説明

デジタルブロードキャストと連動して仮想アイテムの状態を変更する方法

【課題】仮想アイテムの状態を変更するための装置とコンピュータに実装される方法とそれに対応するコンピュータ読み取り可能な媒体を開示する。
【解決手段】受信デバイスは、ブロードキャスト信号を介してサーバから1以上の仮想アイテムに関する情報を受信する。前記1以上の仮想アイテムから一つの仮想アイテムを選択するために、1以上の基準にしたがって前記情報をフィルタする。前記基準には前記受信デバイスの物理的な世界位置が含まれる。前記選択された仮想アイテムの状態を初期的な状態から変更された状態へ変更し、前記変更された状態に関する情報を前記サーバに送り返す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は仮想アイテムをブロードキャストすることに関し、特に、仮想アイテムの物理的な世界の位置との関連付けにもとづいて仮想アイテムをブロードキャストすることに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルマルチメディアがメインストリームとなって急成長するにつれて、ますます多くの人々が日常的なエンタテインメントの形態としてマルチメディアに依存するようになってきている。ビデオクリップから音楽ビデオ、TVショー、映画に至るまで、幅広いマルチメディアがインターネット、テレビジョン、ラジオなどを通じて世界中でアクセスされているのがわかる。
【0003】
デジタルマルチメディアはしばしば仮想世界に関わる対話型の娯楽形態と組み合わされる。仮想世界は、ユーザが1以上のコンピュータプロセッサと相互作用するシミュレートされた環境である。ユーザはアバターと呼ばれる表現形態でビデオスクリーンに現れる。アバターとシミュレートされた環境間の相互作用の度合いは、シミュレートされた物理学やユーザ間の情報の交換などの相互作用を統制する1以上のコンピュータアプリケーションによって実装される。仮想世界のユーザ間の相互作用の性質は、仮想世界を実装するシステムの制約によってしばしば制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アナログ信号フォーマットを用いたマルチメディアのプレゼンテーションから新しいデジタルフォーマットへの変化を義務づける多くの国では、より多くのブロードキャスタ−ユーザシステムを利用して、ユーザは異なる形態のマルチメディアを手にすることができる。本発明の実施の形態はこのような文脈で考えられたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は、仮想アイテムの状態を変更するためのコンピュータに実装される方法であって、a)ブロードキャスト信号を介してサーバから受信デバイス上で1以上の仮想アイテムに関する情報を受信するステップと、b)前記1以上の仮想アイテムから一つの仮想アイテムを選択するために、前記受信デバイスの物理世界位置を含む1以上の基準にしたがって前記1以上の仮想アイテムに関する情報をフィルタするステップと、c)前記選択された仮想アイテムの状態を初期的な状態から変更された状態へ変更するステップと、d)前記変更された状態に関する情報を前記サーバに送り返すステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1A】本発明の実施の形態に係る仮想的なアイテムの状態を変更する例を模式的に説明する。
【図1B】本発明の実施の形態に係る仮想アイテムの状態情報をブロードキャストする例を説明するフロー図である。
【図2】本発明の実施の形態によって実現される仮想アイテムの状態に関連する情報をブロードキャストする方法を示すより具体的な例を説明する。
【図3】本発明の実施の形態が実装されるブロードキャスト環境を模式的に説明する。
【図4】受信デバイスのユーザの観点から仮想アイテムの状態を変更する方法を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本発明の実施の形態に係るデジタルブロードキャスト信号と連動して仮想的なアイテムの状態を変更する例を模式的に説明する。好ましくは、デジタルブロードキャスト信号は、モバイルまたはハンドヘルド(M/H)のデジタルブロードキャスト受信デバイスによって受信可能なタイプである。仮想的なアイテムの情報をブロードキャストする方法のオペレーションは図1Bに示すようにサーバ101によって実装される。サーバ101はステップ121に示すように1以上の仮想アイテム109に関する情報をブロードキャストユニット103に送る。そして、ブロードキャストユニットはステップ123に示すように、仮想アイテム情報をブロードキャスト信号105としてブロードキャストする。受信機107はその情報を受信し、情報の一部を変更する。選択された部分に対する変更はその後、バックチャネル108を介してサーバ101に送り返される。ステップ125に示すようにサーバ101はその変更を受信し、ステップ127に示すように変更された仮想アイテム情報を生成する。変更された仮想アイテム情報はその後、転送するためにブロードキャストユニット103に送信される。
【0008】
ここで使われているように、仮想アイテムは、コンピュータメモリまたはデジタルデータストレージデバイスのようなコンピュータ読み取り可能な媒体に具体化されたコンピュータ読み取り可能なデータの観点で定義されている。仮想アイテムは、次の点で現実または物理的なアイテムとは区別される。すなわち、仮想アイテムは電子的に送信され、コンピュータ読み取り可能な情報を解釈してその情報を生身の人間が知覚できるような形に変換することのできる電子的なデバイスの支援が通常は必要である。一方、現実または物理的なアイテムは、知覚するためにコンピュータ読み取り可能な情報をそのように解釈することは必要ではない。オブジェクトが見えるように単に光らせるだけの行為は、このアプリケーションの目的では「電子的なデバイスの支援」を構成しないことに留意する。
