シート掛け装置
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は栽培作物、特に、温室内の畝に植えた苗等に保温シートを掛けるためのシート掛け装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般に、温室は、栽培作物の育成を促進するため、昼間はビニールシートを巻き取り、太陽光線を取り入れて暖める一方、夜間は保温のためにビニールシートを展開して閉鎖される。このため、従来より、前述の開閉作業に要する労力を軽減すべく、種々の工夫が行われている。しかし、夜間の冷え込みが強くビニールシートを展開して温室を閉鎖しただけでは保温が十分でない場合がある。このような場合には、苗を植えた畝に所定ピッチでアーチ状フレームを立て、このアーチ状フレームに沿って保温用ビニールシートを掛け、苗を二重に覆う必要がある。
【0003】しかしながら、前記アーチ状フレームに保温用ビニールシートを掛ける作業は、多くの労力を必要とするにもかかわらず、手間がかかり、機械化が困難であった。特に、平行な複数本の畝に立設したアーチ状フレームに沿って保温用ビニールシートを連続的に掛ける作業は、機械化が困難であり、労力を軽減できないという問題点がある。
【0004】本発明は、前記問題点に鑑み、シート掛け作業に要する労力を軽減できるシート掛け装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるシート掛け装置は、前記目的を達成するため、所定の間隔で平行に並設した2本の水平ガイド軸と、この水平ガイド軸に両端をスライド自在に架け渡した回動可能なスライド軸と、このスライド軸の両端にそれぞれ吊り下げた垂直ガイド軸と、この垂直ガイド軸に両端をスライド可能に架け渡した回動可能な巻取軸と、この巻取軸に一端縁部を固定した巻き取り可能なシートと、前記スライド軸に一端部を固定するとともに、前記巻取軸に他端部を固定し、前記シートとともに前記巻取軸に巻き取り可能な吊り下げ体と、前記スライド軸を往復移動させる駆動手段と、からなる構成としてある。
【0006】一端を前記巻取軸の端部に固定し、かつ、他端に重りをつけたワイヤの中間を、前記水平ガイド軸の端部に移動可能に吊り下げておいてもよい。
【0007】所定の間隔で平行に並設した2本の水平ガイド軸と、この水平ガイド軸に両端をスライド自在に架け渡した回動可能な少なくとも2本のスライド軸と、このスライド軸に一端部を巻き取り可能に固定するとともに、他端部に巻取軸を固定して吊り下げた複数本の吊り下げ体と、前記巻取軸に一端縁部あるいは中間部をそれぞれ固定した巻き取り可能なシートと、前記スライド軸を往復移動させる駆動手段と、からなる構成としてもよい。
【0008】前記水平ガイド軸はワイヤロープであってもよい。
【0009】前記駆動手段は、前記スライド軸に連結され、滑車を介して駆動軸に巻き取られるワイヤロープであってもよい。
【0010】前記シートの表面に棒状の重しを前記巻取軸に略平行に所定の間隔で固定しておいてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる実施形態を図1ないし図10の添付図面に従って説明する。本実施形態にかかるシート掛け装置は、図1に示すように、所定の間隔で平行に並設した一組の水平ガイド軸10,10(奥側の水平ガイド軸10は図示せず)に、スライド軸20の両端を水平方向にスライド自在に架け渡したものである。
【0012】すなわち、前記水平ガイド軸10は、両端を支柱11,12に架け渡した金属パイプであり、水平スライド体21を介してスライド軸20の両端をスライド自在に取り付けてある。この水平スライド体21は第1モータ22で前記スライド軸20を回動する一方、その下端部に垂直ガイド軸23を取り付けてある。さらに、前記水平スライド体21の両側面には図示しないリミットスイッチが取り付けられている。なお、前記第1モータ22は、電源を切ると、自動的にロックが掛かる自動ロック機構を備えている。また、前記水平ガイド軸10は金属パイプに限らず、支柱11,12に架け渡したワイヤロープ,型鋼であってもよい。
【0013】前記垂直ガイド軸23には垂直スライド体24を介して巻取軸26の両端をスライド自在に取り付けてある(図2)。そして、この垂直スライド体24に設けた第2モータ25で前記巻取軸26を回動可能としてある。この巻取軸26にはビニールシート27の一端縁部が取り付けられているとともに、紐状の吊り下げ体28の一端が所定の間隔で固定されている。さらに、この吊り下げ体28の他端が前記スライド軸20に固定され、巻き取り可能となっている。また、前記スライド軸20には、駆動手段30を構成する駆動体32(図3)がベアリング31を介して所定間隔で取り付けられている。そして、前記垂直ガイド軸23は、その基部および先端部に図示しないリミットスイッチが取り付けられている。なお、巻取軸26の吊り下げ方法は、前述の紐状の吊り下げ体28に限らず、より巾広の吊り下げテープ、例えば、巾20ないし30cmの硬質ビニールテープであってもよい。また、前記第2モータ25も、前記第1モータ22と同様、自動ロック機構を備えている。
