説明

ディスク再生装置およびディスク再生方法、並びにプログラム

【課題】確実に動作させると共に、電力損失をより低減し、発熱をより低減する。
【解決手段】電源部33は、6Vの電圧を供給する。電源部31は、6Vより高い8Vの電圧を供給する。マイクロコンピュータ35は、ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定し、ドライバIC12に供給する電圧として、再生のモードであると判定された場合、6Vの電圧を選択し、再生のモードでないと判定された場合、6Vより高い8Vの電圧を選択する。本発明は、光ディスクドライブに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスク再生装置およびディスク再生方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
CD(compact disc)やDVD(digital versatile disc)など各種の光ディスクを再生する光ディスクドライブが広く使用されている。フォーカスアクチュエータコイルおよびトラッキングアクチュエータコイルを含む光ピックアップ、並びにスレッドモータ、スピンドルモータ、およびディスク搬送モータにブラシ付きモータを使用する光ディスクドライブにおいて、これらのコイルやモータを駆動する手段として、オペアンプタイプであるBTL(bridged transless)方式のドライバIC(integrated circuit)を採用するのが一般的である。
【0003】
図9は、ドライバICの構成を示す図である。ドライバIC101は、フォーカスコイル102、トラッキングコイル103、スピンドルモータ104、スレッドモータ105、およびディスク搬送モータ106を駆動する。フォーカスコイル102およびトラッキングコイル103は、光ピックアップ部に設けられている。
【0004】
ドライバIC101には、バッファ121−1〜バッファ121−5およびBTL出力部122−1〜BTL出力部122−5が設けられている。バッファ121−1〜バッファ121−5は、それぞれ、供給された制御信号を取得して、制御信号に応じた信号をBTL出力部122−1〜BTL出力部122−5のそれぞれに供給する。BTL出力部122−1は、バッファ121−1からの信号に応じて、フォーカスコイル102を駆動する。BTL出力部122−2は、バッファ121−2からの信号に応じて、トラッキングコイル103を駆動する。BTL出力部122−3は、バッファ121−3からの信号に応じて、スピンドルモータ104を駆動する。BTL出力部122−4は、バッファ121−4からの信号に応じて、スレッドモータ105を駆動する。BTL出力部122−5は、バッファ121−5からの信号に応じて、ディスク搬送モータ106を駆動する。
【0005】
従来のディスク再生装置には、スピンドルモータ手段と、モータ駆動手段と、ディスクに記録された情報を検出するピックアップ手段と、ピックアップ手段の検出信号に含まれる回転速度情報を検出する回転情報検出手段と、回転情報検出手段により検出された速度情報に基づいてモータ手段の回転速度を制御する速度制御手段と、ピックアップ手段をディスク上の半径方向において任意の位置へ位置決めするトラバース手段と、モータ駆動手段に電源を供給する複数の電源供給手段と、モータ駆動手段の駆動トランジスタの飽和電圧を検出する手段と、複数の電源供給手段を切り換える電力選択手段とを採用しているものもある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−273291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、BTL方式のドライバICを用いる場合、出力段トランジスタの電力損失で発生する発熱を考慮した設計が重要になる。特に、車載用途の場合、高温の環境下での使用の頻度が高いため、発熱によるドライバIC自身の定格に対する余裕度の減少、また熱の煽りによる周辺部品への悪影響が懸念される。よって、発熱低減のための1つの手段として電源電圧を下げることも有効であると考えられる。
【0008】
しかしながら、例えば、ディスクを搬送し、高い電圧の出力が必要な場合、如何なる動作状態においてもディスクを搬送するときに必要な電源電圧でドライバICの電源電圧が決まってしまい、ディスクを搬送するとき以外、例えば、ディスクを再生するときの発熱の低減は困難であった。
【0009】
そこで、本発明は、上記課題を解決すること、すなわち、確実に動作させると共に、電力損失をより低減し、発熱をより低減できるディスク再生装置およびディスク再生方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のディスク再生装置の一側面は、ディスクに記録されているデータを再生するディスク再生装置であって、第1の電圧を供給する第1の電源と、第1の電圧より高い第2の電圧を供給する第2の電源と、ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定する判定手段と、ディスクを駆動する駆動部に供給する電圧として、再生のモードであると判定された場合、第1の電圧を選択し、再生のモードでないと判定された場合、第2の電圧を選択する選択手段とを有するものとされている。
【0011】
また、本発明のディスク再生装置の一側面は、上述の構成に加えて、判定手段が、ディスク再生装置を起動する場合、ディスクをロードする場合、サーチする場合、またはディスクをイジェクトする場合が、再生のモードでないと判定するものとされている。
【0012】