【0009】
各仮想アイテム109は、仮想アイテムと物理的な世界における特定の場所の両方に関連する位置情報113を含む1以上の基準によって定義された関連状態111を有する。一例として、これに限定するわけではないが、物理世界のある領域に関連付けられた仮想アイテム109に関連する情報は、その特定の場所に十分近接する範囲内にある物理世界の領域内に現在ある受信デバイスに送信され、受信されるだけであり、物理世界の当該領域外にある受信デバイスには送信されない。一例として、これに限定するわけではないが、受信デバイスは、たとえば、適当なコンピュータプログラミングまたはハードウェアの構成によって構築され、受信デバイス107が、仮想アイテム109に関連づけられた特定の場所に十分に近接する範囲にあると決定するまでは、仮想アイテム109に関連する情報を提供することを控えるように構成されてもよい。受信デバイス107は、GPS受信機のように受信デバイスの位置決定を容易にする適当な位置特定デバイスを搭載してもよい。受信デバイス107は、位置特定デバイスから決定される自分の位置を、仮想アイテムに関連付けられた位置情報113と比較する。
【0010】
いったん受信デバイス107が、ブロードキャストタワー103から発信されるブロードキャスト信号105から仮想アイテムに関連する情報を抽出すると、受信デバイス107のユーザはその受信デバイス107を用いてその情報を選択的に知覚し、操作してもよい。
【0011】
一例として、デジタルブロードキャスト信号105は、ブロードキャスト送信機105から送信された変調放射線信号であってもよい。たとえば、高周波電磁波信号によるものなど無線ブロードキャストの形態である。あるいは、本発明の実施の形態は、ケーブル(たとえば同軸ケーブル)、光ファイバまたは衛星伝送のような媒体上で伝送されるデジタルブロードキャストと連動して使用されてもよい。
【0012】
一例として、デジタルブロードキャスト信号は、デジタルブロードキャスト標準にしたがって構成されてもよい。デジタルブロードキャスト標準の例には、これらに限定されるものではないが、欧州およびオーストラリアで守られているDVB(Digital Video Broadcasting)系の標準、米国およびカナダでの使用のために開発されたATSC(Advanced Television Standards Committee)系の標準、日本での使用のために開発されたISDB(Integrated Services Digital Broadcasting)系の標準、および韓国で使用されるDMB(Digital Multimedia Broadcasting)標準がある。
【0013】
DVB系の標準には、衛星テレビジョン用のDVB−SやDVB−S2標準、地上テレビジョン用のDVB−TやDVB−T2標準、ケーブルテレビジョン用のDVB−C標準、モバイルテレビジョン用のDVB−H標準、これまで開発されたか、これらか開発される他のDVB標準が含まれる。ATSC系の標準には、地上テレビジョン放送用のATSC標準、モバイルデバイスおよびハンドヘルドデバイスにブロードキャストするためのATSC M/H標準が含まれる。ISDB系の標準には、ISDB−S、ISDB−T、ISDB−C標準が含まれ、それぞれ、衛星、地上、ケーブルテレビジョン用に開発されたものである。
【0014】
一例として、限定する趣旨ではないが、デジタルブロードキャスト信号をATSCまたはATSC−M/H標準にしたがって構成してもよい。ATSC標準はたとえば、"ATSC Digital Television Standard Part 1 - Digital Television System" (A/53, Part 1:2007)、"ATSC Digital Television Standard Part 2 - RF/Transmission System Characteristics" (A/53, Part 2:2007)、および"ATSC Digital Television Standard Part 3 - Service Multiplex and Transport Subsystem Characteristics" (A/53, Part 3, 2007)に詳細に述べられており、これら3つの書類の開示内容を参照によりここに取り込む。ATSCデータブロードキャスト標準は、たとえば、"ATSC Recommended Practice: Implementation Guidelines for the ATSC Data Broadcast Standard (Doc. A/90)"に述べられており、参照によりここに取り込む。
【0015】
受信デバイス107は、ブロードキャスト信号105から1以上の仮想アイテム109に関連する情報を選択して処理する。ある実施の形態では、受信デバイス107は、物理世界における特定の場所に対する近接性に加えて、1以上の予め定められた条件にもとづいて1以上の仮想アイテム109に関連する情報を提供するように構成されてもよい。そのような予め定められた条件には、これらに限られないが、特定の日時、特定のユーザプロファイル、仮想アイテムの特定の予め定められた状態、受信デバイスの予め定められた情報のストレージ、または、受信デバイスを用いたユーザによる1以上の所定のアクションの性能が含まれる。
【0016】
