説明

データ処理システム、データ処理方法、処理装置、端末装置、携帯端末装置およびプログラム

【課題】 サーバ装置が格納するデータを少なくし、クライアント装置が複雑なデータ処理プログラムを格納することを抑制することが可能なデータ処理システムを提供する。
【解決手段】 中央処理部13は、特定データ処理依頼を受け付けると、端末装置側データ処理スクリプト11bを実行してオブジェクト11fの処理を行う。中央処理部13は、所定データ処理依頼を受け付けると、送信スクリプト11cを実行し、処理装置2と通信して処理装置2に格納されたデータ処理指令22aを呼び出し、その呼び出したデータ処理指令を処理装置2に実行させる。データ処理部23は、データ処理指令22aを実行すると、端末装置1のオブジェクト11fにアクセスし、そのアクセスしたデータ11aを処理する。データ処理部23は、その処理の結果を、端末装置1に提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理システム、データ処理方法、処理装置、端末装置、携帯端末装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のクライアント・サーバ型システムでは、例えば、サーバ装置は、データとデータ処理プログラムとを搭載し、クライアント装置は、サーバ装置が処理したデータを表示する表示部を有している。クライアント装置は、データとデータ処理プログラムとを自己のメモリに搭載しなくて済むため、大容量のメモリを搭載する必要がなくなり、クライアント装置の小型化が可能となる(特許文献1(特開平6−309259号公報)参照)。
【0003】
特許文献2(特開2000−276410号公報)には、種々のデータを蓄積するサーバ装置と、サーバ装置に蓄積されたデータを取り込むローカル用WWWサーバアプリケーションおよびサーバ装置から取り込んだデータにアクセスしてそのデータを処理するローカル用アプリケーションソフトを搭載したクライアント装置と、を含むWWWクライアント・サーバシステムが記載されている。
【特許文献1】特開平6−309259号公報
【特許文献2】特開2000−276410号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のクライアント・サーバシステムでは、データがサーバ装置に蓄積されているため、クライアント装置は、サーバ装置に接続しなければ、データを取得および利用できないという問題がある。また、サーバ装置がデータを格納しているため、サーバ装置が格納するデータの量が非常に多くなってしまうという問題が発生する。
【0005】
特許文献2に記載のWWWクライアント・サーバシステムでは、クライアント装置が、ローカル用WWWサーバアプリケーションおよびローカル用アプリケーションソフトを搭載しているため、クライアント装置は、事前にサーバ装置からデータを取り込んでいれば、サーバと接続していなくても、ローカル用アプリケーションソフトを利用して、その取り込んだデータを処理することが可能となる。
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載のWWWクライアント・サーバシステムでは、クライアント装置がサーバ装置から取り込んだデータを確実に処理するには、ローカル用アプリケーションソフトは、サーバ装置から取り込んだすべてのデータを適確に処理しなければならない。このため、ローカル用アプリケーションソフトは、種々のデータ処理に対応していなければならず、複雑になってしまう可能性が高い。
【0007】
本発明の目的は、サーバ装置等の処理装置が格納するデータを少なくし、かつ、クライアント装置等の端末装置が複雑なデータ処理プログラムを格納することを抑制することが可能なデータ処理システム、データ処理方法、処理装置、端末装置、携帯端末装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明のデータ処理システムは、データを有する端末装置と、前記端末装置と通信可能な処理装置と、を含み、前記処理装置が、前記端末装置が有するデータを処理する、データ処理システムであって、前記端末装置は、前記処理装置と通信可能な端末装置側通信部と、前記データと、前記処理装置にデータ処理依頼情報を送信する旨の指令を示す送信スクリプトと、を格納する記憶部と、ユーザの入力を受け付ける入力部と、前記入力部が所定データ処理依頼を受け付けると、前記送信スクリプトに基づいて、前記データ処理依頼情報を前記処理装置に送信する送信処理を前記端末装置側通信部に実行させる中央処理部と、を含み、前記処理装置は、前記端末装置の記憶部にアクセスして該記憶部に格納されているデータを処理する旨のデータ処理指令を格納するデータ処理指令記憶部と、前記端末装置側通信部が送信したデータ処理依頼情報を受信する処理装置側通信部と、前記処理装置側通信部が前記データ処理依頼情報を受信すると、前記データ処理指令に基づいて、前記端末装置の記憶部に格納されているデータにアクセスして該アクセスしたデータを処理するデータ処理部とを含む。
【0009】
また、本発明のデータ処理方法は、上記データ処理システムが行うデータ処理方法であって、前記入力部が前記所定データ処理依頼を受け付け受付ステップと、前記受付ステップで前記所定データ処理依頼を受け付けると、前記中央処理部が前記送信スクリプトに基づいて前記データ処理依頼情報を前記処理装置に送信する送信処理を前記端末装置側通信部に実行させる送信ステップと、前記処理装置側通信部が前記送信ステップで送信したデータ処理依頼情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで前記データ処理依頼情報を受信すると、前記データ処理部が前記データ処理指令に基づいて前記端末装置の記憶部に格納されているデータにアクセスして該アクセスしたデータを処理するデータ処理ステップと、前記処理装置側通信部が前記データ処理ステップの処理結果を前記端末装置側通信部に送信する処理結果送信ステップと、前記端末装置側通信部が前記処理結果送信ステップで送信された処理結果を受信する処理結果受信ステップとを含む。
【0010】
また、本発明の処理装置は、端末装置が送信したデータ処理依頼情報を受信すると、該端末装置に格納されているデータを処理し、その処理結果を該端末装置に提供する処理装置であって、前記端末装置にアクセスして該端末装置に格納されているデータを処理する旨の指令を示すデータ処理指令を格納するデータ処理指令記憶部と、前記データ処理依頼情報を受信する処理装置側通信部と、前記処理装置側通信部が前記データ処理依頼情報を受信すると、前記データ処理指令に基づいて、前記端末装置に格納されているデータにアクセスして該アクセスしたデータを処理するデータ処理部とを含む。
【0011】
また、本発明の端末装置は、データを有し、該データを上記処理装置に処理させ、該処理装置から送信される処理結果を受信する端末装置であって、前記処理装置と通信可能な端末装置側通信部と、前記データと、前記処理装置にデータ処理依頼情報を送信する旨の指令を示す送信スクリプトと、を格納する記憶部と、ユーザの入力を受け付ける入力部と、前記入力部が所定データ処理依頼を受け付けると、前記送信スクリプトに基づいて、前記データ処理依頼情報を前記処理装置に送信する送信処理を前記端末装置側通信部に実行させる中央処理部と、を含む。
