説明

サーバ装置及び定額料金設定システム

【課題】通信料に対して定額料金を設定するサーバ装置及び定額料金設定システムを提供する。
【解決手段】利用者が利用する複数回線の通信料の入力を受ける入力手段と、入力手段により入力された複数回線の通信料、定額料金、及び預かり金を記憶する記憶手段と、複数回線の定額料金、及び複数回線の通信料をそれぞれ合計し、合計後の定額料金から合計後の通信料を減じた値を複数回線の預かり金の値に加算し、複数回線の預かり金の値を書き換える預かり金算出手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報の調整を行うサーバ装置及び定額料金設定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
PC(パーソナルコンピュータ)は技術発展のサイクルが早いため、企業などは、PCを購入するのではなく、PCのリース契約を利用することが多い。また、PCのリース契約は、PCを使用するために毎月定額料金を払うため、PCにかかるコストを把握しやすいというメリットもあり、多くの企業で利用されている。
【0003】
現在、PCにはネットワークに接続する機能は不可欠になってきている。外出先で使用されるモバイルPCは、サイズ等により機能が制限されていることも多く、外部のマシンとの接続することにより情報や機能の補充を行う必要がある。このため、モバイルPCは、特に、ネットワーク接続する機能が必要である。そこで、携帯電話会社の提供するネットワーク接続用の通信機能を内蔵したモバイルPCも製造されてきている。
【0004】
PCにおいてネットワーク接続が不可欠となった現在、PCのリース契約に際し、PC自体のリース料金とネットワーク接続の際にかかった通信料とを一括した料金を提供することが必要になってきている。例えば、特許文献1では、インターネットプロバイダー会社がネットワーク接続の際にかかった通信料をプロバイダー料金と一括で請求する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−135467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、PC自体のリース料金とネットワーク接続の際にかかった通信料とを一括した料金として、定額料金を設定する際には問題がでてくる。ネットワーク接続用の通信機能を内蔵したモバイルPCに対しては、携帯電話会社に対する通信料とPC自体のリース料金を一括して定額料金を設定しなくてはならない。このため、携帯電話会社が定額料金サービスを提供していないときには、PC自体のリース料金と通信料を合わせた料金に対して定額料金を設定することができない。
【0007】
下限の料金と上限の料金を設定した定額料金サービスを行っている携帯電話会社は存在する。しかし、このサービスは、通信量が第1の規定値以下であれば、通信料は下限の料金となり、通信量が第2の規定値以上であれば、通信料は上限の料金となるものである。このサービスは、上限の料金が設定されているため、通信料が上限の料金よりは大きくならないというメリットがあるが、通信量が第1の規定値と第2の規定値の間の値であるときは、通信料が通信量により変化する。このため、通信料は完全な定額料金となっていない。
【0008】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、通信料に対して定額料金を設定するサーバ装置及び定額料金設定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明におけるサーバ装置は、利用者が利用する複数回線の通信料の入力を受ける入力手段と、前記入力手段により入力された前記複数回線の通信料、定額料金、及び預かり金を記憶する記憶手段と、前記複数回線の定額料金、及び前記複数回線の通信料をそれぞれ合計し、合計後の前記定額料金から合計後の前記通信料を減じた値を前記複数回線の預かり金の値に加算し、前記複数回線の預かり金の値を書き換える預かり金算出手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明におけるサーバ装置は、新たな定額料金を算出する定額料金算出手段を有し、前記記憶手段は、前記利用者の使用回線数も記憶しており、前記定額料金算出手段は、所定の回数の前記入力手段による処理と当該所定の回数の預かり金算出手段による処理が行われたあとに、前記記憶手段により記憶された複数回線の通信料、預かり金の値及び使用回線数に基づき、新たな定額料金を算出し、前記記憶手段により記憶された定額料金を当該新たな定額料金により書き換えるようにしても良い。
【0011】
また、本発明におけるサーバ装置は、前記利用者にメッセージを送信する送信手段を有し、前記記憶手段は、預かり金下限値と預かり金上限値も記憶しており、前記送信手段は、前記所定の回数の前記入力手段による処理と当該所定の回数の預かり金算出手段による処理が行われたあとに、前記記憶手段により記憶された預かり金の値が前記記憶手段により記憶された預かり金下限よりも小さいときと、前記記憶手段により記憶された預かり金の値が前記記憶手段により記憶された預かり金上限よりも大きいときは、前記利用者にメッセージを送信するようにしても良い。
【0012】
また、本発明におけるサーバ装置は、前記記憶手段により記憶された預かり金下限値と預かり金上限値は、前記所定の回数の前記入力手段による処理と当該所定の回数の預かり金算出手段による処理が行われたあとに、前記記憶手段により記憶された定額料金の値に基づき更新されるようにしても良い。