いったん仮想アイテム109が選択されると、ユーザは、受信デバイス107を用いて仮想アイテム109と相互作用し、その状態を変更してもよい。一例として、これに限る趣旨ではないが、受信デバイス107は、仮想アイテム109に関連する情報を生成したり、変更したりする結果、仮想アイテム109の変更された状態111'をもたらすようにしてもよい。変更された状態111'に関連する情報を、受信デバイス107を介してサーバ101に返送する。そして、サーバ101は、仮想アイテムの変更された状態111'を保存し、次のブロードキャスト信号105に変更された状態に関する情報を含める。一例として、これに限るものではないが、受信デバイス107の生身のユーザが、仮想アイテム109に関連づけられた物理的な場所を離れるとき、新しい状態111'をサーバ101に保存してもよい。あるいは、ユーザが受信デバイス107を通してネットワークにアクセスするとき、新しい状態を保存してもよい。
【0017】
図2は、本発明の実施の形態によって実現される仮想アイテムの状態を変更する例をより具体的に説明する。一例であり、限定するものではないが、本発明の実施の形態を用いて「旗取り」ゲームに似たマルチユーザゲームを実装してもよい。この例では、サーバ201は、仮想「旗」209に関する情報を格納する。仮想「旗」209は、それに関連づけられた物理的な世界の場所213に関する情報を含む仮想状態211を有する。最初、仮想「旗」209の状態211は、ゲームのユーザたちがまだゲームプレイを開始しなければならない場合、アクティブではない。「旗」209は、図2でXのマークを付けた開始物理位置のタグ213を有する。
【0018】
サーバ201はブロードキャストタワー203にこの仮想「旗」209に関する情報を送り、ブロードキャストタワー203はブロードキャスト信号205によってこの情報をブロードキャストする。仮想「旗」209は物理世界の位置Xでタグ付けされているため、仮想「旗」209をあらゆる物理位置にブロードキャストする必要はないが、その代わり、「旗」209に関連づけられた物理位置Xに近い局所的な領域215にブロードキャストすればよい。いったん受信デバイス207Aの生身のユーザがこの局所的な領域215内に来れば、この仮想的な「旗」209に関する情報を受信することができるようになる。しかし、受信デバイス207Bの生身のユーザが仮想「旗」209に関連づけられた局所的な領域215の外側にいるなら、仮想「旗」209はその状態211および物理世界位置213とともにそのユーザには提示されない。受信デバイス208Bの生身のユーザが仮想「旗」209の局所的な領域215内に物理的に存在するようになるまでは、この仮想「旗」209に関する情報を受信することはできない。
【0019】
受信デバイス207Bはいろいろな理由で情報を提示しない。たとえば、ブロードキャストタワー203は、限定された領域上にブロードキャストする異なる位置にある複数のタワーの一つであってもよい。ブロードキャスト領域に仮想フラグ209の位置が含まれる1つまたは複数のタワーにだけ仮想旗に関する情報をブロードキャストしてもよい。もしデバイス207Bがこれらのブロードキャスト領域の外側にあるなら、仮想フラグ209に関する情報を単に受信しないだけである。あるいは、受信デバイス207Bは、その受信デバイスが仮想旗に関連づけられた局所的な領域215内にあるときだけ、仮想旗に関する情報を提示するように構成されてもよい。受信デバイスが局所的な領域内にあるかどうかを判定することができるように、各受信デバイスは適切な位置特定手段および計算能力をもつように構成されてもよい。第1受信デバイス207Aが仮想「旗」209の物理世界位置Xに物理的に存在するようになるとすぐに、ユーザはこの仮想「フラグ」209を拾い上げ、それを変更することが許される。第一に、仮想「旗」209の状態211は自動的に非アクティブからアクティブに変わり、局所的な領域209内のユーザは、ブロードキャストタワー203を通してブロードキャスト信号205を用いてサーバ201が送った更新によって、仮想「旗」209の新しい状態209に気づくようになる。仮想「旗」209を拾い上げたユーザは、格納された仮想「旗」209に関する情報をもった自分の受信デバイス207Aを別の物理位置に移動させることにより、この仮想「旗」209を異なる物理位置に移動させる機会を得てもよい。この情報はバックチャネル208を介してサーバ201に返送される。
【0020】
この時点で、ユーザの受信デバイス209は、仮想「旗」の新しい物理位置を記録し、この情報をサーバ201に中継する。サーバ201はこの情報を格納し、仮想「旗」209の状態211と物理世界位置213を更新し、この更新された情報を、仮想「旗」209の新しい物理位置に近接した別の局所的な領域にブロードキャストする。この処理はゲームが終わるまで繰り返される。
【0021】
一例として、限定する趣旨ではないが、本発明の実施の形態を利用する他のアプリケーションには、写真共有、仮想「落書き」、仮想ジオキャッシング(geo-caching)、広告と連携したスカベンジャー・ハント(物拾い競争)がある。写真共有は、特定の物理位置(たとえば、ゴールデンゲートブリッジ)からのユーザの写真を仮想アイテムの形で格納することに関係する。たとえば、ゴールデンゲートブリッジにいる受信デバイスの各ユーザには、ブロードキャストタワーからブロードキャスト信号を介して、過去にゴールデンゲートブリッジにいて写真を撮った受信デバイスの他のユーザから、以前の写真の入った仮想アイテムが送信される。ゴールデンゲートブリッジに現在いる受信デバイスのユーザはその後、ゴールデンゲートブリッジで撮った自分の写真をこの仮想アイテムにリンク付けすることにより、仮想アイテムの状態を更新する機会を得てもよい。このようにして、ゴールデンゲートブリッジにいるようになる受信デバイスの将来のユーザは、この領域にあるブロードキャストタワーによって送られる仮想アイテムの一部としてこれらの写真を見ることができる。
