サウナ装置と、それを用いたサウナ室
【課題】サウナ装置と、それを用いたサウナ室に関するもので、既設住宅に、サウナ装置を簡単に装着できるようにすること。
【解決手段】サウナ筐体1の天井7上面に配置されるレール10と、このレール10に可動自在に支持されるサウナ機器11とを備え、前記サウナ機器11は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有する構成とした。
【解決手段】サウナ筐体1の天井7上面に配置されるレール10と、このレール10に可動自在に支持されるサウナ機器11とを備え、前記サウナ機器11は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有する構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サウナ装置と、それを用いたサウナ室に関するものである。
【背景技術】
【0002】
サウナ室は、サウナ筐体の天井上面に、サウナ装置を設置することで構成されている。
【0003】
また、前記サウナ装置は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有し、前記噴出口カバーを介して、噴出手段からの温水、あるいは蒸気をサウナ筐体内に噴出させる構成となっている(例えば下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−171299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来例における課題は、既設住宅には、サウナ装置を簡単には設置することができないと言うことであった。
【0006】
すなわち、サウナ室は浴室と兼用されることが多く、既設住宅における浴室をサウナ室に変更するためには、その浴室の天井上面に、サウナ装置を設置しなければならない。
【0007】
しかしながら、近年の浴室は、バスユニットとして売り出され、このバスユニットでは天井も一体化されたユニット構成となっている。
【0008】
したがって、サウナ装置を、既設住宅のバスユニットの天井上面に設置するためには、このバスユニットの天井を切り離さねばならない。
【0009】
しかし、一度、切り離した天井を再度バスユニットに一体化することは非常に難しく、また例えこの一体化を行ったとしても、その結合部分が、極めて目立つ状態で、浴室内に露出する状態となるので、バスユニットとしての美観を大幅に低下させてしてしまう。
【0010】
このため、現実的には、このようにしてまで既設住宅に、サウナ装置を設置することはあまり行われていない。
【0011】
そこで、本発明は、既設住宅に、サウナ装置を簡単に装着できるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そして、この目的を達成するために本発明のサウナ装置は、サウナ筐体の天井上面に配置されるレールと、このレールに可動自在に支持されるサウナ機器とを備え、前記サウナ機器は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有する構成とし、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0013】
以上のように本発明のサウナ装置は、サウナ筐体の天井上面に配置されるレールと、このレールに可動自在に配置されるサウナ機器とを備え、前記サウナ機器は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有する構成としたものであるので、既設住宅に、サウナ機器を簡単に設置できるようになる。
【0014】
すなわち、本発明のサウナ装置は、そのサウナ機器を、サウナ筐体の天井上面に配置したレールに可動自在に支持させる構成としている。
【0015】
このため、サウナ筐体の天井面に設置されている既設の点検口から、このレールさえ天井上面に押し込めば、後はこの点検口からサウナ機器を天井上面に押し込み、前記レールに対してサウナ機器を可動自在に支持させれば、サウナ筐体の天井上面に、サウナ装置を簡単に設置することができる。
【0016】
また、点検口の本来目的である点検を行う時には、サウナ機器をレール上で可動させれば、サウナ機器を点検口外へ移動することができるので、この点検も簡単に行うことができる。
【0017】
