サウナ装置
【課題】 設定温度から大幅に外れることがない温風をサウナ室内に供給可能なサウナ装置を提供する。
【解決手段】 サウナ入浴が可能な安定モード時において、サウナ室2内の温度を検知する室内温度センサ52で検知された値と設定温度とを比較し、また、貯水部6内の温水温度を検知する貯水温度センサ50で検知された値と設定温度とを比較して、設定温度よりも所定値以下の値であれば貯水部6内にある加熱ヒータ9をONし、設定温度よりも所定値以上の値であれば加熱ヒータ9をOFFすることで、貯水部6内の温水温度を設定温度付近で推移させることが可能となるので、サウナ室2内に設定温度から大幅に外れた温度の温風が供給されず、加熱ヒータ9のON/OFF回数が増加することを防止できる。
【解決手段】 サウナ入浴が可能な安定モード時において、サウナ室2内の温度を検知する室内温度センサ52で検知された値と設定温度とを比較し、また、貯水部6内の温水温度を検知する貯水温度センサ50で検知された値と設定温度とを比較して、設定温度よりも所定値以下の値であれば貯水部6内にある加熱ヒータ9をONし、設定温度よりも所定値以上の値であれば加熱ヒータ9をOFFすることで、貯水部6内の温水温度を設定温度付近で推移させることが可能となるので、サウナ室2内に設定温度から大幅に外れた温度の温風が供給されず、加熱ヒータ9のON/OFF回数が増加することを防止できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、貯水部に貯留した温水を破砕し微細水滴及びマイナスイオンを生成して、それをサウナ室内に供給するサウナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人は先に下記の特許文献1にて、サウナ室内に低温高湿のサウナ雰囲気を形成するサウナ装置を提供した。かかるサウナ装置を図10を用いて説明すると、図10において、101は低温のサウナ室102のベンチ103下に備えられた微細水滴及びマイナスイオン発生装置で、サウナ室102内の上部まで延びた吸引ダクト104を介して該サウナ室102内の空気を吸引し、塵や細菌を除去した後に、加熱昇温した微細水滴及びマイナスイオンをベンチ103下方に形成した放出口105からサウナ室102に供給して、順次これを繰り返してサウナ室102の空気を循環させることで、サウナ室102を使用室温38〜42℃、相対湿度90%以上の低温高湿サウナの使用雰囲気とするものである。
【0003】
次に、前記微細水滴及びマイナスイオン発生装置101について、図11と図12に基づいて説明すると、106は水を一定量貯留する貯水部、107は貯水部106の一側壁に接続され貯水部106に給水する給水管、108は給水管107の途中に設けられ給水管107の開閉を行う自動給水弁、109は貯水部106に貯められた水を加熱する加熱ヒータ、110は貯水部106の底部に接続され貯水部106に貯められた水または加熱ヒータ109に加熱された加熱水を排水する排水管、111は排水管110の途中に設けられ排水管110の開閉を行う自動排水弁、112は排水管110の途中で自動排水弁111より下流側に設けられ下水の臭気等の侵入を防ぐ排水トラップである。
【0004】
113は下部を水没させ上方に向かって径が拡大した擂り鉢状の回転体114を回転させる回転用モータ、115は前記回転体114の外周に所定間隔を保持して位置し、回転体114と共に回転する円筒状の多孔体で、前記回転体114は前記回転用モータ113による駆動で回転し、回転体114の回転による遠心力で貯水部106内の水を汲み上げると共に空気を飛散させ、そして多孔体115全周壁に形成した多数のスリットや金網やパンチングメタル等を、通過させたり、ぶつけて破砕させることで、水の粒子を微細化してナノメートル(nm)サイズの微細水滴を生成すると共に、この水の粒子の微細化によるレナード効果でマイナスイオンを発生させるものであり、回転体114を回転させる回転用モータ113と、回転体114と、回転体114と共に回転する多孔体115とから水破砕手段が構成されているものである。また、116は回転用モータ113を収容する防水カバー、117は前記多孔体115の外周に所定の間隔を置いて多孔体115を覆うように配置された楕円形状の空気案内筒である。
【0005】
118は送風機で、吸引ダクト104を介して吸引されたサウナ室102内の空気を、微細水滴及びマイナスイオン発生装置101内に導き、微細水滴及びマイナスイオン発生装置101内で発生した微細水滴及びマイナスイオンをのせて、サウナ室102に送風により供給するものであり、また、119は吸引ダクト104を介して吸引されたサウナ室102内の空気を加熱する空気ヒータである。
【0006】
次に、この従来のサウナ装置の作動について図13のフローチャートを用いて説明する。
今サウナ装置の運転スイッチ(図示せず)をON操作すると運転ランプ(図示せず)が点灯し、サウナ装置の運転が開始され、まず、貯水部106内の水または温水を排水する排水管110の開閉を行う自動排水弁111を開弁し、貯水部106内に給水する給水管107を開閉する自動給水弁108を開弁して、貯水部106内に給水を行い、貯水部106内を洗浄して排水するクリーニングモードが行われる。
【0007】
クリーニングモードが終了すると、自動排水弁111を閉弁して、貯水部106内に給水を行い、加熱ヒータ109に通電し貯水部106内の水を殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転用モータ113を駆動させて回転体114及び多孔体115を回転させる除菌モードAが行われる。
【0008】
除菌モードAが終了すると、送風機118の駆動を開始させると共に、空気ヒータ119を通電させ、さらに、貯水部106内に貯水されている温水温度を、サウナ室の設定温度よりも高い温度に保つよう加熱ヒータ109を制御して、サウナ室102を設定温度まで立ち上げる立ち上げモードが行われる。
【0009】
立ち上げモードが終了すると、サウナ室102内の天井部に備えられた室内温度センサ120で検知される温度が設定温度−0.5℃の値以下であれば加熱ヒータ109をON操作し、設定温度以上であれば加熱ヒータ109をOFF操作することでサウナ室2内の温度を調節し、サウナ室102内の温度が設定温度に維持されることで快適なサウナ入浴の実施が可能な安定モードが行われる。
【0010】
安定モードで連続運転時間が終了すると、送風機118を停止し、運転ランプが消灯され、自動的に運転スイッチOFFとなる。そして、前記安定モードが終了すると、加熱ヒータ109により貯水部106内の水を殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転用モータ113を駆動させて回転体114及び多孔体115を回転させる除菌モードBが行われる。
【0011】
除菌モードBでの除菌が終了すると、回転用モータ113の駆動を停止させて回転体114及び多孔体115の回転を停止させ自動排水弁111を開弁して貯水部106内の温水を排水し、前記除菌モードBが終了すると、送風機118を駆動させると共に空気ヒータ119を通電させ、微細水滴及びマイナスイオン発生装置101内及びサウナ室102内を乾燥させる乾燥モードが行われるものであり、乾燥モードが終了するとサウナ装置は自動排水弁111が開弁の状態のまま停止状態となるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特願2008−209414号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
この従来のものでは、送風機118が微細水滴及びマイナスイオン発生装置101の上部に設置されていることで、サウナ装置をよりコンパクトなサイズにできなかったが、この送風機118を微細水滴及びマイナスイオン発生装置101の周壁に設置すると、高さが低くなりサウナ室102の床下に容易に収納できるので使用勝手が良くなった。しかし、サウナ装置をコンパクトにするにあたりサウナ室102を構成する側壁部を薄くしたことで室内の断熱性が落ちたことや、サウナ室102の容積が減少したことで扉の開閉時にサウナ室102内の空気が外部に漏れて温度が急激に下がることで、サウナ室2内の温度を安定させるために加熱ヒータ109をON/OFF操作する回数が増えたことで、消費電力が増加していた。