【0022】
仮想「落書き」によれば、仮想アイテムを介して物理位置に個人的な形跡を生成することができる。たとえば、受信デバイスのユーザは、有名な建物や名所旧跡のような特定の場所の近くに来ることがある。仮想アイテムはその特定の場所と関連づけられ、その仮想アイテムに関連する情報はその場所の近傍にブロードキャストされる。その情報を受け取る受信デバイスのユーザは、仮想アイテムを選択し、仮想アイテムの状態を変えてもよい。この状態変化はこの場所に仮想的に何かを書く(たとえば、人Aはここにいたなど)ことに関し、それにより、この特定の場所にたまたま来る受信デバイスの将来のユーザは、人Aの仮想的な「落書き」をもつ仮想アイテムを受信することができる。
【0023】
仮想的なジオキャッシングは、現実のアイテムを含む物理的なキャッシュの代わりに仮想的なアイテムを利用する。従来のジオキャッシングは屋外の宝探しゲームであり、参加者は典型的にはGPS(Global Positioning System)受信機または他のナビゲーション技術を用いて、入れ物(「ジオキャッシュ」または「キャッシュ」と呼ばれる)を世界のどこかに隠し、探す。典型的なキャッシュはしばしば小さな防水容器であり、航海日誌と「宝物」、普通はおもちゃやちょっとした小物が入っている。キャッシュを探している人は典型的には航海日誌に自分の名前を署名するか、さもなければ、キャッシュを見つけたことを記録する。鉛筆がこの目的のためにキャッシュに入っていることが多い。仮想的なジオキャッシングでは、それとは対照的に、仮想アイテムに関連する情報が物理世界のある場所の近傍にブロードキャストされ、受信デバイスがその場所の十分近くにあるとき、受信デバイスに提示される。そしてユーザは受信デバイスを用いてその情報を変更する。
仮想キャッシュ情報には航海日誌が含まれてもよい。キャッシュを見つけたユーザは、受信デバイスを用いて航海日誌に自分がこのキャッシュを見つけたことに関する情報を入力してもよい。
【0024】
ある実施の形態では、仮想的なスカベンジャー・ハント(物拾い競争)を広告クーポンに連携させてもよい。たとえば、いくつかの仮想アイテムは、それぞれが広告クーポンの一部を示すものであり(たとえば、店またはレストランからのフリーのソーダ用のクーポンなど)、ブロードキャスト信号によってサーバから受信デバイスのユーザに配布される。仮想アイテムが完全な広告クーポンの一部であることに加えて、仮想アイテムには、完全な広告クーポンを完成させるのに必要な残りの仮想アイテムに関する追加の手がかりが含まれてもよい。仮想アイテムの近くの局所的な領域(たとえば、仮想アイテムがブロードキャストされている局所領域)に存在する受信デバイスのユーザは、仮想アイテムを選択し、それを自分の受信デバイスに格納する。いったん受信デバイスのユーザが、完全な広告クーポンの一部に関連づけられたすべての仮想アイテムを集め終わると、受信デバイスは、商品と引き換えることのできる完全なクーポンを受信デバイスのユーザに提示する。一例として、限定はしないが、クーポンには、受信デバイスに関係づけられた目に見えるディスプレイ画面上に提示されるバーコードを含んでもよい。店の人はクーポンを商品と引き換えるためにバーコードリーダーでバーコードをスキャンする。あるいは、受信デバイスおよび店員によって操作される対応デバイスに関係づけられた無線パーソナルエリアネットワークのトランシーバを介してクーポンを商品と引き換えてもよい。
【0025】
図3は、本発明の実施の形態が実装されるブロードキャスト環境の例を模式的に説明する。サーバ301は仮想アイテムに関連づけられた入力データ335を受け取るか生成する。この入力データ335は仮想アイテム309に関連づけられる。各仮想アイテムは状態311と物理位置タグ313を含む。サーバ301は仮想アイテム309、その状態311および関連づけられた物理位置タグ313に関する情報をデジタルブロードキャストデータストリームに集める。このブロードキャストデータストリームは、デジタルブロードキャスト受信機307で受信できるようにデジタルブロードキャスト信号305に変換される。デジタルブロードキャスト信号305はブロードキャストタワー303を介して受信デバイス307に送信される。例示の目的のため、二つのデジタルブロードキャスト信号が異なるタワーから送信されるものとして図示されていることに留意する。このことは本発明の実施の形態に何ら限定を加えるものと解釈すべきではない。別の方法として、任意の数の異なるデジタルブロードキャスト信号を任意の数のタワーから送信してもよい。さらに、たとえば、周波数分割多重化または時間分割多重化のような多重化スキームを用いて、2以上の異なるブロードキャスト信号を同時に同じブロードキャストタワーからブロードキャストしてもよい。
【0026】
一例として、限定する趣旨ではなく、デジタルブロードキャスト信号305は、たとえば、高周波電磁波信号によるものなど、地上波ブロードキャストの形式でブロードキャストタワー303から送信される変調された放射線信号であってもよい。所与のブロードキャストタワー303によって送信されるデジタルブロードキャスト信号305は、異なる搬送波信号周波数で変調された複数のデジタルブロードキャストチャネルを含んでもよい。異なるサーバ301と関連づけられたブロードキャストタワー303は異なる周波数の集合にわたってブロードキャストを行ってもよい。さらに、デジタルブロードキャスト信号305を地上波ブロードキャスト以外の他の形式で送信してもよい。あるいは、本発明の実施の形態は、ケーブル(たとえば同軸ケーブル)、光ファイバまたは衛星伝送のような媒体上で伝送されるデジタルブロードキャストと連動して使用されてもよい。
