説明

チェーン装身具

【課題】製造が容易であり、かつ、見かけ上の体積や表面積を増加させることができるチェーン装身具を提供する。
【解決手段】第1端部と第2端部にそれぞれ連結用開孔2を有する長尺板状の金属片1を、長さ方向の中心線に対して平行でない折曲線4に沿って折り曲げてチェーン部品6の要素を形成し、一対の前記要素を組合せ、第1の要素の第1端部の連結用開孔2と第2の要素の第2端部の連結用開孔2が互いに位置整合し、かつ、第1の要素の第2端部の連結用開孔2と第2の要素の第1端部の連結用開孔2が互いに位置整合するように配置し、両要素の折り曲げられた内側面が互いに対向する方向に向くように配置してチェーン部品6を形成し、チェーン部品6の両端部の連結用開孔2に連結リング5を通してチェーンを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセサリー等装飾的効果を有するチェーン装身具に関し、特に、本願発明は長尺板状の金属片を折り曲げてそれらを組み合わせることによって立体的なチェーン部品を形成し、加工が容易であり且つ見かけ上の体積や表面積を増加させることができ、あるいは、前記チェーンの部品の要素間でより多くの動きを有することによって光を反射する機会が多くなり装飾的な効果を増加させることができるチェーン装身具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、貴金属の柱状体あるいは球状体の部品を鎖状に連結してアクセサリー用などのチェーンとして使用するチェーン装身具は知られていた。前記柱状体や球状体のチェーンの部品は、光を反射する面を形成するため、無垢の貴金属の柱状体や球状体に研削加工をかけて多面体とすることが行われていた。
【0003】
一方、長尺板状の金属片自体を折り曲げて、例えば横断面四角形の環状に折り曲げて鎖の環の一つとなし、これらを繋げてチェーンを形成するようにしたチェーン装身具も公知であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−90808号公報
【特許文献2】特開平8−266319号公報
【特許文献3】登録実用新案第3001522号公報
【特許文献4】特開2009−299890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、柱状体や球状体の貴金属に研削加工をかけて多面体とすることは、加工の対象が多数かつ微小サイズであるため、作業が困難かつ繁雑であった。
【0006】
また、柱状体や球状体は無垢の貴金属を使用するため、チェーン装身具の高価格化の一つの要因になっていた。
【0007】
一方、貴金属の金属片を折り曲げてチェーンの装身具を形成する従来技術は、折り曲げられた金属片自体がチェーンの一つの環となるため、その形状が限られており、デザインの自由度が少なかった。
【0008】
そこで、本発明が解決しようとする一つの課題は、製造が容易であり、かつ、見かけ上の体積や表面積を増加させることができるチェーン装身具を提供することにある。
【0009】
また、本発明の解決しようとする他の課題は、製造が容易であり、かつ、デザインの自由度が高く、従来にない美観を呈するチェーン装身具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によるチェーン装身具は、
長さ方向の中心線を有し、第1端部と第2端部にそれぞれ連結用開孔を有する長尺板状の金属片を、前記長さ方向の中心線に対して平行でない折曲線に沿って折り曲げてチェーン部品の要素を形成し、
一対の前記要素を組合せ、第1の要素の第1端部の連結用開孔と第2の要素の第2端部の連結用開孔が互いに位置整合し、かつ、第1の要素の第2端部の連結用開孔と第2の要素の第1端部の連結用開孔が互いに位置整合するように配置し、両要素の折り曲げられた内側面が互いに対向する方向に向くように配置してチェーン部品を形成し、
前記チェーン部品の両端部の前記連結用開孔に連結リングを通して前記要素同士を連結するとともに、チェーン部品同士を連結してチェーンを形成したことを特徴とする。
【0011】
前記折曲線は、前記長尺板状の金属片の長さ方向及び幅方向の中心点を通り、前記折曲線が前記連結用開孔と交差しない範囲内で折曲線の両端が前記長尺板状金属片の両端部の長さ方向縁上に位置し、前記長尺板状の金属片は前記折曲線に沿って約90度折り曲げているようにすることができる。
