説明

テーブル

【課題】支柱を利用して物品を掛止させる掛止手段が設けられたテーブルにおいて、充分な強度を有し、かつ長年の使用に耐えることができるテーブルを提供すること。
【解決手段】天板2を支持する支柱3に物品6を掛止可能な掛止手段7を設けたテーブル1であって、掛止手段7は、支柱3における天板2を支持する支持部5の一部が略フック形状に成形されて設けられ、掛止手段7は、支柱3の立設方向に沿って上方を向く突出部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板を支持する支柱に物品を掛止可能な掛止手段を設けたテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の支柱付家具(テーブル)は、支柱の上端面を被覆するキャップ(掛止手段)に、鞄等の被掛止体を引っ掛ける引掛部を形成し、鞄等(物品)を保持できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4301850号公報(第6頁、第5図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の支柱付家具(テーブル)は、家具の使用者がキャップに鞄等の物品を掛けて使用できるため便利であるが、物品の重さによりキャップ(掛止手段)が変形してしまう虞があり、かつ物品を掛けたり取り外したりする動きにより、キャップには水平方向に力が加わるため、繰り返し長期間使用した場合にキャップが支柱から外れてしまったりする虞もあり、物品を保持するキャップ自体の強度が弱いという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、支柱を利用して物品を掛止させる掛止手段が設けられたテーブルにおいて、充分な強度を有し、かつ長年の使用に耐えることができるテーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明のテーブルは、
天板を支持する支柱に物品を掛止可能な掛止手段を設けたテーブルであって、
前記掛止手段は、前記支柱における前記天板を支持する支持部の一部が略フック形状に成形されて設けられ、該掛止手段は、前記支柱の立設方向に沿って上方を向く突出部を有することを特徴としている。
この特徴によれば、物品を掛止可能な掛止手段が、天板を支持するための強度の高い材質で形成された支柱の支持部と一体的に設けられ、掛止手段が充分な強度を有するばかりか、掛止手段の耐久性が向上されて長年の使用に耐えることができ、かつ突出部が支柱よりも水平方向に突出しないように掛止手段を形成することができ、テーブルの使用時等に突出部が邪魔にならずに済むようになる。
【0007】
本発明のテーブルは、
前記略フック形状は、斜めに略U字状に切り欠かれた形状となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、突出部を有する掛止手段を容易に形成することができ、かつ支持部の形状を支柱と一体的に立設方向に延設される柱状の部位に形成でき、支持部の見栄えが向上される。
【0008】
本発明のテーブルは、
前記支持部は、前記支柱の一部を構成する脚部と別部材となって設けられることを特徴としている。
この特徴によれば、支持部と脚部とを互いに別の材質にすることができ、支持部は強度を重視した材質で形成するとともに、脚部は意匠性またはコストパフォーマンス性を重視した材質で形成し、このような異なる材質の組み合わせとすることができる。
【0009】
本発明のテーブルは、
前記突出部には、前記物品の掛止方向に沿う傾斜面が形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、物品を掛止手段に掛ける際に、物品が傾斜面に沿って移動して保持されるため、物品を掛け易いとともに物品が掛止手段に確実に保持される。
【0010】
本発明のテーブルは、
前記支持部は、横断平面視で略扁平形状をなし、該支持部の幅寸法が短い側面に前記突出部が形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、支持部における突出部から反対側までの長さを長く確保できるようになり、掛止手段を奥行きがあるフック状に形成できるため、しっかりと物品を掛止手段に掛けることができ、かつ突出部の幅寸法を小さくして手掛部が小さい鞄等の物品でも掛けることができる。
【0011】
本発明のテーブルは、