【0014】前記駆動体32は前記スライド軸20を往復移動させるためのものであり、図3に示すように、駆動用ワイヤロープ33の中間部にネジ32aで固定する一方、貫通孔32bにガイド用ワイヤロープ34を一組の滑車32c,32cを介して滑動自在に挿入してある。
【0015】前記駆動用ワイヤロープ33は、図1に示すように、その一端を巻き取りドラム36に巻き付けてあるとともに、その他端を滑車35を介して前記巻き取りドラム36に巻き付けてある。なお、前記滑車35は、図示しない支柱等に支持されている。
【0016】前記巻き取りドラム36は、その表面にガイド用螺旋溝(図示せず)を形成したものである。そして、前記駆動用ワイヤロープ33の両端は前記巻き取りドラム36の両端に逆方向からそれぞれ巻き付くように取り付けられている。さらに、前記巻き取りドラム36を取り付けた駆動軸37は温室を構成する支柱40,40に回動可能に架け渡されている。そして、支柱12に固定した第3モータ38で前記駆動軸37を回動し、巻き取りドラム36を回動すると、ワイヤロープ33の一端側が巻き取られると同時に、巻き取られていた他端側が引き出される。このため、1つの巻き取りドラム36でワイヤロープ33の巻き取り,繰り出しを同時に行うことができる。なお、第3モータ38は、第1,第2モータ22,25と同様、自動ロック機構を備えている。
【0017】前記ガイド用ワイヤロープ34は、その一端を温室を構成する前記支柱40に固定されている一方、その他端を図示しない支柱に固定されており、前記駆動用ワイヤロープ33と略平行となっている。なお、駆動手段30は前述のものに限らず、例えば、雄ネジを切った丸棒に雌ネジを切った駆動体を螺合し、前記丸棒を回動させて前記駆動体を往復移動させてもよい。
【0018】次に、前述の構成を有するシート掛け装置の操作方法について説明する。ただし、説明の便宜上、図4ないし図6において駆動手段30は図示しない。まず、図4(a)に示すように、水平スライド体21が水平ガイド軸10の左端に位置し、吊り下げ体28が展開し、垂直スライド体24が最下位に位置する。このとき、巻取軸26にはビニールシート27が最大限に巻き取られているとともに、その下方側に巻き取られなかったビニールシート27が折り畳まれている。
【0019】そして、第1,第3モータ22,38を同時に始動すると、スライド軸20が回動して吊り下げ体28を巻き取り、巻取軸26を引っ張り上げる。これにより、巻取軸26は回動することなく、折り畳まれたビニールシート27を伸展させながら上昇する。そして、垂直ガイド軸23に設けたリミットスイッチに垂直スライド体24が当接し、第1モータ22が停止する。一方、駆動軸37が回動し、これと一体な巻き取りドラム36に駆動用ワイヤロープ33の一端側が巻き取られると同時に、巻き取りドラム36に巻き取られていた駆動用ワイヤロープ33の他端側が引き出される。このため、駆動用ワイヤロープ33が駆動体32を引っ張り、スライド軸20が支柱12側に移動する。なお、前記ビニールシート27の一端縁部にはズレが生じないように土,石等の重し41が乗せられている。
【0020】ついで、図4(b)に示すように、水平スライド体21が水平ガイド軸10の略中央近傍、すなわち、巻取軸26が畝42a,42bの間に達したとき、第3モータ38を停止する。そして、第1モータ22を逆回転させて吊り下げ体28を繰り出すと、図5(a)に示すように、垂直スライド体24が垂直ガイド軸23に設けたリミットスイッチに当接して停止するまで下降する。このため、ビニールシート27が畝42aに立設したアーチ状フレーム43aに沿って苗を覆う。
【0021】ついで、第1,第2および第3モータ22,25および38を同時に駆動する。これにより、スライド軸20が回動して吊り下げ体28を巻き取り、巻取軸26を引き上げると同時に、巻取軸26が回動して巻き取っていたビニールシート27を展開する。そして、垂直スライド軸23に設けたリミットスイッチに垂直スライド体24が当接し、第1モータ22が停止するまで巻取軸26が上昇する。さらに、駆動軸37が回動し、巻き取りドラム36に駆動用ワイヤロープ33の一端側が巻き取られる一方、この巻き取りドラム36に巻き取られていた駆動用ワイヤロープ33の他端側が引き出される。このため、駆動用ワイヤロープ33が駆動体32を引っ張り、スライド軸20が支柱12側に移動し、スライド軸20が水平ガイド軸10の他端に達したとき(図5(b))、水平スライド体21に設けたリミットスイッチが支柱12に当接することにより、第2,第3モータ25,38が停止する。
【0022】そして、第1モータ22を逆回転させて吊り下げ体28を繰り出すと、巻取軸26が下降し、ビニールシート27がアーチ状フレーム43bに沿って畝42bを覆う(図6)。これにより、ビニールシート27のトンネルが形成され、シート掛け作業が完了する。ただし、ビニールシート27によって形成されるトンネルの両端開口部は、ビニールシート27を長めに被せてあるので、ビニールシート27の自重によって閉じられる。また、畝42aの両端に位置するフレームだけに別のビニールシートを被せておき、予め両端の苗だけを被覆してもよい。
【0023】ビニールシート27を巻き取り、畝42a,42bを開放する場合には、前述の操作を逆に行えばよい。また、巻取軸26でビニールシート27を巻き取りつつ、吊り下げ体28を介して前記巻取軸26を引き上げ、さらに、駆動手段30を介してスライド軸20を支柱11側に直接復帰させてもよい。
