説明

ショーケース

【課題】ショーケース本体の前面下部と床面との隙間を利用して物品類が収納される収納箱を容易に配設することができるとともに、常に前面下部と床面との隙間がキックプレートで覆われ、収納箱が露呈することのないショーケースを提供すること。
【解決手段】ショーケース本体1のフロント下部3と床面12との隙間Sを、長手方向に延びるキックプレート13により閉塞してなるショーケースであって、前記キックプレート13を分割して着脱自在な分割キックプレート15と固定のキックプレート本体14とするとともに、該分割キックプレート15の背面側に収納箱20を連設したショーケース。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショーケース本体のフロント下部と床面との隙間を、長手方向に延びるキックプレートにより閉塞してなるショーケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特に食品陳列用のスーパーマーケット等に設置されるショーケース本体の外箱底部のフロント下部と床面との高さは短寸であるため、そのほとんどがデッドスペースとなって前面がキックプレートで塞がれているが、このデットスペースに電源用端子ボックスが設けて底部空間を有効利用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この電源用端子ボックスは、キックプレートの上に配設した複数の分割されたフロントパネルで覆われ、これらフロントパネルはショーケースのフロント側下部に着脱自在に取り付けられている。
【0003】
また、ショーケース本体の前面下部と床面との間に形成された収納空間の一側部を利用して、ショーケース本体内に設けられた電気器具の中継器としての電装箱を支持枠と底板上に摺動可能に載置したものが公知である(例えば、特許文献2参照)。この電装箱の前面には、ショーケース本体下部に着脱自在に前面下部カバー(キックプレート)が装着されており、これを装着している時は電装箱が前面に露呈することがない。そして、前面下部カバーを取り外したのち、電装箱を前方に引き出すことで、メンテナンス等の配線作業を行うことができる。
【0004】
【特許文献1】特許第3384215号公報(段落0010〜0012、図1)
【特許文献2】特開2000ー201781号公報(段落0027〜0031、図2,図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1にあっては、キックプレート上部に設けたフロントパネルを分割して電源用端子ボックスの設置や利用の利便性を図ったものではあるが、ショーケース本体の下部のキックプレートを分割して、ショーケース本体のフロント下部と床面との間に収納箱を配して隙間空間を有効に利用したものではなく、また、特許文献2にあっては、ショーケース本体の前面下部と床面との間の収納空間を利用して電装箱が設けられているが、電装箱を収納空間から前方に引き出す際には、予め前面下部カバー(キックプレート)の取り外し作業を別途行わねばならず、電装箱の収納時には再び前面下部カバーを取り付ける手間を要した。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、ショーケース本体の前面下部と床面との隙間を利用して物品類が収納される収納箱を容易に配設することができるとともに、常に前面下部と床面との隙間がキックプレートで覆われ、収納箱が露呈することのないショーケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のショーケースは、ショーケース本体のフロント下部と床面との隙間を、長手方向に延びるキックプレートにより閉塞してなるショーケースであって、前記キックプレートの所定範囲を分割して着脱自在な分割キックプレートとするとともに、該分割キックプレートの背面側に収納箱を連設したことを特徴としている。
この特徴によれば、分割キックプレートの背面側に収納箱を連設することにより、ショーケース本体のフロント下部と床面との隙間空間を有効利用でき、しかも収納箱が常に分割キックプレートで覆われるので、収納箱の露呈が避けられる。また。分割キックプレートがショーケース本体側のキックプレートから所定範囲で分割形成されていることから、キックプレート全体を取り外すことなく、収納箱に対応する分割キックプレートのみを取り外すだけで、容易に収納箱を引き出すことができる。そして収納箱の収納時において、ショーケース本体側の既存のキックプレートと分割キックプレートとが、ショーケース本体前面側から正面視で長手方向に一体に連なるキックプレートとなるので、ショーケース本体下部の全体的な統一感が出て見栄えも良いショーケースとなる。
【0008】
