説明

システムベッド

【課題】二段ベッド及びツインベッドとして使用できるシステムベッドにおいて、ツインベッドとして使用する場合に、両ベッドの床部に布団又はマットレスを載せたときに隣り合う布団又はマットレスの間に大きな隙間が生じないようにする。
【解決手段】二段ベッド及びツインベッドとし使用できるシステムベッドであって、頭側と足側に対向して配置されるボード(1,1a)と、ボード(1,1a)を両側で連結するサイドフレーム(14)と、ボード(1,1a)とサイドフレーム(14)に囲まれた部分に設置される床部材(16)と、縁部分が床部材の外縁から張り出してサイドフレーム(14)の外面又は略外面に至るまで延び、床部材(16)の上に載せ置かれたときに縁部分がサイドフレーム(14)の上面に載せ置かれる布団又はマットレス(17)とを含み、二台のベッド(B3)を並べて密接したときに、少なくとも隣接する布団又はマットレス(17)の間に隙間が形成されないか又は殆ど形成されないようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムベッドに関するものである。更に詳しくは、二台のベッドを上下に接続した二段ベッドとして、又は二台のベッドを横に並べてツインベッドとして使用することができるシステムベッドであって、ツインベッドとして使用する場合に、両ベッドに載せた布団やマットレスの間に大きな隙間が生じないようにし、使用時において隙間を埋める必要がないようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
部屋のスペースを有効に利用するために、二台のベッドを単体で並べるよりベッドの設置スペースが小さくて済む二段ベッドが広く使用されている。しかし、例えば特許文献1に記載されているような従来の二段ベッドは、上段側のベッドに上がるために梯子で登る必要があるなど、小さい子どもにとっては使いにくいところもある(特許文献1の図1、図7参照)。
【0003】
このため、使用者によっては、子どもが小さいうちは、二段ベッドを構成している二台のベッドを分離して、配置を変えるなどしてそれぞれをシングルベッドとして使用することがあった(特許文献1の図4、図9参照)。
また、例えばベッド両側の手摺りを取り外すことができるようにしたベッドを有するものでは、手摺りを取り外した状態で二台のベッドを横に並べて幅が広いツインベッドとして使用する場合もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−297381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の二段ベッドには、次のような課題があった。
前記のように、ベッド両側の手摺りを取り外すことができるようにしたベッドを使用して、手摺りを取り外した状態で二台のベッドを横に並べてツインベッドとして使用する場合、ベッドの幅方向両側の支脚を互いに密着させるようにしても、両ベッドの間に比較的大きな隙間が生じてしまう。
【0006】
つまり、従来の二段ベッドのベッドでは、支脚の間に渡してあるサイドフレームとその上に配してある手摺りは、それぞれのベッド幅方向の外端面が各支脚の外端面より内側にあり(特許文献1の図1、図3参照)、手摺りを取り外してベッドを並べて支脚を互いに密着させるようにしても、隣り合うサイドフレームの間に隙間が生じる。
【0007】
また、ベッドは、簀の子などを装着した床部にマットレスを載せて使用する場合もあるが、この場合、マットレスは、ベッドの幅方向両端の内側に収めるために、ベッドの幅方向両端の手摺りの内端面の間隔と同じかやや狭い幅のものを使用する必要がある。
このため、前記と同様に手摺りを取り外した状態で二台のベッドを並べて支脚を互いに密着させたときに、隣り合うマットレスの間には、前記サイドフレームの間の隙間と同様に隙間が空いてしまう。
【0008】
したがって、二台のベッドを横に並べるようにし、例えば両親の間に子どもを一緒に寝かせるような使用形態では、前記したような隣り合うサイドフレームの間の隙間又は隣り合うマットレスの間の大きな隙間を何らかの手段で埋める必要があった。
【0009】
(本発明の目的)