【0014】
また、安定モード時のサウナ室102は室内温度センサ120の検知温度と事前に使用者が調節する設定温度とを比較し加熱ヒータ109をON/OFF操作してサウナ室2内の温度を調節しているが、サウナ室2内の温度を安定させるために加熱ヒータ109のON/OFF操作回数が増えたことで、設定温度−0.5℃以下を室内温度センサ120が検知しヒータをON操作してサウナ室2内に送風すると、貯水部106内の温水温度が50℃前後の高温だったとしても、室内温度センサ120での検知温度のみで送風の判断をしていたので、50℃前後の温風が放出口105から噴出する場合があり、入浴者にとって不快であり火傷の危険もあった。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では水を貯留する貯水部と、該貯水部の水を加熱する加熱手段としての加熱ヒータと、前記貯水部に貯留する水に下部を水没させた回転体と、該回転体の外周に位置して該回転体と共に回転しこの回転による遠心力で飛散される水及び空気が通過可能な円筒状の多孔体と、前記回転体を駆動させる回転用モータとで構成され、前記貯水部に貯留された温水を前記回転体の回転により汲み上げ前記多孔体にぶつけて破砕して微細水滴及びマイナスイオンを生成する水破砕手段と、該水破砕手段で生成された微細水滴及びマイナスイオンをサウナ室内に供給する送風機と、サウナ室内の温度を検知する室内温度センサと、前記貯水部内に貯留する温水の温度を検知する貯水温度センサと、前記加熱ヒータの駆動を制御してサウナ室内を設定温度に調節する制御手段とを備え、前記室内温度センサで検知された温度と設定温度を比較した結果と、前記貯水温度センサで検知された温度と設定温度を比較した結果とに基づいて、前記加熱ヒータの駆動を制御するものである。
【0016】
また、請求項2では前記室内温度センサ及び前記貯水温度センサで検知された温度が設定温度に対して所定値以下であれば前記加熱ヒータをON操作し、また、前記室内温度センサもしくは前記貯水温度センサで検知された温度が設定温度に対して所定値以上であればヒータをOFF操作するものである。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、室内温度センサで検知されたサウナ室内の温度と設定温度を比較し、さらに、貯水温度センサで検知された貯水部内の温度と設定温度を比較した結果に基づいて加熱ヒータのON/OFF操作を行うので、貯水部内にある温水の温度が設定温度から大きく外れることがなく、常に設定温度に近い温風をサウナ室内に供給することができるため、加熱ヒータをON/OFF操作する回数の増加を防ぐことで消費電力が抑えられ、入浴者が火傷等を負う危険を防止して快適な入浴を楽しめるものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の一実施形態におけるサウナ装置の概略構成図。
【図2】同一実施形態の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の要部断面図。
【図3】同一実施形態のケーシングの平面図。
【図4】同一実施形態の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の要部断面図。
【図5】同一実施形態の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の水平断面図。
【図6】同一実施形態のサウナ室の外観図。
【図7】同一実施形態の要部電気回路ブロック図
【図8】同一実施形態の一連の動作を示すフローチャート
【図9】同一実施形態の安定モード時の動作を示すフローチャート
【図10】従来例のサウナ装置の概略構成図
【図11】従来例の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の横断面図
【図12】従来例の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の縦断面図
【図13】従来例の一連の動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明のサウナ装置の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1において、1は低温のサウナ室2の床下3に備えられた微細水滴及びマイナスイオン発生装置で、サウナ室2内の床に開口した吸引口4を介して該サウナ室2内の空気を吸引し、塵や細菌を除去した後に、加熱昇温した微細水滴及びマイナスイオンを床に形成した放出口5からサウナ室2に供給して、順次これを繰り返してサウナ室2の空気を循環させることで、サウナ室2を使用室温38〜42℃、相対湿度90%以上の低温高湿サウナの使用雰囲気とするものである。
【0020】
次に、前記微細水滴及びマイナスイオン発生装置1について、図2〜5に基づいて説明する。
6は水を一定量貯留する貯水部、7は貯水部6の一側壁に接続され貯水部6に給水する給水管、8は給水管7の途中に設けられ給水管7の開閉を行う自動給水弁、9は貯水部6に貯められた水を加熱し、貯水部6の水面下で貯水部6底部近傍に単相200V、2KWで平面視M字状に水平に取り付けられてU字部10を3箇所有した加熱ヒータ、11は貯水部6の一側壁に設けたオーバーフロー管、12は貯水部6の底部に接続され貯水部6に貯められた水または加熱ヒータ9に加熱された加熱水を排水する排水管、13は排水管12の途中に設けられ排水管12の開閉を行う自動排水弁、14は排水管12の途中で自動排水弁13より下流側に設けられ貯水部6からの排水を貯めて下水の臭気等の侵入を防ぐ排水トラップである。
【0021】
15は前記貯水部6内を処理室16と分離室17の2室に仕切る仕切壁で、下端を分離室17側を屈曲し水面との間の連通路18を水面近傍まで下げることにより、処理室16から分離室17へ向かう空気中の大粒のミスト(水滴)を水面にぶつけて落下させる気液分離器の役目も果たすようにしている。
【0022】
前記処理室16には、貯水部6の蓋体19に設けた挿通穴20に、防水カバー21の凹部22に回転用モータ23の下半分を収容して挿通し、回転用モータ23と支軸24とを連結し、下部を水没させ上方に向かって径が拡大した擂り鉢状の回転体25が、加熱ヒータ9の給水管7から一番離れた方のU字部10中に垂下して設けられ、この回転体25は前記回転用モータ23による駆動で回転し、その遠心力で加熱ヒータ9で加熱された貯水部6内の温水を回転体25表面及びむしろ裏面に沿って吸い上げ、上端に形成した複数の細孔26から周囲に飛散させるものである。
【0023】
前記分離室17には、仕切壁15の下端を分離室17下方に向かって傾斜屈曲させた第1の邪魔板27と、この仕切壁15と対向する側壁に、下方に向かって傾斜して取り付けた第2の邪魔板28とで交互に突出させて、中央部に下部の連通路18から上部の放出口5に向かう蛇行路29が形成されているものである。
【0024】
30は前記回転体25の外周に所定間隔を保持して位置し、該回転体25と共に回転する円筒状の多孔体で、回転体25の回転による遠心力で貯水部6内の水を汲み上げると共に空気を飛散させ、そして多孔体30全周壁に形成した多数のスリットや金網やパンチングメタル等から成る多孔部31を、通過させたり、ぶつけて破砕させることで、水の粒子を微細化してナノメートル(nm)サイズの微細水滴を生成すると共に、この水の粒子の微細化によるレナード効果でマイナスイオンを発生させるものであり、前記回転体25を回転させる回転用モータ23と、回転体25と、回転体25と共に回転する多孔体30とから水破砕手段が構成されているものである。
【0025】