本発明の請求項2に記載のショーケースは、請求項1に記載のショーケースであって、前記収納箱は、連結手段により前記分割キックプレートに係脱可能に連設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、収納箱と分割キックプレートとは互いに係脱可能に連結されているので、ショーケース本体のフロント下部と床面との隙間や奥行きの形状に合わせて収納箱に適宜交換することが可能であり、収納箱が不要の場合は取り外して、収納箱が必要なショウケースに用いることができる。
【0009】
本発明の請求項3に記載のショーケースは、請求項2に記載のショーケースであって、前記連結手段は、前記分割キックプレートを上下に移動可能な係着手段で構成されているが形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、収納箱が分割キックプレートに対して上下に移動できるので、分割キックプレートに連接された収納箱を、その高さの大小に関係なく床面に着座させることができる。
【0010】
本発明の請求項4に記載のショーケースは、請求項1乃至3のいずれかに記載のショーケースであって、前記収納箱には、前記床面を走行する車輪が具備されていることを特徴としている。
この特徴によれば、車輪に沿って収納箱の出し入れを円滑に行うことができるとともに、床面と収納箱の底面との摩擦が避けられることから、床面に疵が生じることもない。
【0011】
本発明の請求項5に記載のショーケースは、請求項1乃至4のいずれかに記載のショーケースであって、前記分割キックプレートはマグネット部材により前記ショーケース本体に着脱自在に磁着されることを特徴としている。
この特徴によれば、マグネット部材を用いることにより、分割キックプレートをショーケース本体に容易に磁着できる。また、ショーケース本体側に収納箱を収納しない場合であっても、収納箱から分離した分割キックプレートを単体でショーケース本体に磁着できるので、外部からは違和感のない通常のショーケースとして視認される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例】
【0013】
図1(a)は、本発明の実施例におけるショーケース本体の下部を示す斜視図であり、図1(b)は、ショーケース本体のフロント下部と床面との隙間に形成された収納空間から収納箱を前方に引き出した状態を示す斜視図であり、図2は、マグネット固定板を用いてフロント下部に取り付けられるマグネット部材を示す分解組立斜視図であり、図3は、収納箱と、その収納箱に取り付けられる分割キックプレートを示す分解組立斜視図であり、図4は、収納箱と分割キックプレートの連結を示す平面図であり、図5は、分割キックプレートが連結した状態で収納箱をフロント下部の収納空間に収納した状態を示す側面図であり、図6は、分割キックプレートがマグネット部材に磁着された状態を示す平面図である。
【0014】
図1(a)に示されるショーケース本体1は、主に商店やスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の食品等を取り扱う販売店舗に設置され、商品を低温に保ったまま保冷、または冷凍した状態で陳列するために設置される冷蔵ショーケースであり、床面12に設置される基台5の上部には、正面側を開口した筐体6が設けられている。この筐体6により囲まれた冷蔵室8には、商品を陳列する陳列棚(図示省略)が上下方向に複数設置され、最下部に設けられた陳列棚7にも商品37を陳列可能になっており、特に図示しないが筐体6の上方から下方に向けて吹き出されるエアーカーテンによって冷蔵室8に多数載置される商品を効率良く冷却可能な構成となっている。
【0015】
以下、本実施例の説明において、ショーケース本体1を対面した状態で見て、筐体6の開口側を前方とし、閉塞側を後方とし、ショーケースの長手幅方向の側方を左右方向として説明する。ショーケース本体1のフロント下部の前面全域には、長手方向に沿ってフロントカバー2が設けられている。このフロントカバー2の下端から後方に向けて設けられたフロント下面3と床面12との隙間には、フロントカバー2の前面よりも後方に凹設されたケコミ位置で長手方向に延在されたキックプレート13がフロントカバー2と略同一幅で設けられている。
【0016】
キックプレート13は、所定の長さ範囲で分割された着脱自在な分割キックプレート15(左方)と、ショーケース本体1側に取り付けられたキックプレート本体14(右方)と、から構成され、互いの前面が面一となるように取り付けられている。この分割キックプレート15は磁性体から成る金属板で形成されている。分割キックプレート15を取り外すには、中央位置に形成された引出孔15cに指や先端鈎状の工具等を挿し込み前方に引き出すことで引出可能になっている。
【0017】
そして、図1(b)に示されるように、前方に引き出された分割キックプレート15の背面15bには、後述において詳しく説明するが、上方が開口する前後方向に長い矩形状に金属板で折り曲げ形成された収納箱20が係脱可能に連設されている。収納箱20が収納される収納空間Sは、上下がフロント下面3と床面12との隙間とで形成され側部が基台5で囲繞されている。収納箱20の左右下部にはキャスタ35を備えた車輪取付部材24が設けられており、このキャスタ35によって収納箱20および分割キックプレート15がショーケース本体1に対して前後方向に移動可能である。
