スロットマシン
【課題】 特別遊技状態の発生が許容されている可能性を示す演出の開始契機がわかりやすくすることで興趣を高められるうえに、演出を行うための制御に伴う遊技者の不利益を防止できるスロットマシンを提供すること。
【解決手段】 ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において、非成立状態よりも高い割合で「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御を選択し、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを条件に、リプレイ入賞の発生率が高まるＲＴに制御する。そして、ＲＴ中においてＢＢフラグまたはＲＢフラグに当選している可能性が報知される前兆状態に制御する。
【解決手段】 ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において、非成立状態よりも高い割合で「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御を選択し、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを条件に、リプレイ入賞の発生率が高まるＲＴに制御する。そして、ＲＴ中においてＢＢフラグまたはＲＢフラグに当選している可能性が報知される前兆状態に制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
【背景技術】
【０００２】
この種のスロットマシンでは、可変表示装置に導出表示された表示結果が、予め定められた特別図柄の組合せ（例えば、「７−７−７」の組合せ）となったときに、入賞の発生確率や入賞の発生によりメダル等の有価価値の付与率が高まることで遊技者にとって有利となるビッグボーナス等の特別遊技状態を発生させることが可能なものが一般的である。
【０００３】
また、有価価値の付与を伴う入賞のうち可変表示装置に表示結果を導出させる際の操作手順が入賞条件を満たさないと揃えられない入賞の入賞条件を満たす操作手順が報知されることで遊技者にとって有利となるアシストタイム（いわゆるＡＴ）や有価価値を用いることなくゲームを行える再遊技（いわゆるリプレイゲーム）が付与される再遊技入賞（いわゆるリプレイ入賞）の発生確率を通常時よりも高めることにより、有価価値の減少量を抑えつつゲームを行うことが可能な再遊技高確率状態（いわゆるリプレイタイム）等、前述した特別遊技状態とは異なる遊技状態に制御可能なスロットマシンが提案されている（例えば、特許文献１参照）。更に、可変表示装置の表示結果が予め定められた特定図柄の組合せとなることを契機として前述したアシストタイム、すなわち特別遊技状態とは異なる遊技状態を発生させるスロットマシンも提案されている（例えば、特許文献２参照）。
【０００４】
また、特別遊技状態の発生が許容されたときに、特別遊技状態の発生が許容されていないときよりも高い割合で１ゲームまたは複数ゲームにわたる演出の実行により、特別遊技状態の発生が許容された可能性を報知することが可能なスロットマシンが提案されている（例えば、特許文献３参照）。しかしながら、この種の演出が行われても特別遊技状態の契機となる図柄の組合せを揃えることができなければ特別遊技状態の発生が許容されていないことが判別できてしまうので、特別遊技状態の発生に対する遊技者の期待感を十分に高めることができないという問題があった。
【０００５】
このため、特別遊技状態の発生が許容されたときに一定の割合（１／２）で所定ゲーム数（３ゲーム）のＲＴ（リプレイの当選確率が通常時よりも高くなる状態）に制御することで、その間特別遊技状態の契機となる図柄の組合せが揃わないように制御し、ＲＴに制御している間に連続した演出を実行したり、演出の頻度を高めるようにしたスロットマシン、すなわち演出を行うために特別遊技状態の契機となる図柄の組合せが揃わないＲＴに制御するスロットマシンが実用化されている（非特許文献１参照）。
【０００６】
【特許文献１】特開２００２−１７２２０６号公報（第１頁）
【特許文献２】特開２００３−１９９８７８号公報（第６頁）
【特許文献３】特開２００３−３８７１３号公報（第１５頁、台１７図）
【非特許文献１】「パチスロ攻略マガジン」，株式会社双葉社，平成１５年５月１日，５月号，ｐ．１４
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、前述した非特許文献１に記載のスロットマシンにおいては、複数ゲームにわたり連続する演出が実行されたり、複数ゲームにわたり演出が頻繁に実行されることにより特別遊技状態の発生が許容されている可能性が示されるとともに、その間特別遊技状態の契機となる図柄を揃えることができない場合でも、特別遊技状態の発生に対する遊技者の期待感を高められるものの、これら特別遊技状態の発生が許容されている可能性を示す演出の開始契機がわかりづらく、十分に興趣を高めることができないという問題があった。また、特別遊技状態の発生が許容されたことを契機とするＲＴでは、特別遊技状態の発生が許容されているにも関わらず、特別遊技状態の契機となる図柄の組合せが揃わないように制御されるので、遊技者に損失を与えてしまうという問題があった。
【０００８】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、特別遊技状態の発生が許容されている可能性を示す演出の開始契機がわかりやすくすることで興趣を高められるうえに、演出を行うための制御に伴う遊技者の不利益を防止できるスロットマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記課題を解決するために、本発明の請求項１に記載のスロットマシンは、１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
通常状態において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞に対応する再遊技表示結果及び遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特別入賞に対応する特別表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段と、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段と、
予め定められた複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを前記特別表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態において第１の確率で特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する通常時特定導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段と、
前記特定表示結果が導出されたときに、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態に制御する第１の特殊演出状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示結果が導出されたことを契機に再遊技高確率状態に制御され、これに伴い特殊演出状態に制御されるので、特殊演出状態、すなわち特別遊技状態の契機となる特別表示結果の導出が許容された可能性が報知される特殊演出状態の開始契機がわかりやすくなり、特定表示結果及び特殊演出状態の双方にて特別遊技状態に対する遊技者の期待感を高めることができる。また、特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で再遊技高確率状態に制御され、再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときには、特別表示結果よりも優先して再遊技表示結果が導出され、特別表示結果を導出させることが困難となり、遊技者は特別表示結果の導出が許容されているか否かを判別しづらくなるため、特殊演出状態による遊技者の期待感を効果的に高めることができるうえに、特別表示結果を導出させることができない場合でも、再遊技表示結果が導出されて再ゲームが付与されるので、特別表示結果を導出させることが困難となる再遊技高確率状態に制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも１以上の賭数であって、２以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、遊技者にとって有利な特別遊技状態とは、例えば、通常に比較して入賞の発生確率が高くなる遊技状態や入賞が発生することにより通常よりも多くの有価価値が付与される遊技状態等である。
また、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態とは、再遊技高確率状態に制御される前の状態や再遊技高確率状態が終了した後の状態よりも高い確率で前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を行う状態であり、例えば、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を１００％の確率で行う状態であっても良い。
また、特別・再遊技時導出パターン選択手段は、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを１００％の割合で選択するものを含む。
また、第１のゲーム数と第２のゲーム数は、同一のゲーム数であっても良いし、異なるゲーム数であっても良い。また、第１のゲーム数や第２のゲーム数が複数のゲーム数からなる場合には、第１のゲーム数と第２のゲーム数が、全て共通のゲーム数であっても良いし、一部共通のゲーム数であっても良いし、各々異なるゲーム数であっても良い。
また、特殊演出状態とは、複数ゲームにわたり連続する演出が実行される状態や特殊演出状態以外の状態よりも高い頻度で実行される状態を含む。
【００１０】
本発明の請求項２に記載のスロットマシンは、１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
通常状態において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞に対応する再遊技表示結果及び遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特別入賞に対応する特別表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段と、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段と、
予め定められた複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態において第１の確率で特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する通常時特定導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段と、
前記特定表示結果が導出されたことを条件に、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、前記特別表示結果が導出されたときに、該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達する前に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを前記特別表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択し、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数に到達した後に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記特別表示結果を導出可能な導出パターンを前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態に制御する第１の特殊演出状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示結果が導出されたことを契機に再遊技高確率状態に制御され、これに伴い特殊演出状態に制御されるので、特殊演出状態、すなわち特別遊技状態の契機となる特別表示結果の導出が許容された可能性が報知される特殊演出状態の開始契機がわかりやすくなり、特定表示結果及び特殊演出状態の双方にて特別遊技状態に対する遊技者の期待感を高めることができる。また、特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で再遊技高確率状態に制御された後、第２のゲーム数が経過するまでに再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときには、特別表示結果よりも優先して再遊技表示結果が導出され、特別表示結果を導出させることが困難となり、遊技者は特別表示結果の導出が許容されているか否かを判別しづらくなるため、特殊演出状態による遊技者の期待感を効果的に高めることができるうえに、特別表示結果を導出させることができない場合でも、再遊技表示結果が導出されて再ゲームが付与されるので、特別表示結果を導出させることが困難となる再遊技高確率状態に制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも１以上の賭数であって、２以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、遊技者にとって有利な特別遊技状態とは、例えば、通常に比較して入賞の発生確率が高くなる遊技状態や入賞が発生することにより通常よりも多くの有価価値が付与される遊技状態等である。
また、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態とは、再遊技高確率状態に制御される前の状態や再遊技高確率状態が終了した後の状態よりも高い確率で前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を行う状態であり、例えば、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を１００％の確率で行う状態であっても良い。
また、特別・再遊技時導出パターン選択手段は、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達する前に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを１００％の割合で選択するものを含む。また、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数に到達した後に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記特別表示結果を導出可能な導出パターンを１００％の割合で選択するものも含む。
また、第１のゲーム数と第２のゲーム数は、同一のゲーム数であっても良いし、異なるゲーム数であっても良い。また、第１のゲーム数や第２のゲーム数が複数のゲーム数からなる場合には、第１のゲーム数と第２のゲーム数が、全て共通のゲーム数であっても良いし、一部共通のゲーム数であっても良いし、各々異なるゲーム数であっても良い。
また、特殊演出状態とは、複数ゲームにわたり連続する演出が実行される状態や特殊演出状態以外の状態よりも高い頻度で実行される状態を含む。
【００１１】
本発明の請求項３に記載のスロットマシンは、請求項１または２に記載のスロットマシンであって、
前記複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに対応して定められた演出パターンに基づいて演出を実行する演出実行手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示装置の導出パターンに適した演出が実行されるため、より興趣の高い演出を行うことができる。
【００１２】
本発明の請求項４に記載のスロットマシンは、請求項１〜３のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記通常時特定導出パターン選択手段及び前記特別時特定導出パターン選択手段は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する際に、ともに同一態様の特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択することを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示結果から特別表示結果の導出を許容する決定がなされているか否かを判別することができなくなるので、特定表示結果及び特殊演出状態の双方にて特別遊技状態に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
【００１３】
本発明の請求項５に記載のスロットマシンは、請求項１〜４のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第１のゲーム数を複数の異なるゲーム数から選択する第１のゲーム数選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第２のゲーム数を複数の異なるゲーム数から選択する第２のゲーム数選択手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、特殊演出状態に制御されるゲーム数が変動するので、興趣を高めることができる。
【００１４】
本発明の請求項６に記載のスロットマシンは、請求項５に記載のスロットマシンであって、
前記第１のゲーム数選択手段は、前記第１のゲーム数を０を含む複数の異なるゲーム数から選択し、
前記第２のゲーム数選択手段は、前記第２のゲーム数を０を含む複数の異なるゲーム数から選択する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示結果が導出された後、特殊演出状態に制御されないことがあるので、特定表示結果が導出されることのみでも、特別遊技状態の契機となる特別表示結果の導出が許容された可能性が報知されるので、特定表示結果の導出に伴う遊技者の期待感をより一層高めることができる。また、特定表示結果が導出された後、特別表示結果の導出が困難状態に制御されることなく、特別表示結果を導出させることができる場合があるので、特定表示結果の導出に伴う遊技者の期待感を更に高めることができる。
【００１５】
本発明の請求項７に記載のスロットマシンは、請求項５または６に記載のスロットマシンであって、
前記第２のゲーム数選択手段は、前記第２のゲーム数の期待値が、前記第１のゲーム数選択手段が選択する前記第１のゲーム数の期待値よりも高くなるように前記第２のゲーム数を選択することを特徴としている。
この特徴によれば、特別表示結果の導出を許容する決定がなされているときの方が特別表示結果の導出をを許容する決定がなされていないときよりも長い期間にわたり特殊演出状態に制御されるので、特殊演出状態が継続する毎に特別遊技状態の発生に対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
尚、第１のゲーム数の期待値とは、第１のゲーム数選択手段により選択される複数のゲーム数及びその選択率を考慮して算出される第１のゲーム数の平均ゲーム数であり、第２のゲーム数の期待値とは、第２のゲーム数選択手段により選択される複数のゲーム数及びその選択率を考慮して算出される第２のゲーム数の平均ゲーム数である。
【００１６】
本発明の請求項８に記載のスロットマシンは、請求項５〜７のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記第１の特殊演出状態制御手段は、前記第１のゲーム数選択手段により選択されたゲーム数に対応する特殊演出状態に制御し、
前記第２の特殊演出状態制御手段は、前記第２のゲーム数選択手段により選択されたゲーム数に対応する特殊演出状態に制御する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別表示結果が優先して導出される状態となるタイミングに合わせて特殊演出状態に制御することができる。
【００１７】
本発明の請求項９に記載のスロットマシンは、請求項１〜８のいずれかに記載のスロットマシンであって、
遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための導出操作手段を備え、
前記導出制御手段は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンが選択されたときに、前記導出操作手段の操作手順に関わらず前記特定表示結果を必ず導出させる、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、特定表示結果を導出可能な導出パターンが選択された場合には、導出操作手段の操作を行ったタイミングや停止順等の操作手順に関わらず必ず特定表示結果が導出されるので、特定表示結果の出現に伴い特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を確実に報知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１８】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例１】
【００１９】
本発明が適用されたスロットマシンの実施例１を図面を用いて説明すると、図１に示すように、本実施例のスロットマシン１には、外周に複数種の図柄が配列されたリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ（以下、左リール、中リール、右リールともいう）が水平方向に並設されており、これらリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒに配列された図柄のうち連続する３つの図柄がスロットマシン１の前面に設けられた透視窓３から見えるように配置されている。
【００２０】
各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒは、各々対応して設けられたリールモータ３４Ｌ、３４Ｃ、３４Ｒ（図２参照）によって回転されることで、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの図柄が透視窓３に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転を停止させることで、透視窓３に３つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【００２１】
また、本実施例のスロットマシン１には、メダルが投入可能なメダル投入部４、クレジットを用いて賭数を設定する際に操作される１枚ＢＥＴスイッチ５及びＭＡＸＢＥＴスイッチ６、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ７、リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒが設けられている。
【００２２】
本実施例のスロットマシン１においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部４から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはＭＡＸＢＥＴスイッチ６、または１枚ＢＥＴスイッチ５を操作すれば良い。所定数の賭数が設定されると、設定された賭数に応じて入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’（図１参照）が有効となり、スタートスイッチ７の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では賭数として最大賭数である３が設定された時点でゲームが開始可能な状態となる。尚、所定数の賭数とは、少なくとも１以上の賭数であれば良い。
【００２３】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ７を操作すると、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが回転し、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒを操作すると、対応するリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転が停止し、表示結果が導出表示される。
【００２４】
そして全てのリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが停止されることで１ゲームが終了し、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に予め定められた図柄の組合せが各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数（本実施例では５０）に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴９（図１参照）から払い出されるようになっている。
【００２５】
図２は、スロットマシン１の構成を示すブロック図である。スロットマシン１には、図２に示すように、遊技制御基板４０、演出制御基板９０が設けられており、遊技制御基板４０によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板９０によって遊技状態に応じた演出が制御される。
【００２６】
遊技制御基板４０には、前述した１枚ＢＥＴスイッチ５、ＭＡＸＢＥＴスイッチ６、スタートスイッチ７、ストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒが接続されているとともに、メダル投入部４から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ３１、メダル払出穴９から払い出されるメダルを検出する払出センサ３３、リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの基準位置を検出するリールセンサ３５が接続されており、これら接続されたスイッチ、センサの検出信号が入力されるようになっている。
【００２７】
また、遊技制御基板４０には、前述したリールモータ３４Ｌ、３４Ｃ、３４Ｒが接続されているとともに、メダル払出穴９よりメダルを払い出すためのホッパーモータ３２が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板４０に搭載された後述のメイン制御部４１の制御に基づいて駆動されるようになっている。
【００２８】
遊技制御基板４０には、所定の手順で演算を行うＣＰＵ、ＣＰＵの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するＲＯＭ、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うＲＡＭを備えるメイン制御部４１、遊技制御基板４０に接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路４２、リールモータ３４Ｌ、３４Ｃ、３４Ｒの駆動制御を行うモータ回路４３等、が搭載されており、メイン制御部４１は、遊技制御基板４０に接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
【００２９】
演出制御基板９０には、スロットマシン１の前面に配置された液晶表示器５１（図１参照）、演出効果ＬＥＤ５２、スピーカ５３、５４、リールランプ５５が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板９０に搭載された後述のサブ制御部９１による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【００３０】
演出制御基板９０には、メイン制御部４１と同様のＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを備えるサブ制御部９１、演出制御基板９０に接続された液晶表示器５１の駆動制御を行う液晶駆動回路９２、演出効果ＬＥＤ５２の駆動制御を行うランプ駆動回路９３、スピーカ５３、５４からの音声出力制御を行う音声出力回路９４等、が搭載されており、サブ制御部９１は、遊技制御基板４０に搭載されたメイン制御部４１から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
【００３１】
図３は、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの図柄配列を示す図であり、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒには「１」〜「２１」の各図柄番号に対応して、「黒７」、「白７」、「ＢＡＲ」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の図柄が２１個配列されている。
【００３２】
本実施例では、図４に示すように、通常遊技状態、後述するリプレイタイム（以下ＲＴともいう）及び後述するＢＢゲームにおいて「チェリー−ａｎｙ−ａｎｙ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、２枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、６枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、８枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。本実施例では、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を小役入賞ともいう。
【００３３】
また、通常遊技状態及び後述するＲＴにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを行うことが可能なリプレイゲーム（再ゲーム）が付与されるリプレイ（再遊技）入賞が発生する。
【００３４】
また、後述するＢＢゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、後述するＲＢの発生契機となるＪａｃＩｎ入賞が発生する。また、後述するＲＢゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、１５枚のメダルが払い出されるＪａｃ入賞が発生する。
【００３５】
また、通常遊技状態及び後述するＲＴにおいて有効化されたいずれかの入賞ライン上に「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せが揃った場合には、前述したＪａｃ入賞が高確率で発生するＲＢゲームからなるレギュラーボーナス（以下、ＲＢと称す）、すなわち通常遊技状態よりも多くのメダルの獲得が期待できる遊技状態の発生契機となるＲＢ入賞が発生する。
【００３６】
また、通常遊技状態及び後述するＲＴにおいて有効化されたいずれかの入賞ライン上に「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」の組合せが揃った場合には、前述したＪａｃＩｎ入賞が高確率で発生するＢＢゲーム及びＪａｃＩｎ入賞の発生に伴うＲＢからなるビッグボーナス（以下ＢＢと称す）、すなわち通常遊技状態よりも多くのメダルの獲得が期待できるうえに、更にＲＢよりも多くのメダルの獲得が期待できる遊技状態の発生契機となるＢＢ入賞が発生する。
【００３７】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃った場合には、通常遊技状態よりもリプレイフラグの当選確率を高めるリプレイタイム（ＲＴ）が発生する。
【００３８】
本実施例では、ＲＢ入賞の発生を契機として前述したＲＢを発生させる制御、ＢＢ入賞の発生を契機として前述したＢＢを発生させる制御、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを契機として前述したＲＴを発生させる制御、がメイン制御部４１により行われる。
【００３９】
本実施例では、遊技制御基板４０に搭載されたメイン制御部４１が、乱数抽選により入賞の発生を許容するか否かを決定するための内部抽選処理を毎ゲーム実行するとともに、この内部抽選処理においていずれかの入賞の発生が許容されたときに、その旨を示す内部当選フラグを設定する（以下フラグの当選ともいう）。
【００４０】
内部当選フラグは、図４に示すように、各入賞に対応して定められており、内部抽選処理により各々対応する内部当選フラグが当選したことを条件に対応する入賞図柄の組合せが入賞ラインに揃うことが許容される。すなわち内部当選フラグが当選したことを条件に対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【００４１】
図４に示すように、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、ＪａｃＩｎ入賞、Ｊａｃ入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグ）が当選し、かつ各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件（ストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの検出、自動停止時間の経過）が成立したタイミングが該当する組合せを構成する図柄の引込範囲内（停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大４図柄）であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００４２】
