説明

チェーン継手

【課題】道具を用いることなく手でチェーンの連結・取外しを簡単に行なうことができ、チェーンの連結を確実にしてグラツキなどを生じにくいチェーン継手が求められている。
【解決手段】チェーン継手1は、外リンクプレート3A,3Bを備える継手外リンク3と、内リンクプレート2A,2Aを備える継手内リンク2とが総計3個交互いに接続され、外リンクプレート3Bの一端部はピン8の先端部に枢支され、外リンクプレート3Bの他端部に、ピン8Aの先端頭部13を通せる挿通孔10と、ピン8Aの係止溝部12と係合してピン8Aを固定するための係止縁部11とが形成されており、ピン8Aをピン8に近づける方向に外リンクプレート3Aが撓められたときにピン8Aの先端頭部13が挿通孔10と対面するような位置に、挿通孔10が形成されているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車用チェーン、小型・小物伝動用チェーンなどを連結するために用いられるチェーン継手に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のチェーン継手は、一般に1つの継手リンクで構成されたものが各種提案されている。例えば、汎用の伝動チェーン用として、2枚の外リンクプレートを通称C字クリップを用いて固定するチェーン継手が知られている(特許文献1他多数)。このチェーン継手は、専用の治具を用いてチェーンとの連結・取外しを行なわなければならず、専用治具の購入や使いこなしの必要がある。一方、自転車チェーン用としては、クリップを用いることなく継手ピン溝に継手プレートを嵌め込むスナップオン方式のチェーン継手が古くから知られている。
【0003】
他方で、工具なしでチェーンを連結できるとするチェーン継手が特許文献2に記載されている。このチェーン継手は、図9に示した継手ユニット52を2つ対向させて使用されるようになっている。この継手ユニット52は、外リンクプレート53の一端側のピン孔54にピン57が立設され、外リンクプレート53の他端側に、ピン57の先端頭部59よりも大径の挿通孔55と、ピン57の先端部近傍の係止用溝部58に係脱自在に係合する係止縁部56が形成されている。
この継手ユニット52は2つを用いて、図10に示すように、1リンクのチェーン継手51を構成する。チェーン20の連結に際しては、チェーン20の一端側の内リンク22Sのピン孔15に一方の継手ユニット52のピン57が挿し込まれ、チェーン20の他端側の内リンク22Tのピン孔15に他方の継手ユニット52のピン57が挿し込まれる。そして、両方の継手ユニット52,52は、それぞれのピン57,57の先端が互いの挿通孔55,55に挿通されたのちに、それぞれが反対方向(矢印(T)と矢印(−T)の方向)に引かれることにより、係止縁部56,56が互いの係止用溝部58,58と係合するようになっている。係止縁部56と係止用溝部58との係合状態は、離脱自由な遊嵌状態である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3141851号公報
【特許文献2】実開平7−1350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したように、各種のチェーン継手が創案され幅広く使用されているが、いずれのチェーン継手も1リンクで構成されたものである。そして、前記した特許文献2のチェーン継手51については、チェーン20を1リンクでつなぎ、かつ、嵌め合いが遊嵌であるので、外リンクプレート53の係止縁部56とピン57の係止用溝部58との間に大きな隙間やグラツキが生じやすい。一方で、自転車変速機チェーン用に関しては、ギヤ間乗り移り機能を必然的に保有しなければならないが、特許文献2のチェーン継手51は前記したように大きな隙間とグラツキを生じやすいため、変速機ギヤに噛み込んでチェーンが切れるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、道具を用いることなく手でチェーンの連結・取外しを簡単に行なうことができ、チェーンの連結を確実にしてグラツキなどを生じにくいチェーン継手の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るチェーン継手は、外リンクと内リンクが交互に接続されていて、両末端に前記内リンクが配置されたチェーンを、無端状に連結するために用いられるチェーン継手であって、プレート長手方向に離間した2つのピンを介して平行に配置された2枚の外リンクプレートを備えて成る継手外リンクと、プレート長手方向に離間した2つのピン孔を有し平行に配置された2枚の内リンクプレートを備えて成る継手内リンクとが、総計3以上の奇数個用いられ、継手外リンクと継手内リンクとは、継手内リンクのピン孔に継手外リンクのピンが通されて交互に接続され、継手両末端に継手外リンクがそれぞれ配置されていて、前記継手両末端の継手外リンクは、一方の外リンクプレートに2つのピンが固設され、他方の外リンクプレートの一端部に、継手内リンクのピン孔を通された一方のピンの先端部に回動自在に枢支され、当該他方の外リンクプレートの他端部に、他方のピンの先端頭部を通せる挿通孔が形成され、この挿通孔の他端寄りに、他方のピンの先端頭部近傍に形成された係止溝部と係脱自在に係止して前記他方のピンを固定するための係止縁部が形成されており、前記挿通孔は、他方のピンを一方のピンに近づける方向に一方の外リンクプレートが撓められたときに他方のピンの先端頭部が挿通孔と対面する位置に形成されているものである。
【0008】
また、前記構成において、一方の外リンクプレートの係止縁部が、陥没した薄肉状に形成されるとともに、他方のピンの先端頭部を収容可能な広さに形成されているものである。
【0009】
そして、前記した各構成において、継手外リンクと継手内リンクとが総計3個用いられているものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るチェーン継手によれば、1枚の外リンクプレートのみの回動と撓めによってピンに係止固定する方式を採用しているので、道具を用いることなく手でチェーンとの連結・取外しを簡単に行なうことができ、確実に連結することができる。加えて、このチェーン継手は、他方のピンの先端頭部と他方の外リンクプレートの係止縁部との隙間が最小限に保持されて広がらない構造であるため、大きな隙間やグラツキを生じにくい。従って、このチェーン継手は自転車変速機チェーン用として用いた場合に、変速機ギヤにおける噛み込みを生じにくく剛性面で有利なものとなる。
【0011】
また、一方の外リンクプレートの係止縁部が、陥没した薄肉状に形成されるとともに、他方のピンの先端頭部を収容可能な広さに形成されているものでは、一方の外リンクプレートの側面から突出したピンの先端頭部の突出量を小さくすることができる。従って、確実なギヤ間乗り移り機能が要求される自転車変速機チェーン用のチェーン継手として、より好適に用いることができる。
【0012】
そして、継手外リンクと継手内リンクとを総計3個用いた所謂3リンク式のものでは、1継手リンクのみで構成されたチェーン継手と比べ、チェーン継手を構成する複数の継手リンク間でギヤから受ける曲げ力を吸収して安定なチェーン走行を実現できる。因みに、総継手リンク数が多すぎると冗長になって、チェーン本体の有用性が問われることになるが、総継手リンク数が3であれば、チェーン本体の有用性が問われることもなく、理想的なチェーン継手となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るチェーン継手の斜視図である。
【図2】前記チェーン継手の正面図である。
【図3】前記チェーン継手の外リンクプレートをピンに係止させた態様を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は(a)におけるA−A線矢視断面図である。
【図4】前記チェーン継手をチェーンの一端に接続する手順を順に示す一部断面を含む図であり、(a)は継手外リンクのピンにチェーンの一端を近づけた態様を示す平面図、(b)は継手外リンクのピンにチェーン一端の内リンクを装着した態様を示す平面図、(c)はチェーン継手およびチェーンに曲げ力を加えて継手外リンクおよびピンを撓ませた態様を示す平面図である。
【図5】図4(c)から続く接続手順を順に示す一部断面を含む図であり、(a)は継手外リンクを回転させて挿通孔をピンの対向位置に配置させるとともに力を加えて撓ませた態様を示す平面図、(b)は力を弛めて継手外リンクの挿通孔にピンを挿通させた態様を示す平面図、(c)は曲げ力を弛めてチェーン継手およびチェーンを元の姿勢に復帰させてチェーン継手とチェーンとの連結を終えた態様を示す平面図である。