前記支柱には、前記突出部の上方位置に、前記物品の掛止方向に沿う案内面が形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、物品を掛けたり取り外したりする際に、物品が案内面により案内され、使用者の手や物品が天板にぶつからずにスムーズに物品を移動させることができる。
【0012】
本発明のテーブルは、
前記支柱には、前記突出部の上方位置に、前記物品の掛止方向に沿う案内面が形成されるとともに、前記突出部には、前記物品の掛止方向に沿う傾斜面が形成されており、前記案内面よりも前記傾斜面がせり出されることを特徴としている。
この特徴によれば、物品が傾斜面に沿って移動して保持されるため物品が掛け易くなり、かつ物品を案内する案内面が、物品を傾斜面に沿わせる際に、邪魔にならずに済むようになる。
【0013】
本発明のテーブルは、
前記突出部は、前記支柱における外方側に形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、テーブルの外方から物品を掛止手段に掛け易いとともに、使用者がテーブルに設けられた椅子に座る場合にも、掛止手段及び物品が使用者の足元の邪魔にならずに済み、かつ掛止手段に物品を掛けた状態で物品に手を延ばしてアクセスすることができる。
【0014】
本発明のテーブルは、
前記突出部は、前記支柱における内方側に形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、掛止手段に掛けられた物品がテーブルの外方側を通過する人の邪魔にならずに済むばかりか、複数のテーブルを連設する際に掛止手段に掛けられた物品が邪魔にならずに済むようになり、かつテーブル上で液体をこぼしても物品が汚れる虞がなくなる。
【0015】
本発明のテーブルは、
前記天板の下方位置には、前記支持部同士を接続する横木が設けられ、前記突出部は、前記支持部における前記横木の接続された部位から離れた部位に設けられることを特徴としている。
この特徴によれば、掛止手段が横木を干渉することがないとともに、横木に妨げられることなく物品を掛止手段に掛止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例1におけるテーブルを示す斜視図である。
【図2】テーブルを示す正面図である。
【図3】支柱の支持部を示す側面図である。
【図4】支柱を示す平面図である。
【図5】支柱の支持部を示す斜視図である。
【図6】実施例2におけるテーブルを示す斜視図である。
【図7】テーブルを示す正面図である。
【図8】支柱の支持部を示す側面図である。
【図9】支柱を示す平面図である。
【図10】支柱の支持部を示す斜視図である。
【図11】実施例3における支持部を示す側面図である。
【図12】実施例4における支持部を示す側面図である。
【図13】実施例5における支持部を示す側面図である。
【図14】実施例6における支持部を示す側面図である。
【図15】実施例7における支持部を示す側面図である。
【図16】変形例における支柱を示す平面図である。
【図17】変形例における支柱を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係るテーブルを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0018】
実施例1に係るテーブルにつき、図1から図5を参照して説明する。図1の符号1は、本発明の適用されたテーブルである。テーブル1には、天板2と、天板2を支持する4本の支柱3と、が設けられている。支柱3は、脚部4と、天板2と脚部4とを接続する支持部5と、から構成されている。また、支持部5には、鞄6等の物品の手掛部6aが掛けられる略フック形状をなす掛止手段7が設けられている。
【0019】
図1及び図2に示すように、テーブル1の左側の2本の支柱3には、脚部4の下端部に床面を移動可能なキャスター8が設けられており、右側の天板2端縁を持ち上げることでテーブル1を容易に移動させることができる。また、脚部4は、上部が開口するパイプ状をなしている(図5参照)。
【0020】
図2及び図3に示すように、天板2の底面には横木9が設けられており、この横木9の両端部は略筒状をなし、支柱3の支持部5にそれぞれ連結されている。テーブル1の平面視で4本の横木9が略四角形をなすように配置され、天板2及び支柱3が補強されている。
【0021】
図3及び図4に示すように、支持部5は、天板2に当接する当接部5aと、上下方向に立設される立設部5bと、立設部5bの下方で脚部4と連結される連結部5cと、当接部5aと立設部5bとの間に延びる延出部5dと、横木9が連結される横木連結部5jと、からなる。
