説明

デジタルコンテンツ販売装置及びデジタルコンテンツ販売方法

【課題】販売装置の操作に要する時間を抑制しつつデジタルコンテンツの販売効率を高めること。
【解決手段】販売装置10は、利用者からの購入処理を受けて、現金処理部36による決済を行ない、デジタルコンテンツをデジタルコンテンツサーバ12から取得するための情報をプリンタ38によって紙片に印字し、発券処理部37から発券する販売処理部22に加え、デジタルコンテンツ販売装置の設置場所などの情報を提供する案内情報提供部23や、デジタルコンテンツの概要についての情報提示を行なう概要表示部24、無料サンプルをデジタルコンテンツサーバ12から取得するための情報をプリンタ38によって紙片に印字し、発券処理部37から発券するサンプル提供部25を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、デジタルコンテンツ販売装置及びデジタルコンテンツ販売方法に関し、特に、デジタルコンテンツの販売効率を高めるデジタルコンテンツ販売装置及びデジタルコンテンツ販売方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストア等の店舗にデジタルコンテンツ販売装置を設置し、このデジタルコンテンツ販売装置を用いて動画、楽曲、ゲーム又は電子書籍等のデジタルコンテンツを利用者に販売するサービスが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、利用者がデジタルコンテンツを選択して購入金額を支払うと、購入されたデジタルコンテンツが携帯端末装置のメモリーカードに書き込まれるようにしたデジタルコンテンツ販売装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、デジタルコンテンツを販売するデジタルコンテンツ販売装置のソフトウェアを簡易的にバージョンアップする技術が開示されている。さらに、特許文献3には、デジタル書籍の違法コピーを抑制するとともに、その一部を無料で閲覧できるようにする技術が開示されている。
【0005】
この種のデジタルコンテンツ販売装置を用いる際には、通常は利用者登録又は月額会員登録を行う必要があるが、利用の都度利用した分だけ現金で課金する運用形態が求められている。利用者が利用者登録する際の個人情報の入力を望まないケース、利用頻度が不明確なために月額会員登録を望まないケース、購入履歴の存在を望まないケース、携帯電話機が会社契約のものであるケース等があるためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−163721号公報
【特許文献2】特開2002−288735号公報
【特許文献3】特開2004−280478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1及び2のものは、内容を把握しているデジタルコンテンツを利用者が購入する場合には有用であるが、内容を把握していないデジタルコンテンツを利用者が購入する場合には不向きである。このデジタルコンテンツ販売装置を用いたとしても、デジタルコンテンツの内容を把握できないからである。
【0008】
このため、特許文献3を用いることで、利用者がデジタルコンテンツの一部を無料で閲覧することも考えられるが、該利用者がデジタルコンテンツを閲覧している間は、他の利用者がデジタルコンテンツ販売装置を利用することができないため、結果的にデジタルコンテンツの販売効率が低下すると言う問題がある。
【0009】
特に、利用者が駅構内に配設されたデジタルコンテンツ販売装置を利用する場合には、電車待ちの短い時間でデジタルコンテンツを購入したいのが実情であるため、一人の利用者がデジタルコンテンツ販売装置を長時間占有するのは望ましくない。
【0010】
これらの事から、利用者一人一人によるデジタルコンテンツ販売装置の占有時間をいかに短くするか、いかにしてデジタルコンテンツ販売装置による販売効率を向上させるかと言う点が重要な課題となっている。
【0011】