【0012】
また、前記折曲線は、前記長尺板状の金属片の長さ方向及び幅方向の中心点に関して前記金属片の一端部に偏って位置し、前記長尺板状の金属片は前記折曲線に沿って約180度折り曲げているようにすることができる。
【0013】
また、前記折曲線は、前記長尺板状の金属片の長さ方向及び幅方向の中心点を通り、該折曲線の両端は前記金属片の中心部の長さ方向縁上に位置し、前記長尺板状の金属片は前記折曲線に沿って約180度折り曲げているようにすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本願発明のチェーン装身具は、長さ方向の中心線を有し、第1端部と第2端部にそれぞれ連結用開孔を有する長尺板状の金属片を、前記長さ方向の中心線に対して平行でない折曲線に沿って折り曲げてチェーン部品の一要素を形成し、一対の前記要素を組合せ、第1要素の第1端部の連結用開孔と第2要素の第2端部の連結用開孔を互いに位置整合させ、かつ、第1要素の第2端部の連結用開孔と第2要素の第1端部の連結用開孔を互いに位置整合させるように、両要素の折り曲げられた内側面が対向する方向に向くように配置してチェーン部品を形成している。
【0015】
このように、本願発明のチェーン装身具のチェーン部品は、折り曲げられた一対の要素が、折り曲げられた内側面が対向する方向に向くように配置されることにより、要素同士の周縁部を合わせて柱状体のチェーン部品を形成することができる。この場合は、当該柱状体は内部が中空であるため、少ない材料で体積を増大させる効果を有する。
【0016】
また、金属片を折り曲げて形成された一対の前記要素が内側面を対向させて配置され、全体として孔あきがない一枚の板状のチェーン部品を形成する場合は、表面積を増大させる効果を有し、また、折り曲げられた部分は立体感を有するため、全体として体積が増大されたように見える効果を有する。
【0017】
このように、本発明によれば少ない材料でボリューム感のあるチェーン装身具を形成できる。
【0018】
また、本願発明のチェーン装身具は、上述したように金属片を折り曲げた要素を一対組み合わせ、前記要素の連結用開孔に連結リングを通すだけでチェーン部品を形成し、且つ、連結リングによってチェーン部品同士を連結してチェーンを形成している。
【0019】
すなわち、本願発明によれば、チェーン部品を形成するために、金属片同士を溶接等により互いに固定する必要がなく、単に連結リングによって一対の要素の両端部を連結することによりチェーン部品を形成している。金属片同士を溶接する場合の位置決めや溶接工程等の煩雑さがなく、簡単にチェーン部品を形成することができる。
【0020】
折曲線が長尺板状金属片の長さ方向及び幅方向の中心点を通り、その両端が金属片の連結用開孔と交差しない範囲内で金属片の両端部の長さ方向縁上に位置し、金属片が前記折曲線に沿って約90度折り曲げられている場合には、一対の要素を組み合わせたときに、要素の周縁部同士が合わさって柱状体のチェーン部品を形成することができる。
【0021】
この場合、両要素の周縁部が合わさって中空な柱状体を形成することができるため、体積を増大させて見せることができる。
【0022】
また、従来の柱状体のチェーン部品をつなげて形成されるチェーン装身具においては、一つ一つのチェーン部品を形成するために、無垢の貴金属からなる柱状体に対して研削加工を施す必要があったのに対し、本発明では折り曲げられた金属片の両端部の連結用開孔に連結リングを通すだけであるため、加工の手間と時間を大幅に減縮することができる。
【0023】
折曲線が長尺板状金属片の長さ方向及び幅方向の中心点に関して前記金属片の一端部に偏って位置し、金属片が前記折曲線に沿って約180度折り曲げられている場合には、一対の要素を組み合わせて連結したときに、孔あきがない一枚の板状のチェーン部品を形成することができる。
【0024】
これにより、表面積を大きく見せることができるとともに、折り曲げられた部分が立体感を有するようになり、見た目上の体積と装飾的効果を増大させることができる。
【0025】
また、各発明に共通なことであるが、要素同士が連結リングによって両端部が連結されており、要素同士の結合が固定的でないため、要素が僅かに相対的に動くことができ、このため、柔軟に装着者の身体に沿って適合することができ、従来に無かった柔らかな美観と装着感を奏することができ、かつ、両要素が相対的に動くによって、光を反射する機会が増加し、装飾的な効果を増大させることができる。
