説明

ジャイロセンサ駆動装置及びその方法

【課題】本発明は、ジャイロセンサ駆動装置及びその方法に関する。
【解決手段】本発明によると、角速度に対応する電圧を検出する検出モジュールと、各軸に対応する駆動電圧を生成する位相変換モジュールと、反転電圧を生成する反転モジュールと、駆動電圧と反転電圧のうち各軸に対して何れか一つを選択して出力するスイッチモジュールと、駆動時には駆動軸の駆動電圧を供給し、駆動停止時には反転電圧を供給する駆動モジュールと、駆動時に前記スイッチモジュールをスイッチング制御信号で制御して駆動軸の駆動電圧を通過させるようにし、駆動停止時に前記スイッチモジュールをスイッチング制御信号で制御して各軸の反転電圧を通過させるようにする制御部と、を含むジャイロセンサ駆動装置及びその方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジャイロセンサ駆動装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ジャイロセンサ(Gyroscope Sensor)は振動する物体のコリオリ力(Coriolis Force、Fc)を利用して角速度を測定するセンサである。
この際、ジャイロセンサでのコリオリ力は、下記数学式1で表される関係を有する。
[数学式1]
Fc=2mVΩ
ここで、Fcはコリオリ力、mは質量、Vは速度、Ωは角速度を示す。
【0003】
前記数学式1を参照すると、駆動信号でジャイロセンサを振動させることにより速度(V)を発生させてコリオリ力(Fc)を測定する。この際、駆動によって決定される速度(V)とセンシングされるコリオリ力(Fc)が分かれば、質量(m)は既に分かっているため、ジャイロセンサの角速度(Ω)を計算することができるようになる。
【0004】
即ち、角速度(Ω)は「Fc/2mV」で表現されるため、物体(m)を一定の速度(V)で駆動させながらコリオリ力(Fc)を測定して角速度(Ω)を求めることができる。
特に、コリオリ力(Fc)、速度(V)及び角速度(Ω)は、互に垂直方向のベクトルである。例えば、Z方向の角速度(Ωz)を求めるために、X方向に速度(Vx)を与えY方向のコリオリ力(Fc_y)を測定することができる。また、XとY方向の角速度(Ωx、Ωy)を測定するために、Z方向に速度(Vz)を与えYとX方向のコリオリ力(Fc_y、Fc_x)を測定することができる。
【0005】
即ち、多数の方向の角速度を測定するためには、振動する物体の振動方向を切り換えなければならず、角速度の測定周波数範囲(bandwidth)を高めるために、サンプリングレート(sampling rate)を高めなければならない。
例えば、0〜100Hzの測定周波数範囲を得るためには、少なくとも1秒に200回
【0006】
のサンプリング(sampling)が行われなければならない。
一般的にジャイロセンサは、日本特許公開第2010−197062号や韓国特許第10−0657424号に開示されているように、高い品質係数(Q)を有する物体を振動させるため、Z軸方向に駆動させてX、Y軸方向の角速度を測定した後、物体の動き方向を切り換えてX軸方向に駆動させてZ軸方向の角速度を測定するためには、方向の切り換えのための駆動停止時間が必要である。
しかし、従来のジャイロセンサ駆動装置は、駆動中に停止させるための特別な技術的手段を備えないため、駆動中に停止するまでの時間が長くかかる。これにより、整定時間(settling time)が長いため多軸のジャイロセンサに適用するに適していないという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の従来技術の問題点を解決するためのものであって、ジャイロセンサにおいてセンサの動きを検出し、検出されたセンサの動きに反対となる逆方向の駆動を行うことにより駆動停止を迅速に行って、多軸ジャイロセンサでの軸の切り換えを迅速に行い、多軸センシングを高速化することができるジャイロセンサ駆動装置及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような問題点を解決するための本発明の装置は、ジャイロセンサの各軸の角速度に対応する電圧を検出して出力する検出モジュールと、前記検出モジュールで検出して出力する電圧を位相シフトさせ、各軸に対応する駆動電圧を生成する位相変換モジュールと、前記位相変換モジュールから出力される駆動電圧を反転させ、各軸に対応する反転電圧を生成する反転モジュールと、スイッチング制御信号に応じて、前記位相変換モジュールから出力される駆動電圧と前記反転モジュールから出力される反転電圧のうち各軸に対して何れか一つを選択して出力するスイッチモジュールと、駆動時には前記スイッチモジュールを通過した駆動軸の駆動電圧を前記ジャイロセンサの駆動電極に供給し、駆動停止時には各軸の反転電圧を前記ジャイロセンサの各軸の駆動電極に供給する駆動モジュールと、駆動時に前記スイッチモジュールをスイッチング制御信号で制御して駆動軸の駆動電圧を通過させるようにし、駆動停止時に前記スイッチモジュールをスイッチング制御信号で制御して各軸の反転電圧を通過させるようにする制御部と、を含む。
【0009】
また、本発明の前記検出モジュールは、ジャイロセンサの第1軸の角速度に対応する電圧を第1軸の検出電極を介して検出する第1検出部と、ジャイロセンサの第2軸の角速度に対応する電圧を第2軸の検出電極を介して検出する第2検出部と、ジャイロセンサの第3軸の角速度に対応する電圧を第1軸の検出電極及び前記第2軸の検出電極を介して検出する第3検出部と、を含む。
【0010】
また、本発明の前記第1検出部は、前記ジャイロセンサの第1軸の正の検出電極の出力電圧の入力を受け、増幅して出力する第1検出増幅器と、前記ジャイロセンサの第1軸の負の検出電極の出力電圧の入力を受け、増幅して出力する第2検出増幅器と、前記第1検出増幅器の出力電圧から前記第2検出増幅器の出力電圧を減算し、前記ジャイロセンサの第1軸の角速度に対応する電圧を検出して出力する第1検出減算器と、を含む。
【0011】
また、本発明の前記第2検出部は、前記ジャイロセンサの第2軸の正の検出電極の出力電圧の入力を受け、増幅して出力する第3検出増幅器と、前記ジャイロセンサの第2軸の負の検出電極の出力電圧の入力を受け、増幅して出力する第4検出増幅器と、前記第3検出増幅器の出力電圧から前記第4検出増幅器の出力電圧を減算し、前記ジャイロセンサの第2軸の角速度に対応する電圧を検出して出力する第2検出減算器と、を含む。
【0012】
また、本発明の前記第3検出部は、前記ジャイロセンサの第1軸の正の検出電極の出力電圧と、第1軸の負の検出電極の出力電圧と、第2軸の正の検出電極の出力電圧と、第2軸の負の検出電極の出力電圧とを加算し、前記ジャイロセンサの第3軸の角速度に対応する電圧を検出して出力する第1検出加算器を含む。
【0013】
また、本発明の前記位相変換モジュールは、前記第1検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第1軸駆動電圧を生成する第1位相変換部と、前記第2検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第2軸駆動電圧を生成する第2位相変換部と、前記第3検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第3軸駆動電圧を生成する第3位相変換部と、を含む。
【0014】
また、本発明の前記反転モジュールは、前記第1位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第1軸に対応する反転電圧を生成する第1反転部と、前記第2位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第2軸に対応する反転電圧を生成する第2反転部と、前記第3位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第3軸に対応する反転電圧を生成する第3反転部と、を含む。
【0015】
