説明

タッチパネル操作具

【課題】手袋の種類に拘わらず、または手袋が既存の古い手袋であっても、当該手袋をはめたままの状態で静電容量方式タッチパネルの操作を可能にする。
【解決手段】導電性を有する材料により形成され、平面視三日月状の帯状であり、指先に巻き付けたときに円錐台となる導電性部材2の一側面上に、低摩擦面を有するカバー層6を設け、カバー層6に形成された各スリット7を介して導電性部材2の一側面を部分的に露出させる。一方、導電性部材2の他側面上に、接着面8Aを有する粘着層8を設ける。手袋の指先に対応する部分に導電性部材2を巻き付けつつ、接着面8Aを手袋の表面に貼り付ける。指先をタッチパネルの面60に接触させると、スリット7を介して露出した導電性部材2がタッチパネルの面60に直接接触し、タッチパネルの面60と導電性部材2との間に電流が流れる。これにより、タッチパネルの操作が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量方式のタッチパネルを操作するために指先に取り付けるタッチパネル操作具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、静電容量方式のタッチパネルを搭載したスマートフォンが普及している。このようなスマートフォンは、利用者がタッチパネルの面を指先で触れるだけで操作することができ、操作性に優れている。
【0003】
ところで、静電容量方式のタッチパネルは、タッチパネルの面に指先が接触したときに指先に電流が流れることによる静電容量の変化を検出し、これにより、タッチパネルの面内において指先が接触した位置を認識する。このため、利用者は手袋をはめたままの状態ではスマートフォンを操作することができない。すなわち、通常の手袋は絶縁性の高い材料により形成されているため、手袋をはめることにより絶縁性の高い材料により指先が覆われた状態となる。この状態でタッチパネルの面に触れても指先に電流が流れず、したがって、タッチパネルが静電容量の変化を検出することができない。この結果、利用者は手袋をはめたままで指先をタッチパネルの面に触れてもスマートフォンを操作することができない。
【0004】
これに対し、下記の特許文献1には、導電性を有する糸を用いて手袋を形成することにより、手袋をはめたままの状態でも、静電容量方式のタッチパネルを使用した機器の操作を可能にする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−81896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
冬季または寒冷地の屋外において、あるいはスキー、スケート等を行うとき、あるいは二輪車を運転するとき等においては手袋をはめる場合が多い。上述したように、絶縁性の高い材料により形成された通常の手袋をはめ、これにより絶縁性の高い材料により指先が覆われたままの状態ではスマートフォンを操作することができない。このため、冬季または寒冷地の屋外において、あるいはスキー、スケート等を行っているとき、あるいは二輪車で移動しているとき等には、スマートフォンの操作が必要になる度に手袋を外さなければならず不便であるという問題がある。
【0007】
この点、上記特許文献1に記載された技術によれば、導電性を有する糸を用いて手袋を形成することで、手袋をはめたままの状態でスマートフォンを操作することが可能である。しかしながら、一般に、手袋には、防寒性の程度が異なるもの、スキー、スケート、自転車、オートバイごとに専用のもの、防水性を兼ね備えたもの、デザインが異なるもの、サイズが異なるもの等、極めて種類が多く、このような多種多様な手袋のそれぞれにつき特許文献1に記載の技術を適用することは実際上容易でないという問題がある。
【0008】
また、特許文献1に記載の技術では、手袋をはめたままでのスマートフォンの操作を可能にするために、既存の通常の手袋とは別に、導電性を有する糸を用いて形成された新たな手袋を用意しなければならない。すなわち、特許文献1に記載の技術では、長年使用し続けて慣れ親しんだ手袋、かつて旧友から贈られた手袋、親から譲り受けた手袋等、既存の古い手袋をはめてスマートフォンを操作することができないという問題がある。
【0009】
