切に機能する場合でも、コンバージョンの確率(例えば、トランザクションが完遂される確率)は、携帯電話の入力上の限界に起因して非常に低い確率にとどまる可能性がある。例えば、携帯電話のキーボードを用いて出荷情報及びクレジットカード情報を入力するのは速度が遅くてイライラさせることになる可能性がある。最後に、ユーザーデバイスが選択されたウェブページを提供することに関して制限されていない場合においても、コール・オン・セレクト(call−on−select)機能を有する広告は、選択に応じてランディングウェブページがローディングされる広告よりも高いコンバージョンレートを有することができるため、前記コール・オン・セレクト機能を有する広告を提供することが有利である。
【0060】
本発明は、(i)広告要求においてユーザーデバイス情報(ユーザーデバイスは速度が遅いディスプレイ、速度が遅い通信接続、速度が遅いプロセッサ、制限されたユーザー入力、及び/又はコール機能、等を有するかどうか)を提供するため、(ii)ユーザーデバイス情報及びユーザーデバイス所在位置を用いて広告を選択する及び/又は点数を付けるため、(iii)コール・オン・セレクト機能を有する広告を表示又はその他の方法で提供するため、及び/又は(iv)コールの選択に応じてコールを開始させるために使用することができる。本発明は、後述されるように、様々な技術を用いてこれらの動作を行うことができる。当業者によって理解されることになるように、これらの技術のうちの少なくとも一部は単独で、又は組み合わせて使用することが可能である。
【0061】
以下では、携帯電話に関する典型的実施形態の一部が説明される。後述される典型的実施形態の一部においては、コール・オン・セレクト「ボタン」、例えば電話のアイコン、が広告とともに(例えば、広告内に、又は広告と隣接させて)表示される。コール・オン・セレクトボタンは、ユーザーが前記ボタン(又は広告のその他の部分)をクリックした場合に携帯電話からコールが生成されることを示す。これらの典型的実施形態は幾つかの利点を有する。ユーザーが携帯電話を使用中である場合は、小さい画面を通じて対話することを望まない場合がある。しかしながら、ユーザーは、音声によって広告主と接続することができる。電話のコールを開始させるためにボタン又はハイパーリンクが用いられる場合は、ユーザーは、電話番号を書き留めることも覚えることも必要ない。ユーザーがしばしば制限されているキーパッドを用いて様々な情報をスクロールして情報を入力する必要なしに注文を出すことができる。最後に、広告主は、広告主と直接接続され、この直接接続は、地域店舗・施設にとって特に望ましいことがしばしばある。
【0062】
図5及び6は、本発明とともに使用することができる携帯電話を示した概略図である。図5の携帯電話500は、コールインジケータ505、イヤホン510、レコードキー515、表示画面520、上下サイドキー525、ソフト左キー530、イージーキー535、送信キー540、数字キー545、星印キー550、アクティブフリップ555,アンテナ560,ハンドフリーコネクタ565、ソフト右キー570、ナビゲーションキー575、終了/電源キー560、ハッシュキー又はポンドキー585及びマイク590のうちの1つ以上を含むことができる。
【0063】
図6は、本発明とともに使用することができる携帯電話600のブロック図である。携帯電話600は、1つ以上のプロセッサ610と、1つ以上のユーザー入力装置620(キー及びマイク、等)と、1つ以上のユーザー出力装置630(ディスプレイ及びスピーカー、等)と、1つ以上の記憶装置640と、を含むことができる。これらの装置は、1つ以上のバス又はネットワーク650を通じて互いに通信することができる。記憶装置640は、様々なアプリケーション641、例えば、コール機能642をサポートするアプリケーション、データ機能644をサポートするアプリケーション、表示機能646をサポートするアプリケーション、及び追加のアプリケーション648、等を含むことができる。データ機能644は、ブラウザ機能を含むことができる。最後に、データ機能644がコール機能642にアクセスするのを可能にするアプリケーションプログラムインタフェース(API)を提供可能である。
【0064】
現在は、幾つかの電話機は、(例えば、単純なパターンである###-###-####、(###) ###-####、等を探すことによって)短メッセージサービス(SMS)メッセージから電話番号情報を取り出すことができる。従って、SMSで提供される広告は、認識される電話番号を含むことができ、選択された場合は、電話機に前記電話番号を呼び出させることができる。マイクロソフトは、基本的には押された場合に"tel:"タグ内の電話番号を呼び出すリンクを構築する以下の構文を使用する機能をポケット型PCExplorer内にインストール済みである。
【0065】
<a href="tel:12063722651"> call me</a>
データモード及び音声モードをサポートするほとんどの電話は、通常は、データ側と音声側との間における相互関係が制限されている。しかしながら、多くの携帯電話において利用可能なAPIをユーザーデバイスのアプリケーションに使用させるようにしてしばしばデータ側に存在する電話番号に電話をすることによってウェブページから電話をかけることが可能である。モバイルクライアントアプリケーションは、(カリフォルニア州サンデイエゴに所在するクアルコムの)Binary Runtime Environment for Wireless(BREW)、(カリフォルニア州サンタクララに所在するサンの)Java 2 Micro Edition(J2ME)、Symbian、Smartphone、等の様々な市販のプラットフォームを用いて開発することができる。BREW及びJ2MEは、イニシアチブ音声コール等のコマンドを電話機の音声機能に関するアプリケーションに送るのを可能にする。
【0066】
4.2.3 広告要求
