チャック用スライダー
【課題】チャックの自然開放を防止し気水密性の確保とスライダーの脱落を確実に防止したチャック用スライダーを提供する。
【解決手段】雌雄爪咬合型のチャックの上にまたがって摺動するスライダー本体1に、雌雄爪を咬合する押圧部2と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイドとを備えたスライダーにおいて、スライダー本体1にチャック開放用レバー3を自己弾性により常に上方に位置し押圧力で下方に押し下げらるよう形成し、チャック開放用レバー3に開口用ガイド6を設け、チャック開放用レバー3の上方位置で開口用ガイド6を雌雄爪より上方で雌雄爪を咬合可能とする部位に位置し、チャック開放用レバー3の下方位置で開口用ガイド6を雌雄爪の上方で雌雄爪の咬合を引き離しする部位に位置するようにした。
【解決手段】雌雄爪咬合型のチャックの上にまたがって摺動するスライダー本体1に、雌雄爪を咬合する押圧部2と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイドとを備えたスライダーにおいて、スライダー本体1にチャック開放用レバー3を自己弾性により常に上方に位置し押圧力で下方に押し下げらるよう形成し、チャック開放用レバー3に開口用ガイド6を設け、チャック開放用レバー3の上方位置で開口用ガイド6を雌雄爪より上方で雌雄爪を咬合可能とする部位に位置し、チャック開放用レバー3の下方位置で開口用ガイド6を雌雄爪の上方で雌雄爪の咬合を引き離しする部位に位置するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋体の開口部に設けられている再開閉可能な合成樹脂よりなる雌雄咬合型のチャックを開閉操作するスライダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
表裏2枚の胴部フィルムよりなり左右にサイドシールが施され、開口部にスライダーによって開閉操作する合成樹脂よりなる雌雄咬合型のチャックを備えた合成樹脂製袋体は周知である。また、チャックの上にまたがって摺動するをスライダー本体に、前記雌雄爪を咬合する押圧部と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイドとを備えたスライダーも周知である。
【0003】
従来のスライダーはチャックを開くための開口用ガイドがスライダー本体の端面に位置している。そのためチャックの閉じ端においては前記開口用ガイドがチャックの雌雄爪間に位置し、チャックを完全に咬合することができず隙間ができ、この隙間により気水密性を損なっている。また、鞄や冷蔵庫のなかで、スライダー本体が何かに接触し自然にチャックが開いて内容物がこぼれてしまうという事例があった。
【0004】
また、スライダーの脱落防止のためにスライダー本体の下部にチャックと係合する脱落防止爪を設けたものがあるが、これでは、袋体開閉操作の際の力で脱落防止爪がチャックより係合が外れてスライダーが脱落してしまう場合があった。
【特許文献1】実開昭61−13612公報
【特許文献2】特開平8−214920公報
【特許文献3】特開2001−130594公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、チャックの自然開放を防止し気水密性の確保とスライダーの脱落を確実に防止したチャック用スライダーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための本発明は、請求項1に記載の通り、合成樹脂よりなる雌雄爪咬合型のチャックの上にまたがって摺動するスライダー本体に、前記雌雄爪を咬合する押圧部と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイドとを備えたスライダーにおいて、前記スライダー本体にチャック開放用レバーを自己弾性により常に上方に位置し押圧力で下方に押し下げらるよう形成し、このチャック開放用レバーに開口用ガイドを設け、前記チャック開放用レバーの上方位置で前記開口用ガイドを前記雌雄爪より上方で雌雄爪を咬合可能とする部位に位置し、前記チャック開放用レバーの下方位置で前記開口用ガイドを前記雌雄爪の上方で雌雄爪の咬合を引き離しする部位に位置するようにしたものである。
【0007】
請求項2に記載の通り、請求項1に記載のチャック用スライダーにおいて、チャックの雌雄爪より上方に上玉縁を対向して設け、チャック開放用レバーの上方位置では開口用ガイドが前記上玉縁より上方に位置して雌雄爪を咬合可能とし、前記チャック開放用レバーの下方位置では前記開口用ガイドが上玉縁の対向間に進入位置し上玉縁の対向間隔を広げて雌雄爪の咬合を引き離するようにしたものである。