また、本発明の前記スイッチモジュールは、スイッチング制御信号に応じて、前記第1位相変換部から出力される駆動電圧と前記第1反転部から出力される反転電圧のうち何れか一つを選択して通過させる第1スイッチ部と、スイッチング制御信号に応じて、前記第2位相変換部から出力される駆動電圧と前記第2反転部から出力される反転電圧のうち何れか一つを選択して通過させる第2スイッチ部と、スイッチング制御信号に応じて、前記第3位相変換部から出力される駆動電圧と前記第3反転部から出力される反転電圧のうち何れか一つを選択して通過させる第3スイッチ部と、を含む。
【0016】
また、本発明の前記駆動モジュールは、駆動時には前記第1及び第3スイッチ部を通過した駆動電圧のうち駆動軸の駆動電圧を前記ジャイロセンサの該当駆動電極に供給し、駆動停止時には第1及び第3スイッチ部を通過した反転電圧を前記ジャイロセンサの該当駆動電極に供給する第1駆動部と、駆動時には前記第2及び第3スイッチ部を通過した駆動電圧のうち駆動軸の駆動電圧を前記ジャイロセンサの該当駆動電極に供給し、駆動停止時には第2及び第3スイッチ部を通過した反転電圧を前記ジャイロセンサの該当駆動電極に供給する第2駆動部と、を含む。
【0017】
また、本発明の前記第1駆動部は、前記第1軸スイッチ部で通過される第1軸駆動電圧または第1軸反転電圧と、前記第3軸スイッチ部で通過される第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧とを夫々通過させるか或いは加算して出力する第1駆動加算器と、前記第3軸スイッチ部で通過される第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧を通過させるか、或いは前記第1軸スイッチで通過される第1軸駆動電圧または第1軸反転電圧を反転させて出力するか、或いは第3軸スイッチ部で通過された第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧から前記第1軸スイッチ部を通過した第1軸駆動電圧または第1軸反転電圧を減算した信号を出力する第1駆動減算器と、前記第1駆動加算器から出力される電圧を増幅して前記ジャイロセンサの第1軸上に配置された正の駆動電極に提供し、前記第1駆動減算器から出力される電圧を増幅して前記ジャイロセンサの第1軸上に配置された負の駆動電極に提供する第1駆動増幅器と、を含む。
【0018】
また、本発明の前記第2駆動部は、前記第2軸スイッチ部で通過される第2軸駆動電圧または第2軸反転電圧と、前記第3軸スイッチ部で通過される第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧を夫々通過させるか或いは加算して出力する第2駆動加算器と、前記第3軸スイッチ部で通過される第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧を通過させるか、或いは前記第2軸スイッチ部で通過される第2軸駆動電圧または第2軸反転電圧を反転させて出力するか、或いは第3軸スイッチ部で通過された第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧から前記第2軸スイッチ部を通過した第2軸駆動電圧または第2軸反転電圧信号を減算した信号を出力する第2駆動減算器と、前記第2駆動加算器から出力される電圧を増幅して前記ジャイロセンサの第2軸上に配置された正の駆動電極に提供し、前記第2駆動減算器から出力される電圧を増幅して前記ジャイロセンサの第2軸上に配置された負の駆動電極に提供する第2駆動増幅器と、を含む。
【0019】
一方、本発明の方法は、(A)検出モジュールがジャイロセンサの各軸の角速度に対応する電圧を該当軸の検出電極を介して検出する段階と、(B)位相変換モジュールが前記検出モジュールで検出された各軸の電圧を位相シフトさせ、各軸に対応する駆動電圧を生成する段階と、(C)反転モジュールが前記位相変換モジュールの各軸に対応する駆動電圧を反転させ、各軸に対応する反転電圧を生成する段階と、(D)制御部がスイッチモジュール及び駆動モジュールを制御し、駆動時に前記位相変換モジュールから出力される駆動電圧のうち駆動軸に該当する駆動電圧を前記ジャイロセンサに提供する段階と、(E)前記制御部がスイッチモジュール及び駆動モジュールを制御し、駆動停止時に前記反転モジュールから出力される各軸の反転電圧を前記ジャイロセンサの駆動電極に供給する段階と、を含む。
【0020】
また、本発明の前記(A)段階は、(A−1)前記検出モジュールを構成する第1検出部が、ジャイロセンサの第1軸の角速度に対応する電圧を第1軸の検出電極を介して検出する段階と、(A−2)前記検出モジュールを構成する第2検出部が、ジャイロセンサの第2軸の角速度に対応する電圧を第2軸の検出電極を介して検出する段階と、(A−3)前記検出モジュールを構成する第3検出部が、ジャイロセンサの第3軸の角速度に対応する電圧を第1及び第2検出電極を介して検出する段階と、を含む。
また、本発明の前記(B)段階は、(B−1)前記位相変換モジュールを構成する第1位相変換部が、前記第1検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第1軸駆動電圧を生成する段階と、(B−2)前記位相変換モジュールを構成する第2位相変換部が、前記第2検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第2軸駆動電圧を生成する段階と、(B−3)前記位相変換モジュールを構成する第3位相変換部が、前記第3検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第3軸駆動電圧を生成する段階と、を含む。
【0021】
また、本発明の前記(C)段階は、(C−1)前記反転モジュールを構成する第1反転部が、前記第1位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第1軸に対応する反転電圧を生成する段階と、(C−2)前記反転モジュールを構成する第2反転部が、前記第2位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第2軸に対応する反転電圧を生成する段階と、(C−3)前記反転モジュールを構成する第3反転部が、前記第3位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第3軸に対応する反転電圧を生成する段階と、を含む。
【0022】
また、本発明の前記(D)段階は、(D−1)前記制御部が、駆動時に駆動軸の駆動電圧を通過させるように前記スイッチモジュールにスイッチング制御信号を出力する段階と、(D−2)前記スイッチモジュールは、スイッチング制御信号に応じて、前記位相変換モジュールから出力される駆動電圧のうち駆動軸の駆動電圧を通過させる段階と、(D−3)前記駆動モジュールは、前記スイッチモジュールを通過した駆動軸の駆動電圧を前記ジャイロセンサの駆動電極に供給する段階と、を含む。
【0023】
また、本発明の前記(E)段階は、(E−1)前記制御部が、駆動停止時に反転電圧を通過させるように前記スイッチモジュールにスイッチング制御信号を出力する段階と、(E−2)前記スイッチモジュールが、前記反転モジュールから出力される各軸の反転電圧を通過させる段階と、(E−3)前記駆動モジュールが、前記スイッチモジュールを通過した各軸の反転電圧を前記ジャイロセンサの駆動電極に供給する段階と、を含む。
【0024】
本発明の特徴及び利点は添付図面に基づいた以下の詳細な説明によってさらに明らかになるであろう。
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に従って本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、ジャイロセンサにおいて駆動中のセンサの動きを検出し、検出されたセンサの動きに反対となる逆方向の駆動を行うことにより駆動停止を迅速に行うことができ、多軸ジャイロセンサでの軸の切り換えを迅速に行うことができ、また、多軸センシングを高速化することができる。
【0026】
また、本発明によると、ジャイロセンサを利用して多軸センシングする場合、停止時間を最小化し、高い測定周波数範囲を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は添付図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにあたり、係わる公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0028】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例によるジャイロセンサ駆動装置のブロック図である。
