説明

ジャッキ昇降装置

【課題】昇降台の低い位置におけるリンク機構の駆動力を軽減できるとともに、昇降台を高い位置まで上昇させることができるジャッキ装置を得ることを目的とする。
【解決手段】基台と、この基台の上方に配置された昇降台と、一方側が基台に回動可能に枢支され、他方側が昇降台に回動可能に枢支され、昇降台を上下方向に昇降させるためのリンク機構と、リンク機構と連結され、リンク機構を駆動して昇降台を上下方向に昇降させる駆動手段と、基台と昇降台との間に配置され、一方側が基台に固定され、他方側が伸長ストローク範囲内で昇降台と当接し、かつ伸長ストローク範囲内で昇降台に押上力を付与する押上力付与手段とを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、荷物などの載置体が載置される昇降台を、リンク機構を駆動して昇降させるジャッキ昇降装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のジャッキ昇降装置としては、例えば重い荷物などの載置体が載置された昇降台を、ナット構造体にねじ棒を螺合し、そのねじ棒と連結されたハンドルを回動操作して、リンク機構を駆動して上下方向に昇降させるものがある。
【0003】
また、ハンドルの回動操作を軽い力で行うものとして、リンク機構と昇降台との間に、水平方向に傾動するガススプリングを設け、このガススプリングの機能、すなわち、昇降台を上昇させるにしたがって、ガススプリングの押上力が増大し、また、昇降台を下降させるにしたがって、ガススプリングの押上力が小さくなることにより、昇降台の上下方向の高さ調節を容易かつ安全に行うことができるようにし、作業者の労力を軽減するものがある。
【0004】
【特許文献1】特開平8−49436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来装置において、リンク機構を駆動して上下方向に昇降させるハンドルを回動させる場合は、ハンドルの回動に大きな力を要することになる。特に、昇降台の上昇の初期における負荷の高いところ、すなわち、昇降台の低い初期の位置で、重い荷物を昇降台に載置してその昇降台を上方向に上昇させるときには、最も大きな力でハンドルを回動させる必要があり、作業者へ大きな負担を与えるものとなっていた。
【0006】
また、このような、大きな力でハンドルを回動させることにより、ナット構造体とねじ棒との間に大きな摩擦が発生し、ナット構造体とねじとナットはそれぞれ磨耗が進むことになり、装置寿命が短くなるとともにメインテナンスも頻繁に行う必要がある。
【0007】
また、ナット構造体とねじ棒との螺合部におけるねじピッチを細かくすることにより、昇降台を上昇させる時のハンドルの操作力を軽減することが考えられるが、ハンドルを回す回数が増えることになり、作業者の労力も増えるととも多大の作業時間を要するというデメリットが発生する。
【0008】
また、リンク機構と天板との間に、水平方向に傾動するガススプリングを設けた場合には、天板の上方向の上昇がガススプリングの伸長ストローク範囲内に限定され、ジャッキ装置の昇降ストロークはガススプリングの伸長ストロークからの制約を受けていた。すなわち、ガススプリングの伸長ストローク以上の高い位置に天板を上昇させることができないものとなっていた。
【0009】
この発明は、上述した従来装置の課題を解決するためになされたものであり、昇降台の低い位置におけるリンク機構の駆動力を軽減できるとともに、昇降台を高い位置まで上昇させることができるジャッキ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、基台と、この基台の上方に配置された昇降台と、一方側が基台に回動可能
に枢支され、他方側が昇降台に回動可能に枢支され、昇降台を上下方向に昇降させるためのリンク機構と、このリンク機構と連結され、リンク機構を駆動して昇降台を上下方向に昇降させる駆動手段と、基台と昇降台との間に配置され、一方側が基台に固定され、他方側が伸長ストローク範囲内で昇降台と当接し、かつ伸長ストローク範囲内で昇降台に押上力を付与する押上力付与手段とを備えたジャッキ昇降装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、基台と、この基台の上方に配置された昇降台と、一方側が基台に回動可能に枢支され、他方側が昇降台に回動可能に枢支され、昇降台を上下方向に昇降させるためのリンク機構と、リンク機構と連結され、リンク機構を駆動して昇降台を上下方向に昇降させる駆動手段と、基台と昇降台との間に配置され、一方側が基台に固定され、他方側が伸長ストローク範囲内で昇降台と当接し、かつ伸長ストローク範囲内で昇降台に押上力を付与する押上力付与手段とを備えたことにより、昇降台の低い位置におけるリンク機構の駆動力を軽減できるとともに、昇降台を高い位置まで上昇させることができるジャッキ昇降装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1におけるジャッキ昇降装置を図1に基づいて説明する。