説明

スリッタマシン用荷受台およびその使用方法

【課題】スリッタマシンから効率良くロール状製品を取り出すことができ、作業者への負担を軽減できるスリッタマシン用荷受台およびその使用方法を提供する。
【解決手段】スリッタマシン用荷受台10は、床面22上に配置された昇降装置11と、昇降装置11に連結された下段テーブル12と、下段テーブル12上方に設けられ、昇降装置11により下段テーブル13と一体となって昇降可能な上段テーブル13とを備えている。上段テーブル13および下段テーブル12は、それぞれ載置部15、14を有している。また昇降装置11は、ロール状製品21を上段テーブル13および下段テーブル12に載置するための第1高さ位置、上段テーブル13からロール状製品21を運び出すための第2高さ位置、および下段テーブル12からロール状製品21を運び出すための第3高さ位置の3つの高さ位置をとることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリッタマシンから取り出されたロール状製品を載置するためのスリッタマシン用荷受台およびその使用方法に係り、とりわけスリッタマシンから効率良くロール状製品を取り出すことができるスリッタマシン用荷受台およびその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スリッタマシンは、紙やプラスチックフィルムなどのウエブ材料を複数の帯状にカットし、それぞれを巻取軸上でコアと呼ばれる中空軸に巻き取ってロール状製品を製造するものである。このロール状製品は、1個あたりの重量が約30kg程度に達するため、スリッタマシンからロール状製品を取り出す際に作業者の負担が大きい。このような大きな負荷を受けることなく作業者がロール状製品を取り出すための装置として、特許文献1のようにコアによりロール状製品を受け取るものや、特許文献2のようにロール状製品の底面でロール状製品を受け取るものが知られている。
【0003】
ところで、スリッタマシンで生産されたロール状製品をスリッタマシンから取り出した後、次の生産を速やかに行うためには、ロール状製品を取り出した直後にコアをスリッタマシンの巻取軸へ挿入して運転開始操作を行う必要がある。このため、ロール状製品の荷受台はスリッタマシンにできるだけ近いことが望ましく、かつスリッタマシンの巻取軸へコアを挿入するためのスペースが確保されている必要がある。
【0004】
また、ロール状製品を荷受台から運び出す(パレタイズする)際、作業者が腰痛となることを防止するため、作業者が腰を曲げることなく作業を行える必要がある。このため、荷受台は高さ調節機能を有していることが求められる。
【0005】
上述した各特許文献の技術を応用した荷受台として、ロール状製品が載置される部分(以下、載置部ともいう)全体を平行移動または回転移動でき、これにより上述したコアを挿入するスペースを確保するとともに、載置部の高さを調節できる荷受台も考えられている。しかしながら、このような荷受台は、コアを挿入するスペースを確保するため、および載置部の高さを調節するため、少なくとも2つの駆動軸を有している。したがって、荷受台全体のコストが高くなるという問題も存在する。
【0006】
また、このような荷受台を用いる場合、まずロール状製品をスリッタマシンから取り出して荷受台の載置部上へ移載する作業(以下、荷受け作業ともいう)を行う。その後、荷受台がコアを挿入できる姿勢になるまで移動し、この間、作業者が待機する。あるいは、荷受け作業後に作業者自身によって荷受台をコアを挿入可能な姿勢にする必要がある。したがって、このような荷受台を用いる場合、作業効率は必ずしも良好でない。
【0007】
さらに、コアを挿入するためには、スリッタマシンの巻取軸の延長線上に少なくともロール状製品1個分のスペースが設けられていれば十分である。したがって、荷受台の載置部全体を移動させることは、エネルギー効率が悪く、かつ荷受台の占有面積が増大することとなる。
【0008】
また、特許文献3には、テーブルリフタ上にローラコンベヤを配置して荷受けを行う荷受台装置が記載されている。しかしながら、スリッタマシンは平行2軸からなる巻取軸から円筒状のロール状製品が略同時に排出されるため、荷受台装置をスリッタマシンに対して用いる場合、一段ずつロール状製品を受け渡す必要が生じ、作業効率は必ずしも良好でない。
【特許文献1】実公平07−024355号公報
【特許文献2】実用新案登録第2523162号公報