【0008】
請求項3に記載の通り、請求項1及び請求項2のいずれかに記載のチャック用スライダーにおいて、チャックの雌雄爪より下方に下玉縁を対向して設け、スライダー本体の下部に前記下玉縁に係合するスライダー脱落防止ガイドを設けたものである。
【0009】
請求項4に記載の通り、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のチャック用スライダーにおいて、チャックの雌雄爪より上方に対向して設けられている上玉縁の長手方向に凹凸を形成し、これに開口用ガイドが接触して摺動するスライダ本体にチャック開閉時の感覚を付与するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、チャックを閉じるときにはチャック開放用レバーが自己弾性により常に上方に位置して開口用ガイドは雌雄爪から離れた位置にあるため、チャックは開口用ガイドに影響されることなく閉じ端までチャックの全幅に渡って完全に雌雄爪を咬合しスライダーの閉じ端において隙間が生ずることがなくなり気水密性を確保すると共に、スライダー本体をチャックの開き方向に自然移動しても開口用ガイドは閉じているチャック咬合を引き離すことがなく、チャックは確実に閉じた状態を維持するため、チャックの自然開放を防止する。また、スライダー本体は下玉縁にスライダー脱落防止ガイドを介して係合しているため、スライダー本体の脱落を確実に防止する。さらに、上玉縁の長手方向に形成している凹凸に開口用ガイドが接触して摺動するため、スライダ本体にチャック開閉時にのチャックの開閉操作を指先に感覚を付与する等の効果を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4において、1は合成樹脂よりなる雌雄爪咬合型のチャックの上にまたがって摺動するスライダー本体である。このスライダ本体1には前記雌雄爪を咬合する押圧部2と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイド6と、スライダ本体1の下部前後にスライダー脱落防止ガイド7a、7bとを備えている。
【0012】
前記スライダ本体1により開閉される合成樹脂よりなる雌雄爪咬合型のチャック8は図5で示すように、チャック8の雌雄爪8a、8bより上方に上玉縁9を対向して設け、また、チャック8の雌雄爪より8a、8b下方に下玉縁10を対向して設けた構造である。尚、符号12は合成樹脂製の袋体を示す。従って、前記チャック8は前記袋体12の開口端部内側面に設けられている。
【0013】
そこで、本発明のチャック用スライダーは、前記開口用ガイド6を前記スライダー本体1の上面にヒンジ4により自己弾性で常に上方に位置し押圧力で下方に押し下げらるよう形成したチャック開放用レバー3に支柱5を介して設け、前記チャック開放用レバー3の上方位置で前記開口用ガイド6を前記雌雄爪8a、8bより上方で雌雄爪8a、8bを咬合可能とする部位に位置し、前記チャック開放用レバー6の下方位置で前記開口用ガイド6を前記雌雄爪8a、8bより上方で雌雄爪8a、8bの咬合を引き離しする部位に位置するようにしたものである。
【0014】
前記チャック開放用レバー3の上方位置で前記開口用ガイド6はチャック8の雌雄爪8a、8bを咬合可能とする部位に位置し、前記チャック開放用レバー6の下方位置で前記開口用ガイド6はチャック8の雌雄爪8a、8bの咬合を引き離しする部位に位置する具体的な態様を図6乃至図9によって説明する。
【0015】
図6及び図7はチャック開放用レバー3の上方位置で開口用ガイド6がチャック8の雌雄爪8a、8bを咬合可能とする部位に位置した状態を示す。チャック開放用レバー3の上方位置では開口用ガイド6は雌雄爪8a、8bの上方の上玉縁9より上方に位置するため、図7で理解されるようにチャック8の雌雄爪8a、8bは左右に開くことがなく、この状態でスライダー本体1をチャツク8の閉じ方向及開き方向の何れの方向にスライドしてもチャック8の雌雄爪8a、8bは押圧部2によって咬合し、かつ咬合状態を維持してチャック8は開放することがない。
【0016】