さらに、本発明のディスク再生装置の一側面は、上述の構成に加えて、第1の電圧より低い第3の電圧を供給する第3の電源をさらに設け、判定手段が、再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードであるか否かを判定し、選択手段が、駆動部に供給する電圧として、再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードでないと判定されたとき、第1の電圧を選択し、再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードであると判定されたとき、第3の電圧を選択するものとされている。
【0013】
さらにまた、本発明のディスク再生装置の一側面は、上述の構成に加えて、判定手段が、振動が発生した場合、ディスクに傷がある場合、またはディスクに面振れ若しくは偏芯がある場合、通常の再生のモードでないと判定するものとされている。
【0014】
また、本発明のディスク再生方法の一側面は、第1の電圧を供給する第1の電源と、第1の電圧より高い第2の電圧を供給する第2の電源と、ディスクを駆動する駆動部と、判定手段と、選択手段とを備え、ディスクに記録されているデータを再生するディスク再生装置のディスク再生方法であって、判定手段により、ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定する判定ステップと、選択手段により、駆動部に供給する電圧として、再生のモードであると判定された場合、第1の電圧を選択し、再生のモードでないと判定された場合、第2の電圧を選択する選択ステップとを含むものとされている。
【0015】
さらに、本発明のプログラムの一側面は、第1の電圧を供給する第1の電源と、上記第1の電圧より高い第2の電圧を供給する第2の電源と、ディスクを駆動する駆動部とを備えるディスク再生装置であって、上記ディスクに記録されているデータを再生するディスク再生装置を制御するコンピュータに、ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定する判定ステップと、駆動部に供給する電圧として、再生のモードであると判定された場合、第1の電圧を選択し、再生のモードでないと判定された場合、第2の電圧を選択する選択ステップとを含む処理を行わせるものとされている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一側面によれば、確実に動作させると共に、電力損失をより低減し、発熱をより低減できるディスク再生装置およびディスク再生方法、並びにプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】ディスク再生装置の構成の例を示すブロック図である。
【図2】プログラムを実行するマイクロコンピュータ35によって実現される機能の構成の例を示すブロック図である。
【図3】電源切り換え部11による、ドライバIC12への電源の制御の詳細の例を説明する図である。
【図4】電源制御の処理を説明するフローチャートである。
【図5】ディスク再生装置の構成の他の例を示すブロック図である。
【図6】プログラムを実行するマイクロコンピュータ77によって実現される機能の構成の例を示すブロック図である。
【図7】電源切り換え部61による、ドライバIC12への電源の制御の詳細を説明する図である。
【図8】電源制御の処理を説明するフローチャートである。
【図9】ドライバICの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態のディスク再生装置について、図1〜図8を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、ディスク再生装置の構成の例を示すブロック図である。ディスク再生装置は、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスク、CD若しくはDVDなどの光ディスク、または光磁気ディスクなどのディスクに記録されているデータを再生する。以下、ディスク再生装置が、光ディスクであるディスクに記録されているデータを再生するものとして説明する。
【0020】
ディスク再生装置は、電源切り換え部11、ドライバIC12、フォーカスコイル13、トラッキングコイル14、スピンドルモータ15、スレッドモータ16、およびディスク搬送モータ17を備える。
【0021】
電源切り換え部11は、ディスク再生装置の動作モードに応じて、ドライバIC12に供給する電源の電圧を切り換える。ここで、動作モードは、ディスク再生装置の起動、ディスクをディスク再生装置に装着するディスクのロード、ディスクに記録されているデータの再生、ディスクに記録されているデータのサーチ、ディスクをイジェクト(排出)するモードなどである。ドライバIC12は、外部から供給される制御信号に応じて、フォーカスコイル13、トラッキングコイル14、スピンドルモータ15、スレッドモータ16、およびディスク搬送モータ17のそれぞれに、電圧および電流を供給して、フォーカスコイル13およびトラッキングコイル14に励磁させることで、ディスクに記録されているデータを読み取るピックアップを駆動し、また、スピンドルモータ15、スレッドモータ16、およびディスク搬送モータ17を駆動する。
【0022】
フォーカスコイル13は、ピックアップのフォーカスレンズの位置を変えることにより、ピックアップから照射される光のビームをディスクの記録層にフォーカスさせる。トラッキングコイル14は、ピックアップから照射される光のビームを、ディスクの記録層に形成され、1列に配置されるピットなどからなるトラックに追従させる。スピンドルモータ15は、ディスクを回転させる。スレッドモータ16は、トラックに対して横切る方向にピックアップを移動させる。ディスク搬送モータ17は、ディスクをロードさせるか、またはディスクをイジェクトさせる機構を駆動する。