【0013】
また、本発明におけるサーバ装置は、前記入力手段は、前記利用者の使用回線数の入力も受けるようにしても良い。
【0014】
また、本発明における定額料金設定システムは、第1のサーバと第2のサーバとにより構成される定額料金設定システムであって、前記第1のサーバは、利用者が利用する複数回線の通信料の値を前記第2のサーバに送信する第1の送信手段を有し、前記第2のサーバは、前記第1のサーバから送信された前記複数回線の通信料の値を受信する受信手段と、前記入力手段により入力された複数回線の通信料、定額料金及び預かり金の値を記憶する記憶手段と、前記複数回線の定額料金、及び前記複数回線の通信料をそれぞれ合計し、合計後の前記定額料金から合計後の前記通信料を減じた値を前記複数回線の預かり金の値に加算し、前記複数回線の預かり金の値を書き換える預かり金算出手段と、を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明における定額料金設定システムは、複数の通信端末も備えた定額料金サーバであって、前記第1のサーバの第1の送信手段は、前記通信端末それぞれの通信料の値も前記第2のサーバに送信し、前記第2のサーバの入力手段は、前記第1のサーバから送信された前記通信端末それぞれの通信料の値も受信し、前記第2のサーバの記憶手段は、通信料下限の値と通信料金上限の値も記憶しており、前記第2のサーバは、前記入力手段により入力された前記通信端末それぞれの通信料の値が前記記憶手段により記憶された通信料下限の値より小さい通信端末が存在したときと、前記入力手段により入力された前記通信端末それぞれの通信料の値が前記記憶手段により記憶された通信料上限の値より大きい通信端末が存在したときは、当該通信端末にメッセージを送信する第2の送信手段を有するようにしても良い。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、通信料に対して定額料金を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る定額料金設定システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る定額料金設定システムにおける処理動作を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る定額料金設定システムにおける処理動作を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る定額料金設定システムの構成を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る定額料金設定システムにおける処理動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る定額料金設定システムの構成を示す図である。この構成は、例えば、定額料金の設定を行う会社が、複数の回線を利用する利用者から最初に預かり金を預かり、利用者から定額料金の支払いを毎月受けるという場合において、毎月の通信量と定額料金との差を、この預かり金により補完する際に使用する構成である。また、この構成は、例えば、定額料金の設定を行う会社が、Mヵ月分の通信料に基づき、次の月からの定額料金を設定する際に使用する構成である。
【0020】
第1の実施形態に係る定額料金設定システムは定額料金設定サーバ1と、通信業者サーバ2、利用者サーバ3、通信業者サーバ2により構成されている。定額料金設定サーバ1は、例えば、定額料金を設定する会社のサーバ装置である。また、通信業者サーバ2は、例えば、通信サービスを提供する会社のサーバ装置である。また、利用者サーバ3は、例えば、定額料金を設定する会社と通信サービスを提供する会社の利用者のサーバ装置である。
【0021】
定額料金設定サーバ1は、情報を受信するか、または、ユーザによる情報の入力を受けることにより定額料金サーバ1内への情報の入力を受ける入力手段11と、情報を送信する送信手段12と、記憶手段13と、預かり金算出手段14と、預かり金比較手段15と、定額料金算出手段16と、預かり金更新手段17と、を備える。
【0022】
定額料金設定サーバ1は、記憶手段13により、利用者の使用する回線数N、定額料金の値C、初期の預かり金の値D0、預かり金設定値E、預かり金の値Dm(m=1、2、・・・、M)、預かり金の下限Dmin、預かり金の上限Dmaxなどを記憶する。
【0023】
ここで、利用者の使用する回線数Nは、利用者の使用する通信サービス提供会社の回線の数である。
【0024】
また、定額料金Cは、利用者から定額料金を設定する会社に毎月支払われる1回線あたりの定額料金である。後述するように、本実施形態では、Mヵ月ごとに、定額料金Cの値を、設定しなおす。
【0025】
また、初期の預かり金D0は、定額料金を設定する会社が利用者から最初に預かる預かり金である。また、初期の預かり金D0は、Mヵ月ごとい定額料金Cが変更されるのに合わせて、預かり金更新手段17により更新される。そして、この初期の預かり金D0は更新後の値に書き換えられる。また、後述するように、Mヵ月後に、預かり金の調整をする必要がないときは、預かり金の調整を行わないので、Mヵ月後の預かり金をM+1ヶ月後から始まるMヵ月におけるタームにおける初期の預かり金D0とする。
【0026】
