説明

シート用加熱冷却装置

【課題】 送風モードのときにペルチェ素子の排熱側を極低温となるように制御させることで、シートからの送風量の増加もしくは送風機の動力低下が可能なシート用加熱冷却装置を実現する。
【解決手段】 表面に空気吹出孔2が形成されたシート1と、車室内空気をシート1内に導いて空気吹出孔2に向けて送風する送風機51と、その導かれた車室内空気を加熱、冷却するペルチェ素子52と、送風機51、ペルチェ素子52を制御するシート空調制御装置10とを備えるシート用加熱冷却装置において、ペルチェ素子52は空気吹出孔2に連通する第1熱交換部52aとシート1外に連通する第2熱交換部52bとが区画するように構成され、シート空調制御装置10は送風モードのときに、第2熱交換部52bの空気通路を閉塞するようにペルチェ素子52を制御する。これにより、シートからの送風量の増加ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに形成された空気吹出孔に向けて加熱、冷却された空調風を吹き出すシート用加熱冷却装置に関するものであり、特に、電力を熱に変換するペルチェ素子の送風モードにおける制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のシート用加熱冷却装置として、例えば、特許文献1に示すように、表面に空気吹出孔が形成されたシートと、このシート内に形成された空気吹出孔と連通する連通路と、この連通路に配設されたペルチェ素子と、上記空気吹出孔に向けて空気を送風する送風機とを備えている。
【0003】
さらに、上記連通路を、ペルチェ素子に接続された仕切り部材により、空気吹出孔に連通する第1連通路と、車両の外部と連通する排気ダクトと連通する第2連通路とに区画したことを特徴としている。これにより、ペルチェ素子の低温側で冷却された冷風を利用して空気吹出孔から吹き出すときに、ペルチェ素子の高温側で加熱された排熱を車両の外部に排気するようにし、ペルチェ素子の高温側で加熱された温風を利用して空気吹出孔から吹き出すときには、ペルチェ素子の低温側で冷却された排熱を車両の外部に排気するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、特許文献2に示すように、シート用加熱冷却装置と車両用空調装置と併設させて、一方(例えば、車両用空調装置)の運転状態もしくは設定情報に基づいて、他方(例えば、シート用加熱冷却装置)の運転状態もしくは設定情報を修正する制御手段を設けている。これによれば、例えば、夏季において車室内温度から所定温度を減算した温度の冷風が空気吹出孔から吹き出すように修正した制御を行なっている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平5−277020号公報
【特許文献2】特開平10−297243号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献2によれば、シート用加熱冷却装置および車両用空調装置を制御する互いの制御手段を連動するように構成することで、車両用空調装置が起動後の空調制御が安定状態に達したときに、シートからの過剰な加熱もしくは冷却が防止することができるが、車両用空調装置とシート用加熱冷却装置とが連動させて互いに修正する制御を追加することでそれぞれの制御手段のソフトが複雑となる問題がある。
【0006】
また、上記特許文献1および2のような構成のシート用加熱冷却装置は、車両用空調装置の補助的な加熱冷却装置であるため、車両用空調装置が起動後の空調制御が安定状態に達したときは、ペルチェ素子で車室内空気を加熱もしくは冷却するよりもシートから吹き出される空調風が送風のみのほうが快適である。
【0007】