また、リプレイ入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（リプレイフラグ）が当選し、リプレイ入賞の組合せを引き込む（後述するテーブル番号０４のリール制御テーブル）が選択され、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングが該当する組合せを構成する図柄の引込範囲内（停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大４図柄）であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００４３】
また、ＢＢ入賞、ＲＢ入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（ＢＢフラグ、ＲＢフラグ）が当選し、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（後述するテーブル番号０５〜０８のリール制御テーブル）が選択され、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングが該当する組合せを構成する図柄の引込範囲内（テーブル番号０５または０７が選択された場合には、停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大１図柄、テーブル番号０６または０８が選択された場合には、停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大４図柄）であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００４４】
また、これら内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、Ｊａｃフラグ、ＪａｃＩｎフラグは、当該内部当選フラグが当選したゲームにおいてのみ有効とされており、当該内部当選フラグにより許容された入賞が発生したか否かに関わらずそのゲームの終了後にクリアされる。これに対してＢＢフラグまたはＲＢフラグは、これら内部当選フラグにより許容されたＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生しないときに次ゲーム以降に持ち越すことが可能とされており、それ以降のゲームにおいてＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生することでクリアされる。尚、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している状態をＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態と呼び、特に、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選したゲームをＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立ゲームと呼ぶ。
【００４５】
また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においては、内部抽選処理によりＢＢフラグ及びＲＢフラグを除く内部当選フラグの抽選が行われる。すなわちＢＢフラグまたはＲＢフラグの持越中は、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの抽選を行わないようになっている。尚、本発明はこれに限定されるものではなく、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＢＢフラグ及びＲＢフラグの抽選を行うようにしても良い。
【００４６】
尚、後に詳述するが、ＲＴの発生契機となる「ベル−ベル−リプレイ」の組合せは、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においていずれの内部当選フラグも当選していないとき、若しくはＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においていずれの内部当選フラグも当選していないときで、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）が選択されたときに、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングが「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを構成する図柄の引込範囲内であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００４７】
メイン制御部４１は、前述した内部抽選処理の実行後、内部抽選処理の結果に応じて当該ゲームにおいて適用されるリール制御テーブルを、図５に示すテーブル番号０１〜１０のリール制御テーブルから選択するリール制御振分処理を行う。尚、リール制御テーブルとは、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したときにメイン制御部４１が行うリール停止処理の制御パターンを定めたテーブルであり、具体的には、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件の成立タイミング毎に引込図柄数が定められている。
【００４８】
これらリール制御テーブルのうち、テーブル番号０１のリール制御テーブルは、「チェリー−ａｎｙ−ａｎｙ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、チェリーフラグ当選時に選択される。また、テーブル番号０２のリール制御テーブルは、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、スイカフラグ当選時に選択される。また、テーブル番号０３のリール制御テーブルは、「ベル−ベル−ベル」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、ベルフラグ当選時に選択される。
【００４９】
また、テーブル番号０４のリール制御テーブルは、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、通常遊技状態及びＲＴにおいてはリプレイフラグ当選時に選択され、ＢＢゲームにおいてはＪａｃＩｎフラグの当選時に選択され、ＲＢ中においてはＪａｃフラグの当選時に選択される。
【００５０】
また、テーブル番号０５のリール制御テーブルは、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを最大１図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、テーブル番号０６のリール制御テーブルは、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルである。これらテーブル番号０５、０６のリール制御テーブルは、ともにＲＢフラグが当選している状態において選択される。
【００５１】
本実施例では、テーブル０５、０６のリール制御テーブルのどちらが選択された場合でも、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに揃えることは可能であるが、テーブル番号０５のリール制御テーブルでは、テーブル番号０６のリール制御テーブルよりも「ＢＡＲ」図柄の引込が悪いので、テーブル番号０５のリール制御テーブルが選択されたときには「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに揃えることが困難となる。また、テーブル番号０６のリール制御テーブルには、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに引き込めない場合に、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している状態でのみ導出される特殊な表示結果、いわゆるリーチ目を引き込むパターンが定められているのに対して、テーブル番号０５のリール制御テーブルには、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに引き込めない場合に、リーチ目を引き込まないパターンが定められている。このため、テーブル番号０５のリール制御テーブルが選択された場合には、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに揃えることが困難となるうえに、リーチ目も引き込まれないので、当該リール制御テーブルに基づき導出された表示結果からＢＢフラグまたはＲＢフラグに当選していることを推測することが困難となる。
【００５２】
また、テーブル番号０７のリール制御テーブルは、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを最大１図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、テーブル番号０８のリール制御テーブルは、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルである。これらテーブル番号０７、０８のリール制御テーブルは、ともにＢＢフラグが当選している状態において選択される。
【００５３】
本実施例では、テーブル番号０５、０６のリール制御テーブルと同様に、テーブル番号０７、０８のリール制御テーブルのどちらが選択された場合でも、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに揃えることは可能であるが、テーブル番号０７のリール制御テーブルでは、テーブル番号０８のリール制御テーブルよりも「黒７」図柄及び「白７」図柄の引込が悪いので、テーブル番号０７のリール制御テーブルが選択されたときには「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに揃えることが困難となる。また、テーブル番号０８のリール制御テーブルには、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに引き込めない場合に、前述したリーチ目を引き込むパターンが定められているのに対して、テーブル番号０７のリール制御テーブルには、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに引き込めない場合に、リーチ目を引き込まないパターンが定められている。このため、テーブル番号０７のリール制御テーブルが選択された場合には、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに揃えることが困難となるうえに、リーチ目も引き込まれないので、当該リール制御テーブルに基づき導出された表示結果からＢＢフラグまたはＲＢフラグに当選していることを推測することが困難となる。
【００５４】
また、テーブル番号０９のリール制御テーブルは、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、ＢＢフラグ及びＲＢフラグを除く内部当選フラグがいずれも当選していないときに選択される。尚、本実施例では、図３に示すように、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを構成する図柄、すなわち左リール及び中リールの「ベル」と右リールの「リプレイ」が全て引込範囲内となる間隔で配列されているので、テーブル番号０９のリール制御テーブルが選択されたときには、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングや停止順に関わらず、必ず「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うようになっている。
【００５５】
また、テーブル番号１０のリール制御テーブルは、入賞図柄の組合せ及び「ベル−ベル−リプレイ」の組合せをいずれの入賞ラインにも引き込まないパターンを定めたテーブルであり、いずれの内部当選フラグも当選していないときに選択される。
【００５６】
また、本実施例においてメイン制御部４１は、前述したリール制御振分処理の実行後、リール制御テーブルのテーブル番号毎に対応する演出パターンとその振分率とが定められた演出パターン振分テーブルと、リール制御振分処理において選択されたリール制御テーブルのテーブル番号と、を比較し、一致するリール制御テーブルに対応して定められた単数または複数の演出パターンから各々の振分率に基づいて当該ゲームにおいて適用される演出パターンを選択する演出パターン振分処理を行う。
【００５７】
このように本実施例では、演出パターン振分処理において当該ゲームに適用されるリール制御テーブルに対応して定められた演出パターンから当該ゲームの演出パターンが選択されるので、ＢＢフラグやＲＢフラグの成立状態や、ＢＢフラグやＲＢフラグを含めていずれの内部当選フラグも当選していないときのように、１つの内部当選フラグの当選に対して、異なるパターンを定めたリール制御テーブルが選択されうる場合でも、選択されたリール制御テーブルに対応して定められた演出パターンから、そのゲームの演出パターンが選択されるので、当該ゲームのリール制御のパターンに適した演出が実行されるようになる。
【００５８】
図６は、通常遊技状態において適用される演出パターン振分テーブルを示す図である。この演出パターン振分テーブルには、図６に示すように、テーブル番号０１に対応して演出パターンＡ、Ｂ、Ｎ、テーブル番号０２に対応して演出パターンＣ、Ｄ、Ｎ、テーブル番号０３に対応して演出パターンＥ、Ｆ、Ｎ、テーブル番号０４に対応して演出パターンＧ、Ｈ、Ｎ、テーブル番号０５に対応して演出パターンＩ、Ｎ、テーブル番号０６に対応して演出パターンＡ〜Ｊ、Ｎ、テーブル番号０７に対応して演出パターンＩ、Ｎ、テーブル番号０８に対応して演出パターンＡ〜Ｋ、Ｎ、テーブル番号０９に対応してＬ、テーブル番号１０に対応してＩ、Ｎ、が各々定められている。
【００５９】
これら演出パターンのうち、演出パターンＬは、テーブル番号０９のリール制御テーブルにのみ対応して定められている。すなわちＲＴの契機となる「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込むリール制御テーブルが選択されたときに、演出パターンＬが選択されるようになっている。このため、演出パターンＬに基づく演出の実行に伴いＲＴの契機となる図柄の組合せが揃ったことが報知されるので、例え、ＲＴの契機となる図柄の組合せを知らない遊技者に対してもその旨を認識させることができる。尚、本実施例では、テーブル番号０９のリール制御テーブルが選択されたときに１００％の割合で演出パターンＬが選択されるようになっているが、テーブル番号０９のリール制御テーブルが選択されたときに１００未満の割合で選択されるようにしても良い。
【００６０】
また、演出パターンＩは、テーブル番号０５、０７、１０のリール制御テーブルにのみ対応して定められている。すなわち、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＢＢ入賞の組合せやＲＢ入賞の組合せ、リーチ目を導出させることが困難に制御されるリール制御テーブルが選択されたとき、またはいずれの入賞図柄の組合せも揃わないように制御されるリール制御テーブルが選択されたときに、演出パターンＩが選択されるようになっている。このため、演出パターンＩに基づく演出の実行に伴いＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が報知されるとともに、その際、ＢＢ入賞の組合せやＲＢ入賞の組合せを狙ってリールの停止操作を行ったにも関わらず、ＢＢ入賞の組合せやＲＢ入賞の組合せが揃わない場合や、リーチ目が導出されない場合でも、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性があるので、演出パターンＩに基づく演出によりＢＢやＲＢの発生に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。更に、本実施例では、演出パターンＩがＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において、いずれの内部当選フラグも当選していないときよりも高い割合で選択されるため、演出パターンＩに基づく演出の実行に伴いＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が高い旨が報知されるので、演出パターンＩに基づく演出によりＢＢやＲＢの発生に対する遊技者の期待感を更に高めることができる。
【００６１】
本実施例においてメイン制御部４１は、前述したように通常遊技状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに、通常遊技状態よりもリプレイフラグの当選確率を高めるＲＴに制御する。本実施例では、リプレイフラグが当選した際に、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が選択されるので、ＲＴに制御されることによりリプレイ入賞の発生率も高まるようになっている。
【００６２】
「ベル−ベル−リプレイ」の組合せは、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）が選択されたときに、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングが「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを構成する図柄の引込範囲内であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００６３】
また、本実施例では、前述のように「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ、すなわちＲＴに制御される契機となる図柄の組合せを構成する図柄が全て引込範囲内に収まる配列とされており、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）が選択された場合には、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングや順番、すなわちストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作手順に関わらず、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが必ず入賞ラインに揃うようになっている。
【００６４】
また、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）は、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においていずれの内部当選フラグも当選していないとき、若しくはＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においていずれの内部当選フラグも当選していないときに選択されるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うことにより、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が報知される。更に、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）は、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態よりも高い割合で選択されるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うことにより、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が高い旨が報知される。
【００６５】
また、本実施例では、前述のようにＲＴ中においてはリプレイフラグが高確率で当選するとともに、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてリプレイフラグが当選した場合には、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０６〜０８のリール制御テーブル）よりもリプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が優先して選択されるので、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御されると、当該ＲＴが終了するまでの間、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となる。
【００６６】
尚、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてリプレイフラグが当選した場合に、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が１００％の割合で選択されるようになっているが、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてリプレイフラグが当選した場合には、少なくともリプレイ入賞の組合せを引き込む制御がＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御よりも高い割合で選択されるようになっていれば良い。
【００６７】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに０〜７のゲーム数から当該ＲＴのゲーム数が選択され、選択されたゲーム数にわたりＲＴに制御されるようになっている。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃った場合には、ＲＴゲーム数として０Ｇ、３Ｇ、５Ｇ、７Ｇからなるゲーム数が２：１：４：３の割合で選択されるのに対して、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃った場合には、ＲＴゲーム数として０Ｇ、３Ｇ、５Ｇからなるゲーム数が２：４：４の割合で選択されるようになっている。すなわちＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御されるＲＴゲーム数の期待値｛選択されうるゲーム数とその選択率を考慮して算出されたゲーム数の平均値：（３Ｇ×１＋５Ｇ×４＋７Ｇ×３）／１０＝４．４Ｇ｝の方が、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御されるＲＴゲーム数の期待値｛（３Ｇ×４＋５Ｇ×４）／１０＝３．２Ｇ｝よりも高くなるようにＲＴゲーム数が選択されるようになっている。このため、ＲＴに制御されたゲーム数が長いほど、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選が期待できる。
【００６８】
また、メイン制御部４１は、ＲＴに制御している間、複数ゲームにわたり連続して実施される連続予告が実行されたり、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性を報知する予告演出の頻度が通常遊技状態よりも高まる前兆状態に制御する。また、前述のようにＲＴは、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態よりも高い割合で揃う「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが出現したことを契機に制御されるので、前兆状態に制御され、連続予告が実行されたり、予告演出の頻度が高まることに伴ってＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が高い旨が報知される。また、本実施例では、前兆状態のパターンとして複数の前兆パターンが定められているとともに、ＲＴゲーム数が選択された際に、そのゲーム数に対応する前兆パターンを選択し、選択した前兆パターンに基づく前兆状態に制御されるようになっている。
【００６９】
次に、本実施例における遊技制御基板４０のメイン制御部４１がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図７のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【００７０】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う（Ｓａ１）。
【００７１】
次いで、ＢＥＴ処理（Ｓａ２）、内部抽選処理（Ｓａ３）、リール制御振分処理（Ｓａ４）、演出パターン振分処理（Ｓａ５）、リール回転処理（Ｓａ６）、リール停止処理（Ｓａ７）、入賞判定処理（Ｓａ８）、払出処理（Ｓａ９）、ＲＴ処理（Ｓａ１０）、フラグ更新処理（Ｓａ１１）、遊技状態更新処理（Ｓａ１２）を繰返し実行するループ処理に移行する。
【００７２】
Ｓａ２のステップにおけるＢＥＴ処理では、メダルやクレジットを受付可能な状態で待機し、メダルやクレジットの受付に応じて賭数を設定し、スタートスイッチ７の操作が検出された時点で賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイ入賞が発生した場合には、前回のゲームと同じ賭数を設定する。
【００７３】
Ｓａ３のステップにおける内部抽選処理では、Ｓａ２のステップにおけるスタートスイッチ７の検出によるゲームスタートと同時に取得した乱数値と各入賞の当選確率を定めた内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果に応じて内部当選フラグを設定する処理を実行する。
【００７４】
Ｓａ４のステップにおけるリール制御振分処理では、内部当選フラグ及び遊技状態を確認し、内部当選フラグの当選状況及び遊技状態に応じたリール制御テーブルを選択する処理を実行する。
【００７５】
Ｓａ５のステップにおける演出パターン振分処理では、Ｓａ４のステップにおけるリール制御振分処理において選択したリール制御テーブルや現在の状態を確認し、リール制御テーブルや現在の状態に応じて演出パターンを選択する処理を実行する。
【００７６】
Ｓａ６のステップにおけるリール回転処理では、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが定速回転した時点でストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作を有効とする。
【００７７】
Ｓａ７のステップにおけるリール停止処理では、遊技者によるストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作が検出されるか、リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが定速回転した時点から遊技者によるストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作が検出されることなく自動停止時間が経過したこと、すなわち各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したことに応じて対応するリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転を停止させる処理を実行する。このリール停止処理では、Ｓａ４のステップにおいて選択したリール制御テーブルに基づいてリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒを停止させる制御を行う。
【００７８】
Ｓａ８のステップにおける入賞判定処理では、Ｓａ７のステップにおいて全てのリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転が停止されたと判定した時点で、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
【００７９】
Ｓａ９のステップにおける払出処理では、Ｓａ８のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
【００８０】
Ｓａ１０のステップにおけるＲＴ処理では、ＲＴの制御に関連する処理を行う。
【００８１】
Ｓａ１１のステップにおけるフラグ更新処理では、Ｓａ３のステップにおいて当選した内部当選フラグのクリアまたは持越を行うための処理を行う。具体的には、当該ゲームにおいてのみ有効な内部当選フラグをクリアする処理を行う。また、ＢＢフラグ及びＲＢフラグは、その内部当選フラグによって許容されたＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生しない場合においてクリアせずに次のゲームに持ち越し、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生した場合に対応するＢＢフラグまたはＲＢフラグをクリアする処理を行う。
【００８２】
Ｓａ１２のステップにおける遊技状態更新処理では、ＢＢやＲＢの制御に関連する処理を行う。
【００８３】
図８は、Ｓａ８の内部抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【００８４】
内部抽選処理では、まず、図示しない乱数発生回路からスタートスイッチ７の検出に伴ってサンプリングされた乱数値を取得する（Ｓｂ１）。そして、当該ゲームがＢＢゲームであるか否かを確認し（Ｓｂ２）、ＢＢゲームであれば、ＢＢゲームにおいて対象となる内部当選フラグ（チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、ＪａｃＩｎフラグ）の当選確率が定められたＢＢ用テーブル（図示略）を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ３）。
【００８５】
また、Ｓｂ２のステップにおいて当該ゲームがＢＢゲームでない場合には、当該ゲームがＲＢゲームであるか否かを確認し（Ｓｂ４）、ＲＢゲームであれば、ＲＢゲームにおいて対象となる内部当選フラグ（Ｊａｃフラグ）の当選確率が定められたＲＢ用テーブル（図示略）を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ５）。
【００８６】
また、Ｓｂ４のステップにおいて当該ゲームがＲＢゲームでない場合には、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの持越（当選）中であるか否かを確認し（Ｓｂ６）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの持越中であれば、ＲＴ中を示すＲＴ中フラグがセットされているか否かに基づいてＲＴ中か否かを確認し（Ｓｂ７）、ＲＴ中であれば、図９に示すように、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグ（ＢＢフラグ、ＲＢフラグ、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ）のうち、ＢＢフラグ及びＲＢフラグを除く内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率として通常遊技状態において適用される通常テーブルのリプレイフラグの当選確率（１／７．３）よりも高い確率（１／１．２）が定められ、リプレイフラグ以外の内部当選フラグの当選確率が前述した通常テーブルと同一に定められたＲＴテーブル２を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ８）。また、Ｓｂ７のステップにおいてＲＴ中でなければ、図９に示すように、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグのうち、ＢＢフラグ及びＲＢフラグを除く内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、これら内部当選フラグの当選確率が前述した通常テーブルと同一に定められた当選中テーブルを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ９）。
【００８７】
また、Ｓｂ６のステップにおいてＢＢフラグまたはＲＢフラグの持越中でない場合には、ＲＴ中か否かを確認し（Ｓｂ１０）、ＲＴ中であれば、図９に示すように、通常遊技状態において対象となる全ての内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率として前述したＲＴテーブル２と同一、すなわち前述した通常テーブルのリプレイフラグの当選確率（１／７．３）よりも高い確率（１／１．２）が定められ、リプレイフラグ以外の内部当選フラグの当選確率が前述した通常テーブルと同一に定められたＲＴテーブル１を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ１１）。
【００８８】
また、Ｓｂ１０のステップにおいてＲＴ中でない場合には、図９に示すように、通常遊技状態において対象となる全ての内部当選フラグの当選確率が定められた通常テーブルを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ１２）。
【００８９】
次いで、Ｓｂ１のステップにおいて取得した乱数値と、セットされた内部当選確率テーブルとを比較し（Ｓｂ１３）、この比較結果に基づいて当選した内部当選フラグがあるか否かを確認し、当選していればその内部当選フラグを設定する（Ｓｂ１４）。
【００９０】
図１０は、Ｓａ４のステップにおけるリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【００９１】
リール制御振分処理では、まず、リプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれかが当選しているか否かを確認し（Ｓｃ１）、リプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれかが当選している場合には、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ２）。
【００９２】
