説明

シガライタプラグ

【課題】車両に搭載されるシガレットライタに好適に使用できる、部品点数が少なく組立性に優れたシガライタプラグを提供する。
【解決手段】シガレットライタ10のライタ受容部100に挿入されて収容され、一端側にライタ受容部側のプラス側からヒータケース255を介して電源供給されて発熱するヒータエレメント250と、ヒータエレメント250の他端側のマイナス側に電気的に接続されるプラグボディ220と、プラグボディ220に固定されるノブ210と、一端側のプラス側と他端側のマイナス側を絶縁するインシュレータ256と、を有してシガライタプラグ200を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シガライタプラグに関し、特に、車両に搭載されるシガレットライタに好適に使用できるシガライタプラグに関する。
【背景技術】
【0002】
シガレットライタは、その基本構成としては従来長く使用されてきており、例えば、発熱体、ノブ、アッシュガード等から構成されるシガライタプラグと、挿入されたシガライタプラグを保持するソケットボディと発熱体に通電すると共にシガライタプラグを保持するバイメタル等から構成されて自動車のインストルメントパネル等に設けられるライタ受容部とから構成されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1のシガライタプラグは、ねじやリベットなどの締結手段によって発熱体(ヒータエレメント)が発熱体の支持円筒(プラグボディ)の下端部に位置した発熱体ケース(ヒータケース)の内部に一体に結合されるが、この時に発熱体ケースの外周面はシガレットライタのソケット内のバイメタル部材の内側に捕獲可能な形態を有する。発熱体ケースに結合された発熱体をノブに連結させる発熱体の支持円筒は、通電可能な金属で製作されたものであって、その内部が中空であり、一方の端部は開放されており、開放面に近い側面にノブの嵌合凹溝との結合のための嵌合突起が発熱体の支持円筒の内側に突出されるように形成されている。発熱体と発熱体の支持円筒との間に絶縁物質が挿入された状態で、ねじやリベットなどの締結手段によって一体に締結され、発熱体が締結手段を介して発熱体の支持円筒に電気的に接続されるので、発熱体ケースと発熱体、締結手段、そして発熱体の支持円筒を経由して通電可能な一つの閉回路が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−256345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような構成では、発熱体ケースと支持円筒との間の絶縁をするためには、この発熱体ケースと支持円筒との間の絶縁以外に、発熱体ケースと締結手段の間の絶縁等を行なうための2以上の絶縁体が必要になり、部品点数の増加、組立工数が増加するという問題があった。
【0006】
従って、本発明の目的は、車両に搭載されるシガレットライタに好適に使用できる、部品点数が少なく組立性に優れたシガライタプラグを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]本発明は、上記目的を達成するため、シガレットライタのライタ受容部に挿入されて収容され、一端側に前記ライタ受容部側のプラス側からヒータケースを介して電源供給されて発熱するヒータエレメントと、前記ヒータエレメントの他端側のマイナス側に電気的に接続されるプラグボディと、前記一端側のプラス側と前記他端側のマイナス側の短絡を阻止して絶縁するインシュレータと、を有し、前記ヒータケースと前記プラグボディ、及び、前記プラグボディと前記ヒータエレメントは、前記インシュレータを介して連結して固定されていることを特徴とするシガライタプラグを提供する。
【0008】
[2]前記ヒータケースと前記ヒータエレメントの一端側のプラス側及び前記プラグボディと前記ヒータエレメントの他端側のマイナス側は、それぞれレーザ溶接により電気的に接続されて固定されていることを特徴とする上記[1]に記載のシガライタプラグであってもよい。
【0009】
[3]前記ヒータケースと前記インシュレータ、及び、前記プラグボディと前記インシュレータは、それぞれスナップフィットにより連結して固定されていることを特徴とする上記[1]または[2]に記載のシガライタプラグであってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、車両に搭載されるシガレットライタに好適に使用できる、部品点数が少なく組立性に優れたシガライタプラグを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1(a)は、(b)図のA−Aで示す本発明の実施の形態に係るシガレットライタのA−A縦断面図であり、図1(b)は、図1(a)の右側面図である。この図は、シガライタプラグ200がソケットボディ110に挿入されて嵌合した通常状態を示す図である。
