説明

センタ

【課題】ワークに応じたセンタに交換するに際して、段取り作業を簡略化することができるセンタを提供する。
【解決手段】工作機械のセンタ取付台に取付けられ、ワークの端面に穿設されたセンタ穴に挿入されて該ワークを前記センタ取付台に対して回転自在に支持するセンタ100であって、前記センタ取付台に固定されるセンタ本体10と、該センタ本体10に回転自在に組付けられた回転体20と、ワークのセンタ穴に挿入されるセンタ部36を有し、前記回転体20に着脱自在に装着されるセンタ体30とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センタに関するものであり、詳しくは、工作機械のセンタ取付台に取付けられ、ワークの端面に穿設されたセンタ穴に挿入されて該ワークを前記センタ取付台に対して回転自在に支持するセンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
円筒研削盤や旋盤等の工作機械においては、ワークの端部を回転自在に支持するために、その主軸台や心押台等にセンタが取付けられている。なお、主軸台や心押台等、センタの取付け対象となる部材を、以下「センタ取付台」と称する。そして、従来のセンタは、モールステーパ等の規格に合致したテーパ筒部を有するセンタ本体に、ワークの端面に穿設されたセンタ穴に挿入されるセンタ部を有する回転体が回転自在に組付けられてなるものであり、センタ取付台に設けられたテーパ穴にセンタ本体のセンタ筒部を嵌入して固定することで、センタ取付台に着脱自在に取付けられるものであった。
【0003】
ところで、工作機械で加工されるワークの形状は、多様であり、そのセンタ穴の形状も多様である。よって、従来のセンタでは、センタ穴の形状が異なるワークを加工するに際し、センタ取付台からセンタを取外し、ワークのセンタ穴に対応した形状のセンタ部を有するセンタに交換することが、通常、なされていた。
【0004】
上記の背景技術は、一般的な事項であり、本願出願人は、出願時において、この背景技術を特定する記載がなされた文献を特に知見していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のセンタでは、ワークのセンタ穴の形状に応じたセンタに交換する際に、センタ取付台から既存のセンタを取外して、別個の新たなセンタをセンタ取付台に取付けなければならず、煩雑な段取り作業を要するものであった。
【0006】
また、センタ取付台から既存のセンタを取外して、新たなセンタを取付ける場合、センタのテーパ筒部とセンタ取付台のテーパ穴との間にゴミ等の異物が噛み込んでいると、センタ取付台のテーパ穴の軸心に対してセンタの軸心が合致せず、相互の軸心にズレを生じ、センタの高度な軸心精度を得ることができなくなってしまう。よって、ワークに対応したセンタを交換する際には、センタのテーパ筒部とセンタ取付台のテーパ穴との間に異物が噛み込まないように、テーパ筒部の外周面及びテーパ穴の内周面の夫々を、綿密に清掃しなければならず、この点からも、煩雑な段取り作業を余儀なくされた。特に、センタ取付台のテーパ穴は、径が小さく、しかも、奥が深いのが通常である。よって、このような径が小さく奥の深いテーパ穴の内面を綿密に清掃するのは、甚だ煩雑であった。
【0007】
さらに、テーパ穴の径が小さくて奥が深いが故だけでなく、センタ取付台が、センタよりも著しく大きく、しかも、工作機械に堅固に固定されているのが通常であり、手作業によって容易に取り扱うことができるものではないことから、テーパ穴の内面が良好に清掃されているか否かを、手触りや目視等によって検査することは困難である。よって、従来のセンタでは、センタの交換の都度、例えば試験的な加工を行う等して、センタの軸心精度を確認するための別途の作業を必要とし、その分、段取り作業がより煩雑となるばかりか、長時間の段取り作業を余儀なくされていた。
【0008】
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、ワークに応じたセンタに交換するに際して、段取り作業を簡略化することができるセンタの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明の採った主要な手段は、
「工作機械のセンタ取付台に取付けられ、ワークの端面に穿設されたセンタ穴に挿入されて該ワークを前記センタ取付台に対して回転自在に支持するセンタであって、
