説明

ジャイロスコープ装備を備えた容器

容器は、一端部(16)が閉鎖されるとともに他端部(18)が開放されている中空の管状本体(12)と、本体の向きに関係なく水平に保つようにジンバル(24)(26)に取り付けられた本体ジンバル内のプラットフォーム(14)とを備えている。本体(12)の閉鎖端部にハンドルが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器、特に、子供がランチボックスとして又は学校用又は遊び道具用の器材を学校へ運搬するために使用されるのに十分に軽量である容器に関する。
【発明の概要】
【0002】
本発明は、一端部が閉鎖されるとともに他端部が開放されている中空の管状本体と、本体の向きに関係なく水平に保つように取り付けられた本体ジンバル内のプラットフォームと、本体の閉鎖端部に固定されたハンドルとを備えた容器である。
【0003】
好ましくは、本体が取り付けられるジンバルは、本体の内面に枢動可能に取り付けられた外側ジンバルリングと、外側ジンバルに枢動可能に取り付けられた内側ジンバルリングとを備えており、それらの枢動軸は相互に垂直となっており、且つ、プラットフォームは内側ジンバルリングに取り付けられているとよい。
【0004】
プラットフォームは、内側リングの下方にて周縁壁により取り付けられるとよい。
【0005】
プラットフォームは、それに固定される付勢用重りを有しているとよい。
【0006】
好ましくは、本体は樽形状をなしており、且つ、プラットフォームを取り付ける壁もまた樽形状をなしているとよい。
【0007】
ハンドルは可撓性があってもよい。
【0008】
ハンドルは、剛性があり、且つ、本体に枢動可能に取り付けられていてもよい。
【0009】
拘束手段が、内側本体に嵌り合うようにハンドルに関連付けられ、且つ、ハンドルが運搬位置にあるときに外側本体に対してその移動を拘束するとよい。
【0010】
以下、本発明の一実施形態が添付図面を参照して一例として説明される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここで図1を参照すると、容器10は、ジンバルが取り付けられたプラットフォーム14(内側本体15の一部を形成するもの)がその内部に位置付けられる樽形状の本体12を有している。図面において、容器12は、その幾つかの詳細部分が視認されるように傾けられた状態で示されている。本体12(本実施形態では球の一区画をなす)は、一端部16が閉鎖されるとともに他端部18が開放されており、且つ、両方の端部には、周縁リップ20が設けられている。
【0012】
プラットフォーム14が取り付けられるジンバルは、外側ジンバルリング24及び内側ジンバルリング26を備えており、外側リング24は本体12の内面上の突出部28に枢動可能に取り付けられ、且つ、内側リングは、外側リング24の内面上の突出部30に取り付けられている。突出部28及び30のそれぞれの軸は相互に垂直となっており、且つ、突出部28の軸は、本実施形態では、端部に対して平行になっている。本実施形態におけるプラットフォーム14は、円形であり、且つ、内側リング26の下方にある。プラットフォーム14は、その断面が本体12の湾曲に合致するように湾曲した周縁壁34により内側リングに固定されている。
【0013】
組み合わされたプラットフォーム14及び壁34を備える内側本体15の重心は、内側リング26の下方にあるが、仮にそれらが軽量の材料(例えばプラスチック材料)から作られるのであれば、プラットフォームを水平位置に付勢するようにプラットフォームに重りを追加するのが望ましいかもしれない。
【0014】
本体の閉鎖端部にある外面には、取っ手又は肩ひもとして機能するように、可撓性のあるハンドル40が固定されている。
【0015】
使用時には、本実施形態のプラットフォーム14はいつでも水平状態に保たれる。容器がハンドルにより運搬されるときには、外側本体12の閉鎖端部が最上位になり、プラットフォーム14上の任意のものが効果的に閉鎖容器内に収まることになる。内容物にアクセスするためには、外側本体12の開放端部が最上位になるように逆さにされ(ジンバル装備のためにプラットフォーム14は水平状態に保たれる)、内容物はそれから開放端部を介して取り除くことが可能である。
【0016】
図2は、外側本体12の断面に合致する実質的に球形の断面を有する、変形された内側本体15の断面図であり、ここで、プラットフォーム14は、本体15の一端部(閉鎖端部)にあり、他端部は開放している。変形された内側本体15は、その開放端部にある逆フランジ42と、プラットフォーム14上にある任意のものの移動を制限する環状波形部44とを有している。プラットフォーム14の下方には重り46が設けられ、且つ、プラットフォーム内には排出穴48が設けられている。
【0017】