また、Ｓｃ１のステップにおいてリプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれも当選していない場合には、小役入賞の発生を許容する内部当選フラグ（以下小役フラグと称す）が当選しているか否かを確認し（Ｓｃ３）、小役フラグが当選している場合には、テーブル番号０１〜０３のリール制御テーブルから、当該小役フラグが許容する小役入賞の組合せを揃えることが可能なリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ４）。
【００９３】
また、Ｓｃ３のステップにおいて小役フラグが当選していない場合には、ＢＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｃ５）、ＢＢフラグが当選している場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｃ６）。そして、ＲＴ中であればテーブル番号０８のリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ７）。また、Ｓｃ６のステップにおいてＲＴ中でなければ、テーブル番号０７・０８・０９のリール制御テーブルを１：３：１の割合で選択する（Ｓｃ８）。すなわちテーブル番号０７のリール制御テーブルを１／５の割合で選択し、テーブル番号０８のリール制御テーブルを３／５の割合で選択し、テーブル番号０９のリール制御テーブルを１／５の割合で選択する。
【００９４】
また、Ｓｃ５のステップにおいてＢＢフラグが当選していない場合には、ＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｃ９）、ＲＢフラグが当選している場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｃ１０）。そして、ＲＴ中であればテーブル番号０６のリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ１１）。また、Ｓｃ１０のステップにおいてＲＴ中でなければ、テーブル番号０５・０６・０９のリール制御テーブルを１：３：１の割合で選択する（Ｓｃ１２）。すなわちテーブル番号０５のリール制御テーブルを１／５の割合で選択し、テーブル番号０６のリール制御テーブルを３／５の割合で選択し、テーブル番号０９のリール制御テーブルを１／５の割合で選択する。
【００９５】
また、Ｓｃ９のステップにおいてＲＢフラグが当選していない場合には、ＲＴ中か否かを確認し（Ｓｃ１３）、ＲＴ中であれば、テーブル番号１０のリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ１４）。また、Ｓｃ１３のステップにおいてＲＴ中でなければ、テーブル番号０９・１０のリール制御テーブルを１：２５０の割合で選択する（Ｓｃ１５）。すなわちテーブル番号０９のリール制御テーブルを１／２５１の割合で選択し、テーブル番号１０のリール制御テーブルを２５０／２５１の割合で選択する。
【００９６】
図１１は、Ｓａ５のステップにおける演出パターン振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【００９７】
演出パターン振分処理では、まず、ＢＢ中を示すＢＢ中フラグまたはＲＢ中を示すＲＢ中フラグがセットされているか否かに基づいてＢＢ中またはＲＢ中か否かを確認し（Ｓｄ１）、ＢＢ中またはＲＢ中であれば、遊技状態に応じてＢＢ用の演出パターンまたはＲＢ用の演出パターンを選択する（Ｓｄ２）。
【００９８】
Ｓｄ１のステップにおいてＢＢ中でもＲＢ中でもなければ、ＲＴ中か否か等に基づいて前兆状態中か否かを確認し（Ｓｄ３）、前兆状態中であれば、当該前兆状態の前兆パターン及び前兆状態の残りゲーム数に基づいて演出パターンを選択する（Ｓｄ４）。
【００９９】
Ｓｄ２のステップにおいて前兆状態中でなければ、当該ゲームのリール制御テーブルのテーブル番号と、演出パターン振分テーブルと、を比較し（Ｓｄ５）、一致するリール制御テーブルのテーブル番号に対応して定められた単数または複数の演出パターンから各々の振分率に基づいて演出パターンを選択する（Ｓｄ６）。
【０１００】
図１２は、Ｓａ１０のステップにおけるＲＴ処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【０１０１】
ＲＴ処理では、まず、ＢＢ中またはＲＢ中か否かを確認し（Ｓｅ１）、ＢＢ中またはＲＢ中でない場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｅ２）。
【０１０２】
Ｓｅ２のステップにおいてＲＴ中でなければ、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったか否かを確認し（Ｓｅ３）、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃っていれば、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｅ４）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選していれば、０Ｇ・３Ｇ・５Ｇ・７Ｇからなるゲーム数を、２：１：４：３の割合で選択する（Ｓｅ５）。また、Ｓｅ５のステップにおいてＢＢフラグもＲＢフラグも当選していなければ、０Ｇ・３Ｇ・５Ｇからなるゲーム数を、２：４：４の割合で選択する（Ｓｅ６）。そして、Ｓｅ５またはＳｅ６のステップにおいて０Ｇを選択したか否かを確認し（Ｓｅ７）、０Ｇ以外のゲーム数を選択していれば、ＲＴ中を示すＲＴ中フラグをセットし（Ｓｅ８）、ＲＴを開始させる。そして、Ｓｅ５またはＳｅ６のステップにおいて選択したゲーム数をＲＴゲーム数としてセットし（Ｓｅ９）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かやＳｅ５またはＳｅ６のステップにおいて選択したＲＴゲーム数に対応して定められた前兆パターンから、いずれか１つの前兆パターンを選択し（Ｓｅ１０）、選択した前兆パターンをセットする（Ｓｅ１１）。すなわちＳｅ５またはＳｅ６のステップにおいて選択したＲＴゲーム数に応じた前兆パターンを選択する。
【０１０３】
また、Ｓｅ２のステップにおいてＲＴ中でなければ、ＲＴゲーム数を１減算し（Ｓｅ１２）、ＲＴゲーム数が０であるか否かを確認し（Ｓｅ１３）、ＲＴゲーム数が０であればＲＴ中フラグをクリアしてＲＴを終了させる（Ｓｅ１４）。
【０１０４】
本実施例のスロットマシン１では、メイン制御部４１からサブ制御部９１に対して演出パターンコマンドを含む複数種類のコマンドが遊技の進行状況に応じて送信される。
【０１０５】
内部当選コマンドは、演出パターン振分処理において選択された演出パターン、すなわち当該ゲームにおいて適用される演出パターンを示すコマンドであり、ゲームが開始したときに送信される。
【０１０６】
図１３は、本実施例における演出制御基板９０に搭載されたサブ制御部９１が実行する各種制御内容を示すフローチャートである。
【０１０７】
サブ制御部９１は、まず、電源が投入されると、初期設定を行う（Ｓｆ１）。具体的には、各部の接続チェックや各レジスタの設定等を行い、電源断前の演出状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う。初期設定の後、メイン制御基板４０から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する（Ｓｆ２）。
【０１０８】
この状態でコマンドを受信した場合には、受信したコマンドが演出パターンコマンドか否かを確認し（Ｓｆ３）、演出パターンコマンドであれば、演出パターンコマンドが示す演出パターンをセットする（Ｓｆ４）。そして、現在セットされている演出パターン及び受信したコマンドに対応して定められた制御パターンを選択し、選択した制御パターンに応じて各部を制御する演出実行処理を行って（Ｓｆ５）、再びＳｆ２のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態に戻る。
【０１０９】
尚、本実施例では、メイン制御部４１が選択した演出パターンに基づいてサブ制御部９１が各部の制御を行うようになっているが、メイン制御部４１からのコマンドに基づいてサブ制御部９１が演出パターンを選択するようにしても良い。
【０１１０】
以上説明したように、本実施例におけるスロットマシン１では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを契機にＲＴに制御され、これに伴い前兆状態に制御されるので、前兆状態、すなわちＢＢフラグやＲＢフラグに当選している可能性が報知される演出状態の開始契機がわかりやすくなり、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったこと及びそれに伴う前兆状態の双方にてＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御され、リプレイフラグが当選したときには、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御がＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御よりも優先され、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となり、遊技者はＢＢフラグやＲＢフラグが当選しているか否かを判別しづらくなるため、前兆状態による遊技者の期待感を効果的に高めることができるうえに、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることができない場合でも、リプレイ入賞の組合せが揃ってリプレイゲームが付与され、メダルを用いることなくゲームを行えるので、ＢＢフラグやＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
【０１１１】
尚、本実施例では、特別遊技状態としてＢＢやＲＢを適用しているが、例えば、特定の入賞を発生させるための導出条件を満たす操作手順が報知されるアシストタイム（ＡＴ）、少なくともいずれか１つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒが操作された時点で表示されている図柄を停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム（ＣＴ）等の遊技状態を特別遊技状態として適用するようにしても良い。
【０１１２】
また、本実施例では、演出パターン振分処理において当該ゲームに適用されるリール制御テーブルに対応して定められた演出パターンから当該ゲームの演出パターンが選択されるので、ＢＢフラグやＲＢフラグの成立状態や、ＢＢフラグやＲＢフラグを含めていずれの内部当選フラグも当選していないときのように、１つの内部当選フラグの当選に対して、異なるパターンを定めたリール制御テーブルが選択される場合でも、選択されたリール制御テーブルに対応して定められた演出パターンから、そのゲームの演出パターンが選択されるので、当該ゲームのリール制御のパターンに適した演出が実行されるようになり、より興趣の高い演出を行うことができる。
【０１１３】
また、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴの契機となる表示態様と、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においてＲＴの契機となる表示態様と、が、ともに「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃うこと、すなわちともに同一態様の表示結果であり、ＲＴの契機となる表示態様からＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かを判別することができなくなるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったこと及びそれに伴う前兆状態の双方にてＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
【０１１４】
尚、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込むリール制御テーブルとして、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かに関わらず、１種類のリール制御テーブルが適用されているが、例えば、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを優先的に引き込む入賞ラインの異なる複数種のリール制御テーブルを適用し、これら複数種のリール制御テーブルを、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態か否かによって異なる割合で選択するようにしても良く、これにより、ＲＴの契機となる「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃う入賞ラインによって、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選している可能性を変化させることができるので、これら「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃った際の興趣を高めることができる。
【０１１５】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに、ＲＴゲーム数が複数の異なるゲーム数から選択され、選択されたゲーム数にわたりＲＴに制御されるようになっており、ＲＴ及び前兆状態に制御されるゲーム数が変動するので、ＲＴ及び前兆状態に制御された際の興趣を更に高めることができる。
【０１１６】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに、ＲＴゲーム数が０Ｇを含む複数の異なるゲーム数から選択され、０Ｇが選択されたときには、ＲＴに制御されないようになっており、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃った後、前兆状態に制御されないことがあるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことのみでもＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が報知されるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことに伴う遊技者の期待感をより一層高めることができる。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴゲーム数として０Ｇが選択された場合には、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となるＲＴを経ずとも、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることができるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うことに伴う遊技者の期待感を更に高めることができる。
【０１１７】
また、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値（４．４Ｇ）が、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値（３．２Ｇ）よりも高いので、前兆状態が継続する毎にＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。更に、本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態の最大ゲーム数は５Ｇであるのに対してＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態は、最大で７Ｇにわたり制御されるので、前兆状態が６Ｇ以上継続することで、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選が告知されるので遊技者の期待感を最大限に高めることができる。
【０１１８】
尚、本実施例では、ＲＴの契機となる図柄が揃ったときに、複数のゲーム数からＲＴゲーム数が選択されるようになっているが、ＲＴゲーム数が常に単一のゲーム数であっても良い。また、この場合には、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においてＲＴの契機となる図柄が揃ったときのＲＴゲーム数と、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴの契機となる図柄が揃ったときのＲＴゲーム数と、を異ならせるようにしても良い。
【０１１９】
また、本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態と、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態とで、一部共通するゲーム数（０Ｇ・３Ｇ・５Ｇ）からＲＴゲーム数が選択されるようになっているが、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態と、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態とで、ともに共通のゲーム数からＲＴゲーム数が選択されるようにしたり、各々異なるゲーム数からＲＴゲーム数が選択されるようにしても良い。
【０１２０】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに選択されたＲＴゲーム数に対応して定められた前兆パターンが選択され、ＲＴ中においては、当該選択された前兆パターンに基づく前兆状態に制御されるので、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せが優先的に引き込まれる状態となるタイミングに合わせて前兆状態に制御することができる。
【０１２１】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ、すなわちＲＴに制御される契機となる図柄の組合せを構成する図柄が全て引込範囲内に収まる配列とされており、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを入賞ラインに揃えることが可能に制御される場合には、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングや順番、すなわちストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作手順に関わらず、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが必ず入賞ラインに揃うので、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性を確実に報知することができる。
【０１２２】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、ＲＴに制御される契機となる図柄の組合せを構成する図柄が各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒに対して引込範囲を越えた間隔となるように配列し、これら構成図柄の引込範囲内において各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立しなければＲＴに制御される契機となる図柄の組合せが揃わないようにしたり、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが所定の導出条件を満たす順番で操作されなければＲＴに制御される契機となる図柄の組合せが揃わないようにしたりしても良い。
【０１２３】
また、本実施例では、前述のようにＢＢフラグやＲＢフラグが当選している可能性を報知するためのＲＴを適用しているが、当該ＲＴに加えて、例えば、ＢＢやＲＢの終了後に、リプレイフラグ以外の内部当選フラグの当選確率は変動せずにリプレイフラグの当選確率のみが高まるＲＴ、すなわち遊技者にとって有利となるＲＴに制御するようにしても良く、このようにすれば、メダルの減少量を抑えつつメダルを獲得することが可能となるので、興趣を高めることができる。
【実施例２】
【０１２４】
次に、本発明が適用されたスロットマシンの実施例２について説明する。尚、本実施例のスロットマシンは、実施例１とほぼ同一の構成であるため、同一の構成については同じ符号を用いることで詳細な説明は省略し、ここでは、主に異なる点について説明する。
【０１２５】
本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに０〜５のゲーム数から当該ＲＴのゲーム数が選択され、選択されたゲーム数にわたりＲＴに制御されるようになっている。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せが揃うまでの間、ＲＴに制御されるようになっている。
【０１２６】
本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったことを契機とするＲＴに制御されている間、前兆状態に制御されるようになっている。
【０１２７】
また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに、０〜５のゲーム数から前兆演出に制御される前兆ゲーム数が選択されるようになっており、ＲＴの開始から、その際選択された前兆ゲーム数に到達するまでの間、前兆状態に制御されるようになっている。
【０１２８】
また、前兆状態のパターンとして複数の前兆パターンが定められているとともに、ＲＴゲーム数または前兆ゲーム数が選択された際に、そのゲーム数に対応する前兆パターンを選択し、選択した前兆パターンに基づく前兆状態に制御するようになっている。
【０１２９】
本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選したときには、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数に到達していない場合に、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０６〜０８のリール制御テーブル）よりもリプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が優先して選択され、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数を越えている場合に、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）よりもＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０６〜０８のリール制御テーブル）が優先して選択されるようになっており、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御されると、当該ＲＴに制御されたゲーム数が前兆ゲーム数に到達するまでの間、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となる。また、ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数を越えている場合でも、通常遊技状態においてリプレイ入賞の組合せが揃う確率（１／７．３）に近い確率でリプレイ入賞の組合せが揃うように、リプレイフラグの当選時に一定の割合でリプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が選択されるようになっている。本実施例では、ＲＴ中にリプレイフラグが１／１．２で当選するので、リプレイフラグの当選時に１／６の割合でリプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が選択され、１／７．２の確率でリプレイ入賞の組合せが揃うようになっている。このため、前兆状態が終了してＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０６〜０８のリール制御テーブル）が優先して選択される状態となっても、メダルの減少量が通常遊技状態よりも多くなってしまうことを防止できる。
【０１３０】
尚、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選し、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数に到達していない場合に、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御が１００％の割合で選択されるようになっているが、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選し、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数に到達していない場合には、少なくともリプレイ入賞の組合せを引き込む制御がＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御よりも高い割合で選択されるようになっていれば良い。
【０１３１】
また、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選し、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数を越えている場合に、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御がリプレイ入賞の組合せを引き込む制御よりも高い割合で選択されるようになっているが、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選し、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数を越えている場合には、少なくともＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御がリプレイ入賞の組合せを引き込む制御よりも高い割合で選択されるようになっていれば良く、例えば、このような場合に、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御が１００％の割合で選択されるようにしても良い。
【０１３２】
また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃った場合には、前兆ゲーム数として０Ｇ、３Ｇ、５Ｇ、７Ｇからなるゲーム数が２：１：４：３の割合で選択されるのに対して、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃った場合には、ＲＴゲーム数として０Ｇ、３Ｇ、５Ｇからなるゲーム数が２：４：４の割合で選択されるようになっている。すなわちＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値｛（３Ｇ×１＋５Ｇ×４＋７Ｇ×３）／１０＝４．４Ｇ｝の方が、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値｛（３Ｇ×４＋５Ｇ×４）／１０＝３．２Ｇ｝よりも高くなるように前兆ゲーム数及びＲＴゲーム数が選択されるようになっている。このため、前兆状態に制御されたゲーム数が長いほど、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選が期待できる。
【０１３３】
図１４は、本実施例おけるリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【０１３４】
本実施例のリール制御振分処理では、まず、小役フラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ１）、小役フラグが当選している場合には、テーブル番号０１〜０３のリール制御テーブルから、当該小役フラグが許容する小役入賞の組合せを揃えることが可能なリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ２）。
【０１３５】
また、Ｓｇ１のステップにおいて小役フラグが当選していない場合には、ＢＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ３）、ＢＢフラグが当選している場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｇ４）。そして、ＲＴ中であれば、リプレイフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ５）、リプレイフラグが当選していなければテーブル番号０８のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ６）。また、Ｓｇ５のステップにおいてリプレイフラグが当選していれば、更に前兆ゲーム数が０か否かを確認し（Ｓｇ７）、前兆ゲーム数が０でない場合、すなわち前兆ゲーム数が１以上の場合には、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ８）。また、Ｓｇ７のステップにおいて前兆ゲーム数が０であれば、テーブル番号０４・０８のリール制御テーブルを１：５の割合で選択する（Ｓｇ９）。すなわちテーブル番号０４のリール制御テーブルを１／６の割合で選択し、テーブル番号０８のリール制御テーブルを５／６の割合で選択する。また、Ｓｇ４のステップにおいてＲＴ中でなければ、リプレイフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ１０）、リプレイフラグが当選していれば、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択し（Ｓｇ１１）、リプレイフラグが当選していなければ、テーブル番号０７・０８・０９のリール制御テーブルを１：３：１の割合で選択する（Ｓｇ１２）。すなわちテーブル番号０７のリール制御テーブルを１／５の割合で選択し、テーブル番号０８のリール制御テーブルを３／５の割合で選択し、テーブル番号０９のリール制御テーブルを１／５の割合で選択する。
【０１３６】
また、Ｓｇ３のステップにおいてＢＢフラグが当選していない場合には、ＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ１３）、ＲＢフラグが当選している場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｇ１４）。そして、ＲＴ中であれば、リプレイフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ１５）、リプレイフラグが当選していなければテーブル番号０６のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ１６）。また、Ｓｇ１５のステップにおいてリプレイフラグが当選していれば、更に前兆ゲーム数が０か否かを確認し（Ｓｇ１７）、前兆ゲーム数が０でない場合、すなわち前兆ゲーム数が１以上の場合には、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ１８）。また、Ｓｇ１７のステップにおいて前兆ゲーム数が０であれば、テーブル番号０４・０６のリール制御テーブルを１：５の割合で選択する（Ｓｇ１９）。すなわちテーブル番号０４のリール制御テーブルを１／６の割合で選択し、テーブル番号０６のリール制御テーブルを５／６の割合で選択する。また、Ｓｇ１４のステップにおいてＲＴ中でなければ、リプレイフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ２０）、リプレイフラグが当選していれば、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択し（Ｓｇ２１）、リプレイフラグが当選していなければ、テーブル番号０５・０６・０９のリール制御テーブルを１：３：１の割合で選択する（Ｓｇ２２）。すなわちテーブル番号０５のリール制御テーブルを１／５の割合で選択し、テーブル番号０６のリール制御テーブルを３／５の割合で選択し、テーブル番号０９のリール制御テーブルを１／５の割合で選択する。
【０１３７】
また、Ｓｇ１３のステップにおいてＲＢフラグが当選していない場合には、リプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれかが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ２３）、リプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれかが当選している場合には、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ２４）。
【０１３８】
また、Ｓｇ２３のステップにおいてリプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれも当選していない場合には、ＲＴ中か否かを確認し（Ｓｇ２５）、ＲＴ中であればテーブル番号１０のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ２６）。また、Ｓｇ２５のステップにおいてＲＴ中でなければ、テーブル番号０９・１０のリール制御テーブルを１：２５０の割合で選択する（Ｓｇ２７）。すなわちテーブル番号０９のリール制御テーブルを１／２５１の割合で選択し、テーブル番号１０のリール制御テーブルを２５０／２５１の割合で選択する。
【０１３９】
図１５は、本実施例におけるＲＴ処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【０１４０】
本実施例のＲＴ処理では、まず、ＢＢ中またはＲＢ中か否かを確認し（Ｓｈ１）、ＢＢ中またはＲＢ中でない場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｈ２）。
【０１４１】