【0012】
また、本発明の携帯端末装置は、データを有し、該データを上記処理装置に処理させ、該処理装置から送信される処理結果を受信する携帯端末装置であって、前記処理装置と通信可能な端末装置側通信部と、前記データと、前記処理装置にデータ処理依頼情報を送信する旨の指令を示す送信スクリプトと、を格納する記憶部と、ユーザの入力を受け付ける入力部と、前記入力部が所定データ処理依頼を受け付けると、前記送信スクリプトに基づいて、前記データ処理依頼情報を前記処理装置に送信する送信処理を前記端末装置側通信部に実行させる中央処理部と、を含む。
【0013】
上記の発明によれば、端末装置または携帯端末装置に格納されているデータは、処理装置によって処理される。端末装置または携帯端末装置がデータを格納するため、処理装置が格納するデータの量を少なくすることが可能になる。また、端末装置または携帯端末装置は、処理装置に複雑なデータ処理を実行させることが可能となる。このため、端末装置または携帯端末装置は、複雑なデータ処理を行うために必要となる複雑なデータ処理指令を格納しなくても済むようになる。
【0014】
また、前記記憶部は、該記憶部が格納しているデータを処理する際のデータ処理手順を示す端末装置側データ処理スクリプトを格納し、前記中央処理部は、前記入力部が前記端末装置側データ処理スクリプトによる処理依頼を受け付けた場合には、前記端末装置側データ処理スクリプトに基づいて、前記記憶部に格納されているデータを処理することが望ましい。
【0015】
また、上記データ処理方法において、前記記憶部は、該記憶部が格納しているデータを処理する際のデータ処理手順を示す端末装置側データ処理スクリプトを格納し、前記入力部が前記端末装置側データ処理スクリプトによる処理依頼を受け付ける処理依頼受付ステップと、前記依頼受付ステップで前記端末装置側データ処理スクリプトによる処理依頼を受け付けると、前記中央処理部が前記端末装置側データ処理スクリプトに基づいて前記記憶部に格納されているデータを処理する処理ステップと、をさらに含むことが望ましい。
【0016】
上記の発明によれば、端末装置に格納されているデータは、端末装置と処理装置とのいずれかで処理される。このため、端末装置が簡単なデータ処理を行い、処理装置が複雑なデータ処理を行うことが可能となる。したがって、端末装置は簡単なデータ処理を処理装置を用いずに行うことが可能になる。
【0017】
また、前記データと前記送信スクリプトと前記端末装置側データ処理スクリプトとは、共通のオブジェクトに含まれることが望ましい。
【0018】
また、前記データ処理指令は、前記データを変更する指令、前記記憶部に格納されているスクリプトを変更または削除する指令、および、新たなスクリプトを前記端末装置に提供する指令のいずれかを含むことが望ましい。
【0019】
上記の発明によれば、端末装置の処理機能を任意に変更することが可能になる。その理由は、処理装置が、端末装置に格納されたデータの変更、または、端末装置に格納されたスクリプトの変更、追加または削除を行うことができるためである。
【0020】
また、前記記憶部は、前記データとして、チケット、会員証、クーポンまたはポイントカードに関するデータを格納することが望ましい。
【0021】
上記の発明によれば、端末装置は、チケット、会員証、クーポンまたはポイントカードに関するデータを扱うことが可能となる。
【0022】
また、前記データ処理指令記憶部は、前記端末装置に送信する端末側スクリプトの基礎となるサーバ側スクリプトをさらに格納し、前記データ処理部は、前記アクセスしたデータを取得し、その取得したデータを用いて前記サーバ側スクリプトを変換して前記端末側スクリプトを生成し、その生成した端末側スクリプトを前記端末装置に送信するスクリプト送信処理を前記処理装置側通信部に実行させることが望ましい。
【0023】
上記の発明によれば、処理装置は、サーバ側スクリプトを有し、そのサーバ側スクリプトを、端末装置から取得したデータを用いて変換して端末側スクリプトを生成し、その生成した端末側スクリプトを端末装置に送信する。
【0024】
このため、例えば、端末装置側の処理を、Webのページを作成するHTMLなどのタグ言語のような画面記述言語を用いて変更することが可能となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、端末装置または携帯端末装置に格納されているデータは、処理装置によって処理される。端末装置または携帯端末装置がデータを格納するため、処理装置が格納するデータの量を少なくすることが可能になる。また、端末装置または携帯端末装置は、処理装置に複雑なデータ処理を実行させることが可能となる。このため、端末装置または携帯端末装置は、複雑なデータ処理を行うために必要となる複雑なデータ処理指令を格納しなくても済むようになる。
【0026】
また、端末装置に格納されているデータは、端末装置と処理装置とのいずれかで処理される。このため、端末装置が簡単なデータ処理を行い、処理装置が複雑なデータ処理を行うことが可能となる。したがって、端末装置は簡単なデータ処理を処理装置を用いずに行うことが可能になる。
【0027】
また、端末装置の処理機能を任意に変更することが可能になる。その理由は、処理装置が、端末装置に格納されたデータの変更、または、端末装置に格納されたスクリプトの変更、追加または削除を行うことができるためである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施例のデータ処理システムを示したブロック図である。図1において、データ処理システムは、端末装置1と処理装置2とを含む。
【0030】
端末装置1は、例えば、携帯電話機等の携帯端末装置であることが望ましい。端末装置1は、記憶部11と、ユーザインタフェース部12と、中央処理部13と、通信部14とを含む。ユーザインタフェース部12は、入力部12aと表示部(出力部)12bとを含む。処理装置2は、例えば、端末装置1をクライアントとするサーバであることが望ましい。処理装置2は、通信部21と、データ処理指令記憶部22と、データ処理部23とを含む。
【0031】
記憶部11は、データ11aと、端末装置側データ処理スクリプト11bと、送信スクリプト11cと、表示用データ11dと、スクリプトエンジン用ソフトウェア11eと、動作プログラム11gとを格納する。なお、スクリプトはプログラムである。
【0032】
データ11aは、端末装置1によって処理され、また、処理装置2によっても処理される。例えば、データ11aとして、ユーザのポイント(例えば、ユーザのポイントカードのポイント)を示すポイントデータが用いられる。
【0033】
端末装置側データ処理スクリプト11bは、データ11aに対する端末装置1の処理手順を示す。本実施例では、端末装置側データ処理スクリプト11bとして、データ11aが示す値を参照し、その参照した値を表示部12bに表示させるデータ表示手順が用いられる。なお、記憶部11は、複数種類の端末装置側データ処理スクリプト11bを格納してもよい。
【0034】