図1において、1は荷物などの載置体2が載置され、上下方向に昇降させるジャッキ昇降装置であり、次のように構成されている。なお、載置体2としては、図は一例として重い荷物の場合を示している。3は装置のベースとなる基台、4はこの基台3の上方に配置された昇降台であり、載置体2である重い荷物が載置される。5は一方側5a、5bが基台3に回動可能に枢支され、他方側5c、5dが昇降台4に回動可能に枢支され、昇降台4を上下方向に昇降させるための一対のリンク機構であり、アーム5eがX字形状に複数段例えば2段に組み合わされて構成されている。また、リンク機構5の一方側5bが基台3に図1に示す状態で左右方向に移動可能に設けられており、リンク機構5の他方側5dが昇降台4に図1に示す状態で左右方向に移動可能に設けられている。6はこのリンク機構5と連結され、リンク機構5を駆動して昇降台4を上下方向に昇降させる駆動手段であり、アーム5eがX字形状に2段に組み合わされたリンク機構5の中間部に連結されている。この駆動手段6は、図は一例として、リンク機構5の中間部の一方側に連結されたナット構造体7と、このナット構造体7に回動可能に螺合され、一方側がリンク機構5の中間部の他方側に回動可能に枢支され、ねじが形成された駆動棒8と、この駆動棒8の他方側に連結され、その駆動棒8に回動力を付与する例えばハンドルからなる回動力付与体9とから構成された場合を示している。10は基台3と昇降台4との間に配置され、一方側10aが基台3に固定され、他方側10bが伸長ストローク範囲内で昇降台4と当接し、かつ伸長ストローク範囲内で昇降台4に垂直方向の押上力を付与する押上力付与手段であり、図は一例として、ガススプリングからなる場合を示しており、基台3の4隅部にそれぞれ配置されている。これら2〜10によりジャッキ昇降装置1が構成されている。
【0013】
なお、押上力付与手段10としてのガススプリングは、他方側10bが上方向に伸長して昇降台4を上昇させるにしたがって、ガススプリングの押上力が増大し、また、他方側10bが下方向に縮小して昇降台4を下降させるにしたがって、ガススプリングの押上力が小さくなるものである。
【0014】
次に、ジャッキ昇降装置1の上下方向の昇降動作について、図1の(a)〜(c)に基づいて説明する。
【0015】
まず、図1の(a)は、昇降台4を上昇させる初期における負荷の高いところ、すなわち、昇降台4の低い初期の位置で、重い荷物からなる載置体2が昇降台4上に載置され、
リンク機構5が下方向に折りたたまれるとともに、押上力付与手段10としてのガススプリングのストロークが最も圧縮された位置で昇降台4と当接して垂直方向の押上力を付与している状態を示している。この状態から昇降台4を上方向に上昇させるには、リンク機構5と連結された駆動手段6を構成するハンドルからなる回動力付与手段9を回動させる。この回動力付与手段9であるハンドルを回動させることにより、ナット構造体7に螺合された駆動軸8が回動してリンク機構5を上方向に駆動する。リンク機構5が上方向に駆動されることにより、載置体2である重い荷物が載置された昇降台4を上方向に上昇させる。
【0016】
なお、このように、昇降台4を上昇させる初期における負荷の高いところでは、回動力付与手段9であるハンドルの回動力が大きくなるが、この実施の形態1における押上力付与手段10としてのガススプリングにより、昇降台4と当接して垂直方向の押上力を付与しているので、駆動手段6に作用する載置体2である重い荷物の荷重が著しく緩和され、回動力付与手段9であるハンドルの回動力が小さく軽減され、作業者への負担が著しく軽減されている。
【0017】
次に、図1の(b)は、押上力付与手段10としてのガススプリングのストロークが最も伸長された状態を示しており、垂直方向の押上力が付与されていない状態である。この状態から昇降台4をさらに上方向に上昇させるには、回動力付与手段9であるハンドルをさらに回動させることにより、駆動軸8が回動してリンク機構5をさらに上方向に駆動するので、載置体2である重い荷物が載置された昇降台4は押上力付与手段10としてのガススプリングと離れてさらに上方向に上昇される。