【0024】図7は、基本的構成が前述の第1実施形態とほぼ同様である第2実施形態を示す。本実施形態では、水平ガイド軸10として、断面略C字形の型鋼を使用しており、その凹部に嵌合する2個のコロ車(図示せず)を介して水平スライド体21をスライド可能に取り付けてある。そして、この水平スライド体21に取り付けた第1モータ22を介してスライド軸20を回動すると、巾広テープ状の吊り下げ体28が巻き取られ、後述する巻取軸26を引き上げる。さらに、このスライド軸20は、それに所定間隔で配置したベアリング31に固定した滑車32cを介し、駆動用ワイヤロープ33,ガイド用ワイヤロープ34によって駆動される。
【0025】また、前記水平スライド体21の底面には、ヒンジ継ぎ手21aを介して垂直ガイド軸23が移動方向に揺動自在に吊り下げられている。この垂直ガイド軸23には、垂直スライド体24を介して巻取軸26の両端を架け渡してある。この垂直ガイド体24には、垂直ガイド軸23との摩擦を軽減すべく、ローラ24aが取り付けられている。そして、この垂直スライド体24に取り付けた第2モータ25を回動すると、その回転軸が垂直ガイド軸23に接して回転するとともに、巻取軸26を回動する。これにより、巻取軸26がビニールシート27および吊り下げ体28を同時に巻き取る。
【0026】さらに、前記水平スライド体20には、吊り下げ片21bを介して滑車21cを吊り下げてある。この滑車21cにはワイヤ45が掛けられ、その一端を第2モータ25に固定してある一方、その他端に重り46を吊り下げてある。第2モータ25の自重によって巻取軸26に生じる曲げモーメンを減少させ、ビニールシート27を均一に巻き取るためである。そして、前記重り46は、前記吊り下げ片21bに吊り下げられた筒体47内に、スライド自在に収納されている。これは、上下動する第2モータ25等に重り46が引っ掛からないようにするためである。
【0027】そして、前記水平スライド体21は、その上方縁部にコロ車21bを取り付けてある。これは、スライド軸20やビニールシート27の重量に基づく曲げモーメントにより、水平スライド体21が水平ガイド軸10に引っ掛かりやすくなり、円滑に動作しないことを防止するためである。なお、水平スライド体21に駆動用ワイヤロープを取り付けて直接駆動してもよい。
【0028】図8ないし図10は、本願発明の第3実施形態を示す。前述の実施形態は、スライド軸が1本であった場合であるのに対し、2本のスライド軸を使用する場合である。なお、駆動手段30は前述の実施形態と同様であるので、説明の便宜上、図示しない。本実施形態では、水平ガイド軸である駆動用,ガイド用ワイヤロープ33,34に水平スライド体51a,51bを介して2本のスライド軸50a,50b(スライド軸50bは図示せず)を架け渡してある。この水平スライド体51a,51bには、前述の実施形態のような垂直ガイド軸,垂直スライド体等は吊り下げられていない。したがって、スライド軸50a,50bを回動することにより、吊り下げ体53a,53bを巻き取ることにより、パッカ55を介してビニールシート27を取り付けた巻取軸54a,54bが引き上げられる。
【0029】操作方法としては、例えば、図8ないし図9R>9に示すように、並設した水平スライド体51a,51bのモータ52a,52bを回動させて吊り下げ体53a,53bを巻き取り、巻取軸54a,54bを引き上げる。ついで、スライド軸50a,50bをそれぞれの所定の位置に移動させる(図9(a))。最後に、モータ52a,52bを逆転して吊り下げ体53a,53bを送り出し、ビニールシート27で畝42a,42bを覆う。
【0030】本実施形態では、2個の水平スライド体50a,50bを移動させる場合について説明したが、必ずしもこれには限らず、3個以上の水平スライド体を取り付けて同時にスライドさせてもよい。したがって、本実施形態によれば、前述の実施形態よりも少ない部品点数で間口の広い温室にも適用できるという利点がある。
【0031】なお、前述の操作方法では、リミットスイッチを利用した操作方法について説明したが、必ずしもこれに限らず、リミットスイッチおよびマイクロコンピュータを組み合わせることにより、すべて自動制御としてもよい。また、アーチ状フレームに沿って畝を覆うビニールシートの浮き上がりを防止するため、前記ビニールシートの表面に細長い棒状の重しを巻取軸と平行となるように所定の間隔で固定しておいてもよい。これにより、ビニールシートの浮き上がりがなくなり、ビニールシートの縁部や中間部に土,石等の重しを乗せる作業を省けるという利点がある。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明にかかる請求項1のシート掛け装置によれば、往復移動可能なスライド軸の両端から吊り下げた垂直ガイド軸に沿って巻取軸が上下動し、さらに、回動してシートを展開し、あるいは、巻き取る。このため、畝に対するシート掛け作業を機械化でき、その労力を軽減できる。請求項2によれば、巻取軸の一端に取り付けたワイヤを介して重りで吊り上げるようにしてある。このため、巻取軸の一端にモータ等を取り付けた場合であっても、モータ等による巻取軸の撓みを軽減することにより、ビニールシートを巻取軸に均一に巻き付けることができる。