説明

ディスクローディング機構

【構成】 左右一対のディスク引き込みアーム54,56は、前方側より光ディスク201が挿入されたとき、先端側の引き込みピン55,57によりこの光ディスク201の周縁部を挟持し、引き込み用バネ113の付勢力により、ディスクテーブル4に向けて移動させる。
【効果】 モータ等の駆動力源を用いることなく、光ディスク201をディスクテーブル4上まで引き込むことができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクをディスクプレーヤ装置に装着させるためのディスクローディング機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、情報信号が記録され、この情報信号を光学ピックアップ装置により読み出すように構成された光ディスクが提案されている。この光ディスクは、ポリカーボネイトの如き合成樹脂材料により円盤状に形成されたディスク基板と、このディスク基板の一主面部に形成された信号記録面部とを有して構成されている。この信号記録面部には、アルミニウムの如き金属材料よりなる薄膜が、反射層として被着形成されている。
【0003】このような光ディスクは、上記光学ピックアップ装置を備えたディスクプレーヤ装置に装着されることにより、該光学ピックアップ装置による情報信号の読み出しを行われる。
【0004】上記ディスクプレーヤ装置は、上記光ディスクを上記光学ピックアップ装置に対向させた状態に保持して回転操作する回転操作機構を有している。すなわち、この回転操作機構及び上記光学ピックアップ装置は、上記光ディスクが装着されるディスク装着部を構成する。
【0005】そして、上記ディスクプレーヤ装置は、上記光ディスクを上記ディスク装着部に装着させるためのディスクローディング機構を有している。このディスクローディング機構は、上記ディスクプレーヤ装置の外方側よりこのディスクプレーヤ装置を構成する外筐体に対して挿入操作された光ディスクを搬送して上記ディスク装着部に装着させるものである。
【0006】上記ディスクローディング機構としては、いわゆるスロットイン方式のものが提案されている。このスロットイン方式のディスクローディング機構は、上記外筐体に形成されたスロットより挿入操作された光ディスクを、この光ディスクの主面部に沿う方向に上記ディスク装着部まで搬送して、このディスク装着部に装着させるように構成されたものである。
【0007】このディスクローディング機構は、上記スロットより挿入操作された光ディスクをこの光ディスクの両主面部側より挟持する一対の回転ローラを有している。これら回転ローラは、上記光ディスクを挟持した状態で、モータの如き駆動力源よりの駆動力により回転操作され、該光ディスクを搬送する。そして、上記ディスク装着部に対向する位置まで搬送された光ディスクは、この光ディスクの主面部に垂直な方向に移動されて、該ディスク装着部に装着され、チャッキングされる。
【0008】また、上記ディスク装着部に装着されていた光ディスクは、このディスクプレーヤ装置より排出されるときには、この光ディスクの主面部に垂直な方向に移動操作されて該ディスク装着部より離脱され、上記各回転ローラにより挟持される。そして、この光ディスクは、上記各回転ローラが回転操作されることにより、上記スロットを介して、上記外筐体の外方側に搬出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のようなディスクローディング機構を有して構成されるディスクプレーヤ装置においては、上記光ディスクを搬送するための駆動力源となるローディング用モータ及びこのローディング用モータの電源を内蔵する必要があるため、装置構成の大型化、重量増加、及び、消費電力の増大が招来されている。また、このディスクプレーヤ装置において、上記ローディング用モータの電源を外部電源より供給することとすると、該外部電源がないところ、例えば屋外等においては、このディスクプレーヤ装置を使用できない。
【0010】したがって、このディスクローディング機構は、いわゆる携帯用、屋外用のディスクプレーヤ装置に適用する機構としては不適当である。
【0011】さらに、このディスクローディング機構においては、光ディスクのディスク装着部に対する位置決めを行うための位置決め部材を設けるとともに、この光ディスクの装着後には、該位置決め部材を該光ディスクより離間させる機構を設ける必要がある。
【0012】このような位置決め部材及びこの位置決め部材を移動操作する機構を設けることにより、このディスクローディング機構は、装置構成が複雑化されている。
【0013】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、装置構成の簡素化、小型化、軽量化が可能となされ、消費電力の増加が抑えられ、特に、携帯用、屋外用として構成されるディスクプレーヤ装置に適用して好適なディスクローディング機構を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明に係るディスクローディング機構は、ディスク装着部の前方側に配設され基端側を回動軸を介して回動可能に支持され先端側にディスク当接部材を有する左右一対のディスク引き込みアームと、該各ディスク引き込みアームの先端側がこれらディスク引き込みアーム間の中心に向かう方向に該各ディスク引き込みアームを回動付勢する引き込み用付勢部材とを備え、上記各ディスク引き込みアームは、前方側よりこれらディスク引き込みアーム間に光ディスクが挿入されたとき、この光ディスクの周縁部に上記ディスク当接部材を当接させ、このディスク当接部材を介して該光ディスクの移動に伴って上記引き込み用付勢部材の付勢力に抗して回動され、該各ディスク当接部材間の距離が該光ディスクの直径に相当する距離となった後、該引き込み用付勢部材の付勢力により、該各ディスク当接部材を介して、該光ディスクを上記ディスク装着部に向けて移動させることとなされたものである。
【0015】また、本発明は、上記ディスクローディング機構において、上記各ディスク当接部材は、上記光ディスクの主面部に垂直である方向に突設されるとともに、該光ディスクの周縁部に当接する側面部のディスク装着部側の部分に欠損部を有し、該各ディスク引き込みアームが該光ディスクをディスク装着部に対向する位置に移動させたとき、この光ディスクの位置決めを行うこととしたものである。
【0016】さらに、本発明は、上述の各ディスクローディング機構において、上記ディスク装着部の後方側に位置し、各ディスク引き込みアームが光ディスクをディスク装着部に対向する位置に移動させたとき、各ディスク当接部材と共働して該光ディスクを位置決めする位置決め部材を設けたものである。
【0017】
【作用】本発明に係るディスクローディング機構においては、ディスク装着部の前方側に配設され基端側を回動可能に支持され先端側にディスク当接部材を有する左右一対のディスク引き込みアームは、これら引き込みアーム間に前方側より光ディスクが挿入されると、該ディスク当接部材を該光ディスクの周縁部に当接させ該光ディスクの移動に伴って引き込み用付勢部材の付勢力に抗して回動され、さらに、該各ディスク当接部材間の距離が該光ディスクの直径に相当する距離となった後に、該引き込み用付勢部材の付勢力により、該光ディスクをディスク装着部に向けて移動させるので、該引き込み用付勢部材の付勢力によって該光ディスクの所定位置までの搬送が行える。
【0018】また、上記ディスクローディング機構において、上記各ディスク当接部材は、上記光ディスクの主面部に垂直である方向に突設されるとともに該光ディスクの周縁部に当接する側面部のディスク装着部側の部分に欠損部を有し該各ディスク引き込みアームが該光ディスクをディスク装着部に対向する位置に移動させたときにこの光ディスクの位置決めを行うものとした場合には、該光ディスクを該ディスク装着部に対向する位置において位置決めできるとともに、この光ディスクが該ディスク装着部に装着されたときには、この光ディスクより離間する。
【0019】さらに、上述の各ディスクローディング機構において、上記ディスク装着部の後方側に位置し上記各ディスク引き込みアームが上記光ディスクを上記ディスク装着部に対向する位置に移動させたときに上記各ディスク当接部材と共働して該光ディスクを位置決めする位置決め部材を設けた場合には、該ディスク装着部に対向する位置において該光ディスクを正確に位置決めすることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照しながら説明する。
