説明

シート搬送装置及びこれを用いた画像形成装置

【課題】簡単な構成で結露に伴う画像不良やシート搬送性の低下を防止可能にしたシート搬送装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】シート1上の未定着トナー像が加熱定着可能な定着装置2を有する画像形成装置に用いられ、定着装置2の下流に位置するシート搬送経路3の片側または両側に設けられてシート1が搬送案内されるガイドシュート4を有するシート搬送装置5であって、シート搬送経路3の少なくとも片側に設けられるガイドシュート4は、シート1が接触する断熱性部材からなる断熱性シュート部6と、この断熱性シュート部6に比べてシート1との接触面積が少ない状態でシート1と接触し、導電性部材からなる接地可能な導電性シュート部7とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に用いられ、シートを搬送するシート搬送装置に係り、特に、加熱定着可能な定着装置の下流側に配置されるシート搬送装置及びこれを用いた画像形成装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式や静電記録方式を採用した画像形成装置においては、用紙上に未定着トナー像を形成する作像エンジンと、この未定着トナー像を加熱定着する加熱定着装置と、作像エンジン及び加熱定着装置に記録材としての用紙を搬送するシート搬送系とを備えたものが一般に知られている。
このような画像形成装置に用いられるシート搬送系としてのシート搬送装置には、例えば用紙の搬送をガイドする一対のシュートプレートを設け、用紙を挟み込んで搬送するようにしたものが挙げられる。
【0003】
しかしながら、このような画像形成装置において、定着装置の直後に配置されるシート搬送装置では、高温状態の用紙が搬送されると、用紙内から発生する水蒸気やシート搬送装置内が瞬間的に暖められることによって、シュートプレートに結露が発生してしまうという不具合が生ずる。そして、この水滴が用紙に付着すると、画像不良を招いてしまうだけでなく、用紙がシート搬送経路に貼り付くことによってジャムの発生する虞れがある。特に、このような結露は定着後の用紙とシート搬送装置内との温度差が大きい低温環境下において顕著に発生する。
【0004】
そこで、従来から、シート搬送装置内の結露対策として以下のような技術が公知である。
例えば、シート搬送経路上に付着した水滴を排除するようにした技術としては、ファン等を用いて用紙やシュートプレートに風を送り水滴を飛ばすようした技術や、ヒータ等を用いてシュートプレートを暖めることによって水滴を蒸発させるようにした技術が知られている。
また、水滴を吸収するようにした技術としては、シュートプレートのシート搬送面側に吸水シートを張ることによってシュートプレートに付着する水滴を回収するようにした技術(特許文献1参照)や、シュートプレート上方の結露が発生し易い箇所に予め吸水材としてのコルクを張り、発生した水滴をコルクに吸い込ませることによってシート搬送経路上に水滴が滴ることを防止するようにした技術(特許文献2参照)などが提案されている。
更に、そもそも結露の発生自体を抑えるようにした技術としては、シュートプレートのシート搬送経路上にグラファイトシート等の低熱容量部材を設け、加熱された用紙からの熱にて低熱容量部材をすぐに暖め、用紙から放出される水蒸気を冷却させないようにした技術が開示されている(特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平9−204112号公報(発明の実施の形態、図2参照)
【特許文献2】特開2000−231293号公報(発明の実施の形態、図3参照)
【特許文献3】特開2001−39599号公報(実施の形態2、図3参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、この種の先行技術にあっては、以下のような技術的課題が見出された。
すなわち、ファンやヒータ等を用いて、用紙やシュートプレートに付着した水滴を排除するようにした態様では、部品点数の増加からコストアップが避けられないだけでなく、シート搬送装置が複雑化してしまうという不具合が生ずる。
また、特許文献1記載の先行技術によれば、吸水シートの用紙に対する摩擦力が大きいためにシート搬送性が低下しジャムや用紙端部が折れ曲がる現象が発生してしまうという技術的課題が生ずる。
更に、特許文献2記載の先行技術によれば、シュートプレートの近傍にて発生した水滴をコルクに吸い込ませることによってシート搬送経路上への水滴の落下を抑止することは可能であるが、シュートプレートのシート搬送経路表面に発生した結露や用紙に付着した水滴自体を回収することは困難である。仮に、シート搬送経路表面にコルクを配置し、シート搬送経路表面に発生した結露や用紙に付着した水滴自体を回収するようにしたとしても、コルクの用紙に対する摩擦力が大きいため、シート搬送性が低下し、ジャムや用紙端部が折れ曲がる現象は避けられない。
更にまた、特許文献3記載の先行技術によれば、用紙搬送時における用紙とグラファイトシートとの接触により静電気が発生してしまい、用紙がシート搬送経路に貼り付き、ジャムが発生しまうという技術的課題がある。