送信スクリプト11cは、処理装置2にデータ処理依頼情報を送信する旨の指令を示す。なお、データ処理依頼情報は、データ11aの処理を依頼する旨の情報であり、例えば、データ11aの処理を依頼する装置(処理装置2)に対する接続要求が、データ処理依頼情報となる。
【0035】
表示用データ11dは、表示部12bが表示する画面を示すデータである。
【0036】
本実施例では、記憶部11に格納されるスクリプトは、HTML(HyperText Markup Language)のような画面記述言語で記載されている。
【0037】
スクリプトエンジン用ソフトウェア(プログラム)11eは、記憶部11に格納されたスクリプト(端末装置側データ処理スクリプト11bと送信スクリプト11c)を中央処理部13に実行させるためのソフトウェアである。本実施例では、スクリプトエンジン用ソフトウェア11eとして、いわゆるブラウザが用いられる。
【0038】
動作プログラム11gは、中央処理部13の動作を規定するプログラムである。中央処理部13は、動作プログラム11gを読み取り、その読み取った動作プログラム11gを実行することによって種々の処理を行う。以下に示す中央処理部13の処理は、中央処理部13が動作プログラム11gを実行することによって実行される。
【0039】
中央処理部13は、スクリプトエンジン用ソフトウェア11eを読み取り、その読み取ったスクリプトエンジン用ソフトウェア11eを利用して、記憶部11に格納されたスクリプト(端末装置側データ処理スクリプト11bと送信スクリプト11c)を実行する。
【0040】
なお、記憶部11は、データ11aと、端末装置側データ処理スクリプト11bと、送信スクリプト11cと、表示用データ11dとを、1つのオブジェクト11fの構成要素として、格納してもよい。
【0041】
また、記憶部11は、互いに異なる複数のオブジェクトを格納してもよい。なお、互いに異なる複数のオブジェクトのそれぞれは、データと、端末装置側データ処理スクリプトと、送信スクリプトと、表示用データとを含むことが望ましい。なお、互いに異なる複数のオブジェクトがそれぞれ含む、データと、端末装置側データ処理スクリプトと、送信スクリプトと、表示用データとのそれぞれは、互いに異なることが望ましい。
【0042】
入力部12aは、ユーザの入力を受け付ける。入力部12aは、ユーザの入力として、例えば、端末装置側データ処理スクリプト11bを選択する旨の入力(特定データ処理依頼)と、送信スクリプト11cを選択する旨の入力(所定データ処理依頼)と、を受け付ける。入力部12aは、受け付けたユーザの入力を、中央処理部13に出力する。
【0043】
表示部12bは、中央処理部13から提供される画像データに応じた表示を実行する。
【0044】
中央処理部13は、CPU等のコンピュータである。中央処理部13は、入力部12aが受け付けた入力に基づいて、記憶部11に格納されているスクリプトを選択する。
【0045】
例えば、中央処理部13は、入力部12aが特定データ処理依頼を受け付けると、記憶部11から端末装置側データ処理スクリプト11bを読み出し、その読み出した端末装置側データ処理スクリプト11bを実行して、データ11aが示す値を参照し、その参照した値を表示部12bに表示させるデータ表示処理を行う。
【0046】
また、中央処理部13は、入力部12aが所定データ処理依頼を受け付けると、記憶部11から送信スクリプト11cを読み出し、その読み出した送信スクリプト11cを実行する。
【0047】
中央処理部13は、送信スクリプト11cを実行すると、データ処理依頼情報を処理装置2に送信する送信処理を通信部14に実行させる。
【0048】
通信部14は、処理装置2の通信部21と通信する。
【0049】
通信部14は、中央処理部13の指示に基づいて、データ処理依頼情報を処理装置2の通信部21に提供する。
【0050】
通信部21は、通信部14からデータ処理依頼情報を受け付けると、そのデータ処理依頼情報をデータ処理部23に提供する。
【0051】
データ処理指令記憶部22は、データ処理指令(プログラム)22aと動作プログラム22bとを格納する。動作プログラム22bは、データ処理部23の動作を規定するプログラムである。以下に示すデータ処理部23の処理は、データ処理部23が動作プログラム22bを実行することによって実行される。
【0052】
データ処理指令(プログラム)22aは、データ処理依頼情報に対応する。本実施例では、プログラムとしてのデータ処理指令22aは、端末装置1の記憶部11にアクセスして、記憶部11に格納されているデータ11aを処理する旨の指令を示す。例えば、データ処理指令22aは、データ11aの処理方法として、データ11aが示す値を変更する処理方法を規定する。
【0053】
データ処理部23は、CPU等のコンピュータである。
【0054】
データ処理部23は、通信部21がデータ処理依頼情報を受信すると、そのデータ処理依頼情報と対応するデータ処理指令22aをデータ処理指令記憶部22から読み込み、その読み込んだデータ処理指令22aを実行する。
【0055】
データ処理部23は、データ処理指令22aを実行すると、端末装置1の記憶部11に格納されているデータ11aにアクセスし、そのアクセスしたデータ11aを処理する。換言すると、データ処理部23は、データ処理指令22aを実行すると、端末装置1の記憶部11に格納されているデータ11aを読み出し、その読み出したデータ11aを処理する。
【0056】
例えば、データ処理指令22aが、データ11aの処理方法として、データ11aが示す値を変更する処理方法を規定していると、データ処理部23は、アクセスしたデータ11aが示す値を変更する処理を実行する。
【0057】
データ処理部23は、その処理結果を端末装置1の通信部14に送信する旨の指示を通信部21に提供する。
【0058】
通信部21は、データ処理部23の指示に基づいて、データ処理部23の処理結果を端末装置1の通信部14に送信する。通信部14は、データ処理部23の処理結果を受信すると、その受信した処理結果を中央処理部13に出力する。
【0059】
中央処理部13は、その処理結果を受け付けると、記憶部11が格納しているデータ11aを、その受け付けた処理結果に変更する。
【0060】
なお、中央処理部13は、変更後のデータ11aが示す値を表示部12bに表示させてもよい。
【0061】
次に、動作の概要を説明する。
【0062】
端末装置(クライアント)1は簡単なデータ処理を行うときは、処理装置(サーバ)2と接続せずに独立して動作する。端末装置1は高負荷な処理を行うときは処理装置2と通信して高負荷な処理を処理装置2に行わせ、その処理結果を得る。換言すると、データは端末装置1側にあり、高負荷な処理が要求された場合は、処理装置2が端末装置1のオブジェクト(データ)をアクセスし、高負荷な処理を行う。
【0063】
また、処理装置2が端末装置1のデータおよびスクリプトを設定するようにすれば、処理装置2が端末装置1の処理機能を変更、追加、削除することができ、端末装置1の処理を動的に変更することが可能となる。
【0064】
また、Webのページを作成するHTMLなどのタグ言語のような画面記述言語により、端末装置1側のスクリプトが作成される。
【0065】
次に、動作を説明する。
【0066】
中央処理部13は、入力部12aが端末装置側データ処理スクリプト11bを選択する旨のユーザの入力を受け付けると、端末装置側データ処理スクリプト11bを実行する。