【0027】
入力データ355は複数のソースからのデータを含んでもよい。たとえば、一つのサーバ301内で異なる仮想アイテム333に対するデータが状態と位置データから構成されてもよい。複数の仮想アイテム333を互いに多重化してデジタルブロードキャストデータストリーム309にしてもよい。デジタルブロードキャストデータストリーム309は仮想アイテムの状態と物理位置を表すデータをもつ複数の仮想アイテム333を含んでもよい。デジタルブロードキャストデータストリーム309を構成する仮想アイテム333は、ソースコーディングおよび圧縮のようなデータ変換を受けることがある。ここで使われるように、「ソースコーディングおよび圧縮」はビットレート削減方法のことであり、データ圧縮としても知られる。サーバ301は仮想アイテムを表すのに必要とされるビット数を最小化するように構成された符号化器も含んでもよい。
【0028】
サーバ301はまた、デジタルブロードキャストデータストリーム309にサービスおよび多重化トランスポート演算を施してもよい。ここで使われるように、「サービスおよび多重化トランスポート」には、これに限らないが、デジタルデータストリームを情報の「パケット」に分割する演算、各パケットまたはパケットタイプをユニークに特定する演算、およびデータストリームパケットを単一のデータストリームに多重化する適当な方法を含む。
【0029】
デジタルブロードキャストストリーム309は、チャネルコーディングおよび変調として参照される処理を通じてデジタルブロードキャスト信号305に変換される。チャネル符号化器はデジタルブロードキャストデータストリーム309において符号化されたデータビットストリームを取り出し、付加情報を加える。受信デバイス307はこの付加情報を利用して、伝送障害のゆえに送信信号を正確には表していないことがある受信信号からデータを再構成することができる。変調サブシステム(あるいは物理レイヤ)はデジタルデータストリーム情報を用いて送信された信号を変調する。一例として、限定するものではないが、ATSC標準のもとでは変調サブシステムは二つのモードを提供する。両モードは残留側波帯変調にもとづいている。一方のモードは8−VSBとして知られる地上波ブロードキャストモードであり、他方のモードは16−VSBとして知られる高データレートモードである。
【0030】
デジタルブロードキャスト受信デバイス307はデジタルブロードキャスト信号305を受信し、仮想アイテム、その状態、および物理位置に関連づけられた情報を含むデジタルブロードキャストストリーム309を抽出する。一例として、限定しないが、デジタルブロードキャスト受信デバイス307には、デジタル受信機315、プロセッサ321、メモリ323、ディスプレイ327、およびデータストレージデバイス329を含む。デジタルブロードキャスト受信デバイス307はデジタルブロードキャスト信号305を受信して利用することのできる任意のタイプのデバイスであってもよい。一例として、デジタルブロードキャスト受信デバイス307は、デジタルテレビ、デジタルラジオ受信機、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話のようなモバイルまたはハンドヘルドデバイス、モバイルインターネットデバイス、またはモバイルデジタルテレビ受信機であってもよい。さらに、デジタルブロードキャスト受信デバイスという言葉は、「デジタルメディア受信機」、GPSデバイス、ゲーム機、携帯ゲームデバイス、家庭/モバイル/デバイスセキュリティシステム、およびそれらの組み合わせの他、ブロードキャスト受信デバイス307が命令と制御を提供するように結合される他のデバイスを含むが、これらに限定されない。
【0031】
デジタル受信機315は1以上のチューナ317とデコーダ319を含む。チューナ317はデジタルブロードキャスト信号305を受信するアンテナにつながっている。チューナ317はアンテナ337が拾ういろいろな信号の中から1以上の特定の周波数を選択する。チューナ317とデコーダ319はデジタルブロードキャスト信号305からデータを抽出する。一例として、チューナ317とデコーダ319は次の機能を提供する。復調、トランスポートストリーム逆多重化、圧縮復元、誤り訂正、アナログデジタル変換、AV同期、およびディスプレイ327の特定のタイプに最適に適合させるためのメディアの再フォーマット。ここで使われるように、復調は、受信したデジタルブロードキャスト信号305を利用可能な信号に変換する処理をいう。その利用可能な信号からデータを抽出したり、高品質の画像や音を生成することができる。
【0032】
トランスポートストリーム逆多重化は、たとえば、地上波ブロードキャストを生成するために、複数のデジタル信号が結合され、一つのアンテナ源から送信された場合に実装される。そのような場合、デコーダ319はデジタルブロードキャストデータストリーム309を復号し、それをディスプレイ327で特定の仮想アイテムを表示するのに適した形式に変換する。
【0033】
デジタルブロードキャストデータストリーム309に圧縮形式のデータが含まれる場合、デコーダ319は圧縮復元を実装する。一例であり、限定するものではないが、チューナ317は、たとえば、圧縮されたデジタルデータのパケットを元のサイズに解凍することにより、そのようなデータを圧縮復元する。デコーダ319はまた、受信したデジタルブロードキャスト信号305から欠落したデータの訂正が確実になされるように誤り訂正を実装する。たとえば、ときには干渉または低品質信号のせいでチューナ317が受信するデータ情報に欠落が生じることがある。そのような場合、デジタルブロードキャスト信号305によって運ばれた情報をディスプレイ327上で見られるように、あるいは、データがプロセッサ321によって利用できるように、デコーダ319は数々のチェックを実行し、データを変更する。