請求項3によれば、構造が簡単になり、少ない部品点数で、より一層広い間口の温室等の畝をもシートで自動的に被覆できる。請求項4によれば、水平ガイド軸がワイヤロープであるので、スライド軸の移動距離を必要に応じて容易に変更できるだけでなく、高い組立精度を必要とすることなく、スライド軸を円滑に移動させることができる。請求項5によれば、ワイヤロープを介してスライド軸を往復移動させることができる。このため、ワイヤロープの長さを調整することにより、スライド距離を必要に応じて容易に変更できるだけでなく、高い組立精度を必要とせずに、スライド軸を円滑にスライドさせることができる。請求項6によれば、シートの表面に設けた棒状の重しにより、シートの浮き上がりやズレの発生を防止できる。このため、シートに土,石等の重しを置く必要がなくなり、より一層省力化できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施形態にかかるシート掛け装置の斜視図である。
【図2】 図1に示したシート掛け装置の側面拡大図である。
【図3】 図1の要部拡大斜視図である。
【図4】 図1に示したシート掛け装置の操作方法を示し、図(a)は動作直前の正面図であり、図(b)は動作途中を示す正面図である。
【図5】 図1に示したシート掛け装置の操作方法を示し、図(a),図(b)は動作途中の正面図である。
【図6】 図1に示したシート掛け装置の操作方法を示し、動作終了後の正面図である。
【図7】 本願発明の第2実施形態にかかるシート掛け装置の部分斜視図である。
【図8】 本願発明の第3実施形態にかかるシート掛け装置の操作方法を示し、図(a)は動作直前の正面図であり、図(b)は動作途中を示す正面図である。
【図9】 図8に示したシート掛け装置の操作方法を示し、図(a),図(b)は動作途中,動作終了後をそれぞれ示す正面図である。
【図10】 図1に示したシート掛け装置の側面図である。
【符号の説明】
10…水平ガイド軸、11,12…支柱、20…スライド軸、21…水平スライド体、22…第1モータ、23…垂直ガイド軸、24…垂直スライド体、25…第2モータ、26…巻取軸、27…ビニールシート、28…吊り下げ体、30…駆動手段、32…駆動体、33…駆動用ワイヤロープ、34…ガイド用ワイヤロープ、35…滑車、36…巻き取りドラム、37…駆動軸、38…第3モータ、40…支柱、42a,42b…畝、43a,43b…アーチ状フレーム、45…ワイヤ、46…重り、47…筒体、50a,50b…スライド軸、51a,51b…水平ガイド軸、52a,52b…モータ、53a,53b…吊り下げ体、54a,54b…巻取軸、55…パッカ。
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は栽培作物、特に、温室内の畝に植えた苗等に保温シートを掛けるためのシート掛け装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般に、温室は、栽培作物の育成を促進するため、昼間はビニールシートを巻き取り、太陽光線を取り入れて暖める一方、夜間は保温のためにビニールシートを展開して閉鎖される。このため、従来より、前述の開閉作業に要する労力を軽減すべく、種々の工夫が行われている。しかし、夜間の冷え込みが強くビニールシートを展開して温室を閉鎖しただけでは保温が十分でない場合がある。このような場合には、苗を植えた畝に所定ピッチでアーチ状フレームを立て、このアーチ状フレームに沿って保温用ビニールシートを掛け、苗を二重に覆う必要がある。
【0003】しかしながら、前記アーチ状フレームに保温用ビニールシートを掛ける作業は、多くの労力を必要とするにもかかわらず、手間がかかり、機械化が困難であった。特に、平行な複数本の畝に立設したアーチ状フレームに沿って保温用ビニールシートを連続的に掛ける作業は、機械化が困難であり、労力を軽減できないという問題点がある。
【0004】本発明は、前記問題点に鑑み、シート掛け作業に要する労力を軽減できるシート掛け装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるシート掛け装置は、前記目的を達成するため、所定の間隔で平行に並設した2本の水平ガイド軸と、この水平ガイド軸に両端をスライド自在に架け渡した回動可能なスライド軸と、このスライド軸の両端にそれぞれ吊り下げた垂直ガイド軸と、この垂直ガイド軸に両端をスライド可能に架け渡した回動可能な巻取軸と、この巻取軸に一端縁部を固定した巻き取り可能なシートと、前記スライド軸に一端部を固定するとともに、前記巻取軸に他端部を固定し、前記シートとともに前記巻取軸に巻き取り可能な吊り下げ体と、前記スライド軸を往復移動させる駆動手段と、からなる構成としてある。
【0006】一端を前記巻取軸の端部に固定し、かつ、他端に重りをつけたワイヤの中間を、前記水平ガイド軸の端部に移動可能に吊り下げておいてもよい。
【0007】所定の間隔で平行に並設した2本の水平ガイド軸と、この水平ガイド軸に両端をスライド自在に架け渡した回動可能な少なくとも2本のスライド軸と、このスライド軸に一端部を巻き取り可能に固定するとともに、他端部に巻取軸を固定して吊り下げた複数本の吊り下げ体と、前記巻取軸に一端縁部あるいは中間部をそれぞれ固定した巻き取り可能なシートと、前記スライド軸を往復移動させる駆動手段と、からなる構成としてもよい。