【0007】
本発明は、このような技術的課題を解決するためになされたものであって、簡単な構成で結露に伴う画像不良やシート搬送性の低下を防止可能にしたシート搬送装置及びこれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、図1に示すように、シート1上の未定着トナー像が加熱定着可能な定着装置2を有する画像形成装置に用いられ、定着装置2の下流に位置するシート搬送経路3の片側または両側に設けられてシート1が搬送案内されるガイドシュート4を有するシート搬送装置5であって、シート搬送経路3の少なくとも片側に設けられるガイドシュート4には、シート1が接触する断熱性部材からなる断熱性シュート部6と、この断熱性シュート部6に比べてシート1との接触面積が少ない状態でシート1と接触し、導電性部材からなる接地可能な導電性シュート部7とを具備させたことを特徴としたものである。
【0009】
このような技術的手段において、定着装置2としては、加熱定着するタイプのものであればよく、定着ニップの要否については特に限定されない。
また、シート搬送装置5は定着装置2の下流側に配置されるものを対象とする。
更に、シート搬送装置5はシート搬送経路3の水平部や垂直部等の直線部のほか曲線部として構成される各種態様に用いることが可能である。
【0010】
更にまた、ガイドシュート4は、シート搬送経路3の片側または両側に配設された態様のうちいずれの態様でも差し支えない。
また、シート搬送経路3の両側にガイドシュート4を配設する態様にあっては、いずれのガイドシュート4にも断熱性シュート部6と導電性シュート部7とを具備させることが好ましいが、少なくともいずれか一方に断熱性シュート部6と導電性シュート部7とを具備させ、他方には断熱性シュート部6のみ又は導電性シュート部7のみを具備させるようにしてもよい。ただし、断熱性シュート部6と導電性シュート部7とを具備したガイドシュート4は結露が生じ易い側に配設することが好ましい。
【0011】
また、断熱性シュート部6及び導電性シュート部7は、導電性部材からなるベース部材7aに断熱性部材を設けるようにしてもよいし、断熱性部材からなるベース部材7aに導電性部材を設けるようにしてもよく、シートが接触する部位に双方が存在すればよい。
更に、断熱性シュート部6は、代表的にはシート搬送方向に延びる導電性シュート部7に沿って配置される態様が挙げられるが、導電性シュート部7に跨って配置される態様等、その存在パターンは問わない。
更にまた、断熱性シュート部6は、断熱性部材であれば適宜選定して差し支えなく、例えばABS、ポリカーボネイトなどの樹脂が用いられる。
【0012】
また、導電性シュート部7は、断熱性シュート部6に比べてシート1との接触面積が少ない状態で接触することが必要であり、代表的な態様としてシート搬送方向に沿う直線状のものが挙げられるが、このほかにも散在して形成される態様等、その存在パターンは問わない。このような導電性シュート部7を設けることにより、特定の部位に結露を集中させることができると共に通過するシート1によってこの水滴をその都度拭うことができるため、導電性シュート部7以外の部位に結露が発生したり、この水滴によってガイドシュート4のシート搬送経路3側に水溜まりが発生してしまうような事態を回避できる。
更に、導電性シュート部7を接地可能としたことにより、断熱性シュート部6とシート1との摺擦により発生する静電気を除電することができる。
このような導電性シュート部7としては、導電性部材であれば適宜選定して差し支えないが、代表的には金属等の熱伝導率の高い材料が用いられる。このような材料を用いることにより、高い除電性を得ることができるだけでなく、結露を効率よく発生させることができる。
【0013】
更にまた、導電性シュート部7は断熱性シュート部6表面に対してシート搬送経路3側に突出するリブ7bを有することが好ましい。
この場合、リブ7bの突出形状は断面が、曲面状、三角形状、四角形状、台形状等適宜選定して差し支えない。
また、導電性シュート部7が断熱性シュート部6に比べてシート搬送経路3側に例えばδ突出することにより、断熱性シュート部6へのシート1の接触面積を小さくさせることができシート搬送性の向上及び静電気の発生を抑制することができると共に、リブ7bの側面に結露を集中させることができるためシート1への水滴付着の防止に有効である。そして、リブ7bの頂点付近に付着する水滴についてはシート1の接触により拭き取られるほかシート1の熱により蒸発するため、シート搬送性が妨げられることはない。
このような態様において、導電性シュート部7はシート搬送方向に沿って延びるリブ7bを有することが好ましい。これにより、良好なシート搬送性を得ることができる。
【0014】
また、ガイドシュート4は、接地可能な導電性部材からなるベース部材7aを有し、このベース部材7aはシート搬送経路3側に突出する導電性シュート部7としての凸状のリブ7bを所定間隔毎に離間配置し、ベース部材7aのうちリブ7b間には断熱性部材からなる断熱性シュート部6を配置したことが好ましい。