また、点検口はバスユニットの洗い場側に設けることが多く、サウナ浴を行う場所も前記洗い場側で浴びることが位置的に多い。このためサウナ装置から吹き出す向きを変えることにより浴室洗い場のみをサウナ空間とすることができるので、少ない投入熱量でサウナ浴を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態にかかるサウナ装置を設置したサウナ室を示す透視斜視図
【図2】同要部の斜視図
【図3】同要部の透視正面図
【図4】同レールの分解斜視図
【図5】同設置方法を示す斜視図
【図6】同設置方法を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態のサウナ室を、添付図面を用いて説明する。
【0020】
(実施の形態)
図1は本発明の一実施形態を示し、サウナ室を構成するサウナ筐体1は、バスユニットとして既に、住宅に設置されたものである。
【0021】
すなわち、このサウナ筐体1は立方体形状をしており、内部には浴槽2と、シャワー3、蛇口4、給水栓5が設けられ、また前面側にはドア6が設けられている。
【0022】
バスユニット化されているサウナ筐体1の天井7には、図2に示すように矩形状の点検口8が設けられており、この点検口8は、通常は蓋(図示せず)で開閉自在に覆われているが、本実施形態では、この蓋を取り除き、この点検口8を利用して天井7部分に、サウナ装置9を設置している。
【0023】
具体的には、本実施形態のサウナ装置9は、サウナ筐体1の天井7上面に、平行に配置された2本のレール10と、これら2本のレール10上に可動自在に支持されたサウナ機器11とから構成されている。
【0024】
また、前記サウナ機器11は、図3に示すように、立方体形状の本体ケース12と、この本体ケース12内に設けられた温水、あるいは蒸気の噴出手段12aと、この噴出手段12aの下方に配置した噴出口カバー13とを有する。
【0025】
以上の構成において、サウナ筐体1の天井7部分への、サウナ装置9設置方法について説明する。
【0026】
この設置については先ず、上述のごとく、サウナ筐体1の天井7部分に設けられている点検口8の蓋(図示せず)を外す。
【0027】
次に、点検口8からサウナ筐体1の天井7上面側に、レール10を挿入する。
【0028】
この時、レール10は、図4に示すように左右のレール10a、10bに分離されているので、それぞれを点検口8からサウナ筐体1の天井7上面側に挿入し(押し出す)、次に図5に示すごとく各レール10a、10bの外端側の引掛り部10cを、サウナ筐体1の側面1a上方に引掛けた状態とする。
【0029】
そして、この状態で、図4に示すように、ネジ14を、レール10bのネジ孔10dに螺号させ、これによりレール10a、10bを一体化するとともに、図5に示すように2本のレール10をサウナ筐体1の天井7上面に、平行に配置する。
【0030】
この状態で、これら2本のレール10間の一端側(図2のごとく点検口8から遠方側)には、これら2本のレール10を結合する結合体15aを設ける。
【0031】
そして、この状態で、図6のごとく、2本のレール10間の他端側(図6のごとく点検口8側)を外方に広げ、点検口8の外側にレール10が位置する状態とする。なお、このように2本のレール10間の他端側(図6のごとく点検口8側)を外方に広げることができるように、上述した各レール10a、10bの外端側の引掛り部10cを、サウナ筐体1の側面1a上方に引掛ける時には、これらの引掛り部10cと、側面1a間には隙間(図示せず)を設けるようにしている。
【0032】
さてこのように、2本のレール10間の他端側(図6のごとく点検口8側)を外方に広げ、点検口8の外側にレール10が位置する状態とした後、サウナ筐体1内から、点検口8を介して、サウナ機器11の本体ケース12を、サウナ筐体1の天井7上面側に押し上げる。勿論このように、点検口8から、本体ケース12を天井7上面側に押し上げるためには、本体ケース12は、点検口8よりも水平面の大きさを小さくしている。
【0033】
次に、この図6に示すように、2本のレール10間の一端側(結合体15a側)において、サウナ機器11の本体ケース12下面側に設けたローラ16を、レール10上に載せる。
【0034】
次に、レール10間の他端側(図6のごとく点検口8側)も結合体15bで結合し、これによりサウナ筐体1の天井7上面側において、2本のレール10を平行に配置すると共に、この平行配置された2本のレール10上にサウナ機器11の本体ケース12を、ローラ16で可動自在に配置する。