【0026】
折曲線が金属片の長さ方向及び幅方向の中心点を通り、該折曲線の両端が金属片の中央部の長さ方向縁上に位置し、金属片が前記折曲線に沿って約180度折り曲げられている場合には、一対の要素を組み合わせて連結することにより、中央部に孔あきがある四辺形のチェーン部品を形成することができる。
【0027】
この場合も表面積を大きく見せることができるとともに、折り曲げられた部分が立体感を有するようになって見た目上の体積と装飾的効果を増大させることができる。
【0028】
また、両要素が相対的に動くによって、光を反射し装飾的な効果を増大させる効果も同様である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明によるチェーン装身具のチェーン部品の一実施形態による要素を形成する長尺板状金属片の斜視図及び平面図。
【図2】本発明の第1実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品の要素を形成する長尺板状金属片に折曲線を示した平面図。
【図3】本発明の第1実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品の折り曲げられた長尺板状金属片からなる要素の斜視図及び側面図。
【図4】本発明の第1実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを分解して示した斜視図。
【図5】本発明の第1実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを組み立てた状態を示した斜視図。
【図6】完成された本発明の第1実施形態によるチェーン装身具の側面図。
【図7】本発明の第2実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品の要素を形成する長尺板状金属片に折曲線を示した平面図。
【図8】本発明の第2実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを分解して示した斜視図。
【図9】本発明の第2実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを組み立てた状態を示した斜視図。
【図10】完成された本発明の第2実施形態によるチェーン装身具の側面図。
【図11】本発明の第3実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品の要素を形成する長尺板状金属片に折曲線を示した平面図。
【図12】本発明の第3実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを分解して示した斜視図。
【図13】本発明の第3実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを組み立てた状態を示した斜視図。
【図14】完成された本発明の第3実施形態によるチェーン装身具の斜視図、側面図及び平面図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0031】
図1は、本発明によるチェーン装身具のチェーン部品の要素を形成する長尺板状金属片の一例を示している。図1(a)は長尺板状金属片の斜視図を示し、図1(b)は長尺板状金属片の平面図を示している。
【0032】
図1に示すように、金属片1は全体として長尺板の形状を有し、両端部には連結用開孔2が穿設されている。長尺板の両端部の輪郭は連結用開孔2の開口縁に沿うように角部が円弧状に形成されている。
【0033】
図2は本発明の第1実施形態によるチェーン装身具を形成するときの長尺板状金属片1上に折曲線を示している。
【0034】
金属片1は、長さ方向に延びる一対のほぼ平行な長さ方向縁3を有し、金属片1の幅の中心を通り前記長さ方向縁3に平行な長さ方向中心線(図示せず)を有している。
【0035】
第1実施形態における折曲線4は、図2に示すように、金属片1の長さ方向及び幅方向の中心点を通り、金属片1の長さ方向の中心線に対して平行でない線であって、折曲線4は連結用開孔2と交差しない範囲内で折曲線4の両端が金属片1の両端部の長さ方向縁3上に位置している。
【0036】