【0021】この例は、本発明に係るディスクローディング機構を、図1に示すように、光ディスク201に記録された情報信号を再生するディスクプレーヤ装置に適用した例である。以下の順序により説明する。
【0022】[1]光ディスクの構成(図1、図4)
[2]ディスクプレーヤ装置の構成(2−1)ディスク装着部(図1、図4)
(2−2)ディスク引き込みアームの構成(図1、図2R>2、図4及至図16)
(2−3)チャッキング部材の構成(図1、図2、図4及至図16)
(2−4)ディスク排出アームの構成(図1、図3、図4R>4及至図16)
[3]ディスクプレーヤ装置の動作(図4及至図16)
(3−1)初期状態(図4)
(3−2)光ディスクの挿入操作(図4及至図10)
(3−3)光ディスクのチャッキング(図9及び図10R>0)
(3−4)光ディスクのイジェクト操作(図11及至図1616)
[1]光ディスクの構成(図1、図4)
上記光ディスク201は、ポリカーボネイトの如き合成樹脂材料より、直径が例えば120mm程度の円盤状に形成されたディスク基板を有している。このディスク基板の中央部には、直径が例えば15mm程度のチャッキング孔202が開設されている。
【0023】上記ディスク基板の一方の主面部は、信号記録面となされており、このディスク基板が射出成型手段により形成されるときに、微細な凹凸、すなわち、ピットが形成される。このピットは、この光ディスクに記録されるデジタル信号化された情報信号に対応したものとなっている。
【0024】この信号記録面上には、アルミニウムの如き金属材料よりなる反射層が被着形成されている。
【0025】この光ディスクは、光学ピックアップ装置を用いて、他方の主面部である信号読み取り面の側より、上記ディスク基板を透して上記信号記録面に集光させた光束を照射し、また、この光束の該信号記録面よりの反射光束を検出することにより、情報信号の読み取りが行えるように構成されている。
【0026】[2]ディスクプレーヤ装置の構成(2−1)ディスク装着部(図1、図4)
そして、上記ディスクプレーヤ装置は、図1に示すように、上方側が開放された筐体本体部1を有している。この筐体本体部1は、開放された上方側を蓋体8により閉蓋され、この蓋体8とともに外筐体を構成している。
【0027】この外筐体は、底面部が、一辺の長さが上記光ディスク201の直径に略々対応した長さ、すなわち、例えば13cm及至14cm程度である矩形状となされている。また、この外筐体の上下方向の厚さは、例えば2cm及至3cm程度となされている。
【0028】この外筐体の前面部には、上記光ディスク201が前方側より水平に挿入操作されるためのスロット7が設けられている。
【0029】上記外筐体内の底面側には、シャーシ6が配設されている。このシャーシ6上には、上記装着部2が配設されている。このディスク装着部2は、ディスクテーブル4と、光学ピックアップ装置5と、これらディスクテーブル4及び光学ピックアップ装置5を支持するフレーム部とを有して構成されている。
【0030】このディスク装着部2のフレーム部は、上記シャーシ6に対して、複数のダンパ部材3を介して支持され、いわゆるフローティング状態に支持されている。
【0031】上記ディスクテーブル4は、略々円盤状に形成され、上記フレームに支持された図示しないスピンドルモータの駆動軸の先端側に取り付けられている。このスピンドルモータは、上記駆動軸を上方側に向けて支持されている。このディスクテーブル4は、上面部の中央部分に、円錐台形状の突起を有している。このディスクテーブル4は、上記シャーシ6の中央部上に位置している。
【0032】上記ディスクテーブル4は、上記光ディスク201の中央部分が載置されると、上記円錐台形状の突起を上記チャッキング孔202に嵌合させて、この光ディスク201の主面部に沿う方向の位置決め、いわゆる調芯(センタリング)を行う。このディスクテーブル4上に載置された光ディスク201は、後述するチャッキング部材により、このディスクテーブル4上に押さえられて保持される。
【0033】上記光学ピックアップ装置5は、光源となる半導体レーザ、この半導体レーザの発する光束を導く種々の光学デバイス、この光束を集光して射出させる対物レンズ107、この対物レンズ107を介して戻る光束を検出する光検出器等を、光学ブロック部内に内蔵して構成されている。
【0034】この光学ピックアップ装置5は、上記フレームにより、上記ディスクテーブル4に対する接離方向に移動操作可能に支持されている。この光学ピックアップ装置5は、上記対物レンズ107の光軸を上記スピンドルモータの駆動軸に平行となしており、この対物レンズ107を介して、上方に向けて、光束を射出する。このディスク装着部2においては、上記光ディスク201が上記ディスクテーブル4上に載置されて保持されることにより、上記光学ピックアップ装置5の対物レンズ107は、該光ディスク201の信号読み取り面に対向する。そして、上記スピンドルモータが回転駆動することによって上記ディスクテーブル4及び上記光ディスク201が回転操作され、また、上記光学ピックアップ装置5が該ディスクテーブル4に対する接離方向に移動操作されることにより、この光学ピックアップ装置5は、該光ディスク201の信号記録領域の全面について、情報信号の読み出しを行うことができる。
【0035】(2−2)ディスク引き込みアーム(図1R>1、図2、図4及至図16)
上記外筐体内には、図1に示すように、左右一対のディスク引き込みアーム54,56が配設されている。これらディスク引き込みアーム54,56は、図2に示すように、上記ディスク装着部2の前方側に、略々左右対称である形状を有し左右対称の位置に配設されている。
【0036】これらディスク引き込みアーム54,56は、それぞれ基端側に形成された支持孔59,61に、上記蓋体8の下面部に植設された回動軸を挿通させ、この回動軸を介して回動可能に支持されている。これらディスク引き込みアーム54,56は、初期状態において、先端側を前方側に延在させている。
【0037】また、これらディスク引き込みアーム54,56は、先端側に、ディスク当接部材となるディスク引き込みピン55,57を有している。これらディスク引き込みピン55,57は、円柱状のピンであって、上記スロット7より挿入操作される光ディスク201の主面部に垂直である方向、すなわち、下方に向けて突設されている。これらディスク引き込みピン55,57は、下端側が縮径されることによって、上記スロット7より挿入操作された光ディスク201の周縁部に当接する側面部のディスク装着部2側の部分が欠損部108となっている。
【0038】上記各ディスク引き込みアーム54,56は、伝達部材となる引き込みスライダ51を介して互いに連係されている。すなわち、上記引き込みスライダ51は、上記外筐体内において、上記蓋体8の下面部に沿って、横方向にスライド可能に支持されている。この引き込みスライダ51は、この引き込みスライダ51に設けられた掛止爪94と上記外筐体内に設けられた図示しない掛止爪との間に張架された引き込み用付勢部材となる引き込みバネ113により、図2中矢印Gで示す一方方向(このディスクプレーヤ装置に向かって右方向)に付勢されている。
【0039】一方側(このディスクプレーヤ装置に向かって右側)のディスク引き込みアーム56は、上記支持孔61よりも後方側に、連係ピン60を有し、この連係ピン60を上記引き込みスライダ51の連係溝53に嵌入係合させている。また、他方側(このディスクプレーヤ装置に向かって左側)のディスク引き込みアーム54は、上記支持孔59よりも前方側に、連係ピン58を有し、この連係ピン58を上記引き込みスライダ51の連係孔52に嵌入係合させている。
【0040】したがって、上記引き込みスライダ51が図2中矢印Gで示す一方側にスライドされると、上記一方側のディスク引き込みアーム56は、図2中矢印Hで示すように、先端側を上記各ディスク引き込みアーム54,56間の中心側に向かわせる方向に回動される。また、上記引き込みスライダ51が図2中矢印Gで示す一方側にスライドされると、上記他方側のディスク引き込みアーム54は、図2中矢印Jで示すように、先端側を上記各ディスク引き込みアーム54,56間の中心側に向かわせる方向に回動される。
【0041】すなわち、上記引き込みバネ113は、上記各ディスク引き込みアーム54,56の先端側がこれらディスク引き込みアーム54,56間の中心に向かう方向に該各ディスク引き込みアーム54,56を回動付勢していることとなる。