【0018】
次に、図1の(c)は、押上力付与手段10としてのガススプリングの伸長ストロークの制約を受けることなく、さらに高い位置、例えば最大高さまで昇降台4を上昇させた状態を示している。すなわち、図1の(b)の状態より回動力付与手段9であるハンドルをさらに回動させることにより、駆動軸8が回動してリンク機構5をさらに上方向に駆動するので、載置体2である重い荷物が載置された昇降台4は押上力付与手段10としてのガススプリングと遠く離れてさらに上方向に上昇され最大高さまで上昇される。
【0019】
ところで、昇降台4を最大高さまで上昇させた後、昇降台4を下降させる場合は上述した上昇動作と逆動作により行われる。すなわち、図1の(c)の状態から昇降台4を下降させるには、回動力付与手段9であるハンドルを逆方向に回動させることにより、駆動軸8も逆方向に回動してリンク機構5を下方向に駆動するので、昇降台4は押上力付与手段10としてのガススプリングに当接されるよう下方向に下降される。
【0020】
次に、図1の(b)の状態は、昇降台4が押上力付与手段10としてのガススプリングのストロークが最も伸長された状態で当接された位置まで下降した場合を示している。この状態から昇降台4をさらに下降させるには、回動力付与手段9であるハンドルをさらに逆方向に回動させることにより、駆動軸8もさらに逆方向に回動してリンク機構5を下方向に駆動するので、昇降台4は押上力付与手段10としてのガススプリングの反力を受けながらさらに下方向に下降される。
【0021】
次に、図1の(a)の状態は、昇降台4が押上力付与手段10としてのガススプリングのストロークが最も圧縮された状態の位置まで下降した場合を示している。図1の(b)の状態から昇降台4をさらに下降させるには、回動力付与手段9であるハンドルをさらに逆方向に回動させることにより、駆動軸8もさらに逆方向に回動してリンク機構5を下方向に駆動するので、昇降台4は押上力付与手段10としてのガススプリングの反力を受けながらさらに下方向に下降され、昇降台4の低い初期の位置まで下降される。
【0022】
なお、このように、昇降台4を下降させる初期における負荷の高いところにおいては、回動力付与手段9であるハンドルの回動力が大きくなるが、この実施の形態1における押上力付与手段10としてのガススプリングにより、昇降台4へ垂直方向の反力が作用するので、駆動手段6に作用する載置体2である重い荷物の荷重が著しく緩和され、回動力付与手段9であるハンドルの回動力が小さく軽減され、作業者への負担が著しく軽減されている。
【0023】
ところで、ジャッキ昇降装置1に発生する力の関係を図2に基づいて説明する。昇降台4からリンク機構5のアーム5eに伝わった力が、駆動手段6を構成するナット構造体7と駆動棒8との間に摩擦を生じさせる。このような摩擦は、駆動棒8を回動する際のトルクに比例する。
【0024】
押上力付与手段10としてのガススプリングがない場合のトルクは、式1(上昇時)、式2(下降時)に示すとおりである。リンク機構5のアーム5eの角度θが小さい時、すなわち、ジャッキ昇降装置1の昇降台4が低い位置においては、駆動手段6を構成するナット構造体7と駆動棒8との間の摩擦が大きくなり、トルクも増大する。
【0025】
上昇時:T=α×(W/tanθ)・・・式1
下降時:T=β×(W/tanθ)・・・式2
T:駆動棒8を回動するのに必要なトルク
W:昇降台4に掛かる重力方向の力
θ:リンク機構5のアーム5eの水平方向角度
α、β:比例係数
(ただし、α、βは装置の構造等で決まる値であり、α>βとなる)
【0026】
押上力付与手段10としてのガススプリングがある場合、昇降台4に垂直方向の押上力が付与されている時に、駆動棒8を回動する際のトルクは、式3(上昇時)、式4(下降時)に示すとおりである。適切な反力を持った押上力付与手段10としてのガススプリングを使うことでトルクの減少およびナット構造体7と駆動棒8の磨耗を抑えることができる。
【0027】
上昇時:T=α×((W−n×f(θ))/tanθ)・・・式3
下降時:T=β×((W−n×f(θ))/tanθ)・・・式4
n:ガススプリングの本数
f(θ):リンク機構5のアーム5e角度がθの時のガススプリング反力
【0028】
なお、回動力付与手段9であるハンドルとしては、駆動棒8に取り外し可能な構成としてもよく、あるいは折りたたみ式としてもよい。
【0029】
実施の形態2.