【0008】前記水平ガイド軸はワイヤロープであってもよい。
【0009】前記駆動手段は、前記スライド軸に連結され、滑車を介して駆動軸に巻き取られるワイヤロープであってもよい。
【0010】前記シートの表面に棒状の重しを前記巻取軸に略平行に所定の間隔で固定しておいてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる実施形態を図1ないし図10の添付図面に従って説明する。本実施形態にかかるシート掛け装置は、図1に示すように、所定の間隔で平行に並設した一組の水平ガイド軸10,10(奥側の水平ガイド軸10は図示せず)に、スライド軸20の両端を水平方向にスライド自在に架け渡したものである。
【0012】すなわち、前記水平ガイド軸10は、両端を支柱11,12に架け渡した金属パイプであり、水平スライド体21を介してスライド軸20の両端をスライド自在に取り付けてある。この水平スライド体21は第1モータ22で前記スライド軸20を回動する一方、その下端部に垂直ガイド軸23を取り付けてある。さらに、前記水平スライド体21の両側面には図示しないリミットスイッチが取り付けられている。なお、前記第1モータ22は、電源を切ると、自動的にロックが掛かる自動ロック機構を備えている。また、前記水平ガイド軸10は金属パイプに限らず、支柱11,12に架け渡したワイヤロープ,型鋼であってもよい。
【0013】前記垂直ガイド軸23には垂直スライド体24を介して巻取軸26の両端をスライド自在に取り付けてある(図2)。そして、この垂直スライド体24に設けた第2モータ25で前記巻取軸26を回動可能としてある。この巻取軸26にはビニールシート27の一端縁部が取り付けられているとともに、紐状の吊り下げ体28の一端が所定の間隔で固定されている。さらに、この吊り下げ体28の他端が前記スライド軸20に固定され、巻き取り可能となっている。また、前記スライド軸20には、駆動手段30を構成する駆動体32(図3)がベアリング31を介して所定間隔で取り付けられている。そして、前記垂直ガイド軸23は、その基部および先端部に図示しないリミットスイッチが取り付けられている。なお、巻取軸26の吊り下げ方法は、前述の紐状の吊り下げ体28に限らず、より巾広の吊り下げテープ、例えば、巾20ないし30cmの硬質ビニールテープであってもよい。また、前記第2モータ25も、前記第1モータ22と同様、自動ロック機構を備えている。
【0014】前記駆動体32は前記スライド軸20を往復移動させるためのものであり、図3に示すように、駆動用ワイヤロープ33の中間部にネジ32aで固定する一方、貫通孔32bにガイド用ワイヤロープ34を一組の滑車32c,32cを介して滑動自在に挿入してある。
【0015】前記駆動用ワイヤロープ33は、図1に示すように、その一端を巻き取りドラム36に巻き付けてあるとともに、その他端を滑車35を介して前記巻き取りドラム36に巻き付けてある。なお、前記滑車35は、図示しない支柱等に支持されている。
【0016】前記巻き取りドラム36は、その表面にガイド用螺旋溝(図示せず)を形成したものである。そして、前記駆動用ワイヤロープ33の両端は前記巻き取りドラム36の両端に逆方向からそれぞれ巻き付くように取り付けられている。さらに、前記巻き取りドラム36を取り付けた駆動軸37は温室を構成する支柱40,40に回動可能に架け渡されている。そして、支柱12に固定した第3モータ38で前記駆動軸37を回動し、巻き取りドラム36を回動すると、ワイヤロープ33の一端側が巻き取られると同時に、巻き取られていた他端側が引き出される。このため、1つの巻き取りドラム36でワイヤロープ33の巻き取り,繰り出しを同時に行うことができる。なお、第3モータ38は、第1,第2モータ22,25と同様、自動ロック機構を備えている。
【0017】前記ガイド用ワイヤロープ34は、その一端を温室を構成する前記支柱40に固定されている一方、その他端を図示しない支柱に固定されており、前記駆動用ワイヤロープ33と略平行となっている。なお、駆動手段30は前述のものに限らず、例えば、雄ネジを切った丸棒に雌ネジを切った駆動体を螺合し、前記丸棒を回動させて前記駆動体を往復移動させてもよい。
【0018】次に、前述の構成を有するシート掛け装置の操作方法について説明する。ただし、説明の便宜上、図4ないし図6において駆動手段30は図示しない。まず、図4(a)に示すように、水平スライド体21が水平ガイド軸10の左端に位置し、吊り下げ体28が展開し、垂直スライド体24が最下位に位置する。このとき、巻取軸26にはビニールシート27が最大限に巻き取られているとともに、その下方側に巻き取られなかったビニールシート27が折り畳まれている。