更に、ガイドシュート4のこのほかの好ましい態様としては、断熱性部材からなるベース部材7aを有し、このベース部材7a上に接地可能な導電性部材からなる導電性シュート部7を設けた態様が挙げられる。この場合、除電性向上の観点から、全ての導電性部材を接地することが好ましい。
【0015】
また、ガイドシュート4は、導電性シュート部7と断熱性シュート部6との境界部に少なくとも1箇所以上の水抜孔8を形成したものであることが好ましい。
このように水抜孔8を設けることにより、導電性シュート部7に付着した水滴を水抜孔8から下方へ導くことができるので、水滴がシート搬送経路3上に滞留してしまう事態を防止できる。また、水抜孔8は導電性シュート部7と断熱性シュート部6との境界部全域に設けてもよいし、散在させてもよい。
更に、この場合、ガイドシュート4は水抜孔8から導かれた水滴が回収可能な水貯留部を備えたことが好ましい。
【0016】
更にまた、このような態様において、断熱性シュート部6は、導電性シュート部7との境界部に対応する端部に設けられると共に水抜孔8の入口に至るまで延び且つガイドシュート4の厚さ方向に対して水抜孔8から順次拡開して傾斜する案内傾斜部を備えたことが好ましい。このような構成であれば、水滴が案内傾斜部を伝わって水抜孔8に導かれるようになっているため、水滴の成長を促すことができ、もって、水滴の回収性を向上させることができる。
【0017】
本発明は、シート搬送装置5に限られるものではなく、これを用いた画像形成装置をも対象とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、シート搬送経路の少なくとも片側に設けられるガイドシュートには、シートが接触する断熱性部材からなる断熱性シュート部と、この断熱性シュート部に比べてシートとの接触面積が少ない状態でシートと接触し導電性部材からなる接地可能な導電性シュート部とを具備させたので、導電性シュート部に結露を発生させることが可能になると共に断熱性シュート部とシートとの摺擦によって発生する静電気を除電することが可能になり、もって、簡単な構成でありながら結露に伴う画像不良やシート搬送性の低下を防止可能にしたシート搬送装置を提供することができる。
また、このようなシート搬送装置を備えた画像形成装置によれば、シート搬送装置が導電性シュート部に結露を発生させることが可能になると共に断熱性シュート部とシートとの摺擦によって発生する静電気を除電することが可能になるため、簡単な構成でありながらジャム等の使用時のトラブルを低減することができると共に良好な画像を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。
同図において、本実施の形態に係る画像形成装置は所謂タンデム型の中間転写方式を採用した画像形成装置であり、画像を作成するプリンタ装置10と、プリンタ装置10の上部に原稿を読み取るための画像読取ユニット11とを備えたものである。
本実施の形態において、プリンタ装置10は、プリンタ筐体12の下部に用紙などのシートを供給する多段のシート供給トレイ51〜54を配設し、その上方にはシート供給トレイ51〜54からのシートにカラー画像が形成可能な作像エンジン20を設けている。更に、この作像エンジン20に対向してシート供給トレイ51〜54からのシートの搬送経路となるシート搬送路60が設けられ、更に、作像エンジン20に対向し且つシート搬送方向下流側にはシート上の未定着トナー像を定着する定着装置40が配設されている。
【0020】
更に、作像エンジン20は、例えば電子写真方式を採用したものであって、イエロ(Y色)、マゼンタ(M色)、シアン(C色)及びブラック(K色)の4色の作像ユニット21(21a〜21d)を中間転写ベルト30上に並列配置させた構成となっており、作像ユニット21(21a〜21d)にて形成された各色のトナー像を中間転写ベルト30上に順次一次転写させて多重化し、この多重化されたトナー像を二次転写ロール35にてシート供給トレイ51〜54から搬送されたシート上に一括転写させ、定着装置40に導くようにしたものである。
【0021】
本実施の形態における作像ユニット21(21a〜21d)は、各色成分トナー像を形成担持する感光体ドラム22と、この感光体ドラム22を帯電する帯電ロール等の帯電器23と、帯電された感光体ドラム22に潜像を形成するレーザ露光器24と、感光体ドラム22上の静電潜像を顕像化する現像器25と、感光体ドラム22上のトナー像を中間転写ベルト30上に一次転写する一次転写ロール27と、感光体ドラム22上に残留した残留トナーを清掃するクリーナ26とを備えたものである。尚、本実施の形態では、4色の作像ユニット21全体を一つのレーザ露光器24にて露光するようになっている。
【0022】
また、中間転写ベルト30は、複数の張架ロール31〜33に張架され、例えば張架ロール31を駆動ロールとして循環搬送されるものであり、二次転写ロール35からなる二次転写装置が張架ロール33をバックアップロールとして対向配置されている。
【0023】
更に、定着装置40は、表面が加熱され且つ回転可能に配設される定着ロール41と、この定着ロール41に押圧し且つ定着ロール41に従動回転する加圧ロール42とを備えている。
【0024】