上述した実施の形態1においては、押上力付与手段がガススプリングの場合について述べたが、この実施利の形態2においては、図3に示すように、基台3と昇降台4との間に配置される押上力付与手段としてコイルスプリング11を用いたものである。コイルスプリング11の一方側11aが基台3に固定され、他方側11bが伸長ストローク範囲内で昇降台4と当接し、かつ伸長ストローク範囲内で昇降台4に垂直方向の押上力を付与するように構成されている。
【0030】
なお、押上力付与手段としてのコイルスプリング11は、昇降台4が下降することにより下方向に縮小されて力を蓄積し、昇降台4が上昇するにつれて伸長して蓄積した力を開放するように作用するものである。
【0031】
そして、昇降台4を上昇させる初期における負荷の高いところ、すなわち、昇降台4の低い初期の位置で、重い荷物からなる載置体2が昇降台4上に載置され、リンク機構5が下方向に折りたたまれるとともに、押上力付与手段としてのコイルスプリング11のストロークが最も圧縮された位置で昇降台4と当接して垂直方向の押上力を蓄積している状態を示しており、その蓄積された押上力が最も大きい状態となっている。この状態から昇降台4を上方向に上昇させるには、リンク機構5と連結された駆動手段6を構成するハンドルからなる回動力付与手段9を回動させる。この回動力付与手段9であるハンドルを回動させることにより、ナット構造体7に螺合された駆動軸8が回動してリンク機構5を上方向に駆動する。リンク機構5が上方向に駆動されることにより、載置体2である重い荷物が載置された昇降台4を上方向に上昇させる。
【0032】
ところで、昇降台4を上昇させる初期における負荷の高いところでは、回動力付与手段9であるハンドルの回動力が大きくなるが、この実施の形態2における押上力付与手段としてのコイルスプリング11により、昇降台4と当接して垂直方向の蓄積された最も大きな押上力を付与するようにしているので、駆動手段6に作用する載置体2である重い荷物の荷重が著しく緩和され、回動力付与手段9であるハンドルの回動力が小さく軽減され、作業者への負担がより一層著しく軽減されている。
【0033】
実施の形態3.
この実施の形態3におけるジャッキ昇降装置は、図4に示すように、基台3と昇降台4との間に配置される押上力付与手段として例えば油圧シリンダーからなるシリンダー機構12を用いたものである。シリンダー機構12の一方側12aが基台3に固定され、他方側12bが伸長ストローク範囲内で昇降台4と当接し、かつ伸長ストローク範囲内で昇降台4に垂直方向の押上力を付与するように構成されている。
【0034】
なお、押上力付与手段としての油圧シリンダーからなるシリンダー機構12は、昇降台4が下降することにより下方向に退避収納され、昇降台4が上昇するにつれて伸長して押上力を付与するように作用するものである。
【0035】
そして、昇降台4を上昇させる初期における負荷の高いところ、すなわち、昇降台4の低い初期の位置で、重い荷物からなる載置体2が昇降台4上に載置され、リンク機構5が下方向に折りたたまれるとともに、押上力付与手段としての油圧シリンダーからなるシリンダー機構12のストロークが最も下方向に収納された位置で昇降台4と当接して垂直方向の押上力を付与している状態を示している。この状態から昇降台4を上方向に上昇させるには、リンク機構5と連結された駆動手段6を構成するハンドルからなる回動力付与手段9を回動させる。この回動力付与手段9であるハンドルを回動させることにより、ナット構造体7に螺合された駆動軸8が回動してリンク機構5を上方向に駆動する。リンク機構5が上方向に駆動されることにより、載置体2である重い荷物が載置された昇降台4を上方向に上昇させる。
【0036】
ところで、昇降台4を上昇させる初期における負荷の高いところでは、回動力付与手段9であるハンドルの回動力が大きくなるが、この実施の形態3における押上力付与手段としての油圧シリンダーからなるシリンダー機構12により、昇降台4と当接して垂直方向の押上力を付与するようにしているので、駆動手段6に作用する載置体2である重い荷物の荷重が著しく緩和され、回動力付与手段9であるハンドルの回動力が小さく軽減され、作業者への負担がより一層著しく軽減されている。
【0037】
なお、シリンダー機構12が油圧シリンダーからなる場合について述べたが、シリンダー機構12はエアシリンダーからなる場合であってもよく、同様の効果を奏する。
【0038】
実施の形態4.