【0034】
デコーダ319は、ディスプレイ327上で正確な時間に表示されるようにオーディオとビデオの信号を調整するAV同期を実装する。AV同期は、オーディオがディスプレイ327に表示されているビデオに遅れたり、逆のことが起こることがないように保証する。これにより、オーディオとビデオが同期する。メディア再フォーマットによって、ディスプレイ327は、デジタルブロードキャスト信号305から抽出されたデータを用いて正確に画像を表示することができるようになる。異なるタイプのディスプレイ上の画像のフォーマットは、採用された技術によって大きく異なるため、メディア再フォーマットが重要である。たとえば、あるディスプレイはインタレース画像を用いるが、他のディスプレイはプログレッシブスキャン画像を用いる。
【0035】
仮想アイテム333およびそれに関連づけられた画像をビデオディスプレイ327上に表示してもよい。一例として、ディスプレイ327は、デジタルブロードキャスト信号305と互換性のある任意の適切なビデオディスプレイまたはオーディオビジュアルディスプレイである。一例として、限定するものではないが、ディスプレイ327には、CRT(cathode ray tube)のようなビデオモニタ、プラズマディスプレイ、LCD(liquid crystal display)、OLED(organic light-emitting diode)ディスプレイが含まれる。また、ディスプレイ327は、オーディオを生成する1以上のデバイス、たとえばスピーカーを含んでもよい。さらに、ディスプレイ327は、可聴そうでなければ検出可能な音を生成するオーディオスピーカーを含んでもよい。
【0036】
プロセッサ321は、受信デバイス307のユーザに受信デバイス307との相互作用をさせるように構成されてもよい。さらに、プロセッサはソフトウェアアプリケーション、および好ましくはオペレーティングシステムを実行するように構成されてもよい。そのようなソフトウェアは、仮想アイテム333の状態を変更する方法を実装するように(たとえば、適当なプログラミングによって)構成されたソフトウェアを含んでもよい。そのような方法の例は、図4を参照して後述される。
【0037】
メモリ323はプロセッサ321に結合され、プロセッサ321が使用するアプリケーションやデータを格納する。メモリ323は、たとえば、RAM、DRAM、ROMなどの集積回路の形を取ってもよい。
【0038】
受信デバイス307は、アプリケーションおよびデータ用の不揮発性ストレージを提供するハードディスクドライブのようなデータストレージデバイス329をさらに含んでもよい。データストレージデバイス329は、より遅いデータストレージデバイスから読み出したファイルの一時的もしくは長期的ストレージとして使われる。一例として、データストレージデバイス329は、固定されたディスクドライブ、リムーバブルディスクドライブ、フラッシュメモリデバイス、またはテープドライブであってもよい。あるいは、データストレージデバイス329は、たとえば、CD−ROM、DVD−ROM、ブルーレイ、HD−DVD、UMD、または他の光ストレージデバイスであってもよい。
【0039】
仮想アイテムの状態を変更する方法を実装するコンピュータプログラムは、メモリ323またはデータストレージデバイス329のようなコンピュータ読み取り可能なメディアに、プロセッサ321上で実行できる命令の形式で格納される。そのような方法の一例は図4を参照して後述される。
【0040】
受信デバイス307はまた、デバイス307からサーバ301に情報を送信することを可能にするバックチャネル331を実装してもよい。バックチャネル331は、仮想アイテムの変更された状態に関する情報をサーバ301に返信するために使われる。一例として、限定する趣旨ではないが、たとえば、アンテナ337を介して、デバイス307から送信されるデジタルブロードキャスト信号によってバックチャネル331を実装してもよい。あるいは、無線電話(たとえば、携帯電話)、無線インターネット、ケーブル、光ファイバなどのような他の通信モードによってバックチャネル331を実装してもよい。
【0041】
デジタルブロードキャストストリーム309の選択は、デバイス位置情報にもとづいて地理的な観点からフィルタしてもよい。たとえば、モバイルまたはハンドヘルドデバイスの場合、受信機315の物理世界位置に関する情報を用いて、受信機の位置に応じてどの仮想アイテム333と関連があるかをフィルタしてもよい。そのような機能を用意にするために、受信デバイス307は位置特定システム325を含んでもよい。ある実施の形態では、プロセッサ321上で実行されるソフトウェアと連動する一つのチューナ317によって、位置特定システム325の機能を実装してもよい。一例であり、限定するものではないが、位置特定システム325は、位置がわかっている複数のソースから出た位置特定信号の到着時刻を比較することによって、受信デバイスの位置を決定してもよい。任意の適当なブロードキャスト源から位置特定信号を発信してもよい。一例であり、限定するものではないが、そのようなブロードキャスト源は静止軌道にある1以上の衛星上にあるものでもよい。あるいは、そのようなブロードキャスト源は1以上のブロードキャストタワー303を含んでもよい。
【0042】