【図6】チェーン継手により無端状に連結されたチェーンを示す平面図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係るチェーン継手における継手外リンクの外リンクプレートを示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)におけるB−B線矢視断面図である。
【図8】図7の外リンクプレートを用いたチェーン継手の平断面図である。
【図9】従来のチェーン継手の継手ユニットを示す斜視図である。
【図10】前記従来のチェーン継手を用いてチェーンを連結する態様を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
図1は本発明の一実施形態に係るチェーン継手の斜視図、図2は前記チェーン継手の正面図、図3は前記チェーン継手の外リンクプレートをピンに係止させた態様を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は(a)におけるA−A線矢視断面図である。
各図において、この実施形態に係るチェーン継手1は、中央の継手内リンク2と、継手内リンク2の左右両端部に接続された2つの継手外リンク3,3とから成るもので、総計3個のリンクを使用した3リンク継手である。
前記の継手内リンク2は、プレート長手方向(図2中の1点鎖線Lに沿う方向)に離間した2つのピン孔4,4(図3(c))を有して平行に配置された2枚の内リンクプレート2A,2Aを備えている。
【0015】
前記の継手外リンク3は、平行に配置された2枚の外リンクプレート3A,3Bを備えている。一方の外リンクプレート3Aには、プレート長手方向に離間した2つのピン孔7,7が形成され、これらのピン孔7,7にピン8,8Aの末端部がカシメなどにより固設されている。他方の外リンクプレート3Bにおけるプレート長手方向の一端部には軸受孔9が形成されている。継手内リンク4のピン孔4から突出したピン8の先端部が軸受孔9に通されることにより、外リンクプレート3Bがピン8の軸心C4回り(矢印R方向)に回動自在に枢支される。すなわち、外リンクプレート3Bは可動リンクプレートとなっている。この場合、外リンクプレート3Bがピン8の先端部から抜け落ちないように、ピン8の先端部はカシメなどの抜け止め処理が施されている。ピン8Aの先端部近傍には、係止溝部12が全周にわたって形成されている。ピン8Aの係止溝部12よりも先端側は、係止溝部12より大径の先端頭部13となっている。
【0016】
そして、外リンクプレート3Bの他端部には、ピン8Aの先端頭部13を通せる大きさの挿通孔10が形成されている。挿通孔10は、ピン8Aをピン8に近づける方向に外リンクプレート3Aを撓めたときに、ピン8Aの軸心C3が挿通孔10の孔心C1に届く位置、すなわちピン8Aの先端頭部13が挿通孔10を通過できる位置に形成されている。更に、外リンクプレート3Bの挿通孔10よりも他端寄りには、挿通孔10からつながる係止用孔16が連通して形成されている。係止用孔16の内周面11bの曲率径はピン8Aの係止溝部12の半径とほぼ同径か若干大きめに設定されている。また、内周面11bの曲率中心は、図2および図3(a)中に示した係止用孔16の孔心C2である。係止用孔16よりも他端側は、ピン8Aの係止溝部12と係脱自在に係止してピン8Aを固定するための係止縁部11となっている。図2中に示した1点鎖線13Aは、外リンクプレート3Bの係止縁部11とピン8Aの係止溝部12とが係合したときの、ピン8Aの先端頭部13の外周位置を示す想像線である。
【0017】
内リンクプレート2A,2A間には、軸受孔6を有する2つのローラ5,5が配備されている。これらのローラ5は、外リンクプレート3のピン8が軸受孔6に通されることにより回動自在となっている。また、継手外リンク3と継手内リンク2は、内リンクプレート2A,2Aのピン孔4,4,4,4に継手外リンク3,3のピン8,8が通されて接続されている。すなわち、2つの継手外リンク3,3がチェーン継手1の両末端に配置されている。
【0018】
上記のように構成されたチェーン継手1は、図4に示すように、外リンク23と内リンク22が交互に接続されて両末端に内リンク22S,22Tが配置されたチェーン20を、無端状に連結するために用いられる。その際、必要長よりも3リンクぶん短いチェーンと、チェーンと等しいリンクピッチを持つ3つのリンクを有する継手リンク1とで、チェーン必要長が充足される。そして、チェーン20における一方の内リンク22Sの先端側には、ブッシュ14が配備されている。このブッシュ14は、チェーン継手1のピン8Aを挿通可能なピン孔15を有している。
