説明

シャドーピッチング用練習具

【課題】実際の野球のボールと同じ大きさ、重さで、かつ二つ割り状態のボールの一方の半球部分の割りぎわを、人差し指と中指のみからなる2指手袋の指先先端に縫い留めしたシャドーピッチング練習具で投球練習をすることで今までのように素手やタオルで練習するよりも実戦に近い形で練習ができ、肩、腕、手首、指に負荷が掛かり、筋力強化に有効な練習具を提供する。
【解決手段】実際の野球のボールと同じ大きさ、重さで、かつ二つ割り状態のボール2をなして互いに嵌りあう半球部分の一方を人差し指と中指のみからなる2指手袋1の指先先端に縫い留めし、ピッチング練習時にボールをリリースすることで他方の半球部分が前方に飛び出すとともに2つの半球部分はボール内側にしまわれた帯状のリボンで繋がれているピッチング練習具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシャドーピッチング用練習具に関するものである。さらに詳しくは、人指し指および中指の二本のみが手首部分に繋がった2指手袋に、二つ割り状態のボールの片方の半球部分が縫い付けられ、半球部分は互いに嵌りあい、かつ半球部分相互がボールの内側にしまわれた帯状のリボンで繋がったボールとからなるものである。
そしてこの二つ割り状態のボールを公認の野球ボールと同じ大きさ、重さとすることで、このボールを人指し指、中指および親指の3本で握って、実際に前方へ投げて投球練習をすることで、適当に肩や腕、手首、指先に負荷が掛かり、より高い投球練習効果を得ることができる練習具である。
【背景技術】
【0002】
これまで、シャドーピッチングの練習をする時は素手か、タオル又はタオルの様な布をボールの代わりに丸めて手で握り、これを前方に放つことでシャドーピッチングを行っていた。そのためシャドーピッチングの練習時に本来期待できる肩や腕、手首、指先に適度な負荷が掛かるということは殆ど期待できないか、あるいは期待できてもその負荷効果は小さかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001−218881
本発明のシャドーピッチング用練習具は、上記で述べた構成を備えていて、二つ割り状態のボールの片方の半球部分が2指手袋の人指し指および中指の先端に縫い付けられ、かつ半球部分は互いに嵌りあい、半球部分相互はボール内側にしまわれた帯状のリボンで繋がったボールとからなり、このボールを公認の野球ボールと同じ大きさ、重さも同じとしている。したがってこのボールを人指し指、中指および親指で握って、実際に前方へ投げて投球練習をすることで、肩や腕、手首、指先に適度な負荷が掛かり、より投球の実態に近い投球練習をすることで実戦投球の効果を得ることができるものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のこれまでのシャドーピッチング練習具では、投球練習時に指先にほとんど負荷がかからないという課題を解決したピッチング用練習具を提供することを主たる目的としたものである。
【0005】
本発明によれば、人差し指、中指からなる2指手袋の各指先端部分に二つ割りのボールの片方の半球部分を強力な糸で縫い付けて固定し、その二つ割りのボールを公認の野球ボールと同じ大きさ、重さとし、なおかつ二つの半球部分の内側に、ボールをリリース時に放射力が作用して片方の半球部分が他方のそれとの嵌め込みを解かれて開き、この嵌め込みを解かれた半球部分がボールの内部に収められていた帯状のリボンを引き連れて前方に放出される。この投球練習時に肩、腕、手首、指先に適度な負荷を伴うことでより、実戦投球に近い高い練習効果が得られる。
【0006】
さらに公認の野球ボールと同じ大きさ、重さの二つ割り半球体からなるボールを握ってシャドーピッチングをすることで、投球のイメージ効果が高い練習ができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では公認の野球ボールと同じ大きさ、重さの二つ割りの、球形に嵌り合った片方の半球部分の割ぎわを2指手袋の人差し指、中指のそれぞれ先端に強力な糸で縫い留めて、2指手袋の指差嵌め込口から手首部分にかけて伸びでた帯状1本の固定紐部分を手首部分にベルトで止めて投球練習時に2指手袋が手から抜け落ちないようにすることで、連続してシャドーピッチングをすることができるようにしたものである。このためボールリリース時にボールには放射力が働き、縫い止めされていない半球部分の片方が帯状のリボンを引き連れて前方に飛ばされ人差し指、中指等に負荷が掛かり、この負荷によって肩、腕、手首等の鍛えられるものである。
【発明の効果】
【0008】
このシャドーピッチングの練習を投球インターバルや腕の振りの強弱を加減するなどして、より実戦投球に近い形ですることで、今までの素手やタオルを使用してのピッチング練習よりも、より投球練習時の負荷効果がかかった有効な筋力鍛錬ができる練習具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】ボールの片方の半球部分に2指手袋の指先部分が縫い留めされた図である。
【図2】2指手袋に指を通してボールを握った図である。
【図3】投球動作でボールが二つに割れ、前方へ放出された片方の半球部分が帯状のリボンで繋がれた図である。
【図4】同リボンが伸びきる直前状態の投球完了時の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態にかかるシャドーピッチング練習具を図1から図4を元に説明する。
【0011】
図1は人指し指、中指のみの2指手袋1の指先先端部分にボールの片方の半球部分が強力な糸で縫い留めされた図である。図2中、2は二つ割りの半球部分が嵌りあったボールであり、握った外側の半球部分2aの割りぎわが2指手袋の指先先端に縫い止めされている。図2は練習者の利き手、ここでは2指手袋を嵌めた右手の人差し指、中指および親指6の3本の指でボールを握って、シャドーピッチングする直前の状態を示した図である。
【0012】
図3は投球練習時のボールをリリースした時にボールの片方の半球2bが他方の半球2aから離れて前方に飛び出す状態を示した。この図3では人差し指と中指の各指差込口から手首部分にかけて伸び出た帯状の1本の固定紐部分3を手首部4にベルト5で固定した状態も示している。前方に飛び出した半球2bと帯状のリボン7とは、指先や手首に負荷を掛けるために指先に繋がれた他方の半球2aの内側中央部に繋がれている。図4はボールをリリースした後に片方の半球2bが前方に放出され、これにつれて帯状のリボン7が伸びきる直前の状態を示した図である。
【符号の説明】
【0013】
1 2指手袋
2 ボール
2a 2指手袋先端の縫い止めされた半球部分
2b 他方の半球部分
3 2指手袋の人差し指、中指の指差込口から手首部に掛けて伸びた帯状の固定紐
4 手首部
5 手首部に固定紐を固定するベルト
6 親指
7 2つの半球部分を繋ぐリボン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人指し指および中指の二本のみが嵌り、かつ1本の帯状の固定紐で手首部分に繋がった2指手袋の指先先端に、二つ割り状態のボールの片方の半球部分の割りぎわが縫い付けられていて、2つの半球部分は互いに嵌りあい、かつ半球部分相互がボール内側にしまわれた帯状のリボンで繋がったボールとからなるシャドーピッチング用練習具。
【請求項2】
二つ割り状態のボールの重さは、2指手袋の指先先端に縫い付けられた一方の半球部分を全体の四分の三、他方の半球部分を全体の四分の一とした請求項1記載のシャドーピッチング用練習具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−239537(P2012−239537A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110208(P2011−110208)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(596079297)