【特許文献3】特開平05−254611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、スリッタマシンから効率良くロール状製品を取り出すことができ、作業者への負担を軽減でき、かつ安価なスリッタマシン用荷受台およびその使用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、スリッタマシンから取り出されたロール状製品を載置するためのスリッタマシン用荷受台において、スリッタマシン近傍の床面上に配置された上下方向に移動可能な昇降装置と、昇降装置に連結され、ロール状製品が載置される下段テーブルと、下段テーブル上方に設けられ、ロール状製品が載置されるとともに、昇降装置により下段テーブルと一体となって昇降可能な上段テーブルと、を備え、上段テーブルおよび下段テーブルは、それぞれ上面にロール状製品を載置するための載置部を有し、昇降装置は、スリッタマシンからのロール状製品を上段テーブルおよび下段テーブルに載置するための第1高さ位置、上段テーブルからロール状製品を運び出すための第2高さ位置、および下段テーブルからロール状製品を運び出すための第3高さ位置の3つの高さ位置をとることができることを特徴とするスリッタマシン用荷受台である。
【0011】
本発明は、上段テーブルは、支持部材を介して下段テーブルに連結されるとともに、支持部材に設けられた支点を中心に回動してロール状製品を載置する水平位置と下段テーブル外方へ逃げる待機位置とをとることができることを特徴とするスリッタマシン用荷受台である。
【0012】
本発明は、各載置部は、それぞれV字形状に配置された2つのローラコンベアまたはフリーローラベルトからなっていることを特徴とするスリッタマシン用荷受台である。
【0013】
本発明は、各載置部の長手方向の長さは、1つのロール状製品の幅×(スリッタマシンの1本の巻取軸から取り出されるロール状製品の個数+1)であることを特徴とするスリッタマシン用荷受台である。
【0014】
本発明は、昇降装置は、上段テーブルが待機位置をとるときのみ、上昇して第3高さ位置をとることができることを特徴とするスリッタマシン用荷受台である。
【0015】
本発明は、スリッタマシン用荷受台の使用方法であって、第1高さ位置に配置された上段テーブルおよび下段テーブルの各載置部にスリッタマシンから取り出されたロール状製品をそれぞれ載置する工程と、昇降装置が第1高さ位置から第2高さ位置へ移動する工程と、昇降装置が第2高さ位置をとった状態で、上段テーブルの載置部からロール状製品を運び出す工程と、昇降装置が第2高さ位置から第3高さ位置へ移動する工程と、昇降装置が第3高さ位置をとった状態で、下段テーブルの載置部からロール状製品を運び出す工程と、を備えたことを特徴とするスリッタマシン用荷受台の使用方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、スリッタマシンからロール状製品を取り出す作業の効率を高めることができる。
【0017】
また、本発明によれば、載置部の全体を移動させることがないので、エネルギー効率が良く、かつスリッタマシン用荷受台の占有面積が比較的小さくて済む。
【0018】
さらに、本発明によれば、昇降装置は、第1高さ位置、第2高さ位置、および第3高さ位置の3つの高さ位置をとることができるので、ロール状製品を運び出す作業の際、作業者の腰等に加わる負担を軽減することができる。
【0019】
さらにまた、本発明によれば、上段テーブルは、支点を中心に回動して水平位置と待機位置とをとることができるので、下段テーブルから容易にロール状製品を運び出すことができる。
【0020】
さらにまた、本発明によれば、各載置部は、それぞれV字形状に配置された2つのローラコンベアまたはフリーローラベルトからなっているので、スリッタマシンから取り出されたロール状製品を各載置部へ手作業で容易に移動して載置することができる。
【0021】
さらにまた、本発明によれば、各載置部の長手方向の長さは、1つのロール状製品の幅×(スリッタマシンの1本の巻取軸から取り出されるロール状製品の個数+1)であるので、スリッタマシンへコアを挿入するためのスペースを確保することができる。すなわちロール状製品が各載置部に載置されている状態でもコアを挿入するスペースを確保することができるので、ロール状製品を各載置部へ載置した後、コアを挿入することができるようになるまで作業者が待機する必要がなく、作業効率を向上させることができる。
【0022】
さらにまた、本発明によれば、昇降装置は、上段テーブルが待機位置をとるときのみ、上昇して第3高さ位置をとることができるので、ロール状製品が、上段テーブルから誤って作業者側に落下する事故を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の一実施の形態について、図1乃至図6を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施の形態を示す正面図であり、図2は、本発明の一実施の形態を示す平面図である。また図3は、本発明の一実施の形態を示す側面図であり、図4は、ロール状製品が載置されている状態における上段テーブルの拡大側面図である。また図5は、上段テーブルが待機位置をとる場合におけるスリッタマシン用荷受台の側面図であり、図6(a)〜(d)は、本発明の一実施の形態の作用を示す側面図である。