【図2】図2(a)は、(b)図のB−Bで示す本発明の実施の形態に係るシガレットライタのB−B縦断面図であり、図2(a)は、図2(a)の右側面図である。尚、図2(a)は、図1(a)と直交する断面を示している。この図は、シガライタプラグ200がソケットボディ110に挿入されて嵌合した通常状態を示す図である。
【図3】図3は、図2の状態からさらに奥にシガライタプラグを差し込んで、シガライタプラグがバイメタルに係止された状態を示す図1(a)に示すA−A縦断面相当図である。そしてこの図は、通常状態から、ノブ210をさらに奥に押し込んだ挿入状態を示す図である。
【図4】図4は、図2の状態において、シガライタプラグをソケットボディに差し込んだ最初の段階を示す図1(a)に示すA−A縦断面相当図である。この図は、シガライタプラグ200が操作者側へ突出した復帰状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(本発明の実施の形態)
図1(a)は、(b)図のA−Aで示す本発明の実施の形態に係るシガレットライタのA−A縦断面図であり、図1(b)は、図1(a)の右側面図である。また、図2(a)は、(b)図のB−Bで示す本発明の実施の形態に係るシガレットライタのB−B縦断面図であり、図2(a)は、図2(a)の右側面図である。尚、図2(a)は、図1(a)と直交する断面を示している。
【0013】
(シガライタプラグ200)
シガライタプラグ200は、ノブ210、プラグボディ220、スプリング222、アッシュガード240、スライドリング230、アッシュガード240、ヒータエレメント250等により構成されている。スライドリング230とアッシュガード240が一体的にソケットボディ110に挿入されて嵌合した通常状態から、ノブ210をさらに奥に押し込んで挿入状態にすることにより着火動作を行なう。ヒータエレメント250が所定の温度まで加熱されるとスプリング222によりスライドリング230がアッシュガード240から操作者側へ突出した復帰状態になり、操作者はシガライタプラグ200をソケットボディ110から引き抜いてシガライタとして使用する。
【0014】
本発明の実施の形態に係るシガライタプラグ200は、シガレットライタ10のライタ受容部100に挿入されて収容され、一端側にライタ受容部側のプラス側からヒータケース255を介して電源供給されて発熱するヒータエレメント250と、ヒータエレメント250の他端側のマイナス側に電気的に接続されるプラグボディ220と、プラグボディ220に固定されるノブ210と、一端側のプラス側と他端側のマイナス側を絶縁するインシュレータ256と、を有して概略構成されている。ヒータケース255とプラグボディ220、及び、プラグボディ220とヒータエレメント250は、1つの部品として形成されたインシュレータ256を介して連結して固定されている。
【0015】
上記の構成において、ヒータケース255とヒータエレメント250の一端側のプラス側及びプラグボディ220とヒータエレメント250の他端側のマイナス側は、レーザ溶接により電気的に接続されて固定されている。また、ヒータケース255とインシュレータ256、プラグボディ220とインシュレータ256、及び、プラグボディ220とノブ210は、スナップフィット(方式)により連結して固定されている。シガライタプラグ200は、上記の他、スライドリング230、アッシュガード240、コンタクトリング224、スプリング222を有して構成されている。
【0016】
プラグボディ220は、外形が円筒形状の円筒部220bで導電性材料で形成されている。円筒部220bの内部には、連結部220cを介して略中央部に後述するヒータエレメント250からのボス部252を固定するための固定部220aが形成されている。この固定部220aの外側にはインシュレータ256に嵌合して固定される外周部220dが形成されている。円筒部220bと外周部220dは同軸に形成され、例えば、絞り加工による。円筒部220bには、後述するノブ210がスナップフィットにより結合するための穴部220eが形成され、また、他端側の外周部220dには、インシュレータ256へスナップフィットにより結合するための突部220fが形成されている。
【0017】
ここで、スナップフィット(snap-fit)とは、異なる部品を接着等によらずに、組み合せることにより固定する方式である。例えば、上記示したプラグボディ220とインシュレータ256では、プラグボディ220の外周部220dにおいて内周側に突出して形成された爪状の突部220fが、インシュレータ256に形成された穴部256fに挿入により係止され、挿入方向と逆方向には容易には離脱しない構成とされている。これにより、互いの部品を挿入することにより組み立てが完了して、両部品が固定される。
【0018】
ノブ210は、シガレットライタを操作する場合の把持部として機能し、プラグボディ220の円筒部220bにスナップフィットにより固定するための突部210aが形成されている。このノブ210は、マイナス電源側に接続されるプラグボディ220とに固定されるので、非導電材料である樹脂等により形成される。