【0019】
そこで、チェーン継手1を用いてチェーン20を連結する態様を、図4および図5に沿いながら図1〜図3も併用して順に説明する。
先ず、図4(a)に示すように、チェーン継手1の外リンクプレート3Bをピン8の軸心C4を中心に回転させてピン8Aから離し、ピン8Aの前方にチェーン配置可能な空間を確保する。そこで、ピン8Aの前方に、チェーン20一端側の内リンク22Sのピン孔15を対面させる。次に、図4(b)に示すように、外リンクプレート3Aのピン8Aを内リンク22Sのピン孔15に矢印Dのように挿入する。続いて、図4(c)に示すように、チェーン継手1およびチェーン20に対し、矢印Eおよび矢印Fで示す方向の曲げ力を加えて、外リンクプレート3Aおよびピン8Aを撓ませる。
【0020】
そして、図5(a)に示すように、外リンクプレート3Bに外リンクプレート3Aから離す方向(矢印G方向)の力を加えて外リンクプレート3Bを撓ませる。同時に、外リンクプレート3Bをピン8の軸心C4回りに回転させて、その挿通孔10をピン8Aの対面位置まで移動させる。このとき、挿通孔10の孔心C1は、ピン8Aの軸心C3に近づいている。次に、図5(b)に示すように、外リンクプレート3Bに加えていた力を矢印Hのように弛めてたわみを戻し、外リンクプレート3Bの挿通孔10内にピン8Aの先端頭部13を通過させる。続いて、図5(c)に示すように、曲げ力を弛めてチェーン継手1およびチェーン20を元の直線姿勢に復帰させる。これにより、外リンクプレート3Aがまっすぐの姿勢となってチェーン20の内リンク22Sが矢印I方向にもどり、外リンクプレート3Bの係止縁部11がピン8Aの係止溝部12内に入り込んで先端頭部13と係合する。その結果、外リンクプレート3Bがピン8Aに抜け止め固定されるのである。このとき、係止用孔16の孔心C2はピン8Aの軸心C3とほぼ重なっている。
【0021】
このようにして、図6に示すように、チェーン継手1の一端側の継手外リンク3と、チェーン20の一端側の内リンク22Sとの接続が終了する。チェーン20の他端側の内リンク22Tについても、内リンク22Sの場合と同様の操作を実施することにより、チェーン継手1の他端側の継手外リンク3と接続される。これにより、チェーン20およびチェーン継手1が無端状に連結される。尚、図6において、2点鎖線Jで囲んだ部分は、連結状態にあるチェーン継手1を正面から見た図を表している。
【0022】
以上述べたように、本実施形態のチェーン継手1は、1枚の外リンクプレート3Bのみの回動と撓めによってピン8Aに嵌め込み固定する方式を採用しているので、2枚の外リンクプレートを互いに反対方向にスライドさせて固定する方式を採用した特許文献2のチェーン継手と比べて、道具を用いることなく手でチェーン20との連結・取外しを簡単に行なうことができて利用者の便を図ることができる。また、連結も確実なものとなる。そして、このチェーン継手1は、外リンクプレート3Bを回動式にしたものであるが、ピン8Aの先端と外リンクプレート3Bの係止縁部11との隙間が最小限に保持され、しかもその隙間が広がらない構造になっているため、特許文献2で生じていたような変速機ギヤにおける噛み込みを生じにくく剛性面でも有利となる。また、このチェーン継手1は、3つのリンクで構成されているので、1継手リンクのみで構成された従来のチェーン継手と比べ、3つの継手リンク3,2,3間で変速機ギヤなどから受ける曲げ力を吸収して安定なチェーン20の走行を実現することができる。
【0023】
尚、上記の実施形態では、係止縁部11を外リンクプレート3Baにおける他部位と同じ厚さで形成したが、本発明のチェーン継手はそれに限定されるものでない。例えば、図7に示す外リンクプレート3Baのように、係止縁部11aが他部位より薄く形成されたものも、本発明に含まれる。外リンクプレート3Baの係止縁部11aは、ピン8突出面と反対側の表面から陥没した薄肉状に形成されている。この場合、前記反対側の表面と係止縁部11aとの境目は段部になっている。また、係止縁部11aが薄く形成されている分、図8に示すように、ピン8Aaの係止溝部12aのピン軸心方向の幅を小さく採ることができる。その結果、ピン8Aaの長さも短くできる。そして、係止縁部11aの内周面11cの曲率半径は、係止縁部11a上面にピン8Aaの先端頭部13を収容可能な広さとなるように、先端頭部13の半径とほぼ同じかそれよりも大きく設定されている。尚、外リンクプレート3Baの、軸受孔9、挿通孔10、係止用孔16、およびその内周面11bの形状および大きさは、既述した外リンクプレート3Bのものと同じである。