【0022】
立設部5bは、当接部5aよりも外方かつ下方に位置しており、延出部5dは当接部5aから立設部5bに向かって傾斜している。立設部5bの下部は、断面視で脚部4と同径の円形状をなしており、連結部5cが脚部4内に嵌合されると、立設部5bの下端が脚部4の上端に当接して支持部5と脚部4とが連結される。そして、支持部5における当接部5aの上面である当接面5eと天板2とが螺着されることで、支柱3と天板2が接続される。
【0023】
当接面5eは平面視で略扁平六角形をなしており、延出部5dは、その一辺と立設部5bとを繋ぐように形成されている。また、延出部5dの側部には、横木連結部5jが形成されており、横木9の一端部が横木連結部5jに嵌合して螺着され、支持部5と横木9が連結されている。
【0024】
図3に示すように、支持部5における立設部5bには、上方に突出する突出部5fが形成されており、この突出部5fは、支持部5における天板2の角部と同一側方(外方側)に形成されている。
【0025】
また、突出部5fには、鞄6の手掛部6aの掛止方向に沿うように傾斜された傾斜面5gが形成されており、延出部5dの外側面5hと傾斜面5gの間は、水平な水平面5iとなっている。外側面5hと水平面5iと傾斜面5gとによって、鞄6の手掛部6aを掛止可能な掛止手段7が構成されている。
【0026】
尚、支柱3は、平面視で天板2の角部とほぼ同じ位置に配置されており、支柱3と、支柱3に形成された掛止手段7と、が天板2の下に隠れて上方から見えなくなるため美観に優れている。また、掛止手段7がテーブル1の外方側に向いているため、鞄6の手掛部6aを掛け易いとともに、使用者がテーブル1に設けられた椅子(図示略)に座る使用者にとって掛止手段7及び鞄6が邪魔にならずに済む。更に、使用者が掛止手段7に鞄6を掛けた状態で鞄6に手を延ばしてアクセスすることができ、鞄6の中の物を取り出し易くなる。
【0027】
例えば、鞄6の手掛部6aを掛止手段7に掛ける際には、手掛部6aが突出部5fから傾斜面5gに沿って移動して水平面5iで止まり、延出部5dの外側面5hと傾斜面5gの間で手掛部6aが確実に保持される。
【0028】
このように、支柱3を構成する支持部5における立設部5bの一部に突出部5fが形成され、立設部5bと脚部4は同径のため一本の支柱のように連結される。そのため、突出部5fは脚部4及び支持部5よりも外側にはみ出ることがなく、テーブル1の使用時や運搬時に突出部5fが邪魔にならないようになっている。
【0029】
また、支持部5は、支柱3の一部を構成する脚部4と別部材となって設けられることで、支持部5と脚部4とを互いに別の材質にすることができ、支持部5は、強度を重視した金属無垢材で形成するとともに、脚部4は、意匠性を重視した木材等、若しくは、コストパフォーマンス性を重視したパイプ状の部材で形成し、このような異なる材質の組み合わせとすることができる。
【0030】
また、支持部5は、ダイカスト鋳造法によって製造された金属の無垢素材となっている。そのため、強度を有する突出部5f等の形成加工がし易いとともに、掛止手段7は支柱3と一体的に形成されるため、掛止手段7の耐久性が向上し、掛止手段7に重量の重い鞄6が掛けられても掛止手段7が変形したり支柱3から外れてしまうことがない。
【0031】
また、支持部5における掛止手段7は、横木9から離れた部位に形成されているため、掛止手段7が横木9を干渉することがないとともに、横木9に妨げられることなく鞄6の手掛部6aを掛止手段7に掛止することができる。
【実施例2】
【0032】
次に、実施例2に係るテーブル10につき、図6から図10を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0033】
図6に示すように、テーブル10には、前記実施例1と同様に天板2が設けられ、天板2は支柱11に支持されている。図7に示すように、支柱11は支持部12と脚部13から構成されている。また、支持部12には、略フック形状をなす掛止手段14が設けられており、掛止手段14は、天板2の底面に設けられた横木9から離れた部位に形成されている。
【0034】
図8に示すように、支持部12は略逆向きL字状に形成されており、天板2に当接して螺着される当接部12aと、上下方向に立設される立設部12bと、立設部12bの下方で脚部13と連結される連結部12cと、横木9と連結される横木連結部12jと、から構成されている。筒状の端部を有する横木9が横木連結部12jに嵌合して螺着され、支持部12と横木9が連結されている。