【0023】
ドライバIC12、フォーカスコイル13、トラッキングコイル14、スピンドルモータ15、スレッドモータ16、およびディスク搬送モータ17は、ディスクを駆動する駆動部の一例である。
【0024】
電源切り換え部11は、電源部31、リレー32、電源部33、リレー34、およびマイクロコンピュータ35からなる。電源部31は、外部から供給される電源の電圧を、8Vの電圧に変換して、8Vの電圧をリレー32に供給する。リレー32は、マイクロコンピュータ35の制御に応じて、接点を閉じるか、接点を開く。すなわち、リレー32が接点を閉じた場合、電源部31から供給される8Vの電圧がドライバIC12に供給され、リレー32が接点を開いた場合、電源部31から供給される8Vの電圧がドライバIC12に供給されない。
【0025】
電源部33は、外部から供給される電源の電圧を、6Vの電圧に変換して、6Vの電圧をリレー34に供給する。リレー34は、マイクロコンピュータ35の制御に応じて、接点を閉じるか、接点を開く。すなわち、リレー34が接点を閉じた場合、電源部33から供給される6Vの電圧がドライバIC12に供給され、リレー34が接点を開いた場合、電源部33から供給される6Vの電圧がドライバIC12に供給されない。
【0026】
以下、リレー32またはリレー34のそれぞれの接点が閉じられることを、リレー32またはリレー34がオンすると称し、リレー32またはリレー34のそれぞれの接点が開かれることを、リレー32またはリレー34がオフすると称する。さらに、以下、リレー32がオンされて、ドライバIC12に電源部31からの8Vの電圧が供給されることを、8Vの電源をオンにすると称し、リレー32がオフされて、ドライバIC12に電源部31からの8Vの電圧が供給されないことを、8Vの電源をオフにすると称する。同様に、以下、リレー34がオンされて、ドライバIC12に電源部33からの6Vの電圧が供給されることを、6Vの電源をオンにすると称し、リレー34がオフされて、ドライバIC12に電源部33からの6Vの電圧が供給されないことを、6Vの電源をオフにすると称する。
【0027】
マイクロコンピュータ35は、いわゆる組み込み型のマイクロコンピュータであり、内蔵されているROMまたはRAMに記憶されているプログラムを実行して、ディスク再生装置の全体を制御する制御部(図示せず)から供給される、動作モードを示す動作モード信号に応じて、電源切り換え部11を制御する。なお、動作モード信号は、ドライバIC12から供給されるようにしてもよい。
【0028】
なお、電源切り換え部11は、1つの部品またはICとして構成するようにしてもよい。
【0029】
図2は、プログラムを実行するマイクロコンピュータ35によって実現される機能の構成の例を示すブロック図である。マイクロコンピュータ35がプログラムを実行することにより、判定部51および電源制御部52が実現される。
【0030】
判定部51は、ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定する。電源制御部52は、リレー32またはリレー34を制御し、ドライバIC12に供給する電圧として、再生のモードであると判定された場合、電源部33から供給される6Vの電圧を選択し、再生のモードでないと判定された場合、電源部31から供給される8Vの電圧を選択する。
【0031】
図3は、電源切り換え部11による、ドライバIC12への電源の制御の詳細の例を説明する図である。図3において、1番上の行は、動作モードを示し、上から2番目の行は、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性が有るか無いかを示し、上から3番目の行は、ドライバIC12に供給される電圧を示す。また、図3において、1の番号が付されている、上から4番目の行は、フォーカスドライブ制御がなされるか否かを示し、2の番号が付されている、上から5番目の行は、トラッキングドライブ制御がなされるか否かを示し、3の番号が付されている、上から6番目の行は、スレッドドライブ制御がなされるか否かを示し、4の番号が付されている、上から7番目の行は、スピンドルドライブ制御がなされるか否かを示し、5の番号が付されている、上から8番目の行は、ディスク搬送制御がなされるか否かを示す。なお、スピンドルドライブ制御は、CLV(constant linear velocity)制御が行われる場合を対象とする。
【0032】
すなわち、動作モードが、ディスクをディスク再生装置に装着するディスクのロード(以下、ディスクロードと称する)である場合、フォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、スレッドドライブ制御、およびスピンドルドライブ制御はなされず、ディスク搬送制御がなされるので、ディスク搬送制御がなされることから、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性があり、ドライバIC12には8Vの電圧が供給され、6Vの電圧は供給されない。
【0033】
また、動作モードが、ディスク再生装置の起動(以下、単に、起動と称する)である場合、フォーカスサーチであるフォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、スレッドドライブ制御、およびモータ加速であるスピンドルドライブ制御がなされ、ディスク搬送制御がなされず、フォーカスドライブ制御においてフォーカスサーチがなされ、スピンドルドライブ制御においてモータ加速の制御がなされることから、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性があり、ドライバIC12には8Vの電圧が供給され、6Vの電圧は供給されない。