図8及び図9は自己弾性で常に上方に位置しているチャック開放用レバー3を押し下げた下方位置で開口用ガイド6がチャック8の雌雄爪8a、8bの咬合を引き離しする部位に位置した状態を示す。チャック開放用レバー3の押し下げにより開口用ガイド6が左右上玉縁9の間に進入して対向間隔を広げるため、図9で理解されるようにチャック8の雌雄爪8a、8bは左右に開き雌雄爪8a、8bの咬合を引き離す。従って、チャック開放用レバー3を指先で押し下げた状態を保持してスライダー本体1をチャツク8の開き方向にスライドすることによりチャック8の雌雄爪8a、8bは咬合を解除して開放する。尚、指先を開口用ガイド6から離すことによりチャック開放用レバー3は自己弾性で上方位置に復元し、開口用ガイド6は雌雄爪8a、8bの上方の上玉縁9より上方に位置するため、前記のとおりスライダー本体1をチャツク8の閉じ方向及開き方向の何れの方向にスライドしてもチャック8の雌雄爪8a、8bは押圧部2によって咬合し、かつ咬合状態を維持する。
【0017】
また、スライダー本体1は、その下部の前後に形成されているスライダー脱落防止ガイド7a、7bが下玉縁10に係合しているため、スライダー本体1のスライド時の袋体開閉操作の際の力でスライダー本体1がチャック8から外れて脱落することを確実に防止している。
【0018】
前記開口用ガイド6にチャック開放部挿入ガイド13を設けることが望ましい。このチャック開放部挿入ガイド13により開口用ガイド6が下方に押し下げられる際に円滑にガイドすると共に、スライダー本体1のスライド時に開口用ガイド6を上玉縁9間のセンタへ位置し、チャック8の開閉をより一層スムーズにする。
【0019】
図10及び図11は本発明の変形例を示す。この変形例は上玉縁9にその長手方向に所要の間で切欠11を設けて凹凸面を形成する。これによりスライダー本体1のスライド時に開口用ガイド6が上玉縁9の凹凸面に摺接してピチピチ音や指先に振動を感じ、チャック開閉時の感覚を付与する。
【0020】
このように本発明は、チャックの全幅に渡って完全に雌雄爪を咬合しスライダーの閉じ端において隙間が生ずることがなくなり気水密性を確保すると共に、一度全閉されたチャックはチャック開放用レバー3を押し下げない限り如何なる位置にスライドしても開放することがなく、チャックの自然開放を防止する。また、下玉縁にスライダー脱落防止ガイドを介して係合しているスライダー本体は脱落を確実に防止する利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】チャック開放用レバーが上方に位置している状態のスライダーの側面図
【図2】チャック開放用レバーが下方に位置している状態のスライダーの側面図
【図3】図1の正面図
【図4】スライダーを下側から視た下面図
【図5】チャックの断面図
【図6】チャック開放用レバーが上方に位置している状態でスライダーがチャックに装着されている要部側面図
【図7】図5の正面図
【図8】チャック開放用レバーが下方に位置している状態でスライダーがチャックに装着されている要部側面図
【図9】図8の正面図
【図10】本発明の変形例を示す要部側面図
【図11】図10のA−A断面図
【符号の説明】
【0022】
1 スライダー本体
2 雌雄爪を咬合する押圧部
3 チャック開放用レバー
4 ヒンジ
5 支柱
6 開口用ガイド
7a スライダー脱落防止ガイド
7b スライダー脱落防止ガイド
8 チャック
9 上玉縁
10 下玉縁
11 切欠
12 袋体
13 チャック開放部挿入ガイド
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋体の開口部に設けられている再開閉可能な合成樹脂よりなる雌雄咬合型のチャックを開閉操作するスライダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
表裏2枚の胴部フィルムよりなり左右にサイドシールが施され、開口部にスライダーによって開閉操作する合成樹脂よりなる雌雄咬合型のチャックを備えた合成樹脂製袋体は周知である。また、チャックの上にまたがって摺動するをスライダー本体に、前記雌雄爪を咬合する押圧部と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイドとを備えたスライダーも周知である。
【0003】
従来のスライダーはチャックを開くための開口用ガイドがスライダー本体の端面に位置している。そのためチャックの閉じ端においては前記開口用ガイドがチャックの雌雄爪間に位置し、チャックを完全に咬合することができず隙間ができ、この隙間により気水密性を損なっている。また、鞄や冷蔵庫のなかで、スライダー本体が何かに接触し自然にチャックが開いて内容物がこぼれてしまうという事例があった。
【0004】