預かり金設定値Eは、初期の預かり金D0を、定額料金Cと回線数Nにより設定するための値である。後述するように、定額料金設定サーバ1は、Mヵ月ごとに定額料金Cが変更されるのに合わせて、預かり金更新手段17により、初期の預かり金D0を、D0=E×N×Cとなるように更新する。つまり、利用者から毎月支払われる定額料金全体の値NCのEヵ月分を預かり金として設定することにする。
【0027】
預かり金の値Dmは、mヵ月目の預かり金の値である。後述するように、実際の通信料と定額料金Cの差額は、預かり金から取り崩したり、預かり金に加えたりするため、毎月、通信料の請求があるごとに預かり金の値は変化する。
【0028】
預かり金の下限Dminは、例えば、定額料金を設定する会社が利用者から少なくとも預かっておきたい預かり金の額である。初期の預かり金D0が預かり金更新手段17により更新されるのに合わせて、この預かり金の下限Dminも更新され、記憶手段13に記憶された値も書き換えられる。
【0029】
預かり金の上限Dmaxは、例えば、定額料金を設定する会社が預かり金としてこれ以上は預かりたくないと考える額である。初期の預かり金D0が預かり金更新手段17により更新されるのに合わせて、この預かり金の上限Dmaxも更新され、記憶手段13に記憶された値も書き換えられる。
【0030】
定額料金設定サーバ1は、預かり金算出手段14により、mヵ月後の預かり金の値の算出を行う。定額料金設定サーバ1は、預かり金比較手段15により、mヵ月後の預かり金の値を預かり金の下限Dmin、預かり金の上限Dmaxなどとの比較を行う。定額料金設定サーバ1は、定額料金算出手段16により、定額料金Cを算出を行う。定額料金サーバ1は、預かり金更新手段17により、初期の預かり金D0と、預かり金の下限Dminと、預かり金の上限Dmaxの値の更新を行う。
【0031】
通信業者サーバ2は、定額料金設定サーバ1に情報を送信する送信手段を備える。通信業者サーバ2は、送信手段により、例えば、毎月の通信料などを定額料金設定サーバ1に送信する。
【0032】
利用者サーバ3は、定額料金設定サーバ1から情報を受信する受信手段を備える。利用者サーバは、受信手段により、例えば、定額料金設定サーバからのメッセージを受信する。
【0033】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る定額料金設定システムにおける処理動作を示す図である。図2を参照しながら、第1の実施形態に係る定額料金設定システムにおける処理動作を説明する。
【0034】
通信業者サーバ2は、mヵ月目(m=1、2、・・・、M)の通信料Bmを定額料金設定サーバ1に送信手段により送信する(S101)。この通信料Bmは、利用者が使用した複数回線の通信料である。つまり、通信業者サーバ2は、利用者が使用した複数回線の通信料の請求を定額料金設定サーバ1に行う。ここで、mヵ月目の通信料Bmは、郵送で送るようにしても良い。
【0035】
定額料金設定サーバ1は、通信業者サーバ2から送信されたmヵ月目の通信料Bmを入力手段11により受信し、この通信料Bmを記憶手段14により記憶する(S102)。mヵ月の通信料Bmが郵送で送られてきた場合、定額料金設定サーバ1は、mヵ月目の通信料Bmを入力手段11によりユーザから入力されるようにする。
【0036】
定額料金設定サーバ1は、mヵ月目の使用料支払い後の預かり金Dmを預かり金算出手段14により算出する(S103)。預かり金Dmは、通信業者サーバ2から送信されたmヵ月目の通信料Bmと、記憶手段13により記憶された利用者の使用回線数Nと、記憶手段13により記憶された利用者の定額料金Cと、記憶手段13により記憶されたmヵ月目の使用量支払い前の預かり金Dm-1に基づき、以下の式により求める。
【数1】

【0037】
定額料金設定サーバ1は、預かり金Dmを、記憶手段13により記憶された預かり金下限Dminと、記憶手段13により記憶された預かり金上限Dmaxとを預かり金比較手段15により比較する(S104)。預かり金Dmが預かり金下限Dminよりも小さいか、預かり金Dmが預かり金上限Dmaxより大きいときに(S104、No)、定額料金設定サーバ1は、メッセージを利用者サーバ3に送信手段12により送信する(S105)。ここで、例えば、預かり金Dmが預かり金の上限Dmaxより大きければ、”もっと使用できる”ことを知らせるメッセージでも良い。また、例えば、預かり金Dmが預かり金の下限Dminより小さければ、”使いすぎ”であることを知らせるメッセージでも良い。
【0038】
次に、定額料金設定サーバ1は、通信業者サーバ2から送信されたMヵ月の通信料BMを受信したのかを確認する(S106)。通信業者サーバ2から送信されたMヵ月の通信料BMを受信していないときは(S106、No)、ステップS101に戻る。
【0039】
つまり、ステップS101からステップ106までの処理をM回行い、M回目の処理が終わったら、次のステップS107に進むことにする。
【0040】
通信業者サーバ2から送信されたMヵ月の通信料BMを受信しているとき(S106、Yes)、定額料金設定サーバ1は、新しい定額料金Cを定額料金算出手段16により算出し、記憶手段13に記憶された定額料金Cを算出された新しい定額料金Cに書き換える(S107)。新しい定額料金は、例えば、Mヵ月分の通信料Bmの平均を回線数Nで除算した値、
【数2】

に基づいて決める。また、ここで、定額料金設定サーバ1は、新しい定額料金Cの情報を利用者サーバ3に送信するようにしても良い。
【0041】