前記センタ取付台に固定されるセンタ本体と、
該センタ本体に回転自在に組付けられた回転体と、
ワークのセンタ穴に挿入されるセンタ部を有し、前記回転体に着脱自在に装着されるセンタ体と
を備えることを特徴とするセンタ」
である。
【0010】
上記構成のセンタでは、ワークのセンタ穴に挿入されるセンタ部がセンタ体に設けられており、このセンタ体は、センタ取付台に固定されるセンタ本体に組付けられた回転体に着脱自在に装着されるものであるため、ワークのセンタ穴の形状に対応するセンタに交換する際には、センタ本体をセンタ取付台に取付けたままの状態でセンタ体のみを交換すればよいことになる。よって、ワークに応じたセンタに交換する際の作業は、センタ取付台から既存のセンタを取外して別個の新たなセンタを取付ける必要がある従来のセンタに比して、簡略化される。
【0011】
なお、回転体にセンタ体を装着した状態では、回転体とセンタ体とが相互に一体化されるのであるが、回転体とセンタ体とを相互に一体化する機構としては、回転体及びセンタ体の夫々に、相互に挿嵌される挿嵌部を設けて、各挿嵌部同士の挿嵌により相互を一体化する機構、回転体及びセンタ体の夫々に、相互に当接するフランジ部を設けて、各フランジ部同士を当接させて止めネジ等により固定して相互を一体化する機構等、適宜の機構を採用することができる。
【0012】
ここで、相互に挿嵌される挿嵌部を有する機構を採用する場合には、回転体側を雄側とし、センタ体側を雌側とするのが好適である。センタ体は、回転体から取外すことのできるものであり、センタ体に組付けられた回転体よりも取り扱い易いため、掃除のし難い雌側の挿嵌部をセンタ体に設けることで、挿嵌部の綿密な清掃を行い易くすることができるからである。そして、これにより、センタの交換に際しての段取り作業を、より一層、簡略化することができる。
【0013】
また、雌側の挿嵌部をセンタ体に設けたり、回転体とセンタ体とを一体化するための機構を、センタ取付台とセンタ本体とを一体化するための機構よりも小型としたりする等によって、手触りや目視等によって、良好な清掃がなされているかを的確に確認することが可能となる。よって、このようにすることで、試験的な加工によりセンタの軸心精度を確認する作業を省略することができ、センタの交換に際しての段取り作業を、より一層、簡略化すると共に、要する時間の短縮化を図ることができる。
【0014】
上述した手段において、
「前記回転体及び前記センタ体は、ストレート状に形成されたストレート周面及びテーパ状に形成されたテーパ周面を有し相互に挿嵌される挿嵌部を夫々備えるものであり、
前記回転体に前記センタ体が装着された状態では、夫々の挿嵌部の各ストレート周面同士及び各テーパ周面同士が相互に密接する
ことを特徴とするセンタ」
としてもよい。
【0015】
上記構成のセンタでは、回転体にセンタ体を装着した状態で相互を一体化する機構として、相互に挿嵌される挿嵌部を有する機構を採用するのであるが、各挿嵌部は、ストレート周面及びテーパ周面の2つの周面の密接により拘束されるため、回転体の軸心に対してセンタの軸心を高精度に合致させることができ、ひいては、センタの高度な軸心精度を実現することができる。
【0016】
上述した手段において、
「前記センタ体は、複数の形態の前記センタ部を有するものであることを特徴とするセンタ」
としてもよい。
【0017】
上記構成のセンタによれば、センタ体の複数の形態のセンタ部によって、ワークの複数種類のセンタ穴の形状に対応することができ、センタとしての汎用性を向上させることができる。
【0018】
上述した手段において、
「前記センタ部は、前記センタ体の径方向の3方向に突出し、ワークのセンタ穴を3点支持するものであることを特徴とするセンタ」
としてもよい。
【0019】
ワークのセンタ穴は、高度な真円度で形成されているとは限らず、センタ部の周面の全周がセンタ穴の内面の全周に渡って当接しない場合がある。このような場合には、センタによって回転自在に支持されたワークが回転するに際して、回転軸心にブレを生じてしまう。そこで、センタ部を、センタ穴を3点支持するものとする。3点支持によれば、センタ穴の内面の3箇所にセンタ部が確実に当接することになり、ワークの回転軸心にブレが生じることなく、ワークを支持することができる。
【0020】
上述した手段において、
「前記センタ体は、前記回転体に対して軸心回りの角度に自由度を有して装着されるものであり、
