テープリーダピンアセンブリ及びこれを製造するための方法
【課題】適切に巻き取られるに十分な柔軟性を有する一方、信頼性のある接続及びその解除を容易にするに十分な剛性を有する接続テープを提供する。
【解決手段】リーダピンアセンブリ10は、3つの部材、即ち、細長いバーベル形状を有し、そして、テープが巻き付けられるリーダピンの中央部の側面に配置された少なくとも1対のフランジを有するリーダピン12と、リーダピンの中央部の周りに巻き付けられたテープ上に嵌合されるエラストマーエレメント14と、テープ及びリーダピンの周りで、エラストマーエレメントを密着位置に確保するために、エラストマーエレメントの周りに取り付けられるクリップ16とを含む。
【解決手段】リーダピンアセンブリ10は、3つの部材、即ち、細長いバーベル形状を有し、そして、テープが巻き付けられるリーダピンの中央部の側面に配置された少なくとも1対のフランジを有するリーダピン12と、リーダピンの中央部の周りに巻き付けられたテープ上に嵌合されるエラストマーエレメント14と、テープ及びリーダピンの周りで、エラストマーエレメントを密着位置に確保するために、エラストマーエレメントの周りに取り付けられるクリップ16とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープ及びテープ装置の分野に関するものであり、そして、特に、テープを、コンピュータシステム、視聴覚システム等に使用された磁気テープ収納システムに用いられるテープ駆動装置に連結するための機械要素及びアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な種類のテープを巻き取るための数多くのシステム及び方法が存在する。コンピュータ及び視聴覚システムにおいては、磁気テープ等のデータ記憶媒体からデータを読み取り、そして/または、上記データ記憶媒体にデータを書き込むために、データ記憶システムが設けられている。磁気テープデータ記憶媒体を利用したデータ記憶システムは、典型的には、複雑なデータ処理装置と、通常、テープを巻き取るための駆動ユニットを含む機械アセンブリとを含む。現在のテープ巻き取りシステムは1又はそれ以上のスピンドルを用いており、テープはその周りに巻き取られる。このようなシステムにおいて、テープを移動させるために、駆動ユニットが第1スピンドルを第1方向に回転させ、これにより、テープを第2スピンドルから第1スピンドルに巻き取る。第2スピンドルを反対方向に回転させるための駆動ユニットを用いることによって、テープを、第1スピンドルから第2スピンドルに巻き取ることも可能である。可搬性及びテープの収納を目的として、テープからの読み取り及びこれへの書き込みを行うシステム(以下、「機械」という)からテープを取り除くことがしばしば望まれている。典型的な場合において、テープは、少なくとも2つのスピンドルを有するカセット内に収容される(テープのそれぞれの端部は、離れたスピンドルに取り付けられている)か、又は、テープの一端が取り付けられた1つのスピンドルを有するカートリッジ内に収容される。
【0003】
後者の設計においては、テープの第2端部をカートリッジから取り出し、テープからの読み取り及び/又はこれへの書き込みを行う機械の内部に引き出すことが可能である。機械に内部において、テープの第2端部は、第2スピンドルの周りに巻き付けられる。望ましい場合には、テープを、カートリッジ内におけるスピンドル内で巻き戻し、次いで、、カートリッジを機械から取り出すことが可能である。
【0004】
後者の(単一のスピンドルを有する)カートリッジの設計においては、2つ以上のスピンドルを用いたカートリッジの設計を上回る重要な利点がある。特に、スピンドルを1本しか有していないカートリッジは、より大きなスペースをもたらし、効果的である。例えば、カートリッジが正方形状を有している場合には、単一のスピンドルを有するカートリッジ内で巻き取られたテープは、複数のスピンドルを有するカートリッジ内で巻き取られたテープよりも、カートリッジ内において著しく大きな空間を使用することができ、広大なカートリッジ空間量が未使用のまま残される。しかしながら、単一のスピンドルを有するカートリッジ内のテープの一端は、通常はカートリッジから取り出され、テープからの読み取り及び/又はこれへの書き込みを行う機械に内部に引き出され、この機械の内部におけるスピンドルに巻き付けられるため、機械が「掴み」又は「摘み取る」ことを許容し、そして、テープの端部を適切に処理する要素又はアセンブリの設計において問題が生ずる。この分野の産業において、数多くの設計が周知であるが、その各々が1又はそれ以上の欠陥をもたらしている。各設計は、同一の基本的な作用を実現するものである。(即ち、これらは、カートリッジからテープの端部を「掴み」又は「摘み取り」、かくして、機械が、その内部においてテープの端部を引き出し、そして、この機械の内部におけるスピンドルにテープの端部を取り付けることを許容するために、機械に設けられた要素又はアセンブリを提供するものである。)これを論評する目的において、テープの端部をカートリッジから「引き出す」機械メカニズムを以下、「ピッカー」という。
【0005】
カートリッジに関する1つの設計においては、機械の内部に引き出されるテープの端部は、リーダブロックと称される要素に取り付けられる。このようなカートリッジの設計の一例は、IBMによって製造された、指定モデル番号3480のカートリッジである。このカートリッジが使用されない場合には、リーダブロックは、カートリッジの壁そのものの一部(例えば、カートリッジの周辺壁、又は、角部の一部)を形成する。カートリッジテープからの読み取り又はこれへの書き込みを行う機械の内部に設置されると、機械は、ピッカーをリーダブロック内の孔に挿入する。次いで、ピッカーは、リーダブロックを、カートリッジ上のその位置から機械の内部に引き入れる。リーダブロック内の溝にスナップ嵌合したピンの周りに巻き付けられることによって、テープはリーダブロックに取り付けられる。通常、ピンは、弾性材料から形成されており、これは、これが嵌合する溝よりも僅かに大きく、その結果、ピンが溝内にスナップ的に位置するときに、テープは、ピンと溝との間に確実に取り付けられる。一度、リーダブロックが機械の内部に完全に引き入れられると、リーダブロックの一端は、機械内におけるスピンドルの外表面を形成するということにおいて、このカートリッジの設計に関するリーダブロックの形状は重要である。従って、このリーダブロックの端部は、スピンドルの円形状の外側形状に一致するように湾曲している。
【0006】
リーダブロックの設計における重大な不利益は、その大きさ及び形状である。リーダブロックテープ接続を用いたカートリッジ内に収容されたテープからの読み取り又はこれへの書き込みを行うための機械に関して、この機械は、リーダブロックのむしろ通常ではない設計、大きさ及び形状において互換性を有するピッカーを有していなければならない。特に、ピッカーは、リーダブロックの孔内に嵌合する一方、機械の内部メカニズムは、この機械内にリーダブロック(及びその特別な形状)を受け入れそして確保するために適したものでなければならない。上述したリーダブロックの設計に関しては、このことは、リーダブロックを完全に収容するように機械のスピンドルが設計されなければならないことを意味する。これらの制約は、比較的大きいリーダブロックの大きさを要求し、そして、リーダブロックが機械の内部で適切に操作され、移動され、そして、確保されることを可能にするために、機械及びスピンドルに関するかなり特殊な設計パラメータを必要とする。比較的大きなリーダブロックを使用すれば、カートリッジが大型化し、又は、テープの読み取り及び/又はこれへの書き込みを行うための機械が大型化し、また、これら両者が大型化する。
【0007】
他のカートリッジの設計においては、リーダブロックよりもむしろテープ継ぎが使用されている。このようなカートリッジの設計は、クワンタムコーポレーションによって製造されたデジタルリニアテープカートリッジによって採用されている。この設計においては、硬いが弾力性を有する接続テープ(例えば、マイラー)の一片が、カートリッジ内のテープの端部に取り付けられている。接続テープの他端は、機械のピッカーに着脱可能に取り付けられるように形成されており、これもまた、硬いが弾力性を有する接続テープの一片である。カートリッジ内において、テープに取り付けられた接続テープの一片は、ピッカーのフックによって「掴み」又は引っ張られる大径孔を、その自由端に有していてもよい。上述したテープ継ぎを有するカートリッジは、テープとピッカーとの間において、比較的大きい大きさで、通常ではない形状の接続手段を用いるという、リーダブロックテープ接続に関する設計において固有の問題を有する。接続テープ型のカートリッジの設計においては、継がれたマイラーとテープとの接続部を、テープがマイラーとテープとの接続部を被って、機械のスピンドル上に巻かれるような状態で、機械のスピンドルの周りに巻き取ってもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、テープ継ぎ型のカートリッジは、それ自身の設計に関する欠点を有している。例えば、ピッカーとカートリッジテープとを接続するために使用される硬いが弾力性を有する接続テープの設計においては、信頼性に関する問題が存する。接続テープは、接続作業中(即ち、機械が接続テープをカートリッジテープに接続するときに)、曲げに対して十分に抵抗する硬さを有しなければならないが、スピンドルの周りに巻かれるときには、容易に曲げられるのに十分な弾力性を有していなければならない。従って、接続テープを硬く(し、かくして、巻き取りをより困難にし、テープが不適切に巻き取られる可能性を高く)することと、より容易な「摘み取り」を助長し、即ち、接続テープを柔軟に(し、かくして、摘み取り操作をより困難にし、又は、その信頼性を低下)することの妥協を求めなければならない。この妥協の結果、好ましくない接続や巻き取りが生ずる虞がある。例えば、テープが不適切に巻き取られることによって、テープの損傷、及び/又はカートリッジ又は機械におけるテープのミスフィードが生ずる虞がある。又、好ましい接続がなされずに、機械が磁気テープを機械内への巻き取りを試みた場合には、機械がピッカー(接続されていない接続テープ)を「飲み込む」場合がある。このようにピッカーが機械の内部に飲み込まれると、通常、機械の保守点検作業を行って、ピッカーを機械から引き出さなければならない。反対に、好ましい接続解除操作が行われない場合には、機械からカートリッジを解放しようとする試みによって、テープ、カートリッジ及び/又は機械に損傷を与える場合がある。要するに、適切に巻き取られるに十分な柔軟性を有する一方、信頼性のある接続及びその解除を容易にするに十分な剛性を有する接続テープを提供するために必要な妥協は、決して最適ではない設計に至る。
【0009】
テープ継ぎ型のカートリッジに関する設計は、他の望ましくない特徴を有する。例えば、テープがスピンドルの周りに巻き付けられた場合には、マイラーとテープとの接続部が、このマイラーとテープとの接続部の上に巻かれて、巻き付けられたテープの周囲に沿った他の領域よりも厚くなる(ため、巻き付けられたテープに「隆起」を形成する)虞がある。マイラーとテープとの接続部によって形成されたこの隆起は、テープがスピンドルに巻き付けられるに従って増幅され、そして、テープ上に記憶された信号を歪ませる可能性のある、スピンドル上における「ワンスアラウンド」型のはみ出しを形成するという望ましくない作用をもたらす。テープ継ぎ型のカートリッジに関する設計の他の不利益は、巻き取り操作中に、マイラーとテープとの接続部が機械の記録ヘッドを通過することである。この作用は、記録ヘッドを潜在的な損傷及び/又は過度な摩耗に曝す。
【0010】