図1を参照すると、本発明の第1実施例によるジャイロセンサ駆動装置は、検出モジュール20と、位相変換モジュール30と、反転モジュール40と、スイッチモジュール50と、駆動モジュール60と、制御部70と、を含む。
【0029】
ここで、前記検出モジュール20は、ジャイロセンサ10の各軸の角速度に対応する電圧を検出して出力するものであり、X軸検出部21と、Y軸検出部22と、Z軸検出部23と、を含む。
また、位相変換モジュール30は、検出モジュール20で検出して出力する電圧を位相シフトさせ、各軸に対応する駆動電圧を生成するものであり、X軸位相変換部31と、Y軸位相変換部32と、Z軸位相変換部33と、を含む。
【0030】
前記反転モジュール40は、位相変換モジュール30から出力される駆動電圧を反転させ、各軸に対応する反転電圧を生成するものであり、X軸反転部41と、Y軸反転部42と、Z軸反転部43と、を含む。
また、前記スイッチモジュール50は、スイッチング制御信号に応じて、位相変換モジュール30から出力される駆動電圧と反転モジュール40から出力される反転電圧のうち各軸に対して何れか一つを選択して出力するものであり、X軸スイッチ部51と、Y軸スイッチ部52と、Z軸スイッチ部53と、を含む。
【0031】
また、駆動モジュール60は、駆動時にはスイッチモジュール50を通過した駆動軸の駆動電圧をジャイロセンサの駆動電極に供給し、駆動停止時には各軸の反転電圧をジャイロセンサの各軸の駆動電極に供給するものであり、第1駆動部61と、第2駆動部62と、を含む。
【0032】
このような構成において、前記検出モジュール20を構成する前記X軸検出部21は、駆動中のジャイロセンサ10のコリオリ力による変形に相応する角速度に対応するX軸電圧を、X軸上に配置された正の検出電極及び負の検出電極を介して検出して出力する。ここで、X軸上に配置された正の検出電極での出力電圧をSx1とし、X軸上に配置された負の検出電極での出力電圧をSx2とすると、前記X軸検出部21が検出して出力するX軸電圧MxはSx1−Sx2となる。
また、前記検出モジュール20を構成する前記Y軸検出部22は、駆動中のジャイロセンサ10のコリオリ力による変形に相応する角速度に対応するY軸電圧を、Y軸上に配置された正の検出電極及び負の検出電極を介して検出して出力する。ここで、Y軸上に配置された正の検出電極での出力電圧をSy1とし、Y軸上に配置された負の検出電極での出力電圧をSy2とすると、前記Y軸検出部22が検出して出力するY軸電圧MyはSy1−Sy2となる。
【0033】
また、前記検出モジュール20を構成する前記Z軸検出部23は、駆動中のジャイロセンサ10のコリオリ力による変形に相応する角速度に対応するZ軸電圧を、X軸上に配置された正の検出電極と負の検出電極及びY軸上に配置された正の検出電極と負の検出電極を介して検出して出力する。ここで、前記Z軸検出部23が検出して出力するZ軸電圧をMzとすると、MzはSx1+Sx2+Sy1+Sy2となる。
次に、前記位相変換モジュール30を構成するX軸位相変換部31は、前記X軸検出部21から出力される検出電圧を予め設定された位相だけシフトさせ、X軸駆動電圧(Dx)を生成して出力する。
【0034】
また、前記位相変換モジュール30を構成するY軸位相変換部32は、前記Y軸検出部22から出力される検出電圧を予め設定された位相だけシフトさせ、Y軸駆動電圧(Dy)を生成して出力する。
また、前記位相変換モジュール30を構成するZ軸位相変換部33は、前記Z軸検出部23からの検出電圧を予め設定された位相だけシフトさせ、Z軸駆動電圧(Dz)を生成して出力する。
【0035】
一方、前記反転モジュール40を構成する前記X軸反転部41は、前記ジャイロセンサ10の駆動停止のために、前記X軸位相変換部31から出力されるX軸駆動電圧を反転させ、X軸反転電圧(−Dx)を生成して出力する。
前記反転モジュール40を構成する前記Y軸反転部42は、前記ジャイロセンサ10の駆動停止のために、前記Y軸位相変換部32から出力されるY軸駆動電圧を反転させ、Y軸反転電圧(−Dy)を生成して出力する。
【0036】
また、前記反転モジュール40を構成する前記Z軸反転部43は、前記ジャイロセンサ10の駆動停止のために、前記Z軸位相変換部33からのZ軸検出電圧を反転させ、Z軸反転電圧(−Dz)を生成して出力する。
このように、前記位相変換モジュール30で駆動電圧を生成し、前記反転モジュール40で反転電圧を生成すると、スイッチモジュール50では制御部70の制御に応じて駆動電圧または反転電圧を選択して通過させる。
【0037】
即ち、前記スイッチモジュール50を構成する前記X軸スイッチ部51は、制御部70の制御に応じて、駆動時には前記X軸位相変換部31から出力されるX軸駆動電圧を通過させ、駆動停止時には前記X軸反転部41から出力されるX軸反転電圧を通過させる。
また、前記スイッチモジュール50を構成する前記Y軸スイッチ部52は、制御部70の制御に応じて、駆動時には前記Y軸位相変換部32から出力されるY軸駆動電圧を通過させ、駆動停止時には前記Y軸反転部42から出力されるY軸反転電圧を通過させる。
【0038】
前記スイッチモジュール50を構成する前記Z軸スイッチ部53は、制御部70の制御に応じて、駆動時には前記Z軸位相変換部33から出力されるZ軸駆動電圧を通過させ、駆動停止時には前記Z軸反転部43から出力されるZ軸反転電圧を通過させる。
一方、前記駆動モジュール60を構成する前記第1駆動部61は、前記ジャイロセンサ10をX軸方向に駆動させるか或いは駆動停止させるために、前記X軸スイッチ部51で通過された信号をジャイロセンサ10のX軸上に配置された正の駆動電極に提供し(X軸方向に駆動させる場合にはX軸駆動電圧を正の駆動電極に提供し、X軸方向の駆動に対して駆動停止させる場合にはX軸反転電圧を正の駆動電極に提供する)、前記X軸スイッチ部51で通過された信号を反転させてジャイロセンサ10のX軸上に配置された負の駆動電極に提供する(X軸方向に駆動させる場合にはX軸駆動電圧を反転させたX軸反転駆動電圧を負の駆動電極に提供し、X軸方向に駆動停止させる場合にはX軸反転電圧を再反転させたX軸再反転電圧を負の駆動電極に提供する)。
【0039】
また、前記第1駆動部61は、前記ジャイロセンサ10をZ軸方向に駆動させるか或いは駆動停止させるために、前記Z軸スイッチ部53で通過された信号をジャイロセンサ10のX軸上に配置された正の駆動電極及び負の駆動電極に提供する。
即ち、前記第1駆動部61は、前記ジャイロセンサ10をZ軸方向に駆動させる場合にはZ軸駆動電圧を正の駆動電極及び負の駆動電極に提供し、Z軸方向に駆動停止させる場合にはZ軸反転電圧を正の駆動電極及び負の駆動電極に提供する。
【0040】
このように前記第1駆動部61が前記ジャイロセンサ10をZ軸方向に駆動させるためには、第2駆動部62が前記ジャイロセンサ10の前記Z軸スイッチ部53で通過された信号をジャイロセンサ10のY軸上に配置された正の駆動電極及び負の駆動電極に同時に提供しなければならない(駆動停止時にも同様に適用される)。
【0041】
次に、前記駆動モジュール60を構成する前記第2駆動部62は、前記ジャイロセンサ10をY軸方向に駆動させるか或いは駆動停止させるために、前記Y軸スイッチ部52で通過された信号をジャイロセンサ10のY軸上に配置された正の駆動電極に提供し(Y軸方向に駆動させる場合にはY軸駆動電圧を正の駆動電極に提供し、Y軸方向に駆動停止させる場合にはY軸反転電圧を正の駆動電極に提供する)、前記Y軸スイッチ部52で通過された信号を反転させてジャイロセンサ10のY軸上に配置された負の駆動電極に提供する(Y軸方向に駆動させる場合にはY軸駆動電圧を反転させたY軸反転駆動電圧を負の駆動電極に提供し、Y軸方向に駆動停止させる場合にはY軸反転電圧を再反転させたY軸再反転電圧を負の駆動電極に提供する)。
【0042】
また、前記第2駆動部62は、前記ジャイロセンサ10をZ軸方向に駆動させるか或いは駆動停止させるために、前記Z軸スイッチ部53で通過された信号をジャイロセンサ10のY軸上に配置された正の駆動電極及び負の駆動電極に提供する。
