説明

サーバ装置、及びクライアント端末

【課題】クライアント端末からの監視処理によってサーバ装置の負荷が増大することを防ぐこと。
【解決手段】システム運用中、各クライアント端末3では、ユーザが任意のタイミングで監視条件設定プログラムを起動し、新たな監視条件設定の可否をサーバ装置2に問い合わせる。サーバ装置2の監視条件判断部からの回答が監視条件設定可能であった場合は、監視条件設定部は新たな監視条件をクライアント端末3に保管し、回答が監視条件設定不可能であった場合は、監視条件設定部はユーザにその旨を通知して、新たな監視条件をクライアント端末3に保管せずに終了する。これによって、サーバ装置2の処理能力を超えた監視条件が設定されることがなくなり、サーバ装置2の負荷が増大することを未然に防ぐことができ、サーバ装置2においての監視処理を正常に稼動させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、及びクライアント端末に関し、例えば、サーバ上のデータをクライアント端末が監視するものに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク上の複数のクライアント端末(クライアントコンピュータ)で常駐プログラムを実行させ、ネットワーク上のサーバのデータを監視するシステムが存在する。
監視によりサーバ上の新たなデータを検知すると、クライアント端末は、このデータをダウンロードする。このような技術として、次の文献がある。
【特許文献1】特開2003−140958公報
【0003】
この技術は、サーバ上でのデータの登録・更新・削除をクライアント端末が監視し、クライアント端末でもデータの登録・更新・削除を行うものである。
一般に、このような監視システムでは、クライアント端末において、監視対象とするサーバ装置、監視対象とするサーバ装置上の監視場所、及び監視時間間隔(以降、これら3つの条件を合わせて監視条件と呼ぶ)を任意に設定することが可能である。
一方、監視対象となるサーバ装置では不特定のクライアント端末からの監視処理に対応するため、監視処理を行うクライアント端末を認証し、認証が成功すると当該クライアント端末にサーバ装置内のデータを公開し、監視処理に対応する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このようなシステムでは、各クライアント端末での監視条件がシステム管理者などによる一元管理下にないことが多く、このため、複数のクライアント端末からの監視処理が一定時間内にサーバ装置の監視対応能力を超えてサーバ装置に集中することがあった。この場合、サーバ装置の負荷が高まり、サーバ装置の監視処理が正常に動作しない場合があった。
【0005】
例えば、サーバ装置が1分間に100回の監視要求を処理できる能力がある場合、1分以内に100台以上のクライアント端末から監視要求がなされると、サーバ装置では処理の輻輳が発生し、要求された監視処理の全てを設定時間内に処理することができない可能性がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、各クライアント端末からの監視処理によってサーバ装置の負荷が増大することを未然に防ぐことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、クライアント端末から監視条件を受信する監視条件受信手段と、クライアント端末からの監視に対応する監視対応能力に基づいて、前記受信した監視条件を認めるか否かを判断し、前記監視条件を認めると判断した場合は前記監視条件に基づいて監視を受け、前記監視条件を認めないと判断した場合は前記クライアント端末に当該監視条件を認めない旨の通知を行う判断手段と、を具備したことを特徴とするサーバ装置を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記判断手段は、クライアント端末から監視条件を受信した際に、既に認めた監視条件のうち同一条件のものがあるか否かを確認し、同一のものがあった場合に同一のものが認められている旨を前記クライアント端末に通知することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置を提供する。
請求項3に記載の発明では、サーバ装置上のデータを監視する監視条件の設定を受け付ける監視条件受付手段と、前記受け付けた監視条件を前記サーバ装置に送信する監視条件送信手段と、前記送信した監視条件が前記サーバ装置で認められた場合に、前記受け付けた監視条件に基づいて前記サーバ装置上のデータを監視する監視手段と、を具備したことを特徴とするクライアント端末を提供する。
請求項4に記載の発明では、クライアント端末によるデータの監視を受けるための監視条件の設定を受け付ける監視条件受付手段と、前記設定を受け付けた監視条件を前記クライアント端末に通知する監視条件通知手段と、を具備したことを特徴とするサーバ装置を提供する。