【0067】
スクリプトエンジンとして動作する中央処理部13は、端末装置側データ処理スクリプト11bを実行することによって、オブジェクト11f(具体的には、データ11a)の処理を行う。
【0068】
中央処理部13は、入力部12aが送信スクリプト11cを選択する旨のユーザの入力を受け付けると、送信スクリプト11cを実行する。中央処理部13は、送信スクリプト11cを実行することによって、処理装置2と通信して処理装置2に格納されたデータ処理指令(プログラム)22aを呼び出し、その呼び出したデータ処理指令22aを処理装置2に実行させる。
【0069】
処理装置2(具体的には、データ処理部23)は、データ処理指令22aを実行すると、通信相手の端末装置1に存在するオブジェクト11f(具体的には、データ11a)にアクセスし、そのアクセスしたデータ11aを処理する。処理装置2(具体的には、データ処理部23)は、その処理の結果を、端末装置1に提供する。端末装置1(具体的には、中央処理部13)は、処理装置2から提供された処理結果を記憶部11に格納し、また、その処理結果を表示部12bに表示させる。
【0070】
本実施例によれば、端末装置1が、例えば、携帯端末装置(例えば、携帯電話機)などの省資源端末装置であり、記憶部11が複雑なスクリプトエンジン用ソフトウェアを格納する記憶容量を有していなくても、端末装置1は、中央処理部(スクリプトエンジン)13が処理できない処理機能を、処理装置2(具体的には、データ処理指令22aを実行するデータ処理部23)に実行させることが可能になる。
【0071】
なお、データ処理指令22aは、データ処理部23にオブジェクト11f内のデータ11aを参照させる指令(プログラム)と、データ処理部23にオブジェクト11f内のデータ11aを変更させる指令(プログラム)とを含んでいるが、データ処理部23に新たなオブジェクト(データとスクリプト)を記憶部11に追加させる指令(プログラム)を含んでもよいし、データ処理部23に記憶部11に格納されているオブジェクト(データとスクリプト)を削除させる指令(プログラム)を含んでもよい。
【0072】
また、データ処理指令22aは、データ処理部23に記憶部11内のスクリプトを変更させる指令(プログラム)を含んでもよいし、データ処理部23に新たなスクリプトを記憶部11に追加させる指令(プログラム)を含んでもよいし、データ処理部23に記憶部11に格納されているスクリプトを削除させる指令(プログラム)を含んでもよい。
【0073】
図2および図3は、処理装置2が端末装置1の記憶部11内のスクリプトを置換(変更)する動作を説明するためのフローチャートである。なお、図2は、処理装置2の動作を説明するためのフローチャートであり、図3は、端末装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【0074】
ステップ201では、処理装置2は、新たなスクリプトを端末装置1に送信する。
【0075】
ステップ301では、端末装置1は、処理装置2から送信された新たなスクリプトを受信する。端末装置1は、新たなスクリプトを受信すると、ステップ302を実行する。
【0076】
ステップ302では、端末装置1は、ステップ301で受信した新たなスクリプトを既存のスクリプトと置換する。
【0077】
処理装置2が、データ処理指令22aに基づいて、端末装置1に格納されたスクリプトを変更する処理を行えば、端末装置1に格納されたスクリプトの処理機能を変更することが可能になる。
【0078】
また、処理装置2が、データ処理指令22aに基づいて、スクリプトまたはスクリプトを含むオブジェクトを端末装置1に追加する処理を行えば、新たなスクリプトまたは新たなオブジェクトを端末装置1に追加することが可能になる。
【0079】
また、処理装置2が、データ処理指令22aに基づいて、端末装置1に格納されているスクリプトまたはスクリプトを含むオブジェクトを削除する処理を行えば、端末装置1からスクリプトまたはスクリプトを含むオブジェクトを削除することが可能になる。
【0080】
端末装置1はユーザインタフェース部12を有しているため、中央処理部13は、ユーザインタフェース部12を介して、ユーザからの入力を得たり、ユーザへ情報(例えば、データ処理結果)を出力したりすることができる。
【0081】
中央処理部13は、記憶部11に格納されているスクリプトを実行することで、オブジェクト11fの処理、ユーザからの入力処理またはユーザへの出力処理を行う。このため、処理装置2がデータ処理指令22aに基づいて端末装置1内のスクリプトを変更する処理を行うことにより、端末装置1の中央処理部13が行う、ユーザからの入力処理およびユーザへの出力処理を変更することが可能となる。
【0082】
処理装置2が、スクリプトないしスクリプトを含むオブジェクトを端末装置1に追加する処理を行ったり、スクリプトないしスクリプトを含むオブジェクトを端末装置1から削除する処理を行ったりすることにより、端末装置1のスクリプトを追加および削除することが可能となるため、端末装置1が有する、ユーザからの入力処理機能およびユーザへの出力処理機能を、追加および削除することが可能になる。
【0083】
データ処理指令22aは、端末装置1が処理装置2から提供された情報を出力(例えば、表示)させる指令(プログラム)を含んでもよい。この場合、処理装置2は、端末装置1に情報(例えば、データ処理結果)を表示させることが可能となる。
【0084】
また、中央処理部13が、端末装置1に格納されている複数のスクリプトのリストを表示部12bに表示させ、ユーザが、そのリストの中から所望のスクリプトを選択するように入力部12aを操作した際に、中央処理部13がその選択された所望のスクリプトを実行するようにしてもよい。この場合、ユーザは、ユーザが必要とする処理(スクリプトによる処理)を選択でき、端末装置1はその選択された処理結果を出力(例えば、表示)することができる。
【0085】
図4は、端末装置1の記憶部11に格納されたオブジェクト内のスクリプト(端末装置側データ処理スクリプト11bおよび送信スクリプト11c)の一例を示した説明図である。なお、図4に示したスクリプトは、HTMLで記述されており、「101.html」の名前が付してある。また、図4において、oid(オブジュクトID)=“1”に格納される値およびoid=“2”に格納される値がデータ(オブジェクト内のデータ11a)となる。
【0086】
例えば、入力部12aが、ユーザの入力として、図4に示したスクリプトを選択する旨の入力(特定データ処理依頼)を受け付けると、中央処理部13は、図4に示したスクリプトを実行する。
【0087】
中央処理部13が図4に示したスクリプトを実行すると、oid=1のデータとして、Integer型で値“10”(ポイント)が格納される。なお、oid=2のデータとしては、もともとString型で値“田中”(ユーザ名)が格納されているものとする。
【0088】
図5は、中央処理部13が図4に示したスクリプトを実行した際に、表示部12bが表示する画面を示した説明図である。
【0089】