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、手袋の種類に拘わらず、または手袋が既存の古い手袋であっても、当該手袋をはめ、当該手袋により指先が覆われたままの状態で静電容量方式のタッチパネルを操作することを可能にするタッチパネル操作具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第1のタッチパネル操作具は、静電容量方式のタッチパネルを操作するために指先に取り付けるタッチパネル操作具であって、前記タッチパネルの面に接触したときに前記タッチパネルが当該接触による静電容量の変化を検出することを可能にする導電性を有する材料により形成され、前記指先に取り付ける導電性部材を備え、前記導電性部材は、前記指先の腹に配置され、前記指先で前記タッチパネルを操作するときに前記タッチパネルの面に接触する操作部と、前記指先の腹から前記指先の甲側に向けて前記指先の周面に沿うように前記操作部の一端側から一の方向に伸張し、前記操作部を前記指先に支持する第1の支持部と、前記指先の腹から前記指先の甲側に向けて前記指先の周面に沿うように前記操作部の他端側から他の方向に伸張し、前記操作部を指先に支持する第2の支持部とを備えていることを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第2のタッチパネル操作具は、上述した本発明の第1のタッチパネル操作具において、前記導電性部材は、帯状に形成され、前記指先に巻き付けることにより前記指先に取り付けることを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の第3のタッチパネル操作具は、上述した本発明の第2のタッチパネル操作具において、前記導電性部材は、平面視三日月状に形成され、指先に巻き付けたときの形状が円錐台となることを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の第4のタッチパネル操作具は、上述した本発明の第1ないし第3のいずれかのタッチパネル操作具において、前記タッチパネルの面に接触する部分を含む前記導電性部材の一側面上にはカバー層が設けられ、前記カバー層は、スリットを有し、前記タッチパネルの面に接触する部分を含む表面が低摩擦面であり、前記導電性部材の前記一側面において前記タッチパネルの面に接触する部分が前記カバー層の前記スリットを介して露出していることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の第5のタッチパネル操作具は、上述した本発明の第1ないし第4のいずれかのタッチパネル操作具において、前記導電性部材の他側面には粘着性を有する粘着層が設けられていることを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の第6のタッチパネル操作具は、上述した本発明の第1ないし第5のいずれかのタッチパネル操作具において、前記導電性部材を指先に巻き付けたときに前記第1の支持部と前記第2の支持部とを互いに留めて両者を互いに接続させる補助部材を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、手袋の種類に拘わらず、または手袋が既存の古い手袋であっても、当該手袋をはめ、当該手袋により指先が覆われたままの状態で静電容量方式のタッチパネルを操作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態によるタッチパネル操作具を取り付けた指先をタッチパネルの面に接触させた状態を示す説明図である。
【図2】本発明の実施形態によるタッチパネル操作具を示す平面図である。
【図3】図2中の矢示III−III方向から見た本発明の実施形態によるタッチパネル操作具を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態によるタッチパネル操作具において導電性部材からカバー層を分離した状態を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態によるタッチパネル操作具を人差し指に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態によるタッチパネル操作具を親指に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の他の実施形態であるタッチパネル操作具を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1において、本発明の実施形態であるタッチパネル操作具1は、利用者の指先に取り付け、静電容量方式のタッチパネルを搭載したスマートフォンの操作を可能にする器具である。タッチパネル操作具1は、具体的には、利用者がはめる手袋の指先に対応する部分50に取り付けて用いる。タッチパネル操作具1を用いることにより、利用者は、手袋をしたままの状態でもタッチパネルの面60に指先を接触させ、指先の接触をタッチパネルに検出させることができ、これによりスマートフォンの操作を実現することができる。
【0019】
タッチパネル操作具1は、導電性部材2、カバー層6および粘着層8を備えている。