Ｓｈ２のステップにおいてＲＴ中でなければ、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったか否かを確認し（Ｓｈ３）、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃っていれば、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｈ４）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選していれば、０Ｇ・３Ｇ・５Ｇ・７Ｇからなるゲーム数を、２：１：４：３の割合で選択する（Ｓｈ５）。そして、Ｓｈ５のステップにおいて０Ｇを選択したか否かを確認し（Ｓｈ６）、０Ｇ以外のゲーム数を選択していれば、ＲＴ中を示すＲＴ中フラグをセットし（Ｓｈ７）、ＲＴを開始させる。そして、Ｓｈ５のステップにおいて選択したゲーム数を前兆ゲーム数としてセットし（Ｓｈ８）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かやＳｈ５のステップにおいて選択した前兆ゲーム数に対応して定められた前兆パターンから、いずれか１つの前兆パターンを選択し（Ｓｈ９）、選択した前兆パターンをセットする（Ｓｈ１０）。すなわちＳｈ５のステップにおいて選択した前兆ゲーム数に応じた前兆パターンを選択する。
【０１４２】
また、Ｓｈ４のステップにおいてＢＢフラグもＲＢフラグも当選していなければ、０Ｇ・３Ｇ・５Ｇからなるゲーム数を、２：４：４の割合で選択する（Ｓｈ１１）。そして、Ｓｈ１１のステップにおいて０Ｇを選択したか否かを確認し（Ｓｈ１２）、０Ｇ以外のゲーム数を選択していれば、ＲＴ中を示すＲＴ中フラグをセットし（Ｓｈ１３）、ＲＴを開始させる。そして、Ｓｈ１１のステップにおいて選択したゲーム数をＲＴゲーム数としてセットし（Ｓｈ１４）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かやＳｈ１１のステップにおいて選択したＲＴゲーム数に対応して定められた前兆パターンから、いずれか１つの前兆パターンを選択し（Ｓｈ１５）、選択した前兆パターンをセットする（Ｓｈ１０）。すなわちＳｈ１１のステップにおいて選択したＲＴゲーム数に応じた前兆パターンを選択する。
【０１４３】
また、Ｓｈ２のステップにおいてＲＴ中でなければ、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｈ１６）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選していなければ、ＲＴゲーム数を減算する（Ｓｈ１７）。そして、ＲＴゲーム数が０か否かを確認し（Ｓｈ１８）、ＲＴゲーム数が０であればＲＴ中フラグをクリアしてＲＴを終了させる（Ｓｈ１９）。
【０１４４】
また、Ｓｈ１６のステップにおいてＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選していれば、前兆ゲーム数を減算する（Ｓｈ２０）。尚、前兆ゲーム数が既に０の場合には、０を維持する。そして、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せが揃ったか否かを確認し（Ｓｈ２１）、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せが揃った場合には、ＲＴ中フラグをクリアしてＲＴを終了させる（Ｓｈ２２）。
【０１４５】
以上説明したように、本実施例におけるスロットマシンでは、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを契機にＲＴに制御され、これに伴い前兆状態に制御されるので、前兆状態、すなわちＢＢフラグやＲＢフラグに当選している可能性が報知される演出状態の開始契機がわかりやすくなり、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったこと及びそれに伴う前兆状態の双方にてＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御された後、前兆ゲーム数が経過するまでにリプレイフラグが当選したときには、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御がＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御よりも優先され、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となり、遊技者はＢＢフラグやＲＢフラグが当選しているか否かを判別しづらくなるため、前兆状態による遊技者の期待感を効果的に高めることができるうえに、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることができない場合でも、リプレイ入賞の組合せが揃ってリプレイゲームが付与され、メダルを用いることなくゲームを行えるので、ＢＢフラグやＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
【０１４６】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに、ＲＴゲーム数または前兆ゲーム数が複数の異なるゲーム数から選択され、選択されたゲーム数にわたり前兆状態に制御されるようになっており、前兆状態に制御されるゲーム数が変動するので、前兆状態に制御された際の興趣を更に高めることができる。
【０１４７】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに、ＲＴゲーム数及び前兆ゲーム数が０Ｇを含む複数の異なるゲーム数から選択されるようになっており、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃った後、前兆状態に制御されないことがあるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことのみでもＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が報知されるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことに伴う遊技者の期待感をより一層高めることができる。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において前兆ゲーム数として０Ｇが選択されたときには、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となる状態を経ずとも、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることができるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うことに伴う遊技者の期待感を更に高めることができる。
【０１４８】
また、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値（４．４Ｇ）が、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値（３．２Ｇ）よりも高いので、前兆状態が継続する毎にＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。更に、本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態の最大ゲーム数は５Ｇであるのに対してＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態は、最大で７Ｇにわたり制御されるので、前兆状態が６Ｇ以上継続することで、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選が告知されるので遊技者の期待感を最大限に高めることができる。
【０１４９】
尚、本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においてＲＴの契機となる図柄が揃ったときに、複数のゲーム数からＲＴゲーム数が選択されるようになっているが、ＲＴゲーム数が常に単一のゲーム数であっても良い。また、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの成立状態においてＲＴの契機となる図柄が揃ったときに、複数のゲーム数から前兆ゲーム数が選択されるようになっているが、前兆ゲーム数が常に単一のゲーム数であっても良い。また、ＲＴゲーム数及び前兆ゲーム数が常に単一のゲーム数の場合には、双方のゲーム数が同一ゲーム数であっても良いし、異なるゲーム数であっても良い。
【０１５０】
また、本実施例では、ＲＴゲーム数及び前兆ゲーム数が、一部、共通するゲーム数（０Ｇ・３Ｇ・５Ｇ）から選択されるようになっているが、ＲＴゲーム数及び前兆ゲーム数が、ともに共通のゲーム数から選択されるようにしたり、各々異なるゲーム数から選択されるようにしても良い。
【０１５１】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに選択されたＲＴゲーム数または前兆ゲーム数に対応して定められた前兆パターンが選択され、当該選択された前兆パターンに基づく前兆状態に制御されるので、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せが優先的に引き込まれる状態となるタイミングに合わせて前兆状態に制御することができる。
【０１５２】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【０１５３】
例えば、前述した実施例１及び実施例２では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態であるか否かに関わらず、ＲＴ中においては、ＲＴの契機となる「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御が選択されないようになっている。すなわち、すでにＲＴに制御されている状態においては、ＲＴの契機となる図柄の組合せが揃うことがなく、ＲＴの開始に伴う制御を再度行わずに済むうえに、前兆状態中に再び新たな前兆状態が開始してしまうようなことがないが、本発明はこれに限定されるものではなく、ＲＴ中においてＲＴの契機となる図柄の組合せを引き込む制御が選択されるようにしても良い。尚、この場合には、ＲＴ中にＲＴの契機となる図柄の組合せが揃うことに伴って再度ＲＴを開始するようにしても良いし、ＲＴ中にＲＴの契機となる図柄の組合せが揃ってもこれに伴うＲＴは開始させずに元からのＲＴを継続するようにしても良い。また、ＲＴ中にＲＴの契機となる図柄の組合せが揃うことに伴って再度ＲＴを開始するが、前兆状態については元からの前兆状態を継続するようにしても良い。
【０１５４】
また、前述した実施例１及び実施例２では、ＲＴに制御されることにより、リプレイフラグ以外の内部当選確率は変動せずにリプレイフラグの当選確率のみ高まるようになっているが、少なくともＲＴに制御されることにより、リプレイフラグの当選確率が高まる構成とされていれば良く、例えば、ＲＴに制御されることにより、１００％の確率でリプレイフラグが当選するようにしても良い。
【０１５５】
また、前述した実施例１及び実施例２では、有価価値としてメダルを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、有価価値としてパチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルやパチンコ球等を用いることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機の種別が限定されるものではない。
【０１５６】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【０１５７】
本発明の請求項１は、１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報（図柄）を変動表示可能な可変表示装置（リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン１であって、通常状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値（メダル）を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲーム（リプレイゲーム）が付与される再遊技入賞（リプレイ入賞）に対応する再遊技表示結果（「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せ）及び遊技者にとって有利な特別遊技状態（ＢＢ、ＲＢ）が付与される特別入賞（ＢＢ入賞、ＲＢ入賞）に対応する特別表示結果（「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せ、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せ）を少なくとも含む表示結果（入賞図柄の組合せ）の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段｛メイン制御部４１（通常テーブル、ＲＴテーブル１に基づく内部抽選処理）｝と、前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定（ＢＢフラグ、ＲＢフラグの当選）がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段｛メイン制御部４１（フラグ更新処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態（ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態）において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段｛メイン制御部４１（当選中テーブル、ＲＴテーブル２に基づく内部抽選処理）｝と、予め定められた複数種類の導出パターン（リール制御テーブル）から選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段｛メイン制御部４１（リール停止処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果の導出を許容する決定（リプレイフラグの当選）がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターン（テーブル番号０４のリール制御テーブル）を前記特別表示結果を導出可能な導出パターン（テーブル番号０５〜０８のリール制御テーブル）よりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）において第１の確率（１／２５１）で特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）を導出可能な導出パターン（テーブル番号０９のリール制御テーブル）を選択する通常時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率（１／６）で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特定表示結果が導出されたことを条件に、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常（１／７．３）よりも高い確率（１／１．２）で行う再遊技高確率状態（ＲＴ）に制御する再遊技高確率状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数｛ＲＴゲーム数（０・３・５）｝に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数｛ＲＴゲーム数（０・３・５・７）｝に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態（前兆状態）に制御する第１の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝と、を備える。
【０１５８】
本発明の請求項２は、１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報（図柄）を変動表示可能な可変表示装置（リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン１であって、通常状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値（メダル）を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲーム（リプレイゲーム）が付与される再遊技入賞（リプレイ入賞）に対応する再遊技表示結果（「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せ）及び遊技者にとって有利な特別遊技状態（ＢＢ、ＲＢ）が付与される特別入賞（ＢＢ入賞、ＲＢ入賞）に対応する特別表示結果（「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せ、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せ）を少なくとも含む表示結果（入賞図柄の組合せ）の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段｛メイン制御部４１（通常テーブル、ＲＴテーブル１に基づく内部抽選処理）｝と、前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定（ＢＢフラグ、ＲＢフラグの当選）がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段｛メイン制御部４１（フラグ更新処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態（ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態）において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段｛メイン制御部４１（当選中テーブル、ＲＴテーブル２に基づく内部抽選処理）｝と、予め定められた複数種類の導出パターン（リール制御テーブル）から選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段｛メイン制御部４１（リール停止処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）において第１の確率（１／２５１）で特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）を導出可能な導出パターン（テーブル番号０９のリール制御テーブル）を選択する通常時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率（１／６）で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特定表示結果が導出されたことを条件に、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定（リプレイフラグの当選）を通常（１／７．３）よりも高い確率（１／１．２）で行う再遊技高確率状態（ＲＴ）に制御する再遊技高確率状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数｛ＲＴゲーム数（０・３・５）｝に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、前記特別表示結果が導出されたときに、該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数｛前兆ゲーム数（０・３・５・７）｝に到達する前に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターン（テーブル番号０４のリール制御テーブル）を前記特別表示結果を導出可能な導出パターン（テーブル番号０５〜０８のリール制御テーブル）よりも高い割合で選択し、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数に到達した後に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記特別表示結果を導出可能な導出パターンを前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態（前兆状態）に制御する第１の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝と、を備える。
【０１５９】
本発明の請求項３は、前記複数種類の導出パターン（リール制御テーブル）から選択された導出パターンに対応して定められた演出パターンに基づいて演出を実行する演出実行手段｛メイン制御部４１（演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝を備える。
【０１６０】
本発明の請求項４は、前記通常時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝及び前記特別時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する際に、ともに同一態様の特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）を導出可能な導出パターン（テーブル番号０９のリール制御テーブル）を選択する。
【０１６１】
本発明の請求項５は、前記特別表示結果（「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せ、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せ）の導出を許容する決定（ＢＢフラグ、ＲＢフラグの当選）がなされていない状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）で前記特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）が導出されたときに、前記第１のゲーム数（ＲＴゲーム数）を複数の異なるゲーム数（０・３・５）から選択する第１のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態（ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態）で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第２のゲーム数（ＲＴゲーム数、前兆ゲーム数）を複数の異なるゲーム数（０・３・５・７）から選択する第２のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、を備える。
【０１６２】
本発明の請求項６は、前記第１のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝は、前記第１のゲーム数（ＲＴゲーム数）を０を含む複数の異なるゲーム数（０・３・５）から選択し、前記第２のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝は、前記第２のゲーム数（ＲＴゲーム数、前兆ゲーム数）を０を含む複数の異なるゲーム数（０・３・５・７）から選択する。
【０１６３】
本発明の請求項７は、前記第２のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝は、前記第２のゲーム数（ＲＴゲーム数、前兆ゲーム数）の期待値が、前記第１のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝が選択する前記第１のゲーム数（ＲＴゲーム数）の期待値よりも高くなるように前記第２のゲーム数を選択する。
【０１６４】
本発明の請求項８は、前記第１の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝は、前記第１のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝により選択されたゲーム数（ＲＴゲーム数）に対応する特殊演出状態（前兆状態）に制御し、前記第２の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝は、前記第２のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝により選択されたゲーム数（ＲＴゲーム数、前兆ゲーム数）に対応する特殊演出状態（前兆状態）に制御する。
【０１６５】
本発明の請求項９は、遊技者の操作により前記可変表示装置（リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ）の表示結果を導出表示させるための導出操作手段（ストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒ）を備え、前記導出制御手段｛メイン制御部４１（リール停止処理）｝は、前記特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）を導出可能な導出パターン（テーブル番号０９のリール制御テーブル）が選択されたときに、前記導出操作手段の操作手順に関わらず前記特定表示結果を必ず導出させる。
【図面の簡単な説明】
【０１６６】
【図１】本発明が適用された実施例１のスロットマシンの正面図である。
【図２】実施例１のスロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図３】実施例１におけるリールの図柄配列を示す図である。
【図４】実施例１における入賞図柄の組合せ等を示す図である。
【図５】実施例１のリール制御テーブルに定められた制御内容を示す図である。
【図６】実施例１における演出パターン振分用テーブルを示す図である。
【図７】実施例１のメイン制御部がゲームの進行に伴い実行する制御内容を示すフローチャートである。
【図８】図７に示すの内部抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図９】実施例１の内部当選確率テーブルに定められたテーブル別の当選確率を示す図である。
【図１０】図７に示すリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図１１】図７に示す演出パターン振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図１２】図７に示すＲＴ処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図１３】実施例１のサブ制御部がコマンドの受信に伴い実行する制御内容を示すフローチャートである。
【図１４】実施例２におけるリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図１５】実施例２におけるＲＴ処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【０１６７】
１ スロットマシン
２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ リール
８Ｌ、８Ｃ、８Ｒ ストップスイッチ
４１ メイン制御部
９１ サブ制御部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
【背景技術】
【０００２】
この種のスロットマシンでは、可変表示装置に導出表示された表示結果が、予め定められた特別図柄の組合せ（例えば、「７−７−７」の組合せ）となったときに、入賞の発生確率や入賞の発生によりメダル等の有価価値の付与率が高まることで遊技者にとって有利となるビッグボーナス等の特別遊技状態を発生させることが可能なものが一般的である。
【０００３】
また、有価価値の付与を伴う入賞のうち可変表示装置に表示結果を導出させる際の操作手順が入賞条件を満たさないと揃えられない入賞の入賞条件を満たす操作手順が報知されることで遊技者にとって有利となるアシストタイム（いわゆるＡＴ）や有価価値を用いることなくゲームを行える再遊技（いわゆるリプレイゲーム）が付与される再遊技入賞（いわゆるリプレイ入賞）の発生確率を通常時よりも高めることにより、有価価値の減少量を抑えつつゲームを行うことが可能な再遊技高確率状態（いわゆるリプレイタイム）等、前述した特別遊技状態とは異なる遊技状態に制御可能なスロットマシンが提案されている（例えば、特許文献１参照）。更に、可変表示装置の表示結果が予め定められた特定図柄の組合せとなることを契機として前述したアシストタイム、すなわち特別遊技状態とは異なる遊技状態を発生させるスロットマシンも提案されている（例えば、特許文献２参照）。
【０００４】
また、特別遊技状態の発生が許容されたときに、特別遊技状態の発生が許容されていないときよりも高い割合で１ゲームまたは複数ゲームにわたる演出の実行により、特別遊技状態の発生が許容された可能性を報知することが可能なスロットマシンが提案されている（例えば、特許文献３参照）。しかしながら、この種の演出が行われても特別遊技状態の契機となる図柄の組合せを揃えることができなければ特別遊技状態の発生が許容されていないことが判別できてしまうので、特別遊技状態の発生に対する遊技者の期待感を十分に高めることができないという問題があった。
【０００５】
このため、特別遊技状態の発生が許容されたときに一定の割合（１／２）で所定ゲーム数（３ゲーム）のＲＴ（リプレイの当選確率が通常時よりも高くなる状態）に制御することで、その間特別遊技状態の契機となる図柄の組合せが揃わないように制御し、ＲＴに制御している間に連続した演出を実行したり、演出の頻度を高めるようにしたスロットマシン、すなわち演出を行うために特別遊技状態の契機となる図柄の組合せが揃わないＲＴに制御するスロットマシンが実用化されている（非特許文献１参照）。
【０００６】
【特許文献１】特開２００２−１７２２０６号公報（第１頁）
【特許文献２】特開２００３−１９９８７８号公報（第６頁）
【特許文献３】特開２００３−３８７１３号公報（第１５頁、台１７図）
【非特許文献１】「パチスロ攻略マガジン」，株式会社双葉社，平成１５年５月１日，５月号，ｐ．１４
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、前述した非特許文献１に記載のスロットマシンにおいては、複数ゲームにわたり連続する演出が実行されたり、複数ゲームにわたり演出が頻繁に実行されることにより特別遊技状態の発生が許容されている可能性が示されるとともに、その間特別遊技状態の契機となる図柄を揃えることができない場合でも、特別遊技状態の発生に対する遊技者の期待感を高められるものの、これら特別遊技状態の発生が許容されている可能性を示す演出の開始契機がわかりづらく、十分に興趣を高めることができないという問題があった。また、特別遊技状態の発生が許容されたことを契機とするＲＴでは、特別遊技状態の発生が許容されているにも関わらず、特別遊技状態の契機となる図柄の組合せが揃わないように制御されるので、遊技者に損失を与えてしまうという問題があった。
【０００８】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、特別遊技状態の発生が許容されている可能性を示す演出の開始契機がわかりやすくすることで興趣を高められるうえに、演出を行うための制御に伴う遊技者の不利益を防止できるスロットマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記課題を解決するために、本発明の請求項１に記載のスロットマシンは、１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
通常状態において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞に対応する再遊技表示結果及び遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特別入賞に対応する特別表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段と、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段と、
予め定められた複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを前記特別表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態において第１の確率で特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する通常時特定導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段と、
前記特定表示結果が導出されたときに、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態に制御する第１の特殊演出状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示結果が導出されたことを契機に再遊技高確率状態に制御され、これに伴い特殊演出状態に制御されるので、特殊演出状態、すなわち特別遊技状態の契機となる特別表示結果の導出が許容された可能性が報知される特殊演出状態の開始契機がわかりやすくなり、特定表示結果及び特殊演出状態の双方にて特別遊技状態に対する遊技者の期待感を高めることができる。また、特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で再遊技高確率状態に制御され、再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときには、特別表示結果よりも優先して再遊技表示結果が導出され、特別表示結果を導出させることが困難となり、遊技者は特別表示結果の導出が許容されているか否かを判別しづらくなるため、特殊演出状態による遊技者の期待感を効果的に高めることができるうえに、特別表示結果を導出させることができない場合でも、再遊技表示結果が導出されて再ゲームが付与されるので、特別表示結果を導出させることが困難となる再遊技高確率状態に制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも１以上の賭数であって、２以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、遊技者にとって有利な特別遊技状態とは、例えば、通常に比較して入賞の発生確率が高くなる遊技状態や入賞が発生することにより通常よりも多くの有価価値が付与される遊技状態等である。