【0042】上記各ディスク引き込みアーム54,56は、図4及び図5において矢印Sで示すように、前方側よりこれらディスク引き込みアーム54,56間に光ディスク201が挿入されたとき、この光ディスク201の周縁部に上記ディスク引き込みピン55,57を当接させ、これらディスク引き込みピン55,57を介して、図5中に矢印T及び矢印Uで示すように、該光ディスク201の移動に伴って引き込みバネ113の付勢力に抗する方向、すなわち、上記各ディスク引き込みピン55,57間を離間させる方向に回動される。
【0043】なお、このように、上記光ディスク201が挿入操作される前には、上記各ディスク引き込みアーム54,56は、後述するディスク検知レバー62により、初期位置に保持されている。この初期位置においては、上記各ディスク引き込みアーム54,56は、図4に示すように、上記各ディスク引き込みピン55,57間の間隔を、これらディスク引き込みピン55,57間に上記光ディスク201が挿入され得る程度に離間させる位置となっている。
【0044】そして、上記各ディスク引き込みアーム54,56は、図6及び図7に示すように、上記各ディスク引き込みピン55,57間の距離が上記光ディスク201の直径に相当する距離となった後、さらにこの光ディスク201が後方側に移動操作されることにより、図8R>8中矢印H及び矢印Jで示すように、上記引き込みバネ113の付勢力により、該各ディスク引き込みピン55,57を互いに接近させる方向に回動され、図9及び図10に示すように、該各ディスク引き込みピン55,57を介して、該光ディスク201を上記ディスク装着部2上に向けて移動させる。
【0045】上記各ディスク引き込みピン55,57は、上記各ディスク引き込みアーム54,56が上記光ディスク201を上記ディスク装着部2に対向する位置、すなわち、上記チャッキング孔202が上記ディスクテーブル4の中央部に対向する位置に移動させたとき、この光ディスク201の位置決めを行う。
【0046】このように、上記各ディスク引き込みアーム54,56が上記光ディスク201を上記ディスク装着部2に対向する位置まで引き込んだときには、これらディスク引き込みアーム54,56は、後述するディスク検知レバー62が該光ディスク201によって回動操作されることにより、ローディング位置となされる。このローディング位置においては、上記各ディスク引き込みアーム54,56は、図9に示すように、上記各ディスク引き込みピン55,57を互いに近接させる位置となっている。
【0047】また、後述する位置決め部材となるディスク排出ピン13,15は、上記ディスク装着部2の後方側に位置し、上記各ディスク引き込みアーム54,56が上記光ディスク201を該ディスク装着部2に対向する位置に移動させたとき、上記各ディスク引き込みピン55,57と共働して該光ディスク201の位置決めを行う。
【0048】(2−3)チャッキング部材の構成(図1R>1、図2、図4及至図16)
上記外筐体内には、チャッキング部材が配設されている。このチャッキング部材は、チャッキングフレーム84、ディスクリフタ板90、チャッキングアーム92及びチャッキングプレート91により構成されている。
【0049】上記チャッキングフレーム84は、上記外筐体内の後縁部に沿って配設される後梁部と、この後梁部の両端側より前方に向けて延在されて該外筐体内の左右両側縁部に沿わされた左右一対の側梁部86,86とを有して、コの字形状に形成されている。このチャッキングフレーム84は、上記各側梁部86,86の後方側部分に、左右一対の支持孔85,85を有している。このチャッキングフレーム84は、上記各支持孔85,85に上記外筐体内に配設された左右一対の支軸を挿通させることにより、回動可能に支持され、上記各側梁部86,86の前端側を上下方向に移動可能としている。
【0050】上記チャッキングフレーム84の両側梁部86,86の前端側部分の間には、これら側梁部86,86間に亘って、ディスクリフタ板90が取り付けられている。このディスクリフタ板90は、中央部分に上記ディスク装着部2の大きさに対応した切り欠き部を有しており、上記チャッキングフレーム84が回動されて上記シャーシ6側に移動されたとき、すなわち、上記チャッキングフレーム84がチャッキング位置となされたときには、該切り欠き部内に該ディスク装着部2を嵌入させて、上記ディスクテーブル4よりも該シャーシ6側に移動される。
【0051】また、上記ディスクリフタ板90は、上記チャッキングフレーム84が回動されて上記シャーシ6より離間する方向に移動されたとき、すなわち、上記チャッキングフレーム84がリリース位置となされたときには、上記ディスクテーブル4よりも該シャーシ6より離間した位置に移動される。
【0052】そして、上記チャッキングアーム92は、上記チャッキングフレーム84の後梁部の略々中央部より、前方側に向けて突出形成されている。このチャッキングアーム92の先端側部分は、上記ディスクテーブル4の上方に位置している。
【0053】上記チャッキングプレート91は、上記光ディスク201のチャッキング孔202の直径よりやや大きな直径を有する円盤状に形成されている。このチャッキングプレート91は、上記チャッキングアーム92の先端側部分の下面部に、回転可能に取り付けられている。
【0054】このチャッキングプレート91は、上記チャッキングフレーム84が上記チャッキング位置となされたときには、上記ディスクテーブル4の上面部に当接される。このとき、上記ディスクテーブル4上に上記光ディスク201が載置されていた場合には、上記チャッキングプレート91は、該ディスクテーブル4と共働して該光ディスク201を挟持する。上記ディスクテーブル4と共働して上記光ディスク201を挟持しているチャッキングプレート91は、このディスクテーブル4が上記スピンドルモータにより回転操作されると、このディスクテーブル4及び該光ディスク201とともに、回転操作される。
【0055】また、このチャッキングプレート91は、上記チャッキングフレーム84が上記リリース位置となされたときには、上記ディスクテーブル4の上面部より離間される。
【0056】上記チャッキングフレーム84が上記リリース位置となされているときには、上記スロット7より光ディスク201が挿入操作されると、この光ディスク201は、上記チャッキングプレート91と上記ディスクリフタ板90との間に挿入される。
【0057】そして、上記チャッキングフレーム84は、一の側梁部86(この例では他側側の側梁部)に設けられたバネ掛止部87と上記外筐体内に設けられたバネ掛止部との間に張架された引っ張りコイルバネ89により、図1及び図2中矢印Lで示すように、上記チャッキング位置となる側、すなわち、上記チャッキングプレート91を上記ディスクテーブル4側に移動させる方向に回動付勢されている。一の側梁部86(この例では他側側の側梁部)の近傍には、ストッパ部材73と、イジェクトスライダ77とが配設されている。
【0058】上記ストッパ部材73は、上記外筐体内の他側側に配設された支持側板67に対して、支軸75を介して、下縁部分を回動可能に支持されている。このストッパ部材73は、上縁部を上方に向けた初期状態において、この上縁側に設けられた当接支持部106により、上記一の側梁部86の下縁部を当接支持し、上記チャッキングフレーム84を上記リリース位置に保持するようになされている。
【0059】そして、このストッパ部材73は、上記支軸75回りに回動操作されて上縁部を上記外筐体の内方側に移動させることにより、上記当接支持部106による上記一の側梁部86に対する支持を解除し、上記チャッキングフレーム84が上記チャッキング位置に向けて回動することを可能とする。
【0060】上記ストッパ部材73は、上記支軸75に外嵌装された捻りコイルバネ76により、チャッキングフレーム84を支持する初期状態となる方向に回動付勢されている。
【0061】上記ストッパ部材73は、上端側に係合ピン74を有し、この係合ピン74を介して、上記引き込みスライダ51に取り付けられた鈎状部材93により、上記捻りコイルバネ76の付勢力に抗して回動操作される。この鈎状部材93は、上記引き込みスライダ51の他端側に、この引き込みスライダ51上に植設された支軸96を介して、基端側を回動可能に支持されている。この鈎状部材93は、先端側に鈎部を有し、この鈎部を上記係合ピン73に係合させ得る初期位置と、この鈎部を該係合ピン73より離間させる位置とに亘って、回動操作可能となされている。この鈎状部材93は、捻りコイルバネ95により、図1及び図2中矢印Rで示すように、上記初期位置となる方向に回動付勢されている。