本発明は、上記従来技術による課題を解決するためになされたものであって、利用者一人一人による装置占有時間を短くし、もってデジタルコンテンツの販売効率を高めることができるデジタルコンテンツ販売装置及びデジタルコンテンツ販売方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、デジタルコンテンツの販売を行うデジタルコンテンツ販売装置であって、利用者による入力操作を受け付ける入力操作受付手段と、前記入力操作受付手段により前記デジタルコンテンツのサンプルの要求操作を受け付けた場合に、前記サンプルを提供する提供先に係る提供先情報を報知する提供先情報報知手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記の発明において、前記提供先情報報知手段は、前記サンプルを提供するサーバのアドレスを印字した紙片を出力することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記の発明において、前記提供先情報報知手段は、前記サンプルを提供するサーバのアドレスを二次元バーコードとして印字した紙片を出力することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記の発明において、前記提供先情報報知手段は、前記サンプルに対応する有料デジタルコンテンツを指定する有料デジタルコンテンツ指定情報をさらに印字し、前記有料デジタルコンテンツ指定情報の入力を受け付ける指定情報受付手段と、前記指定情報受付手段によって受け付けた有料デジタルコンテンツの販売処理を行なう販売処理手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記の発明において、前記入力操作受付手段により、前記デジタルコンテンツの概要の要求操作を受け付けた場合に、前記デジタルコンテンツの概要を表示出力する概要表示手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上記の発明において、前記デジタルコンテンツ販売装置の設置場所の情報を提供する案内情報提供手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、上記の発明において、デジタルコンテンツの販売を行うデジタルコンテンツ販売方法であって、利用者による入力操作を受け付ける入力操作受付ステップと、前記入力操作受付ステップにより前記デジタルコンテンツのサンプルの要求操作を受け付けた場合に、前記サンプルを提供する提供先に係る提供先情報を報知する提供先情報報知ステップとを含んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、利用者による入力操作を受け付ける入力操作受付手段によってデジタルコンテンツのサンプルの要求操作を受け付けた場合に、サンプルを提供する提供先に係る提供先情報を報知するので、利用者は任意の場所でサンプルの提供先にアクセス可能となり、販売装置の操作に要する時間を抑制しつつデジタルコンテンツの販売効率を高めることができるという効果を奏する。
【0020】
また、本発明は、サンプルを提供するサーバのアドレスを印字した紙片を出力することとしたので、販売装置の操作に要する時間を抑制しつつデジタルコンテンツの販売効率を高めることができるという効果を奏する。
【0021】
また、本発明は、サンプルを提供するサーバのアドレスを二次元バーコードとして印字した紙片を出力することとしたので、販売装置の操作に要する時間を抑制し、簡易にサンプルを取得可能としてデジタルコンテンツの販売効率を高めることができるという効果を奏する。
【0022】
また、本発明は、サンプルに対応する有料デジタルコンテンツを指定する有料デジタルコンテンツ指定情報をさらに印字し、有料デジタルコンテンツ指定情報を受け付けて、有料デジタルコンテンツの販売処理を行なうこととしたので、販売装置の操作に要する時間を抑制しつつ有料デジタルコンテンツの販売効率を高めることができるという効果を奏する。
【0023】
また、本発明は、デジタルコンテンツの概要を表示出力可能としたので、利用者は多様な情報に基づいてデジタルコンテンツの購入を検討することができるため、デジタルコンテンツの販売効率を高めることができるという効果を奏する。
【0024】
また、本発明は、デジタルコンテンツ販売装置の設置場所の情報を提供するので、利用者を販売装置の場所まで誘導し、もってデジタルコンテンツの販売効率を高めることができるという効果を奏する。
【0025】
また、本発明は、利用者による入力操作を受け付ける入力操作受付ステップによってデジタルコンテンツのサンプルの要求操作を受け付けた場合に、サンプルを提供する提供先に係る提供先情報を報知するので、販売装置の操作に要する時間を抑制しつつデジタルコンテンツの販売効率を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本実施例にかかるデジタルコンテンツの販売システムの構成図である。
【図2】図2は、販売装置10の外観についての説明図である。
【図3】図3は、表示部33に表示されるデジタルコンテンツ選択画面の具体例を示す図である。