定額料金設定サーバ1は、初期の預かり金D0と、預かり金の下限Dminと、預かり金の上限Dmaxの値を更新する(S108)。ここで、新しい定額料金Cを使用し、E×N×Cを算出し、この値を新しい初期の預かり金D0とし、この値により記憶手段13に記憶された初期の預かり金D0の値を書き換える。預かり金の下限Dminは、更新前の初期の預かり金の値と新しい定額料金Cを使用し、(Dmin/D0)×E×N×Cを算出し、この値を新しい預かり金の下限Dminとし、この値により記憶手段13に記憶された預かり金の下限Dminの値を書き換える。預かり金の上限Dmaxも、同様に、更新前の初期の預かり金の値と新しい定額料金Cを使用し、(Dmax/D0)×E×N×Cを算出し、この値を新しい預かり金の上限Dmaxとし、この値により記憶手段13に記憶された預かり金の上限Dmaxの値を書き換える。
【0042】
定額料金設定サーバ1は、預かり金比較手段15により、預かり金DMを、記憶手段13により記憶された預かり金下限Dminと、記憶手段13により記憶された預かり金上限Dmaxと比較する(S109)。
【0043】
預かり金DMが預かり金下限Dminよりも大きく、預かり金DMが預かり金上限Dmaxより小さいときに(S109、Yes)、定額料金設定サーバ1は、記憶手段13に記憶された初期預かり金D0の値を預かり金DMの値に書き換え、ステップS101に戻り、新たに1ヵ月目からから始める。つまり、m=1から始める(S110)。
【0044】
預かり金DMが預かり金下限Dminよりも小さいか、預かり金DMが預かり金上限Dmaxより大きいとき(S109、No)、定額料金設定サーバ1は、預かり金の調整が必要であることを利用者に伝えるメッセージを利用者サーバ3に送信手段12により送信し、ステップS101に戻り、新たに1ヵ月目から始める。つまり、m=1から始める(S111)。
【0045】
つまり、上記の処理動作では、ステップS101〜S106を毎月行い、ステップS107〜S111をMヵ月ごとに行う。つまり、上記の処理動作は、毎月、預かり金による通信料と定額料金との差額の補完などを行い、Mヵ月ごとに、定額料金の変更と、預かり金の調整などを行う。
【0046】
よって、上記の処理動作により、例えば、定額料金設定を行う会社は、毎月、つまり、通信業者サーバ2からの通信料を受信するごとに、利用者が毎月払っている定額料金と、その月の通信料との差額を、預かり金から取り崩したり、加えたりすることができるようになる。つまり、預かり金を設け、預かり金により、定額料金と実際の通信料との差額を補うことができるため、利用者に定額料金を提供することが可能になる。
【0047】
また、例えば、定額料金設定を行う会社は、毎月、その時点での預かり金の額を預かり金が足りないか、多くなりすぎていないかを確認することができる。
【0048】
そして、預かり金が足りなくなっていることが確認されたときは、例えば、使いすぎであることを伝えるメッセージを利用者に送ることができ、預かり金が多くなりすぎているときは、例えば、もっと使用できることを伝えるメッセージを利用者に送ることができる。
【0049】
また、毎月、預かり金の額を確認し、預かり金が足りなくなっていることが判明したときは、利用者に預かり金の補充を要求するメッセージを送信し、預かり金の補充を行うようにしても良い。この場合は、上記の処理動作のステップS105において、記憶手段13により記憶された預かり金の値を、補充された後の預かり金の値に書き換えるようにすると良い。
【0050】
また、毎月、預かり金の額を確認し、預かり金が多くなりすぎていることが判明したときは、利用者に預かり金の返還を伝えるメッセージを送信し、預かり金の返還を行うようにしても良い。この場合は、上記の処理動作のステップS105において、記憶手段13により記憶された預かり金の値を、預かり金から返還金額を引いた値に書き換えるようにすると良い。
【0051】
また、上記の処理動作により、例えば、定額料金設定を行う会社は、Mヵ月ごとに、つまり、通信業者サーバ2からの通信料をM回受信するごとに、定額料金を設定しなすことができるようになる。上記のように、ここMヵ月の請求額の平均に基づいて定額料金を設定することにすれば、毎月の請求額と定額料金の差額が小さくなり、預かり金の変動を小さくすることが可能になる。
【0052】
通常、定額料金Cとしては、切りのよい数が良い。そこで、上記の処理動作のステップS107において、例えば、
【数3】

を、新しい定額料金Cとするようにしても良い。ここで、ceil(X)は、天井関数であり、実数Xに対してX以上の最小の正数を表す。このようにすることにより、100円単位の定額料金を利用者に提示することができるようになる。
【0053】
また、上記の処理動作により、例えば、定額料金設定を行う会社は、Mヵ月ごとに、定額料金の更新に合わせ、預かり金の値を更新することができる。このようにすることにより、定額料金を設定する会社は、更新された定額料金に適した預かり金を預かることができるようになる。
【0054】
また、上記の処理動作により、例えば、定額料金設定を行う会社は、Mヵ月ごとに、預かり金の調整を行うことができるようになる。上記のように、預かり金が足りなくなったときは、利用者に預かり金の補充の要求を通知し、預かり金の補充を行えるようにすることにより、預かり金の不足する状況を避けることができるようになる。また、上記のように、預かり金が多くなりすぎたときに、利用者に預かり金を返還することにより、預かり金を初期の預かり金と同じ金額に戻すことが可能になる。
【0055】
上記の構成では、利用者の使用する回線数は固定であったが、毎月、変化するようにしても良い。そこで、本発明の第2の実施形態として、通信業者サーバ2は、毎月、定額料金設定サーバ1に、利用者の使用する回線数Nm(m=1、2、・・・、M)の情報も送信するようにする。そして、定額料金設定サーバ1は、入力手段11により、この利用者の使用する回線数Nmの情報を受信し、記憶手段13により、この利用者の使用する回線数Nmを記憶するようにする。この利用者の使用する回線数Nmは、例えば、mヵ月目に利用者の使用している回線である。