【0020】
導電性部材2は、静電容量方式のタッチパネルの面60に接触したときにタッチパネルが当該接触による静電容量の変化を検出することを可能にする導電性を有する材料により形成されている。このような材料として、例えば、シリコンゴムにカーボン等の導電性物質を混入させることにより形成された導電性シリコンが望ましい。もっとも、導電性部材2の材料として、導電性を有する糸材や繊維を用いることもできる。
【0021】
また、導電性部材2は、図2に示すように、平面視三日月状に湾曲した帯状に形成され、図1に示すように、指先に巻き付けたときの形状が円錐台となる。導電性部材2をこのような形状とすることにより、導電性部材2を指先に巻き付けて指先にしっかりと固定することができる。なお、導電性部材2を指先に巻き付けて指先にしっかりと固定することができる形状であれば、導電性部材2の形状として他の形状を採用してもよい。
【0022】
また、図3において、導電性部材2の一側面2Aが後述するカバー層6の各スリット7を介してタッチパネルの面60に直接接触する面であり、導電性部材2の他側面2Bが粘着層8を介して手袋の表面と向かい合う面である。
【0023】
また、導電性部材2は、図2に示すように、操作部3、第1の支持部としての左側支持部4および第2の支持部としての右側支持部5により構成されている。操作部3は、図1に示すように、導電性部材2を指先に巻き付けたときに指先の腹に配置され、指先でタッチパネルを操作するときにタッチパネルの面60に接触する部分である。左側支持部4は、指先の腹から指先の甲側に向けて指先の周面に沿うように操作部3の左端側から円弧を描く如く左方向、上方向、右方向に順次伸張し、操作部3を指先に支持する部分である。右側支持部5は、指先の腹から指先の甲側に向けて指先の周面に沿うように操作部3の右端側から円弧を描く如く右方向、上方向、左方向に順次伸張し、操作部3を指先に支持する部分である。このように、導電性部材2を、タッチパネルの面に接触する操作部3だけでなく、その両端側に左側支持部4および右側支持部5を設けることにより、操作部3がタッチパネルの面60に接触したときに、タッチパネルの面60と操作部3との間で、タッチパネルが静電容量の変化を検出するのに十分な電流を流すことができる。
【0024】
図2に示すように、導電性部材2の内周側の辺は、半径Rが30mm以上40mm以下(例えば32mm)であり、かつ中心角αが90度以上180度未満(例えば110度以上120度以下)の円弧とほぼ一致する。また、導電性部材2の幅Wは10mm以下(例えば8mm)である。さらに、図3に示すように、導電性部材2の厚さTは0.1mm以上1mm以下(例えば0.7mm)である。なお、導電性部材2を平面視において湾曲しておらず、直線状に伸びる帯状としてもよい。導電性部材2の大きさをこのように設定することにより、導電性部材2を少なくとも人差し指および親指のいずれの指先にも取り付けることが可能になる。すなわち、図5に示すように、他の指と比較して細い人差し指の指先に導電性部材2を巻き付けたときには、導電性部材2の両端部分が互いに重なり合う。一方、図6に示すように、他の指と比較して太い親指の指先に導電性部材2を巻き付けたときには、導電性部材2の両端部分が互いに僅かに離れる。なお、導電性部材2を巻き付ける対象は手袋をはめた手の指先である。手袋をはめた手の指先は、裸の手の指先よりも径が大きくなる。導電性部材2の大きさはこの点を考慮して設定されている。
【0025】
カバー層6は、図3に示すように、導電性部材2の一側面2A上に例えば接着剤を用いて接着されている。カバー層6は、例えばポリエチレンテレフタラートまたはビニル等の材料により形成された、導電性部材2と比較して薄いフィルムである。カバー層6の一側面(外面)6Aは、摩擦係数の低い低摩擦面であり、導電性部材2の一側面2Aと比較して滑り易い。また、カバー層6は、後述するスリット7が形成された部分を除き、導電性部材2の一側面2Aの全面を覆っている。カバー層6を設けることにより、タッチパネルの面60上において指先を滑りやすくすることができ、スマートフォンの操作性を高めることができる。また、カバー層6を設けない場合には、導電性部材2の一側面2Aの広範囲の領域がタッチパネルの面60に直接接触することになるため、タッチパネルの面60が汚れやすくなる。カバー層6を設けることにより、このようなタッチパネルの面60の汚れを抑制することができる。さらに、カバー層6を設けることにより、タッチパネルの面60との接触時に導電性部材2に加わる力を減らすことができ、導電性部材2の寿命を伸ばすことができる。なお、カバー層6は、導電性部材2の一側面2Aにおいて、操作部3に当たる部分のみを覆う構成としてもよい。
【0026】