本発明は、二台のベッドを上下に接続した二段ベッドとして、又は二台のベッドを横に並べてツインベッドとして使用することができるシステムベッドにおいて、ツインベッドとして使用する場合に、両ベッドの床部に布団又はマットレスを載せたときに、隣り合う布団又はマットレスの間に大きな隙間が生じないようにして、使用時において隙間を埋める必要がないようにしたシステムベッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
(1)本発明は、
二台のベッドの組み合わせからなり、二台のベッドを並べるツインベッドとしての使用と、二台のベッドを上下二段に配置する二段ベッドとしての使用と、を兼ね備えているシステムベッドであって、
頭側と足側に対向して配置されるボードと、
これらのボードを両側で連結するサイドフレームと、
前記ボードとサイドフレームに囲まれた部分に設置される床部材と、
縁部分が床部材の外縁から張り出して前記サイドフレームの外面又は略外面に至るまで延び、床部材の上に載せ置かれたときに前記縁部分が前記サイドフレームの上面に載せ置かれる布団又はマットレスと、
を含み、
二台のベッドを並べて密接したときに、少なくとも隣接する布団又はマットレスの間に隙間が形成されないか又は殆ど形成されない、
システムベッドである。
【0011】
(2)本発明は、
外面がサイドフレームの外面から張り出し、内面がサイドフレームの外面と同一平面又は略同一平面上に位置し、連結具を介して前記サイドフレームの上面に取り付けられる手摺りを備える、
前記(1)のシステムベッドである。
【0012】
(3)本発明は、
二台のベッドの組み合わせからなり、同型のベッド二台を並べて一対とするツインベッドとしての使用と、二台のベッドを上下二段に配置する二段ベッドとしての使用と、を兼ね備えているシステムベッドであって、
頭側と足側に選択的に配置される、高い高さの第1のボード及び該第1のボードより低い高さの第2のボードと、
頭側と足側に対向して配置される前記ボードを両側で連結し、外面が連結する前記ボードの外面と同一平面又は略同一平面上に位置するサイドフレームと、
内面が前記サイドフレームの外面と同一平面又は略同一平面上に位置し、連結具を介して前記サイドフレームの上面に取り付けられる手摺りと、
頭側と足側に対向して配置される前記ボード、及び前記両側のサイドフレームで形成される枠内に設置される床部材と、
縁部分が前記床部材から張り出して前記サイドフレームの外面又は略外面に至るまで延び、前記床部材の上面と前記サイドフレームの上面に載せ置かれる布団又はマットレスと、
を備え、
ツインベッドとしての使用においては、
密接して並置される二台のベッドは、それぞれ、
前記第1のボードは頭側に配置し、前記第2のボードは足側に配置し、
前記第1のボードと第2のボードは、両側に配置した前記サイドフレームで連結し、
前記布団又はマットレスは、床部材の上面とサイドフレームの上面に載置して同型に構成され、
該二台のベッド同士が接する、第1のボード、第2のボード、サイドフレーム及び布団又はマットレスの面は密接して、隙間が形成されないか又は隙間は殆ど形成されず、
二段ベッドとしての使用においては、
下段側ベッドは、
頭側と足側には、前記第1のボードを対向して配置し、
対向する第1のボードは、両側に配置したサイドフレームで連結し、
該サイドフレームの上面には、連結具を介して前記手摺りが取り付けられ、
前記布団又はマットレスは、床部材の上面とサイドフレームの上面に載置し、
上段側ベッドは、
頭側と足側には、前記第2のボードを対向して配置し、
対向する第2のボードは、両側に配置したサイドフレームで連結し、
該サイドフレームの上面には、連結具を介して前記手摺りが取り付けられ、
前記布団又はマットレスは、床部材の上面とサイドフレームの上面に載置し、
下段側ベッドの上に上段側ベッドは載せ置かれる、
システムベッドである。
【0013】
システムベッドを構成するベッドのサイズは、特に限定するものではなく、シングルベッドの他、例えばセミダブルベッドやダブルベッド等でもよい。
本明細書及び特許請求の範囲にいう「ツインベッド」とは、シングルベッドを横方向に接触するかほぼ接触するように並べて使用する形態の意味を含むものである。
【0014】
また、本明細書及び特許請求の範囲にいう「布団又はマットレス」とは、いわゆる褥(しとね:寝る時に下に敷く物)の意味を含み、褥に含まれるものであれば、他のものを採用することもできる。