【0019】そして、第1,第3モータ22,38を同時に始動すると、スライド軸20が回動して吊り下げ体28を巻き取り、巻取軸26を引っ張り上げる。これにより、巻取軸26は回動することなく、折り畳まれたビニールシート27を伸展させながら上昇する。そして、垂直ガイド軸23に設けたリミットスイッチに垂直スライド体24が当接し、第1モータ22が停止する。一方、駆動軸37が回動し、これと一体な巻き取りドラム36に駆動用ワイヤロープ33の一端側が巻き取られると同時に、巻き取りドラム36に巻き取られていた駆動用ワイヤロープ33の他端側が引き出される。このため、駆動用ワイヤロープ33が駆動体32を引っ張り、スライド軸20が支柱12側に移動する。なお、前記ビニールシート27の一端縁部にはズレが生じないように土,石等の重し41が乗せられている。
【0020】ついで、図4(b)に示すように、水平スライド体21が水平ガイド軸10の略中央近傍、すなわち、巻取軸26が畝42a,42bの間に達したとき、第3モータ38を停止する。そして、第1モータ22を逆回転させて吊り下げ体28を繰り出すと、図5(a)に示すように、垂直スライド体24が垂直ガイド軸23に設けたリミットスイッチに当接して停止するまで下降する。このため、ビニールシート27が畝42aに立設したアーチ状フレーム43aに沿って苗を覆う。
【0021】ついで、第1,第2および第3モータ22,25および38を同時に駆動する。これにより、スライド軸20が回動して吊り下げ体28を巻き取り、巻取軸26を引き上げると同時に、巻取軸26が回動して巻き取っていたビニールシート27を展開する。そして、垂直スライド軸23に設けたリミットスイッチに垂直スライド体24が当接し、第1モータ22が停止するまで巻取軸26が上昇する。さらに、駆動軸37が回動し、巻き取りドラム36に駆動用ワイヤロープ33の一端側が巻き取られる一方、この巻き取りドラム36に巻き取られていた駆動用ワイヤロープ33の他端側が引き出される。このため、駆動用ワイヤロープ33が駆動体32を引っ張り、スライド軸20が支柱12側に移動し、スライド軸20が水平ガイド軸10の他端に達したとき(図5(b))、水平スライド体21に設けたリミットスイッチが支柱12に当接することにより、第2,第3モータ25,38が停止する。
【0022】そして、第1モータ22を逆回転させて吊り下げ体28を繰り出すと、巻取軸26が下降し、ビニールシート27がアーチ状フレーム43bに沿って畝42bを覆う(図6)。これにより、ビニールシート27のトンネルが形成され、シート掛け作業が完了する。ただし、ビニールシート27によって形成されるトンネルの両端開口部は、ビニールシート27を長めに被せてあるので、ビニールシート27の自重によって閉じられる。また、畝42aの両端に位置するフレームだけに別のビニールシートを被せておき、予め両端の苗だけを被覆してもよい。
【0023】ビニールシート27を巻き取り、畝42a,42bを開放する場合には、前述の操作を逆に行えばよい。また、巻取軸26でビニールシート27を巻き取りつつ、吊り下げ体28を介して前記巻取軸26を引き上げ、さらに、駆動手段30を介してスライド軸20を支柱11側に直接復帰させてもよい。
【0024】図7は、基本的構成が前述の第1実施形態とほぼ同様である第2実施形態を示す。本実施形態では、水平ガイド軸10として、断面略C字形の型鋼を使用しており、その凹部に嵌合する2個のコロ車(図示せず)を介して水平スライド体21をスライド可能に取り付けてある。そして、この水平スライド体21に取り付けた第1モータ22を介してスライド軸20を回動すると、巾広テープ状の吊り下げ体28が巻き取られ、後述する巻取軸26を引き上げる。さらに、このスライド軸20は、それに所定間隔で配置したベアリング31に固定した滑車32cを介し、駆動用ワイヤロープ33,ガイド用ワイヤロープ34によって駆動される。
【0025】また、前記水平スライド体21の底面には、ヒンジ継ぎ手21aを介して垂直ガイド軸23が移動方向に揺動自在に吊り下げられている。この垂直ガイド軸23には、垂直スライド体24を介して巻取軸26の両端を架け渡してある。この垂直ガイド体24には、垂直ガイド軸23との摩擦を軽減すべく、ローラ24aが取り付けられている。そして、この垂直スライド体24に取り付けた第2モータ25を回動すると、その回転軸が垂直ガイド軸23に接して回転するとともに、巻取軸26を回動する。これにより、巻取軸26がビニールシート27および吊り下げ体28を同時に巻き取る。
【0026】さらに、前記水平スライド体20には、吊り下げ片21bを介して滑車21cを吊り下げてある。この滑車21cにはワイヤ45が掛けられ、その一端を第2モータ25に固定してある一方、その他端に重り46を吊り下げてある。第2モータ25の自重によって巻取軸26に生じる曲げモーメンを減少させ、ビニールシート27を均一に巻き取るためである。そして、前記重り46は、前記吊り下げ片21bに吊り下げられた筒体47内に、スライド自在に収納されている。これは、上下動する第2モータ25等に重り46が引っ掛からないようにするためである。
【0027】そして、前記水平スライド体21は、その上方縁部にコロ車21bを取り付けてある。これは、スライド軸20やビニールシート27の重量に基づく曲げモーメントにより、水平スライド体21が水平ガイド軸10に引っ掛かりやすくなり、円滑に動作しないことを防止するためである。なお、水平スライド体21に駆動用ワイヤロープを取り付けて直接駆動してもよい。