図3は、本発明の第1実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品の要素を示している。前記要素は折り曲げられた長尺板状金属片1からなる。図3(a)は本実施形態のチェーン部品の要素の斜視図、図3(b)はその側面図を示している。
【0037】
図3から分かるように、本実施形態によるチェーン装身具は、長尺板状金属片1を折曲線4に沿って、折曲角が約90度となるように、折曲線4の片側が他の側に対して折り曲げられている。
【0038】
図4は、本発明の第1実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを分解して示した斜視図である。
【0039】
図4に示すように、本実施形態のチェーン装身具のチェーン部品は、図3の金属片1を折り曲げてなる要素を一対組み合わせ、両要素の折り曲げられた内側面が互いに対向する方向に向くように配置する。このとき、両要素は一方の要素を他の要素に対して反転させて配置する。ここで、「反転」とは長さ方向の端部を入れ替えるようにして回転させることである。また、「対向する方向」とは、両要素の折り曲げられた内側面の法線が互いに平行かつ反対方向を向いていることであり、両法線が一直線上に配置されていない場合も含むものとする。
【0040】
すなわち、一対の要素のうち、第1の要素の第1端部の連結用開孔2と第2の要素の第2端部の連結用開孔2が互いに位置整合し、かつ、第1の要素の第2端部の連結用開孔2と第2の要素の第1端部の連結用開孔2が互いに位置整合し、かつ、両要素の折り曲げられた内側面が対向する方向に向くように配置する。
【0041】
もっとも、本実施形態では、折曲線4に関する金属片1の両側は金属片1の中心(長さ方向及び幅方向の中心)に関して互いに対称になっているため、形状上第1端部と第2端部の区別がないが、仮に金属片1の端部の一方を第1端部、他方を第2端部とした場合に、上述したように一方の要素の第1端部と他方の要素の第2端部を対向させ、かつ、一方の要素の第2端部と他方の要素の第1端部を対向させ、両要素の折り曲げられた内側面が対向する方向に向くように配置する。
【0042】
本実施形態のチェーン装身具のチェーン部品は、上述したように配置した一対の折り曲げられた金属片1からなる要素の両端部を連結リング5によって連結する。なお、連結リング5は円形に限られず、任意の形状の環とすることができる。
【0043】
図5は本発明の第1実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを組み立てた状態の斜視図を示している。
【0044】
図5に示すように、本発明の第1実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品6は、折り曲げられた一対の金属片1の両端部が連結リング5によって連結されて形成されている。
【0045】
本実施形態では、折曲線4が金属片1の長さ方向及び幅方向の中心点を通り、折曲線4が連結用開孔2と交差しない範囲内で、折曲線4の両端が金属片1の両端部の長さ方向縁3上に位置しており、金属片1が折曲線4に沿って約90度に折り曲げられているため、金属片1の折り曲げられた内側面が対向配置されることにより、金属片1の周縁部同士が合わさって図5に示すような柱状体のチェーン部品を形成することができる。
【0046】
図5のチェーン部品の柱状体は、横断面が矩形であり、柱状体の一端部で横に細長い矩形であり、長さ方向中央部に行くに従って四角形になり、柱状体の他端部に近づくに従って縦に細長い矩形になり、両端部の矩形が相対的に90度ひねった形状を有している。
【0047】
前記柱状体は中空であるため、実際の貴金属の材料の量よりも体積を大きく見せることができる。また、本実施形態は、前記柱状体を無垢の貴金属から削り出す必要がなく、単に両金属片1の連結用開孔2に連結リング5を通して金属片1同士を連結するだけで形成することができるため、溶接する必要もなく、加工の時間と手間を大幅に削減することができる。
【0048】
また、両金属片1は、互いに固定的に結合されているわけではなく、相対的に僅かに動くことができるため、姿勢によって美観が変化し、従来になかった装飾的効果を奏することができる。
【0049】
図6は、完成された本発明の第1実施形態によるチェーン装身具7を示している。
【0050】
図6に示すように、本発明の第1実施形態によるチェーン装身具7は、チェーン部品6を連結リング5によって相互に連結することにより形成される。