ところで、上記特許文献1によれば、この種のシート用加熱冷却装置では夏季において冷風を利用するときは温熱を、冬季において温風を利用するときは冷熱を排熱するように構成しているため送風モードにおいても送風量の約半分が外部に排気される問題がある。また、これを解消するために、排熱側の空気通路に制御ドアなどの流路開閉手段を設けて送風モードのときに排熱側の空気通路を閉塞することもできるが、これによると部品コストが上昇する問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、送風モードのときにペルチェ素子の排熱側を極低温となるように制御させることで、シートからの送風量の増加もしくは送風機の動力低下が可能なシート用加熱冷却装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記、目的を達成するために、請求項1ないし請求項5に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、表面に空気吹出孔(2)が形成されたシート(1)と、車室内空気をシート(1)内に導いて空気吹出孔(2)に向けて送風する送風機(51)と、この送風機(51)で導かれた車室内空気を加熱、冷却するペルチェ素子(52)と、送風機(51)およびペルチェ素子(52)を制御する制御手段(10)とを備えるシート用加熱冷却装置において、
ペルチェ素子(52)は、空気吹出孔(2)に連通する第1熱交換部(52a)と、シート(1)外に連通する第2熱交換部(52b)とが区画するように構成され、制御手段(10)は、運転モードが送風モードのときに、第2熱交換部(52b)の空気通路を閉塞するようにペルチェ素子(52)を制御することを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、第2熱交換部(52b)の空気通路を閉塞することで第1熱交換部(52a)側の空気通路に送風量が増加することで空気吹出孔(2)から吹き出される空調風が増加する。これにより、送風モードのときは車室内空調が安定状態であるため、加熱もしくは冷却するよりもシートから吹き出される送風量が増加して快適である。
【0011】
請求項2に記載の発明では、制御手段(10)は、第2熱交換部(52b)の空気通路を結露、凍結する凍結運転制御手段(210)を有することを特徴としている。請求項2に記載の発明によれば、第2熱交換部(52b)を極低温設定となる電流を印加させることで、第2熱交換部(52b)の空気通路が容易に閉塞させることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、第2熱交換部(52b)の空気流れ下流側には、シート(1)外に排熱する排気の温度を検出する温度センサ(8)が設けられ、制御手段(10)は、温度センサ(8)で検出された排気温度が凍結温度よりも低いときに、凍結運転制御手段(210)を継続することを特徴としている。請求項3に記載の発明によれば、送風モードのときは車室内空調が安定状態であって熱負荷が小のときであるため凍結運転制御手段(210)を継続しても快適性を損ねることはない。
【0013】
請求項4に記載の発明では、制御手段(10)は、凍結運転制御手段(210)によりペルチェ素子(52)を制御しているときに、送風機(51)の送風量を低下するように制御することを特徴としている。請求項4に記載の発明によれば、第2熱交換部(52b)の空気通路が閉塞することで第1熱交換部(52a)側の空気通路に送風量が増加するが、送風機(51)の送風量を低下させても良い。これにより、送風機(51)の動力を低下することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明では、制御手段(10)は、検出された温度情報に基づいて送風機(51)およびペルチェ素子(52)の運転モードを選択する運転モード選択制御手段(120)を有することを特徴としている。請求項5に記載の発明によれば、車両用空調装置の空調制御状態によって、シート用加熱冷却装置の熱負荷が異なるが、運転モード選択制御手段(120)を有することにより、シート用加熱冷却装置と車両用空調装置とを連動するように構成する必要がないことで複雑な制御ソフトが不要となるとともに、シート(1)からの過剰な加熱もしくは冷却を防止することができる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態におけるシート用加熱冷却装置を図1および図2に基づいて説明する。図1はシート用加熱冷却装置の全体構成を示す模式図であり、図2は制御手段であるシート空調制御装置10の空調制御プログラムの制御処理を示すフローチャートである。
【0017】