【0035】
なお、この状態において、サウナ機器11の本体ケース12下面側には、2本のレール10内面側に沿うように、レール外れ防止部17が設けられているので、2本のレール10上を、サウナ機器11の本体ケース12が可動する時に、この本体ケース12がレール10上から脱落することはない。
【0036】
さてこのように、サウナ筐体1の天井7上面側に、サウナ機器11の本体ケース12が配置された後には、この天井7上面側において電気的接続(図示せず)を行い、次にサウナ機器11の本体ケース12内から、サウナ機器11の給水ホース18の先端に設けた給水結合手段19を、前記点検口8から、サウナ筐体1内側に降ろす。
【0037】
そして、サウナ筐体1内側において、サウナ機器11の給水結合手段19と、給水ホース20の給水結合手段21を結合する。
【0038】
給水ホース20は図1のごとく給水栓5から分岐したもので、この給水栓5からは、給水ホース20、18を介して水、または温水が噴出手段12aに供給され、この噴出手段12aにより、加熱、微細化が行われる。
【0039】
そして、このようにして噴出手段12aで発生した温水、あるいは蒸気が、噴出口カバー13を介してサウナ筐体1内に供給され、これによりサウナ筐体1内で、サウナを体感することができる。
【0040】
なお、噴出口カバー13は、図3に示すようにサウナ機器11の本体ケース12に対して上下動自在に取り付けられるようになっており、これにより噴出口カバー13がサウナ筐体1の天井7面にフィットし、美観の高い状態で取り付けられるようになっている。
【0041】
また、この図3に示すように、点検口8上にサウナ機器11が存在する状態では、点検口8の上面は、サウナ機器11の本体ケース12で覆われた状態となっているので、点検口8から温水、あるいは蒸気がサウナ筐体1外へと漏れることはない。
【0042】
さて、サウナ筐体1の天井7上面側において、このサウナ装置9や、他の設備の点検をする時には、先ずサウナ機器11の給水結合手段19と、給水ホース20の給水結合手段21との結合を解除し、次に噴出口カバー13を本体ケース12から取り外し、その後、サウナ機器11の本体ケース12をローラ16転動により、図6に示す方向に移動させ、これにより点検口8を露出させる。
【0043】
その結果、点検口8からサウナ筐体1外に顔を突き出し、これにて適宜の点検を行う。
【0044】
また、この点検後は、上記組み立て時と同じように、ローラ16転動により点検口8部分にサウナ機器11を移動させ、次にこのサウナ機器11の給水結合手段19を、前記点検口8から、サウナ筐体1内側に降ろす。
【0045】
そして、サウナ筐体1内側において、サウナ機器11の給水結合手段19と、給水ホース20の給水結合手段21を結合し、次に噴出口カバー13をサウナ機器11の本体ケース12に装着する。
【0046】
なお、上述した実施形態では、複数のレール10a、10bを結合してレール10を構成したが、レール10は、伸縮自在としても良い。つまり、レール10を点検口8からサウナ筐体1上に挿入する時には収縮させ、その後サウナ筐体1上で伸ばすようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように本発明のサウナ装置は、サウナ筐体の天井上面に配置されるレールと、このレールに可動自在に配置されるサウナ機器とを備え、前記サウナ機器は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有する構成としたものであるので、既設住宅に、サウナ機器を簡単に設置できるようになる。
【0048】
すなわち、本発明のサウナ装置は、そのサウナ機器を、サウナ筐体の天井上面に配置したレールに可動自在に支持する構成としている。
【0049】
このため、サウナ筐体の天井面に設置されている既設の点検口から、このレールさえ天井上面に押し込めば、後はこの点検口からサウナ機器を天井上面に押し込み、前記レールに対してサウナ機器を可動自在に支持させれば、サウナ筐体の天井上面に、サウナ装置を簡単に設置することができる。
【0050】
また、点検口の本来目的である点検を行う時には、サウナ機器をレール上で可動させれば、サウナ機器を点検口外へ移動することができるので、この点検も簡単に行うことができる。
【0051】
このため、既設の住宅の住民もサウナを簡単に楽しめるものとなる。
【符号の説明】
【0052】
1 サウナ筐体
2 浴槽
3 シャワー
4 蛇口
5 給水栓
6 ドア
7 天井
8 点検口
9 サウナ装置
10、10a、10b レール
11 サウナ機器
12 本体ケース
12a 噴出手段
13 噴出口カバー
14 ネジ
15a、15b 結合体
16 ローラ
17 レール外れ防止部
18 給水ホース
19 給水結合手段
20 給水ホース
21 給水結合手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、サウナ装置と、それを用いたサウナ室に関するものである。
【背景技術】
【0002】
サウナ室は、サウナ筐体の天井上面に、サウナ装置を設置することで構成されている。
【0003】
また、前記サウナ装置は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有し、前記噴出口カバーを介して、噴出手段からの温水、あるいは蒸気をサウナ筐体内に噴出させる構成となっている(例えば下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−171299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来例における課題は、既設住宅には、サウナ装置を簡単には設置することができないと言うことであった。
【0006】
すなわち、サウナ室は浴室と兼用されることが多く、既設住宅における浴室をサウナ室に変更するためには、その浴室の天井上面に、サウナ装置を設置しなければならない。
【0007】
しかしながら、近年の浴室は、バスユニットとして売り出され、このバスユニットでは天井も一体化されたユニット構成となっている。
【0008】
したがって、サウナ装置を、既設住宅のバスユニットの天井上面に設置するためには、このバスユニットの天井を切り離さねばならない。
【0009】
しかし、一度、切り離した天井を再度バスユニットに一体化することは非常に難しく、また例えこの一体化を行ったとしても、その結合部分が、極めて目立つ状態で、浴室内に露出する状態となるので、バスユニットとしての美観を大幅に低下させてしてしまう。
【0010】
このため、現実的には、このようにしてまで既設住宅に、サウナ装置を設置することはあまり行われていない。
【0011】
そこで、本発明は、既設住宅に、サウナ装置を簡単に装着できるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そして、この目的を達成するために本発明のサウナ装置は、サウナ筐体の天井上面に配置されるレールと、このレールに可動自在に支持されるサウナ機器とを備え、前記サウナ機器は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有する構成とし、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0013】
以上のように本発明のサウナ装置は、サウナ筐体の天井上面に配置されるレールと、このレールに可動自在に配置されるサウナ機器とを備え、前記サウナ機器は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有する構成としたものであるので、既設住宅に、サウナ機器を簡単に設置できるようになる。
【0014】
すなわち、本発明のサウナ装置は、そのサウナ機器を、サウナ筐体の天井上面に配置したレールに可動自在に支持させる構成としている。
【0015】
このため、サウナ筐体の天井面に設置されている既設の点検口から、このレールさえ天井上面に押し込めば、後はこの点検口からサウナ機器を天井上面に押し込み、前記レールに対してサウナ機器を可動自在に支持させれば、サウナ筐体の天井上面に、サウナ装置を簡単に設置することができる。
【0016】
また、点検口の本来目的である点検を行う時には、サウナ機器をレール上で可動させれば、サウナ機器を点検口外へ移動することができるので、この点検も簡単に行うことができる。
【0017】
また、点検口はバスユニットの洗い場側に設けることが多く、サウナ浴を行う場所も前記洗い場側で浴びることが位置的に多い。このためサウナ装置から吹き出す向きを変えることにより浴室洗い場のみをサウナ空間とすることができるので、少ない投入熱量でサウナ浴を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態にかかるサウナ装置を設置したサウナ室を示す透視斜視図
