説明

ソーシャルメディア連携システム

【課題】情報を提供するウェブサイトと、ソーシャルメディアと連携をさせるソーシャルメディア連携システムを提供する。
【解決手段】店舗に設置された読取装置とユーザが利用する携帯端末との間で接触または非接触による通信が行われることで、少なくともユーザ識別情報と読取装置識別情報とを含む来店情報を、携帯端末または読取装置から取得する来店情報取得部と、読取装置識別情報または該読取装置を設置した店舗を識別する識別情報に基づいて、店舗における来店特典情報を記憶する特典サーバに対して、来店特典の問い合わせを行う来店特典問い合わせ部と、来店情報および/または来店特典情報の一部または全部の情報を行動情報として、ソーシャルメディアサービスで利用するソーシャルメディアサーバに送ることで、ユーザによる情報として、行動情報の一部または全部の情報を、ソーシャルメディアサービスにおいて反映させる行動情報連携部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を提供するウェブサイトと、ソーシャルメディアと連携をさせるソーシャルメディア連携システムを発明した。
【背景技術】
【0002】
近年、情報技術の革新に伴い、ソーシャルメディアが発達している。ソーシャルメディアとは、ユーザが自発的に情報を発信することで形成されるメディアであり、たとえばブログ、ミニブログ、SNS、ソーシャルブックマーク(インターネット上でのお気に入りの情報を共有している)、クチコミサイト、掲示板などがある。
【0003】
これらはユーザが情報を自発的にやりとりをし、ユーザ同士の連携を通じて情報が拡散していく点に特徴がある。
【0004】
また単に情報を発信させるだけではなく、ユーザが自らがいる場所で「チェックイン」と呼ばれる操作を行うことで、ユーザが現在いる場所をソーシャルメディアやそこに登録しているユーザの友人に発信をするとともに、ポイントを獲得し、そのポイントが所定数蓄積されると電子的なバッジが収集できるサービスがある。一例を下記非特許文献1に示す。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】フォースクエア、[online]、インターネット<URL:https://ja.foursquare.com/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
インターネットでは、上述のようにユーザが自ら情報を発信するソーシャルメディアのほか、情報を提供するウェブサイトも存在する。しかしながら現在のところ、それらが有機的に連携しているとまではいえない。
【0007】
すなわちソーシャルメディアはさまざまなユーザが自ら情報を発信できる点で有益であるが、情報の確度において劣る。一方、情報を提供するウェブサイトの場合、情報の確度は高いものの情報の拡散性において劣っている面がある。そのため、これらを有機的に連携させることで、確度の高い情報が拡散でき、また情報を提供するウェブサイトへのユーザの誘引にもつなげることができるが、それらは現在では行われていない。
【0008】
また、上述の非特許文献1では、チェックインという操作をすることで、ほかのユーザに対して自らがいる場所を伝達し、ユーザ自らが情報発信を行うことが出来る。しかし、自らの場所は、GPSによって測位したものであるから、精度に難がある。特にビルの多い都心の場合、反射などにより、精度が低下する場合がある。また、地下やビルの場合には正確に情報を取得することが出来ない場合もある。そのため、仮にチェックインという操作をしたとしても、その付近にいることは特定出来ても、実際にその店舗にいるのか、を特定することが必ずしも保証されているとはいえない。そうすると、GPS機能を用いて位置特定をしチェックインという操作を行うことで情報の拡散を図る場合には、そもそも、その場所(特に店舗)にいるのかといった点で精度が落ちる面がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで本発明者は上記課題に鑑み、情報を提供するウェブサイトと、ソーシャルメディアとを連携させるソーシャルメディア連携システムを発明した。
【0010】
第1の発明は、情報提供を行うウェブサイトとソーシャルメディアサービスとを連携するソーシャルメディア連携システムであって、前記ソーシャルメディア連携システムは、店舗に設置された読取装置と前記ユーザが利用する携帯端末との間で接触または非接触による通信が行われることで、少なくともユーザ識別情報と読取装置識別情報とを含む来店情報を、前記携帯端末または読取装置から取得する来店情報取得部と、前記読取装置識別情報または該読取装置を設置した店舗を識別する識別情報に基づいて、前記店舗における来店特典情報を記憶する特典サーバに対して、来店特典の問い合わせを行う来店特典問い合わせ部と、前記来店情報および/または来店特典情報の一部または全部の情報を行動情報として、前記ソーシャルメディアサービスで利用するソーシャルメディアサーバに送ることで、前記ユーザによる情報として、前記行動情報の一部または全部の情報を、前記ソーシャルメディアサービスにおいて反映させる行動情報連携部と、を有するソーシャルメディア連携システムである。