上述したように、カートリッジのテープを、このテープからの読み取り及び/又はこれへの書き込みを行う機械のピッカーに接続するための様々な設計が存在するが、各設計は、巻き取り及び連結操作のために最適には設計されていないカートリッジ及び機械と、接続要素との間の互換性の確立において困難性を生ぜしめる不充分な接続サイズや接続要素を含む、重大な欠陥を有している。従って、空間において効果的で(即ち、できるだけ小さく)、カートリッジが挿入される数多くの異なる機械との互換性を(好ましくは、機械に対する大幅な設計変更を行うことなく)提供し、そして、信頼性を有する接続及びその解除のための簡単な接続に関する設計を有する、テープと機械との接続のための要求が存する。
【0011】
ここに記載する本発明は、このようなテープと機械との接続をもたらすものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
テープを、このテープを処理する(例えば、テープを移動させ、テープを巻き付けたり、これをスピンドルから巻き戻したりする)機械の要素に接続するために使用されるリーダピンアセンブリ、及び、リーダピンアセンブリを製造する方法を開示する。本発明の1つの好ましい実施形態においては、リーダピンアセンブリは、3つの部材、即ち、細長いバーベル形状を有し、そして、テープが巻き付けられるリーダピンの中央部の側面に配置された少なくとも1対のフランジを有するリーダピンと、リーダピンの中央部の周りに巻き付けられたテープ上に嵌合されるエラストマーエレメントと、テープ及びリーダピンの周りで、エラストマーエレメントを密着位置に確保するために、エラストマーエレメントの周りに取り付けられるクリップとを含む。本発明の他の好ましい実施形態においては、エラストマーエレメント及びクリップは単体であり、何れかが1つの要素を構成するか、又は、他の要素に取り付けられている。本発明の他の好ましい実施形態においては、リーダピンアセンブリ全体がテープの周りの適切な位置に形成されており、又は、テープが、リーダピンアセンブリの表面に、接着剤又は他の固定手段によって取り付けられている。
【0013】
リーダピンのフランジ及びその拡大された端部は、好ましくは、リーダピンアセンブリを操作する(例えば、リーダピン及び取り付けられたテープをテープカートリッジから取り出し、リーダピン及び取り付けられたテープを、テープからの読み取り又はこれへの書き込みを行うべき機械の内部に引き入れる等の)ために、ラッチ結合するピッカーによって使用される凹部の境界を限定する。リーダピンアセンブリの簡単な形状によって、このアセンブリの大きさを、アセンブリの製造コストを著しく高めることなく、大幅に減少させることができ、かくして、テープ及びリーダピンアセンブリの収容及び/又は操作を行う(テープカートリッジやテープ駆動装置等の)装置の空間効率を最大限に発揮する。又、リーダピンアセンブリの簡単な形状の結果、テープと、このテープを処理する装置との間において、基準要素及び基準インターフェースが実現される。
【0014】
リーダピンの端部は、リーダピンアセンブリを操作する装置中をこのリーダピンアセンブリが円滑に移動することを容易にするために、外側に湾曲した表面を有していてもよい。又、リーダピンの端部は、(テープカートリッジからのピンの抜き取りのために、リーダピンアセンブリに固定されるピッカー等の)装置が、より円滑に係合し、リーダピンを操作することを許容するために傾斜していてもよい。前記柔軟性エレメント及び前記クリップは、一体的なワンピースエレメントを形成していてもよい。前記リーダピンは少なくとも1つの拡大された端部を有していてもよい。前記リーダピンは、第1端部と第2端部とを有しており、前記第1端部及び前記第2端部の双方が拡大されていていてもよい。前記リーダピンの端部から離れて位置する少なくとも1つのフランジを更に含んでいてもよい。前記少なくとも1つの拡大された端部から離れて位置して、前記少なくとも1つの拡大された端部と、前記少なくとも1つのフランジとの間に凹部を形成するための少なくとも1つのフランジを更に含んでいてもよい。少なくとも2つのフランジを更に含み、各々のフランジが、各々の拡大された端部から離れて位置して、拡大された端部のそれぞれと、対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジ間に中央部を形成していてもよい。前記柔軟性エレメントが、前記リーダピンの中央部を実質的に包囲していてもよい。前記クリップが前記柔軟性エレメント上に保持されるときに、前記クリップを超えて伸びる少なくとも1つの端部を、前記柔軟性エレメントが含んでいてもよい。前記柔軟性エレメントが、前記リーダピンの中央部に位置していてもよい。前記柔軟性エレメントは、前記リーダピンの中央部を実質的に包囲していてもよい。前記柔軟性エレメントは、前記クリップが前記柔軟性エレメントに取り付けられた状態において、下方から伸びる少なくとも1つの端部を含んでいてもよい。前記クリップは、前記柔軟性エレメントを前記リーダピン上に挟持するのに十分な内径を有するC形部材であってもよい。前記クリップは、前記柔軟性エレメントを前記リーダピン上に挟持するのに十分な内径を有するC形部材であってもよい。前記リーダピンは、凸状に湾曲した外面を有する少なくとも1つの端部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のリーダピンアセンブリ。前記リーダピンの前記第1端部及び前記第2端部の各々が、凸状に湾曲した外面を有していてもよい。前記拡大された端部の各々が、円弧状の縁を有していることを特徴としていてもよい。前記拡大された端部の各々が、円弧状の縁を有していてもよい。前記柔軟性エレメントは、エラストマー材料から形成されていてもよい。前記柔軟性エレメントは、エラストマー材料から形成されていてもよい。前記リーダピンアセンブリは、前記リーダピンと前記柔軟性エレメントとの間にテープを確実に受け入れるに適するように構成されていてもよい。前記リーダピンアセンブリは、前記リーダピンと前記柔軟性エレメントとの間にテープを確実に受け入れるに適するように構成されていてもよい。
【0015】
本発明は、リーダピンを供給する工程と、クリップを供給する工程と、そして、柔軟性エレメントを、前記クリップによって、前記リーダピンに取り付ける工程とからなることを特徴とするテープへの取付用リーダピンアセンブリの製造方法を含んでいてもよい。前記テープは、前記リーダピンと前記柔軟性エレメントとの間に取り付けられていてもよい。前記リーダピンは少なくとも1つの拡大された端部を有していてもよい。前記リーダピンは、前記少なくとも1つの拡大された端部から離れて位置して、前記リーダピン内に凹部を形成する少なくとも1つのフランジを有していてもよい。前記リーダピンが、拡大された第1端部と、前記拡大された第1端部と反対側の拡大された第2端部と、前記拡大された第1端部から離れて位置する第1フランジであって、前記拡大された第1端部と前記第1フランジとの間に位置する第1凹部を形成する第1フランジと、前記拡大された第2端部から離れて位置する第2フランジであって、前記拡大された第2端部と前記第2フランジとの間に位置する第2凹部を形成する第2フランジと、そして、前記第1フランジと前記第2フランジとの間の領域によって限定された中央部とを有していてもよい。前記柔軟性エレメントは、前記リーダピンの中央部を実質的に包囲していてもよい。前記柔軟性エレメントは、前記クリップの下方から伸びる少なくとも1つの端部を有していてもよい。前記クリップは、前記柔軟性エレメントを前記リーダピン上に挟持するのに十分な内径を有するC形部材であってもよい。
【0016】
本発明は、テープが巻き付けられるように形成されたリーダピンからなることを特徴とするテープへの取付用リーダピンアセンブリを含んでいてもよい。前記リーダピンは、そこに形成された少なくとも1つの凹部を有していてもよい。前記凹部は、環状であり、前記リーダピンの軸芯の周りに伸びていてもよい。
【0017】
本発明は、リーダピンからなるテープへの取付用リーダピンアセンブリであって、前記リーダピンが結合材料によって前記テープに取り付けられていることを特徴とするテープへの取付用リーダピンアセンブリを含んでいてもよい。前記リーダピンは、そこに形成された少なくとも1つの凹部を有していてもよい。前記凹部は、環状であり、前記リーダピンの軸芯の周りに伸びていてもよい。
【0018】
本発明は、リーダピンと、前記リーダピンの周りに少なくとも部分的に取り付けられ、テープを前記リーダピンに取り付けるクリップとからなることを特徴とするテープへの取付用リーダピンアセンブリを含んでいてもよい。前記リーダピンは、そこに形成された少なくとも1つの凹部を有していてもよい。前記凹部は、環状であり、前記リーダピンの軸芯の周りに伸びていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の好ましい実施形態に係るリーダピンアセンブリの斜視図であり、その全体を符号10で示す。この好ましい実施形態におけるリーダピンアセンブリ10は、3つの主な構成要素、即ち、リーダピン12と、エラストマーエレメント14と、C形クリップ16を含む。リーダピンアセンブリ10の分解斜視図である図2においても明らかなように、リーダピン12はバーベル形状を有していることが好ましい。リーダピン12は、細長い中央部18と、リーダピンの両端に間隔をあけて位置する一対のフランジ20とを有しており、そして、フランジ20を超えて伸びる部分22を有していることが好ましい。この部分22は、中央部18と同一の直径を有することが好ましい。上記部分22の各々は、フランジ20と同一の直径を有する端部24で終わっていることが好ましい。フランジ20,リーダピン部分22及び端部24は、リーダピン12の凹部26を限定する。細長い中央部18を被い、そして、リーダピン12のフランジ20間に位置しているのがm、エラストマーエレメント14である。エラストマーエレメント14は、馬蹄形の断面を有しているおり、エラストマーエレメント14の両端からエラストマーフランジ28が伸びていることが好ましい。エラストマーエレメント14は、リーダピン12の中央部18の周りで、且つ、リーダピン12のフランジ20間に、リーダピン12のフランジ20間に位置するC形クリップ16によって所定の位置に保持されている。図3に示すように、テープ30の端部は、リーダピン12の中央部18と(クリップ16によって確実に挟持された)エラストマーエレメント14との間に挟まれることによって、リーダピンアセンブリ10に取り付けられている。テープ30のリーダピンアセンブリ10への密着状態での確実な接続を確保するために、エラストマーエレメント14は、このエラストマーエレメント14がリーダピン12の中央部18及びテープ30の周りに所定の位置に取り付けられたときに、エラストマーエレメント14の外径32が、クリップ16の内径34よりも若干大きいような大きさで構成されている。
【0020】