即ち、前記第2駆動部62は、前記ジャイロセンサ10をZ軸方向に駆動させる場合にはZ軸駆動電圧をY軸上に配置された正の駆動電極及び負の駆動電極に提供し、Z軸方向に駆動停止させる場合にはZ軸反転電圧をY軸上に配置された正の駆動電極及び負の駆動電極に提供する。
【0043】
このように前記第2駆動部62が前記ジャイロセンサ10をZ軸方向に駆動させるためには、上述したように、第1駆動部61が前記ジャイロセンサ10の前記Z軸スイッチ部53で通過された信号をジャイロセンサ10のX軸上に配置された正の駆動電極及び負の駆動電極に同時に提供しなければならない(駆動停止時にも同様に適用される)。
一方、制御部70は、前記スイッチモジュール50をスイッチング制御信号で制御して、前記ジャイロセンサ10の駆動時には駆動電圧が通過されるようにし、前記ジャイロセンサ10の駆動停止時には反転電圧が通過されるようにする。
【0044】
即ち、前記制御部70は、前記ジャイロセンサ10をX軸に駆動させるためには、前記X軸スイッチ部51をスイッチング制御信号で制御して前記X軸駆動電圧が前記第1駆動部61に通過されるようにし、駆動停止時には、前記スイッチモジュール50をスイッチング制御信号で制御して反転電圧が前記第1駆動部61及び第2駆動部62に通過されるようにする。
また、前記制御部70は、前記ジャイロセンサ10をY軸に駆動させるためには、前記Y軸スイッチ部52をスイッチング制御信号で制御して前記Y軸駆動電圧が前記第2駆動部62に通過されるようにし、駆動停止時には、前記スイッチモジュール50をスイッチング制御信号で制御して反転電圧が前記第1駆動部61及び第2駆動部62に通過されるようにする。
【0045】
また、前記制御部70は、前記ジャイロセンサ10をZ軸に駆動させるために、前記Z軸スイッチ部53をスイッチング制御信号で制御して前記Z軸駆動電圧が前記第1駆動部61と第2駆動部62に通過されるようにし、駆動停止時には、前記スイッチモジュール50をスイッチング制御信号で制御して反転電圧が前記第1駆動部61及び第2駆動部62に通過されるようにする。
【0046】
以下、図1を参照して本発明の好ましい第1実施例によるジャイロセンサ駆動装置の動作について説明すると次のとおりである。
前記ジャイロセンサ10は、3軸以上の多軸の角速度を測定するために少なくとも2軸方向への駆動を必要とする。
また、その動作は一例として、「X軸駆動(Z軸角速度の測定)−停止−Z軸駆動(Y軸角速度、X軸角速度の測定)−停止」を一周期とする動作を繰り返すことができる。
【0047】
そのために、制御部70は、前記第1スイッチ部51を制御して、前記ジャイロセンサ10のX軸上に配置されたX軸の正の駆動電極にX軸駆動電圧を供給し、X軸の負の駆動電極にX軸反転駆動電圧を提供して振動を発生させて、前記ジャイロセンサ10は、この振動とコリオリ力によって発生する変形に相応する角速度に対応する電圧を、X軸の正の検出電極と負の検出電極を介して出力する。
そうすると、前記X軸検出部21は、前記ジャイロセンサ10のX軸の検出電極から出力される電圧を検出し、この検出電圧(Mx)をX軸位相変換部31に提供する。
【0048】
一方、前記X軸位相変換部31は、発振位相条件を満たすために、前記X軸検出部21からの電圧を予め設定された位相だけシフトさせて駆動電圧(Dx)を生成する。
この際、制御部70は、前記X軸スイッチ部51を制御し、前記X軸位相変換部31で生成された駆動電圧を第1駆動部61に通過させる。
【0049】
このように、前記X軸スイッチ部51を介してX軸位相変換部31で生成された駆動電圧が第1駆動部61に提供されると、前記第1駆動部61は、ジャイロセンサ10のX軸の正の駆動電極にX軸駆動電圧を供給し、負の駆動電極にX軸駆動電圧を反転させたX軸反転駆動電圧を提供して、前記ジャイロセンサ10が振動を続くようにする(この際、Y軸検出部を介してY軸方向のコリオリ力を測定してZ方向の角速度(Ωz)を測定する)。
以後、一定時間が経過して前記ジャイロセンサ10の振動軸を切り換える必要がある際に、現在振動しているジャイロセンサ10の振動を効果的に停止させるためには、振動している方向に対して逆方向の駆動電圧を提供する。
【0050】
しかし、このようにジャイロセンサ10の振動している方向に対して逆方向の駆動電圧のみを提供する場合には、振動している軸方向以外の他軸方向の振動を除去することができないためジャイロセンサ10の停止時間を遅延させる。
その理由は、一般的に多軸で駆動するジャイロセンサ10の場合、ジャイロセンサ10の非対称性または外部の力によって駆動する方向以外に他軸方向に振動が発生するため、このような他軸方向の振動を除去できなければ、ジャイロセンサ10の停止時間が遅延される。
【0051】
従って、本発明では、前記ジャイロセンサ10の振動で、駆動軸以外の他軸の振動に対して反対となる逆方向の駆動電圧を提供して、効果的に振動を停止させる。
そのために、制御部70は、前記スイッチモジュール50を制御し、反転モジュール40で反転された反転電圧を通過させる。
そうすると、前記第1駆動部61は、制御部70の制御に応じて、前記X軸スイッチ部51及びZ軸スイッチ部53がX軸反転部41及びZ軸反転部43で反転されたX軸反転電圧及びZ軸反転電圧を通過させると、前記ジャイロセンサ10のX軸の正の駆動電極にX軸反転電圧及びZ軸反転電圧を提供し、前記ジャイロセンサ10のX軸の負の駆動電極にX軸再反転電圧(=X軸駆動電圧)及びZ軸反転電圧を提供する。
【0052】
また、前記第2駆動部62は、制御部70の制御に応じて、前記Y軸スイッチ部52及びZ軸スイッチ部53がY軸反転部42及びZ軸反転部43で反転されたY軸反転電圧及びZ軸反転電圧を通過させると、前記ジャイロセンサ10のY軸の正の駆動電極にY軸反転電圧及びZ軸反転電圧を提供し、前記ジャイロセンサ10のY軸の負の駆動電極にY軸再反転電圧(=Y軸駆動電圧)及びZ軸反転電圧を提供する。
このように、前記ジャイロセンサ10に駆動中のX軸方向の振動に対して逆方向の駆動電圧が入力され、X軸方向以外の他軸であるY軸とZ軸に対して同様に逆方向の駆動電圧が入力されると、駆動する方向の振動だけでなく、他軸の振動を効果的に除去してジャイロセンサ10の停止時間を短縮させる。
【0053】
一方、制御部70は、前記ジャイロセンサ10の駆動停止後、一定時間が経過して前記ジャイロセンサ10をZ軸方向に振動させることを所望する場合、前記Z軸スイッチ部53を制御して、前記Z軸位相変換部33で生成された駆動電圧を第1駆動部61及び第2駆動部62に通過させる。
このように、前記Z軸スイッチ部53を介してZ軸位相変換部33で生成された駆動電圧が第1駆動部61及び第2駆動部62に提供されると、前記第1駆動部61は、ジャイロセンサ10のX軸の正の駆動電極と負の駆動電極にZ軸駆動電圧を夫々供給し、前記第2駆動部62も、ジャイロセンサ10のY軸の正の駆動電極と負の駆動電極にZ軸駆動電圧を供給して、前記ジャイロセンサ10がZ軸方向に振動するようにする(この際、Y軸検出部を介してY軸方向のコリオリ力を測定してX方向の角速度を測定することができ、X軸検出部を介してX軸方向のコリオリ力を測定してY方向の角速度を測定することができる)
【0054】
以後、一定時間が経過して前記ジャイロセンサ10の振動軸を切り換える必要がある際に、現在振動しているジャイロセンサ10の振動を効果的に停止させるために、振動している軸方向とその軸方向以外の他軸の振動に対して逆方向の駆動電圧を提供する必要がある。
このような動作は、前記ジャイロセンサ10のX軸方向への振動時、これを停止させるために行われた動作と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0055】
勿論、前記制御部70は、Y軸駆動が必要な場合、前記Y軸スイッチ部52を制御して前記Y軸位相変換部32で生成された駆動電圧を第2駆動部62に通過させる。
このように、前記Y軸スイッチ部52を介してY軸位相変換部32で生成された駆動電圧が第2駆動部62に提供されると、前記第2駆動部62は、ジャイロセンサ10のY軸の正の駆動電極にY軸駆動電圧を供給し、負の駆動電極にY軸駆動電圧を反転させたY軸反転駆動電圧を提供して、前記ジャイロセンサ10がY軸方向に振動するようにする。
【0056】