【0011】
本発明のように構成することで、情報提供を行うウェブサイトとソーシャルメディアサービスとを連携することが出来る。これによって、情報の正確性が高いとはいえないソーシャルメディアサービスにおいて、情報の正確性の高い情報提供のウェブサイトの情報を反映させることが出来る。その結果、正確性の高い情報の拡散を図ることが出来る。また、その情報の拡散に伴い、結果的に、情報提供を行うウェブサイトへのユーザを誘引することにもつなげられる。
【0012】
また、店舗を実際に訪れたユーザは、店舗に設置された読取装置に携帯端末をかざすことで、来店特典を取得できる。そのため、ユーザは積極的に上記行為を行うこととなる。一方、そのような行為をユーザが積極的に行うことで、当該ユーザが来店特典を取得したことがソーシャルメディアに多く拡散することとなる。そのため、当該ユーザと親しく、そのユーザの情報を閲覧(フォロー)しているほかのユーザは、当該ユーザ(店舗に実際訪れたユーザ)が来店特典を取得したことを知り、自己(フォローしているユーザ)も、当該店舗に対して興味を惹かれることとなる。その結果、フォローしているユーザが情報提供を行ったウェブサイトを訪れたり、実際に店舗に訪れたりする可能性が高まる。特に、「来店したことによる特別の来店特典」や、「来店したことにより特別な報酬が手に入れられた」ことの情報が発信された場合、それを閲覧しているほかのユーザに対する訴求力が強く、そのウェブサイトの閲覧や、実際に店舗に訪れることへの強い動機づけともなる。
【0013】
さらに、上述の非特許文献1を用いた場合には、自らがいる場所をGPSによって測位し、チェックインという操作をすることで、自らがいる場所をほかのユーザに対して伝達することが出来る。しかし上述のように、精度に難があり、また地下やビルの場合には正確に情報を取得することが出来ない。そのため、店舗がチェックインをしたことにより来店特典を発行したとしても、店舗にとっては、実際に店舗を利用したかまでを確認することが出来ない。なぜならば、特に商業ビルの場合、当該ビルの中に複数の店舗がテナントとして入居していることがあり、GPSによって緯度・経度を測位するだけでは、どの店舗なのかを特定することが出来ないからである。逆に、実際には店舗に入っていないにもかかわらず、店舗の近傍、たとえば店舗の入口に立ってチェックイン操作をすることで、店舗内にいると誤認させることも出来てしまう。このように、上述の非特許文献1を用いた場合には、正確に店舗を特定出来ず、結果、正確な情報に基づいて、来店特典を取得したことの情報を拡散させることも出来ない。
【0014】
一方、本願発明の場合には、実際の店舗に設置された読取装置と携帯端末とが通信を行うことで、ユーザが店舗に訪れたことを担保している。その結果、ユーザに対して来店特典を付与することが出来るし、その情報の拡散をしても、確実に来店特典を取得しているので、問題が発生しない。その結果、ほかのユーザに対するアピール度も高くなる。
【0015】
上述の発明において、前記行動情報に、前記店舗に関する情報として少なくとも店舗名、該店舗のウェブサイトに対するURLを含む、ソーシャルメディア連携システムのように構成することもできる。
【0016】
行動情報としては上記のような情報を含ませることで、ほかのユーザが閲覧したときに、容易に、情報提供を行うウェブサイトへの誘引を図ることが出来る。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、情報を提供するウェブサイトと、ソーシャルメディアとを連携させることが可能となる。その結果、確度の高い情報が拡散できるとともに、情報を提供するウェブサイトへのユーザの誘引にもつなげることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の全体の概要を示す概念図である。
【図2】本発明のシステムの構成の一例を模式的に示す概念図である。
【図3】サーバのハードウェア構成の一例を模式的に示す概念図である。
【図4】本発明の処理の一例を模式的に示すフローチャートである。
【図5】ユーザ情報記憶部の一例を模式的に示す図である。
【図6】来店特典サーバにおける店舗識別情報と来店特典情報との対応関係の一例を模式的に示す図である。
【図7】ソーシャルメディアサービスにおける情報の反映の一例を模式的に示す図である。