【0035】
図9及び図10に示すように、立設部12bの下部及び脚部13は、横断平面視で同径の扁平楕円形状をなしており、立設部12bより若干小さい連結部12cが脚部13内に嵌合し、立設部12bの下端が脚部13の上端に当接して支持部12と脚部13とが連結されるようになっている。そして、支持部12における当接部12aと天板2とが螺着されることで、支柱11と天板2が接続される。
【0036】
図10に示すように、断面視で扁平楕円形状をなす立設部12bの前後幅をaとして、左右幅をbとすると、左右幅bよりも長い前後幅aを有する部位を長辺側部12dとし、左右幅bを有する部位を短辺側部12e(幅寸法が短い側面)とする。
【0037】
立設部12bには、外方側から下方に向かって斜めに略U字状に切り欠かれた形状をなす掛止手段14が形成されており、この掛止手段14は、前後幅aよりも短い左右幅bを有する短辺側部12eに形成されている。
【0038】
立設部12bを略U字状に切り欠くことで、立設部12bには上方を向く突出部12fが形成される。突出部12fには、鞄6の手掛部6aの掛止方向に沿う傾斜面12gが形成されるとともに、突出部12fの上方位置に、鞄6の手掛部6aの掛止方向に沿う案内面12hが形成される。尚、掛止手段14は、上方を向く突出部12fと、この突出部12fに形成される傾斜面12gと、この傾斜面12gに対して略平行をなすように形成される案内面12hと、によって構成されている。
【0039】
鞄6の手掛部6aを掛止手段14に掛ける際に、鞄6の手掛部6aが傾斜面12gに沿って下方に移動して保持されるため、手掛部6aを掛け易いとともに手掛部6aが掛止手段14に確実に保持される。また、掛止方向に沿う案内面12hによって、手や鞄6の手掛部6aが天板2にぶつからずにスムーズに鞄6の手掛部6aを掛止手段14に掛けたり掛止手段14から取り外すことができるようになる。更に、使用者がテーブル10に設けられた椅子(図示略)に座った場合に、使用者が掛止手段14に鞄6を掛けた状態で鞄6に手を延ばしてアクセスすることができ、鞄6の中の物を取り出し易くなる。
【0040】
また、前後幅aと左右幅bのうち、より短い短辺側部12eに掛止手段14を形成することにより、突出部12fから反対側の短辺側部12eまでの長さが長くなり、掛止手段14を深く形成できるため、鞄6の手掛部6aが掛止手段14の奥まで掛けられ、確実に掛止される。更に、突出部12fの幅を小さくすることで手掛部6aが小さい鞄6でも掛けることができるようになる。
【実施例3】
【0041】
次に、実施例3に係るテーブル10につき、図11を参照して説明する。尚、本実施例は、前記実施例2と比較して支持部が異なるのみであるため、前記実施例2に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0042】
図11に示すように、支持部15は、当接部15aと立設部15bと連結部15cと横木連結部15jとから構成されている。また、立設部15bには、内側方から下方に向かって斜めU字状に切り欠かれた略フック形状をなす掛止手段16が形成されている。尚、掛止手段16は、突出部15fと傾斜面15gと案内面15hとによって構成されている。
【0043】
この掛止手段16に鞄6の手掛部6aを掛けた際に、鞄6がテーブル10の内側に納まるため、テーブル10の近傍を通過する人が鞄6にぶつかったり邪魔になることがない。また、テーブル10上に置かれた飲料やインク等がこぼれた場合にも鞄6が汚れることを防止できる。更に、複数のテーブル10を連設する際に掛止手段16に掛けられた鞄6が邪魔にならずに済むようになる。
【実施例4】
【0044】
次に、実施例4に係るテーブル10につき、図12を参照して説明する。尚、本実施例は、前記実施例2と比較して支持部が異なるのみであるため、前記実施例2に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0045】
図12に示すように、支持部17は、当接部17aと立設部17bと連結部17cと横木連結部17jとから構成されており、前記実施例2及び3と比較すると、立設部17bの高さ幅は立設部15bよりも大きく形成されている。また、立設部17bには、外方側から切り欠かれた略フック形状をなす2つの掛止手段14,14、及び内側方から切り欠かれた略フック形状をなす2つの掛止手段16,16が設けられている。
【0046】