【図4】図4は、デジタルコンテンツを選択した時に表示される販売関連メニュー画面の具体例を示す図である。
【図5】図5は、無料サンプル購入券の具体例についての説明図である。
【図6】図6は、デジタルコンテンツデータベース41の具体例についての説明図である。
【図7】図7は、販売装置10の処理動作について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0027】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るデジタルコンテンツ販売装置及びデジタルコンテンツ販売方法の実施例を詳細に説明する。図1は、本実施例にかかるデジタルコンテンツの販売システムの構成図である。
【0028】
図1に示したデジタルコンテンツの販売システムは、デジタルコンテンツを販売するデジタルコンテンツ販売装置10(以下「販売装置10」と言う)、中継サーバ11及びデジタルコンテンツサーバ12を有する。
【0029】
販売装置10は、携帯端末装置向けのデジタルコンテンツを販売する装置である。具体的には、販売装置10は、駅の構内やコンビニエンスストアあるいは携帯端末装置の販売店等に設置され、各設置場所に応じたデジタルコンテンツを販売する。かかる販売装置10は、インターネット等の外部ネットワークを介してプロキシサーバである中継サーバ11に接続されている。
【0030】
中継サーバ11は、配信側データセンタに設置される図示しない認証サーバやデジタルコンテンツサーバ12へのアクセスを一元管理するサーバ装置であり、認証サーバやデジタルコンテンツサーバ12への不正なアクセスを遮断する役割を有する。中継サーバ11は、利用者が所持する携帯端末装置と無線通信網等の外部ネットワークを介して接続されるとともに、認証サーバやデジタルコンテンツサーバ12とインターネット等の外部ネットワークを介して接続されている。
【0031】
デジタルコンテンツサーバ12は、複数のデジタルコンテンツを保有するサーバ装置であり、携帯端末装置に対して中継サーバ11経由でデジタルコンテンツをダウンロードさせる。
【0032】
販売装置10は、制御部20と、通信インタフェース30と、リーダライタ31と、操作・表示部32と、画像処理部35と、現金処理部36と、発見処理部37と、プリンタ38とを有する。通信インタフェース30は、中継サーバ11との間で各種データの送受信を行う通信デバイスである。
【0033】
リーダライタ31は、利用者が所持する携帯端末装置との間で近距離無線通信を行うデバイスである。具体的には、リーダライタ31は、利用者によるかざし操作によって通信リンクが確立した携帯端末装置から機種情報や携帯IDを読み取り、制御部20から各種データを携帯端末装置に送信する。
【0034】
操作・表示部32は、LCD(Liquid Crystal Display)などによって実現される表示部33と、タッチパネルなどによって実現される入力部34とを有する。操作・表示部32は、各種の画面の表示や、選択された情報の制御部20への入力を行なうデバイスである。操作・表示部32は、デジタルコンテンツの選択画面を表示し、利用者によってデジタルコンテンツの選択操作を受け付けると、選択されたデジタルコンテンツを制御部20に渡す。
【0035】
画像処理部35は、携帯端末装置の表示部に表示出力された二次元バーコードや紙片に印字された二次元バーコードなどを画像認識によって認識し、認識結果を制御部20に出力するデバイスである。現金処理部36は、貨幣の投入や排出を行なうデバイスである。発券処理部37は、プリンタ38によって各種情報が印字された紙片を排出するデバイスである。
【0036】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)とメモリなどによって実現され、販売装置10の各種動作を制御する。制御部20は、本実施例において重要な機能部として、表示制御部21と、販売処理部22と、案内情報提供部23と、概要表示部24と、サンプル提供部25とを有する。
【0037】
表示制御部21は、入力部34からの操作入力を受けて、表示部33への表示内容を制御する。具体的には、販売可能なデジタルコンテンツに関する情報、無料サンプルに関する情報、デジタルコンテンツの概要についての情報並びに販売装置10の設置場所の情報などを表示出力する。
【0038】