図3に示すように、テープ30をリーダピンアセンブリ10に取り付けるために、テープ30の端部を、リーダピン12の中央部18の周りに巻き付ける。次いで、エラストマーエレメント14を、リーダピン12の中央部18及びテープ30の周りに位置させる。最後に、クリップ16を、エラストマーエレメント14及びテープ30の上において所定の位置にスナップ係合する。この点については、以下に述べるクリップ16の使用可能な材料のタイプに関し、クリップ16を、様々な柔軟性を有する数多くの材料から形成してもよいことに留意すべきである。従って、クリップ16をエラストマーエレメント14の上に強制的に取り付けられるときに、クリップ16のための剛性を有する材料は、エラストマーエレメント14の上において所定の位置に挟持されるように、エラストマーエレメント14に存在する柔軟性の殆ど又はすべてを必要とする。換言すれば、クリップ16がエラストマーエレメント14の上に挿入されるときに、このエラストマーエレメント14が変形する。同様に、クリップ16がエラストマーエレメントの上における所定の位置に挟持される際に、クリップ16がエラストマーエレメントと共に変形できるように、クリップのための柔軟性を有する材料を選択することも可能である。この点について、エラストマーエレメント14の柔軟性に起因して、リーダピン12上に取り付けられたときに、エラストマーエレメント14は、リーダピンアセンブリ10の他の構成要素に関して同軸的でなくてもよい。従って、エラストマーエレメント14の非同軸性を補うために、エラストマーエレメント14の後方の領域(即ち、クリップ16の開口と反対側のエラストマーエレメント14の領域)から材料を取り除いてもよい。エラストマーエレメント14上へのクリップ16の円滑な挿入を確保するために、クリップ16の端部及び/又は角部を傾斜させたり、湾曲させてもよい。例えば、クリップ16の角部15は、図2に最も良く示されるように、湾曲していることが好ましい。同様に、例えば、クリップ16の端部17は、図2に最も良く示されるように、傾斜していることが好ましい。
【0021】
図4は、図3における4−4線に沿ったリーダピンアセンブリ10の断面図である。図4に示すように、エラストマーエレメント14のエラストマーフランジ28は、テープ30がクリップ16の端部17と接触することを防止するように作用する。クリップ端部17が鋭角であり、又は、巻き取り操作中において、テープ30がクリップ端部17と繰り返し接触し又はこれに擦り付けされる場合に、このような接触はテープ30に損傷を与える虞がある。図4に最も良く示された本発明の好ましい実施形態においては、テープ30は、リーダピン12の中央部18とエラストマーエレメント14との間に位置するテープの長さ全体に亘って均一に把持される。このような把持方法によって、(例えば、図4における点A等の)テープ30の小さな領域に、テープ30を破断させる虞のある過度の圧力が作用することが防止される。均一の把持が好ましいが、他の把持形態を採用することも可能である。例えば、把持力が、主に、(図4における点A等の)テープ30の特定の領域にクリップ16によって作用するようなクリップ16の形状を採用してもよい。
【0022】
エラストマーエレメント14をテープ30に対して押し付けるクリップ16を上述したように配置することによる重要な結果は、テープ30が、柔軟性を有する材料(即ち、エラストマーエレメント14)に対して押し付けられることである。このような配置は、リーダピンアセンブリ10に取り付けられたテープの一部に作用する緊張を解放するように作用し、そして、(リーダピンアセンブリ10に取り付けられたテープの一部に作用する緊張を自ら解放する)リーダピンアセンブリ10において、テープのより良く、分散し摩擦力による把持をももたらす。
【0023】
リーダピン12,エラストマーエレメント14及びクリップ16の各々を、当業者にとって周知の数多くの材料から形成することができる。例えば、リーダピン12及びクリップ16を鋼から形成することが好ましいが、プラスチックス、複合材料、セラミックス等の他の材料を用いてもよい。エラストマーエレメント14を(ゴム、ウレタン、又は、Advanced Elastomer Systems, L. Pの所有に係る商標「Santoprene」の名称の下に販売されている特注エラストマー等の特注エラストマー等の)エラストマー材料から形成することが好ましい。
【0024】
リーダピン12及びクリップ16の両者を、当業界において周知の様々な方法で製造してもよい。例えば、リーダピン12及びクリップ16を、旋盤加工、インジェクション成形、(例えば、焼結材料等の)圧縮成形、鋳造、鍛造、押し出し及び後機械加工等によって形成してもよい。同様に、エラストマーエレメント14を、ロール成形、インジェクション成形、圧縮成形、押し出し成形等によって形成してもよい。
【0025】
本発明のリーダピンアセンブリ10の他の特徴を十分に記載するためには、カートリッジに対して、リーダピンアセンブリ10がどのようにして取り付けられるかを示し、記載する必要がある。この点について、リーダピンアセンブリ10は、そのうちの1つが単なる例示として図5に示されているところの数多くの種類のカートリッジに使用できるように構成されていることに留意すべきである。図5のカートリッジ38は、一対の溝40内において、リーダピンアセンブリ10を収容している。溝40は、カートリッジ38の内側の内部位置からカートリッジ38の外部に至っている。図5に示すように、カートリッジ38に収容されたテープ30は、上述したようにして、リーダピンアセンブリ10に取り付けられる。リーダピンアセンブリ10は、カートリッジ38の溝40の内側端部において、取付位置に置かれた状態に示されている。リーダピンアセンブリ10の各々の端部24は、それぞれの溝40に係合している。機械(図示せず)のピッカーがリーダピンアセンブリ10をカートリッジ38から引き出すと、リーダピンアセンブリ10は、カートリッジ38から(端部24がそれぞれの溝40に追従した状態で)溝40に沿って引き出され、そして、機械の内部に引き込まれる。テープ30がカートリッジ38内に巻き戻されると、リーダピンアセンブリ10の両端部24は、リーダピンアセンブリ10を図5に示す後退位置に完全に戻すように案内する溝40を介してカートリッジ38を受け入れる。リーダピンアセンブリの端部24が溝40内に受け入れられることを容易にするために、各溝40の口42を傾斜させてもよい。
【0026】
リーダピンアセンブリ10が図5に示すように、カートリッジ38内において完全な後退位置に置かれたときに、カートリッジの取り扱い中、収納中等における不用意な移動に対してリーダピンアセンブリ10の位置を確保することが望ましい。従って、カートリッジ38内に取り付けられたスプリング44は、リーダピンアセンブリ10に対して偏倚したアーム46を有している。ピンアセンブリ10を引き出し又は挿入するために作用する力が所定レベルに達したときのみに、リーダピンアセンブリ10の完全な後退位置からの出入りを可能にするために、スプリング44のアーム46は角度が付けられている。このような力は、例えば、テープ30をカートリッジ38内に巻き付け、又は、リーダピンアセンブリ10をその完全な後退位置から引き出すピッカー(図示せず)によって作用する。
【0027】
リーダピンアセンブリ10の1つの例示的なカートリッジに対する関係を記載したが、リーダピンアセンブリ10の付加的な特徴を以下に説明する。しかしながら、リーダピンアセンブリ10を、様々な異なる方法で、カートリッジ38内に位置し、固定してもよいことに留意すべきである。例えば、リーダピンアセンブリ10を、必ずしも、溝40によってカートリッジの内外に案内する必要はなく、また、図5に示されたスプリング44が、必ずしも、リーダピンアセンブリ10をその完全な後退位置に確保するための唯一の手段ではない。本発明の範囲を超える様々な手段によって、リーダピンアセンブリ10を内外に案内し、そして、カートリッジ内の所定の位置に確保確保してもよい。しかしながら、以下に十分に記載するように、カートリッジ38内におけるリーダピンアセンブリ10及びテープ30の取り出し及び交換を容易にする、リーダピンアセンブリ10の特徴及び構成要素は、本発明の範囲内の部品であると判断される。
【0028】
図6は、テープ30が取り付けられていない状態を示すリーダピンアセンブリ10の一端の拡大図である。端部24の端面48は、外側に向かって湾曲していることが図6から明らかである。また、図5を参照すれば、端部24の湾曲した端面は、リーダピンアセンブリ10が(カートリッジ38の溝40等の)カートリッジ38内、必要に応じて、テープ30及びリーダピンアセンブリ10をカートリッジ38から引き出す装置(図示せず)内における面を横切ってより容易に移動することを可能にする。端部24の端面48の半径を変えても良いが、リーダピンアセンブリ10の長さよりも長くならないようにすることが好ましい。
【0029】
図7に示し、そして、上述したように、リーダピンアセンブリ10は、リーダピンアセンブリ及び取り付けられたテープが引き出される機械のピッカーによって捉えられる。(上述したリーダピンアセンブリ10の形状によってそれぞれ著しく異なるが、)リーダピンアセンブリ10をカートリッジ38から取り出すための幾つかの方法があるので、多くの異なるタイプのピッカーが使用可能であり、そして、これらは、当業界において公知である。例えば、フック又はこれに類似する要素を有するピッカーを、このようなフックを介して、リーダピン12の凹部26にラッチ結合させてもよい。リーダピンアセンブリ10における凹部26を用いることは、リーダピンアセンブリ10をピッカーに固定する好ましい方法であるが、リーダピンアセンブリ10の細長い中央部18を把持するピッカーや、リーダピンアセンブリ10の端部24の周りにラッチ結合するピッカー等の他の固定手段を使用することも可能である。リーダピンアセンブリ10の単純な(凹部26を有する)バーベル形状によって、数多くの異なるピッカーを数多くの異なる方法で取り付けることが可能な比較的包括的な基準アタッチメント手段を提供する。
【0030】
図6にはまた、リーダピンアセンブリ10の端部24における円弧状部分50が示されている。円弧状部分50は、端部24の縁52に位置しており、リーダピン12の鋭角な角部によって、カートリッジ38、又は、リーダピンアセンブリ10が引き込まれる機械の内部において、刻み疵を付けたり、引っかかったりする可能性を回避することを助長する。円弧状部分50はまた、リーダピンアセンブリのカートリッジ38からの引き出し中に、ピッカー(図示せず)を所定の位置に案内することを助長する。
【0031】
本発明の好ましい第2実施形態においては、クリップ16及びエラストマーエレメント14は、ワンピースユニットである。この実施形態は、上述しそして図面(特に、図1、3及び4参照)に示した好ましい第1実施形態と外観において必ずしも異なる必要はないが、このようなリーダピンアセンブリは、テープ30の周りへの迅速な着脱を提供する。このようなワンピース型のクリップ及びエラストマーエレメントユニットを完全に1つの材料から形成してもよいことに留意すべきである。このような材料(例えば、ゴム、ウレタン、特注のプラスチック等)を使用すれば、取付中において、リーダピン12全体に亘って曲がる十分な柔軟性、及び、リーダピン12上の所定の位置に適切にロックするために十分な剛性が必然的に付与される。
【0032】
本発明の好ましい第3実施形態を図8に示す。この実施形態においては、リーダピンアセンブリ110は、テープ130の周りに、モールド成形され、成形加工され、又は、取り付けられたワンピースエレメントである。例えば、テープ130を、テープ130の周りにインジェクション成形、キャスト成形、圧縮成形等によって形成してもよい。上述した好ましい第1実施形態に関して説明したリーダピンアセンブリの形状及び構造における可能な変更がリーダピンアセンブリ110に同様に適用されるが、リーダピンアセンブリ110は、上述した好ましい第1及び第2実施形態のリーダピンアセンブリに類似した凹部126、部分122及び端部124を有していることが好ましい。好ましい第1実施形態に関しても上述したように、リーダピンアセンブリ110を、金属、プラスチック、複合材料、セラミックス等の様々な材料から形成してもよい。
【0033】