また、第1、第2などの言葉は、等級や重要度を意味するものではなく、一つの要素を他の要素から区別するために使用したものである。
【0015】
(作用)
本発明に係るシステムベッドの作用を説明する。
本発明のシステムベッドによれば、ツインベッドとして使用するときに、布団又はマットレスの間に大きな隙間が生じない。これにより、布団又はマットレスの間の隙間を埋める必要がなく、そのままでキングサイズのベッドのような大きく広いベッドとして使用することができる。したがって、例えば子どもがまだ小さいときなどに両親の間に子どもを一緒に寝かせるような使用形態においても、支障なく使用することができる。
【0016】
両ベッドを二段ベッドとして使用するときに、上段側に配されるベッドに二台の高さの低い第2のボードを使用するようにし、下段側に配されるベッドに二台の高さの高い第1のボードを使用するようにしたものは、上下に位置する両ベッドの床部材の間を所要の十分な間隔で空けることができるので、特に下段側のベッドを使用する使用者は十分な空間が利用できるため、使いやすい。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、二台のベッドを上下に接続した二段ベッドとして、又は二台のベッドを横に並べてツインベッドとして使用することができるシステムベッドにおいて、ツインベッドとして使用する場合に、両ベッドの床部に布団又はマットレスを載せたときに、隣り合う布団又はマットレスの間に大きな隙間が生じないようにすることができるので、使用時において布団又はマットレスの間の隙間を埋める必要がないようにしたシステムベッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係るベッドの一実施の形態を示し、二段ベッドとした状態の斜視図。
【図2】図1におけるP1部分の拡大断面説明図。
【図3】ツインベッドとしマットレスを載せていない状態の斜視図。
【図4】ツインベッドとしマットレスを載せている状態の斜視図。
【図5】図4におけるP2部分の拡大断面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
〔実施の形態〕
本発明を図面に示した実施の形態に基づき詳細に説明する。
図1乃至図5を参照する。なお、図1では、上段側に配されたベッドと床の間に掛けられる梯子の図示を省略している。
【0020】
<二段ベッドとしての仕様>
図1及び図2に示すように、二段ベッドに組まれたシステムベッドAは、二台の木製のベッドB1、B2で構成されている。ベッドB1、B2は、後述する支脚10、11の上下端部にピン孔を設け、接続部において、これらピン孔にピンを通すことによって、上下方向に接続できる構造を有している。なお、前記ピン孔とピンによる接続はごく一般的なものであるので、図示は省略する。
【0021】
下段側に配されたベッドB1は、ヘッド側(頭側:図1で右側)とフット側(足側:図1で左側)にそれぞれ配される上下長が高い第1のボードである高脚ボード1、1を備えている。高脚ボード1、1は、ベッドの幅方向両端に、角柱形状の支脚10、11を有している。支脚10、11は、幕板12で互いに平行になるように連結されている。また、幕板12の上方には、高脚ボード1、1の補強を兼ねた所要の高さの上枠部材13が支脚10、11間に渡して固定されている。
【0022】
ヘッド側に配される高脚ボード1の両支脚10、11と、フット側に配される高脚ボード1の両支脚10、11の間には、同じ側の支脚10、10及び支脚11、11をつなぐようにしてサイドフレーム14、14が取り付けられている。サイドフレーム14、14は、前記幕板12と同じ高さ位置に取り付けられており、支脚10、10及び支脚11、11に対し着脱自在である。なお、サイドフレーム14は、幕板12と高さが違っていてもよい。
【0023】
また、サイドフレーム14、14の着脱構造は、サイドフレーム14、14の長手方向両端に取り付けられた金属製のフック板を支脚10、10及び支脚11、11の相対向する面に形成された掛止溝に掛止する構造であるが、この構造はごく一般的な構造であるので、図示及び詳しい説明は省略する。
【0024】
サイドフレーム14、14は、支脚10、10間及び支脚11、11間に取り付けた状態において、サイドフレーム14、14の外端面140(図2参照)は、高脚ボード1、1の幅方向両端の支脚10、11の外端面100と面一か、又はその近傍位置にあるように設定されており、本実施の形態では、面一となっている。