【0056】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る定額料金設定システムにおける処理動作を示す図である。これは、第1の実施形態に対する処理動作を示す図2と、ステップS201、S202、S203、S204、S207、S208が異なる。
【0057】
図3のステップS201では、図2のステップS101と異なり、通信業者サーバ2は、mヵ月目(m=1、2、・・・、M)の通信料Bmと利用者の使用している回線数Nmを定額料金設定サーバ1に送信手段により送信するようにする。ここでも、mヵ月の通信料Bmと回線数Nmは、郵送で送るようにしても良い。
【0058】
図3のステップS202では、図2のステップS102と異なり、定額料金設定サーバ1は、通信業者サーバ2から送信されたmヵ月目の通信料Bmと回線数Nmを入力手段11により受信し、この通信料Bmと回線数Nmを記憶手段13により記憶する。mヵ月目の通信料Bmが郵送で送られてきた場合、定額料金設定サーバ1は、mヵ月目の通信料Bmnと回線数Nmを入力手段11により入力されるようにする。
【0059】
図3のステップS203では、図2のステップS103と異なり、預かり金Dmを求める際に、以下の式を使用する。
【数4】

【0060】
また、図3のステップS204では、図2のステップS104とは異なり、定額料金設定サーバ1が、預かり金比較手段15により、預かり金Dmを、(Nm/N1)Dminと、(Nm/N1)Dmaxと比較するようにする。つまり、ステップS208では、(Nm/N1)Dmin≦Dm≦(Nm/N1)Dmaxであるのかどうかを確認する。そして、(Nm/N1)Dmin≦Dm≦(Nm/N1)Dmaxでないとき、つまり、預かり金Dmが(Nm/N1)Dminよりも小さいか、預かり金Dmが(Nm/N1)Dmaxより大きいとき(S204、No)、定額料金設定サーバ1は、メッセージを利用者サーバ3に送信手段12により送信するようにする(S205)。ステップS205で送信するメッセージは、例えば、預かり金Dmが(Nm/N1)Dmaxより大きければ、”もっと使用できる”ことを知らせるメッセージでも良い。また、例えば、預かり金Dmが(Nm/N1)Dminより小さければ、”使いすぎ”であることを知らせるメッセージでも良い。
【0061】
また、図3のステップS207では、図2のステップS107とは異なり、新しい定額料金Cを、
【数5】

に基づいて決めることにする。そこで、定額料金設定サーバ1は、記憶手段13により、Nm(m=1、2、・・・、M)も記憶するようにする。
また、ここで、定額料金Cを切りの良い金額にしたいときは、例えば、
【数6】

を新しい定額料金Cとすると良い。
【0062】
また、図3のステップS208では、図2のステップS108とは異なり、初期の預かり金D0は、新しい定額料金Cを使用し、E×NM×Cを算出し、この値を新しい初期の預かり金D0とし、この値を記憶手段13に記憶された初期の預かり金D0の値を書き換える。預かり金の下限Dminは、更新前の初期の預かり金の値を使用し、(Dmin/D0)×E×NM×Cを算出し、この値を新しい預かり金の下限Dminとし、この値により記憶手段13に記憶された預かり金の下限Dminの値を書き換える。預かり金の上限Dmaxも、更新前の初期の預かり金の値を使用し、(Dmax/D0)×E×NM×Cを算出し、この値を新しい預かり金の上限Dmaxとし、この値により記憶手段13に記憶された預かり金の上限Dmaxの値を書き換える。
【0063】
つまり、上記の処理動作により、例えば、利用者の使用する回線数が毎月変化するときであっても、定額料金設定を行う会社は、毎月、つまり、通信業者サーバ2からの通信料が受信するごとに、利用者が毎月払っている定額料金と、その月の通信料との差額を、預かり金から取り崩したり、加えたりすることができるようになる。
【0064】
また、上記の処理動作により、例えば、利用者の使用する回線数が毎月変化するときであっても、定額料金設定を行う会社は、毎月、その時点での預かり金の額を預かり金が足りないか、多くなりすぎていないかを確認することができる。
【0065】
このときも、毎月、預かり金の額を確認し、預かり金が足りなくなっていることが判明したときは、利用者に預かり金の補充を要求するメッセージを送信し、預かり金の補充を行うようにしても良い。この場合は、上記の処理動作のステップS205において、記憶手段13により記憶された預かり金の値を、補充された後の預かり金の値に書き換えるようにすると良い。
【0066】
また、毎月、預かり金の額を確認し、預かり金が多くなりすぎていることと判明したときは、利用者に預かり金の返還を伝えるメッセージを送信し、預かり金の返還を行うようにしても良い。この場合は、上記の処理動作のステップS205において、記憶手段13により記憶された預かり金の値を、預かり金から返還金額を引いた値に書き換えるようにすると良い。
【0067】
また、上記の処理動作により、例えば、利用者の使用する回線数が毎月変化するときであっても、定額料金設定を行う会社は、Mヵ月ごとに、つまり、通信業者サーバ2からの通信料をM回受信するごとに、定額料金を設定しなすことができるようになる。上記のように、ここMヵ月の請求額の平均に基づいて定額料金を設定することにすれば、毎月の請求額と定額料金の差額が小さくなり、預かり金の変動を小さくすることが可能になる。
