説明

サポーター

【課題】膝や肘などに装着したときのフィット性に優れ、且つ膝や肘などの動きによってずれにくく、さらに膝や肘が当接する部分の強度を保持し、保温性に優れたサポーターを提供する。
【解決手段】メリヤス編みにより筒状に編成されたサポーター11であって、ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部および前記ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部に沿うように挿入されるカバーリングゴムなどの弾性糸が長くなるようにシンガーによる動きにより制御されながら編成され、膝や肘を保護する部分12をパイル編みにて編成した。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、膝や肘などに装着し、関節などの保護、保温に適したサポーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から種々のサポーターが知られているが、大抵はメリヤス編みにより作られている。このメリヤス編みにより筒状に編成されたサポーターは横方向への伸縮性が大きくなるように作られているものの、このサポーターの編目組織は図4に示す如くであり、ループ部分1とループ部分1との間を繋ぐ糸部2が短く、伸縮性に限度があり、サポーターを膝や肘などに装着したときに締め付けがきつく、不快感を生じるという問題があった。また、サポーターを膝や肘などに装着したときに前述のように締め付けがきついこととフィット性に優れることとは異なり、締め付けがきつくても伸縮性が低いと膝や肘などが動くとサポーターがずれやすいという問題があった。また、従来のサポーターは膝や肘などが当接する部分の厚みが他の部分と同じであるため、繰り返しの使用により薄破れしやすいという問題や、特に膝や肘などの保温性に劣るという問題があった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案はこのような課題を解決するもので、膝や肘などに装着したときのフィット性に優れ、且つ膝や肘などの動きによってずれにくく、さらに膝や肘が当接する部分の強度を保持し、保温性に優れたサポーターを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本考案は、メリヤス編みにより筒状に編成されたサポーターであって、ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部および前記ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部に沿うように挿入されるカバーリングゴムなどの弾性糸が長くなるようにシンガーによる動きにより制御されながら編成され、膝を保護する部分をパイル編みにて編成してなることをことを要旨とするものである。また本考案は、メリヤス編みにより筒状に編成されたサポーターであって、ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部および前記ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部に沿うように挿入されるカバーリングゴムなどの弾性糸が長くなるようにシンガーによる動きにより制御されながら編成され、肘を保護する部分をパイル編みにて編成してなることを要旨とするものである。
【0005】
この構成により、ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部および前記ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部に沿うように挿入されるカバーリングゴムなどの弾性糸が長いので、伸縮性が大きく、締め付け感が殆どなく、フィット性に優れ、膝や肘などの動きによってずれにくいサポーターを提供することができる。また、膝や肘を保護する部分をパイル編みにて編成してなることにより、膝や肘が当接する部分の強度が向上し、保温性に優れたサポーターを提供することができる。
【0006】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図3において、11はアクリルやナイロンなどからなる糸を用いてメリヤス編みにより筒状に編成されたサポーターであって、このサポーター11の膝や肘を保護する部分12以外の部分の編目組織は図3に示す如くであり、ループ部分13とループ部分13との間を繋ぐ糸部14が前記従来のサポーターに比べて長くなるようにシンガーによる動きにより制御されながら編成されている。15はサポーター11の緯方向に挿入されたカバーリングゴムなどの弾性糸であって、前記膝や肘を保護する部分12以外の部分全体に亘って前記ループ部分13とループ部分13との間を繋ぐ糸部14に沿うように挿入されている。ところで、前記膝や肘を保護する部分12はパイル編みにて編成されており、その部分の生地の厚みは他の部分より大きくなっている。
【0007】
なお、サポーター11を構成する糸には遠赤外線放射セラミックスが付着され、また檜から抽出した檜エキス(ヒノキチオールエキス)が付着されている。
上記構成のサポーター11を膝や肘などに装着したとき、ループ部分13とループ部分13との間を繋ぐ糸部14が長いので、伸縮性が大きく、締め付け感が殆どなく、フィット性に優れ、膝や肘などの動きによってずれにくくなる。また、サポーター11に付着する遠赤外線放射セラミックスにより、温熱効果が得られ、痛みを緩和することができる。また、サポーター11に付着する檜エキス(ヒノキチオールエキス)により、抗菌、防臭効果が得られる。さらに、膝や肘を保護する部分12はパイル編みにて編成されており、その部分の生地の厚みは他の部分より大きくなっていることから、膝や肘が当接する部分の強度が向上し、保温性に優れたサポーターとなる。
【0008】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部および前記ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部に沿うように挿入されるカバーリングゴムなどの弾性糸が長いので、伸縮性が大きく、締め付け感が殆どなく、フィット性に優れ、膝や肘などの動きによってずれにくいサポーターを提供することができる。また、膝や肘を保護する部分をパイル編みにて編成してなることにより、膝や肘が当接する部分の強度が向上し、保温性に優れたサポーターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施の形態におけるサポーターの斜視図である。
【図2】同サポーターの裏返した状態の斜視図である。
【図3】同サポーター伸張時の編目を拡大した組織図である。
【図4】従来のサポーター伸張時の編目を拡大した組織図である。
【符号の説明】
11 サポーター
12 膝や肘を保護する部分
13 ループ部分
14 糸部
15 弾性糸

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 メリヤス編みにより筒状に編成されたサポーターであって、ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部および前記ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部に沿うように挿入されるカバーリングゴムなどの弾性糸が長くなるようにシンガーによる動きにより制御されながら編成され、膝を保護する部分をパイル編みにて編成してなることを特徴とするサポーター。
【請求項2】 メリヤス編みにより筒状に編成されたサポーターであって、ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部および前記ループ部分とループ部分との間を繋ぐ糸部に沿うように挿入されるカバーリングゴムなどの弾性糸が長くなるようにシンガーによる動きにより制御されながら編成され、肘を保護する部分をパイル編みにて編成してなることを特徴とするサポーター。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【登録番号】第3051351号
【登録日】平成10年(1998)6月3日
【発行日】平成10年(1998)8月21日
【考案の名称】サポーター
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平10−482
【出願日】平成10年(1998)2月12日
【出願人】(593160264)株式会社マルエーニット (2)