【0062】上記引き込みスライダ51は、上記各ディスク引き込みアーム54,56を上記初期位置としているときには、図4に示すように、上記鈎状部材93の鈎部を上記ストッパ部材73の係合ピン74に係合させている。
【0063】上記光ディスク201が挿入操作され、上記引き込みスライダ51が上記各ディスク引き込みアーム54,56を上記ローディング位置としたときには、この引き込みスライダ51は、図9に示すように、上記鈎状部材93の鈎部により上記係合ピン74を上記外筐体の内方側方向に移動させ、ストッパ部材73を回動操作する。
【0064】すなわち、上記光ディスク201が上記ディスク装着部2に対向する位置まで引き込まれたとき、上記引き込みスライダ51は、上記鈎状部材93を介して上記ストッパ部材73を回動させ、上記チャッキングフレーム84を上記チャッキング位置とさせる。
【0065】上記イジェクトスライダ77は、前後一対の支持スリット78,79を有し、上記支持側板67に設けられた前後一対の支持ピン69,68をこれら支持スリット78,79に対応して挿通係合させることにより、前後方向にスライド可能に支持されている。
【0066】このイジェクトスライダ77は、前端部にイジェクト釦82が取り付けられている。このイジェクト釦82は、上記外筐体の前面部に設けられた透孔を介して、この外筐体の前面部よりも前方側に突出されている。このイジェクトスライダ77は、上記外筐体との間に張架された引っ張りコイルバネ83により、図1中矢印Mで示すように、前方方向に移動付勢されている。
【0067】このイジェクトスライダ77は、後端側部分に、リリース操作ピン80を有している。このリリース操作ピン80は、上記チャッキングフレーム8の一の側梁部86の下側に位置している。この一の側梁部86の下縁部には、テーパカム部88が形成されている。
【0068】このイジェクトスライダ77は、上記イジェクト釦82を押圧されて後方側にスライドされると、上記リリース操作ピン80を上記テーパカム部88に対して摺接させることにより、上記チャッキングフレーム84を上記リリース位置まで回動させる。
【0069】また、このイジェクトスライダ77は、上記引っ張りコイルバネ83の付勢力により前方側にスライドされると、上記リリース操作ピン80を上記テーパカム部88に接触しない位置に移動させることにより、上記チャッキングフレーム84が上記チャッキング位置に回動することを可能とする。
【0070】また、上記イジェクトスライダ77は、上記引き込みスライダ51の他端側部分の上方側に延在された係合片81を有している。この係合片81の後縁部は、上記イジェクトスライダ77のスライド方向、すなわち、前後方向に対して傾斜されたテーパ部となっており、上記引き込みスライダ51の他端側に取り付けられた復帰操作ピン65の前側に臨んでいる。
【0071】上記イジェクトスライダ77は、図11において矢印Xで示すように、上記イジェクト釦82を押圧されて後方側にスライドされると、上記係合片81の後縁部を上記復帰操作ピン65に対して摺接させることにより、上記引き込みスライダ51を、図11中矢印Yで示すように、上記各ディスク引き込みアーム54,56を上記初期位置とする位置に復帰させる。
【0072】そして、ディスク検知レバー62は、上記外筐体内において、基端側を支軸102を介して回動可能に支持されている。このディスク検知レバー62の先端側には、ディスク検知ピン63が植設されている。
【0073】このディスク検知レバー62は、上記ディスク検知ピン63を上記支軸102と上記引き込みスライダ51の一端部との間に位置させる図4に示す初期位置と、該ディスク検知ピン63を該初期位置より後方側に移動させた位置である図8に示すディスク検知位置とに亘って、回動可能となされている。
【0074】上記ディスク検知レバー62は、捻りコイルバネ64により、図1及び図2中矢印Kで示すように、上記初期位置において上記ディスク検知ピン63を前方側に移動させる方向に回動付勢され、この初期位置に位置決めされている。
【0075】このディスク検知レバー62は、上記初期位置にあるときには、図4に示すように、上記ディスク検知ピン63によって、上記各引き込みスライダ51が上記各ディスク引き込みアーム54,56を初期位置とする位置よりも一端側方向に移動すること、すなわち、該引き込みスライダ51が該各ディスク引き込みアーム54,56を上記ローディング位置とすることを阻止している。
【0076】すなわち、このディスク検知レバー62は、上記初期位置にあるときには、上記引き込みスライダ51が上記チャッキングフレーム84を上記ディスク装着部2に接近する方向、すなわち、上記チャッキング位置に向かう方向に回動させることを阻止している。
【0077】そして、上記ディスク検知レバー62は、上記光ディスク201が上記ディスク装着部2に対向する位置に存在するときには、図9に示すように、この光ディスク201により上記ディスク検知ピン63を後方側に移動操作されてディスク検知位置に回動操作される。
【0078】このとき、このディスク検知レバー62は、上記ディスク検知ピン63による上記引き込みスライダ51に対する移動の阻止を解除し、この引き込みスライダ51が上記各ディスク引き込みアーム54,56を初期位置とする位置よりも一端側方向に移動すること、すなわち、該引き込みスライダ51が該各ディスク引き込みアーム54,56を上記ローディング位置とすることを可能とする。
【0079】すなわち、上記光ディスク201が上記ディスク装着部2に対向する位置に存在するときには、上記ディスク検知レバー62は、上記引き込みスライダ51が上記チャッキングフレーム84を上記チャッキング位置に向かう方向に回動させることを可能とする。
【0080】そして、上記ディスク検知レバー62は、上記引き込みスライダ51が上記各ディスク引き込みアーム54,56を上記ローディング位置としたとき、すなわち、該各ディスク引き込みアーム54,56が光ディスク201をディスク装着部2に対向する位置に移動させたときには、図9に示すように、該引き込みスライダ51の一端部によって、上記ディスク検知ピン63を該光ディスク201より離間させる位置に保持される。
【0081】すなわち、このとき、上記引き込みスライダ51は、一端部を上記ディスク検知ピン63に当接させることにより、このディスク検知ピン63を上記光ディスク201より離間した位置に保持する。
【0082】したがって、上記チャッキングフレーム84は、上記各ディスク引き込みアーム54,56が上記ローディング位置となって上記光ディスク201を上記ディスク装着部2に対向する位置に移動させ、かつ、上記ディスク検知レバー62が該光ディスク201により上記ディスク検知位置に回動操作されたときに、これらディスク引き込みアーム54,56の回動に連動して、該ディスク装着部2に接近する方向に移動操作されて上記チャッキング位置となされ、該光ディスク201を該ディスク装着部2に装着させる。
【0083】上記ディスク装着部2に上記光ディスク201が装着されたとき、すなわち、該光ディスク201が上記ディスクテーブル4上に載置されてこのディスクテーブル4と上記チャッキングプレート91とにより挟持されたときには、この光ディスク201の周縁部は、上記各ディスク引き込みピン55,57の欠損部108に対向している。すなわち、上記ディスク装着部2に装着された光ディスク201は、周縁部を上記各ディスク引き込みピン55,57に摺接させることがない。
【0084】また、上記ディスク装着部2に上記光ディスク201が装着されたときには、この光ディスク201は、上述したように上記チャッキングフレーム84が上記チャッキング位置となっているときには上記ディスクリフタ板90が上記ディスクテーブル4よりも上記シャーシ6側となっていることから、このディスクリフタ板90に摺接することがない。
【0085】そして、上記ディスク装着部2に装着された光ディスク201は、上記チャッキングフレーム84が上記リリース位置に回動されると、上記ディスクリフタ板90に載置されて上方側に移動されることより、上記ディスクテーブル4より離間させられる。
【0086】(2−4)ディスク排出アームの構成(図1R>1、図3、図4及至図16)
上記外筐体内には、ディスク排出部材となる左右一対のディスク排出アーム12,14が配設されている。これらディスク排出アーム12,14は、上記ディスク装着部2の後方側に、左右対称に配設されている。