【0068】
また、上記の処理操作により、例えば、利用者の使用する回線数が毎月変化するときであっても、定額料金設定を行う会社は、Mヵ月ごとに、預かり金の調整を行うことができるようになる。上記のように、預かり金が足りなくなったときは、利用者に預かり金の補充の要求を通知し、預かり金の補充を行えるようにすることにより、預かり金の不足する状況を避けることができるようになる。また、上記のように、預かり金が多くなりすぎたときに、利用者に預かり金を返還することにより、預かり金を初期の預かり金と同じ金額に戻すことが可能になる。
【0069】
また、上記の処理操作により、例えば、利用者の使用する回線数が毎月変化するときであっても、定額料金設定を行う会社は、Mヵ月ごとに、定額料金の更新に合わせ、預かり金の値を更新することができる。このようにすることにより、利用者の使用する回線数が毎月変化するときであっても、定額料金を設定する会社は、更新された定額料金に適した預かり金を預かることができるようになる。
【0070】
上記の構成では、通信業者サーバから送信される通信料Bmは利用者の使用する回線全体に対する通信料であったが、Nm回線それぞれの通信料であっても良い。そこで、本発明の第3の実施形態として、通信業者サーバ2は、毎回、定額料金設定サーバ1に、利用者の使用する回線ごとの通信料Bmn(n=1、2、・・・、Nm;m=1、2、・・・、M)の情報も送信するようにする。そして、定額料金設定サーバ1は、入力手段11により、この利用者の使用する回線ごとの通信料Bmnの情報を受信し、記憶手段13により、この利用者の使用する回線ごとの通信料Bmnを記憶するようにする。ここで、利用者の使用している回線に1番目からNm番目までの番号を付けるとすると、この利用者の使用する回線ごとの通信料Bmnは、例えば、mヵ月目にNm回線を使用している利用者のn番目の回線の通信料である。
【0071】
図4は、この本発明の第3の実施形態に係る定額料金設定システムの構成を示す図である。図4の構成は、図1の構成に、複数の利用者端末4を加えたものである。利用者端末4は、利用者の使用する通信端末であり、例えば、mヵ月目には、利用者はNmの回線を使用しているので、Nm台の利用者端末4があることになる。ここで、利用者端末4に1番目からNm番目までの番号を付けるとすると、上記の利用者の使用する回線ごとの通信料Bmnは、mヵ月目にNm回線を使用している利用者のn台目の利用者端末4の通信料ということになる。
【0072】
また、定額料金設定サーバ1は、記憶手段13により、使用料の下限Bminと、使用料の上限Bmaxとを記憶している。使用料の下限Bminは、利用者端末4それぞれの使用料の下限であり、使用料として少なすぎると判断する際に使用する値を設定することにする。使用料の上限Bmaxは、利用者端末4それぞれの使用料の上限であり、使用料として多すぎると判断する際に使用する値を設定することにする。
【0073】
図5は、本発明の第3の実施形態に係る定額料金設定システムにおける処理動作を示す図である。図5を参照しながら、第3の実施形態に係る定額料金設定システムにおける処理動作を説明する。
【0074】
通信業者サーバ2は、mヵ月目(m=1、2、・・・、M)の通信料Bmn(n=1、2、・・・、Nm)と利用者の使用している回線数Nmを定額料金設定サーバ1に送信手段により送信する(S301)。ここで、mヵ月目の通信料Bmnと回線数Nmは、郵送で送るようにしても良い。
【0075】
定額料金設定サーバ1は、通信業者サーバ2から送信されたmヵ月目の通信料Bmnと回線数Nmを入力手段11により受信し、この通信料Bmnと回線数Nmを記憶手段13により記憶する(S302)。mヵ月目の通信料Bmが郵送で送られてきた場合、定額料金設定サーバ1は、m回目の請求額Bmnと回線数Nmを入力手段11により入力されるようにする。
【0076】
定額料金設定サーバ1は、mヵ月目の使用料支払い後の預かり金Dmを預かり金算出手段14により算出する(S303)。預かり金Dmは、通信業者サーバ2から送信されたmヵ月目の通信料Bmと、記憶手段13により記憶された利用者の回線数Nmと、記憶手段13により記憶された利用者の定額料金Cと、記憶手段13により記憶された預かり金Dm-1に基づき、以下の式により求める。
【数7】

【0077】
定額料金設定サーバ1は、預かり金Dmを、(Nm/N1)Dminと、(Nm/N1)Dmaxと比較する(S304)。預かり金Dmが(Nm/N1)Dminよりも小さいか、預かり金Dmが(Nm/N1)Dmaxより大きいときに(S304、No)、定額料金設定サーバ1は、メッセージを利用者サーバ3に送信手段12により送信する(S305)。ここで送信するメッセージは、例えば、預かり金Dmが(Nm/N1)Dmaxより大きければ、使い過ぎであることを知らせるメッセージでも良い。また、例えば、預かり金Dmが(Nm/N1)Dminより小さければ、もっと使用できることを知らせるメッセージでも良い。
【0078】
定額料金設定サーバ1は、利用者端末4それぞれの通信料Bmnを、記憶手段13により記憶されたBminと、Bmaxと比較する(S306)。通信料BmnがBminよりも小さいか、通信料BmnがBmaxより大きい利用者端末4があるときは(S306、No)、その利用者端末4に、定額料金設定サーバ1はメッセージを送信手段12により送信する(S307)。ここで送信するメッセージは、例えば、通信料BmnがBmaxより大きければ、使い過ぎであることを知らせるメッセージでも良い。また、例えば、通信料BmnがBminより小さければ、もっと使用できることを知らせるメッセージでも良い。