図7は、本発明と一致する典型的な広告要求メッセージ格納データ構造700を示した図である。メッセージ700は、特に関連広告のターゲットを特定するために用いられる情報に加えて、クライアントデバイス型情報及びクライアントデバイスジオロケーション情報700を含むことができる。前記クライアントデバイス型情報は、(i)ユーザーデバイスが小型のディスプレイを有しているかどうか、及び/又は前記ディスプレイのサイズ、(ii)ユーザーデバイスが解像度の低いディスプレイを有しているかどうか、及び/又は前記ディスプレイの解像度、(iii)ユーザーデバイスが制限された通信接続を有しているかどうか、及び/又は前記接続の速度(代わりに推測することが可能)、(iv)ユーザーデバイスが速度の遅いプロセッサを有するかどうか、及び/又は前記プロセッサの速度、(v)ユーザーデバイスがウェブページのローディング及び提供の点で制限されているかどうか、(vi)ユーザーデバイスがコール機能を有するかどうか、(vii)ユーザーデバイスが様々なオーサリング言語(HTML、SGML、XML、WAP、WAP2.0、dHTML、xHTML、Java、Javascript(登録商標)、等)をサポートしているかどうか、(viii)ユーザーデバイスが現在アクティブな(終了されていない)電話のコールをサポート中であるかどうか、(ix)ユーザーデバイスが制限されたユーザー入力を有するかどうか、(x)いずれの型のユーザー入力が備えられているかどうか(タッチ画面、スタイラス、制限されたキーパッド、フルキーボード、ポインタ、等)、等のうちの1つ以上を決定するために使用することができる。これらのユーザーデバイス情報は、一定の広告又は一定の種類の広告を提供すべきかどうかを、及び/又は競合する広告にどのような方法で点数を付けるかを決定する際に使用することができる。
【0067】
クライアントデバイス「ジオロケーション情報」は、1つ以上の国、1つ以上の(国間の)地域、1つ以上の州、1つ以上の大都市圏、1つ以上の都市、1つ以上の町、1つ以上の自治区、共通の郵便番号を有する1つ以上の区域、共通の市外局番を有する1つ以上の区域、共通のケーブルヘッドエンド局によって統治される1つ以上の区域、共通のネットワークアクセスポイント又はノードによって統治される1つ以上の区域、等を指定する情報を含むことができる。前記クライアントデバイスジオロケーション情報は、緯度及び/又は経度、又はその範囲を含むことができる。前記クライアントデバイスジオロケーション情報は、ユーザーの所在位置を推定することができる情報、例えばIPアドレスを含むことができる。
【0068】
さらに、広告要求情報は、エンドユーザー(又はその他のエンティティであり、本明細書においては単に「エンドユーザー」と呼ばれる)ジオロケーション情報、又はエンドユーザーのジオロケーションを導き出すこと又は推定することができる情報を含むことができる。例えば、エンドユーザージオロケーション情報は、国、地域(太平洋沿岸、北東部、中部大西洋岸諸州、南西部、等)、州、大都市圏(サンフランシスコ湾岸地帯、コロンビア特別区、等)、都市、町、郵便番号、市外局番、等のうちの1つ以上を含むことが可能である。
【0069】
ジオロケーション情報は、様々な方法で符号化することができる。例えば、国識別子は、国際標準化機構(“ISO”)によって定められた識別子等の2文字のコードであることができる。地域識別子は、UTF8によって決定された地域識別子等の6文字コードであることができる。従って、国及び地域は、2個の英字の国コードに“-”と1乃至3個の英数字が後続するISO 3166−2/1999基準を用いて符号化することができる。ISO 3166−2/1999標準コードは、数字の識別子(例えば、20001乃至30000の範囲)にマッピングすることができる。新しい地域には、数字の識別子を割り当てて末尾に添付することができる。本発明の一実施形態においては、200以上の国と1300の地域が一意で識別される。大都市圏識別子は、DMA基準に基づいて決定することができる。一実施形態においては、大都市圏は、州境界線を越えることができる。従って、該実施形態においては、大都市圏は、必ずしも州の中に「含まれ」ない。異なる州内の異なる都市又は町に関して同じ都市名又は町名を使用することができるため、該情報は、不明瞭さを避けるために州情報と組み合わせて使用すべきである。郵便番号は、5桁の整数として符号化するか、又は4桁以上の数字で拡張することができる。市外局番は、3桁の整数として符号化することができる。その他のジオロケーション情報符号化方法も可能である。
【0070】
本発明は、その他の情報からジオロケーション情報を導き出すため又は推定するために使用することができる。例えば、クライアントデバイスがGSP機能を備えた携帯電話である場合は、クライアントデバイスジオロケーションは、携帯電話内のGPS機能を提供する構成要素によって提供することができる。他の例として、本発明は、インターネットプロトコル(“IP”)アドレス及び/又はドメイン情報をジオロケーション情報にマッピングするための既知の技術(例えば、ジョージア州ノークロスに所在するデジタル・エンボイの“NetAcuity”製品によって用いられる技術)を使用することができる。他の例として、インターネットサービスプロバイダは、各々が市外局番と関連づけられた数多くのダイヤルインアクセスサーバーを有することができる。さらに他の例として、エンドユーザーの所在位置は、該エンドユーザーによって入力される各々の地域で使われている言葉(ヒーローサンド、ヒーロー、グラインダー、サブ、等)から推測することが可能である。ジオロケーションを推測するために複数の要因が用いられ、その結果一致しない所在位置が導き出されて各々が希望されるレベルの信頼性を有さない場合は、より一般的で一致した所在位置を用いることができる。代替として、本発明は、以前に導き出されたか又は提供されたジオロケーション情報を単に受け入れることが可能である。例えば、エンドユーザー、又は該エンドユーザーによって用いられるクライアントデバイスは、ジオロケーション情報を自主的に提供しておくことができる。他の例として、ジオロケーション情報は、第三者によって導き出して提供しておくことができる。
【0071】
上記の数例は、ジオロケーション情報をユーザーの現在位置として用いたが、ジオロケーション情報は、ユーザーが関心を有する所在位置であることができる。
【0072】
その他の通信方法又はユーザーデバイス型推測方法を使用することが可能であり、本発明は、上記のメッセージ構造に限定されるものではなく、さらに記載された情報の型に限定されるものでもない。
【0073】
4.2.4 広告の選択及び/又は評点