請求項5に記載の発明では、前記監視条件通知手段は、前記監視条件の通知先のクライアント端末が稼動していない場合、稼働中の他のクライアント端末に前記監視条件を通知することを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置を提供する。
請求項6に記載の発明では、前記監視条件通知手段は、前記設定を受け付けた監視条件の通知先のクライアント端末が全て稼動していない場合、自己の記憶領域に前記監視条件を保管し、前記保管された監視条件に基づいて自己のデータを監視する監視手段を具備したことを特徴とする請求項5に記載のサーバ装置を提供する。
請求項7に記載の発明では、サーバ装置から監視条件を受信する監視条件受信手段と、前記受信した監視条件に基づいて前記サーバ装置上のデータを監視する監視手段と、を具備したことを特徴とするクライアント端末を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、各クライアント端末からの監視処理によってサーバ装置の負荷が増大することを未然に防ぐことができ、これによって、サーバ装置においての監視処理を正常に稼動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、本実施の形態のネットワークシステムの構成の一例を示した概念図である。
ネットワークシステム1は、ネットワーク4を介してサーバ装置2にクライアント端末3、3、・・・が接続可能に配設されている。
サーバ装置2、クライアント端末3は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)などで構成され、ネットワーク4は、LAN(Local Area Network)やインターネットなどにより構成されている。
【0010】
サーバ装置2は、各クライアント端末3から監視されるデータを保管管理する。
クライアント端末3、3、・・・は、サーバ装置2に管理されたデータの発生を監視する。クライアント端末3は任意の台数が存在することができる。
そして、サーバ装置2、クライアント端末3、3、・・・は、同一ネットワーク上に存在する。
【0011】
図2は、サーバ装置とクライアント端末のモジュール構成を説明するためのブロック図である。
各クライアント端末3には、監視条件をユーザに指定させるためのUIモジュール、ユーザから指定された監視条件をサーバ装置2に送ってサーバ装置2からの回答を取得するサーバ通信モジュール、ユーザから指定された監視条件を保持する記憶領域、記憶領域への監視条件の保管を行うモジュール、記憶領域からの監視条件の取り出しを行うモジュール、及び各モジュール等を制御する監視条件設定部が形成されている。これらのモジュール等は、監視条件設定プログラムをクライアント端末3のCPUで実行することにより構成される。
【0012】
更に、クライアント端末3には、保管された監視条件に従ってサーバ装置への監視処理を行う、監視実行部(監視実行プログラムをCPUで実行することにより構成される)が存在する。
なお、監視実行プログラムは常駐プログラムであり、監視条件に従って監視処理を実行する。
【0013】
一方、サーバ装置2には、サーバ装置2が対応可能なクライアント端末3からの監視要求頻度(以降、監視対応能力値と呼ぶ)を予めサーバ装置2の管理者に指定させるためのUIモジュール、管理者から指定された監視対応能力値を保持する記憶領域、記憶領域へ監視対応能力値を保管するモジュール、記憶領域から監視対応能力値を取り出すモジュール、及び各モジュール等を制御する監視対応能力値設定部が形成されている。これらのモジュール等は監視対応能力値設定プログラムをサーバ装置2のCPUで実行することにより構成される。
【0014】
更に、サーバ装置2は、各クライアント端末3から送られた監視条件を受け取るモジュール、全てのクライアント端末から送られた監視条件を保管する記憶領域、記憶領域への監視条件の保管を行うモジュール、記憶領域から監視条件の取り出しを行うモジュール、全てのクライアント端末からの監視条件からサーバ装置で対応することが必要な監視要求頻度を算出するモジュール、サーバ装置で対応することが必要な監視要求頻度と監視対応能力値を比較してクライアント端末から送られた監視条件に対応することができるかどうかを判断するモジュール、クライアント端末に監視条件を受け付けるかどうかを回答するモジュール、から成る監視条件判断部(監視条件判断プログラムをCPUで実行することにより構成される)が存在する。
監視条件判断プログラムは常駐プログラムであり、不特定のクライアント端末3からの監視条件の送付に対応できる。
【0015】
ネットワークシステム1の運用開始前に、サーバ装置2では、サーバ管理者が監視対応能力値設定部を使用して、監視対応能力値を設定する。監視対応能力値は、クライアント端末からの監視に対応する監視対応能力に対応する概念である。
そして、ネットワークシステム1の運用開始時に、サーバ装置2では、サーバ管理者が監視条件判断プログラムを起動・常駐させる。