【0079】
次に、定額料金設定サーバ1は、通信業者サーバ2から送信されたMヵ月目の通信料BMn(n=1、2、・・・、NM)を受信したのかを確認する(S308)。通信業者サーバ2から送信されたMヵ月目の通信料BMn(n=1、2、・・・、NM)を受信していないときは(S308、No)、ステップS301に戻る。
【0080】
つまり、ステップS301からステップ308までの処理をM回行い、M回目の処理が終わったら、次のステップS309に進むことにする。
【0081】
通信業者サーバ2から送信されたMヵ月目の通信料BMn(n=1、2、・・・、NM)を受信しているとき(S308、Yes)、定額料金設定サーバ1は、新しい定額料金Cを定額料金算出手段16により算出し、記憶手段13に記憶された定額料金Cを算出された新しい定額料金Cに書き換える(S309)。新しい定額料金は、例えば、
【数8】

に基づいて決める。また、ここで、定額料金設定サーバ1は、新しい定額料金Cの情報を利用者サーバ3に送信するようにしても良い。また、ここで、定額料金Cを切りの良い金額にしたいときは、例えば、
【数9】

を新しい定額料金Cとすると良い。
【0082】
定額料金設定サーバ1は、初期の預かり金D0と、預かり金の下限Dminと、預かり金の上限Dmaxの値を更新する(S310)。初期の預かり金D0は、新しい定額料金Cを使用し、E×NM×Cを算出し、この値を新しい初期の預かり金D0とし、この値により記憶手段13に記憶された初期の預かり金D0の値を書き換える。預かり金の下限Dminは、更新前の初期の預かり金の値を使用し、(Dmin/D0)×E×NM×Cを算出し、この値を新しい預かり金の下限Dminとし、この値により記憶手段13に記憶された預かり金の下限Dminの値を書き換える。預かり金の上限Dmaxも、更新前の初期の預かり金の値を使用し、(Dmax/D0)×E×NM×Cを算出し、この値を新しい預かり金の上限Dmaxとし、この値により記憶手段13に記憶された預かり金の上限Dmaxの値を書き換える。
【0083】
定額料金設定サーバ1は、預かり金比較手段15により、預かり金DMを、記憶手段13により記憶された預かり金下限Dminと、記憶手段13により記憶された預かり金上限Dmaxと比較する(S311)。
【0084】
預かり金DMが預かり金下限Dminよりも大きく、預かり金DMが預かり金上限Dmaxより小さいときに(S311、Yes)、定額料金設定サーバ1は、記憶手段13に記憶された初期預かり金D0の値を預かり金DMの値に書き換え、ステップS101に戻り、新たに1ヵ月目から、つまり、m=1から始める(S312)。
【0085】
預かり金DMが預かり金下限Dminよりも小さいか、預かり金DMが預かり金上限Dmaxより大きいとき(S311、No)、定額料金設定サーバ1は、預かり金の調整が必要であることを利用者に伝えるメッセージを利用者サーバ3に送信手段12により送信し、ステップS101に戻り、新たに1ヵ月目から、つまり、m=1から始める(S313)。
【0086】
つまり、上記の処理動作では、ステップS301〜S108を毎月行い、ステップS309〜S313をMヵ月ごとに行う。つまり、上記の処理動作は、毎月、預かり金による通信料と定額料金との差額の補完などを行い、Mヵ月ごとに、定額料金の変更と、預かり金の調整などを行う。
【0087】
よって、上記の処理動作により、例えば、定額料金設定を行う会社は、毎月、つまり、通信業者サーバ2からの請求額が受信するごとに、利用者の使用する利用者端末4ごとに使用状況を確認し、使用状況に応じた警告を利用者端末4それぞれに対して行うことができるようになる。例えば、使用料が多すぎる利用者端末4に対しては、使用料が多すぎることを伝えることでき、使用料が少なすぎる利用者端末4に対しては、使用料が少なすぎることを伝えることができる。このようにすることにより、使用料が多すぎる利用者端末4の使用の抑制できるようになる。また、利用者は、使用料が少なすぎる利用者端末4を把握できるようになり、使用する回線数を決定する際にこの情報を活用することが可能になる。なお、上記のステップS307において、すべての利用者端末4に対して、使用料の情報を送信するようにしても良い。
【0088】
第3の実施形態では、利用者端末ごとの利用状況を把握することが可能である。このため、複数の利用者端末のグループごとの利用状況も把握することが可能になる。つまり、会社における部門ごとの利用状況も把握することが可能であり、上記の処理動作を改良することにより、それぞれの部門に対する定額料金を設定することも可能になる。
【0089】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【0090】
例えば、上述した実施形態における処理動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
【0091】
なお、ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)から、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリ(RAM)にプログラムを読み込んで実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0092】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROMに予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスク等の光磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。