図8は、本発明と一致する形で広告提供動作を行う典型的方法800の流れ図である。ブロック810によって示されるように、広告要求型に依存して方法800の異なる分枝を実行することができる。広告要求型の「出所」がコール機能を備えていない「通常の」クライアントデバイスである場合は、ドキュメント(ウェブページ、等)へのリンクを有する1つ以上の地域広告が提供され(ブロック820)、その後に方法800から出る(ノード860)。該広告の例は、キーワードでターゲットを特定したテキスト広告を含む。これらの広告は、広告点数に従って提供することができる。広告の点数は、(i)(例えば、検索問い合わせ又はドキュメントから推測された)現在のユーザーの関心との関連性、(ii)ユーザー型との関連性、(iii)ユーザーとの関連性、(iv)1回のインプレッション当たりのオファー、(v)1つのユーザーの行動(選択、コンバージョン、等)当たりのオファー、(vi)広告のパフォーマンスパラメータ(選択率、ユーザーによる評点、コンバージョンレート、等)、(vii)所在位置ターゲット特定情報、等のうちの1つ以上の項目の関数であることができる。「通常の」クライアントデバイスは、「制限されたクライアントデバイス」でないクライアントデバイスである。例えば、通常のクライアントデバイスは、パソコン等の通常のディスプレイ及び/又は通常の接続速度を有するクライアントデバイスである。
【0074】
再度ブロック810において、広告要求型の「出所」がコール機能を有する「通常の」クライアントデバイスである場合は、1つ以上の地域広告を提供することができる。これらの地域広告は、ドキュメントへのリンクを有する広告、「コール・オン・セレクト」コードを有する広告、又はその両方であることができる。(ブロック850)従って、「コール・オン・セレクト」コードを有する1つ以上の地域広告を提供することができるか、又は1つ以上の地域広告が提供されるために少なくとも競争することができる。例えば、ユーザーデバイスが、ほとんどのユーザー、又は1つのグループのターゲットユーザーが満足する形でウェブページをダウンロードして提供することができる場合でも、コール・オン・セレクト広告はより高いコンバージョンレートを有する可能性がある、及び/又はより多くの収入を広告主のために生み出すのを期待できるため、これらの広告を提供したほうが有利になる。このより高いコンバージョンレートは、広告の点数に反映させることができる。左の分枝のブロック820の場合のように、広告は、広告点数に従って提供することができる。広告の点数は、(i)(例えば、検索問い合わせ又はドキュメントから推測された)現在のユーザーの関心との関連性、(ii)ユーザー型との関連性、(iii)ユーザーとの関連性、(iv)1回のインプレッション当たりのオファー、(v)1つのユーザーの行動(選択、コンバージョン、等)当たりのオファー、(vi)広告のパフォーマンスパラメータ(選択率、ユーザーによる評点、コンバージョンレート、等)、(vii)所在位置ターゲット特定情報、等のうちの1つ以上の項目の関数であることができる。さらに、広告の点数は、コール機能を有するデバイスにおける広告の(選択率、コンバージョンレート、等の点での)パフォーマンスの関数であることができる。
【0075】
再度ブロック810において、広告要求型の出所がコール機能を有する「制限された」クライアントデバイス(例えば、小さいディスプレイ、遅い接続速度、及び/又は遅い処理速度を有するクライアントデバイス)である場合は、方法800の右側の分枝が実行される。例えば、コール・オン・セレクトコードを有する1つ以上の地域広告を提供することができ(ブロック830)、その後に方法800から出る(ノード850)。図示されるように、ドキュメント(ウェブページ、等)へのリンクを有する1つ以上の地域広告を提供することも可能である(ブロック840)。左側の分枝のブロック820の場合と同じように、広告は、広告点数に従って提供することができる。広告の点数は、(i)(例えば検索問い合わせ又はドキュメントから推測された)現在のユーザーの関心との関連性、(ii)ユーザー型との関連性、(iii)ユーザーとの関連性、(iv)1回のインプレッション当たりのオファー、(v)1つのユーザーの行動(選択、コンバージョン、等)当たりのオファー、(vi)広告のパフォーマンスパラメータ(選択率、ユーザーによる評点、コンバージョンレート、等)、(vii)所在位置ターゲット特定情報、等のうちの1つ以上の項目の関数であることができる。さらに、広告の点数は、コール機能と制限されたディスプレイ及び/又は制限された通信接続を有するデバイスにおける広告の(選択率、コンバージョンレート、等の点での)パフォーマンスの関数であることが可能である。
【0076】
代替実施形態においては、ユーザーデバイスがコール機能を有するかぎりすべての型の広告を考慮可能であるが、広告の点数はユーザーデバイス型を考慮する。例えば、ユーザーデバイス型は、広告の点数を決定する際に用いられる該広告のパフォーマンスパラメータに影響を与える可能性がある
方法800の分枝の各々において、地域広告が提供される。この提供には、(i)クライアントデバイスの所在位置を決定すること、(ii)決定された所在位置に関連する広告を見つけること、及び(iii)前記所在位置に関連する広告の点数を付けることを含めることができる。以下では、これらの動作を行う方法例が提供される。
【0077】
クライアントデバイスの所在位置の決定は、次の幾つかの方法で行うことができる。例えば、クライアントデバイスがGPS情報(例えば、GPSによってイネーブルにされる電話機)を有する場合は、この情報は、要求の際に提供しておくことができる。代替として、又はその追加で、ユーザーは、検索問い合わせの際に前記情報を提供しておくことができる(例えば、検索問い合わせは、「鉛管工 郵便番号=94043」又は「パロ・アルトに所在する鉛管工」であった」。代替として、又はその追加で、ユーザーは、前記情報の要求に応じて前記情報を(現在のセッション又は前回のセッションにおいて)提供しておくことが可能である。
【0078】
所在位置関連広告の決定は、幾つかの方法で行うことができる。例えば、広告の(例えば、職業別電話帳掲載事項内の電話番号から導き出された、職業別電話帳掲載事項内の住所から導き出された、及び/又は前記掲載事項を含んでいる職業別電話帳の網羅地域から推測された)所在位置ターゲット特定情報を、問い合わせ内のクライアントデバイス所在位置情報と一致させることができる。
【0079】
所在位置関連広告の評点は幾つかの方法で行うことができ、さらに(i)いずれの広告主が職業別電話帳において最大の広告を行っていたか(例えば、職業別電話帳における図形又は囲み記事に対する料金を支払ったかであり、その場合、広告主が職業電話帳に支払う金額に比例する支払いモデルが用いられる場合はこれらの広告を優先させることができる)、(ii)広告主が自己の広告を提供してもらうためにどれだけの料金を支払っているか(又は進んで支払うか)、(iii)予想される選択率又はコンバージョンレート、(iv)予想されるコールスルー率、(v)(例えば、キーワード又は概念によるターゲット特定、又は所在位置ターゲット特定に基づく)関連性、等のうちの1つ以上の関数であることができる。