32は前記多孔体30の外周に所定の間隔を置いて多孔体30を覆うように配置された楕円形状の空気案内筒で、円筒状の多孔体30との間には一対の大流通路33と一対の小流通路34とが形成されるように、処理室16の上方を塞ぐ中蓋35に設けられており、分離室17の上部側壁で該分離室17と放出口5とを連通する位置に備えられた円筒状のクロスフローファンから成る送風機36の駆動で、吸引ダクト4を介し蓋体19と中蓋35との間の給気口37から吸引されたサウナ室2内の空気を、一側壁に吸引ダクト4が接続される給気口37を有し蓋体19と中蓋35との間の空間で形成される給気室38に流入させ、処理室16上部の給気室38から処理室16に向かって回転体25の上方から空気案内筒32内に流入させることで、水の粒子の破砕回数を増やすと共に、空気のマイナス帯電も増加させ結果としてナノメートルサイズの微細水滴及びマイナスイオンを大量に発生させることができるものであり、例えばマイナスイオンではサウナ室2の中央部中間位置で約7000個/CCを検出するものである。なお、前記送風機36は回転数可変のクロスフローファンであり、回転数の高い強運転と回転数の低い弱運転とを行うことができるものである。
【0026】
前記送風機36は、貯水部6の周壁に突出した形で備えられ、断面逆L字状で細長いケーシング39内に収納されており、分離室17の吐出口40から吸引した微細水滴及びマイナスイオンを放出口5からサウナ室2に放出するものであり、又ケーシング39の内壁底部で一番低い部分には、微細がぶつかって発生する結露水を捕集する凹状の捕集溝41が幅方向一直線上に形成され、途中3箇所には立ち方向に延びる補助溝42を形成し、更に捕集溝41の幅方向の中間部には連通口43が形成され、捕集溝41はこの連通口43に向かって両側から下り傾斜しており、更に連通口43には捕集した結露水を排水する連通パイプ44が取り付けられている。
【0027】
45は貯水部6内の底部に備えられ貯水部6内の水または温水があるときに検出信号を出力する水位検出手段としての2つのフロートスイッチ46、47から成り、フロートスイッチ46は貯水部6に貯められる水の低水位を検出するもので、加熱ヒータ9が水面上に露呈しない所定水位まで水があるときに検出信号を出力するものであり、フロートスイッチ47は貯水部6に貯められる水の高水位を検出するもので、フロートスイッチ46が水ありを検出する水位よりも高い所定水位に達したときに、検出信号を出力するものであり、貯水部6の水位が加熱ヒータ9が水面上に露呈しない所定水位に低下すると、低水位検出用のフロートスイッチ46がOFFとなり、自動給水弁8を開弁して一定水位まで給水を行い、そして、貯水部6内が所定水位に達して、高水位検出用のフロートスイッチ47がONとなると、自動給水弁8を閉弁するものであり、サウナ運転中は常に貯水部6を所定水位範囲内に保持するものである。
【0028】
48は前記2つのフロートスイッチ46、47を貯水部6の水面変動の影響を受けないように保護する断面コ字状の保護枠で、正面及び両側方を水面上まで突出させた枠体とし、貯水部6の一側壁とで2つのフロートスイッチ46、47を囲ったものであり、上面で2つのフロートスイッチ46、47を垂下して固定している。
【0029】
49は吸引ダクト4と共に給気経路を構成する給気口37に取り付けられたU字状、100V、340Wの空気加熱手段としての空気ヒータで、給気口37の側壁から突出し該側壁に対して上方をやや後側に寝かせて傾斜させた状態にし、U字状のヒータ部分が重ならずに小さな面でサウナ室2内からの送風空気と効率良く接するよう配置しサウナ室2内からの空気を加熱するものであり、サウナ装置2の運転開始時に送風機36を駆動させると共に、空気ヒータ49に通電してサウナ室2を循環させる空気を加熱し、サウナ室2の雰囲気温度を上昇させて、立ち上がり時間の短縮を図るものであり、更にサウナ装置の運転終了後には送風機36を駆動すると共に空気ヒータ49に通電させ、温風によって装置1内を乾燥させ、衛生状態の良好を保つようにしたものである。
【0030】
50は貯水部6の下部外壁で所定水位に設けられ貯水部6内の貯水温度を検出する貯水温度検出手段としての貯水温度センサ、51は同じく貯水部6の下部外壁で所定水位に設けられた過熱防止センサで、貯水部6が異常過熱状態になった時、全駆動を停止させて安全を確保するものである。
【0031】
また、図1において、52はサウナ室2内の上部の取り付けられサウナ室2内の室内温度を検出する室温検出手段としての室内温度センサである。53はサウナ室2を換気する換気手段としての換気扇、54はサウナ室2への出入り用のドアで、55はドア54上部に設けられた覗き窓、56はドア54下部に設けられサウナ室2外からサウナ室2内に空気を取り込む空気取入口で、この空気取入口56は、換気扇53が駆動すると開いてサウナ室2外からサウナ室2内に空気を供給する構造となっている。また、57は緊急スイッチで、サウナ室2内で入浴者である使用者に異常が発生した場合に、使用者によりこの緊急スイッチ57が操作されると、ブザーを鳴らす等によってサウナ室2内で異常が発生したことをサウナ室2外に報知し、自動排水弁13を開弁して貯水部6内の温水を排水させると共に、換気扇53を作動させることで、サウナ室2内の温度及び湿度を低下させてサウナ室2内を平常状態に戻す動作が為されるものである。
【0032】
次に、図6に示すように、58はこのサウナ装置を遠隔操作するリモコンで、このリモコン58には、サウナ室2内の室内設定温度を表示する室内設定温度表示部59と、室内温度センサ52の検出するサウナ室2内の温度を表示する室内温度表示部60と、サウナ室2内の設定温度、例えば38℃〜42℃を1℃刻みで設定する室温設定スイッチ61と、サウナ装置の運転開始及び停止を指示する運転スイッチ62と、運転スイッチ62のON/OFFを表示する運転ランプ63と、換気扇53のON/OFFを指示しサウナ室2内の換気を指示したり、換気扇53と送風機36と空気ヒータ49とのON/OFFを指示しサウナ室2内の乾燥を指示する換気スイッチ64と、換気スイッチ64のON/OFFを表示する換気ランプ65と、サウナ室2内が室温設定スイッチ61で設定した設定温度に達したら点灯し、サウナ室2への入室許可を報知する入浴ランプ66とが設けられているものである。
【0033】
次に、図7に示す要部電気回路のブロック図を説明する。
67は記憶、演算、時間カウント等の機能を有し、このサウナ装置を制御する制御手段で、制御手段67と前記リモコン58とは無線または有線により通信可能に接続されているものであり、制御手段67の入力側には、フロートスイッチ46、47と、貯水温度センサ50と、過熱防止センサ51と、室内温度センサ52と、緊急スイッチ57とが接続されており、出力側には、自動給水弁8と、加熱ヒータ9と、自動排水弁13と、回転用モータ23と、送風機36と、空気ヒータ49と、換気扇53が接続されているものである。
【0034】
次に、このサウナ装置の一実施形態の動作について図8のフローチャートに基づいて説明する。
まず、サウナ室2の側壁に備えられたリモコン58の室温設定スイッチ61によりサウナ室2の設定温度を38℃から42℃の範囲内で設定し、運転スイッチ62をON操作すると運転ランプ63が点灯してサウナ装置の運転が開始され、サウナ装置の準備運転であるクリーニングモードが開始される(S101)。このクリーニングモードでは、貯水部6内の水または温水を排水する排水管12の開閉を行う自動排水弁13を開弁すると共に、貯水部6内に給水する給水管7を開閉する自動給水弁8を開弁して、貯水部6内に給水を行って、貯水部6内に水を貯める前に貯水部6内の底に残ったホコリ、塵、菌などを洗浄して排水する。
【0035】
S101のクリーニングモードが終了すると、続いて除菌モードAを実行し(S102)、この除菌モードAでは、貯水部6内底部近傍に配設された加熱ヒータ9に通電し貯水部6内の水を殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転体25を回転させる回転用モータ23を駆動させて貯水部6内に貯められた水を殺菌すると共に、貯水部6から加熱された温水を汲み上げる回転体25や、回転体25の外周に配置され回転体25と共に回転する多孔体30や、多孔体30を覆うように配置された空気案内筒32に付着したホコリ、塵、菌等を洗い流して清潔な状態にして回転体25、多孔体30、空気案内筒32を除菌・殺菌する。