なお、図5において、「赤外線通信でポイント加算」は「obex:irda?tid=832345699」(送信スクリプト)とリンクしているクリッカブルリンクとなり、「Web通信でポイント加算」は「http://gaibutanmatsu.nec.co.jp/operateobject」(送信スクリプト)とリンクしているクリッカブルリンクとなり、「Web通信でページを表示」は「http://gaibutanmatsu.nec.co.jp/page.html」(送信スクリプト)とリンクしているクリッカブルリンクとなり、「ローカルに格納されたページを表示」は記憶部11内に格納された「ページ102.html(表示用データ11d)」(端末装置側データ処理スクリプト)とリンクしているクリッカブルリンクとなる。
【0090】
ユーザが「赤外線通信でポイント加算」をクリックするように入力部12aを操作すると、中央処理部13は、処理装置2に対して赤外線通信での接続要求を行う接続要求処理を通信部14に実行させる。
【0091】
処理装置2のデータ処理部23は、通信部21が通信部14から接続要求を受け付けると、データ処理指令記憶部22に格納されたデータ処理指令22aを実行する。
【0092】
図6は、処理装置2のデータ処理指令記憶部22に格納されたデータ処理指令22aの一例を示した説明図である。
【0093】
データ処理部23は、図6に示したデータ処理指令22aに基づいて、以下の処理を実行する。
【0094】
データ処理部23は、端末装置1の記憶部11に格納されているスクリプトの名前およびoid=1のデータにアクセスして、スクリプト名“101.html”およびoid=1のデータ“10”とを取得(参照)する。
【0095】
データ処理部23は、その取得したoid=1のデータ“10”に“50”を加算してoid=1のデータの値を“60”に変更する。データ処理部23は、変更したoid=1のデータ“60”を、通信部21を介して、端末装置1に提供する。端末装置1の中央処理部13は、通信部14が処理装置2から提供されたoid=1のデータ“60”を受け付けると、記憶部11に格納されているoid=1のデータを“60”に変更する。
【0096】
また、データ処理部23は、変更したoid=1のデータ“60”を用いて、スクリプト名“101.html”のスクリプトを生成する。
【0097】
データ処理部23は、その生成したスクリプト名“101.html”のスクリプトを、通信部21を介して、端末装置1に提供する。端末装置1の中央処理部13は、通信部14が処理装置2から提供されたスクリプト名“101.html”のスクリプトを受け付けると、記憶部11に格納されていたスクリプト名“101.html”のスクリプトを、通信部14が受け付けたスクリプト名“101.html”のスクリプトに変更する。
【0098】
図7は、変更後のスクリプト名“101.html”のスクリプトを示した説明図である。
【0099】
データ処理部23は、変更後のスクリプト名“101.html”を実行する。
【0100】
図8は、中央処理部13が図7に示したスクリプトを実行した際に、表示部12bが表示する画面を示した説明図である。
【0101】
なお、図8において、「赤外線通信」は「obex:irda?tid=832345699」(送信スクリプト)とリンクしているクリッカブルリンクとなり、「Web通信」は「http://gaibutanmatsu.nec.co.jp/operateobject」(送信スクリプト)とリンクしているクリッカブルリンクとなる。
【0102】
ユーザが図5に示した「Web通信でポイント加算」をクリックするように入力部12aを操作すると、中央処理部13は、「Web通信でポイント加算」とリンクしている「http://gaibutanmatsu.nec.co.jp/operateobject」のサーバである処理装置2に対して接続要求を行う接続要求処理を通信部14に実行させる。なお、接続要求を受けた処理装置2の処理は、処理装置2が赤外線通信での接続要求を受けた場合の処理と同様となる。
【0103】
ユーザが図5に示した「Web通信でページを表示」をクリックするように入力部12aを操作すると、中央処理部13は、「Web通信でページを表示」とリンクしている「http://gaibutanmatsu.nec.co.jp/page.html」で規定されるサーバにアクセスし、「http://gaibutanmatsu.nec.co.jp/page.html」が示す内容を表示部12bに表示させる。
【0104】
ユーザが図5に示した「ローカルに格納されたページを表示」をクリックするように入力部12aを操作すると、中央処理部13は、「ローカルに格納されたページを表示」とリンクしているページ102.html(表示用データ11d)が示す内容を表示部12bに表示させる。
【0105】
図4に示したスクリプトは、複数の画面表示のための情報(具体的には、「http://gaibutanmatsu.nec.co.jp/page.html」と「ページ102.html」)と、処理の実行を指示するクリッカブルリンク(具体的には、「赤外線通信でポイント加算」と、「Web通信でポイント加算」と、「Web通信でページを表示」および「ローカルに格納されたページを表示」)とを含む。
【0106】
ここで、図4に示したスクリプトの記述について説明する。
【0107】
図4に示したスクリプトは、オブジェクト11f内のデータ(oid=2のデータ)を参照する記述を有している。
【0108】
図4に示したスクリプトは、オブジェクト11f内のデータ(oid=1のデータ)を変更する記述を有している。
【0109】
なお、図4に示したスクリプトは、新たなオブジェクトを生成する記述を有してもよいし、オブジェクト11fを削除する記述を有してもよい。
【0110】
図4に示したスクリプトは、表示部12bの表示を、ある画面表示のための情報に応じた表示から他の画面表示のための情報に応じた表示に切り替える記述を有している。
【0111】
図4に示したスクリプトは、処理装置(外部端末)2のデータ処理指令22aを呼び出す記述を有している。なお、処理装置2は、表示する画面の情報を端末装置1に送る機能を有している。
【0112】
図4に示したスクリプトは、クリッカブルリンクがクリックされることで、オブジェクト内データを参照する記述を有してもよい。
【0113】
図4に示したスクリプトは、クリッカブルリンクがクリックされることで、オブジェクト内データを変更する記述を有してもよい。
【0114】
図4に示したスクリプトは、クリッカブルリンクがクリックされることで、オブジェクトを生成する記述を有してもよい。
【0115】
図4に示したスクリプトは、クリッカブルリンクがクリックされることで、オブジェクトを削除する記述を有してもよい。
【0116】
図4に示したスクリプトは、クリッカブルリンクがクリックされることで、表示部12bの表示を、ある画面表示のための情報による表示から、ちがう画面表示のための情報による表示に切り替える記述を有している。
【0117】
図4に示したスクリプトは、クリッカブルリンクがクリックされることで、処理装置2のプログラムを呼び出す記述を有している。
【0118】
図4に示したスクリプトは、ある画面表示のための情報による表示(例えば、図5に示した表示)を行うことにより、その中に記述されているオブジェクト内データ(例えば、oid=2のデータ)を参照することを可能にする記述を有してもよい。