更に、本実施の形態において、シート供給トレイ51〜54からのシート搬送路60は、夫々のシート供給トレイ51〜54から上方に向かい、二次転写部位、定着部位を経て後プリンタ筐体12の側方に設けられた収容トレイ58に向かう主搬送路61と、この主搬送路61の出口付近の下方側に略Y字状にて設けられ、シートの表裏を反転させて搬送する反転搬送路62と、この反転搬送路62の一部に連通接続され、表裏を反転したシートを再び作像エンジン20前の主搬送路61に戻す戻し搬送路63とを備えている。
また、シート供給トレイ51〜54の近傍にはシートを所定のタイミングで送り出すピックアップロール64とシートを捌くナジャロール65とを備え、最上部の1枚のシートのみが送出されるようになっている。
ここで、主搬送路61の二次転写部位の上流側にはシートを位置決めした後に搬送するレジストロール59が、二次転写部位の下流側にはシートを定着装置40へ搬送する搬送ベルト55が設けられ、各シート搬送路には適宜数の搬送ロール66が設けられている。更に、主搬送路61の定着装置40下流側には定着後のシートを搬送する搬送ロール56と、最下流側には収容トレイ58にシートを排出する排出ロール57とが配設されている。
【0025】
本実施の形態において、反転搬送路62は、図3(a)に示すように、上流側搬送路611(主搬送路61の一部)の途中から分岐する搬入路621と、下流側搬送路612(主搬送路61の一部)の途中に合流する搬出路623とをスイッチバック搬送路622を介して略Y字状に連通接続したものである。
更に、上流側搬送路611と下流側搬送路612とは直通搬送路613(主搬送路61の一部)を介して接続されている。
【0026】
特に、本実施の形態において、このシート反転搬送機構としてシート反転装置70が設けられている。
このシート反転装置70は、直通搬送路613に沿って設けられる直通ガイドシュート71と、搬入路621に沿って設けられる湾曲状の搬入ガイドシュート72と、スイッチバック搬送路622に沿って設けられる戻しガイドシュート73と、搬出路623に沿って設けられる湾曲状の搬出ガイドシュート74とを備えている。
また、直通搬送路613と搬入路621との分岐部位には経路切替用の切替ゲート(入口切替ゲート)67が、搬入路621と搬出路623との分岐部位には経路切替用の切替ゲート(反転ゲート)68が設けられている。この切替ゲート67,68は、いずれも樹脂又は金属にて回動軸を支点として揺動支持されており、例えば図示外のゲートモータなどにて切替駆動されるようになっている。
更にまた、戻しガイドシュート73の上流側には反転ロール69が設けられている。
【0027】
本実施の形態において、夫々のガイドシュート71〜74は夫々の搬送路613,621〜623を区画する一対のシュートプレート75(75a〜75d),76(76a〜76d)を有している。
本実施の形態では、各ガイドシュート71〜74のうちシートの非画像保持面側に位置する一方のシュートプレート75は、搬送性を考慮してリブ付プレート構成であるのに対し、シートの画像保持面側位置する他方のシュートプレート76はシート上の画像乱れの抑制を考慮して表面が平坦なプレート構成になっている。
以下、直通ガイドシュート71を例に挙げて、夫々のシュートプレートについて説明する。
【0028】
本実施の形態に用いられるリブ付プレート構成のシュートプレート75は、図3(b)及び図4に示すように、SUS等の金属製のベースプレート80を有し、このベースプレート80には表面が平面状の一般平面部82を設けると共に、この一般平面部82の一部にシート搬送経路側に突出する断面山型状のリブ81を所定間隔毎にシート搬送方向に沿って延びるように形成し、リブ81間に位置する一般平面部82に軽量化を図るための開口83を設け、さらに、リブ81間に位置する一般平面部82上にはABS樹脂等の断熱マット84を設けたものである。
すなわち、シュートプレート75は、リブ81表面のシートと接触する部位を導電性シュート部Ch1とし、断熱マット84とシートとが接触する部位を断熱性シュート部Ch2として形成されたものである。
また、本実施の形態において、シュートプレート75は、導電性シュート部Ch1の面積Aが断熱性シュート部Ch2の面積Bよりも小さい状態になるように形成されている(図3(b)参照)。
【0029】
更に、図6(a),(b)を基にシート搬送方向に突出するリブ81の高さについて説明する。尚、図6(a)は図3(b)中I−I断面を示し、図6(b)は図6(a)中D部の拡大図を示したものである。
本実施の形態に用いられるリブ81は、シートと接触する頂部81aと、この頂部81aからベースプレート80の一般平面部82を結ぶ直線状の斜面81bとを備えている。更に、このリブ81は、断熱マット84の端部に具備されてリブ81の高さ方向に立ち上がる立ち上がり部84aに対して断面が高さ方向にδ突出して形成されている。
また、本実施の形態において、頂部81aは断面曲面状に形成されているが、断面角状や断面平面状に形成されるものであっても差し支えない。
【0030】
次に、図5及び図6(a)を基にリブ81と断熱マット84との境界部付近の詳細について説明する。尚、図5は図3(b)中C部の拡大図を示したものである。
同図に示すように、リブ81と断熱マット84との境界部には、リブ81に付着する水滴がリブ81の斜面81bに沿って滴るように水抜孔86を設けている。