上述の受信デバイス307のコンポーネントに加えて、受信デバイス307は図3に示さないコンポーネントを含んでもよい。受信デバイス307は、入出力(I/O)エレメント、電源(P/S)、クロック(CLK)、およびキャッシュといった周知の支援機能を含んでもよい。受信デバイス307はさらに、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)とグラフィックスメモリを含むグラフィックスサブシステムを含んでもよい。グラフィックスメモリは、出力画像の各ピクセルのピクセルデータを格納するために使われるディスプレイメモリ(たとえば、フレームバッファ)を含んでもよい。グラフィックスメモリは、GPUと同じデバイスに一体化されてもよく、GPUとは別のデバイスとして接続されてもよく、あるいは、メモリ内に実装されてもよい。ピクセルデータをプロセッサ321から直接グラフィックスメモリに提供してもよい。あるいは、プロセッサ321が、望ましい出力画像を定義するデータおよび/または命令をGPUに提供してもよく、GPUはそこから1以上の出力画像のピクセルデータを生成してもよい。グラフィックスサブシステムは、グラフィックスメモリからの画像がディスプレイデバイス327上に表示されるようにピクセルデータを定期的に出力してもよい。
【0043】
1以上のデータバスを介して上述の受信デバイス307のコンポーネントを互いに機能的に接続してもよい。さらに、上述のコンポーネントを、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらを2つ以上組み合わせたもので実装してもよい。
【0044】
図4は、受信デバイスのユーザの観点から仮想アイテムの状態を変更する方法を説明するフロー図である。受信デバイスは、ステップ401で示すように、ブロードキャスト信号から1以上の仮想アイテムに関連する情報を受信する。各仮想アイテムに関連する情報には、状態情報および仮想アイテムの物理世界位置に関連づけられた位置タグが含まれる。ステップ401に述べるように、受信デバイスがブロードキャスト信号の範囲内に来ると、受信デバイスは仮想アイテム情報を含むブロードキャスト信号を受信する。あるいは、仮想アイテム情報を含むブロードキャスト信号は、もっと広い領域にブロードキャストされ、受信デバイスは、信号を検出して復調するためにブロードキャスト源に十分近くにいるときはいつでも、その情報を受信する。上述のように、サーバは仮想アイテムを生成し、それをデジタルブロードキャストデータストリームに変換してもよい。デジタルブロードキャストデータストリームは後にデジタルブロードキャスト信号に変換され、ブロードキャストタワーを介してブロードキャストされる。
【0045】
これらのデジタルブロードキャスト信号を受け取ると、ステップ403に述べるように、受信デバイスは物理世界位置にもとづいて仮想アイテム情報をフィルタにかけて取り出す。たとえば、特定の仮想アイテムが受信デバイスに近い物理世界位置をもち、その受信デバイスのユーザが特定の関心をもつものであるなら、受信デバイスはその仮想アイテムを変更するために選択する。仮想アイテムに関連する情報は、受信デバイスの物理世界位置と仮想アイテムに関連づけられた物理世界位置にもとづいてフィルタされてもよい。
【0046】
そのようなフィルタリングは、仮想アイテムに関連づけられた物理世界位置を受信デバイスの物理世界位置と比較してもよい。特定の仮想アイテムに関連する情報を受信デバイスが受け取り、物理世界位置タグがその受信デバイスのユーザの近くにはない位置を示すものである場合、受信デバイスは無視するか、さもなければ、デジタルブロードキャストから受信した情報からこの情報をフィルタにかけて除去してもよい。受信デバイスが仮想アイテムに関連づけられた物理世界位置に十分に近いところにあるなら、受信デバイスはこの情報を受信デバイスに関連づけられたディスプレイデバイス上に提示する。
【0047】
いったん受信デバイスが特定の仮想アイテムを受け取ると、その受信デバイスのユーザは、ステップ405に示すように仮想アイテムを変更する。デバイスのユーザは、受信デバイスを通して選択された仮想アイテムに関連づけられた情報と相互作用することにより、仮想アイテムの状態を変更してもよい。受信デバイスのユーザはまた、仮想アイテムを選択し、受信デバイスを物理的に新しい場所に移動させることにより、仮想アイテム109に関連づけられた物理位置を変更し、変更後の仮想アイテムがサーバと再び相互作用するようにしてもよい。
【0048】
次に、ステップ407で示されるように、変更された仮想アイテムの状態に関する情報は受信デバイスからサーバに送り返される。たとえば、いったん受信デバイスのユーザが仮想アイテムの状態または仮想アイテムに関連づけられた物理位置タグのいずれかを変更すると、新しく更新されたバージョンの仮想アイテムがサーバに送り返され、格納される。その後、サーバが仮想アイテムに関連する情報をブロードキャストすると、仮想アイテムと相互作用した最後のユーザによってなされた変更がブロードキャスト情報に含まれることになる。
【0049】
上記は、本発明の好適な実施形態に関する完全な記述であるが、種々の変形、変更および等価物を用いることが可能である。したがって、本発明の技術範囲は、上記の内容を参照して決定されるべきではなく、その代わりに、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物の全範囲と併せて決定されるべきである。本明細書で説明した好適なまたはそれ以外のすべての特徴は、本明細書に記載された他の好適なまたはそれ以外のいかなる特徴とも組み合わせることができる。特許請求の範囲においては、不定冠詞“A”または“An”は、特にそうでないと明確に述べられた場合を除いて、冠詞に続く品目の一つ以上の数量を指す。添付の特許請求の範囲は、”means for”の句を使って明確にそのような限定が行われない限り、ミーンズプラスファンクションの限定が含まれると解釈されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想アイテムの状態を変更するためのコンピュータに実装される方法であって、