また、スライダーの脱落防止のためにスライダー本体の下部にチャックと係合する脱落防止爪を設けたものがあるが、これでは、袋体開閉操作の際の力で脱落防止爪がチャックより係合が外れてスライダーが脱落してしまう場合があった。
【特許文献1】実開昭61−13612公報
【特許文献2】特開平8−214920公報
【特許文献3】特開2001−130594公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、チャックの自然開放を防止し気水密性の確保とスライダーの脱落を確実に防止したチャック用スライダーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための本発明は、請求項1に記載の通り、合成樹脂よりなる雌雄爪咬合型のチャックの上にまたがって摺動するスライダー本体に、前記雌雄爪を咬合する押圧部と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイドとを備えたスライダーにおいて、前記スライダー本体にチャック開放用レバーを自己弾性により常に上方に位置し押圧力で下方に押し下げらるよう形成し、このチャック開放用レバーに開口用ガイドを設け、前記チャック開放用レバーの上方位置で前記開口用ガイドを前記雌雄爪より上方で雌雄爪を咬合可能とする部位に位置し、前記チャック開放用レバーの下方位置で前記開口用ガイドを前記雌雄爪の上方で雌雄爪の咬合を引き離しする部位に位置するようにしたものである。
【0007】
請求項2に記載の通り、請求項1に記載のチャック用スライダーにおいて、チャックの雌雄爪より上方に上玉縁を対向して設け、チャック開放用レバーの上方位置では開口用ガイドが前記上玉縁より上方に位置して雌雄爪を咬合可能とし、前記チャック開放用レバーの下方位置では前記開口用ガイドが上玉縁の対向間に進入位置し上玉縁の対向間隔を広げて雌雄爪の咬合を引き離するようにしたものである。
【0008】
請求項3に記載の通り、請求項1及び請求項2のいずれかに記載のチャック用スライダーにおいて、チャックの雌雄爪より下方に下玉縁を対向して設け、スライダー本体の下部に前記下玉縁に係合するスライダー脱落防止ガイドを設けたものである。
【0009】
請求項4に記載の通り、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のチャック用スライダーにおいて、チャックの雌雄爪より上方に対向して設けられている上玉縁の長手方向に凹凸を形成し、これに開口用ガイドが接触して摺動するスライダ本体にチャック開閉時の感覚を付与するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、チャックを閉じるときにはチャック開放用レバーが自己弾性により常に上方に位置して開口用ガイドは雌雄爪から離れた位置にあるため、チャックは開口用ガイドに影響されることなく閉じ端までチャックの全幅に渡って完全に雌雄爪を咬合しスライダーの閉じ端において隙間が生ずることがなくなり気水密性を確保すると共に、スライダー本体をチャックの開き方向に自然移動しても開口用ガイドは閉じているチャック咬合を引き離すことがなく、チャックは確実に閉じた状態を維持するため、チャックの自然開放を防止する。また、スライダー本体は下玉縁にスライダー脱落防止ガイドを介して係合しているため、スライダー本体の脱落を確実に防止する。さらに、上玉縁の長手方向に形成している凹凸に開口用ガイドが接触して摺動するため、スライダ本体にチャック開閉時にのチャックの開閉操作を指先に感覚を付与する等の効果を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4において、1は合成樹脂よりなる雌雄爪咬合型のチャックの上にまたがって摺動するスライダー本体である。このスライダ本体1には前記雌雄爪を咬合する押圧部2と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイド6と、スライダ本体1の下部前後にスライダー脱落防止ガイド7a、7bとを備えている。
【0012】
前記スライダ本体1により開閉される合成樹脂よりなる雌雄爪咬合型のチャック8は図5で示すように、チャック8の雌雄爪8a、8bより上方に上玉縁9を対向して設け、また、チャック8の雌雄爪より8a、8b下方に下玉縁10を対向して設けた構造である。尚、符号12は合成樹脂製の袋体を示す。従って、前記チャック8は前記袋体12の開口端部内側面に設けられている。
【0013】