以後、一定時間が経過して前記ジャイロセンサ10の振動軸を切り換える必要がある際に、現在振動しているジャイロセンサ10の振動を効果的に停止させるために、振動している軸方向とその軸方向以外の他軸に対して逆方向の駆動電圧を提供する。
このような動作は、前記ジャイロセンサ10のX軸方向への振動時、これを停止させるために行われた動作と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0057】
一方、図2aを参照すると、逆方向停止を利用しない場合には、駆動停止の制御時点から実際の駆動停止時点までかかる制動時間が略15ms程度で長い。従って、このような場合には、多軸ジャイロセンサでの軸の切り換えのための制動時間が長いため、測定時間が長くなる問題点がある。
それに対し、図2bを参照すると、本発明の反転部から提供される反転電圧を利用する逆方向停止を用いる場合には、駆動停止の制御時点から実際の駆動停止時点までかかる制動時間が略1.5ms程度で、相対的に非常に短い。従って、このような本発明によると、多軸ジャイロセンサでの軸の切り換えのための制動時間が短いため、測定が相対的に非常に迅速に行われるという長所がある。
【0058】
上述のような本発明において、逆方向駆動を利用してジャイロセンサの自己発振(self−oscillation)を止める場合、逆方向駆動を利用しない場合より迅速に自己発振(self−oscillation)を停止させることができる。例えば、反転駆動を利用する前には停止時間が15msであったことに対し、本発明のように反転駆動を利用する場合には停止時間を1.5ms以内に短縮することができる。
このような本発明のジャイロセンサ駆動装置は、多軸ジャイロセンサに対して多軸で測定する場合、ジャイロセンサの駆動方向を任意に切り換えることが容易であり、より迅速にサンプリングを行うことができるという長所がある。
【0059】
図3は図1の検出部の詳細ブロック図である。
図3を参照すると、前記X軸検出部21は、第1検出増幅器21−1と、第2検出増幅器21−2と、第1検出減算器21−3と、を含んでおり、前記Y軸検出部22は、第3検出増幅器22−1と、第4検出増幅器22−2と、第2検出減算器22−3と、を含んでおり、前記Z軸検出部23は、第1検出加算器23−1を含んでいる。
【0060】
前記X軸検出部21において、前記第1検出増幅器21−1はX軸上に配置されたX軸の正の検出電極から出力される信号を増幅して出力し、第2検出増幅器21−2はX軸上に配置されたX軸の負の検出電極から出力される信号を増幅して出力する。
そうすると、前記第1検出減算器21−3は、前記第1検出増幅器21−1から出力されるX軸の正の検出電極の出力電圧Sx1から、前記第2検出増幅器21−2から出力されるX軸の負の検出電極の出力電圧Sx2を減算して算出した検出電圧Mxを出力する。
次に、前記Y軸検出部22において、前記第3検出増幅器22−1はY軸上に配置されたY軸の正の検出電極から出力される信号を増幅して出力し、第4検出増幅器22−2はY軸上に配置されたY軸の負の検出電極から出力される信号を増幅して出力する。
そうすると、前記第2検出減算器22−3は、前記第3検出増幅器22−1から出力されるY軸の正の検出電極の出力電圧Sy1から、前記第4検出増幅器22−2から出力されるY軸の負の検出電極の出力電圧Sy2を減算して算出した検出電圧Myを出力する。
【0061】
一方、前記Z軸検出部23において、前記第1検出加算器23−1は、前記第1検出増幅器21−1から出力されるX軸の正の検出電極の出力電圧Sx1と前記第2検出増幅器21−2から出力されるX軸の負の検出電極の出力電圧Sx2と、前記第3検出増幅器22−1から出力されるY軸の正の検出電極の出力電圧Sy1と前記第4検出増幅器22−2から出力されるY軸の負の検出電極の出力電圧Sy2と加算して算出した検出電圧Mzを出力する。
【0062】
図4は図1の第1駆動部及び第2駆動部の詳細ブロック構成図である。
図4を参照すると、前記第1駆動部61は、第1駆動加算器61−1と、第1駆動減算器61−2と、第1駆動増幅器61−3と、を含んでおり、第2駆動部62は、第2駆動加算器62−1と、第2駆動減算器62−2と、第2駆動増幅器62−3と、を含んでいる。
【0063】
前記第1駆動部61の前記第1駆動加算器61−1は、X軸スイッチ部51とZ軸スイッチ部53に連結されている。ここで、X軸スイッチ部51は、制御部70のスイッチング制御信号に応じてスイッチング動作を行い、X軸位相変換部31から出力される駆動電圧を通過させるか或いはX軸反転部41から出力される反転電圧を通過させる。
また、Z軸スイッチ部53は、制御部70のスイッチング制御信号に応じてスイッチング動作を行い、Z軸位相変換部33から出力される駆動電圧を通過させるか或いはZ軸反転部43から出力される反転電圧を通過させる。
【0064】
これにより、前記第1駆動部61の前記第1駆動加算器61−1は、前記X軸スイッチ部51で通過されるX軸駆動電圧またはX軸反転電圧と前記Z軸スイッチ部53で通過されるZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧を夫々通過させるか或いは加算して出力する。
また、前記第1駆動減算器61−2は、+端子にZ軸スイッチ部53が連結されており、−端子にX軸スイッチ部51が連結されている。
これにより、前記第1駆動減算器61−2は、前記Z軸スイッチ部53で通過されるZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧信号を通過させるか、或いは前記X軸スイッチ部51で通過されるX軸駆動電圧またはX軸反転電圧を反転させて出力するか、或いはZ軸スイッチ部53で通過されたZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧から前記X軸スイッチ部51を通過したX軸駆動電圧またはX軸反転電圧を減算した信号を出力する。
【0065】
ここで、前記第1駆動減算器61−2が前記Z軸スイッチ部53で通過されるZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧から前記X軸スイッチ部51で通過されるX軸駆動電圧またはX軸反転電圧を減算した信号を出力することは、実質的に、前記Z軸スイッチ部53で通過されるZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧を通過させ、前記X軸スイッチ部51で通過されるX軸駆動電圧またはX軸反転電圧を反転させて、反転されたX軸反転駆動電圧またはX軸再反転電圧を出力することと同様である。
前記第1駆動増幅器61−3は、前記第1駆動加算器61−1から出力される電圧(X軸駆動電圧、X軸反転電圧、Z軸駆動電圧またはZ軸反転電圧)を増幅して前記ジャイロセンサ10のX軸上に配置された正の駆動電極に提供し、前記第1駆動減算器61−2から出力される電圧(X軸反転駆動電圧、X軸再反転電圧、Z軸駆動電圧またはZ軸反転電圧)を増幅して前記ジャイロセンサ10のX軸上に配置された負の駆動電極に提供する。
【0066】
次に、前記第2駆動部62の前記第2駆動加算器62−1は、Y軸スイッチ部52とZ軸スイッチ部53に連結されている。ここで、Y軸スイッチ部52は、制御部70のスイッチング制御信号に応じてスイッチング動作を行い、Y軸位相変換部32から出力される駆動電圧を通過させるか或いはY軸反転部42から出力される反転電圧を通過させる。
これにより、前記第2駆動部62の前記第2駆動加算器62−1は、前記Y軸スイッチ部52で通過されるY軸駆動電圧またはY軸反転電圧を通過させるか、或いは前記Z軸スイッチ部53で通過されるZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧を夫々通過させるか、或いは前記Y軸スイッチ部52で通過されるY軸駆動電圧またはY軸反転電圧に前記Z軸スイッチ部53で通過されるZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧を加算して出力する。
また、前記第2駆動減算器62−2は、+端子にZ軸スイッチ部53が連結されており、−端子にY軸スイッチ部52が連結されている。