図9に示した本発明の好ましい第4実施形態は、リーダピンアセンブリ110に関して上述したワンピース型の設計に類似している。この実施形態においては、リーダピンアセンブリ220は、好ましい第1、第2及び第3実施形態に係るリーダピンアセンブリの形状と同一の形状を有するワンピースエレメントであることが好ましい。しかしながら、リーダピンアセンブリ220をテープ230の周りに、(リーダピンアセンブリ110の場合と同様に)モールド成形し、成形加工し、又は、取り付けるよりもむしろ、テープ230を、接着又は粘着結合材料232を介して、又は、リーダピンアセンブリに溶着したり、又は、(ステープル、リベット、他のファスナー等の)様々な従来の方法の何れかで、リーダピンアセンブリの表面に固定することにより、リーダピンアセンブリ220の表面に取り付けることが好ましい。リーダピンアセンブリ220は、好ましい第4実施形態の最も簡易なリーダピンアセンブリの設計を提供するものである。上述した好ましい第1実施形態に関して説明したリーダピンアセンブリの形状及び構造における可能な変更がリーダピンアセンブリ210に同様に適用されるが、リーダピンアセンブリ210は、上述した好ましい第1、第2及び第3実施形態のリーダピンアセンブリに類似した凹部226、部分222及び端部224を有していることが好ましい。好ましい第1実施形態に関しても上述したように、リーダピンアセンブリ210を、金属、プラスチック、複合材料、セラミックス等の様々な材料から形成してもよい。
【0034】
本発明の本質を説明するためにここに記載し、図示した部材の細部、材料及び配置における様々な変更を、請求項に表現された発明の原理及び範囲内において当業者が行ってもよいことが理解されるであろう。例えば、ここに記載し、説明した実施形態において、リーダピン12及びクリップ16の断面形状は略円形である。これらの構成要素に関して、他の断面形状(例えば、正方形、楕円等)を適用することも可能である。また、エラストマーエレメント14は、馬蹄形の断面形状を有するものとして記載され、図示されている。リーダピン12及びクリップ16の場合と同様に、他の断面形状を適用することが可能であり、そして、リーダピン12及びクリップ16に断面形状に一致させることが好ましい。エラストマーエレメント14は、リーダピン12及びテープ30の周りに取り付けられていない状態において、形状において平坦であってもよく、そして、リーダピン12及びテープ30の周りに巻き付けられて、このような取付状態において、円形形状を呈するものでもよい。また、リーダピンアセンブリの構成要素の形状、数及び相互関係における様々な置換が可能であること(即ち、同軸的な要素を有するワンピース、ツーピース及びスリーピース構造のリーダピンアセンブリを上述したが、同一の効果を奏する他のリーダピンアセンブリ構造も可能であること)は、当業者によって理解されるであろう。また、リーダピン12の好ましい実施形態は、フランジ20と同一の直径を有し、リーダピンから伸びた端部24を有し(このような端部は、カートリッジ38の溝40内を移動することを助長し、そして/又は、リーダピンアセンブリ10を操作するために使用可能な要素をもたらすことを助長する)ているが、リーダピン12は端部24を有していなくてもよい。このような端部24及びそれらの特別な形状を含むことが、カートリッジの設計、及び、リーダピンアセンブリ10を把持するピッカーによって大きく要求されている。本発明の範囲に属すると判断される部材の細部、材料及び配置における様々な変更の他の例に関しては、上述し、図示した実施形態においては、2つの凹部26を限定する2つのフランジ20のみが(ピッカー自身が取り付けられてもよい)リーダピン12内に示されていることに留意すべきである。更に多くの凹部を限定する更に多くのフランジを、リーダピン12の長さ方向に沿って設けることも可能であり、これにより、ピッカーがリーダピンアセンブリ10を把持することができるところの可能な位置及び手段を変化させることができる。最後に、コンピュータ及び情報システムにおける磁気テープとの使用に関連して本発明を説明したが、本発明は、いかなる種類のテープが1又はそれ以上のスピンドルの周りに巻き付けられているところの他のいかなるシステム(例えば、カメラフィルムや他の非磁性フィルムを巻き付けたシステムや、テープ媒体を操作する視聴覚システム等)に同様に適用可能であることに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の好ましい第1実施形態に係るリーダピンアセンブリの斜視図である。
【図2】図1に示したリーダピンアセンブリの分解斜視図である。
【図3】本発明の好ましい第1実施形態に係るリーダピンアセンブリの、テープが取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図4】図3のリーダピンアセンブリの、図3における4−4線に沿った断面図である。
【図5】テープカートリッジ内に完全に収容された状態を示す、本発明の好ましい第1実施形態に係るリーダピンアセンブリの斜視図である。
【図6】図3に示したリーダピンアセンブリの一端の拡大正面図である。
【図7】リーダピンアセンブリとピッカーとの関係を更に示す、図3に示したリーダピンアセンブリの正面図である。
【図8】本発明の好ましい第3実施形態に係るリーダピンアセンブリの、テープが取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の好ましい第4実施形態に係るリーダピンアセンブリの、テープが取り付けられた状態を示す斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープ及びテープ装置の分野に関するものであり、そして、特に、テープを、コンピュータシステム、視聴覚システム等に使用された磁気テープ収納システムに用いられるテープ駆動装置に連結するための機械要素及びアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な種類のテープを巻き取るための数多くのシステム及び方法が存在する。コンピュータ及び視聴覚システムにおいては、磁気テープ等のデータ記憶媒体からデータを読み取り、そして/または、上記データ記憶媒体にデータを書き込むために、データ記憶システムが設けられている。磁気テープデータ記憶媒体を利用したデータ記憶システムは、典型的には、複雑なデータ処理装置と、通常、テープを巻き取るための駆動ユニットを含む機械アセンブリとを含む。現在のテープ巻き取りシステムは1又はそれ以上のスピンドルを用いており、テープはその周りに巻き取られる。このようなシステムにおいて、テープを移動させるために、駆動ユニットが第1スピンドルを第1方向に回転させ、これにより、テープを第2スピンドルから第1スピンドルに巻き取る。第2スピンドルを反対方向に回転させるための駆動ユニットを用いることによって、テープを、第1スピンドルから第2スピンドルに巻き取ることも可能である。可搬性及びテープの収納を目的として、テープからの読み取り及びこれへの書き込みを行うシステム(以下、「機械」という)からテープを取り除くことがしばしば望まれている。典型的な場合において、テープは、少なくとも2つのスピンドルを有するカセット内に収容される(テープのそれぞれの端部は、離れたスピンドルに取り付けられている)か、又は、テープの一端が取り付けられた1つのスピンドルを有するカートリッジ内に収容される。
【0003】
後者の設計においては、テープの第2端部をカートリッジから取り出し、テープからの読み取り及び/又はこれへの書き込みを行う機械の内部に引き出すことが可能である。機械に内部において、テープの第2端部は、第2スピンドルの周りに巻き付けられる。望ましい場合には、テープを、カートリッジ内におけるスピンドル内で巻き戻し、次いで、、カートリッジを機械から取り出すことが可能である。
【0004】
後者の(単一のスピンドルを有する)カートリッジの設計においては、2つ以上のスピンドルを用いたカートリッジの設計を上回る重要な利点がある。特に、スピンドルを1本しか有していないカートリッジは、より大きなスペースをもたらし、効果的である。例えば、カートリッジが正方形状を有している場合には、単一のスピンドルを有するカートリッジ内で巻き取られたテープは、複数のスピンドルを有するカートリッジ内で巻き取られたテープよりも、カートリッジ内において著しく大きな空間を使用することができ、広大なカートリッジ空間量が未使用のまま残される。しかしながら、単一のスピンドルを有するカートリッジ内のテープの一端は、通常はカートリッジから取り出され、テープからの読み取り及び/又はこれへの書き込みを行う機械に内部に引き出され、この機械の内部におけるスピンドルに巻き付けられるため、機械が「掴み」又は「摘み取る」ことを許容し、そして、テープの端部を適切に処理する要素又はアセンブリの設計において問題が生ずる。この分野の産業において、数多くの設計が周知であるが、その各々が1又はそれ以上の欠陥をもたらしている。各設計は、同一の基本的な作用を実現するものである。(即ち、これらは、カートリッジからテープの端部を「掴み」又は「摘み取り」、かくして、機械が、その内部においてテープの端部を引き出し、そして、この機械の内部におけるスピンドルにテープの端部を取り付けることを許容するために、機械に設けられた要素又はアセンブリを提供するものである。)これを論評する目的において、テープの端部をカートリッジから「引き出す」機械メカニズムを以下、「ピッカー」という。
【0005】
カートリッジに関する1つの設計においては、機械の内部に引き出されるテープの端部は、リーダブロックと称される要素に取り付けられる。このようなカートリッジの設計の一例は、IBMによって製造された、指定モデル番号3480のカートリッジである。このカートリッジが使用されない場合には、リーダブロックは、カートリッジの壁そのものの一部(例えば、カートリッジの周辺壁、又は、角部の一部)を形成する。カートリッジテープからの読み取り又はこれへの書き込みを行う機械の内部に設置されると、機械は、ピッカーをリーダブロック内の孔に挿入する。次いで、ピッカーは、リーダブロックを、カートリッジ上のその位置から機械の内部に引き入れる。リーダブロック内の溝にスナップ嵌合したピンの周りに巻き付けられることによって、テープはリーダブロックに取り付けられる。通常、ピンは、弾性材料から形成されており、これは、これが嵌合する溝よりも僅かに大きく、その結果、ピンが溝内にスナップ的に位置するときに、テープは、ピンと溝との間に確実に取り付けられる。一度、リーダブロックが機械の内部に完全に引き入れられると、リーダブロックの一端は、機械内におけるスピンドルの外表面を形成するということにおいて、このカートリッジの設計に関するリーダブロックの形状は重要である。従って、このリーダブロックの端部は、スピンドルの円形状の外側形状に一致するように湾曲している。
【0006】
リーダブロックの設計における重大な不利益は、その大きさ及び形状である。リーダブロックテープ接続を用いたカートリッジ内に収容されたテープからの読み取り又はこれへの書き込みを行うための機械に関して、この機械は、リーダブロックのむしろ通常ではない設計、大きさ及び形状において互換性を有するピッカーを有していなければならない。特に、ピッカーは、リーダブロックの孔内に嵌合する一方、機械の内部メカニズムは、この機械内にリーダブロック(及びその特別な形状)を受け入れそして確保するために適したものでなければならない。上述したリーダブロックの設計に関しては、このことは、リーダブロックを完全に収容するように機械のスピンドルが設計されなければならないことを意味する。これらの制約は、比較的大きいリーダブロックの大きさを要求し、そして、リーダブロックが機械の内部で適切に操作され、移動され、そして、確保されることを可能にするために、機械及びスピンドルに関するかなり特殊な設計パラメータを必要とする。比較的大きなリーダブロックを使用すれば、カートリッジが大型化し、又は、テープの読み取り及び/又はこれへの書き込みを行うための機械が大型化し、また、これら両者が大型化する。
【0007】