そこで、本発明のチャック用スライダーは、前記開口用ガイド6を前記スライダー本体1の上面にヒンジ4により自己弾性で常に上方に位置し押圧力で下方に押し下げらるよう形成したチャック開放用レバー3に支柱5を介して設け、前記チャック開放用レバー3の上方位置で前記開口用ガイド6を前記雌雄爪8a、8bより上方で雌雄爪8a、8bを咬合可能とする部位に位置し、前記チャック開放用レバー6の下方位置で前記開口用ガイド6を前記雌雄爪8a、8bより上方で雌雄爪8a、8bの咬合を引き離しする部位に位置するようにしたものである。
【0014】
前記チャック開放用レバー3の上方位置で前記開口用ガイド6はチャック8の雌雄爪8a、8bを咬合可能とする部位に位置し、前記チャック開放用レバー6の下方位置で前記開口用ガイド6はチャック8の雌雄爪8a、8bの咬合を引き離しする部位に位置する具体的な態様を図6乃至図9によって説明する。
【0015】
図6及び図7はチャック開放用レバー3の上方位置で開口用ガイド6がチャック8の雌雄爪8a、8bを咬合可能とする部位に位置した状態を示す。チャック開放用レバー3の上方位置では開口用ガイド6は雌雄爪8a、8bの上方の上玉縁9より上方に位置するため、図7で理解されるようにチャック8の雌雄爪8a、8bは左右に開くことがなく、この状態でスライダー本体1をチャツク8の閉じ方向及開き方向の何れの方向にスライドしてもチャック8の雌雄爪8a、8bは押圧部2によって咬合し、かつ咬合状態を維持してチャック8は開放することがない。
【0016】
図8及び図9は自己弾性で常に上方に位置しているチャック開放用レバー3を押し下げた下方位置で開口用ガイド6がチャック8の雌雄爪8a、8bの咬合を引き離しする部位に位置した状態を示す。チャック開放用レバー3の押し下げにより開口用ガイド6が左右上玉縁9の間に進入して対向間隔を広げるため、図9で理解されるようにチャック8の雌雄爪8a、8bは左右に開き雌雄爪8a、8bの咬合を引き離す。従って、チャック開放用レバー3を指先で押し下げた状態を保持してスライダー本体1をチャツク8の開き方向にスライドすることによりチャック8の雌雄爪8a、8bは咬合を解除して開放する。尚、指先を開口用ガイド6から離すことによりチャック開放用レバー3は自己弾性で上方位置に復元し、開口用ガイド6は雌雄爪8a、8bの上方の上玉縁9より上方に位置するため、前記のとおりスライダー本体1をチャツク8の閉じ方向及開き方向の何れの方向にスライドしてもチャック8の雌雄爪8a、8bは押圧部2によって咬合し、かつ咬合状態を維持する。
【0017】
また、スライダー本体1は、その下部の前後に形成されているスライダー脱落防止ガイド7a、7bが下玉縁10に係合しているため、スライダー本体1のスライド時の袋体開閉操作の際の力でスライダー本体1がチャック8から外れて脱落することを確実に防止している。
【0018】
前記開口用ガイド6にチャック開放部挿入ガイド13を設けることが望ましい。このチャック開放部挿入ガイド13により開口用ガイド6が下方に押し下げられる際に円滑にガイドすると共に、スライダー本体1のスライド時に開口用ガイド6を上玉縁9間のセンタへ位置し、チャック8の開閉をより一層スムーズにする。
【0019】
図10及び図11は本発明の変形例を示す。この変形例は上玉縁9にその長手方向に所要の間で切欠11を設けて凹凸面を形成する。これによりスライダー本体1のスライド時に開口用ガイド6が上玉縁9の凹凸面に摺接してピチピチ音や指先に振動を感じ、チャック開閉時の感覚を付与する。
【0020】
このように本発明は、チャックの全幅に渡って完全に雌雄爪を咬合しスライダーの閉じ端において隙間が生ずることがなくなり気水密性を確保すると共に、一度全閉されたチャックはチャック開放用レバー3を押し下げない限り如何なる位置にスライドしても開放することがなく、チャックの自然開放を防止する。また、下玉縁にスライダー脱落防止ガイドを介して係合しているスライダー本体は脱落を確実に防止する利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】チャック開放用レバーが上方に位置している状態のスライダーの側面図
【図2】チャック開放用レバーが下方に位置している状態のスライダーの側面図
【図3】図1の正面図
【図4】スライダーを下側から視た下面図
【図5】チャックの断面図
【図6】チャック開放用レバーが上方に位置している状態でスライダーがチャックに装着されている要部側面図
【図7】図5の正面図
【図8】チャック開放用レバーが下方に位置している状態でスライダーがチャックに装着されている要部側面図
【図9】図8の正面図
【図10】本発明の変形例を示す要部側面図