また、カバー層6は、図4に示すように、例えば2つのスリット7が形成されている。各スリット7は、導電性部材2のうち操作部3とその周辺に対応する部分に配置されている。各スリット7はカバー層6を貫通しており、これにより、スリット7内において導電性部材2の一側面2Aが部分的に外部に露出している。この結果、図1に示すように、利用者が指先をタッチパネルの面60に接触させたときには、導電性部材2の一側面2Aの一部が各スリット7を介してタッチパネルの面60に直接接触する。この結果、カバー層6を設けることによってスマートフォンの操作ができなくなってしまうことはない。なお、各スリット7の形状および大きさは、導電性部材2の一側面2Aにおいてタッチパネルの面60に直接接触する部分を十分に確保し、タッチパネルの面60に対する指先の滑り易さを確保し、カバー層6の耐久性を確保する等の要請をバランス良く充足するように設定することが望ましく、これが適う場合には、各スリット7の形状は図4に示す形状以外の形状でもよく、各スリット7の大きさは図4に示す大きさ以外の大きさでもよい。
【0027】
粘着層8は、図3に示すように、導電性部材2の他側面2B上に設けられている。粘着層8は、粘着性を有する材料により形成され、導電性部材2と比較して薄い層である。粘着層8は導電性部材2を手袋の表面に貼り付けて手袋に固定するための層である。導電性部材2を指先に巻き付けた状態で、粘着層8の接着面8Aが手袋の表面に接触し、これにより、導電性部材2が手袋の表面に貼り付く。
【0028】
粘着層8の粘着性は、導電性部材2を手袋の表面に貼り付けることができ、スマートフォンの操作のために指先をタッチパネルの面60に接触させた状態でスライドさせても導電性部材2が手袋の表面から剥がれない程度であり、かつ、導電性部材2を手袋の表面に貼り付けた後であっても、導電性部材2が裂けることがなく手袋の表面が傷付くことのない力をもって導電性部材2の端部を引っ張ることにより、導電性部材2を手袋の表面から剥がすことができる程度に設定することが望ましい。さらに、導電性部材2の手袋への貼り付けおよび引き剥がしを何度か行うことができるように、粘着層8の粘着特性を設定することが望ましい。粘着層8を設けることにより、導電性部材2を手袋に着脱可能にしっかりと固定することができる。
【0029】
このような構成を有するタッチパネル操作具1を用いるときには、粘着層8の接着面8Aを手袋の指先に対応する部分の表面に接触させながら、導電性部材2を指先に巻き付ける。このとき、導電性部材2の操作部3が指先の腹の部分に位置するように導電性部材2の指先に対する位置を決める。
【0030】
スマートフォンの操作に複数の指を用いる場合には、スマートフォンの操作に必要な指の個数に対応する個数のタッチパネル操作具1を用意し、これらタッチパネル操作具1をそれぞれの指先に取り付ける。また、スマートフォンを操作する手が右手の場合には右手の指先に、スマートフォンを操作する手が左手の場合には左手の指先に、スマートフォンを両手で操作する場合にはそれぞれの手の指先に、1つまたは複数のタッチパネル操作具1を取り付ける。
【0031】
タッチパネル操作具1を取り付けた後、スマートフォンを実際に操作するときには、図1に示すように、タッチパネル操作具1を取り付けた指先を、導電性部材2において操作部3に対応する部分の一側面2A側をタッチパネルの面60に接触させる。これにより、カバー層6の一側面6A、およびスリット7内において露出している導電性部材2の一側面2Aがタッチパネルの面60に接触する。この結果、タッチパネルの面60と導電性部材2との間に電流が流れ、これにより生じる静電容量の変化がタッチパネルにより検出され、スマートフォンの操作が実現される。
【0032】
以上説明した通り、本発明の実施形態によるタッチパネル操作具1によれば、導電性部材2を手袋の指先に対応する部分に巻き付けることにより、手袋の当該部分に導電性を付与することができる。これにより、手袋をしたままの状態で指先の接触をタッチパネルに検出させることができ、スマートフォンの操作を実現することができる。したがって、スマートフォンを操作する度に手袋を外すといった手間をなくすことができ、利便性を向上させることができる。
【0033】
また、タッチパネル操作具1は、親指、人差し指等を個別に覆うタイプのどのような手袋であっても取り付けることができるので、手袋の用途(例えばスキー用、スケート用、自転車用等)を問わず、また、手袋のデザインを問わず、多種多様な手袋に取り付けることができ、さらには既存の古い手袋であっても取り付けることができる。これにより、手袋の種類に拘わらず、または手袋が既存の古い手袋であっても、当該手袋をはめたままの状態でのスマートフォンの操作を実現することができる。
【0034】