他のカートリッジの設計においては、リーダブロックよりもむしろテープ継ぎが使用されている。このようなカートリッジの設計は、クワンタムコーポレーションによって製造されたデジタルリニアテープカートリッジによって採用されている。この設計においては、硬いが弾力性を有する接続テープ(例えば、マイラー)の一片が、カートリッジ内のテープの端部に取り付けられている。接続テープの他端は、機械のピッカーに着脱可能に取り付けられるように形成されており、これもまた、硬いが弾力性を有する接続テープの一片である。カートリッジ内において、テープに取り付けられた接続テープの一片は、ピッカーのフックによって「掴み」又は引っ張られる大径孔を、その自由端に有していてもよい。上述したテープ継ぎを有するカートリッジは、テープとピッカーとの間において、比較的大きい大きさで、通常ではない形状の接続手段を用いるという、リーダブロックテープ接続に関する設計において固有の問題を有する。接続テープ型のカートリッジの設計においては、継がれたマイラーとテープとの接続部を、テープがマイラーとテープとの接続部を被って、機械のスピンドル上に巻かれるような状態で、機械のスピンドルの周りに巻き取ってもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、テープ継ぎ型のカートリッジは、それ自身の設計に関する欠点を有している。例えば、ピッカーとカートリッジテープとを接続するために使用される硬いが弾力性を有する接続テープの設計においては、信頼性に関する問題が存する。接続テープは、接続作業中(即ち、機械が接続テープをカートリッジテープに接続するときに)、曲げに対して十分に抵抗する硬さを有しなければならないが、スピンドルの周りに巻かれるときには、容易に曲げられるのに十分な弾力性を有していなければならない。従って、接続テープを硬く(し、かくして、巻き取りをより困難にし、テープが不適切に巻き取られる可能性を高く)することと、より容易な「摘み取り」を助長し、即ち、接続テープを柔軟に(し、かくして、摘み取り操作をより困難にし、又は、その信頼性を低下)することの妥協を求めなければならない。この妥協の結果、好ましくない接続や巻き取りが生ずる虞がある。例えば、テープが不適切に巻き取られることによって、テープの損傷、及び/又はカートリッジ又は機械におけるテープのミスフィードが生ずる虞がある。又、好ましい接続がなされずに、機械が磁気テープを機械内への巻き取りを試みた場合には、機械がピッカー(接続されていない接続テープ)を「飲み込む」場合がある。このようにピッカーが機械の内部に飲み込まれると、通常、機械の保守点検作業を行って、ピッカーを機械から引き出さなければならない。反対に、好ましい接続解除操作が行われない場合には、機械からカートリッジを解放しようとする試みによって、テープ、カートリッジ及び/又は機械に損傷を与える場合がある。要するに、適切に巻き取られるに十分な柔軟性を有する一方、信頼性のある接続及びその解除を容易にするに十分な剛性を有する接続テープを提供するために必要な妥協は、決して最適ではない設計に至る。
【0009】
テープ継ぎ型のカートリッジに関する設計は、他の望ましくない特徴を有する。例えば、テープがスピンドルの周りに巻き付けられた場合には、マイラーとテープとの接続部が、このマイラーとテープとの接続部の上に巻かれて、巻き付けられたテープの周囲に沿った他の領域よりも厚くなる(ため、巻き付けられたテープに「隆起」を形成する)虞がある。マイラーとテープとの接続部によって形成されたこの隆起は、テープがスピンドルに巻き付けられるに従って増幅され、そして、テープ上に記憶された信号を歪ませる可能性のある、スピンドル上における「ワンスアラウンド」型のはみ出しを形成するという望ましくない作用をもたらす。テープ継ぎ型のカートリッジに関する設計の他の不利益は、巻き取り操作中に、マイラーとテープとの接続部が機械の記録ヘッドを通過することである。この作用は、記録ヘッドを潜在的な損傷及び/又は過度な摩耗に曝す。
【0010】
上述したように、カートリッジのテープを、このテープからの読み取り及び/又はこれへの書き込みを行う機械のピッカーに接続するための様々な設計が存在するが、各設計は、巻き取り及び連結操作のために最適には設計されていないカートリッジ及び機械と、接続要素との間の互換性の確立において困難性を生ぜしめる不充分な接続サイズや接続要素を含む、重大な欠陥を有している。従って、空間において効果的で(即ち、できるだけ小さく)、カートリッジが挿入される数多くの異なる機械との互換性を(好ましくは、機械に対する大幅な設計変更を行うことなく)提供し、そして、信頼性を有する接続及びその解除のための簡単な接続に関する設計を有する、テープと機械との接続のための要求が存する。
【0011】
ここに記載する本発明は、このようなテープと機械との接続をもたらすものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
テープを、このテープを処理する(例えば、テープを移動させ、テープを巻き付けたり、これをスピンドルから巻き戻したりする)機械の要素に接続するために使用されるリーダピンアセンブリ、及び、リーダピンアセンブリを製造する方法を開示する。本発明の1つの好ましい実施形態においては、リーダピンアセンブリは、3つの部材、即ち、細長いバーベル形状を有し、そして、テープが巻き付けられるリーダピンの中央部の側面に配置された少なくとも1対のフランジを有するリーダピンと、リーダピンの中央部の周りに巻き付けられたテープ上に嵌合されるエラストマーエレメントと、テープ及びリーダピンの周りで、エラストマーエレメントを密着位置に確保するために、エラストマーエレメントの周りに取り付けられるクリップとを含む。本発明の他の好ましい実施形態においては、エラストマーエレメント及びクリップは単体であり、何れかが1つの要素を構成するか、又は、他の要素に取り付けられている。本発明の他の好ましい実施形態においては、リーダピンアセンブリ全体がテープの周りの適切な位置に形成されており、又は、テープが、リーダピンアセンブリの表面に、接着剤又は他の固定手段によって取り付けられている。
【0013】
リーダピンのフランジ及びその拡大された端部は、好ましくは、リーダピンアセンブリを操作する(例えば、リーダピン及び取り付けられたテープをテープカートリッジから取り出し、リーダピン及び取り付けられたテープを、テープからの読み取り又はこれへの書き込みを行うべき機械の内部に引き入れる等の)ために、ラッチ結合するピッカーによって使用される凹部の境界を限定する。リーダピンアセンブリの簡単な形状によって、このアセンブリの大きさを、アセンブリの製造コストを著しく高めることなく、大幅に減少させることができ、かくして、テープ及びリーダピンアセンブリの収容及び/又は操作を行う(テープカートリッジやテープ駆動装置等の)装置の空間効率を最大限に発揮する。又、リーダピンアセンブリの簡単な形状の結果、テープと、このテープを処理する装置との間において、基準要素及び基準インターフェースが実現される。
【0014】
リーダピンの端部は、リーダピンアセンブリを操作する装置中をこのリーダピンアセンブリが円滑に移動することを容易にするために、外側に湾曲した表面を有していてもよい。又、リーダピンの端部は、(テープカートリッジからのピンの抜き取りのために、リーダピンアセンブリに固定されるピッカー等の)装置が、より円滑に係合し、リーダピンを操作することを許容するために傾斜していてもよい。前記柔軟性エレメント及び前記クリップは、一体的なワンピースエレメントを形成していてもよい。前記リーダピンは少なくとも1つの拡大された端部を有していてもよい。前記リーダピンは、第1端部と第2端部とを有しており、前記第1端部及び前記第2端部の双方が拡大されていていてもよい。前記リーダピンの端部から離れて位置する少なくとも1つのフランジを更に含んでいてもよい。前記少なくとも1つの拡大された端部から離れて位置して、前記少なくとも1つの拡大された端部と、前記少なくとも1つのフランジとの間に凹部を形成するための少なくとも1つのフランジを更に含んでいてもよい。少なくとも2つのフランジを更に含み、各々のフランジが、各々の拡大された端部から離れて位置して、拡大された端部のそれぞれと、対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジ間に中央部を形成していてもよい。前記柔軟性エレメントが、前記リーダピンの中央部を実質的に包囲していてもよい。前記クリップが前記柔軟性エレメント上に保持されるときに、前記クリップを超えて伸びる少なくとも1つの端部を、前記柔軟性エレメントが含んでいてもよい。前記柔軟性エレメントが、前記リーダピンの中央部に位置していてもよい。前記柔軟性エレメントは、前記リーダピンの中央部を実質的に包囲していてもよい。前記柔軟性エレメントは、前記クリップが前記柔軟性エレメントに取り付けられた状態において、下方から伸びる少なくとも1つの端部を含んでいてもよい。前記クリップは、前記柔軟性エレメントを前記リーダピン上に挟持するのに十分な内径を有するC形部材であってもよい。前記クリップは、前記柔軟性エレメントを前記リーダピン上に挟持するのに十分な内径を有するC形部材であってもよい。前記リーダピンは、凸状に湾曲した外面を有する少なくとも1つの端部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のリーダピンアセンブリ。前記リーダピンの前記第1端部及び前記第2端部の各々が、凸状に湾曲した外面を有していてもよい。前記拡大された端部の各々が、円弧状の縁を有していることを特徴としていてもよい。前記拡大された端部の各々が、円弧状の縁を有していてもよい。前記柔軟性エレメントは、エラストマー材料から形成されていてもよい。前記柔軟性エレメントは、エラストマー材料から形成されていてもよい。前記リーダピンアセンブリは、前記リーダピンと前記柔軟性エレメントとの間にテープを確実に受け入れるに適するように構成されていてもよい。前記リーダピンアセンブリは、前記リーダピンと前記柔軟性エレメントとの間にテープを確実に受け入れるに適するように構成されていてもよい。
【0015】
本発明は、リーダピンを供給する工程と、クリップを供給する工程と、そして、柔軟性エレメントを、前記クリップによって、前記リーダピンに取り付ける工程とからなることを特徴とするテープへの取付用リーダピンアセンブリの製造方法を含んでいてもよい。前記テープは、前記リーダピンと前記柔軟性エレメントとの間に取り付けられていてもよい。前記リーダピンは少なくとも1つの拡大された端部を有していてもよい。前記リーダピンは、前記少なくとも1つの拡大された端部から離れて位置して、前記リーダピン内に凹部を形成する少なくとも1つのフランジを有していてもよい。前記リーダピンが、拡大された第1端部と、前記拡大された第1端部と反対側の拡大された第2端部と、前記拡大された第1端部から離れて位置する第1フランジであって、前記拡大された第1端部と前記第1フランジとの間に位置する第1凹部を形成する第1フランジと、前記拡大された第2端部から離れて位置する第2フランジであって、前記拡大された第2端部と前記第2フランジとの間に位置する第2凹部を形成する第2フランジと、そして、前記第1フランジと前記第2フランジとの間の領域によって限定された中央部とを有していてもよい。前記柔軟性エレメントは、前記リーダピンの中央部を実質的に包囲していてもよい。前記柔軟性エレメントは、前記クリップの下方から伸びる少なくとも1つの端部を有していてもよい。前記クリップは、前記柔軟性エレメントを前記リーダピン上に挟持するのに十分な内径を有するC形部材であってもよい。
【0016】
本発明は、テープが巻き付けられるように形成されたリーダピンからなることを特徴とするテープへの取付用リーダピンアセンブリを含んでいてもよい。前記リーダピンは、そこに形成された少なくとも1つの凹部を有していてもよい。前記凹部は、環状であり、前記リーダピンの軸芯の周りに伸びていてもよい。