販売処理部22は、デジタルコンテンツの販売処理を行なう処理部である。具体的には、利用者からの購入処理を受けて、現金処理部36による決済を行ない、デジタルコンテンツをデジタルコンテンツサーバ12から取得するための情報をプリンタ38によって紙片に印字し、発券処理部37から発券する。また、携帯端末装置がリーダライタ31と通信可能であれば、紙片への印字ではなく、リーダライタ31による通信を介してデジタルコンテンツをデジタルコンテンツサーバ12から取得するための情報を送信することもできる。
【0039】
案内情報提供部23は、デジタルコンテンツ販売装置の設置場所などの情報を提供する案内情報提供手段である。概要表示部24は、利用者からデジタルコンテンツの概要についての情報提示を要求された場合に、表示制御部21にデジタルコンテンツの概要を表示させる。デジタルコンテンツの概要としては、一例としてデジタルコンテンツのあらすじを提供する。
【0040】
サンプル提供部25は、入力部34からの操作入力によってデジタルコンテンツの無料サンプルの提供を求められた場合に、無料サンプルの提供先を示す情報を提供する。具体的には、サンプル提供部25は、無料サンプルをデジタルコンテンツサーバ12から取得するための情報をプリンタ38によって紙片に印字し、発券処理部37から発券する。また、携帯端末装置がリーダライタ31と通信可能であれば、紙片への印字ではなく、リーダライタ31による通信を介して無料サンプルをデジタルコンテンツサーバ12から取得するための情報を送信することもできる。
【0041】
図2は、販売装置10の外観についての説明図である。図2に示した販売装置10は、その前面にタッチパネルディスプレイである操作・表示部32と、携帯端末装置をかざされた場合に携帯端末装置と無線通信するリーダライタ31と、発券処理部37の紙片排出や、既に発券した紙片の挿入を受け付けるダウンロード券挿排出部37aと、現金処理部36のうち現金の投入を受け付ける現金投入部36aと、釣り銭などの排出を行なう現金返却部36bとを有する。
【0042】
利用者は、操作・表示部32によって所望のデジタルコンテンツの検索、表示などを行ない、無料サンプルを取得する場合には、ダウンロード券挿排出部37aから排出された紙片を受け取るか、リーダライタ31に携帯端末装置をかざして必要な情報を受信する。また、有料デジタルコンテンツを購入する場合は、利用者は貨幣を現金投入部37aに投入して決済し、お釣りがあれば現金返却部36bから受け取る。
【0043】
図3は、表示部33に表示されるデジタルコンテンツ選択画面の具体例である。図3に示した画面例では、新聞や雑誌、コミック、小説、趣味・実用のカテゴリから、コミックを選択し、コミックのうち1つのデジタルコンテンツを選択する操作を示している。
【0044】
図4は、デジタルコンテンツを選択した時に表示される販売関連メニュー画面の具体例である。図3に示した状態でデジタルコンテンツを選択すると、図4に示したように、ポップ表示によって「あらすじ」、「取消」、「購入」、「サンプル購入」のボタンが表示される。また、画面の右側には、二次元バーコードが表示されている。この二次元バーコードは、案内情報提供部23が作成して表示するものである。利用者があらすじボタン51を操作すると、概要表示部24によってそのデジタルコンテンツの概要についての情報が提示される。
【0045】
また、利用者がサンプル購入ボタン52を操作すると、サンプル提供部25によって、無料の購入券が発券される。利用者が携帯端末装置で無料購入券に表示された二次元バーコードを読み取り、二次元バーコードで示されたサイトに接続すると、デジタルコンテンツのサンプルや作者の紹介などの情報が得られる。
【0046】
そして、利用者が画面の右側に表示された二次元バーコード53を携帯端末装置で読み取り、二次元バーコードに示されたサイトに接続すると、販売装置で販売しているデジタルコンテンツの案内や、販売装置の設置場所の情報、割引クーポンなどを表示することができる。このように、デジタルコンテンツを販売する販売装置の設置場所を情報提供することで、ある駅で無料サンプル券を入手した利用者が、移動先などの他の場所に設置された販売装置を見つけることを手助けし、有料デジタルコンテンツの購入を促すことができる。
【0047】
図5は、無料サンプル購入券の具体例についての説明図である。図5に示したサンプル購入券60には、無料のサンプルを取得するためのアドレス情報を示す二次元バーコード61と、サンプルが気に入った場合に有料デジタルコンテンツである本編を購入する際に使用する二次元バーコード62と、本編を一意に特定する商品コード63とが印字されている。
【0048】
利用者は、サンプル購入券60を受け取ると、電車内など任意の場所で携帯端末装置によって二次元バーコード61を読み込み、サイトにアクセスすることで、無料サンプルを入手することがきる。そして、本編を購入する場合には、二次元バーコードを販売装置10にサンプル購入券60をかざせば、サンプル購入券60に印字された商品コード63や二次元コード62を販売装置10が読み取る。