なお、図7に示すように、タッチパネル操作具1に補助部材9を追加してもよい。補助部材9は例えばポリエチレンテレフタラート等の材料により形成された薄いフィルムであり、補助部材9の裏面には接着剤が付されている。補助部材9は、カバー層6の一側面6Aの双方の端部に貼り付けることができ、これにより、カバー層6および導電性部材2の双方の端部を互いに留めて互いに接続することができる。補助部材9を用いることにより、導電性部材2を指先により一層しっかりと固定することができると共に、導電性部材2がタッチパネルの面60に接触したときに電流を流れ易くすることができる。
【0035】
また、上述した実施形態では、導電性部材2を帯状に形成し、導電性部材2を指先に巻き付ける構成を例にあげたが、本発明はこれに限らない。例えば、導電性部材2を指サックと同じような形状とし、指先の先端部分を全体的に覆う構成としてもよい。もっとも、上述した実施形態のように、導電性部材2を帯状に形成して指先に巻き付ける構成とした方が、タッチパネル操作具1の巻き付け具合を調整することで、1つのタッチパネル操作具1を太さの異なる人差し指にも親指にも取り付けることができるので利用し易く、指毎に異なる操作具を用意しなくてもよいので経済性も良い。
【0036】
また、上述した実施形態では、スマートフォンの操作のためにタッチパネル操作具1を用いる場合を例にあげたが、タッチパネル操作具1は、静電容量方式のタッチパネルを搭載したスマートフォン以外の他の装置の操作にも用いることができる。
【0037】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うタッチパネル操作具もまた本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0038】
1 タッチパネル操作具
2 導電性部材
3 操作部
4 左側支持部(第1の支持部)
5 右側支持部(第2の支持部)
6 カバー層
7 スリット
8 粘着層
9 補助部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電容量方式のタッチパネルを操作するために指先に取り付けるタッチパネル操作具であって、
前記タッチパネルの面に接触したときに前記タッチパネルが当該接触による静電容量の変化を検出することを可能にする導電性を有する材料により形成され、前記指先に取り付ける導電性部材を備え、
前記導電性部材は、
前記指先の腹に配置され、前記指先で前記タッチパネルを操作するときに前記タッチパネルの面に接触する操作部と、
前記指先の腹から前記指先の甲側に向けて前記指先の周面に沿うように前記操作部の一端側から一の方向に伸張し、前記操作部を前記指先に支持する第1の支持部と、
前記指先の腹から前記指先の甲側に向けて前記指先の周面に沿うように前記操作部の他端側から他の方向に伸張し、前記操作部を指先に支持する第2の支持部とを備えていることを特徴とするタッチパネル操作具。
【請求項2】
前記導電性部材は、帯状に形成され、前記指先に巻き付けることにより前記指先に取り付けることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル操作具。
【請求項3】
前記導電性部材は、平面視三日月状に形成され、指先に巻き付けたときの形状が円錐台となることを特徴とする請求項2に記載のタッチパネル操作具。
【請求項4】
前記タッチパネルの面に接触する部分を含む前記導電性部材の一側面上にはカバー層が設けられ、前記カバー層は、スリットを有し、前記タッチパネルの面に接触する部分を含む表面が低摩擦面であり、前記導電性部材の前記一側面において前記タッチパネルの面に接触する部分が前記カバー層の前記スリットを介して露出していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のタッチパネル操作具。
【請求項5】
前記導電性部材の他側面には粘着性を有する粘着層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のタッチパネル操作具。
【請求項6】
前記導電性部材を指先に巻き付けたときに前記第1の支持部と前記第2の支持部とを互いに留めて両者を互いに接続させる補助部材を備えていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のタッチパネル操作具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−251271(P2012−251271A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126608(P2011−126608)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(511137242)株式会社メイクセンス (1)
【Fターム(参考)】