【0019】
スライドリング230は、図1等に示すように、大径部230aと小径部230bを有する円筒形状に導電性材料で形成されている。大径部230aは、その外側に嵌合されるアッシュガード240とスライド可能とされている。このスライドリング230には大径部230aの一部がアッシュガード240側に突出して所定のスライド抵抗でスライド可能とされている。大径部230aのノブ側の端部は鍔部230cとされており、通常状態ではこの鍔部230cがアッシュガード240の鍔部240aと当接した状態でソケットボディ110に挿入される。
【0020】
一方、小径部230bは、その内周をプラグボディ220の外周がスライド可能とされている。すなわち、スライドリング230とプラグボディ220の軸方向にはコイルばねであるスプリング222が伸張状態で装着されており、着火動作ではヒータケース255の一部が後述するバイメタル130に係止されるまでスプリング222の力に抗して挿入状態まで押し込まれてノブ210のスライドが可能である。また、温度上昇によりこの係止状態が解除されるとスプリング222の伸張力により、ノブ210が通常状態までスライド可能である。尚、図示省略するがこのノブ210が通常状態を超えて操作者側に突出しないようにストッパ部が形成されている。
【0021】
尚、スライドリング230とプラグボディ220の間は、小径部230bとプラグボディ220の外周、および、スプリング222を介して電気的に接続される。この電気的接続をより確実なものにするために、スライドリング230とプラグボディ220の間に当接した状態で装着される導電性材料で形成されたコンタクトリング224が用いられている。
【0022】
アッシュガード240は、円筒形状の導電性材料で形成されている。内周部はスライドリング230の大径部230aとスライド可能とされている。外周部は鍔部240aがソケットボディ110に当接するまでソケットボディ110に挿入可能とされている。この挿入された状態は、前述の通常状態または挿入状態であるが、これらの状態では、アッシュガード240の円筒形状の一部に内径方向に突出して形成された凹部240bにソケットボディ110のソケット爪112が係合し、プラグボディ220がライタ受容部100から容易には脱落しない構成とされている。
【0023】
インシュレータ256は、ヒータエレメント250の一端側のプラス側と他端側のマイナス側の短絡を阻止して絶縁する部品であり、例えば、セラミックスにより形成されている。インシュレータ256は、ヒータケース255からヒータエレメント250を介さずにライタ受容部100のソケットボディ110側へ電流が短絡するのを阻止して、ヒータエレメント250へ電流が流れて発熱させるための部品である。
【0024】
インシュレータ256は、軸方向に貫通する穴部256eと外周256aを有する略円筒形状である。外周256aの略中央部付近には、スナップフィットにより固定されるプラグボディ220とヒータケース255の挿入時の当て付け部として機能する突出部256bが外周256aの径よりも大きい径で形成されている。突出部256bで区画された外周256aのそれぞれには、スナップフィットにより固定されるための穴部256f、256gが形成されている。また、一方の端面256cは、プラグボディ220の固定部220aに当接し、他方の端面256dは、ヒータエレメント250側に当接する。
【0025】
インシュレータ256には、前述したように一端にプラグボディ220がスナップフィット方式により連結して固定される。他方の端面256dではヒータケース255の爪状の突部255aがインシュレータ256に形成された穴部256gに挿入されて、ヒータケース255がインシュレータ256に固定された構成とされている。
【0026】
ヒータケース255の内側には、ヒータエレメント250が例えば渦巻き状に巻回されている。ヒータエレメント250の一端はヒータケース255にレーザ溶接により電気的に接続して固定されている。一方、ヒータエレメント250の他端は、インシュレータ256の穴部256eに装着されるボス部252の一端にレーザ溶接されている。また、このボス部252の他端は、プラグボディ220の固定部220aに挿入されて同様にレーザ溶接により電気的に接続して固定される。
【0027】
上記の構成から、ヒータエレメント250の側面はインシュレータ256の端面256dに対向し、少なくともその一部が当接している。従って、ヒータケース255にライタ受容部100側のプラス側から供給される電流は、ヒータエレメント250を経由して、ボス部252、プラグボディ220の固定部220a、連結部220cを介して、スライドリング230、アッシュガード240、ソケットボディ110のライタ受容部100側のマイナス側へ通電する。
【0028】
(ライタ受容部100)
図1、2に示すように、車両の運転席前方に設けられたインストルメントパネル400には円形の取付穴401が形成されており、取付穴401にソケットボディ110が嵌合されている。このソケットボディ110は、図示しない取付けリングに形成された爪部等によりインストルメントパネル400に係止され、ライタ受容部100が取付け固定されている。
