説明

ステロールおよびサポニンを含むポリヌクレオチド結合複合体

【課題】ステロールおよびサポニンを含むポリヌクレオチド結合複合体の提供。
【解決手段】本発明は、ステロールおよびサポニンを含む複合体に関する。複合体は、遺伝子決定基、例えばポリヌクレオチドを結合し得る。複合体は、親油性部分をさらに含み得るし、任意に親油性部分は接触基および/またはターゲッティングリガンドおよび/または糖質部分を含む。複合体は、免疫原決定基および/または抗原決定基および/または薬剤および/または診断用化合物をさらに含み得る。複合体は、さらなる実施態様において、封入剤、例えば生分解性ミクロスフェアにより封入され得る。本発明は、製剤組成物に、そしてヒトまたは動物身体において実施される療法および/または外科手術による個体の治療方法に、化粧的処置方法に、ならびに診断方法にも関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の:
i)核酸と静電的相互作用を形成しうる少なくとも1つのステロール、ここで、該ステロールは、pH7.0において少なくとも1つの正電荷基又は反応性基を含み、かつ、該ステロールは、少なくとも1つのサポニンと複合体を形成することができる;及び
ii)少なくとも1つのサポニン、ここで、上記少なくとも1つのサポニンは、上記少なくとも1つのステロールと複合体を形成することができる;
を含む複合体。
【請求項2】
ケージ様マトリクスの形態で微小粒子構造をとる、請求項1に記載の複合体。
【請求項3】
格子状、蜂の巣状、棒状、及び不定形粒子から成る群から選ばれる構造をもつ、請求項1に記載の複合体。
【請求項4】
核酸と相互作用を形成することができない少なくとも1つのステロール及び核酸と静電的相互作用を形成しうる少なくとも1つのステロール及び少なくとも1つのサポニンを含む、請求項1に記載の複合体。
【請求項5】
前記複合体が、コレステロール、ラノステロール、ルミステロール、スチグマステロール、シトステロール、ミコステロール、エルゴステロール及びチオコレステロールから成る群から選択されるステロールを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項6】
前記複合体が、コレステロールを含むか又は本質的にコレステロールから成るステロールを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項7】
核酸と静電的相互作用を形成することができるステロールが、3β−[N−(ジメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール(DC−コレステロール)及び/又はN−(トリメチルアンモニオエタン)−カルバモイルコレステロール(TC−コレステロール)を含むか又は本質的にそれらから成る、請求項1に記載の複合体。
【請求項8】
記サポニンが、トリテルペングリコシドを含むサポニン、ステロイドグリコシドを含むサポニン及びステロイドアルカロイドグリコシドを含むサポニンから成る群から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項9】
記サポニンが、アグリコン化合物及び糖質化合物を含むトリテルペングリコシドを含むか又は本質的にそれらから成る、請求項1〜8のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項10】
記サポニンが、植物であるセッケンボク(Quillaja)から単離されるトリテルペングリコシドを含むか又は本質的にそれから成る、請求項1に記載の複合体。
【請求項11】
記サポニンが、セッケンボクの一種であるキラヤ・サポナリア(Quillaja saponaria)から単離される、請求項1に記載の複合体。
【請求項12】
記サポニンが、セッケンボクの一種であるキラヤ・サポナリア・モリナ(Quillaja saponaria Molina)又はキラヤ・サポナリア・オフィシナリス(Quillaja saponaria Officinalis)から単離される、請求項1に記載の複合体。
【請求項13】
記サポニンが、クイルA(QuilA)である、請求項1に記載の複合体。
【請求項14】
リン脂質をさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項15】
前記リン脂質が、ホスファチジルコリン及びホスファチジルエタノールアミンからなる群から選択される、請求項14に記載の複合体。
【請求項16】
前記リン脂質が、ホスファチジルエタノールアミンを含むか又は本質的にそれから成る、請求項14に記載の複合体。
【請求項17】
糖質構成成分をさらに含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項18】
生物活性剤をさらに含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項19】
細胞表面受容体部分に対して前記複合体を標的化するターゲッティングリガンドをさらに含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項20】