【0080】
さらに、広告が代替のフォーマット(例えば、テキストのみ、テキスト+図形、画像、音声、動画、映像、等)で提供することができる場合は、いずれの代替フォーマットを使用するかの決定は、(i)エンドユーザーの選好(例えば、エンドユーザーによって明示で提供された選好、ブラウザのオプション設定から推測された選好、等)、(ii)クライアントデバイスの特徴(例えば、携帯電話のブラウザ表示グラフィックスであることができる)、(iii)通信接続の特性(グラフィックスをサポートすることが可能な速度であるかどうか)のうちの1つ以上の関数であることができる。
【0081】
4.2.5 典型的広告表示
図9乃至13は、本発明と一致する典型的な広告表示を示した図である。図9は、店舗・施設名の行930、店舗・施設住所940及び店舗・施設の電話番号950のうちの1つ以上を含むことができるテキスト広告900を示した図である。その他の情報、例えば‘868出願において説明されている情報を、前記情報の代わりに又は前記情報に加えて使用することができる。典型的には、ユーザーが前記広告をクリックすることによって前記広告が選択されたときには、関連づけられたウェブページが前記ユーザーのブラウザにローディングされる。しかしながら、上述されるように、このローディングは幾つかのデバイスにとっては望ましくない場合がある。従って、本発明と一致する少なくとも幾つかの実施形態においては、広告を選択することは、店舗・施設への電話を開始させることができる。
【0082】
図10は、アイコンボタン1010によって示されるコール・オン・セレクト機能を含むテキスト広告1000を示した図である。本発明の幾つかの実施形態においては、(タッチ画面、スタイラス、キーストローク、ポインタ、例えば、ジョイスティック、タッチパッド、トラックコール、等を通じて)アイコンボタン1010が選択されたときに(前記広告と関連づけられた電話番号への)コールが開始される。実施形態に依存して、広告1000のアイコンボタン1010以外の部分が選択された場合は、コールを開始することが可能であり、代替として、リンクされたドキュメントをデバイスのブラウザに提供することが可能である。
【0083】
図11は、アイコンボタン1110によって示されるコール・オン・セレクト機能、及びアイコンボタン1120によって示されるリンクされたドキュメント機能を含むテキスト広告1110を示した図である。本発明の幾つかの実施形態においては、アイコンボタン1110が選択されたときに(前記広告と関連づけられた電話番号への)コールが開始され、アイコンボタン1120が選択されたときにリンクされたドキュメントがブラウザに提供される。実施形態に依存して、広告1100のアイコンボタン1110及び1120以外の部分が選択された場合は、コールを開始することが可能であり、代替として、リンクされたドキュメントをデバイスのブラウザに提供することが可能である。
【0084】
図12は、ボタン1210によって示されるコール・オン・セレクト機能を含むテキスト広告1200を示した図である。本発明の幾つかの実施形態においては、アイコンボタン1210が選択されたときに(前記広告と関連づけられた電話番号への)コールが開始される。実施形態に依存して、広告1200のアイコンボタン1210以外の部分が選択された場合は、コールを開始することが可能であり、代替として、リンクされたドキュメントをデバイスのブラウザに提供することが可能である。
【0085】
図13は、ボタン1310によって示されるコール・オン・セレクト機能、及びボタン1320によって示されるリンクドキュメント機能を含むテキスト広告1300を示した図である。本発明の幾つかの実施形態においては、ボタン1310が選択されたときに(前記広告と関連づけられた電話番号への)コールが開始され、アイコン1320が選択されたときにリンクされたドキュメントがブラウザに提供される。実施形態に依存して、広告1300のボタン1310及び1320以外の部分が選択された場合は、コールを開始することが可能であり、代替として、リンクされたドキュメントをデバイスのブラウザに提供することが可能である。
【0086】
前記コール開始前、前記コール開始と並行して、又は前記コール開始後に、情報メッセージ(例えば、「現在__に電話中です」)を電話機において提供することができる。
【0087】
コール機能及びリンクドキュメント機能の両方を有する広告は、これらの異なる機能と関連づけられた異なるパフォーマンスパラメータを有することができる。代替として、又はその追加で、これらの広告は、異なるユーザーの行動と関連づけられた異なるオファー(例えば、コールに関して第1のオファー、リンクされたドキュメントの照会に関して第2のオファー)を有することができる。再度方法800に関して、広告の評点は、異なるパフォーマンスパラメータのうちの1つ以上及び/又は異なるオファーのうちの1つ以上を考慮することができる。
【0088】
上述される広告の様々な代替機能は、広告サーバーの1つ以上のデフォルト値、広告主の選好、ユーザー又はユーザーによって設定された選好、コンテンツ所有者の選好、コンテンツ所有者グループの選好、等に依存して実行することが可能である。
【0089】
図9乃至13にはテキスト広告が示されているが、その他の型の広告、例えば上記の第4.1.1項において記載された型の広告を、本発明と一致する形で使用することができる。さらに、(a)ドキュメントのローディング及び/又は(b)電話をかけることに異なる方法で誘導することが可能である。例えば、ユーザーが広告を選択時には、広告主のウェブページへのアクセス又は広告主との会話のいずれを希望するかを尋ねることができる。
【0090】
4.2.6 広告の選択に応答した動作
図14は、ユーザーによる広告選択動作を本発明と一致する形で行う典型的方法1400の流れ図である。ブロック1410によって示されるように、ユーザーによる広告選択の型に依存して方法1400の異なる分枝を実行することができる。(上述されている広告1000、1100、1200及び1300を思い出すこと。)ユーザーによる広告選択の型がドキュメントへのリンクである場合は、方法1400の左側の分枝が実行され、ユーザーによる広告選択の型がコールを開始することである場合は、方法1400の右側の分枝が実行される。
【0091】