a)ブロードキャスト信号を介してサーバから受信デバイス上で1以上の仮想アイテムに関する情報を受信するステップと、
b)前記1以上の仮想アイテムから一つの仮想アイテムを選択するために、前記受信デバイスの物理世界位置を含む1以上の基準にしたがって前記1以上の仮想アイテムに関する情報をフィルタするステップと、
c)前記選択された仮想アイテムの状態を初期的な状態から変更された状態へ変更するステップと、
d)前記変更された状態に関する情報を前記サーバに送り返すステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記1以上の仮想アイテムに関する情報は、前記仮想アイテムの状態に関連づけられた物理世界位置タグを含む請求項1の方法。
【請求項3】
ステップb)は、前記物理世界位置タグに関連づけられた物理世界位置に対する前記受信デバイスの近接度にもとづいて前記1以上の仮想アイテムに関する情報をフィルタするステップを含む請求項2の方法。
【請求項4】
ステップb)は、前記1以上の仮想アイテムの状態にもとづいて、前記1以上の仮想アイテムに関する情報をフィルタするステップを含む請求項2の方法。
【請求項5】
ステップd)は、前記物理世界位置タグを変更することにより、前記1以上の仮想アイテムを変更するステップを含む請求項2の方法。
【請求項6】
ステップd)は、前記物理世界位置タグに関連づけられた前記物理世界位置を変更するステップを含む請求項5の方法。
【請求項7】
前記ブロードキャスト信号はデジタルブロードキャスト信号である請求項1の方法。
【請求項8】
ステップa)は、前記デジタルブロードキャスト信号の少なくとも一部を受信し、前記デジタルブロードキャスト信号の受信された部分を前記1以上の仮想アイテムに関する情報に変換するステップを含む請求項7の方法。
【請求項9】
仮想アイテムの状態を変更するための装置であって、
ブロードキャスト信号を受信するように構成されたチューニングデバイスと、
前記チューニングデバイスと結合されたコンピュータプロセッサと、
前記プロセッサと結合されたメモリと、
前記プロセッサと結合されたバックチャネル通信リンクと、
前記コンピュータプロセッサによって実行されるとき、当該装置に仮想アイテムの状態を変更する方法を実現させるコンピュータ実行可能な命令セットとを含み、
当該方法は、
a)ブロードキャスト信号を介してサーバから1以上の仮想アイテムに関する情報を受信するステップと、
b)前記1以上の仮想アイテムから一つの仮想アイテムを選択するために、当該装置の物理的な世界位置を含む1以上の基準にしたがって前記1以上の仮想アイテムに関する情報をフィルタするステップと、
c)前記選択された仮想アイテムの状態を初期的な状態から変更された状態へ変更するステップと、
d)前記バックチャネル通信リンクを介して前記変更された状態に関する情報を前記サーバに送り返すステップとを含むことを特徴とする装置。
【請求項10】
前記バックチャネルは、コンピュータネットワーク上で前記変更された状態に関する情報を送信するように構成されたネットワークインタフェースを含む請求項9の装置。
【請求項11】
前記ネットワークインタフェースは無線インタフェースである請求項10の装置。
【請求項12】
前記バックチャネルは、ブロードキャスト送信を介して前記変更された状態に関する情報を送信するように構成されたブロードキャスト送信機を含む請求項9の装置。
【請求項13】
前記プロセッサに結合された位置特定デバイスを含み、前記位置特定デバイスは当該装置の物理世界位置を決定する機能をもつ請求項9の装置。
【請求項14】
ステップb)は、前記位置特定デバイスを用いて当該装置の位置を決定するステップと、前記1以上の仮想アイテムに関連づけられた物理世界位置に対して当該装置が十分に近い位置にある場合に、前記プロセッサに結合されたディスプレイを用いて前記1以上の仮想アイテムに関する情報を提示するステップとを含む請求項9の装置。
【請求項15】
コンピュータによって実行された場合に、仮想アイテムの状態を変更するための方法を実現するコンピュータ読み取り可能な命令セットを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体であって、前記方法は、
a)ブロードキャスト信号を介してサーバから受信デバイス上で1以上の仮想アイテムに関する情報を受信するステップと、
b)前記1以上の仮想アイテムから一つの仮想アイテムを選択するために、前記受信デバイスの物理的な世界位置を含む1以上の基準にしたがって前記1以上の仮想アイテムに関する情報をフィルタするステップと、
c)前記選択された仮想アイテムの状態を初期的な状態から変更された状態へ変更するステップと、
d)前記変更された状態に関する情報を前記サーバに送り返すステップとを含むことを特徴とする媒体。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−123126(P2010−123126A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−263698(P2009−263698)
【出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】