核酸をさらに含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項21】
前記核酸が、治療用タンパク質をコードする核酸からなる群から選択される、請求項20に記載の複合体。
【請求項22】
ポリペプチドをさらに含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項23】
前記ポリペプチドが、治療用ポリペプチドからなる群から選択される、請求項22に記載の複合体。
【請求項24】
免疫原決定基をさらに含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項25】
前記免疫原決定基が、細菌性免疫原決定基及びウイルスの免疫原決定基からなる群から選択される、請求項24に記載の複合体。
【請求項26】
前記免疫原決定基が、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、脂質、及び糖質、並びにそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項24に記載の複合体。
【請求項27】
前記免疫原決定基が、ポリヌクレオチド又はポリペプチドを含むか又は本質的にそれらから成る、請求項24に記載の複合体。
【請求項28】
前記免疫原決定基が、抗原決定基を含む、請求項24に記載の複合体。
【請求項29】
療法によりヒト又は動物身体の治療のために用いられる薬剤をさらに含む、請求項1〜28のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項30】
前記薬剤が、抗癌薬である、請求項29に記載の複合体。
【請求項31】
球形で、かつ、25 nm〜75 nmの範囲の直径を有する、請求項1〜30のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項32】
生分解性マイクロスフェア又はリポソームとともに請求項18〜31のいずれか1項に記載の複合体を含む組成物。
【請求項33】
以下のステップ:
a)pH7.0において少なくとも1つの正電荷基又は反応性基を含む少なくとも1つのステロールを含むステロール組成物を、以下の:
b)少なくとも1つのサポニンを含むサポニン組成物、及び
c)少なくとも1つのリン脂質及び
d)少なくとも1つの有機溶媒
と混合し、ここで、ステップa)〜d)は同時に又は逐次的に、任意の順序で実行され得る)、そして場合により、
e)余分量の反応体を除去し、そして/又は調製された複合体を精製する、
から成る請求項14〜31のいずれか1項に記載の複合体の製造方法。
【請求項34】
前記有機溶媒が、エタノール、DMSO、及びDMFから選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記溶媒が、最大で25%(vol/vol)の量で存在する、請求項33又は34に記載の方法。
【請求項36】
請求項1〜31のいずれか1項に記載の複合体、及び少なくとも1つの免疫原決定基を含むキット。
【請求項37】
請求項1〜31のいずれか1項に記載の複合体、及び少なくとも1つの遺伝子決定基を含むキット。
【請求項38】
前記免疫原決定基が、抗原決定基を含む、請求項36に記載のキット。
【請求項39】
以下の:
a)請求項1〜31のいずれか1項に記載の複合体;及び
b)免疫原決定基;及び
c)抗原決定基;
ここで、上記免疫原決定基は、上記抗原決定基とは異なる、
を含むキット。
【請求項40】
前記免疫原決定基が、前記抗原決定基内にも含まれる少なくとも1つのエピトープを含むか又はコードする、請求項39に記載のキット。
【請求項41】
前記免疫原決定基が、ポリヌクレオチドを含むか又は本質的にそれから成る、請求項40に記載のキット。
【請求項42】
前記抗原決定基が、ポリペプチドを含むか又は本質的にそれから成る、請求項39に記載のキット。
【請求項43】
前記複合体が、前記免疫原決定基を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項44】
前記複合体が、前記抗原決定基を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項45】
少なくとも1つのアジュバントをさらに含む、請求項39に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−180249(P2010−180249A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−120290(P2010−120290)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【分割の表示】特願2002−579019(P2002−579019)の分割
【原出願日】平成14年4月4日(2002.4.4)
【出願人】(503366944)ノルディック ワクチン テクノロジー アクティーゼルスカブ (2)
【Fターム(参考)】