【0036】
S102の除菌モードAが終了しサウナ装置の準備運転が終了すると、続いてサウナ装置のサウナ運転である立ち上げモードを実行し(S103)、この立ち上げモードでは、送風機36を強運転に設定し送風機36の駆動を開始させると共に、給気口37に取り付けられた空気ヒータ49を通電させ、さらに、貯水部6内に貯水されている温水温度を、室温設定スイッチ61で設定した設定温度よりも高い温度に保つよう加熱ヒータ9をON/OFF制御することで、サウナ室2内の空気を空気ヒータ49により加熱し、微細水滴及びマイナスイオン発生装置1にて、設定温度よりも高い温度に加熱昇温された貯水部6内の温水を破砕して生成された微細水滴及びマイナスイオンを送風機36により放出口5からサウナ室2に供給して、順次これを繰り返してサウナ室2の空気を循環させ、サウナ室2内を立ち上げる。
【0037】
S103の立ち上げモードが終了すると、続いて安定モードを実行し(S104)、この安定モードでは、加熱ヒータ9のON/OFF制御を貯水温度センサ50と室内温度センサ52とで検出された温度に基づく制御に切り換えることで、設定温度での安定した快適なサウナ入浴を行えるようにするものであり、さらに送風機36を強運転から弱運転に切り換えることで、サウナ室2内の騒音を抑えて使用者が快適なサウナ入浴を行えるようにするものである。
【0038】
S104で安定モードが終了しサウナ運転が終了すると、続いてサウナ装置の終了運転である除菌モードBを実行し(S105)、この除菌モードBでは、サウナ運転で送風機36を駆動させサウナ室2内の空気を循環させた結果、細菌などを取り込んだ貯水部6内の温水を加熱ヒータ9により殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転体25を回転させる回転用モータ23を駆動させて貯水部6内に貯められた温水を殺菌すると共に、その温水により貯水部6から加熱された温水を汲み上げる回転体25や、回転体25の外周に配置され回転体25と共に回転する多孔体30や、多孔体30を覆うように配置された空気案内筒32に付着したホコリ、塵、菌等を洗い流して清潔な状態にし、回転体25、多孔体30、空気案内筒32を除菌・殺菌する。
【0039】
S105の除菌モードBが終了すると、続いて乾燥モードを実行し(S106)、この乾燥モードでは、送風機36の駆動を開始させると共に、給気口37に取り付けられた空気ヒータ49を通電させ、さらに換気扇53を駆動させることで、微細水滴及びマイナスイオン発生装置1内や吸引ダクト4内及びサウナ室2内を乾燥させる。
【0040】
次に、上記の安定モードの具体的な動作について図9のフローチャートに基づいて説明すると、まず、制御手段67は空気ヒータ49への通電をOFFにしてから送風機36を弱運転にし(S201)、連続運転時間である予め設定された所定時間(例えば60分)のカウントを開始する(S202)。なお、連続運転時間はサウナ室2内が設定温度に達したときにカウントが開始される。
【0041】
S202の連続運転時間のカウントを開始すると、室内温度センサ52で検知されたサウナ室2内の室温と室温設定スイッチ61で調節された設定温度−0.5℃の値(例えば設定温度が40℃ならば39.5℃)とを比較し(S203)、比較した結果によって次のステップでの制御を決定する。
【0042】
前記S203の比較で室内温度センサ52の検知温度が設定温度−0.5℃以下であれば、貯水部6内に貯められている温水温度を検知している貯水温度センサ50で検知された温度と設定温度+1℃の値(例えば設定温度が40℃ならば41℃)とを比較し(S204)、貯水温度センサ50の検知温度が設定温度+1℃の値以下であれば、加熱ヒータ9をON操作して貯水部6内の温水を加熱する(S205)。
【0043】
前記S203の比較で室内温度センサ52の検知温度が設定温度−0.5℃よりも高ければ、室内温度センサ52で検知された温度と設定温度(例えば40℃)とを比較し(S206)、室内温度センサ52での検知温度が設定温度以上であれば次のステップへ進み、検知温度が設定温度よりも低ければ、前記S204で貯水部6内の温水温度と設定温度とが比較される。
【0044】
前記S204の比較で貯水温度センサ50の検知温度が設定温度+1℃よりも高ければ、貯水温度センサ50で検知された温度と設定温度+3℃の値(例えば設定温度が40℃ならば43℃)とを比較し(S207)、貯水温度センサ50での検知温度が設定温度+3℃以上であれば、加熱ヒータ9をOFF操作して温水の加熱を停止し(S208)、検知温度が設定温度+3℃よりも低ければ、前記S203の判断を繰り返す。
【0045】
前記S206で室内温度センサ52の検知温度が設定温度以上であれば、前記S208で加熱ヒータ9をOFF操作して貯水部6内の温水の加熱を停止する。
【0046】
そして、前記S205で加熱ヒータ9をON操作もしくは前記S208で加熱ヒータ9をOFF操作したら、所定の連続運転時間のカウントが終了したか判断して(S209)、カウントの途中であれば、前記S203の室内温度センサ52と設定温度との比較判断を繰り返し、カウントが終了していれば、自動的に運転スイッチ62はOFFとなり、安定モードが終了しサウナ運転を終了する。なお、安定モードの連続運転時間中に使用者により運転スイッチ62がOFF操作された場合は、即刻前記ステップS210の処理に移行し、安定モードが終了しサウナ運転を終了する。
【0047】
また、前記ステップS201で送風機36を強運転から弱運転に切り換えることで、使用者がサウナ室2に入室する際には、サウナ室2内の騒音を抑えることができ、さらに、送風機36の弱運転によりサウナ室2内の空気の循環を減らすことで、サウナ室2内の室温の変動を抑制することができ、その上、空気ヒータ49の通電を停止して、サウナ室2内の過熱を防止することができるので、サウナ室2内の温度が設定温度に対してズレの少ない安定したものとなり、快適なサウナ入浴を行うことができる。
【0048】
以上の動作によって、サウナ装置の安定モード時に、予め使用者が設定した設定温度から所定値増減させた値と室内温度センサ52で検知されたサウナ室2内の温度及び貯水温度センサ50で検知された貯水部6内の温水温度とを比較して、加熱ヒータ9のON/OFF操作を制御することで、設定温度付近で推移する微細水滴及びマイナスイオンを床に形成した放出口5からサウナ室2に供給することが可能となるため、加熱ヒータ9のON/OFF操作を行う回数を抑えて消費電力の増加を防止し、入浴者が火傷等を負う危険がなくなることで、快適な入浴が可能となる。
【符号の説明】
【0049】
1 微細水滴及びマイナスイオン発生装置
6 貯水部
9 加熱ヒータ
25 回転体
30 多孔体
36 送風機
50 貯水温度センサ
52 室内温度センサ
67 制御手段
【技術分野】
【0001】
この発明は、貯水部に貯留した温水を破砕し微細水滴及びマイナスイオンを生成して、それをサウナ室内に供給するサウナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人は先に下記の特許文献1にて、サウナ室内に低温高湿のサウナ雰囲気を形成するサウナ装置を提供した。かかるサウナ装置を図10を用いて説明すると、図10において、101は低温のサウナ室102のベンチ103下に備えられた微細水滴及びマイナスイオン発生装置で、サウナ室102内の上部まで延びた吸引ダクト104を介して該サウナ室102内の空気を吸引し、塵や細菌を除去した後に、加熱昇温した微細水滴及びマイナスイオンをベンチ103下方に形成した放出口105からサウナ室102に供給して、順次これを繰り返してサウナ室102の空気を循環させることで、サウナ室102を使用室温38〜42℃、相対湿度90%以上の低温高湿サウナの使用雰囲気とするものである。