【図2】同要部の斜視図
【図3】同要部の透視正面図
【図4】同レールの分解斜視図
【図5】同設置方法を示す斜視図
【図6】同設置方法を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態のサウナ室を、添付図面を用いて説明する。
【0020】
(実施の形態)
図1は本発明の一実施形態を示し、サウナ室を構成するサウナ筐体1は、バスユニットとして既に、住宅に設置されたものである。
【0021】
すなわち、このサウナ筐体1は立方体形状をしており、内部には浴槽2と、シャワー3、蛇口4、給水栓5が設けられ、また前面側にはドア6が設けられている。
【0022】
バスユニット化されているサウナ筐体1の天井7には、図2に示すように矩形状の点検口8が設けられており、この点検口8は、通常は蓋(図示せず)で開閉自在に覆われているが、本実施形態では、この蓋を取り除き、この点検口8を利用して天井7部分に、サウナ装置9を設置している。
【0023】
具体的には、本実施形態のサウナ装置9は、サウナ筐体1の天井7上面に、平行に配置された2本のレール10と、これら2本のレール10上に可動自在に支持されたサウナ機器11とから構成されている。
【0024】
また、前記サウナ機器11は、図3に示すように、立方体形状の本体ケース12と、この本体ケース12内に設けられた温水、あるいは蒸気の噴出手段12aと、この噴出手段12aの下方に配置した噴出口カバー13とを有する。
【0025】
以上の構成において、サウナ筐体1の天井7部分への、サウナ装置9設置方法について説明する。
【0026】
この設置については先ず、上述のごとく、サウナ筐体1の天井7部分に設けられている点検口8の蓋(図示せず)を外す。
【0027】
次に、点検口8からサウナ筐体1の天井7上面側に、レール10を挿入する。
【0028】
この時、レール10は、図4に示すように左右のレール10a、10bに分離されているので、それぞれを点検口8からサウナ筐体1の天井7上面側に挿入し(押し出す)、次に図5に示すごとく各レール10a、10bの外端側の引掛り部10cを、サウナ筐体1の側面1a上方に引掛けた状態とする。
【0029】
そして、この状態で、図4に示すように、ネジ14を、レール10bのネジ孔10dに螺号させ、これによりレール10a、10bを一体化するとともに、図5に示すように2本のレール10をサウナ筐体1の天井7上面に、平行に配置する。
【0030】
この状態で、これら2本のレール10間の一端側(図2のごとく点検口8から遠方側)には、これら2本のレール10を結合する結合体15aを設ける。
【0031】
そして、この状態で、図6のごとく、2本のレール10間の他端側(図6のごとく点検口8側)を外方に広げ、点検口8の外側にレール10が位置する状態とする。なお、このように2本のレール10間の他端側(図6のごとく点検口8側)を外方に広げることができるように、上述した各レール10a、10bの外端側の引掛り部10cを、サウナ筐体1の側面1a上方に引掛ける時には、これらの引掛り部10cと、側面1a間には隙間(図示せず)を設けるようにしている。
【0032】
さてこのように、2本のレール10間の他端側(図6のごとく点検口8側)を外方に広げ、点検口8の外側にレール10が位置する状態とした後、サウナ筐体1内から、点検口8を介して、サウナ機器11の本体ケース12を、サウナ筐体1の天井7上面側に押し上げる。勿論このように、点検口8から、本体ケース12を天井7上面側に押し上げるためには、本体ケース12は、点検口8よりも水平面の大きさを小さくしている。
【0033】
次に、この図6に示すように、2本のレール10間の一端側(結合体15a側)において、サウナ機器11の本体ケース12下面側に設けたローラ16を、レール10上に載せる。
【0034】
次に、レール10間の他端側(図6のごとく点検口8側)も結合体15bで結合し、これによりサウナ筐体1の天井7上面側において、2本のレール10を平行に配置すると共に、この平行配置された2本のレール10上にサウナ機器11の本体ケース12を、ローラ16で可動自在に配置する。
【0035】
なお、この状態において、サウナ機器11の本体ケース12下面側には、2本のレール10内面側に沿うように、レール外れ防止部17が設けられているので、2本のレール10上を、サウナ機器11の本体ケース12が可動する時に、この本体ケース12がレール10上から脱落することはない。