【0119】
図4に示したスクリプトは、ある画面表示のための情報による表示(例えば、図5に示した表示)を行うことにより、その中に記述されているオブジェクト内データ(例えば、oid=1のデータ)を変更することを可能する記述を有してもよい。
【0120】
図4に示したスクリプトは、ある画面表示のための情報による表示を行うことにより、新たなオブジェクトを生成することを可能にする記述を有してもよい。
【0121】
図4に示したスクリプトは、ある画面表示のための情報による表示を行うことにより、記憶部11に格納されているオブジェクトを削除することを可能する記述を有してもよい。
【0122】
図4に示したスクリプトは、ある画面表示のための情報による表示(例えば、図5に示した表示)を行うことにより、表示部12bの表示を、他の画面表示のための情報による表示に切り替えることを可能にする記述を有している。
【0123】
図4に示したスクリプトは、ある画面表示のための情報による表示(例えば、図5に示した表示)を行うことにより、処理装置2のプログラムを呼び出すことを可能にする記述を有している。
【0124】
図4に示したスクリプトは、参照したデータを表示する記述を有している。
【0125】
図4に示したスクリプトは、参照したデータを処理装置2に渡す記述を有している。
【0126】
スクリプト言語は、HTMLのようなタグ言語であることが望ましい。この場合、ユーザは、Webを作成するような簡単な記述で、上記処理を記述することができる。
【0127】
なお、データ処理指令22aに基づいて処理装置2が行うオブジェクト11f(例えばデータ11a)に対する処理は、OBEX、CORBA(Common Object Request Broker Architecture)またはJavaRMI(Remote Method Invocation)等のプロトコルで行われることが望ましい。
【0128】
また、端末装置1のスクリプトによる処理装置2のプログラムの呼び出し実行は、HTTP、OBEX等のプロトコルで行われることが望ましい。
【0129】
また、通信部14と通信部21との通信は、無線、有線、赤外線、非接触ICとの間の通信に用いる通信方式、W-CDMA,CDMA,TDMA,PDC,PHS、光通信などあらゆる通信方式のいずれかを使用することが望ましい。
【0130】
本実施例は、端末装置1としての携帯電話機を、例えば、チケット、会員証、クーポン、ポイントカードとして利用する、データ処理システムといった用途に適用できる。
【0131】
例えば、携帯電話機が、チケットとしてのデータ、会員証としてのデータ、クーポンとしてのデータおよびポイントカードとしてのデータ、または、それらのいずれかのデータを格納する。
【0132】
携帯電話機1は、例えば、チケットとしてのデータ、会員証としてのデータ、クーポンとしてのデータまたはポイントカードとしてのデータのいずれかを1つを更新する更新処理依頼(所定データ処理依頼)を入力部12aが受け付けると、記憶部11に格納された送信スクリプト11cに基づいて、更新対象のデータを示したデータ処理依頼情報をPOSなどの処理装置2に送信する。
【0133】
処理端末2は、データ処理依頼情報を受け付けると、携帯電話機1の更新対象のデータに読み取り、その読み取ったデータを更新し、更新後のデータを端末装置1に送信する。端末装置1は、更新後のデータを記憶部11に格納する。
【0134】
また、携帯電話機1は、例えば、チケットとしてのデータ、会員証としてのデータ、クーポンとしてのデータまたはポイントカードとしてのデータのいずれかを1つを参照する参照処理依頼(特定データ処理依頼)を入力部12aが受け付けると、記憶部11に格納された端末装置側データ処理スクリプト11bに基づいて、記憶部に格納されている参照対象のデータに応じた表示を表示部12bに実行させる。
【0135】
また、処理装置2は、携帯電話機1が格納しているデータまたはスクリプトを適宜変更(追加、削除、変更)する。
【0136】
本実施例によれば、以下の効果を奏する。
【0137】
第1の効果は、端末装置1が、例えば携帯電話機のような省資源端末装置(メモリ容量が小さいメモリしか備えていない端末装置)であっても、その端末装置1は高負荷な処理結果を得ることができることにある。
【0138】
その理由は、端末装置1が処理装置2のデータ処理指令(プログラム)を呼び出すことができ、また、データ処理指令(プログラム)を実行している処理装置2が端末装置1内のオブジェクト(データ)にアクセスできるため、処理装置2が高負荷な処理を行うことができるためである。
【0139】
第2の効果は、端末装置1の処理機能を動的に変更できることにある。
【0140】
その理由は、処理装置2が端末装置1のスクリプトを変更、追加または削除できるためである。
【0141】
第3の効果は、処理装置2が記憶しなければならない情報を削減できることにある。
【0142】
その理由は、端末装置1がデータを格納しているからである。
【0143】
次に、他の実施例を説明する。
【0144】
図9は、本発明の他の実施例のデータ処理システムを示したブロック図である。図9において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0145】
図9に示したデータ処理システムでは、処理装置2が、端末装置1にて実行される端末側スクリプト(具体的には、端末装置側データ処理スクリプト11b)を、Webのページを作成するHTMLなどのタグ言語のような画面記述言語を用いて設定する。
【0146】
なお、従来の端末指向なプログラムは、処理装置2のプログラムからスクリプトをデータとして操作することで、端末側の処理機能を変更していた。よって、処理装置2のプログラムは、C++言語などの逐次型言語によりプログラミングされる必要があった。
【0147】
本実施例では、C++言語などの逐次型言語ではなく、HTMLなどのタグ言語のような画面記述言語を用いて、端末装置1に格納される端末側スクリプトを生成する。
【0148】
以下、図9に示したデータ処理システムを、図1に示したデータ処理システムと異なる点を中心に説明する。
【0149】
図9に示したデータ処理システムでは、データ処理指令記憶部22は、データ処理指令22aと、動作プログラム22bとに加えて、サーバ側スクリプト22cと、スクリプト変換プログラム22dとをさらに含む。
【0150】
本実施例のデータ処理指令22aは、端末装置1の記憶部11にアクセスして、記憶部11に格納されているデータ11aを取得する旨の指令を示す。なお、本実施例では、データ11aは、端末装置1のユーザ名(uname)と、そのユーザ名のユーザが有するポイント(point)とを示す
サーバ側スクリプト22cは、端末装置1にて実行される端末装置側データ処理スクリプト11b(端末側スクリプト)の基礎となるスクリプトである。図10は、サーバ側スクリプト22cの一例を示した説明図である。
【0151】
なお、サーバ側スクリプト22cは、端末装置1のオブジェクト11f内のデータ11aを参照する処理記述を有してもよい。
【0152】
また、サーバ側スクリプト22cは、端末装置1のオブジェクト11f内のデータ11aを変更する処理記述を有してもよい。
【0153】