これにより、前記第2駆動減算器62−2は、前記Z軸スイッチ部53で通過されるZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧を通過させるか、或いは前記Y軸スイッチ部52で通過されるY軸駆動電圧またはY軸反転電圧を夫々反転させて出力するか、或いはZ軸スイッチ部53で通過された軸駆動電圧またはZ軸反転電圧から前記Y軸スイッチ部52を通過したY軸駆動電圧またはY軸反転電圧を減算した信号を出力する。
ここで、前記第2駆動減算器62−2が前記Z軸スイッチ部53で通過されるZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧から前記Y軸スイッチ部52で通過されるY軸駆動電圧またはY軸反転電圧を減算した信号を出力することは、実質的に、前記Z軸スイッチ部53で通過されるZ軸駆動電圧またはZ軸反転電圧を通過させ、前記Y軸スイッチ部52で通過されるY軸駆動電圧またはY軸反転電圧を反転させて、反転されたY軸反転駆動電圧またはY軸再反転電圧を出力することと同様である。
【0067】
図5は本発明の第1実施例によるジャイロセンサの駆動方法のフローチャートである。
図5を参照すると、本発明の第1実施例によるジャイロセンサの駆動方法は、まず、前記ジャイロセンサ10をX軸に駆動させるために、前記制御部70は、スイッチモジュール50を構成する前記第1スイッチ部51を制御して、前記ジャイロセンサ10のX軸上に配置されたX軸の正の駆動電極にX軸駆動電圧を供給し、X軸の負の駆動電極にX軸反転駆動電圧を提供して振動を発生させる(S100)。
【0068】
そうすると、検出モジュール20は、ジャイロセンサ10の各軸の角速度に対応する電圧を該当軸の検出電極を介して検出する(S110)。
これをより具体的に説明すると、検出モジュール20を構成する前記X軸検出部21は、駆動中のジャイロセンサ10のコリオリ力による変形に相応するX軸電圧を、X軸上に配置された正の検出電極及び負の検出電極を介して検出して出力する。
【0069】
また、検出モジュール20を構成する前記Y軸検出部22は、駆動中のジャイロセンサ10のコリオリ力による変形に相応するY軸電圧を、Y軸上に配置された正の検出電極及び負の検出電極を介して検出して出力する。
また、検出モジュール20を構成する前記Z軸検出部23は、駆動中のジャイロセンサ10のコリオリ力による変形に相応するZ軸電圧を、X軸上に配置された正の検出電極と負の検出電極及びY軸上に配置された正の検出電極と負の検出電極を介して検出して出力する。
【0070】
次に、位相変換モジュール30が、検出モジュール20で検出された各軸の電圧を位相シフトさせ、各軸に対応する駆動電圧を生成する(S120)。
これをより具体的に説明すると、前記位相変換モジュール30を構成するX軸位相変換部31は、前記X軸検出部21から出力される検出電圧を予め設定された位相だけシフトさせ、X軸駆動電圧(Dx)を生成して出力する。
また、前記位相変換モジュール30を構成するY軸位相変換部32は、前記Y軸検出部22から出力される検出電圧を予め設定された位相だけシフトさせ、Y軸駆動電圧(Dy)を生成して出力する。
【0071】
また、前記位相変換モジュール30を構成するZ軸位相変換部33は、前記Z軸検出部23からの検出電圧を予め設定された位相だけシフトさせ、Z軸駆動電圧(Dz)を生成して出力する。
一方、反転モジュール40は、前記位相変換モジュールの各軸に対応する駆動電圧を反転させ、各軸に対応する反転電圧を生成する(S130)。
【0072】
これをより具体的に説明すると、前記反転モジュール40を構成する前記X軸反転部41は、前記ジャイロセンサ10の駆動停止のために、前記X軸位相変換部31から出力されるX軸駆動電圧を反転させ、X軸反転電圧(−Dx)を生成して出力する。
また、前記反転モジュール40を構成する前記Y軸反転部42は、前記ジャイロセンサ10の駆動停止のために、前記Y軸位相変換部32から出力されるY軸駆動電圧を反転させ、Y軸反転電圧(−Dy)を生成して出力する。
【0073】
また、前記反転モジュール40を構成する前記Z軸反転部43は、前記ジャイロセンサ10の駆動停止のために、前記Z軸位相変換部33からのZ軸検出電圧を反転させ、Z軸反転電圧(−Dz)を生成して出力する。
その後、制御部70は、ジャイロセンサ10が駆動中であるか或いは駆動停止中であるかを判断し(S140)、駆動中である場合には、スイッチモジュール50及び駆動モジュール60を制御し、前記位相変換モジュール30から出力される駆動電圧のうち駆動軸に該当する駆動電圧を前記ジャイロセンサ10に提供し(S150)、駆動停止中である場合には、スイッチモジュール50及び駆動モジュール60を制御し、駆動停止時に前記反転モジュール40から出力される各軸の反転電圧を前記ジャイロセンサ10の駆動電極に供給する(S160)。
【0074】
これをより具体的に説明すると、まず、駆動中には、前記制御部70は前記X軸スイッチ部51を制御し、前記X軸位相変換部31で生成された駆動電圧を駆動モジュール60を構成する第1駆動部61に通過させる。
このように、前記X軸スイッチ部51を介してX軸位相変換部31で生成された駆動電圧が第1駆動部61に提供されると、前記第1駆動部61は、ジャイロセンサ10のX軸の正の駆動電極にX軸駆動電圧を供給し、負の駆動電極にX軸駆動電圧を反転させたX軸反転駆動電圧を提供して、前記ジャイロセンサ10が振動を続くようにする(この際、Y軸検出部を介してY軸方向のコリオリ力を測定してZ方向の角速度(Ωz)を測定する)。
【0075】
これと異なって、制御部70は、ジャイロセンサ10が駆動中であるか或いは駆動停止中であるかを判断し(S140)、駆動停止中には、制御部70は前記スイッチモジュール50を制御して反転モジュール40で反転された反転電圧を通過させる。
そうすると、前記第1駆動部61は、制御部70の制御に応じて、前記X軸スイッチ部51及びZ軸スイッチ部53がX軸反転部41及びZ軸反転部43で反転されたX軸反転電圧及びZ軸反転電圧を通過させると、前記ジャイロセンサ10のX軸の正の駆動電極にX軸反転電圧及びZ軸反転電圧を提供し、前記ジャイロセンサ10のX軸の負の駆動電極にX軸再反転電圧(=X軸駆動電圧)及びZ軸反転電圧を提供する。
【0076】
また、駆動モジュール60を構成する前記第2駆動部62は、制御部70の制御に応じて、前記Y軸スイッチ部52及びZ軸スイッチ部53がY軸反転部42及びZ軸反転部43で反転されたY軸反転電圧及びZ軸反転電圧を通過させると、前記ジャイロセンサ10のY軸の正の駆動電極にY軸反転電圧及びZ軸反転電圧を提供し、前記ジャイロセンサ10のY軸の負の駆動電極にY軸再反転電圧(=Y軸駆動電圧)及びZ軸反転電圧を提供する。
このように、前記ジャイロセンサ10に駆動中のX軸方向の振動に対して逆方向の駆動電圧が入力され、X軸方向以外の他軸であるY軸とZ軸に対して同様に逆方向の駆動電圧が入力されると、駆動する方向の振動だけでなく、他軸の振動を効果的に除去してジャイロセンサ10の停止時間を短縮させる。
【0077】
一方、制御部70は、前記ジャイロセンサ10の駆動停止後、一定時間が経過して前記ジャイロセンサ10をZ軸方向に振動させることを所望する場合には、Z軸方向に対して前記段階S100〜S160を繰り返して行う。
これをより具体的に説明すると、前記制御部70は、前記Z軸スイッチ部53を制御して、前記Z軸位相変換部33で生成された駆動電圧を第1駆動部61及び第2駆動部62に通過させる。
【0078】
このように、前記Z軸スイッチ部53を介してZ軸位相変換部33で生成された駆動電圧が第1駆動部61及び第2駆動部62に提供されると、前記第1駆動部61は、ジャイロセンサ10のX軸の正の駆動電極と負の駆動電極にZ軸駆動電圧を夫々供給し、前記第2駆動部62も、ジャイロセンサ10のY軸の正の駆動電極と負の駆動電極にZ軸駆動電圧を供給して、前記ジャイロセンサ10がZ軸方向に振動するようにする(この際、Y軸検出部を介してY軸方向のコリオリ力を測定してX方向の角速度を測定することができ、X軸検出部を介してX軸方向のコリオリ力を測定してY方向の角速度を測定することができる)。
【0079】
以後、一定時間が経過して前記ジャイロセンサ10の振動軸を切り換える必要がある際に、現在振動しているジャイロセンサ10の振動を効果的に停止させるために、振動している軸方向とその軸方向以外の他軸の振動に対して逆方向の駆動電圧を提供する必要がある。
【0080】