【0017】
本発明は、リーダピンからなるテープへの取付用リーダピンアセンブリであって、前記リーダピンが結合材料によって前記テープに取り付けられていることを特徴とするテープへの取付用リーダピンアセンブリを含んでいてもよい。前記リーダピンは、そこに形成された少なくとも1つの凹部を有していてもよい。前記凹部は、環状であり、前記リーダピンの軸芯の周りに伸びていてもよい。
【0018】
本発明は、リーダピンと、前記リーダピンの周りに少なくとも部分的に取り付けられ、テープを前記リーダピンに取り付けるクリップとからなることを特徴とするテープへの取付用リーダピンアセンブリを含んでいてもよい。前記リーダピンは、そこに形成された少なくとも1つの凹部を有していてもよい。前記凹部は、環状であり、前記リーダピンの軸芯の周りに伸びていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の好ましい実施形態に係るリーダピンアセンブリの斜視図であり、その全体を符号10で示す。この好ましい実施形態におけるリーダピンアセンブリ10は、3つの主な構成要素、即ち、リーダピン12と、エラストマーエレメント14と、C形クリップ16を含む。リーダピンアセンブリ10の分解斜視図である図2においても明らかなように、リーダピン12はバーベル形状を有していることが好ましい。リーダピン12は、細長い中央部18と、リーダピンの両端に間隔をあけて位置する一対のフランジ20とを有しており、そして、フランジ20を超えて伸びる部分22を有していることが好ましい。この部分22は、中央部18と同一の直径を有することが好ましい。上記部分22の各々は、フランジ20と同一の直径を有する端部24で終わっていることが好ましい。フランジ20,リーダピン部分22及び端部24は、リーダピン12の凹部26を限定する。細長い中央部18を被い、そして、リーダピン12のフランジ20間に位置しているのがm、エラストマーエレメント14である。エラストマーエレメント14は、馬蹄形の断面を有しているおり、エラストマーエレメント14の両端からエラストマーフランジ28が伸びていることが好ましい。エラストマーエレメント14は、リーダピン12の中央部18の周りで、且つ、リーダピン12のフランジ20間に、リーダピン12のフランジ20間に位置するC形クリップ16によって所定の位置に保持されている。図3に示すように、テープ30の端部は、リーダピン12の中央部18と(クリップ16によって確実に挟持された)エラストマーエレメント14との間に挟まれることによって、リーダピンアセンブリ10に取り付けられている。テープ30のリーダピンアセンブリ10への密着状態での確実な接続を確保するために、エラストマーエレメント14は、このエラストマーエレメント14がリーダピン12の中央部18及びテープ30の周りに所定の位置に取り付けられたときに、エラストマーエレメント14の外径32が、クリップ16の内径34よりも若干大きいような大きさで構成されている。
【0020】
図3に示すように、テープ30をリーダピンアセンブリ10に取り付けるために、テープ30の端部を、リーダピン12の中央部18の周りに巻き付ける。次いで、エラストマーエレメント14を、リーダピン12の中央部18及びテープ30の周りに位置させる。最後に、クリップ16を、エラストマーエレメント14及びテープ30の上において所定の位置にスナップ係合する。この点については、以下に述べるクリップ16の使用可能な材料のタイプに関し、クリップ16を、様々な柔軟性を有する数多くの材料から形成してもよいことに留意すべきである。従って、クリップ16をエラストマーエレメント14の上に強制的に取り付けられるときに、クリップ16のための剛性を有する材料は、エラストマーエレメント14の上において所定の位置に挟持されるように、エラストマーエレメント14に存在する柔軟性の殆ど又はすべてを必要とする。換言すれば、クリップ16がエラストマーエレメント14の上に挿入されるときに、このエラストマーエレメント14が変形する。同様に、クリップ16がエラストマーエレメントの上における所定の位置に挟持される際に、クリップ16がエラストマーエレメントと共に変形できるように、クリップのための柔軟性を有する材料を選択することも可能である。この点について、エラストマーエレメント14の柔軟性に起因して、リーダピン12上に取り付けられたときに、エラストマーエレメント14は、リーダピンアセンブリ10の他の構成要素に関して同軸的でなくてもよい。従って、エラストマーエレメント14の非同軸性を補うために、エラストマーエレメント14の後方の領域(即ち、クリップ16の開口と反対側のエラストマーエレメント14の領域)から材料を取り除いてもよい。エラストマーエレメント14上へのクリップ16の円滑な挿入を確保するために、クリップ16の端部及び/又は角部を傾斜させたり、湾曲させてもよい。例えば、クリップ16の角部15は、図2に最も良く示されるように、湾曲していることが好ましい。同様に、例えば、クリップ16の端部17は、図2に最も良く示されるように、傾斜していることが好ましい。
【0021】
図4は、図3における4−4線に沿ったリーダピンアセンブリ10の断面図である。図4に示すように、エラストマーエレメント14のエラストマーフランジ28は、テープ30がクリップ16の端部17と接触することを防止するように作用する。クリップ端部17が鋭角であり、又は、巻き取り操作中において、テープ30がクリップ端部17と繰り返し接触し又はこれに擦り付けされる場合に、このような接触はテープ30に損傷を与える虞がある。図4に最も良く示された本発明の好ましい実施形態においては、テープ30は、リーダピン12の中央部18とエラストマーエレメント14との間に位置するテープの長さ全体に亘って均一に把持される。このような把持方法によって、(例えば、図4における点A等の)テープ30の小さな領域に、テープ30を破断させる虞のある過度の圧力が作用することが防止される。均一の把持が好ましいが、他の把持形態を採用することも可能である。例えば、把持力が、主に、(図4における点A等の)テープ30の特定の領域にクリップ16によって作用するようなクリップ16の形状を採用してもよい。
【0022】
エラストマーエレメント14をテープ30に対して押し付けるクリップ16を上述したように配置することによる重要な結果は、テープ30が、柔軟性を有する材料(即ち、エラストマーエレメント14)に対して押し付けられることである。このような配置は、リーダピンアセンブリ10に取り付けられたテープの一部に作用する緊張を解放するように作用し、そして、(リーダピンアセンブリ10に取り付けられたテープの一部に作用する緊張を自ら解放する)リーダピンアセンブリ10において、テープのより良く、分散し摩擦力による把持をももたらす。
【0023】
リーダピン12,エラストマーエレメント14及びクリップ16の各々を、当業者にとって周知の数多くの材料から形成することができる。例えば、リーダピン12及びクリップ16を鋼から形成することが好ましいが、プラスチックス、複合材料、セラミックス等の他の材料を用いてもよい。エラストマーエレメント14を(ゴム、ウレタン、又は、Advanced Elastomer Systems, L. Pの所有に係る商標「Santoprene」の名称の下に販売されている特注エラストマー等の特注エラストマー等の)エラストマー材料から形成することが好ましい。
【0024】
リーダピン12及びクリップ16の両者を、当業界において周知の様々な方法で製造してもよい。例えば、リーダピン12及びクリップ16を、旋盤加工、インジェクション成形、(例えば、焼結材料等の)圧縮成形、鋳造、鍛造、押し出し及び後機械加工等によって形成してもよい。同様に、エラストマーエレメント14を、ロール成形、インジェクション成形、圧縮成形、押し出し成形等によって形成してもよい。
【0025】
本発明のリーダピンアセンブリ10の他の特徴を十分に記載するためには、カートリッジに対して、リーダピンアセンブリ10がどのようにして取り付けられるかを示し、記載する必要がある。この点について、リーダピンアセンブリ10は、そのうちの1つが単なる例示として図5に示されているところの数多くの種類のカートリッジに使用できるように構成されていることに留意すべきである。図5のカートリッジ38は、一対の溝40内において、リーダピンアセンブリ10を収容している。溝40は、カートリッジ38の内側の内部位置からカートリッジ38の外部に至っている。図5に示すように、カートリッジ38に収容されたテープ30は、上述したようにして、リーダピンアセンブリ10に取り付けられる。リーダピンアセンブリ10は、カートリッジ38の溝40の内側端部において、取付位置に置かれた状態に示されている。リーダピンアセンブリ10の各々の端部24は、それぞれの溝40に係合している。機械(図示せず)のピッカーがリーダピンアセンブリ10をカートリッジ38から引き出すと、リーダピンアセンブリ10は、カートリッジ38から(端部24がそれぞれの溝40に追従した状態で)溝40に沿って引き出され、そして、機械の内部に引き込まれる。テープ30がカートリッジ38内に巻き戻されると、リーダピンアセンブリ10の両端部24は、リーダピンアセンブリ10を図5に示す後退位置に完全に戻すように案内する溝40を介してカートリッジ38を受け入れる。リーダピンアセンブリの端部24が溝40内に受け入れられることを容易にするために、各溝40の口42を傾斜させてもよい。
【0026】
リーダピンアセンブリ10が図5に示すように、カートリッジ38内において完全な後退位置に置かれたときに、カートリッジの取り扱い中、収納中等における不用意な移動に対してリーダピンアセンブリ10の位置を確保することが望ましい。従って、カートリッジ38内に取り付けられたスプリング44は、リーダピンアセンブリ10に対して偏倚したアーム46を有している。ピンアセンブリ10を引き出し又は挿入するために作用する力が所定レベルに達したときのみに、リーダピンアセンブリ10の完全な後退位置からの出入りを可能にするために、スプリング44のアーム46は角度が付けられている。このような力は、例えば、テープ30をカートリッジ38内に巻き付け、又は、リーダピンアセンブリ10をその完全な後退位置から引き出すピッカー(図示せず)によって作用する。
【0027】
リーダピンアセンブリ10の1つの例示的なカートリッジに対する関係を記載したが、リーダピンアセンブリ10の付加的な特徴を以下に説明する。しかしながら、リーダピンアセンブリ10を、様々な異なる方法で、カートリッジ38内に位置し、固定してもよいことに留意すべきである。例えば、リーダピンアセンブリ10を、必ずしも、溝40によってカートリッジの内外に案内する必要はなく、また、図5に示されたスプリング44が、必ずしも、リーダピンアセンブリ10をその完全な後退位置に確保するための唯一の手段ではない。本発明の範囲を超える様々な手段によって、リーダピンアセンブリ10を内外に案内し、そして、カートリッジ内の所定の位置に確保確保してもよい。しかしながら、以下に十分に記載するように、カートリッジ38内におけるリーダピンアセンブリ10及びテープ30の取り出し及び交換を容易にする、リーダピンアセンブリ10の特徴及び構成要素は、本発明の範囲内の部品であると判断される。
【0028】
図6は、テープ30が取り付けられていない状態を示すリーダピンアセンブリ10の一端の拡大図である。端部24の端面48は、外側に向かって湾曲していることが図6から明らかである。また、図5を参照すれば、端部24の湾曲した端面は、リーダピンアセンブリ10が(カートリッジ38の溝40等の)カートリッジ38内、必要に応じて、テープ30及びリーダピンアセンブリ10をカートリッジ38から引き出す装置(図示せず)内における面を横切ってより容易に移動することを可能にする。端部24の端面48の半径を変えても良いが、リーダピンアセンブリ10の長さよりも長くならないようにすることが好ましい。