【0003】
次に、前記微細水滴及びマイナスイオン発生装置101について、図11と図12に基づいて説明すると、106は水を一定量貯留する貯水部、107は貯水部106の一側壁に接続され貯水部106に給水する給水管、108は給水管107の途中に設けられ給水管107の開閉を行う自動給水弁、109は貯水部106に貯められた水を加熱する加熱ヒータ、110は貯水部106の底部に接続され貯水部106に貯められた水または加熱ヒータ109に加熱された加熱水を排水する排水管、111は排水管110の途中に設けられ排水管110の開閉を行う自動排水弁、112は排水管110の途中で自動排水弁111より下流側に設けられ下水の臭気等の侵入を防ぐ排水トラップである。
【0004】
113は下部を水没させ上方に向かって径が拡大した擂り鉢状の回転体114を回転させる回転用モータ、115は前記回転体114の外周に所定間隔を保持して位置し、回転体114と共に回転する円筒状の多孔体で、前記回転体114は前記回転用モータ113による駆動で回転し、回転体114の回転による遠心力で貯水部106内の水を汲み上げると共に空気を飛散させ、そして多孔体115全周壁に形成した多数のスリットや金網やパンチングメタル等を、通過させたり、ぶつけて破砕させることで、水の粒子を微細化してナノメートル(nm)サイズの微細水滴を生成すると共に、この水の粒子の微細化によるレナード効果でマイナスイオンを発生させるものであり、回転体114を回転させる回転用モータ113と、回転体114と、回転体114と共に回転する多孔体115とから水破砕手段が構成されているものである。また、116は回転用モータ113を収容する防水カバー、117は前記多孔体115の外周に所定の間隔を置いて多孔体115を覆うように配置された楕円形状の空気案内筒である。
【0005】
118は送風機で、吸引ダクト104を介して吸引されたサウナ室102内の空気を、微細水滴及びマイナスイオン発生装置101内に導き、微細水滴及びマイナスイオン発生装置101内で発生した微細水滴及びマイナスイオンをのせて、サウナ室102に送風により供給するものであり、また、119は吸引ダクト104を介して吸引されたサウナ室102内の空気を加熱する空気ヒータである。
【0006】
次に、この従来のサウナ装置の作動について図13のフローチャートを用いて説明する。
今サウナ装置の運転スイッチ(図示せず)をON操作すると運転ランプ(図示せず)が点灯し、サウナ装置の運転が開始され、まず、貯水部106内の水または温水を排水する排水管110の開閉を行う自動排水弁111を開弁し、貯水部106内に給水する給水管107を開閉する自動給水弁108を開弁して、貯水部106内に給水を行い、貯水部106内を洗浄して排水するクリーニングモードが行われる。
【0007】
クリーニングモードが終了すると、自動排水弁111を閉弁して、貯水部106内に給水を行い、加熱ヒータ109に通電し貯水部106内の水を殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転用モータ113を駆動させて回転体114及び多孔体115を回転させる除菌モードAが行われる。
【0008】
除菌モードAが終了すると、送風機118の駆動を開始させると共に、空気ヒータ119を通電させ、さらに、貯水部106内に貯水されている温水温度を、サウナ室の設定温度よりも高い温度に保つよう加熱ヒータ109を制御して、サウナ室102を設定温度まで立ち上げる立ち上げモードが行われる。
【0009】
立ち上げモードが終了すると、サウナ室102内の天井部に備えられた室内温度センサ120で検知される温度が設定温度−0.5℃の値以下であれば加熱ヒータ109をON操作し、設定温度以上であれば加熱ヒータ109をOFF操作することでサウナ室2内の温度を調節し、サウナ室102内の温度が設定温度に維持されることで快適なサウナ入浴の実施が可能な安定モードが行われる。
【0010】
安定モードで連続運転時間が終了すると、送風機118を停止し、運転ランプが消灯され、自動的に運転スイッチOFFとなる。そして、前記安定モードが終了すると、加熱ヒータ109により貯水部106内の水を殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転用モータ113を駆動させて回転体114及び多孔体115を回転させる除菌モードBが行われる。
【0011】
除菌モードBでの除菌が終了すると、回転用モータ113の駆動を停止させて回転体114及び多孔体115の回転を停止させ自動排水弁111を開弁して貯水部106内の温水を排水し、前記除菌モードBが終了すると、送風機118を駆動させると共に空気ヒータ119を通電させ、微細水滴及びマイナスイオン発生装置101内及びサウナ室102内を乾燥させる乾燥モードが行われるものであり、乾燥モードが終了するとサウナ装置は自動排水弁111が開弁の状態のまま停止状態となるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特願2008−209414号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
この従来のものでは、送風機118が微細水滴及びマイナスイオン発生装置101の上部に設置されていることで、サウナ装置をよりコンパクトなサイズにできなかったが、この送風機118を微細水滴及びマイナスイオン発生装置101の周壁に設置すると、高さが低くなりサウナ室102の床下に容易に収納できるので使用勝手が良くなった。しかし、サウナ装置をコンパクトにするにあたりサウナ室102を構成する側壁部を薄くしたことで室内の断熱性が落ちたことや、サウナ室102の容積が減少したことで扉の開閉時にサウナ室102内の空気が外部に漏れて温度が急激に下がることで、サウナ室2内の温度を安定させるために加熱ヒータ109をON/OFF操作する回数が増えたことで、消費電力が増加していた。
【0014】
また、安定モード時のサウナ室102は室内温度センサ120の検知温度と事前に使用者が調節する設定温度とを比較し加熱ヒータ109をON/OFF操作してサウナ室2内の温度を調節しているが、サウナ室2内の温度を安定させるために加熱ヒータ109のON/OFF操作回数が増えたことで、設定温度−0.5℃以下を室内温度センサ120が検知しヒータをON操作してサウナ室2内に送風すると、貯水部106内の温水温度が50℃前後の高温だったとしても、室内温度センサ120での検知温度のみで送風の判断をしていたので、50℃前後の温風が放出口105から噴出する場合があり、入浴者にとって不快であり火傷の危険もあった。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では水を貯留する貯水部と、該貯水部の水を加熱する加熱手段としての加熱ヒータと、前記貯水部に貯留する水に下部を水没させた回転体と、該回転体の外周に位置して該回転体と共に回転しこの回転による遠心力で飛散される水及び空気が通過可能な円筒状の多孔体と、前記回転体を駆動させる回転用モータとで構成され、前記貯水部に貯留された温水を前記回転体の回転により汲み上げ前記多孔体にぶつけて破砕して微細水滴及びマイナスイオンを生成する水破砕手段と、該水破砕手段で生成された微細水滴及びマイナスイオンをサウナ室内に供給する送風機と、サウナ室内の温度を検知する室内温度センサと、前記貯水部内に貯留する温水の温度を検知する貯水温度センサと、前記加熱ヒータの駆動を制御してサウナ室内を設定温度に調節する制御手段とを備え、前記室内温度センサで検知された温度と設定温度を比較した結果と、前記貯水温度センサで検知された温度と設定温度を比較した結果とに基づいて、前記加熱ヒータの駆動を制御するものである。
【0016】