【0087】これらディスク排出アーム12,14は、それぞれ基端側を、上記蓋体8の下面部に取り付けられた支持天板9に植設された左右一対の支軸10,11に対応して支持され、初期状態においては、図4に示すように、それぞれ先端側を該各ディスク排出アーム12,14間の中間側の斜め前方側に向けてた初期位置となされている。
【0088】上記各ディスク排出アーム12,14は、それぞれ先端側に、ディスク当接部材となり上記位置決め部材ともなるディスク排出ピン13,15を有している。上記各ディスク排出アーム12,14が上記初期位置であるとき、上記各ディスク排出ピン13,15も、これらディスク排出ピン13,15の初期位置となる。
【0089】すなわち、上記各ディスク排出アーム12,14は、上記ディスク排出ピン13,15を前後方向に移動可能として支持されている。そして、これらディスク排出アーム12,14は、前方側より上記ディスク装着部2に向かって移動される光ディスク201により、図7及至図9において矢印W及び矢印Vで示すように、上記ディスク排出ピン13,15を押圧され、このディスク排出ピン13,15を後方に移動させる方向に回動操作される。
【0090】上記各ディスク排出アーム12,14は、基端側に、上記支軸10,11を中心とするギヤ部16,17を有している。そして、上記蓋体8の下面部の後方側部分には、上記各ディスク排出アーム12,14のギヤ部16,17に対応して噛合する一対のラックギヤ部34,36を有し、付勢力切り換えスライダともなる排出スライダ31が、支持天板9を介して、横方向にスライド可能に支持されている。
【0091】上記排出スライダ31は、一対の支持スリット32,33を有し、これら支持スリット32,33に、上記支持天板9に植設された一対の支持ピンを挿通させて、スライド可能に支持されている。
【0092】一方側(ディスクプレーヤ装置に向かって右側)の排出アーム12のギヤ部16に噛合する上記排出スライダ31の一端側のラックギヤ部34は、前方側に向けて形成され、該ギヤ部16の後方側部分に噛合している。また、他方側(ディスクプレーヤ装置に向かって左側)の排出アーム14のギヤ部17に噛合する上記排出スライダ31の他端側のラックギヤ部36は、後方側に向けて形成され、該ギヤ部17の前方側部分に噛合している。
【0093】したがって、上記排出スライダ31が、図1R>1中矢印Bで示す他側側方向にスライドされると、上記各ディスク排出アーム12,14は、図1中矢印C及び矢印Dで示すように、上記各ディスク排出ピン13,15をこれらディスク排出アーム12,14の中間位置を経て前方側に移動させる方向に回動される。
【0094】そして、このディスクプレーヤ装置は、上記ディスク排出アーム12,14を回動付勢する付勢手段を有している。
【0095】この回動手段は、上記ディスク排出ピン13,15が前方に向かう方向にディスク排出アーム12,14を回動付勢する排出用付勢部材となる排出用バネ29と、該ディスク排出ピン13,15が後方に向かう方向に該ディスク排出アーム12,14を付勢する付勢力であって該排出用バネ29の付勢力よりも強い付勢力を発する退避用付勢部材となる退避用バネ23とからなる。
【0096】上記排出用バネ29は、引っ張りコイルバネであって、上記支持天板9上の他側側のバネ掛止片27と上記排出スライダ31上のバネ掛止部25との間に張架され、該排出スライダ31を図1中矢印Bで示す他側側方向に付勢している。
【0097】また、上記退避用バネ23は、引っ張りコイルバネであって、上記支持天板9上の一側側のバネ掛止片30とこの支持天板9上の他側側に回動可能に取り付けられた第1の切り換えレバー19のバネ掛止部24との間に張架されている。
【0098】上記第1の切り換えレバー19は、上記付勢手段による上記ディスク排出アーム12,14に対する付勢方向を切り換える付勢方向切り換え機構を構成するものである。この第1の切り換えレバー19は、中央部分を、上記支持天板9に対して支軸111を介して回動可能に支持されている。
【0099】この第1の切り換えレバー19は、前端側が操作端22となされ、後端側が被操作端21となされている。この第1の切り換えレバー19は、上記支軸111と上記操作端22との間に上記バネ掛止部24を有し、このバネ掛止部24に掛止される上記退避用バネ23により、該操作端22を、図1中矢印Aで示す一側側方向に移動させる方向に回動付勢されている。
【0100】この第1の切り換えレバー19は、上記操作端22を前方側に向け上記被操作端21を後方側に向ける初期位置において位置決めされ、この初期位置より、上記退避用バネ23を引き延ばす方向に、所定の角度内において回動可能となされている。
【0101】上記付勢方向切り換え機構は、上記第1の切り換えレバー19と、上記排出スライダ31に回動可能に取り付けられた第2及び第3の切り換えレバー43,40とから構成される。
【0102】上記第2の切り換えレバー43は、上記第1の切り換えレバー19の後方側に位置して配設され、上記排出スライダ31の他端側に向けた基端側を支軸109を介して該排出スライダ31に回動可能に支持されている。この第2の切り換えレバー43は、上記排出スライダ31の一端側に向けた先端部を、上記第1の切り換えレバー19の被操作端21に対向させている。
【0103】この第2の切り換えレバー43は、捻りコイルバネ44により、図1中矢印Fで示すように、先端側を前方側に移動させる方向に回動付勢されるとともに、先端側に設けられた倣いピン45を上記支持天板9の後縁部に形成されたカム部26に当接させて、図4に示すように、初期位置に位置決めされている。このカム部26は、上記排出スライダ31が一端側方向に移動されたときに、図9に示すように、上記倣いピン45を介して、上記第2の切り換えレバー43の先端側を後方側に移動させる形状を有している。
【0104】上記第3の切り換えレバー40は、上記第1の切り換えレバー19の前方側に位置して配設され、上記排出スライダ31の一端側に向けた基端側を支軸112を介して該排出スライダ31に回動可能に支持されている。この第3の切り換えレバー40は、先端部41を上記排出スライダ31の他端側に向けている。
【0105】この第3の切り換えレバー40は、捻りコイルバネ42により、図1中矢印Eで示すように、先端部41を後方側に移動させる方向に回動付勢された状態で、初期位置に位置決めされている。
【0106】この第3の切り換えレバー40は、上記排出スライダ31が一端側方向にスライドされたときに、上記第1の切り換えレバー19の操作端22が先端側に当接されることにより一旦は先端部41を前方側に移動させる方向に回動された後、上記捻りコイルバネ42の付勢力により初期位置に復帰し、このとき、図8及び図9R>9に示すように、該先端部41を、該第1の切り換えレバー19の操作端22に対向させる。
【0107】なお、上記第1の切り換えレバー19の操作端22は、この第1の切り換えレバー19が初期位置にあるならば、上記排出レバー31が一端側方向にスライドされても、上記第3の切り換えレバー40の先端側に当接しない。しかし、上記第1の切り換えレバー19は、上記排出レバー31が一端側方向にスライドされるときには、後述するように、上記第2の切り換えレバー43により、初期位置よりも上記操作端22を前方側とする方向に回動されるため、この操作端22を上記第3の切り換えレバー40の先端側に当接させ、また、この第3の切り換えレバー40の先端部41に対向させるのである。
【0108】この付勢方向切り換え機構は、上記ディスク排出ピン13,15の移動方向及び位置に応じて、上記付勢手段による上記ディスク排出アーム12,14に対する付勢方向を切り換えるものである。
【0109】すなわち、上記ディスク排出アーム12,14は、上記ディスク排出ピン13,15を上記初期位置と第1の反転位置との間、すなわち、該第1の反転位置よりも前方側に位置させているときには、図4及至図8R>8に示すように、このディスク排出ピン13,15を前方に移動させる方向に回動付勢される。このときの上記ディスク排出アーム12,14に対する上記ディスク排出ピン13,15を前方に移動させる方向の回動付勢は、上記排出用バネ23により、上記排出スライダ31を介してなされる。
【0110】上記第1の反転位置は、上記光ディスク201が上記ディスク装着部2に対向する位置となされたときの、この光ディスク201の後方側の縁部に相当する位置である。