【0018】
収納箱20には、踏み台や工具、清掃用品等の物品36が各種収納され、ショーケース本体1のメンテナンスや清掃等に適宜利用可能になっている。また、本実施例では特に説明はしないが、収納箱20を前述した特許文献2と同様にショーケース本体1内に設けられた冷却機、ファン、照明灯などの電気器具の中継器としての電装箱としても利用可能であることは言うまでもない。フロント下面3の基台5側の前方およびキックプレート本体14側の前方の両部には、後述において詳しく説明するが、前面にマグネット部材30を備えたマグネット固定板31が左右一対でそれぞれ設けられている。
【0019】
次に、図2に示されるように、マグネット部材30およびマグネット固定板31について具体的に説明する。マグネット部材30の前面には磁性体と磁着可能な磁着部30aが形成され、磁着部30aの後部位置には矩形ボックス状の嵌合部30bが設けられ、嵌合部30bの上下位置に係止爪30cが形成されている。マグネット固定板31には前面を向くように折り曲げ形成された取付片32と、上面を向くように折り曲げ形成された連結片33が形成され、取付片32には嵌合部30bと嵌合可能なマグネット取付孔32aが形成され、連結片33にはビス貫通孔33aが前後一対で形成されている。
【0020】
まず、マグネット取付孔32aに嵌合部30bを嵌合し、さらに嵌合部30bを後方に向けて押し込むことで係止爪30cがマグネット取付孔32aを乗り越えて、取付片32の後面に係止されることで、マグネット部材30がマグネット固定板31に対して一体に固定される。次いで、マグネット固定板31を収納空間Sに挿し入れて、フロント下面3に連結片33を当接した状態で、一対のビス34を前後のビス貫通孔33a,33aを介して、フロント下面3に予め形成されたビス穴(図示省略)に螺着することで、マグネット固定板31がショーケース本体1下面に固定される。
【0021】
このようにして、マグネット部材30,30が収納空間Sの基台5側とキッププレート本体14側に近接する左右両端部位置に左右対称位置に取り付けられる(図3参照)。尚、マグネット部材30の取り付けについては、マグネット固定板31を予めフロント下面3にビス止めしたのち、マグネット部材30をマグネット固定板31に取り付けるようにしても良い。
【0022】
図3に示されるように、収納箱20の前面20aの左右端部位置には、一方の連結手段である左右一対の収納箱連結片23,23が、金属板の折り曲げにより左右対称形状をなしかつ収納箱20の高さと略同幅で形成され、熱溶接により連結されている。これら一対の収納箱連結片23,23には、上面視で左右方向に向けて開口するコ字状に折曲げ形成された一方の係着手段である係合凹部23a,23aが収納箱20の高さに沿って上下方向に形成されている。
【0023】
一方、収納箱20の左右側部21,21に設けられる車輪取付部材24,24は、下向に向かい開口するようにコ字状に折り曲げ形成され、このコ字状内の前端および後端の近傍位置にキャスタ35,35が離間して固着されている。車輪取付部材24,24の収納箱20側の側壁面には、前後一対でネジ貫通孔24a,24aが形成されている。収納箱20の左右側部21,21には、ネジ貫通孔24a,24aと重なる位置に前後一対のネジ穴21a,21aが形成されており、一対のネジ25,25を車輪取付部材24,24の内部からネジ貫通孔24a,24aを介して、ネジ穴21a,21aに螺着することで車輪取付部材24,24が収納箱20に固定され、収納箱20がキャスタ35,35を介して支持されるように構成されている。
【0024】
分割キックプレート15は、収納空間Sの前面の左右幅および上下幅を覆うように略同幅で形成されている。図4に示すように、分割キックプレート15の背面15bには、他方の連結手段である左右一対の分割キックプレート連結片16,16が、金属板の折り曲げにより形成され、熱溶接により連結されている。これら一対の分割キックプレート連結片16,16には、収納箱連結片23,23の係合凹部23a,23aに係脱可能な上面視で前方に向けて開口するコ字状に折曲げ形成された他方の係着手段である係合部16a,16aが分割キックプレート15の高さに沿って上下方向に形成されている。
【0025】
収納箱20の前面20aに分割キックプレート15を連設するには、係合部16a,16aの下端を係合凹部23a,23aの上端に係合し、図4に示されるように、係合凹部23a,23aに沿って係合部16a,16aを摺接しながら下方に向けて移動させ、分割キックプレート15に収納箱20を係合させる。このように、係合凹部23aと係合部16aの係合によって、分割キックプレート15を収納箱20に対して上下に摺動移動できるので、分割キックプレート15に連接された収納箱20を、その高さの大小に関係なく床面12に着座させることができる。