また、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態とは、再遊技高確率状態に制御される前の状態や再遊技高確率状態が終了した後の状態よりも高い確率で前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を行う状態であり、例えば、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を１００％の確率で行う状態であっても良い。
また、特別・再遊技時導出パターン選択手段は、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを１００％の割合で選択するものを含む。
また、第１のゲーム数と第２のゲーム数は、同一のゲーム数であっても良いし、異なるゲーム数であっても良い。また、第１のゲーム数や第２のゲーム数が複数のゲーム数からなる場合には、第１のゲーム数と第２のゲーム数が、全て共通のゲーム数であっても良いし、一部共通のゲーム数であっても良いし、各々異なるゲーム数であっても良い。
また、特殊演出状態とは、複数ゲームにわたり連続する演出が実行される状態や特殊演出状態以外の状態よりも高い頻度で実行される状態を含む。
【００１０】
本発明の請求項２に記載のスロットマシンは、１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
通常状態において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞に対応する再遊技表示結果及び遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特別入賞に対応する特別表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段と、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段と、
予め定められた複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態において第１の確率で特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する通常時特定導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段と、
前記特定表示結果が導出されたことを条件に、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、前記特別表示結果が導出されたときに、該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達する前に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを前記特別表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択し、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数に到達した後に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記特別表示結果を導出可能な導出パターンを前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態に制御する第１の特殊演出状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示結果が導出されたことを契機に再遊技高確率状態に制御され、これに伴い特殊演出状態に制御されるので、特殊演出状態、すなわち特別遊技状態の契機となる特別表示結果の導出が許容された可能性が報知される特殊演出状態の開始契機がわかりやすくなり、特定表示結果及び特殊演出状態の双方にて特別遊技状態に対する遊技者の期待感を高めることができる。また、特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で再遊技高確率状態に制御された後、第２のゲーム数が経過するまでに再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときには、特別表示結果よりも優先して再遊技表示結果が導出され、特別表示結果を導出させることが困難となり、遊技者は特別表示結果の導出が許容されているか否かを判別しづらくなるため、特殊演出状態による遊技者の期待感を効果的に高めることができるうえに、特別表示結果を導出させることができない場合でも、再遊技表示結果が導出されて再ゲームが付与されるので、特別表示結果を導出させることが困難となる再遊技高確率状態に制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも１以上の賭数であって、２以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、遊技者にとって有利な特別遊技状態とは、例えば、通常に比較して入賞の発生確率が高くなる遊技状態や入賞が発生することにより通常よりも多くの有価価値が付与される遊技状態等である。
また、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態とは、再遊技高確率状態に制御される前の状態や再遊技高確率状態が終了した後の状態よりも高い確率で前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を行う状態であり、例えば、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を１００％の確率で行う状態であっても良い。
また、特別・再遊技時導出パターン選択手段は、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達する前に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを１００％の割合で選択するものを含む。また、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数に到達した後に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記特別表示結果を導出可能な導出パターンを１００％の割合で選択するものも含む。
また、第１のゲーム数と第２のゲーム数は、同一のゲーム数であっても良いし、異なるゲーム数であっても良い。また、第１のゲーム数や第２のゲーム数が複数のゲーム数からなる場合には、第１のゲーム数と第２のゲーム数が、全て共通のゲーム数であっても良いし、一部共通のゲーム数であっても良いし、各々異なるゲーム数であっても良い。
また、特殊演出状態とは、複数ゲームにわたり連続する演出が実行される状態や特殊演出状態以外の状態よりも高い頻度で実行される状態を含む。
【００１１】
本発明の請求項３に記載のスロットマシンは、請求項１または２に記載のスロットマシンであって、
前記複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに対応して定められた演出パターンに基づいて演出を実行する演出実行手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示装置の導出パターンに適した演出が実行されるため、より興趣の高い演出を行うことができる。
【００１２】
本発明の請求項４に記載のスロットマシンは、請求項１〜３のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記通常時特定導出パターン選択手段及び前記特別時特定導出パターン選択手段は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する際に、ともに同一態様の特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択することを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示結果から特別表示結果の導出を許容する決定がなされているか否かを判別することができなくなるので、特定表示結果及び特殊演出状態の双方にて特別遊技状態に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
【００１３】
本発明の請求項５に記載のスロットマシンは、請求項１〜４のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第１のゲーム数を複数の異なるゲーム数から選択する第１のゲーム数選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第２のゲーム数を複数の異なるゲーム数から選択する第２のゲーム数選択手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、特殊演出状態に制御されるゲーム数が変動するので、興趣を高めることができる。
【００１４】
本発明の請求項６に記載のスロットマシンは、請求項５に記載のスロットマシンであって、
前記第１のゲーム数選択手段は、前記第１のゲーム数を０を含む複数の異なるゲーム数から選択し、
前記第２のゲーム数選択手段は、前記第２のゲーム数を０を含む複数の異なるゲーム数から選択する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示結果が導出された後、特殊演出状態に制御されないことがあるので、特定表示結果が導出されることのみでも、特別遊技状態の契機となる特別表示結果の導出が許容された可能性が報知されるので、特定表示結果の導出に伴う遊技者の期待感をより一層高めることができる。また、特定表示結果が導出された後、特別表示結果の導出が困難状態に制御されることなく、特別表示結果を導出させることができる場合があるので、特定表示結果の導出に伴う遊技者の期待感を更に高めることができる。
【００１５】
本発明の請求項７に記載のスロットマシンは、請求項５または６に記載のスロットマシンであって、
前記第２のゲーム数選択手段は、前記第２のゲーム数の期待値が、前記第１のゲーム数選択手段が選択する前記第１のゲーム数の期待値よりも高くなるように前記第２のゲーム数を選択することを特徴としている。
この特徴によれば、特別表示結果の導出を許容する決定がなされているときの方が特別表示結果の導出をを許容する決定がなされていないときよりも長い期間にわたり特殊演出状態に制御されるので、特殊演出状態が継続する毎に特別遊技状態の発生に対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
尚、第１のゲーム数の期待値とは、第１のゲーム数選択手段により選択される複数のゲーム数及びその選択率を考慮して算出される第１のゲーム数の平均ゲーム数であり、第２のゲーム数の期待値とは、第２のゲーム数選択手段により選択される複数のゲーム数及びその選択率を考慮して算出される第２のゲーム数の平均ゲーム数である。
【００１６】
本発明の請求項８に記載のスロットマシンは、請求項５〜７のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記第１の特殊演出状態制御手段は、前記第１のゲーム数選択手段により選択されたゲーム数に対応する特殊演出状態に制御し、
前記第２の特殊演出状態制御手段は、前記第２のゲーム数選択手段により選択されたゲーム数に対応する特殊演出状態に制御する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別表示結果が優先して導出される状態となるタイミングに合わせて特殊演出状態に制御することができる。
【００１７】
本発明の請求項９に記載のスロットマシンは、請求項１〜８のいずれかに記載のスロットマシンであって、
遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための導出操作手段を備え、
前記導出制御手段は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンが選択されたときに、前記導出操作手段の操作手順に関わらず前記特定表示結果を必ず導出させる、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、特定表示結果を導出可能な導出パターンが選択された場合には、導出操作手段の操作を行ったタイミングや停止順等の操作手順に関わらず必ず特定表示結果が導出されるので、特定表示結果の出現に伴い特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を確実に報知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１８】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例１】
【００１９】
本発明が適用されたスロットマシンの実施例１を図面を用いて説明すると、図１に示すように、本実施例のスロットマシン１には、外周に複数種の図柄が配列されたリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ（以下、左リール、中リール、右リールともいう）が水平方向に並設されており、これらリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒに配列された図柄のうち連続する３つの図柄がスロットマシン１の前面に設けられた透視窓３から見えるように配置されている。
【００２０】
各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒは、各々対応して設けられたリールモータ３４Ｌ、３４Ｃ、３４Ｒ（図２参照）によって回転されることで、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの図柄が透視窓３に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転を停止させることで、透視窓３に３つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【００２１】
また、本実施例のスロットマシン１には、メダルが投入可能なメダル投入部４、クレジットを用いて賭数を設定する際に操作される１枚ＢＥＴスイッチ５及びＭＡＸＢＥＴスイッチ６、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ７、リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒが設けられている。
【００２２】
本実施例のスロットマシン１においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部４から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはＭＡＸＢＥＴスイッチ６、または１枚ＢＥＴスイッチ５を操作すれば良い。所定数の賭数が設定されると、設定された賭数に応じて入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’（図１参照）が有効となり、スタートスイッチ７の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では賭数として最大賭数である３が設定された時点でゲームが開始可能な状態となる。尚、所定数の賭数とは、少なくとも１以上の賭数であれば良い。
【００２３】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ７を操作すると、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが回転し、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒを操作すると、対応するリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転が停止し、表示結果が導出表示される。
【００２４】
そして全てのリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが停止されることで１ゲームが終了し、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に予め定められた図柄の組合せが各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数（本実施例では５０）に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴９（図１参照）から払い出されるようになっている。
【００２５】
図２は、スロットマシン１の構成を示すブロック図である。スロットマシン１には、図２に示すように、遊技制御基板４０、演出制御基板９０が設けられており、遊技制御基板４０によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板９０によって遊技状態に応じた演出が制御される。
【００２６】
遊技制御基板４０には、前述した１枚ＢＥＴスイッチ５、ＭＡＸＢＥＴスイッチ６、スタートスイッチ７、ストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒが接続されているとともに、メダル投入部４から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ３１、メダル払出穴９から払い出されるメダルを検出する払出センサ３３、リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの基準位置を検出するリールセンサ３５が接続されており、これら接続されたスイッチ、センサの検出信号が入力されるようになっている。
【００２７】
また、遊技制御基板４０には、前述したリールモータ３４Ｌ、３４Ｃ、３４Ｒが接続されているとともに、メダル払出穴９よりメダルを払い出すためのホッパーモータ３２が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板４０に搭載された後述のメイン制御部４１の制御に基づいて駆動されるようになっている。
【００２８】
遊技制御基板４０には、所定の手順で演算を行うＣＰＵ、ＣＰＵの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するＲＯＭ、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うＲＡＭを備えるメイン制御部４１、遊技制御基板４０に接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路４２、リールモータ３４Ｌ、３４Ｃ、３４Ｒの駆動制御を行うモータ回路４３等、が搭載されており、メイン制御部４１は、遊技制御基板４０に接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
【００２９】
演出制御基板９０には、スロットマシン１の前面に配置された液晶表示器５１（図１参照）、演出効果ＬＥＤ５２、スピーカ５３、５４、リールランプ５５が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板９０に搭載された後述のサブ制御部９１による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【００３０】
演出制御基板９０には、メイン制御部４１と同様のＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを備えるサブ制御部９１、演出制御基板９０に接続された液晶表示器５１の駆動制御を行う液晶駆動回路９２、演出効果ＬＥＤ５２の駆動制御を行うランプ駆動回路９３、スピーカ５３、５４からの音声出力制御を行う音声出力回路９４等、が搭載されており、サブ制御部９１は、遊技制御基板４０に搭載されたメイン制御部４１から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
【００３１】
図３は、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの図柄配列を示す図であり、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒには「１」〜「２１」の各図柄番号に対応して、「黒７」、「白７」、「ＢＡＲ」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の図柄が２１個配列されている。
【００３２】
本実施例では、図４に示すように、通常遊技状態、後述するリプレイタイム（以下ＲＴともいう）及び後述するＢＢゲームにおいて「チェリー−ａｎｙ−ａｎｙ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、２枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、６枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、８枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。本実施例では、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を小役入賞ともいう。
【００３３】
また、通常遊技状態及び後述するＲＴにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを行うことが可能なリプレイゲーム（再ゲーム）が付与されるリプレイ（再遊技）入賞が発生する。
【００３４】
また、後述するＢＢゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、後述するＲＢの発生契機となるＪａｃＩｎ入賞が発生する。また、後述するＲＢゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された１本の入賞ライン上に揃った場合には、１５枚のメダルが払い出されるＪａｃ入賞が発生する。
【００３５】
また、通常遊技状態及び後述するＲＴにおいて有効化されたいずれかの入賞ライン上に「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せが揃った場合には、前述したＪａｃ入賞が高確率で発生するＲＢゲームからなるレギュラーボーナス（以下、ＲＢと称す）、すなわち通常遊技状態よりも多くのメダルの獲得が期待できる遊技状態の発生契機となるＲＢ入賞が発生する。
【００３６】
また、通常遊技状態及び後述するＲＴにおいて有効化されたいずれかの入賞ライン上に「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」の組合せが揃った場合には、前述したＪａｃＩｎ入賞が高確率で発生するＢＢゲーム及びＪａｃＩｎ入賞の発生に伴うＲＢからなるビッグボーナス（以下ＢＢと称す）、すなわち通常遊技状態よりも多くのメダルの獲得が期待できるうえに、更にＲＢよりも多くのメダルの獲得が期待できる遊技状態の発生契機となるＢＢ入賞が発生する。
【００３７】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃った場合には、通常遊技状態よりもリプレイフラグの当選確率を高めるリプレイタイム（ＲＴ）が発生する。
【００３８】
本実施例では、ＲＢ入賞の発生を契機として前述したＲＢを発生させる制御、ＢＢ入賞の発生を契機として前述したＢＢを発生させる制御、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを契機として前述したＲＴを発生させる制御、がメイン制御部４１により行われる。
【００３９】
本実施例では、遊技制御基板４０に搭載されたメイン制御部４１が、乱数抽選により入賞の発生を許容するか否かを決定するための内部抽選処理を毎ゲーム実行するとともに、この内部抽選処理においていずれかの入賞の発生が許容されたときに、その旨を示す内部当選フラグを設定する（以下フラグの当選ともいう）。
【００４０】
内部当選フラグは、図４に示すように、各入賞に対応して定められており、内部抽選処理により各々対応する内部当選フラグが当選したことを条件に対応する入賞図柄の組合せが入賞ラインに揃うことが許容される。すなわち内部当選フラグが当選したことを条件に対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【００４１】
図４に示すように、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、ＪａｃＩｎ入賞、Ｊａｃ入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグ）が当選し、かつ各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件（ストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの検出、自動停止時間の経過）が成立したタイミングが該当する組合せを構成する図柄の引込範囲内（停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大４図柄）であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００４２】
また、リプレイ入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（リプレイフラグ）が当選し、リプレイ入賞の組合せを引き込む（後述するテーブル番号０４のリール制御テーブル）が選択され、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングが該当する組合せを構成する図柄の引込範囲内（停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大４図柄）であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００４３】
また、ＢＢ入賞、ＲＢ入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ（ＢＢフラグ、ＲＢフラグ）が当選し、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（後述するテーブル番号０５〜０８のリール制御テーブル）が選択され、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングが該当する組合せを構成する図柄の引込範囲内（テーブル番号０５または０７が選択された場合には、停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大１図柄、テーブル番号０６または０８が選択された場合には、停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大４図柄）であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００４４】
また、これら内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、Ｊａｃフラグ、ＪａｃＩｎフラグは、当該内部当選フラグが当選したゲームにおいてのみ有効とされており、当該内部当選フラグにより許容された入賞が発生したか否かに関わらずそのゲームの終了後にクリアされる。これに対してＢＢフラグまたはＲＢフラグは、これら内部当選フラグにより許容されたＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生しないときに次ゲーム以降に持ち越すことが可能とされており、それ以降のゲームにおいてＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生することでクリアされる。尚、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している状態をＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態と呼び、特に、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選したゲームをＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立ゲームと呼ぶ。
【００４５】
また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においては、内部抽選処理によりＢＢフラグ及びＲＢフラグを除く内部当選フラグの抽選が行われる。すなわちＢＢフラグまたはＲＢフラグの持越中は、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの抽選を行わないようになっている。尚、本発明はこれに限定されるものではなく、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＢＢフラグ及びＲＢフラグの抽選を行うようにしても良い。
【００４６】
尚、後に詳述するが、ＲＴの発生契機となる「ベル−ベル−リプレイ」の組合せは、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においていずれの内部当選フラグも当選していないとき、若しくはＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においていずれの内部当選フラグも当選していないときで、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）が選択されたときに、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングが「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを構成する図柄の引込範囲内であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００４７】
メイン制御部４１は、前述した内部抽選処理の実行後、内部抽選処理の結果に応じて当該ゲームにおいて適用されるリール制御テーブルを、図５に示すテーブル番号０１〜１０のリール制御テーブルから選択するリール制御振分処理を行う。尚、リール制御テーブルとは、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したときにメイン制御部４１が行うリール停止処理の制御パターンを定めたテーブルであり、具体的には、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件の成立タイミング毎に引込図柄数が定められている。
【００４８】
これらリール制御テーブルのうち、テーブル番号０１のリール制御テーブルは、「チェリー−ａｎｙ−ａｎｙ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、チェリーフラグ当選時に選択される。また、テーブル番号０２のリール制御テーブルは、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、スイカフラグ当選時に選択される。また、テーブル番号０３のリール制御テーブルは、「ベル−ベル−ベル」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、ベルフラグ当選時に選択される。
【００４９】
また、テーブル番号０４のリール制御テーブルは、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、通常遊技状態及びＲＴにおいてはリプレイフラグ当選時に選択され、ＢＢゲームにおいてはＪａｃＩｎフラグの当選時に選択され、ＲＢ中においてはＪａｃフラグの当選時に選択される。
【００５０】
また、テーブル番号０５のリール制御テーブルは、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを最大１図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、テーブル番号０６のリール制御テーブルは、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルである。これらテーブル番号０５、０６のリール制御テーブルは、ともにＲＢフラグが当選している状態において選択される。
【００５１】
本実施例では、テーブル０５、０６のリール制御テーブルのどちらが選択された場合でも、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに揃えることは可能であるが、テーブル番号０５のリール制御テーブルでは、テーブル番号０６のリール制御テーブルよりも「ＢＡＲ」図柄の引込が悪いので、テーブル番号０５のリール制御テーブルが選択されたときには「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに揃えることが困難となる。また、テーブル番号０６のリール制御テーブルには、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに引き込めない場合に、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している状態でのみ導出される特殊な表示結果、いわゆるリーチ目を引き込むパターンが定められているのに対して、テーブル番号０５のリール制御テーブルには、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに引き込めない場合に、リーチ目を引き込まないパターンが定められている。このため、テーブル番号０５のリール制御テーブルが選択された場合には、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せを入賞ラインに揃えることが困難となるうえに、リーチ目も引き込まれないので、当該リール制御テーブルに基づき導出された表示結果からＢＢフラグまたはＲＢフラグに当選していることを推測することが困難となる。