【0024】
この外リンクプレート3Baによれば、図8に示すように、係止縁部11aの厚さが薄いので、外リンクプレート3Baの側面から突出したピン8Aaの先端頭部13の突出量が、既述した外リンクプレート3Bの場合と比べて小さくなる。従って、確実なギヤ間乗り移り機能が要求される自転車変速機チェーン用のチェーン継手として、この外リンクプレート3Baを用いたチェーン継手1はより好適に用いることができる。
【0025】
また、上記では、両端部の継手外リンク3,3において、挿通孔10および係止用孔16を有する外リンクプレート3Bまたは3Baを、互いに反対側の側面に配置した例を示したが、本発明はそれに限らない。例えば、これらの外リンクプレート3Bまたは3Baを、両端部の継手外リンク3,3の同じ側の側面に配置しても構わない。
そして、上記した各チェーン継手では、総計3個の継手リンクで構成した例を示したが、本発明はそれに限定されない。例えば、5以上の奇数個の継手リンクから成るチェーン継手も、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0026】
1 チェーン継手
2 継手内リンク
2A 内リンクプレート
3 継手外リンク
3A,3B,3Ba 外リンクプレート
4 ピン孔
7 ピン孔
8,8A,8Aa ピン
9 軸受孔
10 挿通孔
11,11a 係止縁部
12,12a 係止溝部
13 先端頭部
16 係止用孔
20 チェーン
22,22S,22T 内リンク
23 外リンク
C1 孔心
C3 軸心
E,F 矢印
L 1点鎖線
R 矢印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外リンクと内リンクが交互に接続されていて、両末端に前記内リンクが配置されたチェーンを、無端状に連結するために用いられるチェーン継手であって、
プレート長手方向に離間した2つのピンを介して平行に配置された2枚の外リンクプレートを備えて成る継手外リンクと、プレート長手方向に離間した2つのピン孔を有し平行に配置された2枚の内リンクプレートを備えて成る継手内リンクとが、総計3以上の奇数個用いられ、継手外リンクと継手内リンクとは、継手内リンクのピン孔に継手外リンクのピンが通されて交互に接続され、継手両末端に継手外リンクがそれぞれ配置されていて、前記継手両末端の継手外リンクは、一方の外リンクプレートに2つのピンが固設され、他方の外リンクプレートの一端部に、継手内リンクのピン孔を通された一方のピンの先端部に回動自在に枢支され、当該他方の外リンクプレートの他端部に、他方のピンの先端頭部を通せる挿通孔が形成され、この挿通孔の他端寄りに、他方のピンの先端頭部近傍に形成された係止溝部と係脱自在に係止して前記他方のピンを固定するための係止縁部が形成されており、前記挿通孔は、他方のピンを一方のピンに近づける方向に一方の外リンクプレートが撓められたときに他方のピンの先端頭部が挿通孔と対面する位置に形成されていることを特徴とするチェーン継手。
【請求項2】
一方の外リンクプレートの係止縁部が、陥没した薄肉状に形成されるとともに、他方のピンの先端頭部を収容可能な広さに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のチェーン継手。
【請求項3】
継手外リンクと継手内リンクとが総計3個用いられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチェーン継手。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−219932(P2012−219932A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87164(P2011−87164)
【出願日】平成23年4月11日(2011.4.11)
【出願人】(511091173)
【出願人】(512093930)和泉チエン株式会社 (1)