【図8】ソーシャルメディアサービスにおける情報の反映のほかの一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明のソーシャルメディア連携システム1の全体の概念図を図1、システム構成の一例を図2に示す。本発明のソーシャルメディア連携システム1では、ユーザが利用する携帯端末6と、携帯端末6が接触または近接されることにより情報の送受信が可能な読取装置5と、管理サーバ2と、特典サーバ3と、ソーシャルメディアサーバ4とを利用する。ソーシャルメディアサーバ4は、複数のユーザが利用するコンピュータ端末との間で情報の送受信が可能である。
【0020】
ソーシャルメディア連携システム1における管理サーバ2や特典サーバ3は、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置70と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置71と、ディスプレイ(画面)などの表示装置72と、キーボードやポインティングデバイス(マウスやテンキーなど)などの入力装置73と、演算装置70の処理結果や記憶装置71に記憶する情報をインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置74とを有している。コンピュータ上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュールなど)が演算装置70に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置71に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置71から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置70における処理に用いる。図3に管理サーバ2、特典サーバ3のハードウェア構成の一例を模式的に示す。また、管理サーバ2、特典サーバ3における処理は、複数のサーバに、その機能が分散配置されていても良い。
【0021】
本発明における各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
【0022】
携帯端末6は、ユーザが利用する可搬型通信端末であり、読取装置5に接触または近接させる端末である。可搬型通信端末は、携帯電話(スマートフォンも含む)、PHSなどの通信機能を備えた端末である。また携帯端末6の記憶領域には、当該ユーザを識別するための識別情報(ユーザ識別情報)が記憶されていることが好ましい。さらに読取装置5が通信可能ではない場合、携帯端末6には、所定のアプリケーションソフトウェアが記憶されていると良い。このアプリケーションソフトウェアでは、常にポーリングをし、携帯端末6が読取装置5に接触または近接されると、後述する来店情報を管理サーバ2に送信する。
【0023】
読取装置5は、各店舗に設置される端末であって、携帯端末6と接触または近接することによって、当該携帯端末6を利用するユーザが当該店舗に来店したことを示す来店情報を管理サーバ2に通知する。読取装置5には店舗または読取装置5を識別可能な情報(以下、総称して「読取装置識別情報」という)が記憶されている。読取装置5と携帯端末6との間で接触または非接触で通信を行う場合の通信方式にはさまざまなものがあるが、たとえばNFC方式(Near Field Communication)などのRFIDが一例としてある。なお、これには限定されない。また、読取装置5には、インターネットなどのネットワークでの通信が可能な装置と、ネットワークでの通信が行えない装置のいずれも用いることができる。
【0024】
ネットワークでの通信が可能な読取装置5の場合、携帯端末6に記憶されたユーザ識別情報を読み取り、読み取ったユーザ識別情報と読取装置識別情報と来店日時情報とを管理サーバ2に送信する。ネットワークでの通信が可能な読取装置5とは、読取装置5そのものに通信機能が内蔵されているほか、読取装置5と接続された、ネットワークでの通信が可能な装置(たとえばPOSレジやコンピュータ端末など)の場合も含む。
【0025】
ネットワークでの通信が行えない読取装置5の場合、読取装置5に記憶された読取装置識別情報を携帯端末6に送り、携帯端末6から、ユーザ識別情報と読取装置識別情報と来店日時情報とを管理サーバ2に送信する。
【0026】
さらに、携帯端末6には読取装置5と通信を行うための通信機能を備えていない場合もある。その場合、読取装置5から所定の音(読取装置5または店舗ごとにユニークな音)を再生する。そして携帯端末6で所定のアプリケーションソフトウェア(後述の処理を行うアプリケーションソフトウェア)を起動させた状態で、携帯端末6を近接させると、当該アプリケーションソフトウェアでその音を認識することで読取装置5または店舗を特定し、対応する読取装置識別情報を特定する。そして携帯端末6のアプリケーションソフトウェアが認識した読取装置識別情報とユーザ識別情報と来店日時情報とを来店情報として管理サーバ2に送る。