シート用加熱冷却装置は、図1に示すように、背当て部1aおよび着座部1bからなるシート1と、シート1の下部に形成された空間4に配設された加熱冷却装置5と、この加熱冷却装置5を制御する制御手段であるシート空調制御装置10とを備えている。背当て部1aは内部に空間4と連通する第1ダクト3aが形成されており、その第1ダクト3aと連通する空気吹出孔2が複数個形成されている。また、着座部1bは内部に空間4と連通する第2ダクト3bが形成されており、その第2ダクト3bと連通する空気吹出孔2が複数個形成されている。
【0018】
また、加熱冷却装置5は送風機51とペルチェ素子52とから構成しており、送風機51はシート1内に車室内空気を導いてペルチェ素子52を介して空気吹出孔2に向けて送風する。ペルチェ素子52は電力を熱に変換する周知の熱電素子であり、第1熱交換部52aと第2熱交換部52bとからなるものであり、図示しない直流電源に電気的に接続されている。そして、第1熱交換部52aおよび第2熱交換部52bは、内部に熱電半導体に接続された電極部(図示せず)と外部に多数の放熱、吸熱フィン部とから構成され、電流の流れる方向により送風機51で導かれた車室内空気を加熱および冷却するものである。
【0019】
ところで、空間4はシート1外に連通する排気ダクト3cが形成されており、この排気ダクト3cは上述した第1ダクト3aおよび第2ダクト3bとの間に図示しない仕切り板により区画している。言い換えれば、第1熱交換部52aで加熱、冷却された空調風と、第2熱交換部52bで加熱、冷却された排気とが混合することのないように形成している。また、本実施形態では、排気ダクト3cの下流端を車室内に開口しているが、これに限らず、排気ダクト3cの下流端を延長して車室外に排気するように構成しても良い。
【0020】
また、図中に示す7および8は温度センサであって、温度センサ7は空気吹出孔2から吹き出される空調風の吹出温度を検出し、温度センサ8は排気ダクト3cから排出される排気の排気温度を検出する。そして、これらの温度センサ7、8は検出した温度情報をシート空調制御装置10に出力するように電気的に接続している。
【0021】
シート空調制御装置10は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵のROM(図示せず)には、予め設定された空調制御プログラムが設けられており、上記温度センサ7、8の他に、車室内温度を検出する内気温センサ(図示せず)からの温度情報および図示しない操作パネルからの操作情報に基づいて送風機51とペルチェ素子52とを制御している。
【0022】
次に、以上の構成によるシート用加熱冷却装置の作動を図2に示すフローチャートに基づいて説明する。図2に示すように、図示しない運転スイッチを操作することで空調制御プログラムの制御処理がスタートする。ステップ110にて、乗員が設定した設定温度および各温度センサからの温度情報を読み取る。そして、運転モード選択制御手段であるステップ120にて、読み込まれた温度情報に基づいて運転モードを選択する。
【0023】
運転モード選択制御手段は、運転モードのうち、冷風モード、温風モードおよび送風モードのいずれか一つを選択するものであり、例えば、車両用空調装置が始動直後の時など、内気温度が設定温度に対して温度差を有するときには、冷風モードか温風モードのいずれか一方のモードを選択し、車両用空調装置が十分な時間作動して車室内の空調が安定状態となったときは送風モードを選択するようにしている。これにより、車両用空調装置の空調制御装置とシート空調制御装置10とを連動させることなく、シート1からの過剰な加熱もしくは冷却を防止することができる。
【0024】
そして、ステップ130にて、送風モードを選択したか否かを判定する。ここで、冷風モードもしくは温風モードであれば、ステップ140にて、冷風モードもしくは温風モードの運転を開始する。具体的には、冷風モードのときは、第1熱交換部52aで車室内空気が冷却され、かつ第2熱交換部52bで車室内空気が加熱されるようにペルチェ素子52に直流電流を流すとともに、送風機51を作動させる。
【0025】
これにより、第1熱交換部52aで冷却された冷風が空気吹出孔2から吹き出される。一方、第2熱交換部52bで加熱された排気はシート1外に排熱される。また、温風モードのときは、第1熱交換部52aで車室内空気が加熱され、かつ第2熱交換部52bで車室内空気が冷却されるようにペルチェ素子52に直流電流を流すとともに、送風機51を作動させる。これにより、第1熱交換部52aで加熱された温風が空気吹出孔2から吹き出される。一方、第2熱交換部52bで冷却された排気はシート1外に排熱される。