【0034】
さらに、動作モードが、ディスクに記録されているデータの再生(以下、ディスク再生と称する)である場合、フォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、スレッドドライブ制御、およびスピンドルドライブ制御がなされ、ディスク搬送制御がなされないので、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性はなく、ドライバIC12には6Vの電圧が供給され、8Vの電圧は供給されない。
【0035】
さらにまた、動作モードが、ディスクに記録されているデータのサーチ(以下、単に、サーチと称する)である場合、フォーカスドライブ制御、レンズキックであるトラッキングドライブ制御、強制送りであるスレッドドライブ制御、および加減速であるスピンドルドライブ制御がなされ、ディスク搬送制御がなされず、トラッキングドライブ制御においてレンズキックがなされ、スレッドドライブ制御において強制送りがなされ、スピンドルドライブ制御において加減速の制御がなされることから、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性があり、ドライバIC12には8Vの電圧が供給され、6Vの電圧は供給されない。
【0036】
また、動作モードが、ディスクのイジェクト(以下、ディスクイジェクトと称する)である場合、フォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、スレッドドライブ制御、およびスピンドルドライブ制御はなされず、ディスク搬送制御がなされるので、ディスク搬送制御がなされることから、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性があり、ドライバIC12には8Vの電圧が供給され、6Vの電圧は供給されない。
【0037】
次に、図4のフローチャートを参照して、電源制御の処理を説明する。ステップS11において、判定部51は、動作モード信号を参照して、ディスクロードの動作モードであるか否かを判定する。ステップS11において、ディスクロードの動作モードであると判定された場合、ディスクロードでは、駆動部においてより大きな出力が必要なので、駆動部により高い電圧を供給するために、手続きはステップS12に進み、電源制御部52は、8Vの電源をオンにして、6Vの電源をオフにして、手続きはステップS11に戻る。
【0038】
すなわち、ステップS12において、電源制御部52は、リレー32をオンさせて、ドライバIC12に電源部31からの8Vの電圧を供給させ、リレー34をオフさせて、電源部33からの6Vの電圧のドライバIC12への供給を遮断する。
【0039】
ステップS11において、ディスクロードの動作モードでないと判定された場合、手続きはステップS13に進み、判定部51は、動作モード信号を参照して、起動の動作モードであるか否かを判定する。ステップS13において、起動の動作モードであると判定された場合、起動では、駆動部においてより大きな出力が必要なので、駆動部により高い電圧を供給するために、手続きはステップS12に進み、電源制御部52は、8Vの電源をオンにして、6Vの電源をオフにして、手続きはステップS11に戻る。
【0040】
ステップS13において、起動の動作モードでないと判定された場合、手続きはステップS14に進み、判定部51は、動作モード信号を参照して、ディスク再生の動作モードであるか否かを判定する。ステップS14において、ディスク再生の動作モードであると判定された場合、ディスク再生の動作モードでは、より低い電圧でも駆動部において制御に必要な出力が確保できるので、手続きはステップS15に進み、電源制御部52は、6Vの電源をオンにして、8Vの電源をオフにして、手続きはステップS11に戻る。
【0041】
すなわち、ステップS15において、電源制御部52は、リレー34をオンさせて、ドライバIC12に電源部33からの6Vの電圧を供給させ、リレー32をオフさせて、電源部31からの8Vの電圧のドライバIC12への供給を遮断する。
【0042】
ステップS14において、ディスク再生の動作モードでないと判定された場合、手続きはステップS16に進み、判定部51は、動作モード信号を参照して、サーチの動作モードであるか否かを判定する。ステップS16において、サーチの動作モードであると判定された場合、サーチでは、駆動部においてより大きな出力が必要なので、駆動部により高い電圧を供給するために、手続きはステップS12に進み、電源制御部52は、8Vの電源をオンにして、6Vの電源をオフにして、手続きはステップS11に戻る。
【0043】
ステップS16において、サーチの動作モードでないと判定された場合、手続きはステップS17に進み、判定部51は、動作モード信号を参照して、ディスクイジェクトの動作モードであるか否かを判定する。ステップS17において、ディスクイジェクトの動作モードであると判定された場合、ディスクイジェクトでは、駆動部においてより大きな出力が必要なので、駆動部により高い電圧を供給するために、手続きはステップS12に進み、電源制御部52は、8Vの電源をオンにして、6Vの電源をオフにして、手続きはステップS11に戻る。
【0044】
ステップS17において、ディスクイジェクトの動作モードでないと判定された場合、動作モードが判定できなかったので、ドライバIC12に供給される電圧を変更することなく、手続きはステップS11に戻る。
【0045】
このように、ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かが判定され、ディスクを駆動する駆動部に供給する電圧として、再生のモードであると判定された場合、6Vの電圧が選択され、再生のモードでないと判定された場合、6Vより高い8Vの電圧が選択される。