また、請求項2では前記室内温度センサ及び前記貯水温度センサで検知された温度が設定温度に対して所定値以下であれば前記加熱ヒータをON操作し、また、前記室内温度センサもしくは前記貯水温度センサで検知された温度が設定温度に対して所定値以上であればヒータをOFF操作するものである。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、室内温度センサで検知されたサウナ室内の温度と設定温度を比較し、さらに、貯水温度センサで検知された貯水部内の温度と設定温度を比較した結果に基づいて加熱ヒータのON/OFF操作を行うので、貯水部内にある温水の温度が設定温度から大きく外れることがなく、常に設定温度に近い温風をサウナ室内に供給することができるため、加熱ヒータをON/OFF操作する回数の増加を防ぐことで消費電力が抑えられ、入浴者が火傷等を負う危険を防止して快適な入浴を楽しめるものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の一実施形態におけるサウナ装置の概略構成図。
【図2】同一実施形態の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の要部断面図。
【図3】同一実施形態のケーシングの平面図。
【図4】同一実施形態の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の要部断面図。
【図5】同一実施形態の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の水平断面図。
【図6】同一実施形態のサウナ室の外観図。
【図7】同一実施形態の要部電気回路ブロック図
【図8】同一実施形態の一連の動作を示すフローチャート
【図9】同一実施形態の安定モード時の動作を示すフローチャート
【図10】従来例のサウナ装置の概略構成図
【図11】従来例の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の横断面図
【図12】従来例の微細水滴及びマイナスイオン発生装置の縦断面図
【図13】従来例の一連の動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明のサウナ装置の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1において、1は低温のサウナ室2の床下3に備えられた微細水滴及びマイナスイオン発生装置で、サウナ室2内の床に開口した吸引口4を介して該サウナ室2内の空気を吸引し、塵や細菌を除去した後に、加熱昇温した微細水滴及びマイナスイオンを床に形成した放出口5からサウナ室2に供給して、順次これを繰り返してサウナ室2の空気を循環させることで、サウナ室2を使用室温38〜42℃、相対湿度90%以上の低温高湿サウナの使用雰囲気とするものである。
【0020】
次に、前記微細水滴及びマイナスイオン発生装置1について、図2〜5に基づいて説明する。
6は水を一定量貯留する貯水部、7は貯水部6の一側壁に接続され貯水部6に給水する給水管、8は給水管7の途中に設けられ給水管7の開閉を行う自動給水弁、9は貯水部6に貯められた水を加熱し、貯水部6の水面下で貯水部6底部近傍に単相200V、2KWで平面視M字状に水平に取り付けられてU字部10を3箇所有した加熱ヒータ、11は貯水部6の一側壁に設けたオーバーフロー管、12は貯水部6の底部に接続され貯水部6に貯められた水または加熱ヒータ9に加熱された加熱水を排水する排水管、13は排水管12の途中に設けられ排水管12の開閉を行う自動排水弁、14は排水管12の途中で自動排水弁13より下流側に設けられ貯水部6からの排水を貯めて下水の臭気等の侵入を防ぐ排水トラップである。
【0021】
15は前記貯水部6内を処理室16と分離室17の2室に仕切る仕切壁で、下端を分離室17側を屈曲し水面との間の連通路18を水面近傍まで下げることにより、処理室16から分離室17へ向かう空気中の大粒のミスト(水滴)を水面にぶつけて落下させる気液分離器の役目も果たすようにしている。
【0022】
前記処理室16には、貯水部6の蓋体19に設けた挿通穴20に、防水カバー21の凹部22に回転用モータ23の下半分を収容して挿通し、回転用モータ23と支軸24とを連結し、下部を水没させ上方に向かって径が拡大した擂り鉢状の回転体25が、加熱ヒータ9の給水管7から一番離れた方のU字部10中に垂下して設けられ、この回転体25は前記回転用モータ23による駆動で回転し、その遠心力で加熱ヒータ9で加熱された貯水部6内の温水を回転体25表面及びむしろ裏面に沿って吸い上げ、上端に形成した複数の細孔26から周囲に飛散させるものである。
【0023】
前記分離室17には、仕切壁15の下端を分離室17下方に向かって傾斜屈曲させた第1の邪魔板27と、この仕切壁15と対向する側壁に、下方に向かって傾斜して取り付けた第2の邪魔板28とで交互に突出させて、中央部に下部の連通路18から上部の放出口5に向かう蛇行路29が形成されているものである。
【0024】
30は前記回転体25の外周に所定間隔を保持して位置し、該回転体25と共に回転する円筒状の多孔体で、回転体25の回転による遠心力で貯水部6内の水を汲み上げると共に空気を飛散させ、そして多孔体30全周壁に形成した多数のスリットや金網やパンチングメタル等から成る多孔部31を、通過させたり、ぶつけて破砕させることで、水の粒子を微細化してナノメートル(nm)サイズの微細水滴を生成すると共に、この水の粒子の微細化によるレナード効果でマイナスイオンを発生させるものであり、前記回転体25を回転させる回転用モータ23と、回転体25と、回転体25と共に回転する多孔体30とから水破砕手段が構成されているものである。
【0025】
32は前記多孔体30の外周に所定の間隔を置いて多孔体30を覆うように配置された楕円形状の空気案内筒で、円筒状の多孔体30との間には一対の大流通路33と一対の小流通路34とが形成されるように、処理室16の上方を塞ぐ中蓋35に設けられており、分離室17の上部側壁で該分離室17と放出口5とを連通する位置に備えられた円筒状のクロスフローファンから成る送風機36の駆動で、吸引ダクト4を介し蓋体19と中蓋35との間の給気口37から吸引されたサウナ室2内の空気を、一側壁に吸引ダクト4が接続される給気口37を有し蓋体19と中蓋35との間の空間で形成される給気室38に流入させ、処理室16上部の給気室38から処理室16に向かって回転体25の上方から空気案内筒32内に流入させることで、水の粒子の破砕回数を増やすと共に、空気のマイナス帯電も増加させ結果としてナノメートルサイズの微細水滴及びマイナスイオンを大量に発生させることができるものであり、例えばマイナスイオンではサウナ室2の中央部中間位置で約7000個/CCを検出するものである。なお、前記送風機36は回転数可変のクロスフローファンであり、回転数の高い強運転と回転数の低い弱運転とを行うことができるものである。
【0026】
前記送風機36は、貯水部6の周壁に突出した形で備えられ、断面逆L字状で細長いケーシング39内に収納されており、分離室17の吐出口40から吸引した微細水滴及びマイナスイオンを放出口5からサウナ室2に放出するものであり、又ケーシング39の内壁底部で一番低い部分には、微細がぶつかって発生する結露水を捕集する凹状の捕集溝41が幅方向一直線上に形成され、途中3箇所には立ち方向に延びる補助溝42を形成し、更に捕集溝41の幅方向の中間部には連通口43が形成され、捕集溝41はこの連通口43に向かって両側から下り傾斜しており、更に連通口43には捕集した結露水を排水する連通パイプ44が取り付けられている。
【0027】
45は貯水部6内の底部に備えられ貯水部6内の水または温水があるときに検出信号を出力する水位検出手段としての2つのフロートスイッチ46、47から成り、フロートスイッチ46は貯水部6に貯められる水の低水位を検出するもので、加熱ヒータ9が水面上に露呈しない所定水位まで水があるときに検出信号を出力するものであり、フロートスイッチ47は貯水部6に貯められる水の高水位を検出するもので、フロートスイッチ46が水ありを検出する水位よりも高い所定水位に達したときに、検出信号を出力するものであり、貯水部6の水位が加熱ヒータ9が水面上に露呈しない所定水位に低下すると、低水位検出用のフロートスイッチ46がOFFとなり、自動給水弁8を開弁して一定水位まで給水を行い、そして、貯水部6内が所定水位に達して、高水位検出用のフロートスイッチ47がONとなると、自動給水弁8を閉弁するものであり、サウナ運転中は常に貯水部6を所定水位範囲内に保持するものである。