【0016】
システム運用中、各クライアント端末3では、ユーザが任意のタイミングで監視条件設定プログラムを起動し、新たな監視条件設定の可否をサーバ装置2に問い合わせる。
このように、クライアント端末3は、ユーザから監視条件を受け付ける監視条件受付手段と、この監視条件をサーバ装置2に送信して問い合わせる監視条件送信手段を備えている。
【0017】
サーバ装置2は、この問い合わせを受け(監視条件受信手段)、監視条件判断部からの回答が監視条件設定可能であった場合は、監視条件設定部は新たな監視条件をクライアント端末3に保管し、回答が監視条件設定不可能であった場合は、監視条件設定部はユーザにその旨を通知して、新たな監視条件をクライアント端末3に保管せずに終了する。
【0018】
このように、サーバ装置2は、監視対応能力値に基づいて、クライアント端末3から受信した監視条件を認めるか否かを判断し、前記監視条件を認めると判断した場合は前記監視条件に基づいて監視を受け、前記監視条件を認めないと判断した場合は前記クライアント端末に当該監視条件を認めない旨の通知を行う判断手段を備えている。
【0019】
クライアント端末3は、サーバ装置2から監視条件を認めるとの通知を受けると、この監視条件に基づいてサーバ装置2上のデータの監視を行う。このように、クライアント端末3は、監視手段を備えている。
【0020】
以上の例では、クライアント端末3での監視条件設定部が、サーバ装置での監視条件判断部からの回答に従って、監視条件の追加設定の可否を判断することができる。
これによって、サーバ装置2の処理能力を超えた監視条件が設定されることがなくなり、サーバ装置2の負荷が増大することを未然に防ぐことができ、サーバ装置2においての監視処理を正常に稼動させることができる。
【0021】
(変形例1)
先に説明したネットワークシステム1において、各クライアント端末3からの監視条件が重複していることがある。
監視条件の重複がユーザの意図しないことである場合、サーバ装置2に対して無駄な負荷をかけることになるばかりではなく、重複した監視条件を設定したクライアント端末3で監視処理が重複して行われ、結果としてデータが複数のクライアント端末3に重複して引き取られる可能性もある。
【0022】
そこで、変形例1では、各クライアント端末3からの監視条件が重複しないようにし、これによってサーバ装置の負荷低減とデータの重複引取りを未然に防止する。
【0023】
本変形例では、サーバ装置2の監視条件判断部に対して、新たにクライアント端末3から送られた監視条件がサーバ装置2に保持されている監視条件と重複していないかどうかを判断するモジュールを追加する。
クライアント端末3からサーバ装置2に監視条件が送られた際、監視条件判断部ではその監視条件がそれ以前に設定されている監視条件と重複していないかどうかを判断し、重複している場合はクライアント端末3にその旨を回答する。
クライアント端末3は、サーバ装置2からの回答を受けて、監視条件の追加を中止するか監視条件を修正する。
【0024】
以上のように変形例1では、クライアント端末3からサーバ装置2に監視条件が送られた際、監視条件判断プログラムではその監視条件がそれ以前に設定されている監視条件と重複していないかどうかを判断し、重複している場合はクライアント端末3にその旨を回答する。
そして、クライアント端末3は、サーバ装置2からの回答を受けて、監視条件の追加を中止するか監視条件を修正する。
【0025】
変形例1により、クライアント端末3での監視条件設定部が、サーバ装置2での監視条件判断部からの回答に従って、監視条件の追加を中止するか他の監視条件と重複しないように監視条件を修正することができる。
これによって、サーバ装置2での各クライアント端末3からの監視条件が重複しないようになり、サーバ装置2の負荷低減とデータの重複引取りを未然に防止することができる。
【0026】
(変形例2)
実施の形態、及び変形例1では、各クライアント端末3に監視条件の設定が必要であるため、サーバ装置2上に発生するデータを予め決められた複数のクライアント端末3で分担して監視するような業務の場合は、全てのクライアント端末3上での監視条件設定処理を予め割り当てた上で各クライアント端末3にて監視条件の設定処理を行う必要がある。
【0027】
このような構成の場合、大規模な運用環境ではクライアント端末3の数が多くなり、各クライアント端末3での監視条件設定作業が困難であることが多い。
そこで、変形例2では、各クライアント端末3の監視条件の設定をサーバ装置2側で行うことができるようにすることにより、クライアント端末3のユーザの監視条件設定作業負荷を削減する。
【0028】
図3は、変形例2に係るサーバ装置とクライアント端末のモジュール構成を説明するためのブロック図である。
サーバ装置2には、各クライアント端末3からの監視条件をサーバ管理者に指定させるためのUIモジュール、サーバ管理者から指定された監視条件を各クライアント端末3に送付するモジュール、から成る監視条件作成配布部(監視条件作成配布プログラムをCPUで実行することにより構成される)が存在する。