【0046】
また、電源電圧の切り換えをより細分化することもできる。この場合、所定の数の異なる電圧を用いることができる。以下に、振動、傷、およびディスク変動を検出して、3段階の異なる電圧を用いる例について説明する。
【0047】
図5は、ディスク再生装置の構成の他の例を示すブロック図である。
【0048】
図5に示されるディスク再生装置は、電源切り換え部61、ドライバIC12、フォーカスコイル13、トラッキングコイル14、スピンドルモータ15、スレッドモータ16、およびディスク搬送モータ17を備える。図1に示すディスク再生装置と同様の部分には、同一の符号を付してあり、その説明は省略する。
【0049】
電源切り換え部61は、ディスク再生装置の動作モードに応じて、ドライバIC12に供給する電源の電圧を切り換える。
【0050】
電源切り換え部61は、電源部71、リレー72、電源部73、リレー74、電源部75、リレー76、およびマイクロコンピュータ77からなる。電源部71は、外部から供給される電源の電圧を、8Vの電圧に変換して、8Vの電圧をリレー72に供給する。リレー72は、マイクロコンピュータ77の制御に応じて、接点を閉じるか、接点を開く。すなわち、リレー72が接点を閉じた場合、電源部71から供給される8Vの電圧がドライバIC12に供給され、リレー72が接点を開いた場合、電源部71から供給される8Vの電圧がドライバIC12に供給されない。
【0051】
電源部73は、外部から供給される電源の電圧を、6Vの電圧に変換して、6Vの電圧をリレー74に供給する。リレー74は、マイクロコンピュータ77の制御に応じて、接点を閉じるか、接点を開く。すなわち、リレー74が接点を閉じた場合、電源部73から供給される6Vの電圧がドライバIC12に供給され、リレー74が接点を開いた場合、電源部73から供給される6Vの電圧がドライバIC12に供給されない。
【0052】
電源部75は、外部から供給される電源の電圧を、5Vの電圧に変換して、5Vの電圧をリレー76に供給する。リレー76は、マイクロコンピュータ77の制御に応じて、接点を閉じるか、接点を開く。すなわち、リレー76が接点を閉じた場合、電源部75から供給される5Vの電圧がドライバIC12に供給され、リレー76が接点を開いた場合、電源部75から供給される5Vの電圧がドライバIC12に供給されない。
【0053】
以下、リレー72、リレー74、またはリレー76の接点が閉じられることを、リレー72、リレー74、またはリレー76がオンすると称し、リレー72、リレー74、またはリレー76の接点が開かれることを、リレー72、リレー74、またはリレー76がオフすると称する。
【0054】
また、以下において、リレー72がオンされて、ドライバIC12に電源部71からの8Vの電圧が供給されることを、8Vの電源をオンにすると称し、リレー72がオフされて、ドライバIC12に電源部71からの8Vの電圧が供給されないことを、8Vの電源をオフにすると称する。同様に、以下において、リレー74がオンされて、ドライバIC12に電源部73からの6Vの電圧が供給されることを、6Vの電源をオンにすると称し、リレー74がオフされて、ドライバIC12に電源部73からの6Vの電圧が供給されないことを、6Vの電源をオフにすると称する。さらに、以下、リレー76がオンされて、ドライバIC12に電源部75からの5Vの電圧が供給されることを、5Vの電源をオンにすると称し、リレー76がオフされて、ドライバIC12に電源部75からの5Vの電圧が供給されないことを、5Vの電源をオフにすると称する。
【0055】
マイクロコンピュータ77は、いわゆる組み込み型のマイクロコンピュータであり、内蔵されているROMまたはRAMに記憶されているプログラムを実行して、ディスク再生装置の全体を制御する制御部(図示せず)から供給される動作モード信号、振動検出信号、傷検出信号、およびディスク変動信号に応じて、電源切り換え部61を制御する。振動検出信号は、加速度センサなどによる、ディスク再生装置の振動またはディスクの振動の検出の結果を示す。傷検出信号は、ピックアップから出力される読み取り信号の復号におけるバーストエラーの発生などに応じて生成されるものであり、ディスクの傷の検出の結果を示す。ディスク変動信号は、ピックアップから出力される読み取り信号の変動の抽出などにより検出される、ディスクの面の振れまたは偏芯などのディスクの変動を示す。
【0056】
なお、電源切り換え部61は、1つの部品またはICとして構成するようにしてもよい。
【0057】
図6は、プログラムを実行するマイクロコンピュータ77によって実現される機能の構成の例を示すブロック図である。マイクロコンピュータ77がプログラムを実行することにより、判定部91、電源制御部92、および検出部93が実現される。
【0058】
判定部91は、ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定する。また、判定部91は、再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードであるか否かを判定する。
【0059】
電源制御部92は、リレー72、リレー74、およびリレー76を制御し、ドライバIC12に供給する電圧として、再生のモードでないと判定された場合、電源部71から供給される8Vの電圧を選択し、再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードでないと判定されたとき、電源部73から供給される6Vの電圧を選択し、再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードであると判定されたとき、電源部75から供給される5Vの電圧を選択する。