このような動作は、前記ジャイロセンサ10のX軸方向への振動時、これを停止させるために行われた動作と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
勿論、前記制御部70は、Y軸駆動が必要な場合、Y軸方向に対して前記段階S100〜S160を繰り返して行う。
【0081】
即ち、前記制御部70は、前記Y軸スイッチ部52を制御して前記Y軸位相変換部32で生成された駆動電圧を第2駆動部62に通過させる。
このように、前記Y軸スイッチ部52を介してY軸位相変換部32で生成された駆動電圧が第2駆動部62に提供されると、前記第2駆動部62は、ジャイロセンサ10のY軸の正の駆動電極にY軸駆動電圧を供給し、負の駆動電極にY軸駆動電圧を反転させたY軸反転駆動電圧を提供して、前記ジャイロセンサ10がY軸方向に振動するようにする。
【0082】
以後、一定時間が経過して前記ジャイロセンサ10の振動軸を切り換える必要がある際に、現在振動しているジャイロセンサ10の振動を効果的に停止させるために、振動している軸方向とその軸方向以外の他軸に対して逆方向の駆動電圧を提供する。
このような動作は、前記ジャイロセンサ10のX軸方向への振動時、これを停止させるために行われた動作と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0083】
上述のような本発明のジャイロセンサ駆動方法において、逆方向駆動を利用してジャイロセンサの自己発振(self−oscillation)を止める場合、逆方向駆動を利用しない場合より迅速に自己発振(self−oscillation)を停止させることができる。
このような本発明のジャイロセンサ駆動方法は、多軸ジャイロセンサに対して多軸で測定する場合、ジャイロセンサの駆動方向を任意に切り換えることが容易であり、より迅速にサンプリングを行うことができるという長所がある。
【0084】
以上、本発明の好ましい実施例に対して図示及び説明したが、本発明は上述の特定実施例に限定されず、請求範囲にて請求する本発明の旨を外れずに、当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは明らかであり、このような変形実施は本発明の技術的思想から個別的に理解されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の第1実施例によるジャイロセンサ駆動装置のブロック図である。
【図2a】従来技術による発振特性を示す図面である。
【図2b】本発明の発振特性を示す図面である。
【図3】図1の検出部の詳細ブロック図である。
【図4】図1の第1駆動部と第2駆動部の詳細ブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例によるジャイロセンサ駆動方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0086】
10 ジャイロセンサ
20 検出モジュール
21、22、23 検出部
21−1、21−2、22−1、22−2 検出増幅器
21−3、22−3 検出減算器
23−1 検出加算器
30 位相変換モジュール
31、32、33 位相変換部
40 反転モジュール
41、42、43 反転部
50 スイッチモジュール
51、52、53 スイッチ部
60 駆動モジュール
61、62 駆動部
61−1、62−1 駆動加算器
61−2、62−2 駆動減算器
61−3、62−3 駆動増幅器
70 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジャイロセンサの各軸の角速度に対応する電圧を検出して出力する検出モジュールと、
前記検出モジュールで検出して出力する電圧を位相シフトさせ、各軸に対応する駆動電圧を生成する位相変換モジュールと、
前記位相変換モジュールから出力される駆動電圧を反転させ、各軸に対応する反転電圧を生成する反転モジュールと、
スイッチング制御信号に応じて、前記位相変換モジュールから出力される駆動電圧と前記反転モジュールから出力される反転電圧のうち各軸に対して何れか一つを選択して出力するスイッチモジュールと、
駆動時には前記スイッチモジュールを通過した駆動軸の駆動電圧を前記ジャイロセンサの駆動電極に供給し、駆動停止時には各軸の反転電圧を前記ジャイロセンサの各軸の駆動電極に供給する駆動モジュールと、
駆動時に前記スイッチモジュールをスイッチング制御信号で制御して駆動軸の駆動電圧を通過させるようにし、駆動停止時に前記スイッチモジュールをスイッチング制御信号で制御して各軸の反転電圧を通過させるようにする制御部と、を含むジャイロセンサ駆動装置。
【請求項2】
前記検出モジュールは、
ジャイロセンサの第1軸の角速度に対応する電圧を第1軸の検出電極を介して検出する第1検出部と、
ジャイロセンサの第2軸の角速度に対応する電圧を第2軸の検出電極を介して検出する第2検出部と、
ジャイロセンサの第3軸の角速度に対応する電圧を第1軸の検出電極及び前記第2軸の検出電極を介して検出する第3検出部と、を含む請求項1に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項3】
前記第1検出部は、
前記ジャイロセンサの第1軸の正の検出電極の出力電圧の入力を受け、増幅して出力する第1検出増幅器と、
前記ジャイロセンサの第1軸の負の検出電極の出力電圧の入力を受け、増幅して出力する第2検出増幅器と、
前記第1検出増幅器の出力電圧から前記第2検出増幅器の出力電圧を減算し、前記ジャイロセンサの第1軸の角速度に対応する電圧を検出して出力する第1検出減算器と、を含む請求項2に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項4】
前記第2検出部は、
前記ジャイロセンサの第2軸の正の検出電極の出力電圧の入力を受け、増幅して出力する第3検出増幅器と、
前記ジャイロセンサの第2軸の負の検出電極の出力電圧の入力を受け、増幅して出力する第4検出増幅器と、
前記第3検出増幅器の出力電圧から前記第4検出増幅器の出力電圧を減算し、前記ジャイロセンサの第2軸の角速度に対応する電圧を検出して出力する第2検出減算器と、を含む請求項2に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項5】
前記第3検出部は、
前記ジャイロセンサの第1軸の正の検出電極の出力電圧と、第1軸の負の検出電極の出力電圧と、第2軸の正の検出電極の出力電圧と、第2軸の負の検出電極の出力電圧とを加算し、前記ジャイロセンサの第3軸の角速度に対応する電圧を検出して出力する第1検出加算器を含む請求項2に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項6】
前記位相変換モジュールは、
前記第1検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第1軸駆動電圧を生成する第1位相変換部と、
前記第2検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第2軸駆動電圧を生成する第2位相変換部と、
前記第3検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第3軸駆動電圧を生成する第3位相変換部と、を含む請求項2に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項7】
前記反転モジュールは、
前記第1位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第1軸に対応する反転電圧を生成する第1反転部と、
前記第2位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第2軸に対応する反転電圧を生成する第2反転部と、
前記第3位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第3軸に対応する反転電圧を生成する第3反転部と、を含む請求項6に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項8】
前記スイッチモジュールは、
スイッチング制御信号に応じて、前記第1位相変換部から出力される駆動電圧と前記第1反転部から出力される反転電圧のうち何れか一つを選択して通過させる第1スイッチ部と、