【0051】
図7は本発明の第2実施形態のチェーン装身具を構成する金属片1とその折曲線8を示している。金属片1の部分を示す符号は図2のものと同一部分については同一の符号を付して示す。
【0052】
本実施形態の折曲線8は、金属片1の長さ方向及び幅方向の中心点に関して金属片1の一端部に偏って位置している。
【0053】
図8は、本発明の第2実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを分解して示した斜視図を示している。
【0054】
図8に示すように、金属片1は折曲線8に沿って約180度折り曲げている。一対の要素1を組み合わせるときは、第1の要素の第1端部の連結用開孔2と第2の要素の第2端部の連結用開孔2が互いに位置整合し、かつ、第1の要素の第2端部の連結用開孔2と第2の要素の第1端部の連結用開孔2が互いに位置整合するように配置し、両要素1の折り曲げられた内側面が互いに対向する方向に向くように配置する。
【0055】
仮に金属片1の折り曲げられた側の端部を第1端部とすると、第1の要素の「折り曲げられた側の端部」と第2の要素の「折り曲げられていない側の端部」を合わせ、かつ、第1の要素の「折り曲げられていない側の端部」と第2の要素の「折り曲げられた側の端部」を合わせ、それぞれの連結用開孔2が位置整合するようになる。
【0056】
図9は本発明の第2実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品9及び連結リング5を組み立てた状態の斜視図を示している。
【0057】
図8で説明したように一対の要素を配置し、両要素の連結用開孔2に連結リング5を通すことにより、本発明の第2実施形態によるチェーン部品9を得ることができる。
【0058】
図9に示すように、本実施形態では、孔あきがない一枚の板状のチェーン部品9を形成することができる。
【0059】
このチェーン部品9によれば、表面積を大きく見せることができるとともに、折り曲げられた部分が立体感を有するようになり、見かけ上の体積と装飾的効果を増大させることができる。
【0060】
また、要素1同士が連結リング5によって両端部が連結されているだけど、要素同士の結合が固定的でないため、要素が僅かに相対的に動くことができる。これにより、柔軟に装着者の身体に沿って適合することができ、従来に無かった柔らかな美観と装着感を奏することができる。また、光を反射する機会が増加し、装飾的な効果を増大させることができる。
【0061】
図10は、完成された本発明の第2実施形態によるチェーン装身具10を示している。
【0062】
図10に示すように、本発明の第2実施形態によるチェーン装身具10は、チェーン部品9を連結リング5によって相互に連結することにより形成される。
【0063】
図11は本発明の第3実施形態のチェーン装身具を構成する金属片1とその折曲線11を示している。金属片1の部分を示す符号は図2のものと同一部分については同一の符号を付して示す。
【0064】
本実施形態の折曲線11は、金属片1の長さ方向及び幅方向の中心点を通り、折曲線11の両端は金属片の中心部の長さ方向縁3上に位置している。
【0065】
図12は、本発明の第3実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品及び連結リングを分解して示した斜視図を示している。
【0066】
図12に示すように、金属片1は折曲線11に沿って約180度折り曲げられている。一対の要素1を組み合わせるときは、第1の要素の第1端部の連結用開孔2と第2の要素の第2端部の連結用開孔2が互いに位置整合し、かつ、第1の要素の第2端部の連結用開孔2と第2の要素の第1端部の連結用開孔2が互いに位置整合するように配置し、両要素1の折り曲げられた内側面が互いに対向する方向に向くように配置する。
【0067】
もっとも、本実施形態においては、要素の第1端部と第2端部は形状上相違がないが、一方の端部を第1端部と定め、上記操作をすることにより、連結用開孔2同士が位置整合することができる。
【0068】
図13は本発明の第3実施形態によるチェーン装身具のチェーン部品12及び連結リング5を組み立てた状態を示す斜視図を示している。
【0069】
図12で説明したように一対の要素1を配置し、両要素1の連結用開孔2に連結リング5を通すことにより、本発明の第3実施形態によるチェーン部品12を得ることができる。