【0060】
検出部93は、動作モード信号、振動検出信号、傷検出信号、およびディスク変動信号を取得して、振動の発生、ディスクの傷、またはディスクの変動を検出する。
【0061】
図7は、電源切り換え部61による、ドライバIC12への電源の制御の詳細を説明する図である。なお、電源切り換え部61において、図3に示されるドライバIC12への電源の制御と同じ制御に加えて、図7に示されるドライバIC12への電源の制御が行われる。以下において、電源切り換え部61において行われる、図3を参照して説明したドライバIC12への電源の制御と同じ制御の説明は省略する。
【0062】
図7において、1番上の行は、動作モードを示し、上から2番目の行は、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性が有るか無いかを示し、上から3番目の行は、ドライバIC12に供給される電圧を示す。また、図7において、1の番号が付されている、上から4番目の行は、フォーカスドライブ制御がなされるか否かを示し、2の番号が付されている、上から5番目の行は、トラッキングドライブ制御がなされるか否かを示し、3の番号が付されている、上から6番目の行は、スレッドドライブ制御がなされるか否かを示し、4の番号が付されている、上から7番目の行は、スピンドルドライブ制御がなされるか否かを示し、5の番号が付されている、上から8番目の行は、ディスク搬送制御がなされるか否かを示す。
【0063】
すなわち、動作モードが、ディスクに記録されているデータの再生であり、通常の再生である場合、フォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、スレッドドライブ制御、およびスピンドルドライブ制御がなされ、ディスク搬送制御がなされないので、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性はなく、ドライバIC12には5Vの電圧が供給され、6Vまたは8Vの電圧は供給されない。
【0064】
また、動作モードが、ディスクに記録されているデータの再生であり、振動が発生した場合、フォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、スレッドドライブ制御、およびスピンドルドライブ制御がなされ、ディスク搬送制御がなされず、振動の発生に対応して、トラッキングドライブ制御およびスピンドルドライブ制御において、トラックへの追従をより強化し、ディスクの回転の変動をより抑制する必要があるので、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性があり、ドライバIC12には6Vの電圧が供給され、5Vまたは8Vの電圧は供給されない。
【0065】
さらに、動作モードが、ディスクに記録されているデータの再生であり、ディスクに傷がある場合、フォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、スレッドドライブ制御、およびスピンドルドライブ制御がなされ、ディスク搬送制御がなされず、ディスクの傷に対応して、フォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、およびスピンドルドライブ制御において、ピットおよびトラックへの追従をより強化し、ディスクの回転をより一定に保つ必要があるので、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性があり、ドライバIC12には6Vの電圧が供給され、5Vまたは8Vの電圧は供給されない。
【0066】
さらにまた、動作モードが、ディスクに記録されているデータの再生であり、ディスクに変動がある場合、フォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、スレッドドライブ制御、およびスピンドルドライブ制御がなされ、ディスク搬送制御がなされず、ディスクの傷に対応して、フォーカスドライブ制御、トラッキングドライブ制御、およびスピンドルドライブ制御において、ピットおよびトラックへの追従をより強化し、ディスクの回転をより一定に保つ必要があるので、ドライバIC12の出力段のダイナミックレンジの拡張の必要性があり、ドライバIC12には6Vの電圧が供給され、5Vまたは8Vの電圧は供給されない。
【0067】
次に、図8のフローチャートを参照して、電源制御の処理を説明する。ステップS31において、判定部91は、動作モード信号を参照して、ディスクロードの動作モードであるか否かを判定する。ステップS31において、ディスクロードの動作モードであると判定された場合、手続きはステップS32に進み、電源制御部92は、8Vの電源をオンにして、5Vの電源と6Vの電源とをオフにして、手続きはステップS31に戻る。
【0068】
すなわち、ステップS32において、電源制御部92は、リレー72をオンさせて、ドライバIC12に電源部71からの8Vの電圧を供給させ、リレー74とリレー76とをオフさせて、電源部73からの6Vの電圧と電源部75からの5Vの電圧のドライバIC12への供給を遮断する。
【0069】
ステップS31において、ディスクロードの動作モードでないと判定された場合、手続きはステップS33に進み、判定部91は、動作モード信号を参照して、起動の動作モードであるか否かを判定する。ステップS33において、起動の動作モードであると判定された場合、手続きはステップS32に進み、電源制御部92は、8Vの電源をオンにして、5Vの電源と6Vの電源とをオフにして、手続きはステップS31に戻る。
【0070】