【0036】
さてこのように、サウナ筐体1の天井7上面側に、サウナ機器11の本体ケース12が配置された後には、この天井7上面側において電気的接続(図示せず)を行い、次にサウナ機器11の本体ケース12内から、サウナ機器11の給水ホース18の先端に設けた給水結合手段19を、前記点検口8から、サウナ筐体1内側に降ろす。
【0037】
そして、サウナ筐体1内側において、サウナ機器11の給水結合手段19と、給水ホース20の給水結合手段21を結合する。
【0038】
給水ホース20は図1のごとく給水栓5から分岐したもので、この給水栓5からは、給水ホース20、18を介して水、または温水が噴出手段12aに供給され、この噴出手段12aにより、加熱、微細化が行われる。
【0039】
そして、このようにして噴出手段12aで発生した温水、あるいは蒸気が、噴出口カバー13を介してサウナ筐体1内に供給され、これによりサウナ筐体1内で、サウナを体感することができる。
【0040】
なお、噴出口カバー13は、図3に示すようにサウナ機器11の本体ケース12に対して上下動自在に取り付けられるようになっており、これにより噴出口カバー13がサウナ筐体1の天井7面にフィットし、美観の高い状態で取り付けられるようになっている。
【0041】
また、この図3に示すように、点検口8上にサウナ機器11が存在する状態では、点検口8の上面は、サウナ機器11の本体ケース12で覆われた状態となっているので、点検口8から温水、あるいは蒸気がサウナ筐体1外へと漏れることはない。
【0042】
さて、サウナ筐体1の天井7上面側において、このサウナ装置9や、他の設備の点検をする時には、先ずサウナ機器11の給水結合手段19と、給水ホース20の給水結合手段21との結合を解除し、次に噴出口カバー13を本体ケース12から取り外し、その後、サウナ機器11の本体ケース12をローラ16転動により、図6に示す方向に移動させ、これにより点検口8を露出させる。
【0043】
その結果、点検口8からサウナ筐体1外に顔を突き出し、これにて適宜の点検を行う。
【0044】
また、この点検後は、上記組み立て時と同じように、ローラ16転動により点検口8部分にサウナ機器11を移動させ、次にこのサウナ機器11の給水結合手段19を、前記点検口8から、サウナ筐体1内側に降ろす。
【0045】
そして、サウナ筐体1内側において、サウナ機器11の給水結合手段19と、給水ホース20の給水結合手段21を結合し、次に噴出口カバー13をサウナ機器11の本体ケース12に装着する。
【0046】
なお、上述した実施形態では、複数のレール10a、10bを結合してレール10を構成したが、レール10は、伸縮自在としても良い。つまり、レール10を点検口8からサウナ筐体1上に挿入する時には収縮させ、その後サウナ筐体1上で伸ばすようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように本発明のサウナ装置は、サウナ筐体の天井上面に配置されるレールと、このレールに可動自在に配置されるサウナ機器とを備え、前記サウナ機器は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有する構成としたものであるので、既設住宅に、サウナ機器を簡単に設置できるようになる。
【0048】
すなわち、本発明のサウナ装置は、そのサウナ機器を、サウナ筐体の天井上面に配置したレールに可動自在に支持する構成としている。
【0049】
このため、サウナ筐体の天井面に設置されている既設の点検口から、このレールさえ天井上面に押し込めば、後はこの点検口からサウナ機器を天井上面に押し込み、前記レールに対してサウナ機器を可動自在に支持させれば、サウナ筐体の天井上面に、サウナ装置を簡単に設置することができる。
【0050】
また、点検口の本来目的である点検を行う時には、サウナ機器をレール上で可動させれば、サウナ機器を点検口外へ移動することができるので、この点検も簡単に行うことができる。
【0051】
このため、既設の住宅の住民もサウナを簡単に楽しめるものとなる。
【符号の説明】
【0052】
1 サウナ筐体
2 浴槽
3 シャワー
4 蛇口
5 給水栓
6 ドア
7 天井
8 点検口
9 サウナ装置
10、10a、10b レール
11 サウナ機器
12 本体ケース
12a 噴出手段