ユーザーによる広告選択がドキュメントへのリンクである場合は、前記広告選択(及び型)をログすることができ(ブロック1420)、リンクされたドキュメントをユーザーデバイスにおいて提供する(例えば、ブラウザ内にローディングする)ことができ(ブロック1430)、その後に方法1400から出る(ブロック1460)。他方、ユーザーによる広告選択がコールの開始である場合は、前記広告選択(及び型)をログすることができ(ブロック1440)、前記広告と関連づけられた番号へのコールを開始させることができ(ブロック1450)、その後に方法1400から出る(ブロック1460)。図示されていないが、ユーザーによるその他の行動もログすることができる(例えば、コンバージョン、接続の確立前又は一定の時点以前にユーザーが電話をかけるのを止める、等)。
【0092】
4.2.7 典型的装置
図15は、上述されている動作のうちの1つ以上を実行することができる機械1500のブロック図である。機械1500は、1つ以上のプロセッサ1510と、1つ以上の入力/出力インタフェース装置1530と、1つ以上の記憶装置1520と、結合された要素間での情報通信を容易にするための1つ以上のシステムバス及び/又はネットワーク1540と、を含む。1つ以上の入力装置1532及び1つ以上の出力装置1534は、1つ以上の入力/出力インタフェース1530と結合させることができる。
【0093】
1つ以上のプロセッサ1510は、本発明の1つ以上の側面を実施するために、機械によって実行可能な命令(例えば、カリフォルニア州パロ・アルトに所在するサン・マイクロシステムズ・インクから入手可能なSolarisオペレーティングシステム、ノースカロライナ州ダラムに所在するレッド・ハット・インク、等の幾つかの販売業者から幅広く入手可能なLinux(登録商標)オペレーティングシステム、BREW又はJ2MEアプリケーション・プラットフォーム、英国ロンドンに所在するシンビアンのSymbianオペレーティングシステムにおいて走るC又はC++、Java、アセンブリ、Perl、等)を実行することができる。これらの機械で実行可能な命令のうちの少なくとも一部は、1つ以上の記憶装置1520に(一時的に又はそれよりも永続的に)格納することができ、及び/又は、1つ以上の入力インタフェース装置1530を通じて外部源から受け取ることができる。
【0094】
一実施形態においては、機械1500は、1つ以上の従来のパソコン、携帯電話、PDA、等であることができる。従来のパソコンである場合は、処理装置1510は、1つ以上のマイクロプロセッサであることができる。バス1540は、システムバスを含む。記憶装置1520は、読取専用メモリ(ROM)及び/又はランダムアクセスメモリ(RAM)等のシステムメモリを含む。記憶装置1520は、ハードディスクからの読み取り及びハードディスクへの書き込みを行うためのハードディスクドライブ、(例えば取り外し可能な)磁気ディスクからの読み取り又は(例えば取り外し可能な)磁気ディスクへの書き込みを行うための磁気ディスクドライブ、取り外し可能な(磁気)光学ディスク(コンパクトディスク、等)又はその他の(磁気)光学媒体からの読み取り又は該光学ディスク又は光学媒体への書き込みを行うための光学ディスクドライブを含む。
【0095】
ユーザーは、例えばキーボード及びポインティング装置(例えば、マウス)等の入力装置1532を通じてコマンド及び情報をパソコンに入力することができる。その他の入力装置、例えばキーパッド、ボタン、マイク、ジョイスティック、ゲームパッド、衛星放送アンテナ、スキャナ、等も追加で(又は代替として)含むことができる。これらの入力装置及びその他の入力装置は、システムバス1540に結合された適切なインタフェース1530を通じて処理装置1510にしばしば接続される。出力装置1534は、同じく適切なインタフェースを通じてシステムバス1540に接続されるモニター又はその他の型の表示装置を含む。パソコンは、前記モニターに加えて(又は前記モニターの代わりに)、例えばスピーカー及びプリンタ等のその他の(周辺の)出力装置(図示されていない)を含むことができる。
【0096】
機械1500は、図5及び6にそれぞれ示されている携帯電話500及び600等の携帯電話であることができる。
【0097】
再度図2において、1つ以上の機械1500は、広告サーバー210、検索エンジン220、コンテンツサーバー230、電子メールサーバー240、及び/又はユーザーデバイス250として使用することができる。
【0098】
4.2.8 代替及び拡張
広告サーバーは、幾つかの異なる方法で補償することができる。一例として、職業別電話帳発行者は、広告サーバーと料金分配契約を結ぶことができる。(職業別電話帳発行者は、追加サービスに関する割増金又は追加料金を請求できるようにすべきである。)代替として、広告サーバーは、地域の店舗・施設と直接接触して契約を結ぶのを試みることが可能である(例えば、1回のインプレッション、選択、又はコンバージョン当たりの均一料金、入札又は最高オファー額)
本発明と一致する少なくとも幾つかの実施形態においては、コール・オン・セレクト広告は、電話番号が地域電話番号である場合にしか提供されない及び/又は選択がイネーブルにされない。該実施形態は、長距離電話を回避することになる。この機能は、ユーザーデバイスのコーリングプランとリンクさせることができる。
【0099】
すべての広告リンクが関連づけられた電話番号を有する必要があるわけではない。本発明と一致する少なくとも幾つかの実施形態においては、ユーザーは、(広告を選択する前又は後に)音声による電話をするか又はウェブページに行くかの選択肢が示される。上記の図11及び13に示されるように、ウェブページの表示又は音声による電話に関する別々のリンクを有する別々のボタンを提供することができる。代替として、広告主はこの方法を決定することができる。さらに他の代替として、ウェブページを表示するか又は音声による電話をかけるかを、ユーザーの既存の選好によって決定することができる。
【0100】
ユーザーの混乱を避けるため、本発明と一致する少なくとも幾つかの実施形態は、全広告にわたって一致するユーザーインタフェースの使用を強制することができる。広告システムに広告を入力時に自己の広告を一致するフォーマットに準拠させるように広告主を強制することが可能であり、又は、準拠していないフォーマットから一致するフォーマットへのフォーマット変換をのちに行うことができる。
【0101】
広告主は、選択時ドキュメント(ウェブページ、等)ローディング及びコール・オン・セレクトに関して異なる金額をオファーすることができる。各々に関するパフォーマンスパラメータは、別々に追跡することができる。
【0102】