【0025】
サイドフレーム14、14には、手摺り15、15が着脱自在に取り付けられている。手摺り15は、所要間隔をおいて平行に設けられた上板150と下板151を有し、上板150と下板151は所要数の連結部材152で連結されている。手摺り15は、上板150と下板151が支脚10、10間及び支脚11、11間より長く形成されている。
【0026】
手摺り15は、図2に示すように下板151が複数箇所で取付具159(本実施の形態では、L板金具とボルト(いずれも符号省略)で構成されている)を介してサイドフレーム14の上面142(図1、図2参照)及び支脚10、11の内側の側面101(図1、図2参照)に着脱自在に取り付けられている。
【0027】
そして、サイドフレーム14を支脚10、10間及び支脚11、11間に取り付けた状態では、手摺り15の上板150と下板151の内端面153は、支脚10、11の外端面100(又はサイドフレーム14の外端面140)と面一か、又はその近傍位置にあるように設定されており、本実施の形態では、面一となっている。
【0028】
なお、手摺り15は、前記のようにサイドフレーム14と支脚10、11に対して取り付ける構造に限定するものではなく、例えば固定手段でサイドフレーム14に対してのみ、又は支脚10、11に対してのみ、取り付ける構造としてもよい。
【0029】
また、手摺り15については、主に使用者が高所から落下しないように設けるものであり、下段側に配されるベッドB1では必ずしも設ける必要はなく、少なくとも後述する上段側に配されるベッドB2に設けてあればよい。
【0030】
両サイドフレーム14、14間には、簀の子形状に形成された二台の床部材16、16が装着されている。床部材16、16は、サイドフレーム14、14の内面側に固定された受桟141に載置されており、床部材16、16の上面160は、サイドフレーム14、14の上面142よりやや低くなるように設定してある。これにより、上面160と上面142の境目には、段差143が形成されている。
【0031】
なお、床部材16、16の上面160とサイドフレーム14、14の上面142の高さは同じでもよいし、前記とは逆に上面160が上面142より高く形成されて段差(図示省略)が設けられていてもよい。
【0032】
ベッドB1の両サイドフレーム14、14の上面142と後述する上段側のベッドB2の両サイドフレーム14、14の上面142の支脚10、11下端からの高さと、ベッドB1の床部材16、16の上面160と後述する上段側のベッドB2の床部材16、16の上面160の支脚10、11下端からの高さは、それぞれ同じ高さになるように設定されている。
【0033】
上段側のベッドB2は、ヘッド側とフット側にそれぞれ配される上下長が前記ベッドB1の高脚ボード1、1より低い第2のボードである低脚ボード1a、1aを備えている。低脚ボード1a、1aは、ベッドの幅方向両端に、前記ベッドB1の支脚10、11より短い角柱形状の支脚10a、11aを有している。支脚10a、11aは、幕板12aで互いに平行になるように連結されている。また、幕板12aの上方には、低脚ボード1a、1aの補強を兼ねた所要の高さの上枠部材13aが支脚10a、11a間に渡して固定されている。
【0034】
上段側のベッドB2の構造は、前記低脚ボード1a、1aの構造が前記ベッドB1の高脚ボード1、1と異なるだけで、他の部分は同様の構造を有しているので、他の部分に関する詳しい説明は省略する。なお、図1乃至図5においては、ベッドB2の前記ベッドB1と同等箇所に、同一の符号を付して示している。
【0035】
なお、二段ベッドに組まれたシステムベッドAは、上段側に配されるベッドB2に二台の低脚ボード1a、1aを使用するようにし、下段側に配されるベッドB1に二台の高脚ボード1、1を使用するようにして、上下に位置する両ベッドB1、B2の床部材16の間を所要の比較的広い間隔で空けることができるようにしてある。
【0036】
また、本実施の形態ではベッドB1、B2のヘッド側とフット側の各ボードは、互いに高さの異なる高脚ボード1と低脚ボード1aを使用したが、ヘッド側とフット側で高さの同じボードを使用することもできる。この場合は、上段側のベッドと下段側のベッドを分離するだけで同じ形状のベッドとなるので、前記ベッドB3を形成するのと相違して、各ボード1、1aを組み替える手間がかからない。