図3A及び図3Bは、ハンドルに対向軸50(それによりハンドルが外側本体の閉鎖端部に取り付けられるもの)が設けられている、本発明の更なる実施形態の断面図である。一対の脚部52がハンドル40とともに枢動するように軸50に固定され、且つ、ハンドルが運搬位置(図3B参照)にあるときに、外側本体に対しての内側本体15の移動を拘束するように内側本体15に嵌り合う。
【0018】
図4の実施形態において、脚部52は、キャップ54により置き換えられているが、このキャップ54は、ハンドルが詰め込み位置にあるときには、内側本体15から離れているが、ハンドルが運搬位置にあるときには、内側本体の移動を拘束するとともにそれを密封するように内側本体の開放端部を閉鎖するものである。キャップ54は、図5に示されているように、内側容器を開放してそれを拘束から自由にするためにハンドルがその運搬位置から詰め込み位置へ移動するにつれてキャップが上方及び側方へ移動するように、ハンドルが固定されるクランク軸56上で回転可能であるとよい。ハンドルが詰め込み位置にあるときには、キャップがジンバル上での内側本体の移動に干渉しないように、キャップが外側本体12の内壁に嵌り合うことが望ましい。
【0019】
脚部50及びキャップ54は、ハンドルが運搬位置にあるときに外側本体に対する内側本体の移動を拘束する他の手段により置き換えられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による容器の第1の実施形態を概略的に示す図。
【図2】図1の容器における変形された内側本体の断面図。
【図3A】本発明の他の実施形態の断面図。
【図3B】本発明の他の実施形態の断面図。
【図4】図3A及び図3Bの実施形態の一変形例を概略的に示す図。
【図5】図4の変形された実施形態の詳細を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部が閉鎖されるとともに他端部が開放されている中空の管状外側本体と、本体の向きに関係なく水平に保つように取り付けられた本体ジンバル内のプラットフォームと、本体の閉鎖端部に固定されたハンドルとを備えた容器。
【請求項2】
本体が取り付けられるジンバルは、本体の内面に枢動可能に取り付けられた外側ジンバルリングと、外側ジンバルに枢動可能に取り付けられた内側ジンバルリングとを備えており、それらの枢動軸は相互に垂直となっており、且つ、プラットフォームは内側ジンバルリングに取り付けられている、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
プラットフォームは、内側リングの下方にて周縁壁により取り付けられ、且つ、プラットフォーム及び周縁壁が内側本体を形成する、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
内側本体及び外側本体は、樽形状をなしている、請求項3に記載の容器。
【請求項5】
プラットフォームは、それに固定される付勢用重りを有している、請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
ハンドルは可撓性がある、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
ハンドルは剛性がある、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の容器。
【請求項8】
拘束手段が、内側本体に嵌り合うようにハンドルに関連付けられ、且つ、ハンドルが運搬位置にあるときに外側本体に対してその移動を拘束する、請求項3、又は請求項3に従属する請求項4から請求項7までのいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
拘束手段は、一対の脚部である、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
拘束手段は、内側本体を閉鎖するキャップである、請求項8に記載の容器。
【請求項11】
実質的に添付図面を参照して明細書に記載され且つ添付図面に示された容器。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−519577(P2007−519577A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550287(P2006−550287)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【国際出願番号】PCT/GB2005/000241
【国際公開番号】WO2005/070784
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(506258110)
【氏名又は名称原語表記】SHAUN HUME
【Fターム(参考)】