【0028】
48は前記2つのフロートスイッチ46、47を貯水部6の水面変動の影響を受けないように保護する断面コ字状の保護枠で、正面及び両側方を水面上まで突出させた枠体とし、貯水部6の一側壁とで2つのフロートスイッチ46、47を囲ったものであり、上面で2つのフロートスイッチ46、47を垂下して固定している。
【0029】
49は吸引ダクト4と共に給気経路を構成する給気口37に取り付けられたU字状、100V、340Wの空気加熱手段としての空気ヒータで、給気口37の側壁から突出し該側壁に対して上方をやや後側に寝かせて傾斜させた状態にし、U字状のヒータ部分が重ならずに小さな面でサウナ室2内からの送風空気と効率良く接するよう配置しサウナ室2内からの空気を加熱するものであり、サウナ装置2の運転開始時に送風機36を駆動させると共に、空気ヒータ49に通電してサウナ室2を循環させる空気を加熱し、サウナ室2の雰囲気温度を上昇させて、立ち上がり時間の短縮を図るものであり、更にサウナ装置の運転終了後には送風機36を駆動すると共に空気ヒータ49に通電させ、温風によって装置1内を乾燥させ、衛生状態の良好を保つようにしたものである。
【0030】
50は貯水部6の下部外壁で所定水位に設けられ貯水部6内の貯水温度を検出する貯水温度検出手段としての貯水温度センサ、51は同じく貯水部6の下部外壁で所定水位に設けられた過熱防止センサで、貯水部6が異常過熱状態になった時、全駆動を停止させて安全を確保するものである。
【0031】
また、図1において、52はサウナ室2内の上部の取り付けられサウナ室2内の室内温度を検出する室温検出手段としての室内温度センサである。53はサウナ室2を換気する換気手段としての換気扇、54はサウナ室2への出入り用のドアで、55はドア54上部に設けられた覗き窓、56はドア54下部に設けられサウナ室2外からサウナ室2内に空気を取り込む空気取入口で、この空気取入口56は、換気扇53が駆動すると開いてサウナ室2外からサウナ室2内に空気を供給する構造となっている。また、57は緊急スイッチで、サウナ室2内で入浴者である使用者に異常が発生した場合に、使用者によりこの緊急スイッチ57が操作されると、ブザーを鳴らす等によってサウナ室2内で異常が発生したことをサウナ室2外に報知し、自動排水弁13を開弁して貯水部6内の温水を排水させると共に、換気扇53を作動させることで、サウナ室2内の温度及び湿度を低下させてサウナ室2内を平常状態に戻す動作が為されるものである。
【0032】
次に、図6に示すように、58はこのサウナ装置を遠隔操作するリモコンで、このリモコン58には、サウナ室2内の室内設定温度を表示する室内設定温度表示部59と、室内温度センサ52の検出するサウナ室2内の温度を表示する室内温度表示部60と、サウナ室2内の設定温度、例えば38℃〜42℃を1℃刻みで設定する室温設定スイッチ61と、サウナ装置の運転開始及び停止を指示する運転スイッチ62と、運転スイッチ62のON/OFFを表示する運転ランプ63と、換気扇53のON/OFFを指示しサウナ室2内の換気を指示したり、換気扇53と送風機36と空気ヒータ49とのON/OFFを指示しサウナ室2内の乾燥を指示する換気スイッチ64と、換気スイッチ64のON/OFFを表示する換気ランプ65と、サウナ室2内が室温設定スイッチ61で設定した設定温度に達したら点灯し、サウナ室2への入室許可を報知する入浴ランプ66とが設けられているものである。
【0033】
次に、図7に示す要部電気回路のブロック図を説明する。
67は記憶、演算、時間カウント等の機能を有し、このサウナ装置を制御する制御手段で、制御手段67と前記リモコン58とは無線または有線により通信可能に接続されているものであり、制御手段67の入力側には、フロートスイッチ46、47と、貯水温度センサ50と、過熱防止センサ51と、室内温度センサ52と、緊急スイッチ57とが接続されており、出力側には、自動給水弁8と、加熱ヒータ9と、自動排水弁13と、回転用モータ23と、送風機36と、空気ヒータ49と、換気扇53が接続されているものである。
【0034】
次に、このサウナ装置の一実施形態の動作について図8のフローチャートに基づいて説明する。
まず、サウナ室2の側壁に備えられたリモコン58の室温設定スイッチ61によりサウナ室2の設定温度を38℃から42℃の範囲内で設定し、運転スイッチ62をON操作すると運転ランプ63が点灯してサウナ装置の運転が開始され、サウナ装置の準備運転であるクリーニングモードが開始される(S101)。このクリーニングモードでは、貯水部6内の水または温水を排水する排水管12の開閉を行う自動排水弁13を開弁すると共に、貯水部6内に給水する給水管7を開閉する自動給水弁8を開弁して、貯水部6内に給水を行って、貯水部6内に水を貯める前に貯水部6内の底に残ったホコリ、塵、菌などを洗浄して排水する。
【0035】
S101のクリーニングモードが終了すると、続いて除菌モードAを実行し(S102)、この除菌モードAでは、貯水部6内底部近傍に配設された加熱ヒータ9に通電し貯水部6内の水を殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転体25を回転させる回転用モータ23を駆動させて貯水部6内に貯められた水を殺菌すると共に、貯水部6から加熱された温水を汲み上げる回転体25や、回転体25の外周に配置され回転体25と共に回転する多孔体30や、多孔体30を覆うように配置された空気案内筒32に付着したホコリ、塵、菌等を洗い流して清潔な状態にして回転体25、多孔体30、空気案内筒32を除菌・殺菌する。
【0036】
S102の除菌モードAが終了しサウナ装置の準備運転が終了すると、続いてサウナ装置のサウナ運転である立ち上げモードを実行し(S103)、この立ち上げモードでは、送風機36を強運転に設定し送風機36の駆動を開始させると共に、給気口37に取り付けられた空気ヒータ49を通電させ、さらに、貯水部6内に貯水されている温水温度を、室温設定スイッチ61で設定した設定温度よりも高い温度に保つよう加熱ヒータ9をON/OFF制御することで、サウナ室2内の空気を空気ヒータ49により加熱し、微細水滴及びマイナスイオン発生装置1にて、設定温度よりも高い温度に加熱昇温された貯水部6内の温水を破砕して生成された微細水滴及びマイナスイオンを送風機36により放出口5からサウナ室2に供給して、順次これを繰り返してサウナ室2の空気を循環させ、サウナ室2内を立ち上げる。
【0037】
S103の立ち上げモードが終了すると、続いて安定モードを実行し(S104)、この安定モードでは、加熱ヒータ9のON/OFF制御を貯水温度センサ50と室内温度センサ52とで検出された温度に基づく制御に切り換えることで、設定温度での安定した快適なサウナ入浴を行えるようにするものであり、さらに送風機36を強運転から弱運転に切り換えることで、サウナ室2内の騒音を抑えて使用者が快適なサウナ入浴を行えるようにするものである。
【0038】
S104で安定モードが終了しサウナ運転が終了すると、続いてサウナ装置の終了運転である除菌モードBを実行し(S105)、この除菌モードBでは、サウナ運転で送風機36を駆動させサウナ室2内の空気を循環させた結果、細菌などを取り込んだ貯水部6内の温水を加熱ヒータ9により殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転体25を回転させる回転用モータ23を駆動させて貯水部6内に貯められた温水を殺菌すると共に、その温水により貯水部6から加熱された温水を汲み上げる回転体25や、回転体25の外周に配置され回転体25と共に回転する多孔体30や、多孔体30を覆うように配置された空気案内筒32に付着したホコリ、塵、菌等を洗い流して清潔な状態にし、回転体25、多孔体30、空気案内筒32を除菌・殺菌する。
