説明

ジフテリア毒素−インターロイキン−3コンジュゲートに基づく方法及び組成物

本発明は、インターロイキン-3受容体発現細胞の抑制方法、特に、インターロイキン-3受容体を発現する細胞に有毒である、ジフテリア毒素-ヒトインターロイキン-3コンジュゲート(diphtheria toxin-human interleukin-3 conjugate)(DT-IL3)を使用することによる、そのような細胞の成長の抑制方法を提供する。好ましい実施態様では、DT-IL3コンジュゲートは、ペプチドリンカーによって全長ヒトインターロイキン-3に融合したジフテリア毒素のアミノ酸1〜388を含む、融合タンパク質である。ある特定の実施態様では、本発明の方法は、インターロイキン-3受容体の1つ以上のサブユニットを発現する、ヒトにおける癌細胞及び/又は癌幹細胞の成長を抑制するための、DT-IL3コンジュゲートの投与に関する。例示的な細胞として、骨髄性白血病癌幹細胞が挙げられる。他の実施態様では、本発明の方法は、パージされた骨髄又は末梢血が、例えば、造血機能を取り戻すための自家幹細胞移植に適しているような、インターロイキン-3受容体の1つ以上のサブユニットを発現する細胞を除去するための、骨髄又は末梢血の生体外パージに関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターロイキン-3受容体(IL-3R)発現細胞の抑制方法であって、そのような抑制を必要とするヒトに、ヒトインターロイキン-3(IL-3)-ジフテリア毒素コンジュゲートを含む医薬組成物を投与することを含み、ただし該IL-3R発現細胞は急性骨髄性白血病細胞ではなく、該細胞は該受容体のα及びβサブユニットを発現する、前記方法。
【請求項2】
インターロイキン-3受容体(IL-3R)発現細胞の抑制方法であって、そのような抑制を必要とするヒトに、ヒトIL-3-ジフテリア毒素コンジュゲートを含む医薬組成物を投与することを含み、該コンジュゲートは約4μg/kg以上の用量で投与され、該IL-3Rはαサブユニットを含む、前記方法。
【請求項3】
IL-3R発現細胞を特徴とする疾患の予防、治療又は管理方法であって、そのような予防、治療又は管理を必要とするヒトに、ヒトIL-3-ジフテリア毒素コンジュゲートを含む医薬組成物を投与することを含み、ただし該IL-3R発現細胞は急性骨髄性白血病細胞ではなく、該細胞は該受容体のα及びβサブユニットを発現する、前記方法。
【請求項4】
IL-3R発現細胞を特徴とする疾患の予防、治療又は管理方法であって、そのような予防、治療又は管理を必要とするヒトに、ヒトIL-3-ジフテリア毒素コンジュゲートを含む医薬組成物を投与することを含み、該コンジュゲートは約4μg/kg以上の用量で投与され、該IL-3Rはαサブユニットを含む、前記方法。
【請求項5】
前記抑制されるIL-3R発現細胞が癌幹細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記抑制により癌細胞増殖の低減がもたらされる、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記低減が、触診、血液検査又はイメージングを含めた、従来の腫瘍測定によって測定される、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記IL-3R発現細胞が癌細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記抑制により癌細胞増殖の低減がもたらされる、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記低減が、触診、血液検査又はイメージングを含めた、従来の腫瘍測定によって測定される、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記IL-3R発現細胞の成長が抑制される、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記抑制によりIL-3R発現細胞の量が低減する、請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記IL-3R発現細胞の抑制により、IL-3R発現細胞の量が低減する、請求項5記載の方法。
【請求項14】
前記IL-3R発現細胞の抑制により、IL-3R発現細胞の量が低減する、請求項8記載の方法。
【請求項15】
前記コンジュゲートが約4μg/kg以上の用量で投与される、請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記コンジュゲートが約4μg/kgから約12.5μg/kgの用量で投与される、請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記コンジュゲートが約4μg/kgから約20μg/kgの用量で投与される、請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記コンジュゲートが約5.3μg/kgの用量で投与される、請求項1記載の方法。
【請求項19】
前記コンジュゲートが約7.1μg/kgの用量で投与される、請求項1記載の方法。
【請求項20】
前記コンジュゲートが約9.4μg/kgの用量で投与される、請求項1記載の方法。
【請求項21】
前記コンジュゲートが約12.5μg/kgの用量で投与される、請求項1記載の方法。
【請求項22】
前記コンジュゲートが最大耐量である用量で投与される、請求項1記載の方法。
【請求項23】
前記コンジュゲートが1週間に少なくとも2回投与される、請求項1記載の方法。
【請求項24】
前記コンジュゲートが1週間に少なくとも3回投与される、請求項17記載の方法。
【請求項25】
前記コンジュゲートが2週間以上の期間にわたって投与される、請求項1記載の方法。
【請求項26】
前記コンジュゲートが2週間以上の期間にわたって投与される、請求項24記載の方法。
【請求項27】
前記ヒトが異常細胞発生を有する、請求項1記載の方法。
【請求項28】
前記コンジュゲートが化学コンジュゲートである、請求項1記載の方法。
【請求項29】