【００５２】
また、テーブル番号０７のリール制御テーブルは、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを最大１図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、テーブル番号０８のリール制御テーブルは、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルである。これらテーブル番号０７、０８のリール制御テーブルは、ともにＢＢフラグが当選している状態において選択される。
【００５３】
本実施例では、テーブル番号０５、０６のリール制御テーブルと同様に、テーブル番号０７、０８のリール制御テーブルのどちらが選択された場合でも、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに揃えることは可能であるが、テーブル番号０７のリール制御テーブルでは、テーブル番号０８のリール制御テーブルよりも「黒７」図柄及び「白７」図柄の引込が悪いので、テーブル番号０７のリール制御テーブルが選択されたときには「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに揃えることが困難となる。また、テーブル番号０８のリール制御テーブルには、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに引き込めない場合に、前述したリーチ目を引き込むパターンが定められているのに対して、テーブル番号０７のリール制御テーブルには、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに引き込めない場合に、リーチ目を引き込まないパターンが定められている。このため、テーブル番号０７のリール制御テーブルが選択された場合には、「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せを入賞ラインに揃えることが困難となるうえに、リーチ目も引き込まれないので、当該リール制御テーブルに基づき導出された表示結果からＢＢフラグまたはＲＢフラグに当選していることを推測することが困難となる。
【００５４】
また、テーブル番号０９のリール制御テーブルは、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを最大４図柄の範囲でいずれかの入賞ラインに引き込むパターンを定めたテーブルであり、ＢＢフラグ及びＲＢフラグを除く内部当選フラグがいずれも当選していないときに選択される。尚、本実施例では、図３に示すように、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを構成する図柄、すなわち左リール及び中リールの「ベル」と右リールの「リプレイ」が全て引込範囲内となる間隔で配列されているので、テーブル番号０９のリール制御テーブルが選択されたときには、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングや停止順に関わらず、必ず「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うようになっている。
【００５５】
また、テーブル番号１０のリール制御テーブルは、入賞図柄の組合せ及び「ベル−ベル−リプレイ」の組合せをいずれの入賞ラインにも引き込まないパターンを定めたテーブルであり、いずれの内部当選フラグも当選していないときに選択される。
【００５６】
また、本実施例においてメイン制御部４１は、前述したリール制御振分処理の実行後、リール制御テーブルのテーブル番号毎に対応する演出パターンとその振分率とが定められた演出パターン振分テーブルと、リール制御振分処理において選択されたリール制御テーブルのテーブル番号と、を比較し、一致するリール制御テーブルに対応して定められた単数または複数の演出パターンから各々の振分率に基づいて当該ゲームにおいて適用される演出パターンを選択する演出パターン振分処理を行う。
【００５７】
このように本実施例では、演出パターン振分処理において当該ゲームに適用されるリール制御テーブルに対応して定められた演出パターンから当該ゲームの演出パターンが選択されるので、ＢＢフラグやＲＢフラグの成立状態や、ＢＢフラグやＲＢフラグを含めていずれの内部当選フラグも当選していないときのように、１つの内部当選フラグの当選に対して、異なるパターンを定めたリール制御テーブルが選択されうる場合でも、選択されたリール制御テーブルに対応して定められた演出パターンから、そのゲームの演出パターンが選択されるので、当該ゲームのリール制御のパターンに適した演出が実行されるようになる。
【００５８】
図６は、通常遊技状態において適用される演出パターン振分テーブルを示す図である。この演出パターン振分テーブルには、図６に示すように、テーブル番号０１に対応して演出パターンＡ、Ｂ、Ｎ、テーブル番号０２に対応して演出パターンＣ、Ｄ、Ｎ、テーブル番号０３に対応して演出パターンＥ、Ｆ、Ｎ、テーブル番号０４に対応して演出パターンＧ、Ｈ、Ｎ、テーブル番号０５に対応して演出パターンＩ、Ｎ、テーブル番号０６に対応して演出パターンＡ〜Ｊ、Ｎ、テーブル番号０７に対応して演出パターンＩ、Ｎ、テーブル番号０８に対応して演出パターンＡ〜Ｋ、Ｎ、テーブル番号０９に対応してＬ、テーブル番号１０に対応してＩ、Ｎ、が各々定められている。
【００５９】
これら演出パターンのうち、演出パターンＬは、テーブル番号０９のリール制御テーブルにのみ対応して定められている。すなわちＲＴの契機となる「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込むリール制御テーブルが選択されたときに、演出パターンＬが選択されるようになっている。このため、演出パターンＬに基づく演出の実行に伴いＲＴの契機となる図柄の組合せが揃ったことが報知されるので、例え、ＲＴの契機となる図柄の組合せを知らない遊技者に対してもその旨を認識させることができる。尚、本実施例では、テーブル番号０９のリール制御テーブルが選択されたときに１００％の割合で演出パターンＬが選択されるようになっているが、テーブル番号０９のリール制御テーブルが選択されたときに１００未満の割合で選択されるようにしても良い。
【００６０】
また、演出パターンＩは、テーブル番号０５、０７、１０のリール制御テーブルにのみ対応して定められている。すなわち、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＢＢ入賞の組合せやＲＢ入賞の組合せ、リーチ目を導出させることが困難に制御されるリール制御テーブルが選択されたとき、またはいずれの入賞図柄の組合せも揃わないように制御されるリール制御テーブルが選択されたときに、演出パターンＩが選択されるようになっている。このため、演出パターンＩに基づく演出の実行に伴いＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が報知されるとともに、その際、ＢＢ入賞の組合せやＲＢ入賞の組合せを狙ってリールの停止操作を行ったにも関わらず、ＢＢ入賞の組合せやＲＢ入賞の組合せが揃わない場合や、リーチ目が導出されない場合でも、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性があるので、演出パターンＩに基づく演出によりＢＢやＲＢの発生に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。更に、本実施例では、演出パターンＩがＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において、いずれの内部当選フラグも当選していないときよりも高い割合で選択されるため、演出パターンＩに基づく演出の実行に伴いＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が高い旨が報知されるので、演出パターンＩに基づく演出によりＢＢやＲＢの発生に対する遊技者の期待感を更に高めることができる。
【００６１】
本実施例においてメイン制御部４１は、前述したように通常遊技状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに、通常遊技状態よりもリプレイフラグの当選確率を高めるＲＴに制御する。本実施例では、リプレイフラグが当選した際に、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が選択されるので、ＲＴに制御されることによりリプレイ入賞の発生率も高まるようになっている。
【００６２】
「ベル−ベル−リプレイ」の組合せは、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）が選択されたときに、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングが「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを構成する図柄の引込範囲内であれば有効化された入賞ラインに揃う。
【００６３】
また、本実施例では、前述のように「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ、すなわちＲＴに制御される契機となる図柄の組合せを構成する図柄が全て引込範囲内に収まる配列とされており、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）が選択された場合には、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングや順番、すなわちストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作手順に関わらず、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが必ず入賞ラインに揃うようになっている。
【００６４】
また、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）は、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においていずれの内部当選フラグも当選していないとき、若しくはＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においていずれの内部当選フラグも当選していないときに選択されるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うことにより、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が報知される。更に、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御（テーブル番号０９のリール制御テーブル）は、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態よりも高い割合で選択されるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うことにより、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が高い旨が報知される。
【００６５】
また、本実施例では、前述のようにＲＴ中においてはリプレイフラグが高確率で当選するとともに、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてリプレイフラグが当選した場合には、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０６〜０８のリール制御テーブル）よりもリプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が優先して選択されるので、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御されると、当該ＲＴが終了するまでの間、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となる。
【００６６】
尚、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてリプレイフラグが当選した場合に、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が１００％の割合で選択されるようになっているが、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてリプレイフラグが当選した場合には、少なくともリプレイ入賞の組合せを引き込む制御がＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御よりも高い割合で選択されるようになっていれば良い。
【００６７】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに０〜７のゲーム数から当該ＲＴのゲーム数が選択され、選択されたゲーム数にわたりＲＴに制御されるようになっている。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃った場合には、ＲＴゲーム数として０Ｇ、３Ｇ、５Ｇ、７Ｇからなるゲーム数が２：１：４：３の割合で選択されるのに対して、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃った場合には、ＲＴゲーム数として０Ｇ、３Ｇ、５Ｇからなるゲーム数が２：４：４の割合で選択されるようになっている。すなわちＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御されるＲＴゲーム数の期待値｛選択されうるゲーム数とその選択率を考慮して算出されたゲーム数の平均値：（３Ｇ×１＋５Ｇ×４＋７Ｇ×３）／１０＝４．４Ｇ｝の方が、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御されるＲＴゲーム数の期待値｛（３Ｇ×４＋５Ｇ×４）／１０＝３．２Ｇ｝よりも高くなるようにＲＴゲーム数が選択されるようになっている。このため、ＲＴに制御されたゲーム数が長いほど、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選が期待できる。
【００６８】
また、メイン制御部４１は、ＲＴに制御している間、複数ゲームにわたり連続して実施される連続予告が実行されたり、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性を報知する予告演出の頻度が通常遊技状態よりも高まる前兆状態に制御する。また、前述のようにＲＴは、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態よりも高い割合で揃う「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが出現したことを契機に制御されるので、前兆状態に制御され、連続予告が実行されたり、予告演出の頻度が高まることに伴ってＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が高い旨が報知される。また、本実施例では、前兆状態のパターンとして複数の前兆パターンが定められているとともに、ＲＴゲーム数が選択された際に、そのゲーム数に対応する前兆パターンを選択し、選択した前兆パターンに基づく前兆状態に制御されるようになっている。
【００６９】
次に、本実施例における遊技制御基板４０のメイン制御部４１がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図７のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【００７０】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う（Ｓａ１）。
【００７１】
次いで、ＢＥＴ処理（Ｓａ２）、内部抽選処理（Ｓａ３）、リール制御振分処理（Ｓａ４）、演出パターン振分処理（Ｓａ５）、リール回転処理（Ｓａ６）、リール停止処理（Ｓａ７）、入賞判定処理（Ｓａ８）、払出処理（Ｓａ９）、ＲＴ処理（Ｓａ１０）、フラグ更新処理（Ｓａ１１）、遊技状態更新処理（Ｓａ１２）を繰返し実行するループ処理に移行する。
【００７２】
Ｓａ２のステップにおけるＢＥＴ処理では、メダルやクレジットを受付可能な状態で待機し、メダルやクレジットの受付に応じて賭数を設定し、スタートスイッチ７の操作が検出された時点で賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイ入賞が発生した場合には、前回のゲームと同じ賭数を設定する。
【００７３】
Ｓａ３のステップにおける内部抽選処理では、Ｓａ２のステップにおけるスタートスイッチ７の検出によるゲームスタートと同時に取得した乱数値と各入賞の当選確率を定めた内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果に応じて内部当選フラグを設定する処理を実行する。
【００７４】
Ｓａ４のステップにおけるリール制御振分処理では、内部当選フラグ及び遊技状態を確認し、内部当選フラグの当選状況及び遊技状態に応じたリール制御テーブルを選択する処理を実行する。
【００７５】
Ｓａ５のステップにおける演出パターン振分処理では、Ｓａ４のステップにおけるリール制御振分処理において選択したリール制御テーブルや現在の状態を確認し、リール制御テーブルや現在の状態に応じて演出パターンを選択する処理を実行する。
【００７６】
Ｓａ６のステップにおけるリール回転処理では、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが定速回転した時点でストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作を有効とする。
【００７７】
Ｓａ７のステップにおけるリール停止処理では、遊技者によるストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作が検出されるか、リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが定速回転した時点から遊技者によるストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作が検出されることなく自動停止時間が経過したこと、すなわち各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したことに応じて対応するリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転を停止させる処理を実行する。このリール停止処理では、Ｓａ４のステップにおいて選択したリール制御テーブルに基づいてリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒを停止させる制御を行う。
【００７８】
Ｓａ８のステップにおける入賞判定処理では、Ｓａ７のステップにおいて全てのリール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの回転が停止されたと判定した時点で、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
【００７９】
Ｓａ９のステップにおける払出処理では、Ｓａ８のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
【００８０】
Ｓａ１０のステップにおけるＲＴ処理では、ＲＴの制御に関連する処理を行う。
【００８１】
Ｓａ１１のステップにおけるフラグ更新処理では、Ｓａ３のステップにおいて当選した内部当選フラグのクリアまたは持越を行うための処理を行う。具体的には、当該ゲームにおいてのみ有効な内部当選フラグをクリアする処理を行う。また、ＢＢフラグ及びＲＢフラグは、その内部当選フラグによって許容されたＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生しない場合においてクリアせずに次のゲームに持ち越し、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞が発生した場合に対応するＢＢフラグまたはＲＢフラグをクリアする処理を行う。
【００８２】
Ｓａ１２のステップにおける遊技状態更新処理では、ＢＢやＲＢの制御に関連する処理を行う。
【００８３】
図８は、Ｓａ８の内部抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【００８４】
内部抽選処理では、まず、図示しない乱数発生回路からスタートスイッチ７の検出に伴ってサンプリングされた乱数値を取得する（Ｓｂ１）。そして、当該ゲームがＢＢゲームであるか否かを確認し（Ｓｂ２）、ＢＢゲームであれば、ＢＢゲームにおいて対象となる内部当選フラグ（チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、ＪａｃＩｎフラグ）の当選確率が定められたＢＢ用テーブル（図示略）を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ３）。
【００８５】
また、Ｓｂ２のステップにおいて当該ゲームがＢＢゲームでない場合には、当該ゲームがＲＢゲームであるか否かを確認し（Ｓｂ４）、ＲＢゲームであれば、ＲＢゲームにおいて対象となる内部当選フラグ（Ｊａｃフラグ）の当選確率が定められたＲＢ用テーブル（図示略）を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ５）。
【００８６】
また、Ｓｂ４のステップにおいて当該ゲームがＲＢゲームでない場合には、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの持越（当選）中であるか否かを確認し（Ｓｂ６）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの持越中であれば、ＲＴ中を示すＲＴ中フラグがセットされているか否かに基づいてＲＴ中か否かを確認し（Ｓｂ７）、ＲＴ中であれば、図９に示すように、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグ（ＢＢフラグ、ＲＢフラグ、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ）のうち、ＢＢフラグ及びＲＢフラグを除く内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率として通常遊技状態において適用される通常テーブルのリプレイフラグの当選確率（１／７．３）よりも高い確率（１／１．２）が定められ、リプレイフラグ以外の内部当選フラグの当選確率が前述した通常テーブルと同一に定められたＲＴテーブル２を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ８）。また、Ｓｂ７のステップにおいてＲＴ中でなければ、図９に示すように、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグのうち、ＢＢフラグ及びＲＢフラグを除く内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、これら内部当選フラグの当選確率が前述した通常テーブルと同一に定められた当選中テーブルを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ９）。
【００８７】
また、Ｓｂ６のステップにおいてＢＢフラグまたはＲＢフラグの持越中でない場合には、ＲＴ中か否かを確認し（Ｓｂ１０）、ＲＴ中であれば、図９に示すように、通常遊技状態において対象となる全ての内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率として前述したＲＴテーブル２と同一、すなわち前述した通常テーブルのリプレイフラグの当選確率（１／７．３）よりも高い確率（１／１．２）が定められ、リプレイフラグ以外の内部当選フラグの当選確率が前述した通常テーブルと同一に定められたＲＴテーブル１を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ１１）。
【００８８】
また、Ｓｂ１０のステップにおいてＲＴ中でない場合には、図９に示すように、通常遊技状態において対象となる全ての内部当選フラグの当選確率が定められた通常テーブルを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする（Ｓｂ１２）。
【００８９】
次いで、Ｓｂ１のステップにおいて取得した乱数値と、セットされた内部当選確率テーブルとを比較し（Ｓｂ１３）、この比較結果に基づいて当選した内部当選フラグがあるか否かを確認し、当選していればその内部当選フラグを設定する（Ｓｂ１４）。
【００９０】
図１０は、Ｓａ４のステップにおけるリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【００９１】
リール制御振分処理では、まず、リプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれかが当選しているか否かを確認し（Ｓｃ１）、リプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれかが当選している場合には、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ２）。
【００９２】
また、Ｓｃ１のステップにおいてリプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれも当選していない場合には、小役入賞の発生を許容する内部当選フラグ（以下小役フラグと称す）が当選しているか否かを確認し（Ｓｃ３）、小役フラグが当選している場合には、テーブル番号０１〜０３のリール制御テーブルから、当該小役フラグが許容する小役入賞の組合せを揃えることが可能なリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ４）。
【００９３】
また、Ｓｃ３のステップにおいて小役フラグが当選していない場合には、ＢＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｃ５）、ＢＢフラグが当選している場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｃ６）。そして、ＲＴ中であればテーブル番号０８のリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ７）。また、Ｓｃ６のステップにおいてＲＴ中でなければ、テーブル番号０７・０８・０９のリール制御テーブルを１：３：１の割合で選択する（Ｓｃ８）。すなわちテーブル番号０７のリール制御テーブルを１／５の割合で選択し、テーブル番号０８のリール制御テーブルを３／５の割合で選択し、テーブル番号０９のリール制御テーブルを１／５の割合で選択する。
【００９４】
また、Ｓｃ５のステップにおいてＢＢフラグが当選していない場合には、ＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｃ９）、ＲＢフラグが当選している場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｃ１０）。そして、ＲＴ中であればテーブル番号０６のリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ１１）。また、Ｓｃ１０のステップにおいてＲＴ中でなければ、テーブル番号０５・０６・０９のリール制御テーブルを１：３：１の割合で選択する（Ｓｃ１２）。すなわちテーブル番号０５のリール制御テーブルを１／５の割合で選択し、テーブル番号０６のリール制御テーブルを３／５の割合で選択し、テーブル番号０９のリール制御テーブルを１／５の割合で選択する。
【００９５】
また、Ｓｃ９のステップにおいてＲＢフラグが当選していない場合には、ＲＴ中か否かを確認し（Ｓｃ１３）、ＲＴ中であれば、テーブル番号１０のリール制御テーブルを選択する（Ｓｃ１４）。また、Ｓｃ１３のステップにおいてＲＴ中でなければ、テーブル番号０９・１０のリール制御テーブルを１：２５０の割合で選択する（Ｓｃ１５）。すなわちテーブル番号０９のリール制御テーブルを１／２５１の割合で選択し、テーブル番号１０のリール制御テーブルを２５０／２５１の割合で選択する。
【００９６】
図１１は、Ｓａ５のステップにおける演出パターン振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【００９７】
演出パターン振分処理では、まず、ＢＢ中を示すＢＢ中フラグまたはＲＢ中を示すＲＢ中フラグがセットされているか否かに基づいてＢＢ中またはＲＢ中か否かを確認し（Ｓｄ１）、ＢＢ中またはＲＢ中であれば、遊技状態に応じてＢＢ用の演出パターンまたはＲＢ用の演出パターンを選択する（Ｓｄ２）。
【００９８】
Ｓｄ１のステップにおいてＢＢ中でもＲＢ中でもなければ、ＲＴ中か否か等に基づいて前兆状態中か否かを確認し（Ｓｄ３）、前兆状態中であれば、当該前兆状態の前兆パターン及び前兆状態の残りゲーム数に基づいて演出パターンを選択する（Ｓｄ４）。
【００９９】
Ｓｄ２のステップにおいて前兆状態中でなければ、当該ゲームのリール制御テーブルのテーブル番号と、演出パターン振分テーブルと、を比較し（Ｓｄ５）、一致するリール制御テーブルのテーブル番号に対応して定められた単数または複数の演出パターンから各々の振分率に基づいて演出パターンを選択する（Ｓｄ６）。
【０１００】
図１２は、Ｓａ１０のステップにおけるＲＴ処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【０１０１】
ＲＴ処理では、まず、ＢＢ中またはＲＢ中か否かを確認し（Ｓｅ１）、ＢＢ中またはＲＢ中でない場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｅ２）。
【０１０２】
Ｓｅ２のステップにおいてＲＴ中でなければ、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったか否かを確認し（Ｓｅ３）、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃っていれば、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｅ４）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選していれば、０Ｇ・３Ｇ・５Ｇ・７Ｇからなるゲーム数を、２：１：４：３の割合で選択する（Ｓｅ５）。また、Ｓｅ５のステップにおいてＢＢフラグもＲＢフラグも当選していなければ、０Ｇ・３Ｇ・５Ｇからなるゲーム数を、２：４：４の割合で選択する（Ｓｅ６）。そして、Ｓｅ５またはＳｅ６のステップにおいて０Ｇを選択したか否かを確認し（Ｓｅ７）、０Ｇ以外のゲーム数を選択していれば、ＲＴ中を示すＲＴ中フラグをセットし（Ｓｅ８）、ＲＴを開始させる。そして、Ｓｅ５またはＳｅ６のステップにおいて選択したゲーム数をＲＴゲーム数としてセットし（Ｓｅ９）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かやＳｅ５またはＳｅ６のステップにおいて選択したＲＴゲーム数に対応して定められた前兆パターンから、いずれか１つの前兆パターンを選択し（Ｓｅ１０）、選択した前兆パターンをセットする（Ｓｅ１１）。すなわちＳｅ５またはＳｅ６のステップにおいて選択したＲＴゲーム数に応じた前兆パターンを選択する。
【０１０３】
また、Ｓｅ２のステップにおいてＲＴ中でなければ、ＲＴゲーム数を１減算し（Ｓｅ１２）、ＲＴゲーム数が０であるか否かを確認し（Ｓｅ１３）、ＲＴゲーム数が０であればＲＴ中フラグをクリアしてＲＴを終了させる（Ｓｅ１４）。
【０１０４】
本実施例のスロットマシン１では、メイン制御部４１からサブ制御部９１に対して演出パターンコマンドを含む複数種類のコマンドが遊技の進行状況に応じて送信される。
【０１０５】
内部当選コマンドは、演出パターン振分処理において選択された演出パターン、すなわち当該ゲームにおいて適用される演出パターンを示すコマンドであり、ゲームが開始したときに送信される。
【０１０６】
図１３は、本実施例における演出制御基板９０に搭載されたサブ制御部９１が実行する各種制御内容を示すフローチャートである。
【０１０７】
サブ制御部９１は、まず、電源が投入されると、初期設定を行う（Ｓｆ１）。具体的には、各部の接続チェックや各レジスタの設定等を行い、電源断前の演出状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う。初期設定の後、メイン制御基板４０から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する（Ｓｆ２）。
【０１０８】
この状態でコマンドを受信した場合には、受信したコマンドが演出パターンコマンドか否かを確認し（Ｓｆ３）、演出パターンコマンドであれば、演出パターンコマンドが示す演出パターンをセットする（Ｓｆ４）。そして、現在セットされている演出パターン及び受信したコマンドに対応して定められた制御パターンを選択し、選択した制御パターンに応じて各部を制御する演出実行処理を行って（Ｓｆ５）、再びＳｆ２のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態に戻る。
【０１０９】
尚、本実施例では、メイン制御部４１が選択した演出パターンに基づいてサブ制御部９１が各部の制御を行うようになっているが、メイン制御部４１からのコマンドに基づいてサブ制御部９１が演出パターンを選択するようにしても良い。
【０１１０】