【図11】図10のA−A断面図
【符号の説明】
【0022】
1 スライダー本体
2 雌雄爪を咬合する押圧部
3 チャック開放用レバー
4 ヒンジ
5 支柱
6 開口用ガイド
7a スライダー脱落防止ガイド
7b スライダー脱落防止ガイド
8 チャック
9 上玉縁
10 下玉縁
11 切欠
12 袋体
13 チャック開放部挿入ガイド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂よりなる雌雄爪咬合型のチャックの上にまたがって摺動するスライダー本体に、前記雌雄爪を咬合する押圧部と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイドとを備えたスライダーにおいて、前記スライダー本体にチャック開放用レバーを自己弾性により常に上方に位置し押圧力で下方に押し下げらるよう形成し、このチャック開放用レバーに開口用ガイドを設け、前記チャック開放用レバーの上方位置で前記開口用ガイドを前記雌雄爪より上方で雌雄爪を咬合可能とする部位に位置し、前記チャック開放用レバーの下方位置で前記開口用ガイドを前記雌雄爪の上方で雌雄爪の咬合を引き離しする部位に位置するようにしたことを特徴とするチャック用スライダー。
【請求項2】
チャックの雌雄爪より上方に上玉縁を対向して設け、チャック開放用レバーの上方位置では開口用ガイドが前記上玉縁より上方に位置して雌雄爪を咬合可能とし、前記チャック開放用レバーの下方位置では前記開口用ガイドが上玉縁の対向間に進入位置し上玉縁の対向間隔を広げて雌雄爪の咬合を引き離するようにした請求項1に記載のチャック用スライダー。
【請求項3】
チャックの雌雄爪より下方に下玉縁を対向して設け、スライダー本体の下部に前記下玉縁に係合するスライダー脱落防止ガイドを設けた請求項1及び請求項2のいずれかに記載のチャック用スライダー
【請求項4】
チャックの雌雄爪より上方に対向して設けられている上玉縁の長手方向に凹凸を形成し、これに開口用ガイドが接触して摺動するスライダ本体にチャック開閉時の感覚を付与するようにした請求項1乃至3のいずれかに記載のチャック用スライダー。
【請求項1】
合成樹脂よりなる雌雄爪咬合型のチャックの上にまたがって摺動するスライダー本体に、前記雌雄爪を咬合する押圧部と、咬合した雌雄爪を引き離すための開口用ガイドとを備えたスライダーにおいて、前記スライダー本体にチャック開放用レバーを自己弾性により常に上方に位置し押圧力で下方に押し下げらるよう形成し、このチャック開放用レバーに開口用ガイドを設け、前記チャック開放用レバーの上方位置で前記開口用ガイドを前記雌雄爪より上方で雌雄爪を咬合可能とする部位に位置し、前記チャック開放用レバーの下方位置で前記開口用ガイドを前記雌雄爪の上方で雌雄爪の咬合を引き離しする部位に位置するようにしたことを特徴とするチャック用スライダー。
【請求項2】
チャックの雌雄爪より上方に上玉縁を対向して設け、チャック開放用レバーの上方位置では開口用ガイドが前記上玉縁より上方に位置して雌雄爪を咬合可能とし、前記チャック開放用レバーの下方位置では前記開口用ガイドが上玉縁の対向間に進入位置し上玉縁の対向間隔を広げて雌雄爪の咬合を引き離するようにした請求項1に記載のチャック用スライダー。
【請求項3】
チャックの雌雄爪より下方に下玉縁を対向して設け、スライダー本体の下部に前記下玉縁に係合するスライダー脱落防止ガイドを設けた請求項1及び請求項2のいずれかに記載のチャック用スライダー
【請求項4】
チャックの雌雄爪より上方に対向して設けられている上玉縁の長手方向に凹凸を形成し、これに開口用ガイドが接触して摺動するスライダ本体にチャック開閉時の感覚を付与するようにした請求項1乃至3のいずれかに記載のチャック用スライダー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−18066(P2009−18066A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183778(P2007−183778)
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【出願人】(000147316)株式会社生産日本社 (34)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【出願人】(000147316)株式会社生産日本社 (34)
【Fターム(参考)】
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