【0026】
係合凹部23a,23aの下端には、床面12と水平となるように折り曲げられた支持部23b,23bが形成されており、係合部16a,16aは支持部23b,23bで支持され、落ち込みが防止される。つまり、収納箱20に対して分割キックプレート15の下端が床面12と当接しないように、床面12から一定の高さで保持されるので、収納箱20に対して分割キックプレート15の高さを調整することなく、簡便な作業で収納箱20に連設できる。
【0027】
図5に示されるように、収納箱20は、キャスタ35,35によって前後方向に移動可能になっており、収納箱20の出し入れをキャスタ35,35で円滑に行うことができるとともに、床面12と収納箱20の底部20cの底面との摩擦が避けられることから、床面12に疵が生じることもない。また、前述したように分割キックプレート15の下端が床面12から一定の高さで保持されているので、収納箱20の出し入れ時に分割キックプレート15によって床面12に疵を生じることも未然に避けられている。
【0028】
そして、収納箱20の収納時には、分割キックプレート15の背面側に収納箱20が連設されていることから、フロント下面3と床面12との収納空間Sに収納箱20が収納されるだけで、常に分割キックプレート15で収納空間Sの前面が覆われるので、収納箱20および該収納箱20に収納される物品類および収納空間Sにおけるショーケース本体1の内部の露呈が避けられている。
【0029】
しかも、図1(b)に示されるように、分割キックプレート15がキックプレート本体14と分割されているから、収納箱20に連設する分割キックプレート15のみを取り外すだけで、容易に収納箱20を引き出すことができる。そして、図1(a)に示されるように、収納箱20の収納時において、ショーケース本体1側の既存のキックプレート本体14と分割キックプレート15とが、ショーケース本体1の前面側から正面視で長手方向に一体に連なるキックプレート13となるので、ショーケース本体1の下部を構成するフロントカバー2やキックプレート本体14と分割キックプレート15の全体的な統一感が出て見栄えも良いショーケースとなる。
【0030】
そして、ショーケース本体1が床面12に設置された後であっても、収納箱20と分割キックプレート15とは互いに係脱可能に連結されているので、ショーケース本体1のフロント下部3と床面との隙間や奥行きの形状、ショーケース本体側のキックプレートの長さに応じて、新たな分割キックプレートや収納箱に適宜交換することも可能となる。
【0031】
収納箱20が収納空間Sの前方から後方に向けて収納されていくと、図6に示されるように、左右のマグネット固定板31,31の取付片32,32によって、分割キックプレート15の左右端部15a,15aの後方への移動が規制されるとともに、これら左右端部15a,15aが取付片32,32に設けられたマグネット部材30,30の磁着部30a,30aに磁着されるので、分割キックプレート15、15のガタツキが防止され、安定した取り付け状態が維持されるとともに、ショーケース本体1の通常使用時における分割キックプレート15の安易な取り外れが防止される。
【0032】
したがって、分割キックプレート15側に固定手段を設けることなく、簡便な構成でショーケース本体1側に分割キックプレート15を容易に着脱自在に磁着できる。しかも、分割キックプレート15が左右端部15a,15aで磁着されるため、収納箱20の収納時にキックプレート本体14に対して左右端部15a,15aの位置合わせを行うだけで、分割キックプレート15とキックプレート本体14が連続したキックプレート13として構成できる。
【0033】
また、特に図示しないがショーケース本体1側に収納箱20を収納しない場合であっても、収納箱20から分離した分割キックプレート15を単体でショーケース本体1に磁着できるので、外部からは違和感のない通常のショーケースとして視認される。以上の説明により本実施例では、ショーケース本体1の収納空間Sを利用して物品類が収納される収納箱20を容易に配設できるとともに、常に収納空間Sの前面が分割キックプレート15で覆われるので、収納箱20およびショーケース本体1の下部内部が露呈することのないショーケースとなっている。
【0034】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれ、例えば上記実施例では、分割キックプレート連結片16と収納箱連結片23を連結手段としたことで、分割キックプレート15と収納箱20との連設および分離を簡便に行えることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、係脱可能な手段であれば、ネジはフック等を用いて連設するようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施例では、上下方向に伸びる係合部16aおよび係合凹部23aとの係着手段によって分割キックプレート15を上下方向に移動して取り付けを行えることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、収納箱20の前面20aに上向き鈎状の係止爪を設け、分割キックプレート15の背面15bに下向き鈎状の係止爪を設けることで、上向き鈎状の係止爪に下向き鈎状の係止爪を掛止して、分割キックプレート15を取り付けるようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施例では、分割キックプレート15を磁性体から成る金属板で構成したが、少なくとも分割キックプレート15の背面15bのマグネット部材30と磁着する箇所が磁性体で構成されていればよい。