説明

ダスト排出装置

【目的】 発生するダスト量の変化に関係なく連続無人運転が可能なダスト排出装置を提供する。
【構成】 集塵機1から排出された粉体状ダストを受けるホッパー2と、ホッパー2の内部のダスト量を検出するロードセル計量器3と、ロードセル計量器3からの信号によってホッパー2から所定量だけ排出されたダストに所定量の水分を付加してペレット状にするダスト加湿機5と、を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダスト排出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キュポラ等から発生したダストが飛び散らないように、作業者が目視にて適当に水を散布していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キュポラ等から発生するダスト量は常に変化するため、上記作業者による目視判断では、水の量にばらつきを生じる。また、そのために連続無人運転ができなかった。
【0004】そこで本発明は、上記問題点を解決して、発生するダスト量の変化に関係なく連続無人運転が可能なダスト排出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、集塵機から排出された粉体状ダストを受けるホッパーと、該ホッパーの内部のダスト量を測る計量器と、該計量器からの信号によって上記ホッパーから所定量だけ排出された上記ダストに所定量の水分を付加してペレット状にするダスト加湿機と、を備えたものである。
【0006】
【作用】集塵機からの粉体状ダストをホッパーで受けて、内部のダスト量が所定量となると、計量器からの信号によって、集塵機からダストの供給が止まり、ホッパーからダスト加湿機に、所定量だけダストを排出する。
【0007】次いで、ダスト加湿機で、上記ダスト量に応じた所定量の水分を付加し、ペレット状のダストを形成して外部へ廃棄する。上記ホッパーが空になると、集塵機から新たにダストをホッパー内へ供給する。上述の作動が自動的に繰り返されていく。
【0008】
【実施例】以下実施例を示す図面に基づいて本発明を詳説する。
【0009】図1は、本発明に係るダスト排出装置の一例であり、このダスト排出装置は、集塵機1から排出された粉体状のダストDに、水分を付加してペレット状のダストGにして廃棄するものである。
【0010】具体的には、ダスト排出装置は、集塵機1から排出されたダストDを受けるホッパー2と、ホッパー2に設けられたロードセル計量器等の計量器3と、ドラム4を有する(パン型)ダスト加湿機5と、を備えている。
【0011】集塵機1の底部に設けられたスクリューフィーダ等の供給機6を介して、集塵機1からホッパー2内へダストDが供給される。なお、供給機6とホッパー2との間には、回転羽根式送り弁15(ロータリバルブ)が付設されている。
【0012】また、ホッパー2内のダストDは、スクリューフィーダ等の排出機7にて、ドラム4へ排出される。
【0013】8は、ホッパー2内のダストDが下方へ滑り落ちやすくするためにホッパー2の壁面に付設され、エアー等により駆動されるバイブレータである。
【0014】ダスト加湿機5は、モータ14により回転駆動されるドラム4と、ドラム4の内部に水分を供給する給水路9と、電磁弁12を開閉させて給水路9への給水量を制御するタイマー10と、を備えている。
【0015】このタイマー10の作動時間(即ちドラム4への水分供給量)は、ダストDの種類に応じて設定される。
【0016】一方、計量器3は、ホッパー2内のダスト量を測って、ホッパー2内のダスト量が所定量に到達したり───例えば、ホッパー2内にダストDが一杯に満たされたり───、逆にダスト量が所定量まで減ると───例えば、ホッパー2が空になると───、供給機6,排出機7及びダスト加湿機5のタイマー10及びモータ14に、駆動信号及び停止信号を送る。
【0017】しかして、上述の如く構成されたダスト排出装置の作動手順の一例を説明する。
【0018】キュポラ等で発生した粉体状ダストDは集塵機1によって集塵され、供給機6及び送り弁15によってホッパー2内へ供給される。
【0019】ホッパー2内にダストDが一杯に満たされると、ロードセル計量器3からの信号によって、送り弁15が停止し、ホッパー2内へのダストD供給は停止する。これと同時に、又は、その直後に、排出機7が駆動してドラム4内に所定量のダストDが排出される。
【0020】このとき、ドラム4内にダストDが送られると同時に、計量器3からの信号によって、タイマー10が作動して電磁弁12が開き、ドラム4内に水が噴霧されてダストDと混ざり、ペレット状のダストGとなる。そして、ドラム4からダストバック11等に廃棄される。
【0021】ホッパー2が空になると、計量器3からの信号によって、排出機7が停止し、かつ、供給機6が駆動されて新たにホッパー2内に粉体状ダストDが供給され、上述の作動手順が繰り返される。なお、ホッパー2が満となるまでダスト加湿機5が停止して待機する。
【0022】このように、キュポラ等から発生するダスト量の変化に関係なく、粉体状のダストDに所定混合比で水分を混ぜて、ペレット状のダストGにして廃棄するので、風等によって飛び散ることがなく、周囲の汚染を防止できる。
【0023】なお、計量器3としては、他の構造のものでも良い。
【0024】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているので、次に記載するような著大な効果を奏する。
【0025】キュポラ等から発生するダスト量が変化しても、所定量の粉体状ダストDに、所定量の水分を自動的に付加して、確実にペレット状にできるので、連続無人運転が可能となり、省人化を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体簡略構成図である。
【符号の説明】
1 集塵機
2 ホッパー
3 ロードセル計量器
5 ダスト加湿機
D ダスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】 集塵機1から排出された粉体状ダストを受けるホッパー2と、該ホッパー2の内部のダスト量を測る計量器3と、該計量器3からの信号によって上記ホッパー2から所定量だけ排出された上記ダストに所定量の水分を付加してペレット状にするダスト加湿機5と、を備えたことを特徴とするダスト排出装置。

【図1】
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