【0111】また、上記各ディスク排出ピン13,15が上記第1の反転位置に至ったとき、上記第2の切り換えレバー43は、図8及至図9に示すように、先端側を後方側に移動されることにより、この先端側を上記第1の切り換えレバー19の被操作端21より後方側へ外す。
【0112】そして、上記排出スライダ31が一端側に移動されて上記ディスク排出ピン13,15が上記第1の反転位置に接近したときには、図7及び図8に示すように、上記第2の切り換えレバー43により、上記第1の切り換えレバー19が回動され、上記退避用バネ29が伸ばされる。したがって、このとき、上記退避用バネ29も、上記第1及び第2の切り換えレバー19,43を介して、上記排出用バネ23と同様に、上記排出スライダ31を他端側方向に付勢し、上記ディスク排出ピン13,15を前方に移動させる方向に上記各ディスク排出アーム12,14を回動付勢する。
【0113】また、この付勢方向切り換え機構は、上記ディスク排出ピン13,15が後方に向けて移動しているときであって該ディスク排出ピン13,15の位置が第1の反転位置とこの第1の反転位置よりも後方側である第2の反転位置との間であるときには、図9に示すように、上記退避用バネ29の付勢力を、上記第1の切り換えレバー19の操作端22及び上記第3の切り換えレバー40の先端部41を介して、上記ディスク排出アーム12,14に伝達させる。
【0114】このとき、上記退避用バネ29の付勢力は、上記排出スライダ31を一端側方向に付勢し、図9中矢印W及び矢印Vで示すように、上記ディスク排出ピン13,15を後方に移動させる方向に上記各ディスク排出アーム12,14を回動付勢する。ここで、上記退避用バネ29の付勢力は、上記排出用バネ23の付勢力よりも大きいため、上記各ディスク排出アーム12,14は、上記各ディスク排出ピン13,15を後方に移動させる方向に回動される。したがって、このとき、上記各ディスク排出ピン13,15は、上記光ディスク201の周縁部より離間され、上記第2の反転位置に至る。
【0115】そして、上記付勢方向切り換え機構は、上記各ディスク排出アーム12,14が上記各ディスク排出ピン13,15を上記第2の反転位置よりも後方側に位置させているときには、該各ディスク排出アーム12,14を、該ディスク排出ピン13,15が前方に移動される方向に回動付勢する。
【0116】すなわち、上記各ディスク排出ピン13,15が上記第2の反転位置を経てこの第2の反転位置よりも後方側に位置するときには、図10に示すように、上記第1の切り換えレバー19が初期位置に復帰して上記操作端22を上記第3の切り換えレバー40の先端部41より後方側に外すため、上記排出スライダ31は、上記排出用バネ23のみにより、他端側方向に付勢されることとなる。
【0117】そして、上記各ディスク排出ピン13,15が上記第2の反転位置よりも後方側に至った後、上記排出スライダ31は、ロック機構となるロックレバー46により掛止される。
【0118】このロックレバー46は、上記支持天板9の下面部に植設された支軸110を介して、中央部分を回動可能に支持され、上記排出スライダ31の他端側の前縁部近傍に配設されている。
【0119】このロックレバー46は、捻りコイルバネ47により、図1及び図2中矢印Qで示すように、一端側を上記排出スライダ31の前縁部に押接させる方向に回動付勢されている。このロックレバー46の一端側には、ロックピン49が取り付けられている。
【0120】また、このロックレバー46の他端側には、前方側に向けて被押圧面部48が形成されている。この被押圧面部48は、上記イジェクトスライダ77の後端部に対向している。
【0121】そして、上記排出スライダ31の他端側の前縁部分には、上記ロックピン49が嵌入係合するためのロック凹部50が形成されている。
【0122】上記排出スライダ31が上記各ディスク排出ピン13,15を上記初期位置より上記第1の反転位置までの間に位置させているときには、上記ロックレバー46は、図4及至図8に示すように、上記ロックピン49を上記排出スライダ31の前縁部であって上記ロック凹部50よりもこの排出スライダ31の一端側である部分に当接させている。
【0123】そして、上記ロックレバー46は、上記排出スライダ31が上記各ディスク排出ピン13,15を上記第1の反転位置よりも後方に位置させているときには、図9及び図10に示すように、上記ロックピン49を上記ロック凹部50内に嵌合させる。このとき、上記排出スライダ31は、上記ロックレバー46により、他端側方向に復帰することを阻止される。
【0124】上記ロックレバー46は、上記イジェクトスライダ77が後方側にスライドされると、図11に示すように、このイジェクトスライダ77の後端部により上記被押圧面部48を押圧され、上記捻りコイルバネ47の付勢力に抗して回動され、上記ロックピン49を上記ロック凹部50より前方側に抜け出させる。したがって、このとき、上記排出スライダ31は、上記排出用バネ23の付勢力により、他端側方向に復帰することが可能となされる。
【0125】すなわち、上記ロックレバー46は、上記排出スライダ31を介して、上記ディスク排出アーム12,14を、上記イジェクトスライダ77による解除操作可能に、上記各ディスク排出ピン13,15を上記第1の反転位置よりも後方側、すなわち、上記光ディスク201より離間した位置とする位置において掛止する。
【0126】上記イジェクトスライダ77が後方側にスライドされて上記排出スライダ31が上記排出用バネ23の付勢力により他端側方向に復帰するときには、図11R>1及至図14に示すように、この排出スライダ31は、上記各ディスク排出ピン13,15が上記初期位置に復帰するまで、図11及至図14中矢印C及び矢印Dで示すように、上記各ディスク排出アーム12,14を回動操作する。
【0127】上記イジェクトスライダ77が後方側にスライドされたときには、上述したように、上記チャッキングフレーム84が上記リリース位置となされるので、上記ディスクテーブル4上に載置されていた光ディスク201は、上記ディスクリフタ板90により上昇され、該ディスクテーブル4より離間される。
【0128】そして、このディスクリフタ板90により上昇された光ディスク201は、前方側に移動する上記各ディスク排出アーム12,14のディスク排出ピン13,15により、前方側に移動操作される。
【0129】上記外筐体内の前方側部分の両側側は、左右一対のブレーキ部材97,97が配設されている。上記各ブレーキ部材97は、それぞれ後端側を上記外筐体内に設けられた支軸99により回動可能に支持され、前端側のバネ掛止ピン100と上記外筐体の内壁部との間に亘って張架された引っ張りコイルバネ98により、図1R>1中矢印O及び矢印Pで示すように、該前端側を上記外筐体の内側側に向ける方向に回動付勢された状態で、初期位置に位置決めされている。
【0130】上記各ブレーキ部材97,97は、上記ロックレバー46による上記排出スライダ31に対する掛止、すなわち、ディスク排出アーム12,14に対する掛止が解除され、図15中矢印Zで示すように、このディスク排出アーム12,14が上記ディスク排出ピン13,15を介して上記排出用バネ23の付勢力により上記光ディスク201を前方側に排出したときに、図15に示すように、この光ディスク201の周縁部に摺接する。
【0131】このとき、上記各ブレーキ部材97,97は、上記光ディスク201により、上記各引っ張りコイルバネ98,98の付勢力に抗して、上記外筐体の外側側方向に回動され、これら引っ張りコイルバネ98,98の初期状態への復帰力により、この光ディスク201の移動速度を抑える。このとき、上記光ディスク201は、図14に示すように、前方側部分の略々半分の部分を上記スロット7を介して上記外筐体の前方側に突出させた状態で停止する。
【0132】そして、図15及び図16において矢印Zで示すように、上記光ディスク201が上記スロット7を介して上記外筐体より前方側に抜き取られることにより、イジェクト操作が完了する。
【0133】[3]ディスクプレーヤ装置の動作(図4及至図16)
(3−1)初期状態(図4)
このディスクプレーヤ装置においては、初期状態においては、図4に示すように、上記各ディスク引き込みアーム54,56及び上記ディスク検知レバー62は、上記初期位置となされている。
【0134】また、上記各ディスク排出アーム12,14は、上記各ディスク排出ピン13,15を初期位置となしている。
【0135】上記チャッキングフレーム84は、上記ストッパ部材73の当接支持部106により、上記リリース位置に保持されている。