【0028】図8ないし図10は、本願発明の第3実施形態を示す。前述の実施形態は、スライド軸が1本であった場合であるのに対し、2本のスライド軸を使用する場合である。なお、駆動手段30は前述の実施形態と同様であるので、説明の便宜上、図示しない。本実施形態では、水平ガイド軸である駆動用,ガイド用ワイヤロープ33,34に水平スライド体51a,51bを介して2本のスライド軸50a,50b(スライド軸50bは図示せず)を架け渡してある。この水平スライド体51a,51bには、前述の実施形態のような垂直ガイド軸,垂直スライド体等は吊り下げられていない。したがって、スライド軸50a,50bを回動することにより、吊り下げ体53a,53bを巻き取ることにより、パッカ55を介してビニールシート27を取り付けた巻取軸54a,54bが引き上げられる。
【0029】操作方法としては、例えば、図8ないし図9R>9に示すように、並設した水平スライド体51a,51bのモータ52a,52bを回動させて吊り下げ体53a,53bを巻き取り、巻取軸54a,54bを引き上げる。ついで、スライド軸50a,50bをそれぞれの所定の位置に移動させる(図9(a))。最後に、モータ52a,52bを逆転して吊り下げ体53a,53bを送り出し、ビニールシート27で畝42a,42bを覆う。
【0030】本実施形態では、2個の水平スライド体50a,50bを移動させる場合について説明したが、必ずしもこれには限らず、3個以上の水平スライド体を取り付けて同時にスライドさせてもよい。したがって、本実施形態によれば、前述の実施形態よりも少ない部品点数で間口の広い温室にも適用できるという利点がある。
【0031】なお、前述の操作方法では、リミットスイッチを利用した操作方法について説明したが、必ずしもこれに限らず、リミットスイッチおよびマイクロコンピュータを組み合わせることにより、すべて自動制御としてもよい。また、アーチ状フレームに沿って畝を覆うビニールシートの浮き上がりを防止するため、前記ビニールシートの表面に細長い棒状の重しを巻取軸と平行となるように所定の間隔で固定しておいてもよい。これにより、ビニールシートの浮き上がりがなくなり、ビニールシートの縁部や中間部に土,石等の重しを乗せる作業を省けるという利点がある。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明にかかる請求項1のシート掛け装置によれば、往復移動可能なスライド軸の両端から吊り下げた垂直ガイド軸に沿って巻取軸が上下動し、さらに、回動してシートを展開し、あるいは、巻き取る。このため、畝に対するシート掛け作業を機械化でき、その労力を軽減できる。請求項2によれば、巻取軸の一端に取り付けたワイヤを介して重りで吊り上げるようにしてある。このため、巻取軸の一端にモータ等を取り付けた場合であっても、モータ等による巻取軸の撓みを軽減することにより、ビニールシートを巻取軸に均一に巻き付けることができる。請求項3によれば、構造が簡単になり、少ない部品点数で、より一層広い間口の温室等の畝をもシートで自動的に被覆できる。請求項4によれば、水平ガイド軸がワイヤロープであるので、スライド軸の移動距離を必要に応じて容易に変更できるだけでなく、高い組立精度を必要とすることなく、スライド軸を円滑に移動させることができる。請求項5によれば、ワイヤロープを介してスライド軸を往復移動させることができる。このため、ワイヤロープの長さを調整することにより、スライド距離を必要に応じて容易に変更できるだけでなく、高い組立精度を必要とせずに、スライド軸を円滑にスライドさせることができる。請求項6によれば、シートの表面に設けた棒状の重しにより、シートの浮き上がりやズレの発生を防止できる。このため、シートに土,石等の重しを置く必要がなくなり、より一層省力化できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施形態にかかるシート掛け装置の斜視図である。
【図2】 図1に示したシート掛け装置の側面拡大図である。
【図3】 図1の要部拡大斜視図である。
【図4】 図1に示したシート掛け装置の操作方法を示し、図(a)は動作直前の正面図であり、図(b)は動作途中を示す正面図である。
【図5】 図1に示したシート掛け装置の操作方法を示し、図(a),図(b)は動作途中の正面図である。
【図6】 図1に示したシート掛け装置の操作方法を示し、動作終了後の正面図である。
【図7】 本願発明の第2実施形態にかかるシート掛け装置の部分斜視図である。
【図8】 本願発明の第3実施形態にかかるシート掛け装置の操作方法を示し、図(a)は動作直前の正面図であり、図(b)は動作途中を示す正面図である。
【図9】 図8に示したシート掛け装置の操作方法を示し、図(a),図(b)は動作途中,動作終了後をそれぞれ示す正面図である。
【図10】 図1に示したシート掛け装置の側面図である。
【符号の説明】