13 噴出口カバー
14 ネジ
15a、15b 結合体
16 ローラ
17 レール外れ防止部
18 給水ホース
19 給水結合手段
20 給水ホース
21 給水結合手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サウナ筐体の天井上面に配置されるレールと、このレールに可動自在に支持されるサウナ機器とを備え、前記サウナ機器は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有するサウナ装置。
【請求項2】
レールは所定間隔をおいて配置された少なくとも2本のレールを有し、サウナ機器は、これら2本のレール上に、可動自在に配置される請求項1に記載のサウナ装置。
【請求項3】
2本のレール間の一端側と、他端側に、これら2本のレールの結合体を設けた請求項2に記載のサウナ装置。
【請求項4】
レールは、伸縮自在とした請求項1〜3のいずれか一つに記載のサウナ装置。
【請求項5】
レールは、複数のレールを結合した構成とした請求項1〜3のいずれか一つに記載のサウナ装置。
【請求項6】
サウナ機器は、給水ホースを有し、この給水ホースの先端には、給水結合手段を設けた請求項1から5のいずれか一つに記載のサウナ装置。
【請求項7】
天井に点検口を有するサウナ筐体と、このサウナ筐体の天井部に取り付けた請求項1から6のいずれか一つに記載のサウナ装置とを備えたサウナ室。
【請求項8】
天井に点検口を有するサウナ筐体と、このサウナ筐体の天井部に取り付けた請求項6に記載のサウナ装置とを備え、サウナ装置の給水ホースの先端に設けた給水結合手段は、前記点検口の、サウナ筐体内側において、給水手段と結合したサウナ室。
【請求項9】
点検口の、サウナ筐体内側を、サウナ装置の噴出口カバーで覆った請求項7または8に記載のサウナ室。
【請求項10】
点検口の、サウナ筐体内側を、サウナ装置の噴出口カバーで覆うとともに、この噴出口カバーのサウナ筐体内側において、サウナ装置の給水ホースの先端に設けた給水結合手段を、給水手段と結合した請求項8に記載のサウナ室。
【請求項1】
サウナ筐体の天井上面に配置されるレールと、このレールに可動自在に支持されるサウナ機器とを備え、前記サウナ機器は、温水、あるいは蒸気の噴出手段と、この噴出手段の下方に配置した噴出口カバーとを有するサウナ装置。
【請求項2】
レールは所定間隔をおいて配置された少なくとも2本のレールを有し、サウナ機器は、これら2本のレール上に、可動自在に配置される請求項1に記載のサウナ装置。
【請求項3】
2本のレール間の一端側と、他端側に、これら2本のレールの結合体を設けた請求項2に記載のサウナ装置。
【請求項4】
レールは、伸縮自在とした請求項1〜3のいずれか一つに記載のサウナ装置。
【請求項5】
レールは、複数のレールを結合した構成とした請求項1〜3のいずれか一つに記載のサウナ装置。
【請求項6】
サウナ機器は、給水ホースを有し、この給水ホースの先端には、給水結合手段を設けた請求項1から5のいずれか一つに記載のサウナ装置。
【請求項7】
天井に点検口を有するサウナ筐体と、このサウナ筐体の天井部に取り付けた請求項1から6のいずれか一つに記載のサウナ装置とを備えたサウナ室。
【請求項8】
天井に点検口を有するサウナ筐体と、このサウナ筐体の天井部に取り付けた請求項6に記載のサウナ装置とを備え、サウナ装置の給水ホースの先端に設けた給水結合手段は、前記点検口の、サウナ筐体内側において、給水手段と結合したサウナ室。
【請求項9】
点検口の、サウナ筐体内側を、サウナ装置の噴出口カバーで覆った請求項7または8に記載のサウナ室。
【請求項10】
点検口の、サウナ筐体内側を、サウナ装置の噴出口カバーで覆うとともに、この噴出口カバーのサウナ筐体内側において、サウナ装置の給水ホースの先端に設けた給水結合手段を、給水手段と結合した請求項8に記載のサウナ室。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2011−19733(P2011−19733A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167419(P2009−167419)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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