【0049】
このため、販売装置10は、サンプルに対応する本編であるデジタルコンテンツを特定できる。したがって、利用者は販売装置10を操作して所望のデジタルコンテンツを再び探し出す手間を省くことができ、購入にかかる操作を軽減することができる。
【0050】
図6は、デジタルコンテンツデータベース41の具体例についての説明図である。図6に示した例では、デジタルコンテンツデータベース41は、デジタルコンテンツ名と、価格と、デジタルコンテンツアドレスと、デジタルコンテンツデータの項目を有する。
【0051】
デジタルコンテンツ名「Aサンプル」は、デジタルコンテンツ名「A1巻」や「A2巻」の無料サンプルであり、「A1巻」や「A2巻」が300円であるのに対し、「Aサンプル」は価格が無料である。また、デジタルコンテンツ名「B1巻(サンプル)」は、1巻目全体がサンプルとして無料提供されており、「B2巻」が250円である。
【0052】
デジタルコンテンツアドレスの項目は、それぞれのデジタルコンテンツを取得する際にアクセスするアドレスであり、販売装置10は、このアドレスを二次元バーコードとして紙片に印字し、利用者に提供する。利用者がこのアドレスにアクセスすると、そのアドレスに対応するデジタルコンテンツデータをダウンロードすることが可能となる。
【0053】
図7は、販売装置10の処理動作について説明するフローチャートである。販売装置10は、利用者からデジタルコンテンツの選択があると(S101;Yes)、利用者の操作に従ってデジタルコンテンツ選択操作を実行し(S102)、選択されたデジタルコンテンツについて販売関連メニューを表示する(S103)。ここで、販売関連メニューとは、図4に示した「あらすじ」、「取消」、「購入」、「サンプル購入」のボタンを含むポップ表示である。
【0054】
販売装置10は、あらすじボタンが選択されると(S104;Yes)、そのデジタルコンテンツのあらすじを表示する(S105)。また、購入ボタンが選択されると(S106;Yes)、販売装置10は、販売処理(S111)に移行する。
【0055】
そして、無料サンプルボタンが選択されると(S107;Yes)、販売装置10は、無料サンプル券を印刷して出力し(S108)、処理を終了する。
【0056】
また、取り消しボタンが押されたり、一定時間操作がないなど、取り消し条件が成立した場合(S109)にも、販売装置10は処理を終了する。取り消し条件が成立していなければ(S109;No)、販売装置10は、ステップS104に戻り、利用者からの操作を待つ。
【0057】
一方、利用者がデジタルコンテンツ選択操作ではなく(S101;No)、無料サンプル券60に印字した本編購入用の二次元バーコード62、すなわち販売データを販売装置10に読み取らせた場合(S110;Yes)は、販売装置10は、販売処理(S111)に移行する。また、販売データの読み取りもない場合(S110;No)は、販売装置10は、処理を終了し、待機状態に戻る。
【0058】
販売処理(S111)では、販売装置10は、販売するデジタルコンテンツの料金決済を現金処理部36によって行ない、有料デジタルコンテンツのダウンロード先を二次元バーコードとして印字した販売券を印刷して出力し(S112)、処理を終了する。
【0059】
上述してきたように、本実施例では、デジタルコンテンツを販売する販売装置10は、利用者からの操作によってデジタルコンテンツの無料サンプルの提供を求められた場合に、無料サンプルの提供先を示す情報を提供するので、販売装置10の操作に要する時間を抑制しつつデジタルコンテンツの販売効率を高めることができる。
【0060】
具体的には、販売装置10は、無料サンプルを提供するサーバのアドレスを印字した紙片を出力する。また、無料サンプルを提供するサーバのアドレスは、一例として二次元バーコードで印字する。このため、携帯端末で二次元バーコードを読み取り、簡易に無料サンプルを取得することができる。
【0061】
加えて、無料サンプルに対応する有料デジタルコンテンツを指定する有料デジタルコンテンツ指定情報をさらに印字し、有料デジタルコンテンツ指定情報を画像認識によって識別する手段を設けて、有料デジタルコンテンツの販売処理を行なうこともできる。
【0062】
また、デジタルコンテンツの概要についての情報提供を求められた場合には、デジタルコンテンツの概要を表示出力することもでき、デジタルコンテンツ販売装置の設置場所の情報を提供することもできる。
【0063】