上述した各実施の形態のジャッキ昇降装置における回動力付与手段9は、ハンドルからなる場合について述べたが、図5に示すように、回動力付与手段として、駆動軸8に電動工具13を取り付けて構成するようにしてもよい。この実施の形態4においては、電動工具13により駆動棒8を回動させることにより、リンク機構5を上下方向に昇降させることができるので、ハンドルによる人的な回動力ではなく、電気的な回動力となり、作業者への負担がより一層著しく軽減されている。
【0039】
なお、図5は図1、図2に示す実施の形態1の回動力付与手段9であるハンドルに替えて電動工具13からなる回動力付与手段とした場合について述べたが,図3に示す実施の形態2あるいは図4に示す実施の形態3にも同様に適用可能であり、同様の効果を奏する。また、電動工具13は取り外し可能な構成としてもよい。更には、電動工具13に替えて小型の電動モータからなる回動力付与手段としてもよい。
【0040】
実施の形態5.
ところで、上述した各実施の形態において、駆動手段6は、ナット構造体7と、駆動棒8と、回動力付与体9とから構成された場合について述べたが、これに限定されるものではなく、例えば油圧シリンダーやエアシリンダーなどからなるシリンダー機構とし、そのシリンダー機構の進退動作、すなわち、スライド移動動作によりリンク機構5を上下方向に昇降させるようにしてもよく、同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の実施の形態1におけるジャッキ昇降装置を一部断面で示す正面図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるジャッキ昇降装置の作用する力の関係を一部断面で示す正面図である。
【図3】この発明の実施の形態2におけるジャッキ昇降装置を一部断面で示す正面図である。
【図4】この発明の実施の形態3におけるジャッキ昇降装置を一部断面で示す正面図である。
【図5】この発明の実施の形態4におけるジャッキ昇降装置を一部断面で示す正面図である。
【符号の説明】
【0042】
1:ジャッキ昇降装置、3:基台、4:昇降台、5:リンク機構、6:駆動手段、7:ナット機構、8:駆動軸、9:回動力付与手段、11:コイルスプリング、12:シリンダー機構、13:電動工具。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、この基台の上方に配置された昇降台と、一方側が前記基台に回動可能に枢支され、他方側が前記昇降台に回動可能に枢支され、前記昇降台を上下方向に昇降させるためのリンク機構と、このリンク機構と連結され、前記リンク機構を駆動して前記昇降台を上下方向に昇降させる駆動手段と、前記基台と前記昇降台との間に配置され、一方側が前記基台に固定され、他方側が伸長ストローク範囲内で前記昇降台と当接し、かつ前記伸長ストローク範囲内で前記昇降台に押上力を付与する押上力付与手段とを備えたことを特徴とするジャッキ昇降装置。
【請求項2】
前記押上力付与手段は、ガススプリングからなることを特徴とする請求項1記載のジャッキ昇降装置。
【請求項3】
前記押上力付与手段は、コイルスプリングからなることを特徴とする請求項1記載のジャッキ昇降装置。
【請求項4】
前記押上力付与手段は、シリンダー機構からなることを特徴とする請求項1記載のジャッキ昇降装置。
【請求項5】
前記シリンダー機構は、油圧シリンダーからなることを特徴とする請求項4記載のジャッキ昇降装置。
【請求項6】
前記駆動手段は、ナット構造体と、このナット構造体に回動可能に螺合された駆動棒と、この駆動棒と連結され前記駆動棒に回動力を付与する回動力付与体とから構成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のジャッキ昇降装置。
【請求項7】
前記回動力付与体は、ハンドルからなることを特徴とする請求項6記載のジャッキ昇降装置。
【請求項8】
前記回動力付与体は、電動工具からなることを特徴とする請求項6記載のジャッキ昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−155662(P2010−155662A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−333479(P2008−333479)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)