ステップS33において、起動の動作モードでないと判定された場合、手続きはステップS34に進み、判定部91は、動作モード信号を参照して、ディスク再生の動作モードであるか否かを判定する。ステップS34において、ディスク再生の動作モードであると判定された場合、手続きはステップS35に進み、判定部91は、検出部93による、振動の検出、傷の検出、またはディスク変動の検出の結果を参照して、振動が検出されず、傷が検出されず、またディスク変動が検出されていないか否か、すなわち、通常に再生されているか否かを判定する。ステップS35において、通常に再生されていると判定された場合、手続きはステップS36に進み、電源制御部92は、5Vの電源をオンにして、6Vの電源と8Vの電源とをオフにして、手続きはステップS31に戻る。
【0071】
すなわち、ステップS36において、電源制御部92は、リレー76をオンさせて、ドライバIC12に電源部75からの5Vの電圧を供給させ、リレー72およびリレー74をオフさせて、電源部71からの8Vの電圧および電源部73からの6Vの電圧のドライバIC12への供給を遮断する。
【0072】
ステップS35において、通常に再生されていないと判定された場合、手続きはステップS37に進み、判定部91は、検出部93による検出の結果を参照して、振動の発生が検出されたか否かを判定する。ステップS37において、振動の発生が検出されたと判定された場合、手続きはステップS38に進み、電源制御部92は、6Vの電源をオンにして、5Vの電源と8Vの電源とをオフにして、手続きはステップS31に戻る。
【0073】
すなわち、ステップS38において、電源制御部92は、リレー74をオンさせて、ドライバIC12に電源部73からの6Vの電圧を供給させ、リレー72およびリレー76をオフさせて、電源部71からの8Vの電圧および電源部75からの5Vの電圧のドライバIC12への供給を遮断する。
【0074】
ステップS37において、振動の発生が検出されていないと判定された場合、手続きはステップS39に進み、判定部91は、検出部93による検出の結果を参照して、再生されているディスクに傷が検出されたか否かを判定する。ステップS39において、再生されているディスクに傷が検出された場合、手続きはステップS38に進み、電源制御部92は、6Vの電源をオンにして、5Vの電源と8Vの電源とをオフにして、手続きはステップS31に戻る。
【0075】
ステップS39において、再生されているディスクに傷が検出されていないと判定された場合、手続きはステップS40に進み、判定部91は、検出部93による検出の結果を参照して、面振れや偏芯などのディスク変動が検出されたか否かを判定する。ステップS40において、ディスク変動が検出された場合、手続きはステップS38に進み、電源制御部92は、6Vの電源をオンにして、5Vの電源と8Vの電源とをオフにして、手続きはステップS31に戻る。
【0076】
ステップS40において、ディスク変動が検出されなかった場合、動作モードが判定できなかったので、ドライバIC12に供給される電圧を変更することなく、手続きはステップS31に戻る。
【0077】
ステップS34において、ディスク再生の動作モードでないと判定された場合、手続きはステップS41に進み、判定部91は、動作モード信号を参照して、サーチの動作モードであるか否かを判定する。ステップS41において、サーチの動作モードであると判定された場合、手続きはステップS32に進み、電源制御部92は、8Vの電源をオンにして、5Vの電源と6Vの電源とをオフにして、手続きはステップS31に戻る。
【0078】
ステップS41において、サーチの動作モードでないと判定された場合、手続きはステップS42に進み、判定部91は、動作モード信号を参照して、ディスクイジェクトの動作モードであるか否かを判定する。ステップS42において、ディスクイジェクトの動作モードであると判定された場合、手続きはステップS32に進み、電源制御部92は、8Vの電源をオンにして、5Vの電源と6Vの電源とをオフにして、手続きはステップS31に戻る。
【0079】
ステップS42において、ディスクイジェクトの動作モードでないと判定された場合、動作モードが判定できなかったので、ドライバIC12に供給される電圧を変更することなく、手続きはステップS31に戻る。
【0080】
このように、ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かが判定され、再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードであるか否かが判定され、ディスクを駆動する駆動部に供給する電圧として、再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードでないと判定されたとき、6Vの電圧が選択され、再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードであると判定されたとき、6Vより低い5Vの電圧が選択される。
【0081】
なお、5V、6V、および8Vは、電圧の一例であり、任意の電圧を用いることができる。
【0082】
このように、動作モードにより、ドライバIC12の電源電圧を切り換えることにより、最も動作頻度の高い、ディスク再生時は電源電圧を下げて、ドライバIC12の電力損失を低減でき、また、その結果、ドライバIC12の発熱を低減することができる。
【0083】
以上のように、ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定し、ディスクを駆動する駆動部に供給する電圧として、再生のモードであると判定された場合、第1の電圧を選択し、再生のモードでないと判定された場合、第1の電圧より高い第2の電圧を選択するようにした場合、確実に動作させると共に、電力損失をより低減し、発熱をより低減することができる。