つまり、本実施例における支持部17は、前記実施例2及び3の支持部12,15を合わせ持つような形態となっている。そのため、鞄6の手掛部6aの長さや物品に応じて掛ける場所を適宜選択できるとともに、テーブル10の外側と内側に複数の物品を一度に掛けることもできるようになり、利便性が向上する。
【実施例5】
【0047】
次に、実施例5に係るテーブル10’につき、図13を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0048】
図13に示すように、支持部12の上部には、横木連結部12jが形成され、この横木連結部12jに連結される横木9の上面に、天板受具18が取り付けられる。この天板受具18に天板2が支持されている。尚、本発明の支持部は、天板2を直接支持するのみならず、本実施例のように、天板受具18が設けられた横木9を介して天板2を支持する支持部12の構成も本発明の支持部に含まれる。
【0049】
また、支持部12には、突出部12fの上方位置に、鞄6の手掛部6aの掛止方向に沿う案内面12hが形成されるとともに、突出部12fには、手掛部6aの掛止方向に沿う傾斜面12gが形成されており、案内面12hよりも傾斜面12gが外方側にせり出しており、突出部12fが所定のせり出し寸法dを有している。そのため、手掛部6aが傾斜面12gに沿って移動して保持されるため手掛部6aが掛け易くなり、かつ手掛部6aを案内する案内面12hが、手掛部6aを傾斜面12gに沿わせる際に、邪魔にならずに済むようになる。
【実施例6】
【0050】
次に、実施例6に係るテーブル1’につき、図14を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0051】
図14に示すように、支持部5の上部から水平に延出される延出部5dには、横木連結部5jが形成され、この横木連結部5jに連結される横木9の上面に、天板受具18が取り付けられる。この天板受具18に天板2が支持されている。尚、本発明の支持部は、天板2を直接支持するのみならず、本実施例のように、天板受具18が設けられた横木9を介して天板2を支持する支持部5の構成も本発明の支持部に含まれる。
【0052】
また、支持部5における立設部5bには、上方に突出する突出部5fが形成されており、この突出部5fには、鞄6の手掛部6aの掛止方向に沿うように傾斜された傾斜面5gが形成されている。そして、延出部5dの上面である水平面5iと傾斜面5gとによって、鞄6の手掛部6aを掛止可能な掛止手段7が構成されている。このようにすることで、幅の広い手掛部6aであっても掛止手段7に掛けられるようになる。
【実施例7】
【0053】
次に、実施例7に係るテーブル1につき、図15を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0054】
図15に示すように、支持部5における立設部5bには、上方に突出する突出部5fが形成されており、この突出部5fは、支持部5における天板2の角部と同一側方(外方側)に形成されている。
【0055】
また、突出部5fには、鞄6の手掛部6aの掛止方向に沿うように傾斜された傾斜面5gが形成されており、延出部5dの外側面5hと傾斜面5gとにより略V字形状をなす掛止手段7が構成されている。このようにすることで、掛止手段7に掛止された手掛部6aがぐらつかないようになる。尚、突出部5fの突出寸法は小さくてもよく、傾斜面5gの傾斜が多少でも傾斜していれば、鞄6の手掛部6aを掛止することができる。
【0056】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0057】
例えば、前記実施例では、天板2を支持する支柱3,11を4本設けているが、天板2の大きさや用途に応じて増減可能であり、3本でもよいし5本以上設けてもよい。
【0058】
また、前記実施例1及び2では、掛止手段7,14が形成される支持部5,12は、ダイカスト鋳造法によって製造された金属の無垢素材となっているが、支持部5,12をガラス繊維強化プラスチックを用いてインジェクション成形の中空素材等で形成するようにしてもよい。
【0059】
また、前記実施例1及び2では、天板2の角部に設けられる支柱3,11の支持部5,12に掛止手段7,14が形成されているが、天板2の中央部に支柱3,11を設け、この支柱3,11の支持部5,12に掛止手段7,14を形成する構成にしてもよい。
【0060】
また、前記実施例4では、外向きの掛止手段14と内向きの掛止手段16を2つずつ設けているが、掛止手段14と掛止手段16の数は異なっていてもよいし、いくつ設けてもよい。