スイッチング制御信号に応じて、前記第2位相変換部から出力される駆動電圧と前記第2反転部から出力される反転電圧のうち何れか一つを選択して通過させる第2スイッチ部と、
スイッチング制御信号に応じて、前記第3位相変換部から出力される駆動電圧と前記第3反転部から出力される反転電圧のうち何れか一つを選択して通過させる第3スイッチ部と、を含む請求項7に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項9】
前記駆動モジュールは、
駆動時には前記第1及び第3スイッチ部を通過した駆動電圧のうち駆動軸の駆動電圧を前記ジャイロセンサの該当駆動電極に供給し、駆動停止時には第1及び第3スイッチ部を通過した反転電圧を前記ジャイロセンサの該当駆動電極に供給する第1駆動部と、
駆動時には前記第2及び第3スイッチ部を通過した駆動電圧のうち駆動軸の駆動電圧を前記ジャイロセンサの該当駆動電極に供給し、駆動停止時には第2及び第3スイッチ部を通過した反転電圧を前記ジャイロセンサの該当駆動電極に供給する第2駆動部と、を含む請求項8に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項10】
前記第1駆動部は、
前記第1軸スイッチ部で通過される第1軸駆動電圧または第1軸反転電圧と、前記第3軸スイッチ部で通過される第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧とを夫々通過させるか或いは加算して出力する第1駆動加算器と、
前記第3軸スイッチ部で通過される第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧を通過させるか、或いは前記第1軸スイッチで通過される第1軸駆動電圧または第1軸反転電圧を反転させて出力するか、或いは第3軸スイッチ部で通過された第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧から前記第1軸スイッチ部を通過した第1軸駆動電圧または第1軸反転電圧を減算した信号を出力する第1駆動減算器と、
前記第1駆動加算器から出力される電圧を増幅して前記ジャイロセンサの第1軸上に配置された正の駆動電極に提供し、前記第1駆動減算器から出力される電圧を増幅して前記ジャイロセンサの第1軸上に配置された負の駆動電極に提供する第1駆動増幅器と、を含む請求項9に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項11】
前記第2駆動部は、
前記第2軸スイッチ部で通過される第2軸駆動電圧または第2軸反転電圧と、前記第3軸スイッチ部で通過される第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧を夫々通過させるか或いは加算して出力する第2駆動加算器と、
前記第3軸スイッチ部で通過される第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧を通過させるか、或いは前記第2軸スイッチ部で通過される第2軸駆動電圧または第2軸反転電圧を反転させて出力するか、或いは第3軸スイッチ部で通過された第3軸駆動電圧または第3軸反転電圧から前記第2軸スイッチ部を通過した第2軸駆動電圧または第2軸反転電圧信号を減算した信号を出力する第2駆動減算器と、
前記第2駆動加算器から出力される電圧を増幅して前記ジャイロセンサの第2軸上に配置された正の駆動電極に提供し、前記第2駆動減算器から出力される電圧を増幅して前記ジャイロセンサの第2軸上に配置された負の駆動電極に提供する第2駆動増幅器と、を含む請求項9に記載のジャイロセンサ駆動装置。
【請求項12】
(A)検出モジュールがジャイロセンサの各軸の角速度に対応する電圧を該当軸の検出電極を介して検出する段階と、
(B)位相変換モジュールが前記検出モジュールで検出された各軸の電圧を位相シフトさせ、各軸に対応する駆動電圧を生成する段階と、
(C)反転モジュールが前記位相変換モジュールの各軸に対応する駆動電圧を反転させ、各軸に対応する反転電圧を生成する段階と、
(D)制御部がスイッチモジュール及び駆動モジュールを制御し、駆動時に前記位相変換モジュールから出力される駆動電圧のうち駆動軸に該当する駆動電圧を前記ジャイロセンサに提供する段階と、
(E)前記制御部がスイッチモジュール及び駆動モジュールを制御し、駆動停止時に前記反転モジュールから出力される各軸の反転電圧を前記ジャイロセンサの駆動電極に供給する段階と、を含むジャイロセンサの駆動方法。
【請求項13】
前記(A)段階は、
(A−1)前記検出モジュールを構成する第1検出部が、ジャイロセンサの第1軸の角速度に対応する電圧を第1軸の検出電極を介して検出する段階と、
(A−2)前記検出モジュールを構成する第2検出部が、ジャイロセンサの第2軸の角速度に対応する電圧を第2軸の検出電極を介して検出する段階と、
(A−3)前記検出モジュールを構成する第3検出部が、ジャイロセンサの第3軸の角速度に対応する電圧を第1及び第2検出電極を介して検出する段階と、を含む請求項12に記載のジャイロセンサの駆動方法。
【請求項14】
前記(B)段階は、
(B−1)前記位相変換モジュールを構成する第1位相変換部が、前記第1検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第1軸駆動電圧を生成する段階と、
(B−2)前記位相変換モジュールを構成する第2位相変換部が、前記第2検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第2軸駆動電圧を生成する段階と、
(B−3)前記位相変換モジュールを構成する第3位相変換部が、前記第3検出部から出力される電圧を位相シフトさせて第3軸駆動電圧を生成する段階と、を含む請求項13に記載のジャイロセンサの駆動方法。
【請求項15】
前記(C)段階は、
(C−1)前記反転モジュールを構成する第1反転部が、前記第1位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第1軸に対応する反転電圧を生成する段階と、
(C−2)前記反転モジュールを構成する第2反転部が、前記第2位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第2軸に対応する反転電圧を生成する段階と、
(C−3)前記反転モジュールを構成する第3反転部が、前記第3位相変換部から出力される駆動電圧を反転させ、第3軸に対応する反転電圧を生成する段階と、を含む請求項14に記載のジャイロセンサの駆動方法。
【請求項16】
前記(D)段階は、
(D−1)前記制御部が、駆動時に駆動軸の駆動電圧を通過させるように前記スイッチモジュールにスイッチング制御信号を出力する段階と、
(D−2)前記スイッチモジュールは、スイッチング制御信号に応じて、前記位相変換モジュールから出力される駆動電圧のうち駆動軸の駆動電圧を通過させる段階と、
(D−3)前記駆動モジュールは、前記スイッチモジュールを通過した駆動軸の駆動電圧を前記ジャイロセンサの駆動電極に供給する段階と、を含む請求項15に記載のジャイロセンサの駆動方法。
【請求項17】
前記(E)段階は、
(E−1)前記制御部が、駆動停止時に反転電圧を通過させるように前記スイッチモジュールにスイッチング制御信号を出力する段階と、
(E−2)前記スイッチモジュールが、前記反転モジュールから出力される各軸の反転電圧を通過させる段階と、
(E−3)前記駆動モジュールが、前記スイッチモジュールを通過した各軸の反転電圧を前記ジャイロセンサの駆動電極に供給する段階と、を含む請求項15に記載のジャイロセンサの駆動方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−54026(P2013−54026A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−88233(P2012−88233)
【出願日】平成24年4月9日(2012.4.9)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【出願人】(512092324)韓国技術教育大学校 産学協力団 (1)
【Fターム(参考)】