【0093】
このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することが可能である。
【0094】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送したりし、コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
【0095】
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【0096】
また、上記実施形態で説明したシステムは、複数の装置の論理的集合構成にしたり、各装置の機能を混在させたりするように構築することも可能である。
【符号の説明】
【0097】
1 定額料金設定サーバ
11 受信手段
12 送信手段
13 記憶手段
14 預かり金算出手段
15 預かり金比較手段
16 定額料金算出手段
17 預かり金更新手段
2 通信業者サーバ
3 利用者サーバ
4 利用者端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が利用する複数回線の通信料の入力を受ける入力手段と、
前記入力手段により入力された前記複数回線の通信料、定額料金、及び預かり金を記憶する記憶手段と、
前記複数回線の定額料金、及び前記複数回線の通信料をそれぞれ合計し、合計後の前記定額料金から合計後の前記通信料を減じた値を前記複数回線の預かり金の値に加算し、前記複数回線の預かり金の値を書き換える預かり金算出手段と、を有することを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
新たな定額料金を算出する定額料金算出手段を有し、
前記記憶手段は、前記利用者の使用回線数も記憶しており、
前記定額料金算出手段は、所定の回数の前記入力手段による処理と当該所定の回数の預かり金算出手段による処理が行われたあとに、前記記憶手段により記憶された複数回線の通信料、預かり金の値及び使用回線数に基づき、新たな定額料金を算出し、前記記憶手段により記憶された定額料金を当該新たな定額料金により書き換えることを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記利用者にメッセージを送信する送信手段を有し、
前記記憶手段は、預かり金下限値と預かり金上限値も記憶しており、
前記送信手段は、前記所定の回数の前記入力手段による処理と当該所定の回数の預かり金算出手段による処理が行われたあとに、前記記憶手段により記憶された預かり金の値が前記記憶手段により記憶された預かり金下限よりも小さいときと、前記記憶手段により記憶された預かり金の値が前記記憶手段により記憶された預かり金上限よりも大きいときは、前記利用者にメッセージを送信することを特徴とする請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記記憶手段により記憶された預かり金下限値と預かり金上限値は、前記所定の回数の前記入力手段による処理と当該所定の回数の預かり金算出手段による処理が行われたあとに、前記記憶手段により記憶された定額料金の値に基づき更新されることを特徴とする請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記入力手段は、前記利用者の使用回線数の入力も受けることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項6】
第1のサーバと第2のサーバとにより構成される定額料金設定システムであって、
前記第1のサーバは、利用者が利用する複数回線の通信料の値を前記第2のサーバに送信する第1の送信手段を有し、
前記第2のサーバは、前記第1のサーバから送信された前記複数回線の通信料の値を受信する受信手段と、
前記入力手段により入力された複数回線の通信料、定額料金及び預かり金の値を記憶する記憶手段と、
前記複数回線の定額料金、及び前記複数回線の通信料をそれぞれ合計し、合計後の前記定額料金から合計後の前記通信料を減じた値を前記複数回線の預かり金の値に加算し、前記複数回線の預かり金の値を書き換える預かり金算出手段と、を有することを特徴とする定額料金設定システム。
【請求項7】
複数の通信端末も備えた定額料金サーバであって、
前記第1のサーバの第1の送信手段は、前記通信端末それぞれの通信料の値も前記第2のサーバに送信し、
前記第2のサーバの入力手段は、前記第1のサーバから送信された前記通信端末それぞれの通信料の値も受信し、
前記第2のサーバの記憶手段は、通信料下限の値と通信料金上限の値も記憶しており、
前記第2のサーバは、前記入力手段により入力された前記通信端末それぞれの通信料の値が前記記憶手段により記憶された通信料下限の値より小さい通信端末が存在したときと、前記入力手段により入力された前記通信端末それぞれの通信料の値が前記記憶手段により記憶された通信料上限の値より大きい通信端末が存在したときは、当該通信端末にメッセージを送信する第2の送信手段を有することを特徴とする請求項6に記載の定額料金設定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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