【0037】
<シングルベッド又はツインベッドとしての仕様>
図3乃至図5に示すように、ベッドを分離して、それぞれをシングルベッド又はツインベッドとしたシステムベッドAでは、前記ベッドB1、B2とは構成が異なるベッドB3、B3を形成して使用する。
【0038】
前記ベッドB3、B3は、それぞれヘッド側(図3で右側)に高脚ボード1を使用し、フット側(図3で左側)に低脚ボード1aを使用している。ベッドB3の前記ベッドB1、B2と異なる所は高脚ボード1と低脚ボード1aの配置のみであるので、その他の部分については、説明を省略する。
【0039】
なお、システムベッドAを二台のベッドB3、B3として、それぞれをシングルベッドとして、あるいは両ベッドB3、B3を前記ツインベッドとして使用するときは、手摺り15を取り外した状態(図3参照)にして、床部材16の上にマットレス17を載せて使用することができる。
【0040】
マットレス17は、所要の厚さを有し、縦方向の長さは幕板12、12の間隔と同じか略同じ長さに形成され、横方向の幅は、ベッドの幅方向両端にある両サイドフレーム14の外端面140間の間隔と同じか略同じ幅又は両手摺り15の内端面153間の間隔と同じか略同じ幅に形成されている(図4、図5参照)。また、マットレスの厚さは、例えば二段ベッドの上段側のベッドB2でも使用できるように、図4に示したものより薄いものを採用することもできる。
【0041】
(作用)
図1乃至図5を参照してシステムベッドAの作用を説明する。
システムベッドAは、両サイドフレーム14、14の外端面140が、各高脚ボード1、1及び低脚ボード1a、1aの幅方向両端の支脚10、11の外端面100と面一か、又はその近傍位置にある。
【0042】
これにより、ベッドB3、B3を横に並べてツインベッドとして使用するときに、サイドフレーム14、14同士が接触、又は近接するので、両ベッドB3、B3の間に隙間がないように、又は隙間をきわめて小さくすることができる。なお、ベッドB3、B3を並べる際には、単に隣り合わせに設置するだけでもよいし、連結具を使用してベッドB3、B3を連結するようにしてもよい。
【0043】
したがって、例えば床部材の上に布団(図示省略)を敷いて使用する場合、両ベッドB3、B3の間で布団がへこんだり、落ち込むことがないので、詰め物などをする必要もないので使いやすい。
同様に、マットレス17を床部材16に載せて使用する場合も、両マットレス17の境界部分の側面170、170間に隙間を生じることはないので、従来のようにマットレス17の間の隙間を埋める必要がなく、そのままで大きく広いキングサイズのベッドのように使用することができる。これにより、例えば子どもがまだ小さいときなどに両親の間に子どもを一緒に寝かせるような使用形態においても、支障なく使用することができる。
【0044】
また、サイドフレーム14、14の上面142とサイドフレーム14、14の受桟141に載置された床部材16の上面160との間に所要高さの段差143が設けられているので、手摺り15を取り外して使用している状態でも、段差143がマットレス17の下面に掛かることで、マットレス17のずれが生じにくい。
【0045】
さらに、システムベッドAを二段ベッドとして使用する場合、上段側に配されるベッドB2に二台の低脚ボード1aを使用するようにし、下段側に配されるベッドB1に二台の高脚ボード1を使用するようにしているので、上下に位置する両ベッドB1、B2の床部材16、16の間を所要の十分な間隔で空けることができるので、特に下段側のベッドB1を使用する使用者は十分な空間が利用できるため、使いやすい。
【0046】
また、ベッドB3をシングルベッドとして使用するとき、或いはツインベッドとして使用するときには、ヘッド側のボードに上下長が高い高脚ボード1を使用し、フット側のボードに上下長が低い低脚ボード1aを使用してベッドの一般的な形状に形成することで、例えばボードが低く邪魔にならないフット側からベッドに乗ることができるなど、両ベッドB3が使いやすくなる。
【0047】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形が可能であるということは言うまでもない。
【符号の説明】
【0048】
A システムベッド
B1 ベッド