【0070】
図13に示すように、本実施形態では、中央部が孔あきの四辺形のチェーン部品12を形成することができる。なお、折曲線11が長さ方向中心線に対して45度の角度をなすときは、図13に示すようにチェーン部品12は正方形になるが、45度以外の角度の場合は、菱形になる。
【0071】
このチェーン部品12においても、加工が容易であって、表面積を大きく見せることができるとともに、折り曲げられた部分が立体感を有するようになり、見かけ上の体積と装飾的効果を増大させることができる。
【0072】
また、要素1同士が連結リング5によって両端部が連結されており、要素同士の結合が固定的でないため、要素が僅かに相対的に動くことができ、これによって柔軟に装着者の身体に沿って適合することができ、従来に無かった柔らかな美観と装着感を奏することができる。また、光を反射する機会が増加し、装飾的な効果を増大させることも同様である。
【0073】
図14は、完成された本発明の第3実施形態によるチェーン装身具13を示している。
【0074】
図14(a)は第3実施形態のチェーン装身具13の斜視図、図14(b)は第3実施形態のチェーン装身具13の側面図、図14(c)は第3実施形態のチェーン装身具13の平面図を示している。
【0075】
図14に示すように、本発明の第3実施形態によるチェーン装身具13は、チェーン部品12を連結リング5によって相互に連結することにより形成される。
【符号の説明】
【0076】
1 長尺板状金属片
2 連結用開孔
3 長さ方向縁
4 折曲線
5 連結リング
6 チェーン部品
7 チェーン装身具
8 折曲線
9 チェーン部品
10 チェーン装身具
11 折曲線
12 チェーン部品
13 チェーン装身具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ方向の中心線を有し、第1端部と第2端部にそれぞれ連結用開孔を有する長尺板状の金属片を、前記長さ方向の中心線に対して平行でない折曲線に沿って折り曲げてチェーン部品の要素を形成し、
一対の前記要素を組合せ、第1の要素の第1端部の連結用開孔と第2の要素の第2端部の連結用開孔が互いに位置整合し、かつ、第1の要素の第2端部の連結用開孔と第2の要素の第1端部の連結用開孔が互いに位置整合するように配置し、両要素の折り曲げられた内側面が互いに対向する方向に向くように配置してチェーン部品を形成し、
前記チェーン部品の両端部の前記連結用開孔に連結リングを通して前記要素同士を連結するとともに、チェーン部品同士を連結してチェーンを形成したことを特徴とするチェーン装身具。
【請求項2】
前記折曲線は、前記長尺板状の金属片の長さ方向及び幅方向の中心点を通り、前記折曲線が前記連結用開孔と交差しない範囲内で折曲線の両端が前記長尺板状金属片の両端部の長さ方向縁上に位置し、
前記長尺板状の金属片は前記折曲線に沿って約90度折り曲げていることを特徴とする請求項1に記載のチェーン装身具。
【請求項3】
前記折曲線は、前記長尺板状の金属片の長さ方向及び幅方向の中心点に関して前記金属片の一端部に偏って位置し、
前記長尺板状の金属片は前記折曲線に沿って約180度折り曲げていることを特徴とする請求項1に記載のチェーン装身具。
【請求項4】
前記折曲線は、前記長尺板状の金属片の長さ方向及び幅方向の中心点を通り、該折曲線の両端は前記金属片の中心部の長さ方向縁上に位置し、
前記長尺板状の金属片は前記折曲線に沿って約180度折り曲げていることを特徴とする請求項1に記載のチェーン装身具。

【図1】
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【図2】
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【図7】
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【図11】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−223242(P2012−223242A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−91088(P2011−91088)
【出願日】平成23年4月15日(2011.4.15)
【出願人】(594077080)株式会社並木製作所 (7)
【Fターム(参考)】