電話番号は、データとして含めて様々な形式で送信することができる。標準のHTMLブラウザによって解釈する必要さえもない。電話番号は、戻されるページの見出し内においてメタデータとして送信することができる。代替として、又はその追加で、電話番号はコメントとして各広告とともに送信することが可能である。代替として、又はその追加で、電話番号は構造化されたデータとして送信することができる。代替として、又はその追加で、電話番号は“tel:XXX”タグとして送信することができる。第1及び第2の選択肢は、提供者が不明であるか又は広告サーバーの制御下にある場合(例えば、電話リンクをサポートしないブラウザ内において示される場合)に有用である。このような場合には、電話コール機能は存在することができず、電話番号は単に無視される。第3の選択肢は、構造化されたフィードがユーザーデバイスに戻される場合に有用である。例えば、検索結果は、XMLフォーマット化フィードで携帯電話に戻すことができる。広告及びすべての関連する広告フィールドもXML(又はその他のいずれかの構造化言語)でフォーマット化することができる。XMLは、データフィードとして処理され、広告の提供はすべて、ユーザーデバイスのクライアントアプリケーション内に組み込まれたインテリジェンスによって命令される。
【0103】
本発明と一致する少なくとも幾つかの実施形態においては、コール・オン・セレクト電話番号は、広告主によって指定された電話番号に依存して、クライアントを音声ドキュメント(音声メッセージ、等)又は生のオペレータに接続することができる。図9乃至13には示されていないが、音声ドキュメント又は生のオペレータへの電話のいずれであるかを指示するために異なるボタンを使用することができる。
【0104】
本発明と一致する少なくとも幾つかの実施形態においては、広告を選択すること又は広告上のボタンを選択することは、コール及びドキュメントローディングの両方を開始させることができる。コールの開始及びドキュメントのローディング開始は、並行して又は連続して発生することができる。本発明と一致するさらに他の代替実施形態においては、1つ以上のコール・オン・セレクトリンクを有する(例えば、ローディングして提供する時間の点で)制限されたドキュメントを、広告選択に応じてローディングすることができる。例えば、大きなウェブページをローディングするのではなく、下記を記載した制限されたドキュメントをローディングすることができる。
【0105】

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典型的実施形態の一部はブラウザの使用について説明したが、本発明と一致する少なくとも幾つかの実施形態は、その他の何らかのコンテンツ提供アプリケーション又はデバイスを使用することができる。
【0106】
コール・オン・セレクト機能、及び/又は広告主のウェブページへのリンクの代わりに、又はそれに加えて、広告主のより詳細な広告(例えば「全広告」)へのリンクを提供することが可能である。例えば、原広告がテキストのみの広告で、企業名、住所及び電話番号しか含んでいない場合は、該広告は、図形要素、説明用のテキスト、営業時間、等を有する対応する広告への実行可能リンクを含むことができる。
【0107】
上記の典型的実施形態の多くはオンライン広告に関して説明されているが、本発明と一致する実施形態は、その他の広告、例えば電子的に格納可能な広告(テキスト、画像、音声、動画、映像、等)とともに使用することができる。
【0108】
4.3 動作例
以下の例は、本発明の典型的実施形態の効用を示したものである。第1の例においては、少なくとも下記の情報を有する5つの所在位置関連広告が存在すると仮定する。
広告1:ランディングページ:www.fareasttaste.com
1回の選択当たりのオファードキュメント: 0.10ドル
選択率ドキュメント: 0.05
コール・オン・セレクト番号:なし
1回の選択当たりのオファーコール:なし
選択率コール:なし
広告2:ランディングページ:www.siamgarden.com
1回の選択当たりのオファードキュメント: 0.05ドル
選択率ドキュメント: 0.05
コール・オン・セレクト番号:1-234-567-8910
1回の選択当たりのオファーコール: 0.25ドル
選択率コール: 0.15
広告3:ランディングページ:www.noodles.com
1回の選択当たりのオファードキュメント: 0.50ドル
選択率ドキュメント: 0.12
コール・オン・セレクト番号:1-234-109-8765
1回の選択当たりのオファーコール: 0.30ドル
選択率コール: 0.20
広告4:ランディングページ:なし
1回の選択当たりのオファードキュメント:なし
選択率ドキュメント: なし
コール・オン・セレクト番号:1-234-789-1011
1回の選択当たりのオファーコール: 0.50ドル
選択率コール: 0.13
広告5:ランディングページ:なし
1回の選択当たりのオファードキュメント: なし
選択率ドキュメント: なし
コール・オン・セレクト番号:1-234-111-2222
1回の選択当たりのオファーコール: 0.05ドル
選択率コール: 0.05
広告点数は1回の選択当たりのオファーと選択率の積であるとさらに仮定する。最後に、広告を要求しているユーザーデバイスが制限されたディスプレイを有する場合は、点数ドキュメントは、(リンクされたドキュメントを有する広告の選択に関する選択率は、通常のディスプレイを有するデバイスにおけるよりも制限されたディスプレイを有するデバイスにおけるほうが大幅に小さいとする前提条件に基づいて)20分の1に減らされる。
【0109】
次に、地域広告1乃至5は、コール機能を有さないパソコン(通常のディスプレイを有すると仮定)からの第1の要求に関する資格を有すると仮定する。これらの地域広告は、表1に示されるように点数を付けて順位を決定することができる。
【表1】

【0110】
広告4及び広告5はリンクされたドキュメントを有しておらずさらに要求中のユーザーデバイスはコール機能を有していないため、通常は資格を有する広告に点数が付けられていない(すなわち、例えば0.0000のデフォルト点数が与えられる)ことに注目すること。幾つかの実施形態においては、ユーザーの混乱といらいら感を避けるため及びユーザーの注意が広告1乃至広告3からそらされないようにするために、前記広告は提供されない。
【0111】
次に、地域広告1乃至広告5はコール・オン・セレクト機能をサポートする携帯電話(制限されたディスプレイ)からの第2の要求に関する資格を有すると仮定する。これらの地域広告は、表2に示されるように点数を付けて順位を決定することができる。
【表2】

【0112】