【0024】
まず、図1および図2により、スリッタマシンの概略について説明する。
スリッタマシン20は、紙やプラスチックフィルムなどのウエブ材料を複数の帯状にカットし、それぞれを巻取軸23、24上でコアと呼ばれる中空軸に巻き取ってロール状製品21を製造するものである。スリッタマシン20は、上下2つの巻取軸23、24を有し、各巻取軸23、24でそれぞれ2つずつ合計4つのロール状製品21を一度に製造できるようになっている。
【0025】
次に、図1乃至図6により、本実施の形態によるスリッタマシン用荷受台の概略について説明する。
図1乃至図5に示すように、スリッタマシン用荷受台10は、スリッタマシン20から取り出されたロール状製品21を載置するためのものである。すなわちスリッタマシン用荷受台10は、スリッタマシン20近傍の床面22上に配置された油圧リフター等からなる上下方向に移動可能な昇降装置11と、昇降装置11に連結され、スリッタマシン20の下方の巻取軸24から取り出されたロール状製品21が載置される下段テーブル12と、下段テーブル12上方に設けられ、スリッタマシン20の上方の巻取軸23から取り出されたロール状製品21が載置される上段テーブル13とを備えている。このうち上段テーブル13は、昇降装置11により下段テーブル12と一体となって昇降可能となっている。また上段テーブル13および下段テーブル12は、それぞれ上面にロール状製品21を載置するための載置部15、14を有している。
【0026】
また、図示しないシーケンサから送信される昇降信号により、昇降装置11は3つの高さ位置をとることができる。すなわち、スリッタマシン20から供給されるロール状製品21を上段テーブル13および下段テーブル12に載置するための第1高さ位置H1(図3および図6(a)参照)、上段テーブル13からロール状製品21を運び出すための第2高さ位置H2(図6(b)参照)、および下段テーブル12からロール状製品21を運び出すための第3高さ位置H3(図5および図6(c)参照)の3つの高さ位置をとることができる。なお、これについては後で詳述する。
【0027】
また、上段テーブル13は、支持部材16を介して下段テーブル12に連結されている。さらに上段テーブル13は、支持部材16に設けられた蝶番(支点)17を中心に回動して、ロール状製品21を荷受けする(載置する)水平位置(図3参照)と、下段テーブル12外方へ逃げる待機位置(図5参照)とをとることができる。
【0028】
ところで、図3および図4に示すように、下段テーブル12の載置部14は、V字形状に配置された2つのローラコンベア14a、14bからなっており、同様に、上段テーブル13の載置部15は、V字形状に配置された2つのローラコンベア15a、15bからなっている。あるいは、各載置部14、15は、それぞれV字形状に配置された2つのフリーローラベルトからなっていても良い。すなわち、各載置部14、15は、ロール状製品21を手作業で横方向に滑らかに移動でき、ロール状製品21を安定して保持できる省力機器であればよい。
【0029】
また、各載置部14、15の長手方向の長さLは、1つのロール状製品21の幅×(スリッタマシン20の1本の巻取軸23(24)から取り出されるロール状製品21の個数+1)となっている。すなわち図1および図2において、1本の巻取軸23(24)から取り出されるロール状製品21の個数は2個なので、各載置部14、15の長手方向の長さLは、(1つのロール状製品21の幅)×3である。したがって、2個のロール状製品21が載置部14(15)に載置された状態で、このロール状製品21と巻取軸23(24)との間に1つのロール状製品21の幅に相当するスペースSが形成される。ところでコアを巻取軸23(24)に挿入する場合、巻取軸23(24)の側部に1つのロール状製品21の幅に相当するスペースが最低限必要である。したがって、ロール状製品21が載置部14(15)に載置されている状態でスペースS側から巻取軸23(24)にコアを挿入することができる。
【0030】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について、図6(a)〜(d)を用いて述べる。