【0136】(3−2)光ディスクの挿入操作(図4及至図10)
このディスクプレーヤ装置において、光ディスク201を挿入操作するには、図4において矢印Sで示すように、上記スロット7を介して、上記各ディスク引き込みアーム54,56間に、前方側より該光ディスク201を挿入する。すると、上記各ディスク引き込みアーム54,56は、この光ディスク201の周縁部により上記各ディスク引き込みピン55,57を押圧され、上記引き込みバネ113の付勢力に抗して、図5中矢印T及び矢印Uで示すように、該各ディスク引き込みピン55,57間を離間させる方向に回動される。
【0137】上記光ディスク201をさらに後方側に挿入すると、図6に示すように、上記各ディスク引き込みピン55,57間の間隔が上記光ディスク201の直径に等しい距離となる。このとき、上記光ディスク201の後縁部分は、上記初期位置となっている上記各ディスク排出ピン13,15に当接する。
【0138】また、このとき、上記ディスク検知レバー62は、上記光ディスク201の周縁部に上記ディスク検知ピン63を当接され、このディスク検知ピン63を後方側とする方向に回動され始める。
【0139】上記光ディスク201をさらに後方側に挿入すると、図7に示すように、この光ディスク201の後縁部分は、上記各ディスク排出ピン13,15を押圧し、図7中矢印W及び矢印Vで示すように、上記各ディスク排出アーム12,14を、上記排出用バネ29の付勢力に抗して回動させる。
【0140】上記ディスク検知レバー62は、上記光ディスク201の周縁部に上記ディスク検知ピン63を当接され、このディスク検知ピン63を後方側とする方向に回動されている。
【0141】また、このとき、上記第1の切り換えレバー19の被操作端21に上記第2の切り換えレバー43の先端部が当接し、上記退避用バネ23が伸ばされ始める。上記各ディスク排出アーム12,14の上記各ディスク排出ピン13,15を後方側に移動させる回動が始まると、図8に示すように、上記各ディスク引き込みアーム54,56は、上記引き込みバネ113の付勢力により、上記各ディスク引き込みピン55,57を互いに接近させる方向に回動される。このとき、上記各ディスク引き込みアーム54,56は、上記引き込みバネ113の付勢力により、上記各ディスク引き込みピン55,57を介して、上記光ディスク201を後方側に引き込む。
【0142】上記ディスク検知レバー62は、上記光ディスク201の周縁部に上記ディスク検知ピン63を当接され、このディスク検知ピン63を後方側とする方向に回動されている。上記退避用バネ23は、さらに伸ばされる。
【0143】上記光ディスク201が上記ディスク装着部に対向する位置まで引き込まれると、図9に示すように、上記各ディスク引き込みアーム54,56は、上記ローディング位置となる。このとき、上記各ディスク引き込みピン55,57は、上記光ディスク201の前縁側を位置決めする。また、このとき、上記各ディスク排出ピン13,15は、上記光ディスク201の後縁側を位置決めする。
【0144】すなわち、上記光ディスク201は、上記各ディスク引き込みピン55,57及び上記各ディスク排出ピン13,15により、上記ディスク装着部に対向する位置、すなわち、上記チャッキング孔202を上記ディスクテーブル4の中央部分に対向させる位置に位置決めされる。
【0145】上記ディスク検知レバー62は、上記各ディスク引き込みアーム54,56を上記ローディング位置となした上記引き込みスライダ51の一端部に上記ディスク検知ピン63を当接され、このディスク検知ピン63を上記光ディスク201より離間させる位置まで回動され、保持される。
【0146】このとき、上記各ディスク排出ピン13,15が上記第1の反転位置に至っており、上記第2の切り換えレバー43の先端部が上記第1の切り換えレバー19の被操作端21より外れる。この第1の切り換えレバー19の操作端22は、上記第3の切り換えレバー40の先端部41に対向している。したがって、上記排出スライダ31は、上記退避用バネ23の付勢力により、図9中矢印W及び矢印Vで示すように、上記各ディスク排出ピン13,15を上記第2の反転位置に至らせる方向に、上記各ディスク排出アーム12,14を回動させる。
【0147】上記各ディスク排出ピン12,14が上記第2の反転位置に至ると、図10に示すように、上記第1の切り換えレバー19の操作端22が上記第3の切り換えレバー40の先端部41より外れ、上記退避用バネ23は、初期状態に復帰する。上記排出スライダ31は、上記排出用バネ29により他端側方向に付勢された状態で、上記ロックレバー46により掛止される。このとき、上記各ディスク排出ピン12,14は、上記光ディスク201より離間している。
【0148】(3−3)光ディスクのチャッキング(図9R>9及び図10)
上記各ディスク引き込みアーム54,56が上記ローディング位置に至ったとき、上記引き込みスライダ51は、図9に示すように、上記鈎状部材93を介して、上記ストッパ部材73を回動させる。したがって、このとき、上記チャッキングフレーム84は、上記ストッパ部材73の当接支持部106による保持を開示され、上記引っ張りコイルバネ89の付勢力により、上記チャッキング位置に回動される。
【0149】上記チャッキングフレーム84が上記チャッキング位置となることにより、上記光ディスク201は、上記チャッキングプレート91と上記ディスクテーブル4とにより挟持されて保持される。また、このとき、上記光ディスク201は、周縁部を上記各ディスク引き込みピン55,57の欠損部108,198に対向させることにより、これらディスク引き込みピン55,57より離間する。
【0150】この状態において、上記光ディスク201を上記スピンドルモータにより回転操作し、この光ディスク201よりの上記光学ピックアップ装置5による情報信号の読み出しを行うことができる。
【0151】(3−4)光ディスクのイジェクト操作(図11及至図16)
このディスクプレーヤ装置において、図11中に矢印Xで示すように、上記イジェクト釦82を押圧操作して上記イジェクトスライダ77を後方側にスライドさせると、このイジェクトスライダ77は、図11において矢印Yで示すように、上記係合片81により、上記復帰操作ピン65を介して、上記引き込みスライダ51を上記各ディスク引き込みアーム54,56が上記初期位置となる位置に復帰させる。
【0152】なお、このとき、上記鈎状部材93は、上記ストッパ部材73の係合ピン74に当接し、一旦後方側に向けて回動され、先端側の鈎部を該係合ピン74に係合させる位置に至ると、前方側に回動されて初期状態に復帰する。
【0153】上記イジェクトスライダ77が後方側にスライドすることにより、上記チャッキングフレーム84は、上記リリース操作ピン80により上記テーパカム部88を介して上方に向けて上記リリース位置まで回動操作され、上記ストッパ部材73の当接支持部106により、該リリース位置に保持される。
【0154】上記チャッキングフレーム84が上記リリース位置となることにより、上記光ディスク201は、上記ディスクリフタ板90上に載置されて、上記ディスクテーブル4より上方側に離間される。
【0155】そして、上記イジェクトスライダ77が後方側にスライドすることにより、上記ロックレバー46が回動操作され、このロックレバー46は、上記排出スライダ31に対する掛止を解除する。
【0156】上記ロックレバー46による掛止を解除された排出スライダ31は、上記排出用バネ29の付勢力により、図12において矢印C及び矢印Dで示すように、上記各ディスク排出ピン13,15が前方側に移動する方向に、上記各ディスク排出アーム12,14を回動操作する。
【0157】上記各ディスク排出アーム12,14は、図11及至図14に示すように、上記各ディスク排出ピン13,15を上記初期位置とするまで、図11及至図1313中矢印C及び矢印Dで示すように、回動操作される。
【0158】このとき、上記光ディスク201は、上記各ディスク排出ピン13,15に後縁部を押圧されて、図12及び図13中に矢印Zで示すように、上記スロット7を介して、上記外筐体の前方側に排出操作される。
【0159】上記各ディスク排出アーム12,14が上記各ディスク排出ピン13,15を上記初期位置とするまで回動操作されるとき、上記第2の切り換えレバー43は、先端側を上記第1の切り換えレバー19の被操作端21に当接させるが、一旦後方側に向けて回動され、先端側を該被操作端21に当接させない位置に至ると、前方側に回動されて初期状態に復帰する。したがって、このとき、上記第1の切り換えレバー19は、回動操作されない。