総合点数は、点数ドキュメント及び点数コールのうちの1つ又は両方の関数であることができる。例えば、総合点数は、MAX{点数ドキュメント、点数コール}であることができる。代替として、総合点数は、点数ドキュメント + 点数コールであることができる。この例に関しては、総合点数は点数ドキュメントと点数コールの最大値である仮定する。これら地域広告の順位は、広告4が第1位で、それ以下は広告3、広告2、広告5の順である。広告3はコール・オン・セレクトオファー及び機能を有していないにもかかわらず、ドキュメント点数は広告5のコールに関する点数よりも高くなっていることに注目すること。
【0113】
最後に、地域広告1乃至広告5はコール・オン・セレクト機能をサポートするラップトップコンピュータ(通常のディスプレイであると仮定)からの第3の要求に関する資格を有すると仮定する。これらの地域広告は、表3に示されるように点数を付けて順位を決定することができる。
【表3】

【0114】
広告 オファードキュメント 選択率ドキュメント 点数ドキュメント オファーコール 選択率コール 点数コール
広告1 0.10ドル なし なし なし
広告2 0.05ドル 0.25ドル
広告3 0.50ドル 0.30ドル
広告4 なし なし なし 0.50ドル
広告5 なし なし なし 0.05ドル
この場合は、ユーザーデバイスはフルディスプレイを有するため、ドキュメント点数は減点されない。最終順位は、総合点数が点数ドキュメント及び点数コールのうちの1つ又は両方を用いてどのような方法で決定されるかに依存する。例えば、これらの点数は、(広告主による指定に従って、広告提供システムによる指定に従って、及び/又はコール・オン・セレクト広告及びドキュメント・ロード・オン・セレクト広告に関するユーザーの行動に応じて)非加重方法又は加重方法で結合させることができる。
【0115】
広告の点数を付けるときには、所在位置を関連性決定のために使用することに加えて、所在位置による広告ターゲット特定情報及び要求から入手される所在位置情報を使用することができる。
【0116】
4.4 結論
上記から理解できるように、本発明は、地域店舗・施設が広告をオンラインで迅速かつ効果的に行うことを可能にするものである。これらの型の広告は、携帯電話において行われる問い合わせに関して特に貴重であり、(例えば、食事をする場所、ピザを注文する場所、最寄りのガソリンスタンド、電話で修理を依頼する鉛管工名、等のように)即座の応答(そしてローカルであることが多い応答)が要求される型である可能性が最も高い。
【0117】
本発明は、コール・オン・セレクト機能をサポートする携帯電話等のデバイスにおける小さいディスプレイ、前記デバイスにおける速度の遅い通信接続及び/又はプロセッサ、及び/又は前記デバイスにおけるユーザーによる入力の制限に起因する不快な経験のような不快な経験をユーザーがするのを回避する一方で、広告サーバーが前記デバイスにおける検索やドキュメント要求等の検索及びドキュメント要求をより適切に金銭の形にするのを可能にすることもできる。さらに、地域の店舗・施設は顧客になる可能性がある人と直接話をすることができるため、1回の選択当たりのコストが1回のインプレッション当たりのコストよりも多いオファーと収入を生み出すのと同じように、1回のコール当たりのコストは(選択時に広告ランディングウェブページがローディングされる)1回の選択当たりのコストよりも多いオファーと収入を生み出すことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実装される方法であって、
a)店舗・施設に関する情報の組を入手することであって、各組は住所情報及び電話番号のうちの少なくとも1つを含むことと、
b)前記組の各々に関して、前記住所情報の少なくとも一部分及び前記電話番号の少なくとも一部分のうちの少なくとも1つを用いて所在地を決定することと、
c)前記組の各々に関して、前記決定された所在地に関連する問い合わせに広告提供ターゲットを特定するターゲット特定情報を含む広告を生成すること、とを含む方法。
【請求項2】
d)クライアントデバイスの所在位置に関する情報を含む問い合わせを受け入れることと、
e)前記生成された広告のうちで前記クライアントデバイスの前記所在位置にターゲットを特定するターゲット特定情報を含む少なくとも1つの広告を決定すること、とをさらに具備する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記問い合わせに含まれている前記クライアントデバイスの所在位置に関する前記情報は、前記クライアントデバイスの緯度及び経度を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記問い合わせに含まれている前記クライアントデバイスの所在位置に関する前記情報は、全地球測位衛星によって導き出された前記クライアントデバイスの位置から導き出される請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記問い合わせに含まれている前記クライアントデバイスの所在位置に関する前記情報は、前記クライアントデバイスの電話番号の市外局番を含む請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記問い合わせに含まれている前記クライアントデバイスの所在位置に関する前記情報は、前記クライアントデバイスが登録されているアクセスポイントから導き出される請求項2に記載の方法。
【請求項7】
f)前記生成された広告のうちの前記決定された少なくとも1つの広告の少なくとも一部の順序を設定することをさらに具備する請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記生成された広告のうちの前記決定された少なくとも1つの広告の少なくとも一部の順序を設定する前記行為は、(i)現在のユーザーの関心との関連性、(ii)ユーザー型との関連性、(iii)ユーザーとの関連性、(iv)1回のインプレッション当たりのオファー、(v)ユーザーによる1回の選択当たりのオファー、(vi)ユーザーによる1回のコンバージョン当たりのオファー、(vii)前記広告のパフォーマンスパラメータ、及び(viii)所在位置ターゲット特定情報のうちの少なくとも1つを用いて、前記生成された広告のうちの前記決定された少なくとも1つの各々の点数を付けることを含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
f)前記決定された少なくとも1つの広告のうちの少なくとも1つを提供することと、