まず、シーケンサから送信される昇降信号により、昇降装置11を第1高さ位置H1に配置する。この状態で上段テーブル13および下段テーブル12の各載置部14、15にスリッタマシン20から取り出されたロール状製品21をそれぞれ載置する(図6(a))。この場合、作業者Mが、スリッタマシン20の巻取軸23、24からのロール状製品21を手作業で横方向に移動し、図1に示す所定位置にロール状製品21を移載する。
【0031】
次に、この状態で、作業者Mは、スリッタマシン20が次のロール状製品21を生産できるよう生産開始作業を行う。例えば、作業者Mは、ロール状製品21と巻取軸23(24)との間のスペースS側から各巻取軸23、24にそれぞれコアを挿入する作業等を行う。
【0032】
次に、作業者Mがスイッチを操作することにより、昇降装置11が第1高さ位置H1から第2高さ位置H2へ下方へ移動する(図6(b))。この第2高さ位置H2は、第1高さ位置H1より若干低い位置であり、作業者Mが腰等を痛めることなく、上段テーブル13から容易にロール状製品21を運び出すことができる位置である。
【0033】
次に、昇降装置11が第2高さ位置H2をとった状態で、作業者Mが上段テーブル13の載置部15からロール状製品21を運び出し、このロール状製品21をパレットその他の保管場所に運搬する(パレタイズ作業)。この間スリッタマシン20は、次のロール状製品21を製造している。
【0034】
次に、作業者Mは、上段テーブル13を蝶番(支点)17を中心に回動させ、下段テーブル12外方へ逃げる待機位置へ移動する。なお、昇降装置11は、上段テーブル13が待機位置をとるときのみ、シーケンサからの上昇信号を受け、上昇して第3高さ位置H3をとることができるようになっている。これにより、誤って上段テーブル13からロール状製品21が落下する事故を防止することができる。
【0035】
次に、作業者Mがスイッチを操作することにより、昇降装置11が第2高さ位置H2から第3高さ位置H3へ上方へ移動する(図6(c))。この第3高さ位置H3は、3つの高さ位置のうちで最も高い位置であり、作業者Mが腰等を痛めることなく、容易に下段テーブル12からロール状製品21を運び出すことができる位置である。
【0036】
次に、昇降装置11が第3高さ位置H3をとった状態で、作業者Mが下段テーブル12の載置部14からロール状製品21を運び出し、このロール状製品21をパレットその他の保管場所に運搬する(パレタイズ作業)。
【0037】
次に、昇降装置11が第3高さ位置H3から第1高さ位置H1へ下方へ移動する。この第1高さ位置H1への移動は、作業者Mがスイッチを操作することにより行なわれても良く、または昇降装置11が第3高さ位置H3となってから一定時間経過後に自動で行なわれても良い。
【0038】
次に、作業者Mは、上段テーブル13を蝶番(支点)17を中心に作業者M側へ回動させ、水平位置へ移動させる(図6(d))。その後、スリッタマシン用荷受台10は、スリッタマシン20が次のロール状製品21を生産し終わるまで待機し、この間作業者Mは諸業務を行う。
【0039】
このように、本実施の形態によれば、スリッタマシン20からロール状製品21を取り出す作業の効率を高めることができる。
【0040】
また、本実施の形態によれば、載置部14、15の全体を移動させることがないので、エネルギー効率が良く、かつスリッタマシン用荷受台10の占有面積が比較的小さくて済む。
【0041】
さらに、本実施の形態によれば、昇降装置11は、第1高さ位置H1、第2高さ位置H2、および第3高さ位置H3の3つの高さ位置をとることができるので、ロール状製品21を運び出す作業(パレタイジング作業)の際、作業者Mの腰等に加わる負担を軽減することができる。
【0042】
さらにまた、本実施の形態によれば、上段テーブル13は、支点17を中心に回動して水平位置と待機位置とをとることができるので、下段テーブル12から容易にロール状製品21を運び出すことができる。
【0043】
さらにまた、本実施の形態によれば、各載置部14、15は、それぞれV字形状に配置された2つのローラコンベアまたはフリーローラベルトからなっているので、スリッタマシン20から取り出されたロール状製品21を各載置部14、15へ手作業で容易に移動して載置することができる。
【0044】
さらにまた、本実施の形態によれば、各載置部14、15の長手方向の長さLは、1つのロール状製品21の幅×(スリッタマシン20の1本の巻取軸23、24から取り出されるロール状製品21の個数+1)であるので、スリッタマシン20へコアを挿入するためのスペースを確保することができる。すなわちロール状製品21が各載置部14、15に載置されている状態でもコアを挿入するスペースを確保することができるので、ロール状製品21を各載置部14、15へ載置した後、コアを挿入することができるようになるまで作業者Mが待機する必要がなく、作業効率を向上させることができる。