また、分割キックプレート15側にマグネット部材を取り付け、マグネット固定板31を磁性体で構成しても良い。
【0037】
また、上記実施例では、マグネット部材30を用いて分割キックプレート15を着脱自在とした構成となっており、何度でも繰り返してショーケース本体1側に着脱できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、分割キックプレート15の背面15bおよびマグネット固定板31の取付片32の前面位置に、従来公知の面ファスナーのフック面とループ面とをそれぞれ対向するように設け、このフック面とループ面との係着により分割キックプレート15を着脱するようにしてもよい。
【0038】
更に、上記実施例では、キックプレート13をキックプレート本体14と分割キックプレート15の2部材で構成したが、分割キックプレート15を複数設けて、それぞれに収納箱を設けるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】(a)は、本発明の実施例におけるショーケース本体の下部を示す斜視図であり、(b)は、ショーケース本体のフロント下部と床面との隙間に形成された収納空間から収納箱を前方に引き出した状態を示す斜視図である。
【図2】マグネット固定板を用いてフロント下部に取り付けられるマグネット部材を示す分解組立斜視図である。
【図3】収納箱と、その収納箱に取り付けられる分割キックプレートを示す分解組立斜視図である。
【図4】収納箱と分割キックプレートの連結を示す平面図である。
【図5】分割キックプレートが連結した状態で収納箱をフロント下部の収納空間に収納した状態を示す側面図である。
【図6】分割キックプレートがマグネット部材に磁着された状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 ショーケース本体
2 フロントカバー
3 フロント下部のフロント下面
5 基台
6 筐体
7 商品の陳列棚
8 冷蔵室
12 床面
13 キックプレート
14 キックプレート本体
15 分割キックプレート
15a 端部
15b 背面
15c 引出孔
16 分割キックプレート連結片(他方の連結手段)
16a 係合部(他方の係着手段)
20 収納箱
20a 前面
20b 後面
20c 底部
21 側部
21a ネジ穴
23 収納箱連結片(一方の連結手段)
23a 係合凹部(一方の係着手段)
23b 支持部
24 車輪取付部材
24a ネジ貫通孔
25 ネジ
30 マグネット部材
30a 磁着部
30b 嵌合部
30c 係止爪
31 マグネット固定板
32 取付片
32a マグネット取付孔
33 連結片
33a ビス貫通孔
34 ビス
35 キャスタ(車輪)
36 物品
37 商品
S 収納空間(隙間)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショーケース本体のフロント下部と床面との隙間を、長手方向に延びるキックプレートにより閉塞してなるショーケースであって、
前記キックプレートの所定範囲を分割して着脱自在な分割キックプレートとするとともに、該分割キックプレートの背面側に収納箱を連設したことを特徴とするショーケース。
【請求項2】
前記収納箱は、連結手段により前記分割キックプレートに係脱可能に連設されている請求項1に記載のショーケース。
【請求項3】
前記連結手段は、前記分割キックプレートを上下に移動可能な係着手段で構成されているが形成されている請求項2に記載のショーケース。
【請求項4】
前記収納箱には、前記床面を走行する車輪が具備されている請求項1乃至3のいずれかに記載のショーケース。
【請求項5】
前記分割キックプレートはマグネット部材により前記ショーケース本体に着脱自在に磁着される請求項1乃至4のいずれかに記載のショーケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−312827(P2007−312827A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−142606(P2006−142606)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】