g)(A)提供された広告のインプレッション、(B)提供された広告の選択、及び(C)提供された広告のコンバージョンのうちの少なくとも1つに関して、前記提供された広告と関連づけられた店舗・施設に課金することをさらに具備する請求項2に記載の方法。
【請求項10】
f)前記決定された少なくとも1つの広告のうちの少なくとも1つを提供することと、
g)前記広告と関連づけられた店舗・施設に対して所定の期間にわたって課金すること、とをさらに具備する請求項2に記載の方法。
【請求項11】
店舗・施設に関する情報の組を入手する前記行為は、職業別電話帳掲載事項に関する情報を含むデータフィードを受け入れることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
d)クライアントデバイスの所在位置に関する情報を含む問い合わせを受け入れることと、
e)前記生成された広告のうちで前記クライアントデバイスの前記所在位置にターゲットを特定するターゲット特定情報を含む少なくとも1つの広告を決定することと、
f)前記決定された少なくとも1つの広告のうちの少なくとも1つを提供することと、
g)(A)提供された広告のインプレッション、(B)提供された広告の選択、及び(C)提供された広告のコンバージョンのうちの少なくとも1つに関して、前記提供された広告と関連づけられた職業別電話帳掲載事項の発行者に課金すること、とをさらに具備する請求項11に記載の方法。
【請求項13】
d)職業別電話帳掲載事項に対応する広告を所定の期間にわたって提供することに関して、前記職業別電話帳掲載事項の発行者に課金することをさらに具備する請求項11に記載の方法。
【請求項14】
店舗・施設に関する情報の組を入手する前記行為は、職業別電話帳掲載事項を走査して走査結果を生成すること及び前記走査結果を処理して前記広告に関する情報を抽出することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記抽出された情報は、前記店舗・施設の名前及び前記店舗・施設の住所を含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記抽出された情報は、前記店舗・施設の名前及び前記店舗・施設の電話番号を含む請求項14に記載の方法。
【請求項17】
所在地を決定する前記行為は、前記企業住所情報の郵便番号を使用する請求項1に記載の方法。
【請求項18】
所在地を決定する前記行為は、前記電話番号の市外局番を使用する請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記広告のうちの少なくとも1つは、コール・オン・セレクト機能を有する請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記広告のうちの少なくとも1つは、前記店舗・施設と関連づけられたより詳細な広告へのユーザーが選択可能なリンクを有する請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記広告のうちの少なくとも1つは、前記店舗・施設と関連づけられたウェブサイトへのユーザーが選択可能なリンクを有する請求項1に記載の方法
【請求項22】
コンピュータによって実装される方法であって、
a)店舗・施設に関する情報の組を職業別電話帳掲載事項から入手することと、
b)前記組の各々に関して、前記職業別電話帳掲載事項によって網羅される地域を用いて所在地を決定することと、
c)前記組の各々に関して、広告提供ターゲットを前記決定された所在地に対応する問い合わせに特定するターゲット特定情報を含む広告を生成すること、とを具備する方法。
【請求項23】
d)クライアントデバイスの所在位置に関する情報を含む問い合わせを受け入れることと、
e)前記生成された広告のうちで前記クライアントデバイスの前記所在位置にターゲットを特定するターゲット特定情報を含む少なくとも1つの広告を決定すること、とをさらに具備する請求項22に記載の方法。
【請求項24】
f)前記生成された広告のうちの前記決定された少なくとも1つの広告の少なくとも一部の順序を設定することをさらに具備する請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記生成された広告のうちの前記決定された少なくとも1つの広告の少なくとも一部の順序を設定する前記行為は、(i)現在のユーザーの関心との関連性、(ii)ユーザー型との関連性、(iii)ユーザーとの関連性、(iv)1回のインプレッション当たりのオファー、(v)ユーザーによる1回の選択当たりのオファー、(vi)ユーザーによる1回のコンバージョン当たりのオファー、(vii)前記広告のパフォーマンスパラメータ、及び(viii)所在位置ターゲット特定情報のうちの少なくとも1つを用いて、前記生成された広告のうちの前記決定された少なくとも1つの広告の点数を付けることを含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
a)店舗・施設に関する情報の組を入手する手段であって、各組は企業住所情報及び電話番号のうちの少なくとも1つを含む手段と、
b)前記組の各々に関して、前記企業住所情報の少なくとも一部分及び前記電話番号の少なくとも一部分のうちの少なくとも1つを用いて所在地を決定する手段と、
c)前記組の各々に関して、広告提供ターゲットを前記決定された所在地に対応する問い合わせに特定するターゲット特定情報を含む広告を生成する手段と、を具備する装置。
【請求項27】
a)店舗・施設に関する情報の組を職業別電話帳掲載事項から入手する手段と、
b)前記組の各々に関して、前記職業別電話帳掲載事項によって網羅される地域を用いて所在地を決定する手段と、
c)前記組の各々に関して、広告提供ターゲットを前記決定された所在地に対応する問い合わせに特定するターゲット特定情報を含む広告を生成する手段と、を具備する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−65658(P2011−65658A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−232591(P2010−232591)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【分割の表示】特願2007−519374(P2007−519374)の分割
【原出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【出願人】(502208397)グーグル インコーポレイテッド (161)