【0026】
そして、ステップ130にて、送風モードであれば、ステップ160にて、強制凍結運転禁止の指令の有無を判定する。この強制凍結運転については後述するステップ210にて詳しく説明するのでここでは省略する。ここで、強制凍結運転禁止の指令がであれば、ステップ170にて、強制凍結運転OFFの状態で送風機51を作動させる。これにより、車室内空気が空気吹出孔2から吹き出されるとともに、シート1外も排気される。
【0027】
一方、ステップ160にて、強制凍結運転禁止の指令がないときは、ステップ180にて、強制凍結運転時間が所定時間(例えば、3分)経過したか否かを判定する。ここで、強制凍結運転が行なわれていなければ、ステップ210にて、凍結運転制御手段である強制凍結運転を実行する。この強制凍結運転は、第2熱交換部52bの空気通路を閉塞するようにペルチェ素子52を強制的に作動するように制御するとともに、送風機51を作動させる。
【0028】
具体的には、第2熱交換部52b側が極低温となるように電流値を制御するものであり、第2熱交換部52bが極低温になれば、第2熱交換部52bの空気通路側に結露、および凍結が発生して第2熱交換部52bの空気通路系の通風抵抗が増加してくる。これにより、第1熱交換部52aの空気通路側の送風量が増加することになる。従って、このときに空気吹出孔2から吹き出される送風量が増加することでシート空調の快適性を向上させることができる。
【0029】
一方、ステップ180にて、強制凍結運転時間が所定時間(例えば、3分)を超えたときは、ステップ190にて、温度センサ8で検出された排気温度が凍結温度(例えば、0℃)よりも高いか否かを判定する。ここで、排気温度が凍結温度(例えば、0℃)よりも高ければ、次のステップ200にて、第2熱交換部52bでの熱負荷が大きすぎて凍結に至らないと判定して強制凍結運転禁止を指令する。つまり、ステップ160において、強制凍結運転禁止の指令の有無を判定させる。
【0030】
なお、この強制凍結運転禁止は、ステップ140にて、冷風モードもしくは温風モードのいずれかを運転したときに、ステップ150にてリセット(解除)されるものである。また、ステップ140にて冷風モードもしくは温風モードのいずれか一方を運転したときは、ステップ110の温度情報に基づいて自動的に送風モードに切り換えられる。
【0031】
なお、本実施形態の強制凍結運転は所定時間(例えば、3分間)作動させるようにしたが、これに限らず、ペルチェ素子52の消費電力を低減するために間欠運転を実行しても良い。例えば、本実施形態よりも長い所定時間(空気通路が閉塞されるまで)作動させて、その後、ペルチェ素子52の通電を停止させて、排気温度が凍結温度(例えば、0℃)を超えたときに、ペルチェ素子52の通電を再作動させるようにしても良い。
【0032】
以上の一実施形態によるシート用加熱冷却装置によれば、ペルチェ素子52は、空気吹出孔2に連通する第1熱交換部52aと、シート1外に連通する第2熱交換部52bとが区画するように構成され、シート空調制御装置10は、運転モードが送風モードのときに、第2熱交換部52bの空気通路を閉塞するようにペルチェ素子52を制御することにより、第2熱交換部52bの空気通路を閉塞することで第1熱交換部52a側の空気通路に送風量が増加することで空気吹出孔2から吹き出される空調風が増加する。これにより、送風モードのときは車室内空調が安定状態であるため、加熱もしくは冷却するよりもシート1から吹き出される送風量が増加して快適である。
【0033】
より具体的には、第2熱交換部52bの空気通路を結露、凍結するような極低温の強制凍結運転を行なうことにより、第2熱交換部(52b)の空気通路が容易に閉塞させることができる。また、第2熱交換部52bの空気流れ下流側には、シート1外に排熱する排気の温度を検出する温度センサ8が設けられ、その検出された排気温度が凍結温度(例えば、0℃)よりも低いときに、強制凍結運転を継続することにより、送風モードのときは車室内空調が安定状態であって熱負荷が小のときであるため強制凍結運転を継続しても快適性を損ねることはない。
【0034】
また、シート用加熱冷却装置の運転モードを温度情報に基づいて冷風、温風、送風のいずれかを選択する運転モード選択制御手段を設けたことにより、シート用加熱冷却装置と車両用空調装置とを連動するように構成する必要がないことで複雑な制御ソフトが不要となるとともに、シート(1)からの過剰な加熱もしくは冷却を防止することができる。