このように、本実施例にかかるデジタルコンテンツ販売装置及びデジタルコンテンツ販売方法は、販売装置の操作に要する時間を抑制しつつデジタルコンテンツの販売効率を高めることができる。
【0064】
なお、有料コンテンツの購入時は、画像読取ではなく、サンプル券60に印字された商品コードをタッチパネルで入力するようにしても良い。
【0065】
また、サンプル購入券からサンプルに対応する本編であるデジタルコンテンツを特定する時に、本編だけではなく、同じ作者、同じジャンル等、サンプルと何か関連するコンテンツを予め設定しておいて、それを表示するようにしても良い。このようにすれば、最初から欲しいデジタルコンテンツを検索する手間は大幅に短縮される。
【0066】
また、有料コンテンツは、現金ではなく、電子マネーで購入しても良い。携帯端末装置に電子マネーが記憶されていれば、購入操作と同時に電子マネー決済処理を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上のように、本発明に係るデジタルコンテンツ販売装置及びデジタルコンテンツ販売方法は、デジタルコンテンツの販売効率を高めることに有用である。
【符号の説明】
【0068】
10 販売装置
11 中継サーバ
12 デジタルコンテンツサーバ
20 制御部
21 表示制御部
22 販売処理部
23 案内情報提供部
24 概要表示部
25 サンプル提供部
30 通信インタフェース
31 リーダライタ
32 操作・表示部
33 表示部
34 入力部
35 画像処理部
36 現金処理部
36a 現金投入部
36b 現金返却部
37 発券処理部
37a ダウンロード券挿排出部
38 プリンタ
41 デジタルコンテンツデータベース
51,52 ボタン
53,61〜62 二次元バーコード
60 サンプル購入券
63 商品コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルコンテンツの販売を行うデジタルコンテンツ販売装置であって、
利用者による入力操作を受け付ける入力操作受付手段と、
前記入力操作受付手段により前記デジタルコンテンツのサンプルの要求操作を受け付けた場合に、前記サンプルを提供する提供先に係る提供先情報を報知する提供先情報報知手段と
を備えたことを特徴とするデジタルコンテンツ販売装置。
【請求項2】
前記提供先情報報知手段は、前記サンプルを提供するサーバのアドレスを印字した紙片を出力することを特徴とする請求項1に記載のデジタルコンテンツ販売装置。
【請求項3】
前記提供先情報報知手段は、前記サンプルを提供するサーバのアドレスを二次元バーコードとして印字した紙片を出力することを特徴とする請求項2に記載のデジタルコンテンツ販売装置。
【請求項4】
前記提供先情報報知手段は、前記サンプルに対応する有料デジタルコンテンツを指定する有料デジタルコンテンツ指定情報をさらに印字し、
前記有料デジタルコンテンツ指定情報の入力を受け付ける指定情報受付手段と、
前記指定情報受付手段によって受け付けた有料デジタルコンテンツの販売処理を行なう販売処理手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項2または3に記載のデジタルコンテンツ販売装置。
【請求項5】
前記入力操作受付手段により、前記デジタルコンテンツの概要の要求操作を受け付けた場合に、前記デジタルコンテンツの概要を表示出力する概要表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のデジタルコンテンツ販売装置。
【請求項6】
前記デジタルコンテンツ販売装置の設置場所の情報を提供する案内情報提供手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のデジタルコンテンツ販売装置。
【請求項7】
デジタルコンテンツの販売を行うデジタルコンテンツ販売方法であって、
利用者による入力操作を受け付ける入力操作受付ステップと、
前記入力操作受付ステップにより前記デジタルコンテンツのサンプルの要求操作を受け付けた場合に、前記サンプルを提供する提供先に係る提供先情報を報知する提供先情報報知ステップと
を含んだことを特徴とするデジタルコンテンツ販売方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−141769(P2012−141769A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293699(P2010−293699)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)