【0027】
以上のような処理を行うことで、読取装置5または携帯端末6から管理サーバ2に、来店したことを示す情報(来店情報)を送る。
【0028】
なお、ユーザが携帯端末6を読取装置5に接触または近接させることで、上述のように来店情報が管理サーバ2に送られるほか、携帯端末6では、その店舗における来店特典を取得することが出来る。すなわち、携帯端末6を読取装置5に接触または近接させることで、来店特典または来店特典を取得するための画面が携帯端末6で表示され、携帯端末6から来店特典を取得するための画面にアクセスし、来店特典をダウンロードすることで、来店特典を取得することが出来る。この来店特典としては、店舗で通常発行している来店特典と同じであっても良いし、読取装置5に読み取らせたことによる特別の来店特典(通常の来店特典よりも割引率が高い、サービスがよいなど)であってもよい。また来店特典としてはクーポンのほか、ポイントやアイテムなど、ユーザにとって、いわば報酬にあたるものであればよく、対価性を有するか否かは問わない。このようにすることで、ユーザは、読取装置5に携帯端末6を接触または近接させることに対するメリットが得られる。
【0029】
管理サーバ2は、来店情報取得部20と来店特典問い合わせ部21とユーザ情報記憶部22と行動情報連携部23とを有している。
【0030】
来店情報取得部20は、読取装置5または携帯端末6から来店情報(ユーザ識別情報、読取装置識別情報、来店日時情報など)を取得し、後述するユーザ情報記憶部22に記憶させる。
【0031】
来店特典問い合わせ部21は、来店情報取得部20で取得した来店情報における読取装置識別情報に基づいて、ユーザが訪れた店舗を特定し、その店舗を識別する情報(読取装置識別情報と同一であっても良いし、異なっていても良い)を特典サーバ3に送ることで、来店特典の問い合わせを行う。すなわち、店舗識別情報を送り、その店舗識別情報に対応づけて記憶されている来店特典の情報の問い合わせを行う。その問い合わせの結果を、特典サーバ3から取得する。なお来店特典情報に併せて、当該ユーザが訪れた店舗に関する情報、たとえば店舗名、所在地、ウェブサイトのURL、画像などを取得しても良い。
【0032】
なお、来店特典問い合わせ部21は、読取装置識別情報と店舗識別情報とが異なる場合には、それらの対応関係を記憶しておき、その対応関係に基づいて読取装置識別情報から店舗識別情報への変換を行う。一つの店舗識別情報に複数の読取装置識別情報が対応づけられていても良い。これは、店舗内に複数の読取装置識別情報を設置する場合、あるいはチェーン店舗のように、異なる店舗ではあるが共通の店舗として認識させたい場合に用いることが出来る。
【0033】
ユーザ情報記憶部22は、ユーザ毎に来店情報、来店特典情報などを記憶している。図5にユーザ情報記憶部22の一例を模式的に示す。
【0034】
行動情報連携部23は、ユーザ情報記憶部22に記憶した来店情報におけるユーザ識別情報、読取装置識別情報や店舗識別情報、来店特典情報、来店特典情報に併せて店舗に関する情報を取得している場合にはそれらの情報の一部または全部を行動情報として、ソーシャルメディアサーバ4に送る。また行動情報として、「○○さん(ユーザ名)が○○(店舗名)にタッチ!」、「○○さん(ユーザ名)が○○のクーポンを手に入れた!」などのように、所定の定型句とその定型句への変数とを行動情報として付加しても良い。この場合、定型句の変数には、上述のように、ユーザ識別情報に基づくユーザ名、読取装置識別情報や店舗識別情報に基づく店舗名などが引数として代入され、代入後の定型句が送られても良い。さらに、上記定型句としては、「来店したことによる特別の来店特典」であること、「来店したことにより特別な報酬が手に入れられた」ことを示す定型句とすることで、ほかのユーザに対する訴求力を強くすることが出来る。
【0035】
特典サーバ3は、店舗識別情報と特典情報とを対応づけて記憶しているサーバであって、管理サーバ2からの来店特典情報の問い合わせ要求に応じて、対応する来店特典情報を問い合わせ結果として返すサーバである。図6にその一例を模式的に示す。また、店舗識別情報に対応づけて、当該店舗に関する情報、店舗名、所在地、ウェブサイトのアドレス、画像などを記憶しておき、問い合わせ結果とともに、店舗に関する情報を返しても良い。
【0036】
管理サーバ2や特典サーバ3は、情報提供サービスの運営企業によって運営されることが好ましいが、これらが別の企業によって運営されていても良い。
【0037】
ソーシャルメディアサーバ4は、ソーシャルメディアサービスの運営企業が利用するサーバである。ソーシャルメディアサーバ4は、管理サーバ2から行動情報を取得し、その行動情報に基づいてソーシャルメディアサービスに、当該行動情報の一部または全部の情報を反映させる。
【0038】