【0035】
(他の実施形態)
以上の一実施形態では、ペルチェ素子52を強制凍結運転するときに、送風機51の送風量を一定にしたが、これに限らず、図3に示すように、ステップ210の強制凍結運転のときに、ステップ220にて、送風機51の送風量を低下する制御を行なっても良い。これによれば、送風機51の動力を低下することができる。
【0036】
また、以上の実施形態では、第2熱交換部52bから排気される排気温度を、温度センサ8で検出させなくても、第1ダクト3aに設けた温度センサ7で検出された空調風の吹出温度と送風機51の出力から推定して求めても良い。これにより、温度センサ8は設けなくても良い。
【0037】
また、以上の実施形態では、送風機51をシート1内の空間4内に配設させたが、これに限らず、シート1の近傍に設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態におけるシート用加熱冷却装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるシート空調制御装置10の空調制御プログラムの制御処理を示すフローチャートである。
【図3】他の実施形態におけるシート空調制御装置10の空調制御プログラムの制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
1…シート
2…空気吹出孔
8…温度センサ
10…シート空調制御装置(制御手段)
51…送風機
52…ペルチェ素子
52a…第1熱交換部
52b…第2熱交換部
120…運転モード選択制御手段
210…凍結運転制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に空気吹出孔(2)が形成されたシート(1)と、
車室内空気を前記シート(1)内に導いて前記空気吹出孔(2)に向けて送風する送風機(51)と、
前記送風機(51)で導かれた車室内空気を加熱、冷却するペルチェ素子(52)と、
前記送風機(51)および前記ペルチェ素子(52)を制御する制御手段(10)とを備えるシート用加熱冷却装置において、
前記ペルチェ素子(52)は、前記空気吹出孔(2)に連通する第1熱交換部(52a)と、前記シート(1)外に連通する第2熱交換部(52b)とが区画するように構成され、
前記制御手段(10)は、運転モードが送風モードのときに、前記第2熱交換部(52b)の空気通路を閉塞するように前記ペルチェ素子(52)を制御することを特徴とするシート用加熱冷却装置。
【請求項2】
前記制御手段(10)は、前記第2熱交換部(52b)の空気通路を結露、凍結する凍結運転制御手段(210)を有することを特徴とする請求項1に記載のシート用加熱冷却装置。
【請求項3】
前記第2熱交換部(52b)の空気流れ下流側には、前記シート(1)外に排熱する排気の温度を検出する温度センサ(8)が設けられ、
前記制御手段(10)は、前記温度センサ(8)で検出された排気温度が凍結温度よりも低いときに、前記凍結運転制御手段(210)を継続することを特徴とする請求項2に記載のシート用加熱冷却装置。
【請求項4】
前記制御手段(10)は、前記凍結運転制御手段(210)により前記ペルチェ素子(52)を制御しているときに、前記送風機(51)の送風量を低下するように制御することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のシート用加熱冷却装置。
【請求項5】
前記制御手段(10)は、検出された温度情報に基づいて前記送風機(51)および前記ペルチェ素子(52)の運転モードを選択する運転モード選択制御手段(120)を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のシート用加熱冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−21572(P2006−21572A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−199610(P2004−199610)
【出願日】平成16年7月6日(2004.7.6)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)