一方、ベースプレート80の一般平面部82のリブ81根元部近傍には、シート搬送経路側に対して窪む水貯留部85がシート搬送方向に沿って設けられている。
更に、リブ81の近傍でベースプレート80と断熱マット84との層間には、水抜孔86の最下部と水貯留部85とを連通接続する通水路87が設けられている。
尚、このようなリブ付のシュートプレート75のうち、戻しガイドシュート73及び搬出ガイドシュート74に用いられるシュートプレート75c,75dについては、このような水貯留部85及び通水路87を設けなくても差し支えない(図3(a)参照)。
【0031】
一方、本実施の形態に用いられるフラットプレート構成のシュートプレート76(76ab〜76d)は、ABS樹脂等の断熱性部材からなるベースプレート90に表面が平面状の一般平面部91を備えたものである(図3(a),(b)参照)。
【0032】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作像プロセスについて、図2を基に説明する。今、図示外のスタートボタンが押されると、周知の電子写真プロセスにより各色の作像ユニット21にて感光体ドラム22の表面にトナー像が形成され、このトナー像は一次転写ロール27により感光体ドラム22と略同速度で移動する中間転写ベルト30上に転写される。
また、シート搬送系は、例えばシート供給トレイ51からシートを1枚送り出し、主搬送路61の搬送ロール66を介して主搬送路61のレジストロール59まで搬送すると、このレジストロール59にて一旦停止させる。この後、シートは、シート上への画像書き込みタイミングに合わせて二次転写装置としての二次転写ロール35に搬送され、中間転写ベルト30上のトナー像が当該シート上に転写される。そして、このシートは、搬送ベルト55を通り、定着装置40に搬送され、定着装置40にてシート表面の未定着トナー像が定着される。
【0033】
更に、この定着を終えたシートは、搬送ロール56から送出されると片面画像形成モードの場合、下向きに切替えられている切替ゲート67によって直通搬送路613へ導かれ、排出ロール57から収容トレイ58に排出される(図3(a)参照)。
また、両面画像形成モードの場合、定着後のシートは、切替ゲート67,68が適宜切替わることにより、反転搬送路62に搬送され、戻し搬送路63にて送られた後、再度主搬送路61のレジストロール59まで搬送される。そして、このシートは、レジストロール59にて一旦停止してから、二次転写ロール35にてシートのもう一方の面に中間転写ベルト30上のトナー像が転写され、定着装置40にてトナー定着が行われた後、下向きに切替えられている切替ゲート67によって直通搬送路613へ導かれ、排出ロール57から収容トレイ58に排出される。
【0034】
また、片面画像形成モードであってもフェースダウン出力時には、定着後のシートは、上向きに切替えられている切替ゲート67によって搬入路621に導かれ、スイッチバック搬送路622にて搬送された後に、図中左向きに切替えられた切替ゲート68によって排出路623に導かれて主搬送路61に戻され、排出ロール57から収容トレイ58に排紙されるようになっている。
【0035】
特に、本実施の形態においては、定着装置40の直後に配置されるシート反転装置70の各ガイドシュート71〜74には、導電性シュート部Ch1と断熱性シュート部Ch2とが具備されたシュートプレート75(75a〜75d)が用いられているため、良好なシート搬送性を得ることができる。
すなわち、このような作像プロセスにおいて、シート反転装置70の各ガイドシュート71〜74では、搬送されるシートが高温状態にあるため、ガイドシュート71〜74が瞬間的に暖められる一方、シート内から放出された水蒸気がリブ81近傍にて冷却されることによりのリブ81の表面に結露が発生する。
【0036】
ここで、リブ81に付着した水滴が回収される作用について、直通ガイドシュート71のシュートプレート75aを例に挙げて、図7(a)〜(c)を基に説明する。
今、定着装置40から高温状態にあるシートが排出されると、シート反転装置70の直通ガイドシュート71に搬送される。このとき、上述したように直通ガイドシュート71内が瞬間的に暖められると共にシート内から水蒸気が放出されると、低温状態のリブ81の表面にはこの水蒸気が急激に冷やされることによって結露が発生してしまう(図7(a)参照)。尚、このとき、リブ81の頂部81a付近に発生する水滴Wは、シートの熱により蒸発することや通過するシートによって拭き取られてしまう。
【0037】
更に、シートが搬送されると、図7(b)に示すように、同様にシート内から発生する水蒸気がリブ81近傍にて冷やされることによって、リブ81の斜面81bに付着する水滴Wの大きさが増大していく。尚、このとき、リブ81の頂部81a付近に発生する水滴Wは、頂部81aの断面が曲面状に形成されていることにより斜面81bに移行するほか、シートの熱により蒸発することや通過するシートによりその都度拭き取られるため、残留してしまうようなことはない。
更に、シートが搬送され、水滴Wがある一定の大きさまで成長すると、図7(c)に示すように、リブ81の斜面81bに沿って流れ落ちる。そして、この流れ落ちた水滴Wは通水路87を通り、水貯留部85まで運ばれる。