【0061】
尚、前記実施例2では、支持部12が横断平面視で扁平楕円形状をなし、この支持部12において、前後幅aよりも幅寸法が短い左右幅bの部位に掛止手段14が形成されているが、例えば、図16の変形例に示すように、支持部12’が横断平面視で略三角形状をなし、この三角形の長手幅aよりも短い幅寸法bを有する三角形の頂点の部位(幅寸法が短い側面)に掛止手段14’を形成してもよい。更に、例えば、図17の変形例に示すように、支持部12’’が横断平面視で略三角形状をなし、この三角形の長手幅aよりも短い幅寸法bを有する三角形の底辺の部位(幅寸法が短い側面)に掛止手段14’’を形成してもよい。
【符号の説明】
【0062】
1,10 テーブル
2 天板
3,11 支柱
4 脚部
5 支持部
5a 当接部
5b 立設部
5c 連結部
5d 延出部
5e 当接面
5f 突出部
5g 傾斜面
5h 外側面
5i 水平面
5j 横木連結部
6 鞄
6a 手掛部
7,14,16 掛止手段
9 横木
12 支持部
12a 当接部
12b 立設部
12c 連結部
12d 長辺側部
12e 短辺側部
12f,15f 突出部
12g,15g 傾斜面
12h,15h 案内面
13 脚部
15,17 支持部
15a,17a 当接部
15b,17b 立設部
15c,17c 連結部
18 天板受具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板を支持する支柱に物品を掛止可能な掛止手段を設けたテーブルであって、
前記掛止手段は、前記支柱における前記天板を支持する支持部の一部が略フック形状に成形されて設けられ、該掛止手段は、前記支柱の立設方向に沿って上方を向く突出部を有することを特徴とするテーブル。
【請求項2】
前記略フック形状は、斜めに略U字状に切り欠かれた形状となっていることを特徴とする請求項1に記載のテーブル。
【請求項3】
前記支持部は、前記支柱の一部を構成する脚部と別部材となって設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のテーブル。
【請求項4】
前記突出部には、前記物品の掛止方向に沿う傾斜面が形成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のテーブル。
【請求項5】
前記支持部は、横断平面視で略扁平形状をなし、該支持部の幅寸法が短い側面に前記突出部が形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のテーブル。
【請求項6】
前記支柱には、前記突出部の上方位置に、前記物品の掛止方向に沿う案内面が形成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のテーブル。
【請求項7】
前記支柱には、前記突出部の上方位置に、前記物品の掛止方向に沿う案内面が形成されるとともに、前記突出部には、前記物品の掛止方向に沿う傾斜面が形成されており、前記案内面よりも前記傾斜面がせり出されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のテーブル。
【請求項8】
前記突出部は、前記支柱における外方側に形成されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のテーブル。
【請求項9】
前記突出部は、前記支柱における内方側に形成されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のテーブル。
【請求項10】
前記天板の下方位置には、前記支持部同士を接続する横木が設けられ、前記突出部は、前記支持部における前記横木の接続された部位から離れた部位に設けられることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のテーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−235000(P2011−235000A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−110784(P2010−110784)
【出願日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【出願人】(000116596)愛知株式会社 (37)
【Fターム(参考)】