【0029】
図7に示し、そして、上述したように、リーダピンアセンブリ10は、リーダピンアセンブリ及び取り付けられたテープが引き出される機械のピッカーによって捉えられる。(上述したリーダピンアセンブリ10の形状によってそれぞれ著しく異なるが、)リーダピンアセンブリ10をカートリッジ38から取り出すための幾つかの方法があるので、多くの異なるタイプのピッカーが使用可能であり、そして、これらは、当業界において公知である。例えば、フック又はこれに類似する要素を有するピッカーを、このようなフックを介して、リーダピン12の凹部26にラッチ結合させてもよい。リーダピンアセンブリ10における凹部26を用いることは、リーダピンアセンブリ10をピッカーに固定する好ましい方法であるが、リーダピンアセンブリ10の細長い中央部18を把持するピッカーや、リーダピンアセンブリ10の端部24の周りにラッチ結合するピッカー等の他の固定手段を使用することも可能である。リーダピンアセンブリ10の単純な(凹部26を有する)バーベル形状によって、数多くの異なるピッカーを数多くの異なる方法で取り付けることが可能な比較的包括的な基準アタッチメント手段を提供する。
【0030】
図6にはまた、リーダピンアセンブリ10の端部24における円弧状部分50が示されている。円弧状部分50は、端部24の縁52に位置しており、リーダピン12の鋭角な角部によって、カートリッジ38、又は、リーダピンアセンブリ10が引き込まれる機械の内部において、刻み疵を付けたり、引っかかったりする可能性を回避することを助長する。円弧状部分50はまた、リーダピンアセンブリのカートリッジ38からの引き出し中に、ピッカー(図示せず)を所定の位置に案内することを助長する。
【0031】
本発明の好ましい第2実施形態においては、クリップ16及びエラストマーエレメント14は、ワンピースユニットである。この実施形態は、上述しそして図面(特に、図1、3及び4参照)に示した好ましい第1実施形態と外観において必ずしも異なる必要はないが、このようなリーダピンアセンブリは、テープ30の周りへの迅速な着脱を提供する。このようなワンピース型のクリップ及びエラストマーエレメントユニットを完全に1つの材料から形成してもよいことに留意すべきである。このような材料(例えば、ゴム、ウレタン、特注のプラスチック等)を使用すれば、取付中において、リーダピン12全体に亘って曲がる十分な柔軟性、及び、リーダピン12上の所定の位置に適切にロックするために十分な剛性が必然的に付与される。
【0032】
本発明の好ましい第3実施形態を図8に示す。この実施形態においては、リーダピンアセンブリ110は、テープ130の周りに、モールド成形され、成形加工され、又は、取り付けられたワンピースエレメントである。例えば、テープ130を、テープ130の周りにインジェクション成形、キャスト成形、圧縮成形等によって形成してもよい。上述した好ましい第1実施形態に関して説明したリーダピンアセンブリの形状及び構造における可能な変更がリーダピンアセンブリ110に同様に適用されるが、リーダピンアセンブリ110は、上述した好ましい第1及び第2実施形態のリーダピンアセンブリに類似した凹部126、部分122及び端部124を有していることが好ましい。好ましい第1実施形態に関しても上述したように、リーダピンアセンブリ110を、金属、プラスチック、複合材料、セラミックス等の様々な材料から形成してもよい。
【0033】
図9に示した本発明の好ましい第4実施形態は、リーダピンアセンブリ110に関して上述したワンピース型の設計に類似している。この実施形態においては、リーダピンアセンブリ220は、好ましい第1、第2及び第3実施形態に係るリーダピンアセンブリの形状と同一の形状を有するワンピースエレメントであることが好ましい。しかしながら、リーダピンアセンブリ220をテープ230の周りに、(リーダピンアセンブリ110の場合と同様に)モールド成形し、成形加工し、又は、取り付けるよりもむしろ、テープ230を、接着又は粘着結合材料232を介して、又は、リーダピンアセンブリに溶着したり、又は、(ステープル、リベット、他のファスナー等の)様々な従来の方法の何れかで、リーダピンアセンブリの表面に固定することにより、リーダピンアセンブリ220の表面に取り付けることが好ましい。リーダピンアセンブリ220は、好ましい第4実施形態の最も簡易なリーダピンアセンブリの設計を提供するものである。上述した好ましい第1実施形態に関して説明したリーダピンアセンブリの形状及び構造における可能な変更がリーダピンアセンブリ210に同様に適用されるが、リーダピンアセンブリ210は、上述した好ましい第1、第2及び第3実施形態のリーダピンアセンブリに類似した凹部226、部分222及び端部224を有していることが好ましい。好ましい第1実施形態に関しても上述したように、リーダピンアセンブリ210を、金属、プラスチック、複合材料、セラミックス等の様々な材料から形成してもよい。
【0034】
本発明の本質を説明するためにここに記載し、図示した部材の細部、材料及び配置における様々な変更を、請求項に表現された発明の原理及び範囲内において当業者が行ってもよいことが理解されるであろう。例えば、ここに記載し、説明した実施形態において、リーダピン12及びクリップ16の断面形状は略円形である。これらの構成要素に関して、他の断面形状(例えば、正方形、楕円等)を適用することも可能である。また、エラストマーエレメント14は、馬蹄形の断面形状を有するものとして記載され、図示されている。リーダピン12及びクリップ16の場合と同様に、他の断面形状を適用することが可能であり、そして、リーダピン12及びクリップ16に断面形状に一致させることが好ましい。エラストマーエレメント14は、リーダピン12及びテープ30の周りに取り付けられていない状態において、形状において平坦であってもよく、そして、リーダピン12及びテープ30の周りに巻き付けられて、このような取付状態において、円形形状を呈するものでもよい。また、リーダピンアセンブリの構成要素の形状、数及び相互関係における様々な置換が可能であること(即ち、同軸的な要素を有するワンピース、ツーピース及びスリーピース構造のリーダピンアセンブリを上述したが、同一の効果を奏する他のリーダピンアセンブリ構造も可能であること)は、当業者によって理解されるであろう。また、リーダピン12の好ましい実施形態は、フランジ20と同一の直径を有し、リーダピンから伸びた端部24を有し(このような端部は、カートリッジ38の溝40内を移動することを助長し、そして/又は、リーダピンアセンブリ10を操作するために使用可能な要素をもたらすことを助長する)ているが、リーダピン12は端部24を有していなくてもよい。このような端部24及びそれらの特別な形状を含むことが、カートリッジの設計、及び、リーダピンアセンブリ10を把持するピッカーによって大きく要求されている。本発明の範囲に属すると判断される部材の細部、材料及び配置における様々な変更の他の例に関しては、上述し、図示した実施形態においては、2つの凹部26を限定する2つのフランジ20のみが(ピッカー自身が取り付けられてもよい)リーダピン12内に示されていることに留意すべきである。更に多くの凹部を限定する更に多くのフランジを、リーダピン12の長さ方向に沿って設けることも可能であり、これにより、ピッカーがリーダピンアセンブリ10を把持することができるところの可能な位置及び手段を変化させることができる。最後に、コンピュータ及び情報システムにおける磁気テープとの使用に関連して本発明を説明したが、本発明は、いかなる種類のテープが1又はそれ以上のスピンドルの周りに巻き付けられているところの他のいかなるシステム(例えば、カメラフィルムや他の非磁性フィルムを巻き付けたシステムや、テープ媒体を操作する視聴覚システム等)に同様に適用可能であることに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の好ましい第1実施形態に係るリーダピンアセンブリの斜視図である。
【図2】図1に示したリーダピンアセンブリの分解斜視図である。
【図3】本発明の好ましい第1実施形態に係るリーダピンアセンブリの、テープが取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図4】図3のリーダピンアセンブリの、図3における4−4線に沿った断面図である。
【図5】テープカートリッジ内に完全に収容された状態を示す、本発明の好ましい第1実施形態に係るリーダピンアセンブリの斜視図である。
【図6】図3に示したリーダピンアセンブリの一端の拡大正面図である。
【図7】リーダピンアセンブリとピッカーとの関係を更に示す、図3に示したリーダピンアセンブリの正面図である。
【図8】本発明の好ましい第3実施形態に係るリーダピンアセンブリの、テープが取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の好ましい第4実施形態に係るリーダピンアセンブリの、テープが取り付けられた状態を示す斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リーダピンアセンブリと、
一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープと
からなるカートリッジにおいて、
前記リーダピンアセンブリが、
リーダピンであって、前記リーダピンの端部から離れて位置する少なくとも1つのフランジを有しているところのリーダピンと、
前記リーダピンの少なくとも一部を被う柔軟性エレメントと、そして、
前記柔軟性エレメントを前記リーダピンに保持するクリップと
からなり、
前記柔軟性エレメントは、前記リーダピンの中央部の周りを覆っており、そして、前記柔軟性エレメントは、フランジを有する少なくとも1つの端部を有しており、前記柔軟性エレメントの前記フランジは、前記クリップが前記柔軟性エレメント上に保持されるときに、前記クリップを超えて前記クリップの半径方向に伸びる
ことを特徴とするカートリッジ。
【請求項2】
リーダピンアセンブリと、
一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープと
からなるカートリッジにおいて、
前記リーダピンアセンブリが、
リーダピンであって、前記リーダピンの端部から離れて位置する少なくとも1つのフランジを有しているところのリーダピンと、
前記リーダピンの少なくとも一部を被う柔軟性エラストマーエレメントと、そして、
前記柔軟性エラストマーエレメントを前記リーダピンに保持するクリップと
からなり、
前記リーダピンが、凸状に湾曲した外面を有していること
を特徴とするカートリッジ。
【請求項3】
リーダピンアセンブリと、
一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープと
からなるカートリッジにおいて、
前記リーダピンアセンブリが、
リーダピンであって、前記リーダピンの端部から離れて位置する少なくとも1つのフランジを有しているところのリーダピンと、
前記リーダピンの少なくとも一部を被う柔軟性エラストマーエレメントと、そして、
前記柔軟性エラストマーエレメントを前記リーダピンに保持するクリップと
からなり、
前記リーダピンは少なくとも1つの拡大された端部を有しており、前記少なくとも1つの拡大された端部が、円弧状の縁を有していることを特徴とするカートリッジ。
【請求項4】
リーダピンアセンブリと、一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープとからなるカートリッジを製造するための方法であって、
一端を有するテープを提供する工程と、