尚、この水貯留部85の水滴Wはシート搬送枚数に比例して一定量まで増加するが、ある程度シートが搬送されリブ81が暖められると、結露自体の発生がなくなるほか直通ガイドシュート71内の蓄熱により水貯留部85内に回収された水滴Wが蒸発してしまうため、水貯留部85から溢れ出てしまうようなことはない。
【0038】
このように、直通ガイドシュート71では,下側に配置されるシュートプレート75aに結露を集中して発生させることができると共に、重力を利用して水貯留部85にて水滴の回収が可能である。また、このような水滴の回収される作用は、直通ガイドシュート71のシュートプレート75aのほかにも搬入ガイドシュート72のシュートプレート75bにおいても同様に行われる。
一方、本実施の形態において、搬出ガイドシュート74のシュートプレート75dは下向きにして配置されているため、リブ81に付着した水滴Wがシート搬送経路側に落ちてしまうが、対向配置されるシュートプレート76dにはシュートプレート75dからの水滴Wが滴る位置に対応して図示外の開口が設けられており、落下した水滴Wが回収可能になっている。
更に、戻しガイドシュート73のシュートプレート75cは垂直に配設されているため、リブ81に付着した水滴Wが水貯留部85に回収されずにリブの延びる方向に沿って落ちてしまうが、本実施の形態においては、リブ81の延びる方向の最下端に図示外の樋を設けることにより最下端に溜まった水滴Wがシート搬送経路上に滞留することのないようになっている。
【0039】
また、本実施の形態によれば、リブ81を備えたシュートプレート75a〜75dが、片面画像形成モード時におけるシートの非画像形成面側に配設され、フラット型のシュートプレート76a〜76dが画像形成面側に配設されているため、画像面が傷つられてしまうことを防止できる。
この場合、各シュートプレート76a〜76dでは、断熱性部材からなる一般平面部91とシートとが摺擦することにより、静電気の発生する虞れがある。
しかしながら、直通ガイドシュート71では、シートが自重によって常時下側のシュートプレート75aのリブ81に載置された状態にあるため、上側のシュートプレート76aとの接触自体が少なく、静電気はほとんど発生しない。
【0040】
また、戻しガイドシュート73においても、シートがリブ付のシュートプレート75cに沿って搬送されるため、対向するシュートプレート76cへの接触が少なく、シート搬送性を損なうほどの静電気は発生しない。
一方、搬入ガイドシュート72及び搬出ガイドシュート74に用いられるシュートプレート76b,76dではシートと断熱性部材からなるシート搬送面とが頻繁に擦れてしまうが、フラットなシート搬送面ではシートとの接触圧が低く、すなわち、摩擦力が小さいため、シート搬送性を損なうほどの静電気は発生し難い。また、仮に静電気が発生したとしてもシュートプレート76b,76dに対向配置されるリブ付構成のシュートプレート75b,75dによって除電できるため、静電気の発生に伴ってシート搬送性が低下してしまうようなことはない。
【0041】
このように、本実施の形態によれば、結露した水滴Wを特定の箇所に発生させて回収することができるため、シートに水滴Wが付着するような事態を抑止することができ、もって、画像不良の防止やシート搬送性の低下に伴うジャムの防止に有効である。
また、本実施の形態によれば、シートが断熱マット84に摺動することによって静電気が発生したとしても、フレーム接続された導電性のリブ81によって除電されるため、シート搬送性が低下してしまうようなことはない。
◎実施の形態2
【0042】
図8は、本発明が適用されたシート反転装置70に用いられるシュートプレートの実施の形態2を示す。本実施の形態に係るシート反転装置70及び各ガイドシュート71〜74の基本的構成は実施の形態1と同様であるが、シュートプレートのリブ81との境界部に位置する断熱マット84の端部の形状が実施の形態1と異なる。
すなわち、断熱マット84は、リブ81との境界部に導電性シュート部Ch1に沿って立ち上がる立ち上がり部101を有し、この立ち上がり部101をリブ81に当接させて断面略V字状の複数の切欠傾斜面部101a(案内傾斜部に相当)を形成すると共にこの切欠傾斜面部101aの底部にて水抜孔102を連通させるようにしたものである。
【0043】
一方、ベースプレート80の一般平面部82のリブ81根元部近傍には、シート搬送経路側に対して窪む水貯留部85がシート搬送方向に沿って設けられている。
更に、各水抜孔102の配置される部位に対応して、各水抜孔102の最下部と水貯留部85とを連通接続する通水路103がベースプレート80と断熱マット84との層間に設けられている。
本実施の形態によれば、リブ81の斜面81bに付着した水滴が切欠傾斜面部101aを伝わって水抜孔102に導かれるようになっているので、水滴の成長を促すことができ、もって、水滴の回収性を向上させることができる。
◎実施の形態3
【0044】
図9は、本発明が適用されたシート反転装置70に用いられるシュートプレートの実施の形態3を示す。本実施の形態に係るシート反転装置70及び各ガイドシュート71〜74の基本的構成は実施の形態1と同様であるが、リブ付構成のシュートプレートの態様が実施の形態1と異なる。