【0039】
S105の除菌モードBが終了すると、続いて乾燥モードを実行し(S106)、この乾燥モードでは、送風機36の駆動を開始させると共に、給気口37に取り付けられた空気ヒータ49を通電させ、さらに換気扇53を駆動させることで、微細水滴及びマイナスイオン発生装置1内や吸引ダクト4内及びサウナ室2内を乾燥させる。
【0040】
次に、上記の安定モードの具体的な動作について図9のフローチャートに基づいて説明すると、まず、制御手段67は空気ヒータ49への通電をOFFにしてから送風機36を弱運転にし(S201)、連続運転時間である予め設定された所定時間(例えば60分)のカウントを開始する(S202)。なお、連続運転時間はサウナ室2内が設定温度に達したときにカウントが開始される。
【0041】
S202の連続運転時間のカウントを開始すると、室内温度センサ52で検知されたサウナ室2内の室温と室温設定スイッチ61で調節された設定温度−0.5℃の値(例えば設定温度が40℃ならば39.5℃)とを比較し(S203)、比較した結果によって次のステップでの制御を決定する。
【0042】
前記S203の比較で室内温度センサ52の検知温度が設定温度−0.5℃以下であれば、貯水部6内に貯められている温水温度を検知している貯水温度センサ50で検知された温度と設定温度+1℃の値(例えば設定温度が40℃ならば41℃)とを比較し(S204)、貯水温度センサ50の検知温度が設定温度+1℃の値以下であれば、加熱ヒータ9をON操作して貯水部6内の温水を加熱する(S205)。
【0043】
前記S203の比較で室内温度センサ52の検知温度が設定温度−0.5℃よりも高ければ、室内温度センサ52で検知された温度と設定温度(例えば40℃)とを比較し(S206)、室内温度センサ52での検知温度が設定温度以上であれば次のステップへ進み、検知温度が設定温度よりも低ければ、前記S204で貯水部6内の温水温度と設定温度とが比較される。
【0044】
前記S204の比較で貯水温度センサ50の検知温度が設定温度+1℃よりも高ければ、貯水温度センサ50で検知された温度と設定温度+3℃の値(例えば設定温度が40℃ならば43℃)とを比較し(S207)、貯水温度センサ50での検知温度が設定温度+3℃以上であれば、加熱ヒータ9をOFF操作して温水の加熱を停止し(S208)、検知温度が設定温度+3℃よりも低ければ、前記S203の判断を繰り返す。
【0045】
前記S206で室内温度センサ52の検知温度が設定温度以上であれば、前記S208で加熱ヒータ9をOFF操作して貯水部6内の温水の加熱を停止する。
【0046】
そして、前記S205で加熱ヒータ9をON操作もしくは前記S208で加熱ヒータ9をOFF操作したら、所定の連続運転時間のカウントが終了したか判断して(S209)、カウントの途中であれば、前記S203の室内温度センサ52と設定温度との比較判断を繰り返し、カウントが終了していれば、自動的に運転スイッチ62はOFFとなり、安定モードが終了しサウナ運転を終了する。なお、安定モードの連続運転時間中に使用者により運転スイッチ62がOFF操作された場合は、即刻前記ステップS210の処理に移行し、安定モードが終了しサウナ運転を終了する。
【0047】
また、前記ステップS201で送風機36を強運転から弱運転に切り換えることで、使用者がサウナ室2に入室する際には、サウナ室2内の騒音を抑えることができ、さらに、送風機36の弱運転によりサウナ室2内の空気の循環を減らすことで、サウナ室2内の室温の変動を抑制することができ、その上、空気ヒータ49の通電を停止して、サウナ室2内の過熱を防止することができるので、サウナ室2内の温度が設定温度に対してズレの少ない安定したものとなり、快適なサウナ入浴を行うことができる。
【0048】
以上の動作によって、サウナ装置の安定モード時に、予め使用者が設定した設定温度から所定値増減させた値と室内温度センサ52で検知されたサウナ室2内の温度及び貯水温度センサ50で検知された貯水部6内の温水温度とを比較して、加熱ヒータ9のON/OFF操作を制御することで、設定温度付近で推移する微細水滴及びマイナスイオンを床に形成した放出口5からサウナ室2に供給することが可能となるため、加熱ヒータ9のON/OFF操作を行う回数を抑えて消費電力の増加を防止し、入浴者が火傷等を負う危険がなくなることで、快適な入浴が可能となる。
【符号の説明】
【0049】
1 微細水滴及びマイナスイオン発生装置
6 貯水部
9 加熱ヒータ
25 回転体
30 多孔体
36 送風機
50 貯水温度センサ
52 室内温度センサ
67 制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を貯留する貯水部と、該貯水部の水を加熱する加熱手段としての加熱ヒータと、前記貯水部に貯留する水に下部を水没させた回転体と、該回転体の外周に位置して該回転体と共に回転しこの回転による遠心力で飛散される水及び空気が通過可能な円筒状の多孔体と、前記回転体を駆動させる回転用モータとで構成され、前記貯水部に貯留された温水を前記回転体の回転により汲み上げ前記多孔体にぶつけて破砕して微細水滴及びマイナスイオンを生成する水破砕手段と、該水破砕手段で生成された微細水滴及びマイナスイオンをサウナ室内に供給する送風機と、サウナ室内の温度を検知する室内温度センサと、前記貯水部内に貯留する温水の温度を検知する貯水温度センサと、前記加熱ヒータの駆動を制御してサウナ室内を設定温度に調節する制御手段とを備え、前記室内温度センサで検知された温度と設定温度を比較した結果と、前記貯水温度センサで検知された温度と設定温度を比較した結果とに基づいて、前記加熱ヒータの駆動を制御することを特徴としたサウナ装置。
【請求項2】
前記室内温度センサ及び前記貯水温度センサで検知された温度が設定温度に対して所定値以下であれば前記加熱ヒータをON操作し、前記室内温度センサもしくは前記貯水温度センサで検知された温度が設定温度に対して所定値以上であれば加熱ヒータをOFF操作することを特徴とする前記請求項1記載のサウナ装置。
【請求項1】
水を貯留する貯水部と、該貯水部の水を加熱する加熱手段としての加熱ヒータと、前記貯水部に貯留する水に下部を水没させた回転体と、該回転体の外周に位置して該回転体と共に回転しこの回転による遠心力で飛散される水及び空気が通過可能な円筒状の多孔体と、前記回転体を駆動させる回転用モータとで構成され、前記貯水部に貯留された温水を前記回転体の回転により汲み上げ前記多孔体にぶつけて破砕して微細水滴及びマイナスイオンを生成する水破砕手段と、該水破砕手段で生成された微細水滴及びマイナスイオンをサウナ室内に供給する送風機と、サウナ室内の温度を検知する室内温度センサと、前記貯水部内に貯留する温水の温度を検知する貯水温度センサと、前記加熱ヒータの駆動を制御してサウナ室内を設定温度に調節する制御手段とを備え、前記室内温度センサで検知された温度と設定温度を比較した結果と、前記貯水温度センサで検知された温度と設定温度を比較した結果とに基づいて、前記加熱ヒータの駆動を制御することを特徴としたサウナ装置。
【請求項2】
前記室内温度センサ及び前記貯水温度センサで検知された温度が設定温度に対して所定値以下であれば前記加熱ヒータをON操作し、前記室内温度センサもしくは前記貯水温度センサで検知された温度が設定温度に対して所定値以上であれば加熱ヒータをOFF操作することを特徴とする前記請求項1記載のサウナ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−234804(P2011−234804A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106897(P2010−106897)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)
【Fターム(参考)】
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