なおソーシャルメディアサーバ4にアクセスするには所定の認証処理を経た後で行われる必要がある。この場合、管理サーバ2とソーシャルメディアサーバ4との間の認証処理、情報の通信処理は、所定の認証処理方式、たとえばOpenIDやOAuthなどを用いることが出来る。またこれ以外の認証処理方式を用いることも出来、当業者が任意に採用することが出来る。特に、情報提供サービスにおけるユーザと、ソーシャルメディアサービスにおけるユーザとの同一性を図るための認証処理に上記を用いることが好ましい。OAuthによる認証処理方式の一例としては、http://www.atmarkit.co.jp/fsecurity/special/106oauth/oauth02.htmlなどにも記載されている公知の方式が採用できる。
【0039】
またソーシャルメディアサーバ4は、ソーシャルメディアサービスを利用するほかのユーザが利用する端末7(たとえば携帯端末であっても良いし、パーソナルコンピュータであっても良いし、タブレット型の端末であっても良い)と情報の送受信が可能である。ソーシャルメディアサーバ4は、反映させたユーザの行動情報を、ほかのユーザからの閲覧可能状態にする。また当該ユーザをフォローしているほかのユーザがいる場合には、その行動情報を、ほかのユーザが利用する端末7に送る。
【0040】
次に本発明のソーシャルメディア連携システム1の処理プロセスの一例を図4のフローチャートを用いて説明する。なお以下の説明では店舗として飲食店の場合を説明する。
【0041】
まず飲食店を訪れたユーザは、飲食店内の所定箇所に設置された読取装置5に、携帯端末6をかざす(接触させる、近接させる)(S100)。これによって、読取装置5と携帯端末6との間で通信が行われ、携帯端末6の記憶領域に記憶されているユーザ識別情報が読取装置5に読み取られる(S110)。そして、読取装置5がネットワーク通信機能を備えている場合には、ユーザが携帯端末6を読取装置5にかざすことで、読取装置5が携帯端末6の記憶領域に記憶されたユーザ識別情報を読み取る。そしてユーザ識別情報と、読取装置5の所定の記憶領域に記憶された読取装置識別情報と、来店日時情報とを含む来店情報として、ネットワークを介して、管理サーバ2に送信する。
【0042】
一方、読取装置5がネットワーク通信機能を備えていない場合には、ユーザが携帯端末6を読取装置5にかざすことで、読取装置5が携帯端末6に記憶されたユーザ識別情報を管理サーバ2に送信するためのアプリケーション(このアプリケーションはあらかじめ携帯端末6に記憶されている)を起動させる。そして、読取装置5の所定の記憶領域に記憶された読取装置識別情報を携帯端末6に送る。携帯端末6は読取装置識別情報を読取装置5から受け取ると、起動したアプリケーションを用いて、携帯端末6の記憶領域に記憶したユーザ識別情報と、来店日時(来店日時は読取装置5から受け取っても良いし、携帯端末6で特定しても良い)とを来店情報として、ネットワークを介して、管理サーバ2に送信する。
【0043】
たとえば読取装置識別情報が「A001」、ユーザ識別情報が「12345」、来店日時情報が「2011年7月20日18時30分」の場合、これらの情報が、読取装置5または携帯端末6から管理サーバ2に送られる。
【0044】
読取装置5または携帯端末6から送信された来店情報は、管理サーバ2の来店情報処理部で取得する(S120)。そして、読取装置識別情報とユーザ識別情報と来店日時情報とを対応づけてユーザ情報記憶部22に記憶させる。
【0045】
また来店情報における読取装置識別情報に基づいて、ユーザが訪れた店舗の店舗識別情報を特定し、店舗識別情報を特典サーバ3に送ることで、来店特典を問い合わせる(S130)。たとえば読取装置識別情報「A001」に対応する店舗識別情報「A」を特典サーバ3に送り、来店特典を問い合わせる。この際に、来店日時情報を併せて送っても良い。これによって、期限付きの特典がある場合にはそれも判定可能となる。
【0046】
そして店舗識別情報「A」を受け取った特典サーバ3では、「A」に対応する来店特典「クーポンA」を抽出し、管理サーバ2に結果として返す。また、飲食店「A」に関する情報、店舗名、所在地、ウェブサイトのURL、画像などを併せて返しても良い。また、来店特典が存在しなかった場合には、存在しないことを結果として返せばよい。
【0047】
問い合わせ結果を受け取った来店特典問い合わせ部21は、問い合わせ結果の一部または全部をユーザ情報記憶部22に記憶させる。たとえば「クーポンA」の来店特典を、ユーザ識別情報に対応づけてユーザ情報記憶部22に記憶させる(S140)。
【0048】
また行動情報連携部23は、来店情報におけるユーザ識別情報、読取装置識別情報や店舗識別情報、来店特典情報、店舗に関する情報を行動情報として、ソーシャルメディアサーバ4に送る(S150)。この際に、行動情報として、「12345さんがA店にタッチ!」、「12345さんがA店のクーポンを手に入れた!」などのように編集し、ソーシャルメディアサーバ4に送っても良い。