前記コンジュゲートが組換えで発現されたタンパク質である、請求項1記載の方法。
【請求項30】
前記コンジュゲートが、ジフテリア毒素の触媒ドメイン及び転位ドメイン並びにヒトIL-3を含む、単一のポリペプチドとして発現される、請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記コンジュゲートが、ペプチド結合によってヒトIL-3に結合したジフテリア毒素のアミノ酸残基1から388を含む、請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記コンジュゲートが、約4μg/kgから約12.5μg/kgの用量で投与される、請求項30記載の方法。
【請求項33】
前記コンジュゲートが、約4μg/kgから約20μg/kgの用量で投与される、請求項30記載の方法。
【請求項34】
前記細胞が、前記受容体のα及びβサブユニットを発現する、請求項2記載の方法。
【請求項35】
前記IL-3Rが、IL-3Rを正常に発現する細胞上で過剰発現される、請求項1記載の方法。
【請求項36】
前記IL-3RがIL-3Rを正常に発現しない細胞上で不適切に発現される、請求項1記載の方法。
【請求項37】
前記疾患がアレルギー性疾患である、請求項3記載の方法。
【請求項38】
前記疾患が自己免疫障害である、請求項3記載の方法。
【請求項39】
前記疾患が急性骨髄性白血病ではない癌である、請求項3記載の方法。
【請求項40】
前記疾患が癌である、請求項4記載の方法。
【請求項41】
前記癌が難治性である、請求項39記載の方法。
【請求項42】
前記ヒトが前記癌からの寛解状態にある、請求項39記載の方法。
【請求項43】
前記ヒトが、従来の化学療法剤で以前に治療されたことがあるか、又は放射線療法を受けたことがある、請求項39記載の方法。
【請求項44】
前記ヒトが、従来の化学療法剤を現在投与されているか、又は放射線療法を受けている、請求項39記載の方法。
【請求項45】
癌が固形癌である、請求項39記載の方法。
【請求項46】
前記癌が急性骨髄性白血病である、請求項40記載の方法。
【請求項47】
前記IL-3R発現細胞が急性骨髄性白血病細胞である、請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記ヒトが癌を再発したことがある、請求項39記載の方法。
【請求項49】
前記ヒトが癌治療に失敗したことがある、請求項39記載の方法。
【請求項50】
前記疾患が骨髄異形成症候群である、請求項3記載の方法。
【請求項51】
前記疾患が骨髄異形成症候群である、請求項4記載の方法。
【請求項52】
前記コンジュゲートが化学コンジュゲートである、請求項39記載の方法。
【請求項53】
前記コンジュゲートが組換えで発現されたタンパク質である、請求項39記載の方法。
【請求項54】
前記コンジュゲートが、ジフテリア毒素の触媒ドメイン及び転位ドメイン並びにヒトIL-3を含む、単一のポリペプチドとして発現される、請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記コンジュゲートが、ペプチド結合によってヒトIL-3に結合したジフテリア毒素のアミノ酸残基1から388を含む、請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記コンジュゲートが、約4μg/kg以上の用量で投与される、請求項39記載の方法。
【請求項57】
前記コンジュゲートが、約4μg/kgから約12.5μg/kgの用量で投与される、請求項39記載の方法。
【請求項58】
前記コンジュゲートが、約4μg/kgから約20μg/kgの用量で投与される、請求項39記載の方法。
【請求項59】
前記コンジュゲートが最大耐量である用量で投与される、請求項39記載の方法。
【請求項60】
前記コンジュゲートが1週間に少なくとも2回投与される、請求項58記載の方法。
【請求項61】
前記コンジュゲートが2週間以上の期間にわたって投与される、請求項60記載の方法。
【請求項62】
骨髄又は末梢血のパージ方法であって、ヒトから得られる骨髄又は末梢血試料を、該試料からIL-3R発現細胞を有意にパージするのに十分な量のヒトIL-3-ジフテリア毒素コンジュゲートを含む組成物と生体外で接触させることを含み、該細胞は該受容体のα及びβサブユニットを発現する、前記方法。
【請求項63】
前記試料中の前記IL-3R発現細胞の量が少なくとも50%減少する、請求項62記載の方法。
【請求項64】
自家骨髄又は末梢血移植の実施方法であって、ヒトに、パージされた骨髄又は末梢血を投与することを含み、該パージされた骨髄は、該骨髄又は末梢血試料からIL-3R発現細胞を有意にパージするのに十分な量で、ヒトIL-3-ジフテリア毒素コンジュゲートと接触し、該細胞は該受容体のα及びβサブユニットを発現する、前記方法。
【請求項65】
前記コンジュゲートが化学コンジュゲートである、請求項64記載の方法。
【請求項66】
前記化学コンジュゲートのジフテリア毒素部分が、共有結合によって該コンジュゲートのヒトIL-3部分に結合している、請求項65記載の方法。
【請求項67】
前記コンジュゲートが組換えで発現されたタンパク質である、請求項64記載の方法。
【請求項68】
前記コンジュゲートが、ジフテリア毒素の触媒ドメイン及び転位ドメイン並びにヒトIL-3を含む、単一のポリペプチドとして発現される、請求項67記載の方法。
【請求項69】
前記ポリペプチドが、ジフテリア毒素のアミノ酸残基1から388及びヒトIL-3を含む、請求項68記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【公表番号】特表2010−502712(P2010−502712A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527415(P2009−527415)
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/019481
【国際公開番号】WO2008/030539
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(509065908)
【Fターム(参考)】