【0029】
一方、クライアント端末3には、サーバ装置2から送られた監視条件を受け取るモジュール、受け取った監視条件を保持する記憶領域、記憶領域への監視条件の保管を行うモジュール、記憶領域からの監視条件の取り出しを行うモジュール、から成る監視条件設定部(監視条件設定プログラムをCPUで実行することにより構成される)、及び、保管された監視条件に従ってサーバ装置2への監視処理を行う、監視実行部(監視実行プログラムをCPUで実行することにより構成される)が存在する。
【0030】
監視実行プログラムは常駐プログラムであり、監視条件に従って監視処理を実行する機能を発揮する。
ネットワークシステム1の運用開始前に、サーバ装置2では、サーバ管理者が監視条件作成配布プログラムを実行して各クライアント端末3に監視条件を送付する。
クライアント端末3ではサーバ装置2から送付された監視条件に従ってサーバ装置2への監視処理を行う。
【0031】
以上のように変形例2では、ネットワークシステム1の運用開始前に、サーバ管理者がサーバ装置2に対して監視条件を設定し(監視条件受付手段)、そして、サーバ装置2で監視条件作成配布プログラムを実行させて各クライアント端末3に監視条件を送付する(監視条件通知手段)。
クライアント端末3ではサーバ装置2から送付された監視条件を受信し(監視条件受信手段)、これに従ってサーバ装置2への監視処理を行う(監視手段)。
変形例2により、各クライアント端末3の監視条件の設定をサーバ装置2側で行うことができるようになり、クライアント端末3のユーザの監視条件設定作業負荷を削減することができる。
【0032】
(変形例3)
変形例2では、サーバ装置2から各クライアント端末3に監視条件の配布を行う際に、配布先のクライアント端末3が稼動していない場合がある。その場合、そのクライアント端末3で実施することを予定していた監視処理が滞ることになる。
そこで、変形例3では、監視条件を配布しようとしたクライアント端末3が稼動していない場合でも、予定していた監視処理が滞ること無く実施されることを目的とする。
【0033】
このため、サーバ装置2(図3)の監視条件作成配布部おいて、作成した監視条件を各クライアント端末3に配布する際に、配布先のクライアント端末3が稼動状態で無い場合には別のクライアント端末3に監視条件を配布する機能を追加する。
これによって、監視条件を配布しようとしたクライアント端末3が稼動していない場合でも、別のクライアント端末3が監視処理を代行することが可能となり、予定していた監視処理が滞ることを防止することができる。
以上のように変形例3では、サーバ装置2の監視条件作成配布部は、作成した監視条件を各クライアント端末3に配布する際に、配布先のクライアント端末3が稼動状態で無い場合には別のクライアント端末3に監視条件を配布する。
【0034】
(変形例4)
変形例3では、サーバ装置2から各クライアント端末3に監視条件の配布を行う際に、配布先のクライアント端末3が全て稼動していない場合がある。その場合、実施することを予定していた監視処理が滞ることになる。
そこで、変形例4では、監視条件を配布しようとした全てのクライアント端末3が稼動していない場合でも、予定していた監視処理が滞ること無く実施されることを目的とする。
【0035】
図4は、変形例4に係るサーバ装置とクライアント端末のモジュール構成を説明するためのブロック図である。
サーバ装置2の監視条件作成配布部において、監視条件を保持する記憶領域、記憶領域への監視条件の保管を行うモジュール、記憶領域からの監視条件の取り出しを行うモジュールを追加する。
また、図示しないが、サーバ装置2上にも保管された監視条件に従ってサーバ装置2への監視処理を行う、監視実行部が存在する。
【0036】
サーバ装置2の監視条件作成配布部において、作成した監視条件を各クライアント端末3に配布する際に、配布先の全てのクライアント端末3が稼動状態で無い場合にはサーバ装置2自身の記憶領域に監視条件を保管すると共に、監視実行プログラムを起動する。
そして起動されたサーバ装置2上の監視実行部は、記憶領域の監視条件に従って、予定されていた監視処理を実行する(監視手段)。
これによって、監視条件を配布しようとした全てのクライアント端末3が稼動していない場合でも、サーバ装置2が監視処理を代行することが可能となり、予定していた監視処理が滞ることを防止することができる。
【0037】
以上のように変形例4では、サーバ装置2の監視条件作成配布部において、作成した監視条件を各クライアント端末3に配布する際に、配布先の全てのクライアント端末3が稼動状態で無い場合にはサーバ装置2自身の記憶領域に監視条件を保管すると共に、監視実行プログラムを起動することができる。
そして、サーバ装置2上の監視実行プログラムは、記憶領域の監視条件に従って、予定されていた監視処理を実行する。
【0038】
次に、ネットワークシステム1の動作について説明する。