【0029】
ソケットボディ110は、図1、2に示すように、ボルト140とナット170により、ソケットインシュレータ150、ソケットボディ110の底部110a、取付部材160が共締めにより一体的に固定されている。
【0030】
ボルト140は、導電性の材料で形成され、プラス電極端子として機能する。このボルト140の頭部はプラス電極142であって、車両用電源ソケットとして使用する場合は、アクセサリ用品プラグへプラス電圧を供給する。図1、2に示すように、ボルト140にはバイメタル130がカシメ加工により固定され、このボルト140を介してバイメタル130にプラス電圧が印加される構成とされている。
【0031】
ソケットインシュレータ150は、ボルト140とソケットボディ110の間を絶縁する。すなわち、プラス電圧が印加されるボルト140とマイナス側のソケットボディ110との間を絶縁する。
【0032】
取付部材160は、共締めによりソケットボディ110に一体的に固定されると共に、取付部材160に形成された係止用爪部161によりコネクタハウジング120を係止して固定する。これにより、ソケットボディ110とコネクタハウジング120が一体化したライタ受容部100を構成できる。
【0033】
ボルト140の先端部には所定の形状に湾曲して形成された感熱動作部材としてのバイメタル130がカシメにより固定されている。ここで、バイメタル130は、図2に示すように、バイメタル130が後述するヒータケース255を係止する形状、例えば、ヒータケース255側に向ってR形状等の凸状の係合部132が形成され、後述する発熱体部との係合領域を構成する。この係合部132を両端部に備え、図2に示すような全体としてコ字形状に形成されて、ボルト140にカシメ加工により固定されている。
【0034】
バイメタル130は、鉄とニッケルの合金に、マンガン、クロム、銅などを添加して2種類の熱膨張率の異なる金属板を作り、冷間圧延で貼り合わせたもので、温度の変化によって曲がり方が変化し、本実施の形態では、温度上昇に伴い外方に変形するようになっている。バイメタル130は、ボルト140のプラス電極142からプラス電圧が印加されてライタ受容部100側のプラス側として機能する。このバイメタル130から、ヒータケース255、ヒータエレメント250、ボス部252、プラグボディ220の固定部220a、連結部220c、スライドリング230、アッシュガード240を介してソケットボディ110へ電気的に接続される。一方、ソケットボディ110はマイナス端子185に接続されているので、ヒータエレメント250がバイメタル130に保持されている状態では、ヒータエレメント250に電源が供給されることになる。
【0035】
コネクタハウジング120は、樹脂で形成され、その内部にプラス端子180、マイナス端子185が取り付けられている。プラス端子180は、ボルト140に電気的に接続され、一方、マイナス端子185は電気的にソケットボディ110に接続されている。尚、例えば、マイナス端子185とソケットボディ110の間に所定の温度上昇で断線する温度フューズを接続する構成としてもよい。
【0036】
(シガレットライタの使用動作)
図3は、図2におけるシガライタプラグ200を押込んだ挿入状態を示す図である。スライドリング230とアッシュガード240が一体的にソケットボディ110に挿入されて嵌合した図1、2に示した通常状態から、ノブ210をさらに奥に押し込んだ図3に示す挿入状態にすることにより着火動作を行なう。この挿入状態では、図3に示すように、ソケットボディ110のソケット爪112がアッシュガード240の凹部240bと係合し、シガライタプラグ200がライタ受容部100から容易には脱落しないようになっている。また、バイメタル130の凸状の係合部132がヒータケース255の外縁に係合してスプリング222の付勢力に抗してバイメタル130がヒータケース255を保持する。この状態では、コネクタハウジング120のプラス端子180からボルト140、バイメタル130を介してヒータエレメント250の一端にプラス電圧が印加される。一方、ヒータエレメント250の他端は、ボス部252、プラグボディ220、(コンタクトリング224)、スライドリング230、アッシュガード240、ソケットボディ110を介してマイナス端子185へ電気的に接続される。
【0037】
図4は、図2の状態において、シガライタプラグをソケットボディに差し込んだ最初の段階を示す図1(a)に示すA−A縦断面相当図である。そしてこの図は、シガライタプラグ200が操作者側へ突出した復帰状態を示す図である。ヒータエレメント250に通電されると温度が上昇してバイメタル130が外方に変形し、所定の温度に達するとバイメタル130に保持されていたヒータケース255の係合が解除されてプラグボディ220等はスプリング222のバネ付勢力により、図4に示すように、操作者側に突出移動する。
【0038】