以上説明したように、本実施例におけるスロットマシン１では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを契機にＲＴに制御され、これに伴い前兆状態に制御されるので、前兆状態、すなわちＢＢフラグやＲＢフラグに当選している可能性が報知される演出状態の開始契機がわかりやすくなり、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったこと及びそれに伴う前兆状態の双方にてＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御され、リプレイフラグが当選したときには、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御がＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御よりも優先され、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となり、遊技者はＢＢフラグやＲＢフラグが当選しているか否かを判別しづらくなるため、前兆状態による遊技者の期待感を効果的に高めることができるうえに、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることができない場合でも、リプレイ入賞の組合せが揃ってリプレイゲームが付与され、メダルを用いることなくゲームを行えるので、ＢＢフラグやＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
【０１１１】
尚、本実施例では、特別遊技状態としてＢＢやＲＢを適用しているが、例えば、特定の入賞を発生させるための導出条件を満たす操作手順が報知されるアシストタイム（ＡＴ）、少なくともいずれか１つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒが操作された時点で表示されている図柄を停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム（ＣＴ）等の遊技状態を特別遊技状態として適用するようにしても良い。
【０１１２】
また、本実施例では、演出パターン振分処理において当該ゲームに適用されるリール制御テーブルに対応して定められた演出パターンから当該ゲームの演出パターンが選択されるので、ＢＢフラグやＲＢフラグの成立状態や、ＢＢフラグやＲＢフラグを含めていずれの内部当選フラグも当選していないときのように、１つの内部当選フラグの当選に対して、異なるパターンを定めたリール制御テーブルが選択される場合でも、選択されたリール制御テーブルに対応して定められた演出パターンから、そのゲームの演出パターンが選択されるので、当該ゲームのリール制御のパターンに適した演出が実行されるようになり、より興趣の高い演出を行うことができる。
【０１１３】
また、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴの契機となる表示態様と、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においてＲＴの契機となる表示態様と、が、ともに「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃うこと、すなわちともに同一態様の表示結果であり、ＲＴの契機となる表示態様からＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かを判別することができなくなるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったこと及びそれに伴う前兆状態の双方にてＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
【０１１４】
尚、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込むリール制御テーブルとして、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かに関わらず、１種類のリール制御テーブルが適用されているが、例えば、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを優先的に引き込む入賞ラインの異なる複数種のリール制御テーブルを適用し、これら複数種のリール制御テーブルを、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態か否かによって異なる割合で選択するようにしても良く、これにより、ＲＴの契機となる「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃う入賞ラインによって、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選している可能性を変化させることができるので、これら「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃った際の興趣を高めることができる。
【０１１５】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに、ＲＴゲーム数が複数の異なるゲーム数から選択され、選択されたゲーム数にわたりＲＴに制御されるようになっており、ＲＴ及び前兆状態に制御されるゲーム数が変動するので、ＲＴ及び前兆状態に制御された際の興趣を更に高めることができる。
【０１１６】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに、ＲＴゲーム数が０Ｇを含む複数の異なるゲーム数から選択され、０Ｇが選択されたときには、ＲＴに制御されないようになっており、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃った後、前兆状態に制御されないことがあるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことのみでもＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が報知されるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことに伴う遊技者の期待感をより一層高めることができる。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴゲーム数として０Ｇが選択された場合には、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となるＲＴを経ずとも、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることができるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うことに伴う遊技者の期待感を更に高めることができる。
【０１１７】
また、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値（４．４Ｇ）が、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値（３．２Ｇ）よりも高いので、前兆状態が継続する毎にＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。更に、本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態の最大ゲーム数は５Ｇであるのに対してＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態は、最大で７Ｇにわたり制御されるので、前兆状態が６Ｇ以上継続することで、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選が告知されるので遊技者の期待感を最大限に高めることができる。
【０１１８】
尚、本実施例では、ＲＴの契機となる図柄が揃ったときに、複数のゲーム数からＲＴゲーム数が選択されるようになっているが、ＲＴゲーム数が常に単一のゲーム数であっても良い。また、この場合には、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においてＲＴの契機となる図柄が揃ったときのＲＴゲーム数と、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴの契機となる図柄が揃ったときのＲＴゲーム数と、を異ならせるようにしても良い。
【０１１９】
また、本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態と、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態とで、一部共通するゲーム数（０Ｇ・３Ｇ・５Ｇ）からＲＴゲーム数が選択されるようになっているが、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態と、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態とで、ともに共通のゲーム数からＲＴゲーム数が選択されるようにしたり、各々異なるゲーム数からＲＴゲーム数が選択されるようにしても良い。
【０１２０】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに選択されたＲＴゲーム数に対応して定められた前兆パターンが選択され、ＲＴ中においては、当該選択された前兆パターンに基づく前兆状態に制御されるので、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せが優先的に引き込まれる状態となるタイミングに合わせて前兆状態に制御することができる。
【０１２１】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ、すなわちＲＴに制御される契機となる図柄の組合せを構成する図柄が全て引込範囲内に収まる配列とされており、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを入賞ラインに揃えることが可能に制御される場合には、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立したタイミングや順番、すなわちストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒの操作手順に関わらず、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが必ず入賞ラインに揃うので、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性を確実に報知することができる。
【０１２２】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、ＲＴに制御される契機となる図柄の組合せを構成する図柄が各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒに対して引込範囲を越えた間隔となるように配列し、これら構成図柄の引込範囲内において各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒの停止条件が成立しなければＲＴに制御される契機となる図柄の組合せが揃わないようにしたり、各リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒが所定の導出条件を満たす順番で操作されなければＲＴに制御される契機となる図柄の組合せが揃わないようにしたりしても良い。
【０１２３】
また、本実施例では、前述のようにＢＢフラグやＲＢフラグが当選している可能性を報知するためのＲＴを適用しているが、当該ＲＴに加えて、例えば、ＢＢやＲＢの終了後に、リプレイフラグ以外の内部当選フラグの当選確率は変動せずにリプレイフラグの当選確率のみが高まるＲＴ、すなわち遊技者にとって有利となるＲＴに制御するようにしても良く、このようにすれば、メダルの減少量を抑えつつメダルを獲得することが可能となるので、興趣を高めることができる。
【実施例２】
【０１２４】
次に、本発明が適用されたスロットマシンの実施例２について説明する。尚、本実施例のスロットマシンは、実施例１とほぼ同一の構成であるため、同一の構成については同じ符号を用いることで詳細な説明は省略し、ここでは、主に異なる点について説明する。
【０１２５】
本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに０〜５のゲーム数から当該ＲＴのゲーム数が選択され、選択されたゲーム数にわたりＲＴに制御されるようになっている。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せが揃うまでの間、ＲＴに制御されるようになっている。
【０１２６】
本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったことを契機とするＲＴに制御されている間、前兆状態に制御されるようになっている。
【０１２７】
また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったときに、０〜５のゲーム数から前兆演出に制御される前兆ゲーム数が選択されるようになっており、ＲＴの開始から、その際選択された前兆ゲーム数に到達するまでの間、前兆状態に制御されるようになっている。
【０１２８】
また、前兆状態のパターンとして複数の前兆パターンが定められているとともに、ＲＴゲーム数または前兆ゲーム数が選択された際に、そのゲーム数に対応する前兆パターンを選択し、選択した前兆パターンに基づく前兆状態に制御するようになっている。
【０１２９】
本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選したときには、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数に到達していない場合に、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０６〜０８のリール制御テーブル）よりもリプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が優先して選択され、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数を越えている場合に、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）よりもＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０６〜０８のリール制御テーブル）が優先して選択されるようになっており、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御されると、当該ＲＴに制御されたゲーム数が前兆ゲーム数に到達するまでの間、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となる。また、ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数を越えている場合でも、通常遊技状態においてリプレイ入賞の組合せが揃う確率（１／７．３）に近い確率でリプレイ入賞の組合せが揃うように、リプレイフラグの当選時に一定の割合でリプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が選択されるようになっている。本実施例では、ＲＴ中にリプレイフラグが１／１．２で当選するので、リプレイフラグの当選時に１／６の割合でリプレイ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０４のリール制御テーブル）が選択され、１／７．２の確率でリプレイ入賞の組合せが揃うようになっている。このため、前兆状態が終了してＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御（テーブル番号０６〜０８のリール制御テーブル）が優先して選択される状態となっても、メダルの減少量が通常遊技状態よりも多くなってしまうことを防止できる。
【０１３０】
尚、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選し、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数に到達していない場合に、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御が１００％の割合で選択されるようになっているが、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選し、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数に到達していない場合には、少なくともリプレイ入賞の組合せを引き込む制御がＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御よりも高い割合で選択されるようになっていれば良い。
【０１３１】
また、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選し、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数を越えている場合に、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御がリプレイ入賞の組合せを引き込む制御よりも高い割合で選択されるようになっているが、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態におけるＲＴ中においてリプレイフラグが当選し、当該ＲＴに制御されてからのゲーム数が前兆ゲーム数を越えている場合には、少なくともＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御がリプレイ入賞の組合せを引き込む制御よりも高い割合で選択されるようになっていれば良く、例えば、このような場合に、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御が１００％の割合で選択されるようにしても良い。
【０１３２】
また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃った場合には、前兆ゲーム数として０Ｇ、３Ｇ、５Ｇ、７Ｇからなるゲーム数が２：１：４：３の割合で選択されるのに対して、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃った場合には、ＲＴゲーム数として０Ｇ、３Ｇ、５Ｇからなるゲーム数が２：４：４の割合で選択されるようになっている。すなわちＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値｛（３Ｇ×１＋５Ｇ×４＋７Ｇ×３）／１０＝４．４Ｇ｝の方が、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値｛（３Ｇ×４＋５Ｇ×４）／１０＝３．２Ｇ｝よりも高くなるように前兆ゲーム数及びＲＴゲーム数が選択されるようになっている。このため、前兆状態に制御されたゲーム数が長いほど、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選が期待できる。
【０１３３】
図１４は、本実施例おけるリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【０１３４】
本実施例のリール制御振分処理では、まず、小役フラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ１）、小役フラグが当選している場合には、テーブル番号０１〜０３のリール制御テーブルから、当該小役フラグが許容する小役入賞の組合せを揃えることが可能なリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ２）。
【０１３５】
また、Ｓｇ１のステップにおいて小役フラグが当選していない場合には、ＢＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ３）、ＢＢフラグが当選している場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｇ４）。そして、ＲＴ中であれば、リプレイフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ５）、リプレイフラグが当選していなければテーブル番号０８のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ６）。また、Ｓｇ５のステップにおいてリプレイフラグが当選していれば、更に前兆ゲーム数が０か否かを確認し（Ｓｇ７）、前兆ゲーム数が０でない場合、すなわち前兆ゲーム数が１以上の場合には、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ８）。また、Ｓｇ７のステップにおいて前兆ゲーム数が０であれば、テーブル番号０４・０８のリール制御テーブルを１：５の割合で選択する（Ｓｇ９）。すなわちテーブル番号０４のリール制御テーブルを１／６の割合で選択し、テーブル番号０８のリール制御テーブルを５／６の割合で選択する。また、Ｓｇ４のステップにおいてＲＴ中でなければ、リプレイフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ１０）、リプレイフラグが当選していれば、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択し（Ｓｇ１１）、リプレイフラグが当選していなければ、テーブル番号０７・０８・０９のリール制御テーブルを１：３：１の割合で選択する（Ｓｇ１２）。すなわちテーブル番号０７のリール制御テーブルを１／５の割合で選択し、テーブル番号０８のリール制御テーブルを３／５の割合で選択し、テーブル番号０９のリール制御テーブルを１／５の割合で選択する。
【０１３６】
また、Ｓｇ３のステップにおいてＢＢフラグが当選していない場合には、ＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ１３）、ＲＢフラグが当選している場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｇ１４）。そして、ＲＴ中であれば、リプレイフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ１５）、リプレイフラグが当選していなければテーブル番号０６のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ１６）。また、Ｓｇ１５のステップにおいてリプレイフラグが当選していれば、更に前兆ゲーム数が０か否かを確認し（Ｓｇ１７）、前兆ゲーム数が０でない場合、すなわち前兆ゲーム数が１以上の場合には、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ１８）。また、Ｓｇ１７のステップにおいて前兆ゲーム数が０であれば、テーブル番号０４・０６のリール制御テーブルを１：５の割合で選択する（Ｓｇ１９）。すなわちテーブル番号０４のリール制御テーブルを１／６の割合で選択し、テーブル番号０６のリール制御テーブルを５／６の割合で選択する。また、Ｓｇ１４のステップにおいてＲＴ中でなければ、リプレイフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ２０）、リプレイフラグが当選していれば、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択し（Ｓｇ２１）、リプレイフラグが当選していなければ、テーブル番号０５・０６・０９のリール制御テーブルを１：３：１の割合で選択する（Ｓｇ２２）。すなわちテーブル番号０５のリール制御テーブルを１／５の割合で選択し、テーブル番号０６のリール制御テーブルを３／５の割合で選択し、テーブル番号０９のリール制御テーブルを１／５の割合で選択する。
【０１３７】
また、Ｓｇ１３のステップにおいてＲＢフラグが当選していない場合には、リプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれかが当選しているか否かを確認し（Ｓｇ２３）、リプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれかが当選している場合には、テーブル番号０４のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ２４）。
【０１３８】
また、Ｓｇ２３のステップにおいてリプレイフラグ、ＪａｃＩｎフラグ、Ｊａｃフラグのいずれも当選していない場合には、ＲＴ中か否かを確認し（Ｓｇ２５）、ＲＴ中であればテーブル番号１０のリール制御テーブルを選択する（Ｓｇ２６）。また、Ｓｇ２５のステップにおいてＲＴ中でなければ、テーブル番号０９・１０のリール制御テーブルを１：２５０の割合で選択する（Ｓｇ２７）。すなわちテーブル番号０９のリール制御テーブルを１／２５１の割合で選択し、テーブル番号１０のリール制御テーブルを２５０／２５１の割合で選択する。
【０１３９】
図１５は、本実施例におけるＲＴ処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【０１４０】
本実施例のＲＴ処理では、まず、ＢＢ中またはＲＢ中か否かを確認し（Ｓｈ１）、ＢＢ中またはＲＢ中でない場合には、ＲＴ中か否かを確認する（Ｓｈ２）。
【０１４１】
Ｓｈ２のステップにおいてＲＴ中でなければ、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃ったか否かを確認し（Ｓｈ３）、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが有効な入賞ラインに揃っていれば、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｈ４）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選していれば、０Ｇ・３Ｇ・５Ｇ・７Ｇからなるゲーム数を、２：１：４：３の割合で選択する（Ｓｈ５）。そして、Ｓｈ５のステップにおいて０Ｇを選択したか否かを確認し（Ｓｈ６）、０Ｇ以外のゲーム数を選択していれば、ＲＴ中を示すＲＴ中フラグをセットし（Ｓｈ７）、ＲＴを開始させる。そして、Ｓｈ５のステップにおいて選択したゲーム数を前兆ゲーム数としてセットし（Ｓｈ８）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かやＳｈ５のステップにおいて選択した前兆ゲーム数に対応して定められた前兆パターンから、いずれか１つの前兆パターンを選択し（Ｓｈ９）、選択した前兆パターンをセットする（Ｓｈ１０）。すなわちＳｈ５のステップにおいて選択した前兆ゲーム数に応じた前兆パターンを選択する。
【０１４２】
また、Ｓｈ４のステップにおいてＢＢフラグもＲＢフラグも当選していなければ、０Ｇ・３Ｇ・５Ｇからなるゲーム数を、２：４：４の割合で選択する（Ｓｈ１１）。そして、Ｓｈ１１のステップにおいて０Ｇを選択したか否かを確認し（Ｓｈ１２）、０Ｇ以外のゲーム数を選択していれば、ＲＴ中を示すＲＴ中フラグをセットし（Ｓｈ１３）、ＲＴを開始させる。そして、Ｓｈ１１のステップにおいて選択したゲーム数をＲＴゲーム数としてセットし（Ｓｈ１４）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かやＳｈ１１のステップにおいて選択したＲＴゲーム数に対応して定められた前兆パターンから、いずれか１つの前兆パターンを選択し（Ｓｈ１５）、選択した前兆パターンをセットする（Ｓｈ１０）。すなわちＳｈ１１のステップにおいて選択したＲＴゲーム数に応じた前兆パターンを選択する。
【０１４３】
また、Ｓｈ２のステップにおいてＲＴ中でなければ、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選しているか否かを確認し（Ｓｈ１６）、ＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選していなければ、ＲＴゲーム数を減算する（Ｓｈ１７）。そして、ＲＴゲーム数が０か否かを確認し（Ｓｈ１８）、ＲＴゲーム数が０であればＲＴ中フラグをクリアしてＲＴを終了させる（Ｓｈ１９）。
【０１４４】
また、Ｓｈ１６のステップにおいてＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選していれば、前兆ゲーム数を減算する（Ｓｈ２０）。尚、前兆ゲーム数が既に０の場合には、０を維持する。そして、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せが揃ったか否かを確認し（Ｓｈ２１）、ＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せが揃った場合には、ＲＴ中フラグをクリアしてＲＴを終了させる（Ｓｈ２２）。
【０１４５】
以上説明したように、本実施例におけるスロットマシンでは、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを契機にＲＴに制御され、これに伴い前兆状態に制御されるので、前兆状態、すなわちＢＢフラグやＲＢフラグに当選している可能性が報知される演出状態の開始契機がわかりやすくなり、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったこと及びそれに伴う前兆状態の双方にてＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御された後、前兆ゲーム数が経過するまでにリプレイフラグが当選したときには、リプレイ入賞の組合せを引き込む制御がＢＢ入賞またはＲＢ入賞の組合せを引き込む制御よりも優先され、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となり、遊技者はＢＢフラグやＲＢフラグが当選しているか否かを判別しづらくなるため、前兆状態による遊技者の期待感を効果的に高めることができるうえに、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることができない場合でも、リプレイ入賞の組合せが揃ってリプレイゲームが付与され、メダルを用いることなくゲームを行えるので、ＢＢフラグやＲＢフラグの成立状態においてＲＴに制御されても遊技者に不利益が生じてしまうことを防止できる。
【０１４６】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに、ＲＴゲーム数または前兆ゲーム数が複数の異なるゲーム数から選択され、選択されたゲーム数にわたり前兆状態に制御されるようになっており、前兆状態に制御されるゲーム数が変動するので、前兆状態に制御された際の興趣を更に高めることができる。
【０１４７】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに、ＲＴゲーム数及び前兆ゲーム数が０Ｇを含む複数の異なるゲーム数から選択されるようになっており、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃った後、前兆状態に制御されないことがあるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことのみでもＢＢフラグまたはＲＢフラグが当選している可能性が報知されるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことに伴う遊技者の期待感をより一層高めることができる。また、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において前兆ゲーム数として０Ｇが選択されたときには、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることが困難となる状態を経ずとも、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せを揃えることができるので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うことに伴う遊技者の期待感を更に高めることができる。
【０１４８】
また、本実施例では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値（４．４Ｇ）が、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態のゲーム数の期待値（３．２Ｇ）よりも高いので、前兆状態が継続する毎にＢＢやＲＢに対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。更に、本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態において制御される前兆状態の最大ゲーム数は５Ｇであるのに対してＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態において制御される前兆状態は、最大で７Ｇにわたり制御されるので、前兆状態が６Ｇ以上継続することで、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの当選が告知されるので遊技者の期待感を最大限に高めることができる。
【０１４９】
尚、本実施例では、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態においてＲＴの契機となる図柄が揃ったときに、複数のゲーム数からＲＴゲーム数が選択されるようになっているが、ＲＴゲーム数が常に単一のゲーム数であっても良い。また、ＢＢフラグ及びＲＢフラグの成立状態においてＲＴの契機となる図柄が揃ったときに、複数のゲーム数から前兆ゲーム数が選択されるようになっているが、前兆ゲーム数が常に単一のゲーム数であっても良い。また、ＲＴゲーム数及び前兆ゲーム数が常に単一のゲーム数の場合には、双方のゲーム数が同一ゲーム数であっても良いし、異なるゲーム数であっても良い。