前記回転体及び前記センタ体の夫々には、相互の装着角度位置の目印となる合いマークが付されている
こと特徴とするセンタ」
としてもよい。
【0021】
回転体に対してセンタ体が、軸心回りの角度に自由度を有する状態で装着される場合、センタ体の軸心が、回転体の軸心と極めて高精度に合致する角度と、さほど高精度に合致しない角度とが存在する。そこで、回転体とセンタ体との夫々に合いマークを付すことで、回転体にセンタ体を装着する際に、この合いマークを目安にして、回転体とセンタ体との相互の装着角度を割り出すことができ、センタ体の軸心が回転体の軸心と極めて高精度に合致する角度を容易に再現することができる。特に、円筒研削盤等の研削盤においては、高精度な加工が要求されるため、センタの軸心精度としても、極めて高度な軸心精度が要求される。よって、このような研削盤のセンタとして、上記構成のセンタを用いるのが効果的である。
【発明の効果】
【0022】
上述の通り、本発明によれば、ワークに応じたセンタに交換するに際して、段取り作業を簡略化することができるセンタを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明に係るセンタの実施形態の一例を、図面に従って詳細に説明する。
【0024】
図1に示すように、センタ100は、センタ本体10と、このセンタ本体10に、精密ベアリング等の高精度な回転軸心精度を実現することができる軸受(図示省略)を介して、回転軸心がセンタ本体10の軸心と高精度に合致する状態で回転自在に組付けられた回転体20と、ワーク(図示省略)のセンタ穴に挿入されるセンタ部36を有し、回転体20に着脱自在に装着されるセンタ体30とを備えている。ここで、センタ本体10には、モールステーパ等の規格に合致するテーパ形状に形成されたテーパ筒部11を有しており、センタ本体10は、そのテーパ筒部11を、円筒研削盤や旋盤等の各種の工作機械に搭載された主軸台や心押し台等のセンタ取付台(図示省略)に設けられたテーパ穴に嵌入することで、センタ取付台に固定されるようにして取り付けられる。
【0025】
回転体20にセンタ体30を装着した状態で相互を一体化するための機構としては、種々の機構を採用することができるが、本例では、回転体20に挿嵌部21(以下「回転体側挿嵌部21」と称する)を設け、センタ体30に挿嵌部31(以下「センタ体側挿嵌部31」と称する)(図2参照)を設けて、回転体側挿嵌部21とセンタ体側挿嵌部31とを相互に挿嵌することで、回転体20とセンタ体30とを相互に分離可能に一体化する機構を採用している。
【0026】
このような機構では、回転体20に対してセンタ体30が、軸心回りの角度に自由度を有する状態で装着されることになる。よって、回転体20の軸心とセンタ体30の軸心とが、極めて高精度に合致する装着角度と、さほど高精度に合致しない装着角度とが存在するのであるが、回転体20にセンタ体30を装着する場合には、当然、回転体20の軸心とセンタ体30の軸心とが極めて高精度に合致する装着角度を再現できることが望ましい。そこで、本例では、回転体20の外周面と、センタ体30の外周面との夫々に、テー金等によって合いマーク24,34が付されており、回転体20の合いマーク24にセンタ体30の合いマーク34が対向するような角度で回転体20にセンタ体30を装着することで、回転体20の軸心とセンタ体30の軸心とが極めて高精度に合致する状態を再現することができるようにしてある。
【0027】
なお、回転体20及びセンタ体30の各合いマーク24,34は、相互の軸心が極めて高精度に合致する角度にて回転体20にセンタ体30が装着された現合状態で付されたものである。また、センタ本体10及び回転体20と、これらに対応するセンタ体30とで、1組のセンタセットが構成されるため、工作機械によるワークの加工作業現場にて複数のセンタセットが使用される場合には、少なくともセンタ体30に、好ましくは、回転体20またはセンタ本体10と、センタ体30との夫々に、個々のセンタセットを識別するための目印となる識別マークを付すと、センタ体30を異なるセンタセットの回転体20に誤って装着してしまうことを防止することができる。
【0028】