本実施の形態に係るシュートプレート110は、シート搬送方向に延びる金属製(例えばSUS)の導電性フレーム111を所定間隔毎に離間配置し、この導電性フレーム111には表面が平面部状の鍔部112を設けると共に、この鍔部112からシート搬送経路側に突出する断面山型状のリブ113をシート搬送方向に沿って延びるように形成し、各導電性フレーム111の鍔部112上にABS樹脂等の断熱マット115を設けたものである。
すなわち、シュートプレート110は、リブ113表面のシートと接触する部位を導電性シュート部Ch1とし、断熱マット115とシートとが接触する部位を断熱性シュート部Ch2として形成されたものである。また、シュートプレート100は、導電性シュート部Ch1の面積が断熱性シュート部Ch2の面積よりも小さい状態になるように形成されている。
【0045】
更に、複数の導電性フレーム111はアース線114によって導電接続されると共に、これらの導電性フレーム111のうち一つがフレーム接続されている。
本態様においても、リブ113と断熱マット115との境界部付近には実施の形態1と同様に図示外の水抜孔が設けられると共に、鍔部112の一部には図示外の水貯留部や通水路が設けられている。
このような態様であっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
◎実施の形態4
【0046】
図10は、本発明が適用されたシート反転装置70に用いられるシュートプレートの実施の形態4を示す。本実施の形態に係るシート反転装置70及び各ガイドシュート71〜74の基本的構成は実施の形態1と同様であるが、シュートプレートに断熱性部材からなるベースプレート121を用いた点で実施の形態1と異なる。
本実施の形態に係るシュートプレート120は、ABS樹脂からなるベースプレート121を有し、このベースプレート121には表面が平面状の一般平面部122を設けると共に、この一般平面部122上にシート搬送経路側に突出する断面山型状のリブ123を所定間隔毎にシート搬送方向に沿って延びるように配置したものである。
【0047】
すなわち、シュートプレート120は、リブ123表面のシートと接触する部位を導電性シュート部Ch1とし、ベースプレート121の一般平面部122上のシートと接触する部位を断熱性シュート部Ch2として形成されたものである。また、シュートプレート120は、導電性シュート部Ch1の面積が断熱性シュート部Ch2の面積よりも小さい状態になるように形成されている。
更に、複数のリブ123は図示外のアース線によって導電接続されると共に、このリブ123のうち一つがフレーム接続されている。更にまた、リブ123の表面に付着した水滴が一般平面部122上に滞留することのないように適宜図示外の水抜孔が設けられている。
このような態様であっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
◎実施の形態5
【0048】
図11は、本発明が適用されたシート反転装置70の各ガイドシュート71〜74に用いられるフラット型のシュートプレートの実施の形態5を示す。本実施の形態に係るシート反転装置70及びガイドシュート71〜74の基本的構成は実施の形態1と同様であるが、フラット型のシュートプレート76に導電性シュート部Ch1を具備させた点で実施の形態1と異なる。
図11に示すように、本実施の形態に用いられるシュートプレート130は、SUS等の金属製のベースプレート131を有し、このベースプレート131には表面が平面状の一般平面部132を設けると共に、この一般平面部132の一部にシート搬送経路側に突出する断面山型状の突出部133を所定間隔毎にシート搬送方向に沿って延びるように形成し、突出部133間に位置する一般平面部132上にはABS樹脂等からなり突出部133と同じ高さに形成された断熱マット135を設けたものである。
【0049】
すなわち、シュートプレート130は、この突出部133にシートと接触する断面平面状の頂部133aとこの頂部133aからベースプレート131の一般平面部133を結ぶ直線状の斜面133bとを具備し、頂部133a表面のシートと接触する部位を導電性シュート部Ch1としたものである。
更に、シュートプレート130は、頂部133aと同じ高さに形成された断熱マット135を設けることにより、フラットなシート搬送面を備える共に、この断熱マット135上のシートと接触する部位を断熱性シュート部Ch2として形成されたものである。また、シュートプレート130は、導電性シュート部Ch1の面積が断熱性シュート部Ch2の面積よりも小さい状態になるように形成されている。
尚、本態様において、突出部133と断熱マット135との境界部に水抜孔を設け、突出部133や斜面133bに付着する水滴が斜面133bに伝わるようにしてもよいし、ベースプレート131の一般平面部132にシート搬送面側に対して窪み且つ水滴が回収可能な図示外の水貯留部や、水抜孔と水貯留部とを連通接続した図示外の通水路等を適宜設けるようにしてもよい。
【0050】