10…水平ガイド軸、11,12…支柱、20…スライド軸、21…水平スライド体、22…第1モータ、23…垂直ガイド軸、24…垂直スライド体、25…第2モータ、26…巻取軸、27…ビニールシート、28…吊り下げ体、30…駆動手段、32…駆動体、33…駆動用ワイヤロープ、34…ガイド用ワイヤロープ、35…滑車、36…巻き取りドラム、37…駆動軸、38…第3モータ、40…支柱、42a,42b…畝、43a,43b…アーチ状フレーム、45…ワイヤ、46…重り、47…筒体、50a,50b…スライド軸、51a,51b…水平ガイド軸、52a,52b…モータ、53a,53b…吊り下げ体、54a,54b…巻取軸、55…パッカ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の間隔で平行に並設した2本の水平ガイド軸と、この水平ガイド軸に両端をスライド自在に架け渡した回動可能なスライド軸と、このスライド軸の両端にそれぞれ吊り下げた垂直ガイド軸と、この垂直ガイド軸に両端をスライド可能に架け渡した回動可能な巻取軸と、この巻取軸に一端縁部を固定した巻き取り可能なシートと、前記スライド軸に一端部を固定するとともに、前記巻取軸に他端部を固定し、前記シートとともに前記巻取軸に巻き取り可能な吊り下げ体と、前記スライド軸を往復移動させる駆動手段と、からなることを特徴とするシート掛け装置。
【請求項2】 一端を前記巻取軸の端部に固定し、かつ、他端に重りをつけたワイヤの中間を、前記水平ガイド軸の端部に移動可能に吊り下げたことを特徴とする請求項1に記載のシート掛け装置。
【請求項3】 所定の間隔で平行に並設した2本の水平ガイド軸と、この水平ガイド軸に両端をスライド自在に架け渡した回動可能な少なくとも2本のスライド軸と、このスライド軸に一端部を巻き取り可能に固定するとともに、他端部に巻取軸を固定して吊り下げた複数本の吊り下げ体と、前記巻取軸に一端縁部あるいは中間部をそれぞれ固定した巻き取り可能なシートと、前記スライド軸を往復移動させる駆動手段と、からなることを特徴とするシート掛け装置。
【請求項4】 前記水平ガイド軸がワイヤロープであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート掛け装置。
【請求項5】 前記駆動手段が、前記スライド軸に連結され、滑車を介して駆動軸に巻き取られるワイヤロープであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシート掛け装置。
【請求項6】 前記シートの表面に棒状の重しを前記巻取軸に略平行に所定の間隔で固定したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシート掛け装置。
【請求項1】 所定の間隔で平行に並設した2本の水平ガイド軸と、この水平ガイド軸に両端をスライド自在に架け渡した回動可能なスライド軸と、このスライド軸の両端にそれぞれ吊り下げた垂直ガイド軸と、この垂直ガイド軸に両端をスライド可能に架け渡した回動可能な巻取軸と、この巻取軸に一端縁部を固定した巻き取り可能なシートと、前記スライド軸に一端部を固定するとともに、前記巻取軸に他端部を固定し、前記シートとともに前記巻取軸に巻き取り可能な吊り下げ体と、前記スライド軸を往復移動させる駆動手段と、からなることを特徴とするシート掛け装置。
【請求項2】 一端を前記巻取軸の端部に固定し、かつ、他端に重りをつけたワイヤの中間を、前記水平ガイド軸の端部に移動可能に吊り下げたことを特徴とする請求項1に記載のシート掛け装置。
【請求項3】 所定の間隔で平行に並設した2本の水平ガイド軸と、この水平ガイド軸に両端をスライド自在に架け渡した回動可能な少なくとも2本のスライド軸と、このスライド軸に一端部を巻き取り可能に固定するとともに、他端部に巻取軸を固定して吊り下げた複数本の吊り下げ体と、前記巻取軸に一端縁部あるいは中間部をそれぞれ固定した巻き取り可能なシートと、前記スライド軸を往復移動させる駆動手段と、からなることを特徴とするシート掛け装置。
【請求項4】 前記水平ガイド軸がワイヤロープであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート掛け装置。
【請求項5】 前記駆動手段が、前記スライド軸に連結され、滑車を介して駆動軸に巻き取られるワイヤロープであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシート掛け装置。
【請求項6】 前記シートの表面に棒状の重しを前記巻取軸に略平行に所定の間隔で固定したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシート掛け装置。
【図1】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【特許番号】第2886519号
【登録日】平成11年(1999)2月12日
【発行日】平成11年(1999)4月26日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−53134
【出願日】平成9年(1997)3月7日
【公開番号】特開平10−225240
【公開日】平成10年(1998)8月25日
【審査請求日】平成9年(1997)3月7日
【出願人】(591281460)
【登録日】平成11年(1999)2月12日
【発行日】平成11年(1999)4月26日
【国際特許分類】
【出願日】平成9年(1997)3月7日
【公開番号】特開平10−225240
【公開日】平成10年(1998)8月25日
【審査請求日】平成9年(1997)3月7日
【出願人】(591281460)
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