また、サーバ側スクリプト22cは、端末装置1のオブジェクト11fを生成する処理記述を有してもよい。
【0154】
また、サーバ側スクリプト22cは、端末装置1のオブジェクト11fを削除する処理記述を有してもよい。
【0155】
また、サーバ側スクリプト22cは、処理記述を実行した後の表示を指定する記述を有してもよい。
【0156】
また、サーバ側スクリプト22cは、参照したデータを表示する記述を有してもよい。
【0157】
また、サーバ側スクリプト22cは、複数種類あってもよい。
【0158】
スクリプト変換プログラム22dは、データ処理指令22aに基づいて取得されたデータ11aを用いて、サーバ側スクリプト22cを変換して端末装置側データ処理スクリプト11bを生成する旨の指令を示す。
【0159】
スクリプト変換プログラム22dは、例えば、以下の指令を示す。
【0160】
図10に示したサーバ側スクリプト22cのobjgetvalueにおいて、端末側のオブジェクト2の値を、変数uname(データ11aにて示される端末装置1のユーザ名)に変換し、また、端末側のオブジェクト1の値を、変数point(データ11aにて示されるポイント)に変換し、それらのタグを消去する。さらに、printタグのそれぞれを、変数unameを表す文字列と、変数pointの値を表す文字列に変換する。
【0161】
図11は、端末装置側データ処理スクリプト11bの一例を示した説明図である。なお、図11に示した端末装置側データ処理スクリプト11bは、スクリプト変換プログラム22dが実行されることによって、データ11aを用いて、図10に示したサーバ側スクリプト22cを変換して生成される。
【0162】
なお、その生成された端末装置側データ処理スクリプト11bには、番号(例えば、ファイル名)が付与される。
【0163】
次に、本実施例の動作を説明する。
【0164】
図12は、本実施例の動作、具体的には、処理装置2の動作を説明するためのシーケンス図である。
【0165】
以下、図12を参照して、本実施例の動作を説明する。
【0166】
端末装置1の入力部12aが、送信スクリプト11cを選択する旨のユーザの入力を受け付けると、中央処理部13は、送信スクリプト11cを実行する。
【0167】
中央処理部13は、送信スクリプト11cを実行することによって、処理装置2に通信要求を送信する送信処理を、通信部14に実行させる。なお、この通信要求は、処理装置2の動作プログラム22bを呼び出す要求である。
【0168】
処理装置2の通信部21は、通信部14から通信要求を受け付けると、その受け付けられた通信要求をデータ処理部23に提供する。通信部21が、通信要求をデータ処理部23に提供すると、データ処理部23は、ステップ1201を実行する。
【0169】
ステップ1201では、データ処理部23は、通信部21から通信要求を受け付ける。データ処理部23は、通信要求を受け付けると、動作プログラム22bを実行して以下に示す処理を行う。
【0170】
まず、データ処理部23は、ステップ1202を実行する。
【0171】
ステップ1202では、データ処理部23は、データ処理指令記憶部22に格納されているスクリプトを読み込む。
【0172】
具体的には、データ処理部23は、データ処理指令22aを読み込む。なお、本実施例では、データ処理指令22aは、少なくとも、端末装置1の記憶部11にアクセスして記憶部11に格納されているデータ11aを取得する旨の指令を示す。
【0173】
データ処理部23は、データ処理指令22aを読み込むと、ステップ1203を実行する。
【0174】
ステップ1203では、データ処理部23は、データ処理指令22aを最後まで実行したか否か判断する。
【0175】
データ処理部23は、データ処理指令22aを最後まで実行した場合には、ステップ1204を実行し、一方、データ処理指令22aを最後まで実行していない場合には、ステップ1205を実行する。
【0176】
ステップ1205では、データ処理部23は、データ処理指令22aがデータ生成を指示しているか否か判断する。データ処理部23は、データ処理指令22aがデータ生成を指示している場合には、ステップ1206を実行し、一方、データ処理指令22aがデータ生成を指示していない場合には、ステップ1207を実行する。
【0177】
ステップ1206では、データ処理部23は、データ処理指令22aに基づいてデータを生成し、その生成したデータを、通信部21を介して端末装置1に送信する。端末装置1の中央処理部13は、処理装置2から通信部14を介してデータを受け付けると、その受け付けたデータを記憶部11に格納する。
【0178】
データ処理部23は、その生成したデータを端末装置1に送信すると、ステップ1202を実行する。
【0179】
ステップ1207では、データ処理部23は、データ処理指令22aがデータ削除を指示しているか否か判断する。データ処理部23は、データ処理指令22aがデータ削除を指示している場合には、ステップ1208を実行し、一方、データ処理指令22aがデータ削除を指示していない場合には、ステップ1209を実行する。
【0180】
ステップ1208では、データ処理部23は、データ処理指令22aに基づいてデータ削除命令を生成し、その生成したデータ削除命令を、通信部21を介して端末装置1に送信する。
【0181】
端末装置1の中央処理部13は、処理装置2から通信部14を介してデータ削除指令を受け付けると、その受け付けたデータ削除指令に応じて、記憶部11に格納されているデータを削除する。
【0182】
データ処理部23は、その生成したデータ削除命令を端末装置1に送信すると、ステップ1202を実行する。
【0183】
ステップ1209では、データ処理部23は、データ処理指令22aがデータ参照を指示しているか否か判断する。データ処理部23は、データ処理指令22aがデータ参照を指示している場合には、ステップ1210を実行し、一方、データ処理指令22aがデータ参照を指示していない場合には、ステップ1211を実行する。
【0184】
ステップ1210では、データ処理部23は、データ処理指令22aに基づいて、端末装置1の記憶部11にアクセスして記憶部11に格納されているデータ11aを取得する。データ処理部23は、データ11aを取得すると、ステップ1202を実行する。
【0185】
ステップ1211では、データ処理部23は、データ処理指令22aがデータ変更を指示しているか否か判断する。データ処理部23は、データ処理指令22aがデータ変更を指示している場合には、ステップ1212を実行し、一方、データ処理指令22aがデータ変更を指示していない場合には、ステップ1213を実行する。
【0186】
ステップ1212では、データ処理部23は、データ処理指令22aに基づいて、端末装置1の記憶部11にアクセスして記憶部11に格納されているデータを変更する。データ処理部23は、データを変更すると、ステップ1202を実行する。
【0187】
ステップ1213では、データ処理部23は、その他のスクリプトを実行し、その後、ステップ1202を実行する。
【0188】
ステップ1204では、データ処理部23は、端末側スクリプトを生成する。
【0189】