図5は、変形例1におけるネットワークシステムのサーバ装置、クライアント端末での処理の流れを示したフローチャートである。
まず、ネットワークシステム1の運用開始前に、サーバ装置2では、サーバ管理者が監視対応能力値設定プログラムを実行して、監視対応能力値を設定する。
そして、ネットワークシステム1の運用開始時に、サーバ装置2では、サーバ管理者が監視条件判断プログラムを起動・常駐させる。
【0039】
以上のようにネットワークシステム1を設定した後、各クライアント端末3では、ユーザが任意のタイミングで監視条件設定プログラムを起動し、新たな監視条件設定の可否をサーバ装置2に問い合わせる(ステップ5)。
サーバ装置2の監視条件判断プログラムからの回答が監視条件設定可能であった場合は(ステップ10;Y)、監視条件設定プログラムは新たな監視条件をクライアント端末3に保管し(ステップ15)、回答が監視条件設定不可能であった場合は(ステップ10;N)、監視条件設定プログラムはユーザにその旨を通知して(ステップ20)、新たな監視条件をクライアント端末3に保管せずに終了する。
以上、変形例1の場合の処理手順について説明したが、図5からステップ10、及びステップ20を除くと本実施の形態の場合の処理手順となる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本実施の形態のネットワークシステムの構成の一例を示した概念図である。
【図2】サーバ装置とクライアント端末のモジュール構成を説明するためのブロック図である。
【図3】変形例2に係るサーバ装置とクライアント端末のモジュール構成を説明するためのブロック図である。
【図4】変形例4に係るサーバ装置とクライアント端末のモジュール構成を説明するためのブロック図である。
【図5】変形例1におけるネットワークシステムのサーバ装置、クライアント端末での処理の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
1 ネットワークシステム
2 サーバ装置
3 クライアント端末
4 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント端末から監視条件を受信する監視条件受信手段と、
クライアント端末からの監視に対応する監視対応能力に基づいて、前記受信した監視条件を認めるか否かを判断し、前記監視条件を認めると判断した場合は前記監視条件に基づいて監視を受け、前記監視条件を認めないと判断した場合は前記クライアント端末に当該監視条件を認めない旨の通知を行う判断手段と、
を具備したことを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記判断手段は、クライアント端末から監視条件を受信した際に、既に認めた監視条件のうち同一条件のものがあるか否かを確認し、同一のものがあった場合に同一のものが認められている旨を前記クライアント端末に通知することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
サーバ装置上のデータを監視する監視条件の設定を受け付ける監視条件受付手段と、
前記受け付けた監視条件を前記サーバ装置に送信する監視条件送信手段と、
前記送信した監視条件が前記サーバ装置で認められた場合に、前記受け付けた監視条件に基づいて前記サーバ装置上のデータを監視する監視手段と、
を具備したことを特徴とするクライアント端末。
【請求項4】
クライアント端末によるデータの監視を受けるための監視条件の設定を受け付ける監視条件受付手段と、
前記設定を受け付けた監視条件を前記クライアント端末に通知する監視条件通知手段と、
を具備したことを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
前記監視条件通知手段は、前記監視条件の通知先のクライアント端末が稼動していない場合、稼働中の他のクライアント端末に前記監視条件を通知することを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記監視条件通知手段は、前記設定を受け付けた監視条件の通知先のクライアント端末が全て稼動していない場合、自己の記憶領域に前記監視条件を保管し、
前記保管された監視条件に基づいて自己のデータを監視する監視手段を具備したことを特徴とする請求項5に記載のサーバ装置。
【請求項7】
サーバ装置から監視条件を受信する監視条件受信手段と、
前記受信した監視条件に基づいて前記サーバ装置上のデータを監視する監視手段と、
を具備したことを特徴とするクライアント端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−249517(P2007−249517A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−71081(P2006−71081)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】