前記リーダピンアセンブリのリーダピンに前記テープの前記一端を取り付ける工程であって、前記リーダピンは、第1の端部及び第2の端部と、少なくとも2つのフランジとを有する細長いピンであり、前記第1の端部及び前記第2の端部は何れも拡大されており、前記少なくとも2つのフランジの各々は、拡大された前記第1の端部及び前記第2の端部からそれぞれ離れて位置して、拡大された端部の各々と、これに対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジの間に中央部を形成しているところの工程と
を含み、
前記リーダピンの前記第1の端部及び前記第2の端部の各々が、凸状に湾曲した外面を有していることを特徴とする方法。
【請求項5】
リーダピンアセンブリと、一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープとからなるカートリッジを製造するための方法であって、
一端を有するテープを提供する工程と、
前記リーダピンアセンブリのリーダピンに前記テープの前記一端を取り付ける工程であって、前記リーダピンは、第1の端部及び第2の端部と、少なくとも2つのフランジとを有する細長いピンであり、前記第1の端部及び前記第2の端部は何れも拡大されており、前記少なくとも2つのフランジの各々は、拡大された前記第1の端部及び前記第2の端部からそれぞれ離れて位置して、拡大された端部の各々と、これに対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジの間に中央部を形成しているところの工程と
を含み、
拡大された前記端部の各々が、円弧状の縁を有していることを特徴とする方法。
【請求項6】
リーダピンアセンブリと、一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープとからなるカートリッジを製造するための方法であって、
一端を有するテープを提供する工程と、
前記リーダピンアセンブリのリーダピンに前記テープの前記一端を取り付ける工程であって、前記リーダピンは、第1の端部及び第2の端部を有する細長いピンであり、前記第1の端部及び前記第2の端部は何れも拡大されているところの工程と、
前記細長いピンに少なくとも2つのフランジを位置させる工程であって、
前記少なくとも2つのフランジの各々は、拡大された前記第1の端部及び前記第2の端部からそれぞれ離れて位置して、拡大された端部の各々と、これに対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジの間に中央部を形成しているところの工程と
を含み、
前記リーダピンの前記第1の端部及び前記第2の端部の各々は、凸状に湾曲した外面を有していることを特徴とする方法。
【請求項7】
リーダピンアセンブリと、一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープとからなるカートリッジを製造するための方法であって、
一端を有するテープを提供する工程と、
前記リーダピンアセンブリのリーダピンに前記テープの前記一端を取り付ける工程であって、前記リーダピンは、第1の端部及び第2の端部を有する細長いピンであり、前記第1の端部及び前記第2の端部は何れも拡大されているところの工程と、
前記細長いピンに少なくとも2つのフランジを位置させる工程であって、
前記少なくとも2つのフランジの各々は、拡大された前記第1の端部及び前記第2の端部からそれぞれ離れて位置して、拡大された端部の各々と、これに対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジの間に中央部を形成しているところの工程と
を含み、
拡大された前記端部の各々は、凸状に湾曲した外面を有していることを特徴とする方法。
【請求項1】
リーダピンアセンブリと、
一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープと
からなるカートリッジにおいて、
前記リーダピンアセンブリが、
リーダピンであって、前記リーダピンの端部から離れて位置する少なくとも1つのフランジを有しているところのリーダピンと、
前記リーダピンの少なくとも一部を被う柔軟性エレメントと、そして、
前記柔軟性エレメントを前記リーダピンに保持するクリップと
からなり、
前記柔軟性エレメントは、前記リーダピンの中央部の周りを覆っており、そして、前記柔軟性エレメントは、フランジを有する少なくとも1つの端部を有しており、前記柔軟性エレメントの前記フランジは、前記クリップが前記柔軟性エレメント上に保持されるときに、前記クリップを超えて前記クリップの半径方向に伸びる
ことを特徴とするカートリッジ。
【請求項2】
リーダピンアセンブリと、
一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープと
からなるカートリッジにおいて、
前記リーダピンアセンブリが、
リーダピンであって、前記リーダピンの端部から離れて位置する少なくとも1つのフランジを有しているところのリーダピンと、
前記リーダピンの少なくとも一部を被う柔軟性エラストマーエレメントと、そして、
前記柔軟性エラストマーエレメントを前記リーダピンに保持するクリップと
からなり、
前記リーダピンが、凸状に湾曲した外面を有していること
を特徴とするカートリッジ。
【請求項3】
リーダピンアセンブリと、
一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープと
からなるカートリッジにおいて、
前記リーダピンアセンブリが、
リーダピンであって、前記リーダピンの端部から離れて位置する少なくとも1つのフランジを有しているところのリーダピンと、
前記リーダピンの少なくとも一部を被う柔軟性エラストマーエレメントと、そして、
前記柔軟性エラストマーエレメントを前記リーダピンに保持するクリップと
からなり、
前記リーダピンは少なくとも1つの拡大された端部を有しており、前記少なくとも1つの拡大された端部が、円弧状の縁を有していることを特徴とするカートリッジ。
【請求項4】
リーダピンアセンブリと、一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープとからなるカートリッジを製造するための方法であって、
一端を有するテープを提供する工程と、
前記リーダピンアセンブリのリーダピンに前記テープの前記一端を取り付ける工程であって、前記リーダピンは、第1の端部及び第2の端部と、少なくとも2つのフランジとを有する細長いピンであり、前記第1の端部及び前記第2の端部は何れも拡大されており、前記少なくとも2つのフランジの各々は、拡大された前記第1の端部及び前記第2の端部からそれぞれ離れて位置して、拡大された端部の各々と、これに対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジの間に中央部を形成しているところの工程と
を含み、
前記リーダピンの前記第1の端部及び前記第2の端部の各々が、凸状に湾曲した外面を有していることを特徴とする方法。
【請求項5】
リーダピンアセンブリと、一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープとからなるカートリッジを製造するための方法であって、
一端を有するテープを提供する工程と、
前記リーダピンアセンブリのリーダピンに前記テープの前記一端を取り付ける工程であって、前記リーダピンは、第1の端部及び第2の端部と、少なくとも2つのフランジとを有する細長いピンであり、前記第1の端部及び前記第2の端部は何れも拡大されており、前記少なくとも2つのフランジの各々は、拡大された前記第1の端部及び前記第2の端部からそれぞれ離れて位置して、拡大された端部の各々と、これに対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジの間に中央部を形成しているところの工程と
を含み、
拡大された前記端部の各々が、円弧状の縁を有していることを特徴とする方法。
【請求項6】
リーダピンアセンブリと、一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープとからなるカートリッジを製造するための方法であって、
一端を有するテープを提供する工程と、
前記リーダピンアセンブリのリーダピンに前記テープの前記一端を取り付ける工程であって、前記リーダピンは、第1の端部及び第2の端部を有する細長いピンであり、前記第1の端部及び前記第2の端部は何れも拡大されているところの工程と、
前記細長いピンに少なくとも2つのフランジを位置させる工程であって、
前記少なくとも2つのフランジの各々は、拡大された前記第1の端部及び前記第2の端部からそれぞれ離れて位置して、拡大された端部の各々と、これに対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジの間に中央部を形成しているところの工程と
を含み、
前記リーダピンの前記第1の端部及び前記第2の端部の各々は、凸状に湾曲した外面を有していることを特徴とする方法。
【請求項7】
リーダピンアセンブリと、一端が前記リーダピンアセンブリに取り付けられたテープとからなるカートリッジを製造するための方法であって、
一端を有するテープを提供する工程と、
前記リーダピンアセンブリのリーダピンに前記テープの前記一端を取り付ける工程であって、前記リーダピンは、第1の端部及び第2の端部を有する細長いピンであり、前記第1の端部及び前記第2の端部は何れも拡大されているところの工程と、
前記細長いピンに少なくとも2つのフランジを位置させる工程であって、
前記少なくとも2つのフランジの各々は、拡大された前記第1の端部及び前記第2の端部からそれぞれ離れて位置して、拡大された端部の各々と、これに対応するフランジとの間に凹部を形成し、そして、前記少なくとも2つのフランジの間に中央部を形成しているところの工程と
を含み、
拡大された前記端部の各々は、凸状に湾曲した外面を有していることを特徴とする方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−108995(P2012−108995A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267477(P2010−267477)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【分割の表示】特願2007−308749(P2007−308749)の分割
【原出願日】平成10年12月17日(1998.12.17)
【出願人】(500077281)シーゲイト テクノロジー インコーポレイテッド (6)
【氏名又は名称原語表記】SEAGATE TECHNOLOGY, INC.
【出願人】(398038580)ヒューレット・パッカード・カンパニー (91)
【氏名又は名称原語表記】HEWLETT−PACKARD COMPANY
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【分割の表示】特願2007−308749(P2007−308749)の分割
【原出願日】平成10年12月17日(1998.12.17)
【出願人】(500077281)シーゲイト テクノロジー インコーポレイテッド (6)
【氏名又は名称原語表記】SEAGATE TECHNOLOGY, INC.
【出願人】(398038580)ヒューレット・パッカード・カンパニー (91)
【氏名又は名称原語表記】HEWLETT−PACKARD COMPANY
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
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