ところで、本例では、センタ体30が、回転体20の先端部分に装着されるキャップ状に形成されており、回転体側挿嵌部21が雄側、センタ体側挿嵌部31が雌側とされている。雄側の挿嵌部は、外周面が外部に露出するため、その周面の清掃を行い易いのであるが、雌側の挿嵌部は、内周面が外部に露出せず、その周面の清掃を行う難い。そこで、センタ本体10に回転体20が組付けられてなる回転体20側の部材全体よりも小型で取り扱い易いセンタ体30のセンタ体側挿嵌部31を雌側とすることで、センタ体側挿嵌部31の周面を清掃し易くすることができる。また、清掃状態を手触りや目視等によって確認し易くすることができる。
【0029】
次に、回転体側挿嵌部21及びセンタ体側挿嵌部31の詳細を、図2に基いて説明する。
【0030】
回転体側挿嵌部21及びセンタ側挿嵌部31は、夫々、ストレート状に形成されたストレート周面及びテーパ状に形成されたテーパ周面を有している。回転体20にセンタ体30が装着された状態では、夫々の各ストレート周面同士及び各テーパ周面同士が相互に密接され、各ストレート周面及び各テーパ周面の2つの周面の密接により、回転体20の軸心とセンタ体30の軸心とが高精度に合致する。これを以下に、具体的に説明する。
【0031】
回転体20には、外周面によって上記ストレート周面を構成するストレート筒部22が設けられており、このストレート筒部22の先端面には、外周面によって上記テーパ周面を構成するテーパ筒部23が突設されている。一方、センタ体30には、内周面によって上記ストレート周面を構成するストレート穴部32が設けられており、このストレート穴部32の奥端面からは、内周面によって上記テーパ周面を構成するテーパ穴部33が凹設されている。なお、回転体20にセンタ体30を装着した状態で、回転体側挿嵌部21とセンタ体側挿嵌部31との間に圧縮された空気が封止されないように、テーパ穴部33の底面には、外部に通じるエア抜き孔35が穿設されている。このエア抜き孔35を雌ネジ孔とすると、回転体20からセンタ体30を取外す際に、エア抜き孔35にボルトを螺合して前進させることで、ボルトの先端によって回転体20の端面を押すことができ、回転体20からセンタ体30を容易に取外すことができる。
【0032】
回転体20のストレート筒部22は、直径(図2の寸法A)が20〜300mm、長さ(図2の寸法B)が5〜200mmに形成されている。なお、直径に対して長さを無用に大きくする必要ないため、直径が20〜50mmの場合には、長さを5〜15mmとするのが好適である。
【0033】
一方、センタ体30のストレート穴部32は、回転体20のストレート筒部22に適宜の嵌め合いにより嵌合し、ストレート穴部32の入口端面及び奥端面の夫々が、回転体20の端面に当接せず、回転体20の端面との間に1〜3mmの空隙が確保される寸法に設定されている。特に、本例では、回転体20のストレート筒部22にセンタ体30のストレート穴部32が、隙間嵌めにて嵌合するようにしてあり、回転体20に対するセンタ体30の着脱が容易となっている。また、隙間嵌めの空隙寸法は、極めて微小な空隙、具体的には、直径で0.01〜0.05mmの空隙となっており、回転体20の軸心とセンタ体30の軸心とが高精度に合致する。
【0034】
回転体20のテーパ筒部23は、基端部の直径(図2の寸法C)が20〜300mm、傾斜角度(図2の寸法E)が5〜15°、より具体的には10°にて、先端に向かって縮径するテーパ状で、長さ(図2の寸法D)が5〜200mmに形成されている。なお、直径に対して長さを無用に長くする必要はないため、基端部の直径が20〜50mmの場合には、長さを10〜30mmとするのが好適である。また、雌雄のストレート周面及び雌雄のテーパ周面の夫々の嵌合により部材相互の軸心を高精度に合致させるためには、テーパ周面の長さをストレート周面の長さよりも長くするのが望ましい。具体的には、テーパ周面の長さを、ストレート周面の長さよりも1.5倍以上、好ましくは2倍以上とし、上限については、無用に長くする必要はないため、5倍以下、好ましくは3倍以下とするのがよい。よって、本例では、テーパ筒部23の長さを、下限については、ストレート筒部22の長さの1.5倍以上、好ましくは2倍以上とし、上限については、5倍以下、好ましくは3倍以下としてある。
【0035】
一方、センタ体30のテーパ穴部33は、回転体20のテーパ筒部23に高精度で面接触する内周面となるように現合加工されている。また、その長さは、テーパ穴部33の入口端面及び奥端面の夫々が、回転体20の端面に当接せず、回転体20の端面との間に1〜3mmの空隙が確保される寸法に設定されている。
【0036】
次に、センタ体30のセンタ部36の詳細を、図3に基いて説明する。