B2 ベッド
B3 ベッド
1 高脚ボード
1a 低脚ボード
10、11 支脚
10a、11a 支脚
100 外端面
101 側面
12 幕板
12a 幕板
13 上枠部材
13a 上枠部材
14 サイドフレーム
140 外端面
141 受桟
142 上面
143 段差
15 手摺り
150 上板
151 下板
152 連結部材
153 内端面
159 取付具
16 床部材
160 上面
17 マットレス
170 側面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二台のベッドの組み合わせからなり、二台のベッドを並べるツインベッドとしての使用と、二台のベッドを上下二段に配置する二段ベッドとしての使用と、を兼ね備えているシステムベッドであって、
頭側と足側に対向して配置されるボードと、
これらのボードを両側で連結するサイドフレームと、
前記ボードとサイドフレームに囲まれた部分に設置される床部材と、
縁部分が床部材の外縁から張り出して前記サイドフレームの外面又は略外面に至るまで延び、床部材の上に載せ置かれたときに前記縁部分が前記サイドフレームの上面に載せ置かれる布団又はマットレスと、
を含み、
二台のベッドを並べて密接したときに、少なくとも隣接する布団又はマットレスの間に隙間が形成されないか又は殆ど形成されない、
システムベッド。
【請求項2】
外面がサイドフレームの外面から張り出し、内面がサイドフレームの外面と同一平面又は略同一平面上に位置し、連結具を介して前記サイドフレームの上面に取り付けられる手摺りを備える、
請求項1記載のシステムベッド。
【請求項3】
二台のベッドの組み合わせからなり、同型のベッド二台を並べて一対とするツインベッドとしての使用と、二台のベッドを上下二段に配置する二段ベッドとしての使用と、を兼ね備えているシステムベッドであって、
頭側と足側に選択的に配置される、高い高さの第1のボード及び該第1のボードより低い高さの第2のボードと、
頭側と足側に対向して配置される前記ボードを両側で連結し、外面が連結する前記ボードの外面と同一平面又は略同一平面上に位置するサイドフレームと、
内面が前記サイドフレームの外面と同一平面又は略同一平面上に位置し、連結具を介して前記サイドフレームの上面に取り付けられる手摺りと、
頭側と足側に対向して配置される前記ボード、及び前記両側のサイドフレームで形成される枠内に設置される床部材と、
縁部分が前記床部材から張り出して前記サイドフレームの外面又は略外面に至るまで延び、前記床部材の上面と前記サイドフレームの上面に載せ置かれる布団又はマットレスと、
を備え、
ツインベッドとしての使用においては、
密接して並置される二台のベッドは、それぞれ、
前記第1のボードは頭側に配置し、前記第2のボードは足側に配置し、
前記第1のボードと第2のボードは、両側に配置した前記サイドフレームで連結し、
前記布団又はマットレスは、床部材の上面とサイドフレームの上面に載置して同型に構成され、
該二台のベッド同士が接する、第1のボード、第2のボード、サイドフレーム及び布団又はマットレスの面は密接して、隙間が形成されないか又は隙間は殆ど形成されず、
二段ベッドとしての使用においては、
下段側ベッドは、
頭側と足側には、前記第1のボードを対向して配置し、
対向する第1のボードは、両側に配置したサイドフレームで連結し、
該サイドフレームの上面には、連結具を介して前記手摺りが取り付けられ、
前記布団又はマットレスは、床部材の上面とサイドフレームの上面に載置し、
上段側ベッドは、
頭側と足側には、前記第2のボードを対向して配置し、
対向する第2のボードは、両側に配置したサイドフレームで連結し、
該サイドフレームの上面には、連結具を介して前記手摺りが取り付けられ、
前記布団又はマットレスは、床部材の上面とサイドフレームの上面に載置し、
下段側ベッドの上に上段側ベッドは載せ置かれる、
システムベッド。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−13568(P2013−13568A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148568(P2011−148568)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(512176015)