本実施の形態によれば、シュートプレート130が導電性シュート部Ch1と断熱性シュート部Ch2とを備えると共にフラットなシート搬送面を有しているため、画像が傷つけられないことは勿論のこと、導電性シュート部Ch1により強制的に結露を発生させることができるほか画像形成面側からも除電することができ、もって、結露や静電気に伴ってシート搬送性を損なうことがない。特に、曲面部を形成する搬入ガイドシュート72及び搬出ガイドシュート74においては、仮にシートがシュートプレート130に対して強く摺動することによって画像形成面側に静電気が発生したとしても、効果的に除電することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係るシート搬送装置の概要を示す説明図である。
【図2】本発明が適用された実施の形態1の画像形成装置を示す説明図である。
【図3】(a)は本実施の形態に用いられるシート反転装置を示す説明図、(b)はガイドシュートを示す説明図である。
【図4】本実施の形態に用いられるリブ付のシュートプレートの要部を示す説明図である。
【図5】図3(b)中C部の詳細を示す説明図である。
【図6】(a)は図3(b)中I−I断面を示す説明図、(b)は(a)中D部の詳細を示す説明図である。
【図7】(a)〜(c)はリブに付着した水滴の作用を示す説明図である。
【図8】本発明が適用された実施の形態2に用いられるリブ付のシュートプレートを示す説明図である。
【図9】本発明が適用された実施の形態3に用いられるリブ付のシュートプレートを示す説明図である。
【図10】本発明が適用された実施の形態4に用いられるリブ付のシュートプレートを示す説明図である。
【図11】本発明が適用された実施の形態5に用いられるフラット型のシュートプレートを示す説明図である。
【符号の説明】
【0052】
1…シート,2…定着装置,3…シート搬送経路,4…ガイドシュート,5…シート搬送装置,6…断熱性シュート部,7…導電性シュート部,7a…ベース部材,7b…リブ,8…水抜孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート上の未定着トナー像が加熱定着可能な定着装置を有する画像形成装置に用いられ、定着装置の下流に位置するシート搬送経路の片側または両側に設けられてシートが搬送案内されるガイドシュートを有するシート搬送装置であって、
シート搬送経路の少なくとも片側に設けられるガイドシュートは、シートが接触する断熱性部材からなる断熱性シュート部と、
この断熱性シュート部に比べてシートとの接触面積が少ない状態でシートと接触し、導電性部材からなる接地可能な導電性シュート部とを有するシート搬送装置。
【請求項2】
請求項1記載のシート搬送装置において、
導電性シュート部は断熱性シュート部表面に対してシート搬送経路側に突出するリブを有することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項3】
請求項2記載のシート搬送装置において、
導電性シュート部はシート搬送方向に沿って延びるリブを有することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項4】
請求項2記載のシート搬送装置において、
ガイドシュートは、接地可能な導電性部材からなるベース部材を有し、このベース部材はシート搬送経路側に突出する導電性シュート部としての凸状のリブを所定間隔毎に離間配置し、ベース部材のうちリブ間には断熱性部材からなる断熱性シュート部を配置したことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項5】
請求項1記載のシート搬送装置において、
ガイドシュートは、断熱性部材からなるベース部材を有し、このベース部材上に接地可能な導電性部材からなる導電性シュート部を設けたことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項6】
請求項1記載のシート搬送装置において、
ガイドシュートは導電性シュート部と断熱性シュート部との境界部に少なくとも1箇所以上の水抜孔を形成したものであることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項7】
請求項6記載のシート搬送装置において、
ガイドシュートは水抜孔から導かれた水滴が回収可能な水貯留部を備えたことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項8】
請求項6記載のシート搬送装置において、
断熱性シュート部は、導電性シュート部との境界部に対応する端部に設けられると共に水抜孔の入口に至るまで延び且つガイドシュートの厚さ方向に対して水抜孔から順次拡開して傾斜する案内傾斜部を備えたことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載のシート搬送装置を備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−238188(P2007−238188A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−58512(P2006−58512)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】