【0037】
センタ体30のセンタ部36は、センタ体30の外周面に、径方向に突出する形態となっている。また、センタ部36は、センタ体30の軸心回りに均等な角度で3方向に突出しており、ワークのセンタ穴の内周面の3箇所に当接して、ワークのセンタ穴を3点支持するものとなっている。具体的に、3方向に突出するセンタ部36は、個々に、センタ体30の外周面に軸方向に延設された突条形態に形成されており、突条の頂面がセンタ穴の内周面に当接する。なお、本例では、センタ部36を構成する突条が、断面形状が四角形状となっているが、これに限らず、断面形状が、三角形状や円弧形状等であってもよい。断面形状が三角形状や円弧形状の突条では、その頂上部分がセンタ穴の内周面に線接触状態で当接するため、より理想的な3点支持を実現することができる。
【0038】
さらに、本例では、センタ部36の全体が、複数の形態のセンタ部から構成されている。より具体的には、夫々異なる形態の第一センタ部36aと第二センタ部36bとの2種類の形態のセンタ部によって構成されている。なお、本例では、先端側の第一センタ部36aが、テーパ角度45°の形態となっており、基端側の第二センタ36bが、第一センタ36aよりもテーパ角度が小さいNT.50(ナショナルテーパ50)の形態となっている。なお、本例のセンタ体30では、先端部分が平坦な端面形状となっているが、先端部分に、テーパ角度30°等の汎用性の高い他の形態のセンタ部を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係るセンタの一例を示す正面図である。
【図2】回転体とセンタ体との装着状態を示す要部断面正面図である。
【図3】センタ体の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
10 センタ本体
11 テーパ筒部
20 回転体
21 挿嵌部(回転体側挿嵌部)
22 ストレート筒部
23 テーパ筒部
24 合いマーク
30 センタ体
31 挿嵌部(センタ体側挿嵌部)
32 ストレート穴部
33 テーパ穴部
34 合いマーク
35 エア抜き孔
36 センタ部
36a 第一センタ部
36b 第二センタ部
100 センタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械のセンタ取付台に取付けられ、ワークの端面に穿設されたセンタ穴に挿入されて該ワークを前記センタ取付台に対して回転自在に支持するセンタであって、
前記センタ取付台に固定されるセンタ本体と、
該センタ本体に回転自在に組付けられた回転体と、
ワークのセンタ穴に挿入されるセンタ部を有し、前記回転体に着脱自在に装着されるセンタ体と
を備えることを特徴とするセンタ。
【請求項2】
前記回転体及び前記センタ体は、ストレート状に形成されたストレート周面及びテーパ状に形成されたテーパ周面を有し相互に挿嵌される挿嵌部を夫々備えるものであり、
前記回転体に前記センタ体が装着された状態では、夫々の挿嵌部の各ストレート周面同士及び各テーパ周面同士が相互に密接する
ことを特徴とする請求項1に記載のセンタ。
【請求項3】
前記センタ体は、複数の形態の前記センタ部を有するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセンタ。
【請求項4】
前記センタ部は、前記センタ体の径方向の3方向に突出し、ワークのセンタ穴を3点支持するものであることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか一つに記載のセンタ。
【請求項5】
前記センタ体は、前記回転体に対して軸心回りの角度に自由度を有して装着されるものであり、
前記回転体及び前記センタ体の夫々には、相互の装着角度位置の目印となる合いマークが付されている
こと特徴とする請求項1から請求項4までの何れか一つに記載のセンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−88228(P2006−88228A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−272697(P2004−272697)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000003470)豊田工機株式会社 (198)
【Fターム(参考)】