【0049】
ソーシャルメディアサーバ4で、管理サーバ2から送られた行動情報を取得すると、それをソーシャルメディアサービスに反映する(S160)。ここでソーシャルメディアサーバ4での反映とは、管理サーバ2から取得した行動情報を、ソーシャルメディアサーバ4上の当該ユーザの発言として情報をアップロードする処理である。たとえばソーシャルメディアがミニブログである場合、管理サーバ2から取得した行動情報「12345さんがA店のクーポンを手に入れた!」を、当該ユーザ「12345」の発言としてアップロードする。これによって、当該ミニブログを参照しているほかのユーザが、「12345さんがA店のクーポンを手に入れた!」を閲覧することが出来る(S170)。ソーシャルメディアサービスに反映される行動情報の一例を図7に示す。
【0050】
ユーザ「12345」による発言(行動情報)を閲覧したほかのユーザは、もしその情報が気になるなど、より詳細な情報を閲覧したいと思った場合、その発言(行動情報)に含まれる当該飲食店のウェブサイトへのURLやリンクを選択するなど、当該端末7で所定の操作を行うことで、ほかのユーザが利用する端末7から、当該A店のウェブサイトへアクセスし、A店の詳細な情報の閲覧を可能とさせる。
【0051】
これによって、確度の高い情報をソーシャルメディアサービスにおいて拡散することが出来る。また、ソーシャルメディアサービスのユーザが、より詳細な情報を知りたい場合には、その発言における、情報を提供するウェブサイトへのURLやリンクを選択することで、正確な情報へアクセスできる。その結果、ウェブサイト側にとっては、自己のウェブサイトへの誘引を図れる。
【0052】
また行動情報として、上述では来店特典を含めた場合を説明したが、それ以外にも、ユーザが任意の文章を含められるようにしても良い。この一例を図8に示す。この場合、ソーシャルメディアサーバ4で行動情報を反映させる前に、ユーザの携帯端末に対して、文章の入力を促す画面を表示させ、そこで入力された文章を行動情報に含めて、ソーシャルメディアサーバ4では情報を反映させても良い。この場合、店舗に関する情報における地図情報が画像情報として表示されると良い
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明のソーシャルメディア連携システム1により、情報を提供するウェブサイトと、ソーシャルメディアとを連携させることが可能となる。その結果、確度の高い情報が拡散できるとともに、情報を提供するウェブサイトへのユーザの誘引にもつなげることが出来る。
【符号の説明】
【0054】
1:ソーシャルメディア連携システム
2:管理サーバ
3:特典サーバ
4:ソーシャルメディアサーバ
5:読取装置
6:携帯端末
7:ほかのユーザの端末
20:来店情報取得部
21:来店特典問い合わせ部
22:ユーザ情報記憶部
23:行動情報連携部
70:演算装置
71:記憶装置
72:表示装置
73:入力装置
74:通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報提供を行うウェブサイトとソーシャルメディアサービスとを連携するソーシャルメディア連携システムであって、
前記ソーシャルメディア連携システムは、
店舗に設置された読取装置と前記ユーザが利用する携帯端末との間で接触または非接触による通信が行われることで、少なくともユーザ識別情報と読取装置識別情報とを含む来店情報を、前記携帯端末または読取装置から取得する来店情報取得部と、
前記読取装置識別情報または該読取装置を設置した店舗を識別する識別情報に基づいて、前記店舗における来店特典情報を記憶する特典サーバに対して、来店特典の問い合わせを行う来店特典問い合わせ部と、
前記来店情報および/または来店特典情報の一部または全部の情報を行動情報として、前記ソーシャルメディアサービスで利用するソーシャルメディアサーバに送ることで、前記ユーザによる情報として、前記行動情報の一部または全部の情報を、前記ソーシャルメディアサービスにおいて反映させる行動情報連携部と、
を有することを特徴とするソーシャルメディア連携システム。
【請求項2】
前記行動情報に、前記店舗に関する情報として少なくとも店舗名、該店舗のウェブサイトに対するURLを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のソーシャルメディア連携システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−37504(P2013−37504A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172549(P2011−172549)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(500175565)株式会社ぐるなび (43)