【0160】また、上記各ディスク排出アーム12,14が上記各ディスク排出ピン13,15を上記初期位置とするまで回動操作されるとき、上記第3の切り換えレバー40は、上記第1の切り換えレバー19に当接することはない。
【0161】上記各ディスク排出ピン13,15が上記初期位置となったとき、上記光ディスク201は、図14R>4に示すように、上記各ブレーキ部材97,97により両側側の周縁部を挟持され、前方側部分の略々半分の部分を上記スロット7を介して上記外筐体の前方側に突出させた状態で停止する。
【0162】そして、図15及び図16において矢印Zで示すように、上記光ディスク201を上記スロット7を介して上記外筐体より前方側に抜き取ると、上記ディスク引き込みアーム54,56は、図15中矢印H及び矢印Jで示すように、上記引き込みバネ113の付勢力により上記各ディスク引き込みピン55,57を互いに接近させる方向に回動され、該光ディスク201を前方側に押し出す。
【0163】また、上記光ディスク201を上記外筐体より前方側に抜き取るとき、上記ディスク検知レバー62は、図15に示すように、上記初期位置に復帰する。このディスク検知レバー62は、上記光ディスク201が上記外筐体より前方側に抜き取られると、図16に示すように、上記ディスク検知ピン63により、上記引き込みスライダ51を、上記各ディスク引き込みアーム54,56が上記初期位置となる位置において保持する。このように、上記各ディスク引き込みアーム54,56が上記初期位置に復帰することにより、イジェクト操作が完了する。
【0164】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るディスクローディング機構においては、ディスク装着部の前方側に配設され基端側を回動可能に支持され先端側にディスク当接部材を有する左右一対のディスク引き込みアームは、これら引き込みアーム間に前方側より光ディスクが挿入されると、該ディスク当接部材を該光ディスクの周縁部に当接させ該光ディスクの移動に伴って引き込み用付勢部材の付勢力に抗して回動され、さらに、該各ディスク当接部材間の距離が該光ディスクの直径に相当する距離となった後に、該引き込み用付勢部材の付勢力により、該光ディスクをディスク装着部に向けて移動させる。
【0165】したがって、このディスクローディング機構においては、上記引き込み用付勢部材の付勢力によって、上記各ディスク引き込みアームを介して、上記光ディスクの所定位置までの搬送を行うことができる。
【0166】また、上記ディスクローディング機構において、上記各ディスク当接部材は、上記光ディスクの主面部に垂直である方向に突設されるとともに該光ディスクの周縁部に当接する側面部のディスク装着部側の部分に欠損部を有し該各ディスク引き込みアームが該光ディスクをディスク装着部に対向する位置に移動させたときにこの光ディスクの位置決めを行うものとした場合には、該光ディスクを該ディスク装着部に対向する位置において位置決めできるとともに、この光ディスクが該ディスク装着部に装着されたときには、この光ディスクより離間させることができる。
【0167】さらに、上述の各ディスクローディング機構において、上記ディスク装着部の後方側に位置し上記各ディスク引き込みアームが上記光ディスクを上記ディスク装着部に対向する位置に移動させたときに上記各ディスク当接部材と共働して該光ディスクを位置決めする位置決め部材を設けた場合には、該ディスク装着部に対向する位置において該光ディスクを正確に位置決めすることができる。
【0168】すなわち、本発明は、装置構成の簡素化、小型化、軽量化が可能となされ、消費電力の増加が抑えられ、特に、携帯用、屋外用として構成されるディスクプレーヤ装置に適用して好適なディスクローディング機構を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスクローディング機構を有するディスクプレーヤ装置の構成を示す分解斜視図である。
【図2】上記ディスクローディング機構のディスク引き込みアームの構成を示す斜視図である。
【図3】上記ディスクローディング機構のディスク排出アームの構成を示す斜視図である。
【図4】上記ディスクローディング機構の初期状態を示す平面図である。
【図5】上記ディスクローディング機構において光ディスクの挿入操作が開始された状態を示す平面図である。
【図6】上記ディスクローディング機構における光ディスクの挿入操作の途中の状態を示す平面図である。
【図7】上記ディスクローディング機構において光ディスクが挿入操作されディスク排出アームに対する操作が開始された状態を示す平面図である。
【図8】上記ディスクローディング機構において光ディスクが引き込まれディスク排出アームに対する操作が行われている状態を示す平面図である。
【図9】上記ディスクローディング機構において光ディスクが引き込まれディスク排出アームの付勢方向が反転した状態を示す平面図である。
【図10】上記ディスクローディング機構においてディスク排出アームの付勢方向が再び反転し掛止された状態を示す平面図である。
【図11】上記ディスクローディング機構においてディスクの排出操作が開始された状態を示す平面図である。
【図12】上記ディスクローディング機構においてディスク排出アームが光ディスクの排出を開始した状態を示す平面図である。
【図13】上記ディスクローディング機構においてディスク排出アームが光ディスクを排出している途中の状態を示す平面図である。
【図14】上記ディスクローディング機構においてディスク排出アームが光ディスクの排出を完了した状態を示す平面図である。
【図15】上記ディスクローディング機構においてディスク排出アームにより排出された光ディスクを外筐体外方に取り出している状態を示す平面図である。
【図16】上記ディスクローディング機構において光ディスクが取り出された後に復帰した初期状態を示す平面図である。
【符号の説明】
4 ディスクテーブル
5 光学ピックアップ装置
13,15 ディスク排出ピン
54,56 ディスク引き込みアーム
55,57 ディスク引き込みピン
59,61 支持孔
113 引き込みバネ
108 欠損部
201 光ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ディスク装着部の前方側に配設され、基端側を回動軸を介して回動可能に支持され、先端側にディスク当接部材を有する左右一対のディスク引き込みアームと、上記各ディスク引き込みアームの先端側がこれらディスク引き込みアーム間の中心に向かう方向に該各ディスク引き込みアームを回動付勢する引き込み用付勢部材とを備え、上記各ディスク引き込みアームは、前方側よりこれらディスク引き込みアーム間に光ディスクが挿入されたとき、この光ディスクの周縁部に上記ディスク当接部材を当接させ、このディスク当接部材を介して該光ディスクの移動に伴って上記引き込み用付勢部材の付勢力に抗して回動され、該各ディスク当接部材間の距離が該光ディスクの直径に相当する距離となった後、該引き込み用付勢部材の付勢力により、該各ディスク当接部材を介して、該光ディスクを上記ディスク装着部に向けて移動させることとなされたディスクローディング機構。
【請求項2】 各ディスク当接部材は、光ディスクの主面部に垂直である方向に突設されるとともに、該光ディスクの周縁部に当接する側面部のディスク装着部側の部分に欠損部を有し、該各ディスク引き込みアームが該光ディスクをディスク装着部に対向する位置に移動させたとき、この光ディスクの位置決めを行うこととなされた請求項1記載のディスクローディング機構。
【請求項3】 ディスク装着部の後方側に位置し、各ディスク引き込みアームが光ディスクをディスク装着部に対向する位置に移動させたとき、各ディスク当接部材と共働して該光ディスクを位置決めする位置決め部材を有する請求項1、または、請求項2記載のディスクローディング機構。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開平8−167209
【公開日】平成8年(1996)6月25日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−332352
【出願日】平成6年(1994)12月14日
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)