操作者は、ライタ受容部100から前方に突出したノブ210を引っ張ることにより、シガライタプラグ200をライタ受容部100から取り出して、シガライタプラグ200の発熱したヒータエレメント250により煙草に火を付けることができる。
【0039】
(本発明の実施の形態の効果)
本発明の実施の形態によれば、次のような効果を有する。
(1)インシュレータ256には、上記したように一端にプラグボディ220がスナップフィット方式により連結して固定される。他方の端面256dではヒータケース255の爪状の突部255aがインシュレータ256に形成された穴部256gに挿入されて、ヒータケース255がインシュレータ256に固定された構成とされている。ヒータケース255の内側には、ヒータエレメント250が例えば渦巻き状に巻回され、一端はヒータケース255に接続され、他端は、インシュレータ256の穴部256eに装着されるボス部252を介してプラグボディ220に接続される構成とされている。そして、ヒータエレメント250の側面はインシュレータ256の端面256dに対向し、少なくともその一部が当接している。従って、1つのインシュレータのみでプラグボディ220を構成することが可能となる。これにより、部品点数が少なく組立性に優れたシガライタプラグを提供することが可能となる。
(2)ヒータケース255とインシュレータ256、プラグボディ220とインシュレータ256、及び、プラグボディ220とノブ210は、スナップフィット方式により連結して固定されている。例えば、上記示したプラグボディ220とインシュレータ256では、プラグボディ220の外周部220dにおいて内周側に突出して形成された爪状の突部220fが、インシュレータ256に形成された穴部256fに挿入により係止され、挿入方向と逆方向には容易には離脱しない構成とされている。これにより、互いの部品を挿入することにより組み立てが完了して、両部品が固定される。これにより、部品点数が少なく組立性に優れたシガライタプラグを提供することが可能となる。
【0040】
以上、シガレットライタを上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
【符号の説明】
【0041】
10…シガレットライタ
100…ライタ受容部、110…ソケットボディ、110a…底部、112…ソケット爪、120…コネクタハウジング、130…バイメタル、132…係合部、140…ボルト、142…プラス電極、150…ソケットインシュレータ、160…取付部材、161…係止用爪部、170…ナット、180…プラス端子、185…マイナス端子
200…シガライタプラグ、210…ノブ、210a…突部、220…プラグボディ、220a…固定部、220b…円筒部、220c…連結部、220d…外周部、220e…穴部、220f…突部、222…スプリング、224…コンタクトリング、230…スライドリング230a…大径部、230b…小径部、230c…鍔部、240…アッシュガード、240a…鍔部、240b…凹部、250…ヒータエレメント、252…ボス部
255…ヒータケース、255a…突部、256…インシュレータ、256a…外周、256b…突出部、256c…端面、256d…端面、256e…穴部、256f…穴部、256g…穴部
400…インストルメントパネル、401…取付穴


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シガレットライタのライタ受容部に挿入されて収容され、一端側に前記ライタ受容部側のプラス側からヒータケースを介して電源供給されて発熱するヒータエレメントと、
前記ヒータエレメントの他端側のマイナス側に電気的に接続されるプラグボディと、
前記一端側のプラス側と前記他端側のマイナス側の短絡を阻止して絶縁するインシュレータと、を有し、
前記ヒータケースと前記プラグボディ、及び、前記プラグボディと前記ヒータエレメントは、前記インシュレータを介して連結して固定されていることを特徴とするシガライタプラグ。
【請求項2】
前記ヒータケースと前記ヒータエレメントの一端側のプラス側及び前記プラグボディと前記ヒータエレメントの他端側のマイナス側は、それぞれレーザ溶接により電気的に接続されて固定されていることを特徴とする請求項1に記載のシガライタプラグ。
【請求項3】
前記ヒータケースと前記インシュレータ、及び、前記プラグボディと前記インシュレータは、それぞれスナップフィットにより連結して固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシガライタプラグ。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−82982(P2012−82982A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227161(P2010−227161)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】