【０１５０】
また、本実施例では、ＲＴゲーム数及び前兆ゲーム数が、一部、共通するゲーム数（０Ｇ・３Ｇ・５Ｇ）から選択されるようになっているが、ＲＴゲーム数及び前兆ゲーム数が、ともに共通のゲーム数から選択されるようにしたり、各々異なるゲーム数から選択されるようにしても良い。
【０１５１】
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったときに選択されたＲＴゲーム数または前兆ゲーム数に対応して定められた前兆パターンが選択され、当該選択された前兆パターンに基づく前兆状態に制御されるので、ＢＢ入賞やＲＢ入賞の組合せが優先的に引き込まれる状態となるタイミングに合わせて前兆状態に制御することができる。
【０１５２】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【０１５３】
例えば、前述した実施例１及び実施例２では、ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態であるか否かに関わらず、ＲＴ中においては、ＲＴの契機となる「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを引き込む制御が選択されないようになっている。すなわち、すでにＲＴに制御されている状態においては、ＲＴの契機となる図柄の組合せが揃うことがなく、ＲＴの開始に伴う制御を再度行わずに済むうえに、前兆状態中に再び新たな前兆状態が開始してしまうようなことがないが、本発明はこれに限定されるものではなく、ＲＴ中においてＲＴの契機となる図柄の組合せを引き込む制御が選択されるようにしても良い。尚、この場合には、ＲＴ中にＲＴの契機となる図柄の組合せが揃うことに伴って再度ＲＴを開始するようにしても良いし、ＲＴ中にＲＴの契機となる図柄の組合せが揃ってもこれに伴うＲＴは開始させずに元からのＲＴを継続するようにしても良い。また、ＲＴ中にＲＴの契機となる図柄の組合せが揃うことに伴って再度ＲＴを開始するが、前兆状態については元からの前兆状態を継続するようにしても良い。
【０１５４】
また、前述した実施例１及び実施例２では、ＲＴに制御されることにより、リプレイフラグ以外の内部当選確率は変動せずにリプレイフラグの当選確率のみ高まるようになっているが、少なくともＲＴに制御されることにより、リプレイフラグの当選確率が高まる構成とされていれば良く、例えば、ＲＴに制御されることにより、１００％の確率でリプレイフラグが当選するようにしても良い。
【０１５５】
また、前述した実施例１及び実施例２では、有価価値としてメダルを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、有価価値としてパチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルやパチンコ球等を用いることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機の種別が限定されるものではない。
【０１５６】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【０１５７】
本発明の請求項１は、１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報（図柄）を変動表示可能な可変表示装置（リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン１であって、通常状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値（メダル）を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲーム（リプレイゲーム）が付与される再遊技入賞（リプレイ入賞）に対応する再遊技表示結果（「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せ）及び遊技者にとって有利な特別遊技状態（ＢＢ、ＲＢ）が付与される特別入賞（ＢＢ入賞、ＲＢ入賞）に対応する特別表示結果（「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せ、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せ）を少なくとも含む表示結果（入賞図柄の組合せ）の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段｛メイン制御部４１（通常テーブル、ＲＴテーブル１に基づく内部抽選処理）｝と、前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定（ＢＢフラグ、ＲＢフラグの当選）がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段｛メイン制御部４１（フラグ更新処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態（ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態）において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段｛メイン制御部４１（当選中テーブル、ＲＴテーブル２に基づく内部抽選処理）｝と、予め定められた複数種類の導出パターン（リール制御テーブル）から選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段｛メイン制御部４１（リール停止処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果の導出を許容する決定（リプレイフラグの当選）がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターン（テーブル番号０４のリール制御テーブル）を前記特別表示結果を導出可能な導出パターン（テーブル番号０５〜０８のリール制御テーブル）よりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）において第１の確率（１／２５１）で特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）を導出可能な導出パターン（テーブル番号０９のリール制御テーブル）を選択する通常時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率（１／６）で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特定表示結果が導出されたことを条件に、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常（１／７．３）よりも高い確率（１／１．２）で行う再遊技高確率状態（ＲＴ）に制御する再遊技高確率状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数｛ＲＴゲーム数（０・３・５）｝に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数｛ＲＴゲーム数（０・３・５・７）｝に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態（前兆状態）に制御する第１の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝と、を備える。
【０１５８】
本発明の請求項２は、１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報（図柄）を変動表示可能な可変表示装置（リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン１であって、通常状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値（メダル）を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲーム（リプレイゲーム）が付与される再遊技入賞（リプレイ入賞）に対応する再遊技表示結果（「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せ）及び遊技者にとって有利な特別遊技状態（ＢＢ、ＲＢ）が付与される特別入賞（ＢＢ入賞、ＲＢ入賞）に対応する特別表示結果（「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せ、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せ）を少なくとも含む表示結果（入賞図柄の組合せ）の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段｛メイン制御部４１（通常テーブル、ＲＴテーブル１に基づく内部抽選処理）｝と、前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定（ＢＢフラグ、ＲＢフラグの当選）がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段｛メイン制御部４１（フラグ更新処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態（ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態）において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段｛メイン制御部４１（当選中テーブル、ＲＴテーブル２に基づく内部抽選処理）｝と、予め定められた複数種類の導出パターン（リール制御テーブル）から選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段｛メイン制御部４１（リール停止処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）において第１の確率（１／２５１）で特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）を導出可能な導出パターン（テーブル番号０９のリール制御テーブル）を選択する通常時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率（１／６）で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝と、前記特定表示結果が導出されたことを条件に、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定（リプレイフラグの当選）を通常（１／７．３）よりも高い確率（１／１．２）で行う再遊技高確率状態（ＲＴ）に制御する再遊技高確率状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数｛ＲＴゲーム数（０・３・５）｝に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、前記特別表示結果が導出されたときに、該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数｛前兆ゲーム数（０・３・５・７）｝に到達する前に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターン（テーブル番号０４のリール制御テーブル）を前記特別表示結果を導出可能な導出パターン（テーブル番号０５〜０８のリール制御テーブル）よりも高い割合で選択し、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数に到達した後に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記特別表示結果を導出可能な導出パターンを前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態（前兆状態）に制御する第１の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝と、を備える。
【０１５９】
本発明の請求項３は、前記複数種類の導出パターン（リール制御テーブル）から選択された導出パターンに対応して定められた演出パターンに基づいて演出を実行する演出実行手段｛メイン制御部４１（演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝を備える。
【０１６０】
本発明の請求項４は、前記通常時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝及び前記特別時特定導出パターン選択手段｛メイン制御部４１（リール制御振分処理）｝は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する際に、ともに同一態様の特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）を導出可能な導出パターン（テーブル番号０９のリール制御テーブル）を選択する。
【０１６１】
本発明の請求項５は、前記特別表示結果（「黒７−黒７−黒７」「白７−白７−白７」の組合せ、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の組合せ）の導出を許容する決定（ＢＢフラグ、ＲＢフラグの当選）がなされていない状態（ＢＢフラグ及びＲＢフラグの非成立状態）で前記特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）が導出されたときに、前記第１のゲーム数（ＲＴゲーム数）を複数の異なるゲーム数（０・３・５）から選択する第１のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態（ＢＢフラグまたはＲＢフラグの成立状態）で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第２のゲーム数（ＲＴゲーム数、前兆ゲーム数）を複数の異なるゲーム数（０・３・５・７）から選択する第２のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝と、を備える。
【０１６２】
本発明の請求項６は、前記第１のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝は、前記第１のゲーム数（ＲＴゲーム数）を０を含む複数の異なるゲーム数（０・３・５）から選択し、前記第２のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝は、前記第２のゲーム数（ＲＴゲーム数、前兆ゲーム数）を０を含む複数の異なるゲーム数（０・３・５・７）から選択する。
【０１６３】
本発明の請求項７は、前記第２のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝は、前記第２のゲーム数（ＲＴゲーム数、前兆ゲーム数）の期待値が、前記第１のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝が選択する前記第１のゲーム数（ＲＴゲーム数）の期待値よりも高くなるように前記第２のゲーム数を選択する。
【０１６４】
本発明の請求項８は、前記第１の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝は、前記第１のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝により選択されたゲーム数（ＲＴゲーム数）に対応する特殊演出状態（前兆状態）に制御し、前記第２の特殊演出状態制御手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理、演出パターン振分処理）、サブ制御部９１｝は、前記第２のゲーム数選択手段｛メイン制御部４１（ＲＴ処理）｝により選択されたゲーム数（ＲＴゲーム数、前兆ゲーム数）に対応する特殊演出状態（前兆状態）に制御する。
【０１６５】
本発明の請求項９は、遊技者の操作により前記可変表示装置（リール２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ）の表示結果を導出表示させるための導出操作手段（ストップスイッチ８Ｌ、８Ｃ、８Ｒ）を備え、前記導出制御手段｛メイン制御部４１（リール停止処理）｝は、前記特定表示結果（「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ）を導出可能な導出パターン（テーブル番号０９のリール制御テーブル）が選択されたときに、前記導出操作手段の操作手順に関わらず前記特定表示結果を必ず導出させる。
【図面の簡単な説明】
【０１６６】
【図１】本発明が適用された実施例１のスロットマシンの正面図である。
【図２】実施例１のスロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図３】実施例１におけるリールの図柄配列を示す図である。
【図４】実施例１における入賞図柄の組合せ等を示す図である。
【図５】実施例１のリール制御テーブルに定められた制御内容を示す図である。
【図６】実施例１における演出パターン振分用テーブルを示す図である。
【図７】実施例１のメイン制御部がゲームの進行に伴い実行する制御内容を示すフローチャートである。
【図８】図７に示すの内部抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図９】実施例１の内部当選確率テーブルに定められたテーブル別の当選確率を示す図である。
【図１０】図７に示すリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図１１】図７に示す演出パターン振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図１２】図７に示すＲＴ処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図１３】実施例１のサブ制御部がコマンドの受信に伴い実行する制御内容を示すフローチャートである。
【図１４】実施例２におけるリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図１５】実施例２におけるＲＴ処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【０１６７】
１ スロットマシン
２Ｌ、２Ｃ、２Ｒ リール
８Ｌ、８Ｃ、８Ｒ ストップスイッチ
４１ メイン制御部
９１ サブ制御部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
通常状態において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞に対応する再遊技表示結果及び遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特別入賞に対応する特別表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段と、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段と、
予め定められた複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを前記特別表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態において第１の確率で特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する通常時特定導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段と、
前記特定表示結果が導出されたときに、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態に制御する第１の特殊演出状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段と、
を備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項２】
１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
通常状態において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞に対応する再遊技表示結果及び遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特別入賞に対応する特別表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段と、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段と、
予め定められた複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態において第１の確率で特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する通常時特定導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段と、
前記特定表示結果が導出されたことを条件に、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、前記特別表示結果が導出されたときに、該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達する前に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを前記特別表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択し、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数に到達した後に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記特別表示結果を導出可能な導出パターンを前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態に制御する第１の特殊演出状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段と、
を備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項３】
前記複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに対応して定められた演出パターンに基づいて演出を実行する演出実行手段を備える請求項１または２に記載のスロットマシン。
【請求項４】
前記通常時特定導出パターン選択手段及び前記特別時特定導出パターン選択手段は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する際に、ともに同一態様の特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する請求項１〜３のいずれかに記載のスロットマシン。
【請求項５】
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第１のゲーム数を複数の異なるゲーム数から選択する第１のゲーム数選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第２のゲーム数を複数の異なるゲーム数から選択する第２のゲーム数選択手段と、
を備える請求項１〜４のいずれかに記載のスロットマシン。
【請求項６】
前記第１のゲーム数選択手段は、前記第１のゲーム数を０を含む複数の異なるゲーム数から選択し、
前記第２のゲーム数選択手段は、前記第２のゲーム数を０を含む複数の異なるゲーム数から選択する、
請求項５に記載のスロットマシン。
【請求項７】
前記第２のゲーム数選択手段は、前記第２のゲーム数の期待値が、前記第１のゲーム数選択手段が選択する前記第１のゲーム数の期待値よりも高くなるように前記第２のゲーム数を選択する請求項５または６に記載のスロットマシン。
【請求項８】
前記第１の特殊演出状態制御手段は、前記第１のゲーム数選択手段により選択されたゲーム数に対応する特殊演出状態に制御し、
前記第２の特殊演出状態制御手段は、前記第２のゲーム数選択手段により選択されたゲーム数に対応する特殊演出状態に制御する、
請求項５〜７のいずれかに記載のスロットマシン。
【請求項９】
遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための導出操作手段を備え、
前記導出制御手段は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンが選択されたときに、前記導出操作手段の操作手順に関わらず前記特定表示結果を必ず導出させる、
請求項１〜８のいずれかに記載のスロットマシン。
【請求項１】
１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
通常状態において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞に対応する再遊技表示結果及び遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特別入賞に対応する特別表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段と、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段と、
予め定められた複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを前記特別表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態において第１の確率で特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する通常時特定導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段と、
前記特定表示結果が導出されたときに、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態に制御する第１の特殊演出状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段と、
を備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項２】
１ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
通常状態において前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲームが付与される再遊技入賞に対応する再遊技表示結果及び遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特別入賞に対応する特別表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段と、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされ該決定により許容された特別表示結果が導出されなかったときに、当該決定を次ゲームに持ち越す決定持越手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において前記再遊技表示結果を少なくとも含む表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別時事前決定手段と、
予め定められた複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに基づいて前記可変表示装置の表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態において第１の確率で特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する通常時特定導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態において第１の確率よりも高い第２の確率で前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する特別時特定導出パターン選択手段と、
前記特定表示結果が導出されたことを条件に、前記通常時事前決定手段または前記特別時事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する決定を通常よりも高い確率で行う再遊技高確率状態に制御する再遊技高確率状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第１のゲーム数に到達したときに、当該再遊技高確率状態を終了させる第１の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、前記特別表示結果が導出されたときに、該再遊技高確率状態を終了させる第２の再遊技高確率状態終了手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において、該再遊技高確率状態のゲーム数が第２のゲーム数に到達する前に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンを前記特別表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択し、該再遊技高確率状態のゲーム数が前記第２のゲーム数に到達した後に前記再遊技表示結果の導出を許容する決定がなされたときに、前記特別表示結果を導出可能な導出パターンを前記再遊技表示結果を導出可能な導出パターンよりも高い割合で選択する特別・再遊技時導出パターン選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第１のゲーム数にわたり前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされた可能性を示す特殊演出状態に制御する第１の特殊演出状態制御手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたことを契機とする再遊技高確率状態において前記第２のゲーム数にわたり前記特殊演出状態に制御する第２の特殊演出状態制御手段と、
を備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項３】
前記複数種類の導出パターンから選択された導出パターンに対応して定められた演出パターンに基づいて演出を実行する演出実行手段を備える請求項１または２に記載のスロットマシン。
【請求項４】
前記通常時特定導出パターン選択手段及び前記特別時特定導出パターン選択手段は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する際に、ともに同一態様の特定表示結果を導出可能な導出パターンを選択する請求項１〜３のいずれかに記載のスロットマシン。
【請求項５】
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされていない状態で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第１のゲーム数を複数の異なるゲーム数から選択する第１のゲーム数選択手段と、
前記特別表示結果の導出を許容する決定がなされている状態で前記特定表示結果が導出されたときに、前記第２のゲーム数を複数の異なるゲーム数から選択する第２のゲーム数選択手段と、
を備える請求項１〜４のいずれかに記載のスロットマシン。
【請求項６】
前記第１のゲーム数選択手段は、前記第１のゲーム数を０を含む複数の異なるゲーム数から選択し、
前記第２のゲーム数選択手段は、前記第２のゲーム数を０を含む複数の異なるゲーム数から選択する、
請求項５に記載のスロットマシン。
【請求項７】
前記第２のゲーム数選択手段は、前記第２のゲーム数の期待値が、前記第１のゲーム数選択手段が選択する前記第１のゲーム数の期待値よりも高くなるように前記第２のゲーム数を選択する請求項５または６に記載のスロットマシン。
【請求項８】
前記第１の特殊演出状態制御手段は、前記第１のゲーム数選択手段により選択されたゲーム数に対応する特殊演出状態に制御し、
前記第２の特殊演出状態制御手段は、前記第２のゲーム数選択手段により選択されたゲーム数に対応する特殊演出状態に制御する、
請求項５〜７のいずれかに記載のスロットマシン。
【請求項９】
遊技者の操作により前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための導出操作手段を備え、
前記導出制御手段は、前記特定表示結果を導出可能な導出パターンが選択されたときに、前記導出操作手段の操作手順に関わらず前記特定表示結果を必ず導出させる、
請求項１〜８のいずれかに記載のスロットマシン。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【公開番号】特開２００６−４２９８４（Ｐ２００６−４２９８４Ａ）
【公開日】平成１８年２月１６日（２００６．２．１６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２２５６９８（Ｐ２００４−２２５６９８）
【出願日】平成１６年８月２日（２００４．８．２）
【出願人】（０００１４４１５３）株式会社三共 (5,148)
【公開日】平成１８年２月１６日（２００６．２．１６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年８月２日（２００４．８．２）
【出願人】（０００１４４１５３）株式会社三共 (5,148)
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