【0084】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0085】
プログラムは、リムーバブルメディアをドライブに装着することにより、コンピュータの一例であるマイクロコンピュータ35またはマイクロコンピュータ77に内蔵されているROMまたはRAMに記憶することで、マイクロコンピュータ35またはマイクロコンピュータ77にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部で受信し、マイクロコンピュータ35またはマイクロコンピュータ77に内蔵されているROMまたはRAMに記憶することで、マイクロコンピュータ35またはマイクロコンピュータ77にインストールすることができる。その他、プログラムは、マイクロコンピュータ35またはマイクロコンピュータ77に内蔵されているROMまたはRAMにあらかじめ記憶しておくことで、マイクロコンピュータ35またはマイクロコンピュータ77にあらかじめインストールしておくことができる。
【0086】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0087】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0088】
11…電源切り換え部、12…ドライバIC、13…フォーカスコイル、14…トラッキングコイル、15…スピンドルモータ、16…スレッドモータ、17…ディスク搬送モータ、31…電源部、32…リレー、33…電源部、34…リレー、35…マイクロコンピュータ、51…判定部、52…電源制御部、61…電源切り換え部、71…電源部、72…リレー、73…電源部、74…リレー、75…電源部、76…リレー、77…マイクロコンピュータ、91…判定部、92…電源制御部、93…検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクに記録されているデータを再生するディスク再生装置において、
第1の電圧を供給する第1の電源と、
上記第1の電圧より高い第2の電圧を供給する第2の電源と、
上記ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定する判定手段と、
上記ディスクを駆動する駆動部に供給する電圧として、上記再生のモードであると判定された場合、上記第1の電圧を選択し、上記再生のモードでないと判定された場合、上記第2の電圧を選択する選択手段と
を有することを特徴とするディスク再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載のディスク再生装置において、
前記判定手段は、前記ディスク再生装置を起動する場合、前記ディスクをロードする場合、前記サーチする場合、または前記ディスクをイジェクトする場合、前記再生のモードでないと判定する
ことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項3】
請求項1に記載のディスク再生装置において、
前記第1の電圧より低い第3の電圧を供給する第3の電源をさらに備え、
前記判定手段は、前記再生のモードであると判定された場合、通常の再生のモードであるか否かを判定し、
前記選択手段は、前記駆動部に供給する電圧として、前記再生のモードであると判定された場合、前記通常の再生のモードでないと判定されたとき、前記第1の電圧を選択し、前記再生のモードであると判定された場合、前記通常の再生のモードであると判定されたとき、前記第3の電圧を選択する
ことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項4】
請求項3に記載のディスク再生装置において、
前記判定手段は、振動が発生した場合、前記ディスクに傷がある場合、または前記ディスクに面振れ若しくは偏芯がある場合、前記通常の再生のモードでないと判定する
ことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項5】
第1の電圧を供給する第1の電源と、上記第1の電圧より高い第2の電圧を供給する第2の電源と、ディスクを駆動する駆動部と、判定手段と、選択手段とを備え、上記ディスクに記録されているデータを再生するディスク再生装置のディスク再生方法において、
上記判定手段により、上記ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定する判定ステップと、
上記選択手段により、上記駆動部に供給する電圧として、上記再生のモードであると判定された場合、上記第1の電圧を選択し、上記再生のモードでないと判定された場合、上記第2の電圧を選択する選択ステップと
を含むことを特徴とするディスク再生方法。
【請求項6】
第1の電圧を供給する第1の電源と、上記第1の電圧より高い第2の電圧を供給する第2の電源と、ディスクを駆動する駆動部とを備えるディスク再生装置であって、上記ディスクに記録されているデータを再生するディスク再生装置を制御するコンピュータに、
上記ディスクを駆動するモードが、再生のモードであるか否かを判定する判定ステップと、
上記駆動部に供給する電圧として、上記再生のモードであると判定された場合、上記第1の電圧を選択し、上記再生のモードでないと判定された場合、上記第2の電圧を選択する選択ステップと
を含む処理を行わせるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−205371(P2010−205371A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−52686(P2009−52686)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】