【0045】
さらにまた、本実施の形態によれば、昇降装置11は、上段テーブル13が待機位置をとるときのみ、上昇して第3高さ位置H3をとることができるので、ロール状製品21が、上段テーブル13から誤って作業者M側に落下する事故を防止することができる。
【0046】
なお、本実施の形態において、昇降装置が第1高さ位置と、この第1高さ位置より若干低い第2高さ位置と、第1高さ位置および第2高さ位置より高い第3高さ位置をとる例を示したが、これに限らず、昇降装置は第1高さ位置と、この第1高さ位置より高い第2高さ位置と、第2高さ位置より高い第3高さ位置をとるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明によるスリッタマシン用荷受台の一実施の形態を示す正面図。
【図2】本発明によるスリッタマシン用荷受台の一実施の形態を示す平面図。
【図3】本発明によるスリッタマシン用荷受台の一実施の形態を示す側面図。
【図4】ロール状製品が載置されている状態での上段テーブルの拡大側面図。
【図5】上段テーブルが待機位置をとる場合におけるスリッタマシン用荷受台の側面図。
【図6】本発明によるスリッタマシン用荷受台の一実施の形態の作用を示す側面図。
【符号の説明】
【0048】
10 スリッタマシン用荷受台
11 昇降装置
12 下段テーブル
13 上段テーブル
14 載置部
15 載置部
16 支持部材
17 蝶番(支点)
20 スリッタマシン
21 ロール状製品
22 床面
23 巻取軸
24 巻取軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリッタマシンから取り出されたロール状製品を載置するためのスリッタマシン用荷受台において、
スリッタマシン近傍の床面上に配置された上下方向に移動可能な昇降装置と、
昇降装置に連結され、ロール状製品が載置される下段テーブルと、
下段テーブル上方に設けられ、ロール状製品が載置されるとともに、昇降装置により下段テーブルと一体となって昇降可能な上段テーブルと、を備え、
上段テーブルおよび下段テーブルは、それぞれ上面にロール状製品を載置するための載置部を有し、
昇降装置は、スリッタマシンからのロール状製品を上段テーブルおよび下段テーブルに載置するための第1高さ位置、上段テーブルからロール状製品を運び出すための第2高さ位置、および下段テーブルからロール状製品を運び出すための第3高さ位置の3つの高さ位置をとることができることを特徴とするスリッタマシン用荷受台。
【請求項2】
上段テーブルは、支持部材を介して下段テーブルに連結されるとともに、支持部材に設けられた支点を中心に回動してロール状製品を載置する水平位置と下段テーブル外方へ逃げる待機位置とをとることができることを特徴とする請求項1に記載のスリッタマシン用荷受台。
【請求項3】
各載置部は、それぞれV字形状に配置された2つのローラコンベアまたはフリーローラベルトからなっていることを特徴とする請求項1または2に記載のスリッタマシン用荷受台。
【請求項4】
各載置部の長手方向の長さは、1つのロール状製品の幅×(スリッタマシンの1本の巻取軸から取り出されるロール状製品の個数+1)であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスリッタマシン用荷受台。
【請求項5】
昇降装置は、上段テーブルが待機位置をとるときのみ、上昇して第3高さ位置をとることができることを特徴とする請求項2に記載のスリッタマシン用荷受台。
【請求項6】
請求項1に記載のスリッタマシン用荷受台の使用方法であって、
第1高さ位置に配置された上段テーブルおよび下段テーブルの各載置部にスリッタマシンから取り出されたロール状製品をそれぞれ載置する工程と、
昇降装置が第1高さ位置から第2高さ位置へ移動する工程と、
昇降装置が第2高さ位置をとった状態で、上段テーブルの載置部からロール状製品を運び出す工程と、
昇降装置が第2高さ位置から第3高さ位置へ移動する工程と、
昇降装置が第3高さ位置をとった状態で、下段テーブルの載置部からロール状製品を運び出す工程と、を備えたことを特徴とするスリッタマシン用荷受台の使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−195514(P2008−195514A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−34474(P2007−34474)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】