具体的には、データ処理部23は、スクリプト変換プログラム22dを実行することによって、サーバ側スクリプト22cを、端末装置1の記憶部11から読み出したデータを用いて変換して端末側スクリプト(端末装置側データ処理スクリプト11b)を生成する。なお、データ処理部23は、その端末側スクリプトに番号(ファイル名)を付与する。
【0190】
データ処理部23は、端末側スクリプトを生成すると、ステップ1214を実行する。
【0191】
ステップ1214では、データ処理部23は、その生成した端末側スクリプトを端末装置1に送信する処理を、通信部21に実行させる。
【0192】
端末装置1の中央処理部13は、通信部14を介して端末側スクリプトを受け付けると、その受け付けた端末側スクリプトを、端末装置側データ処理スクリプト11bとして、記憶部11に格納する。
【0193】
なお、中央処理部13は、記憶部11に格納されている端末装置側データ処理スクリプト11bの中に、その受け付けた端末側スクリプトの番号を有するものが存在しない場合、その受け付けた端末側スクリプトを、端末装置側データ処理スクリプト11bに追加する。
【0194】
一方、中央処理部13は、記憶部11に格納されている端末装置側データ処理スクリプト11bの中に、その受け付けた端末側スクリプトの番号を有するものが存在する場合、その番号を有する端末装置側データ処理スクリプト11bを、その受け付けた端末側スクリプトに置き換える。
【0195】
本実施例によれば、処理装置2は、サーバ側スクリプトを有し、そのサーバ側スクリプトを、端末装置1から取得したデータを用いて変換して端末側スクリプトを生成し、その生成した端末側スクリプトを端末装置1に送信する。
【0196】
このため、例えば、端末装置側の処理を、Webのページを作成するHTMLなどのタグ言語のような画面記述言語を用いて変更することが可能となる。
【0197】
本実施例によれば、端末装置1としての携帯電話機を、例えば、チケット、会員証、クーポン、ポイントカードとして利用する、データ処理システムといった用途に適用できる。
【0198】
例えば、携帯電話機が、チケットとしてのデータ、会員証としてのデータ、クーポンとしてのデータおよびポイントカードとしてのデータ、または、それらのいずれかのデータを格納する。
【0199】
携帯電話機1は、例えば、チケットとしてのデータ、会員証としてのデータ、クーポンとしてのデータまたはポイントカードとしてのデータのいずれかを1つを参照する参照処理依頼(特定データ処理依頼)を入力部12aが受け付けると、記憶部11に格納された端末装置側データ処理スクリプト11bに基づいて、記憶部に格納されている参照対象のデータに応じた表示を表示部12bに実行させる。
【0200】
また、本実施例は、処理装置2が、携帯電話機1が格納している端末装置側データ処理スクリプト11bを適宜設定するデータ処理システムに適用することが可能である。
【0201】
以上説明した各実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0202】
【図1】本発明の一実施例のデータ処理システムを示したブロック図である。
【図2】データ処理システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】データ処理システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】記憶部11が格納するスクリプトの一例を示した説明図である。
【図5】表示部12bの表示の一例を示した説明図である。
【図6】データ処理指令22aの一例を示した説明図である。
【図7】記憶部11が格納するスクリプトの一例を示した説明図である。
【図8】表示部12bの表示の一例を示した説明図である。
【図9】本発明の他の実施例のデータ処理システムを示したブロック図である。
【図10】サーバ側スクリプトの一例を示した説明図である。
【図11】端末側スクリプトの一例を示した説明図である。
【図12】図9に示したデータ処理システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0203】
1 端末装置
11 記憶部
11a データ
11b 端末装置側データ処理スクリプト
11c 送信スクリプト
11d 表示用データ
11e スクリプトエンジン用ソフトウェア
11f オブジェクト
12 ユーザインタフェース部
12a 入力部
12b 表示部
13 中央処理部
14 通信部
2 処理装置
21 通信部
22 データ処理指令記憶部
22a データ処理指令
22b 動作プログラム
22c サーバ側スクリプト
22d スクリプト変換プログラム
23 データ処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを有する端末装置と、前記端末装置と通信可能な処理装置と、を含み、前記処理装置が、前記端末装置が有するデータを処理する、データ処理システムであって、
前記端末装置は、
前記処理装置と通信可能な端末装置側通信部と、
前記データと、前記処理装置にデータ処理依頼情報を送信する旨の指令を示す送信スクリプトと、を格納する記憶部と、
ユーザの入力を受け付ける入力部と、
前記入力部が所定データ処理依頼を受け付けると、前記送信スクリプトに基づいて、前記データ処理依頼情報を前記処理装置に送信する送信処理を前記端末装置側通信部に実行させる中央処理部と、を含み、
前記処理装置は、
前記端末装置の記憶部にアクセスして該記憶部に格納されているデータを処理する旨のデータ処理指令を格納するデータ処理指令記憶部と、
前記端末装置側通信部が送信したデータ処理依頼情報を受信する処理装置側通信部と、
前記処理装置側通信部が前記データ処理依頼情報を受信すると、前記データ処理指令に基づいて、前記端末装置の記憶部に格納されているデータにアクセスして該アクセスしたデータを処理するデータ処理部とを含む、データ処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ処理システムにおいて、
前記記憶部は、該記憶部が格納しているデータを処理する際のデータ処理手順を示す端末装置側データ処理スクリプトを格納し、
前記中央処理部は、前記入力部が前記端末装置側データ処理スクリプトによる処理依頼を受け付けた場合には、前記端末装置側データ処理スクリプトに基づいて、前記記憶部に格納されているデータを処理する、データ処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載のデータ処理システムにおいて、
前記データと前記送信スクリプトと前記端末装置側データ処理スクリプトとは、共通のオブジェクトに含まれる、データ処理システム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のデータ処理システムにおいて、
前記データ処理指令は、前記データを変更する指令、前記記憶部に格納されているスクリプトを変更または削除する指令、および、新たなスクリプトを前記端末装置に提供する指令のいずれかを含む、データ処理システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のデータ処理システムにおいて、
前記記憶部は、前記データとして、チケット、会員証、クーポンまたはポイントカードに関するデータを格納する、データ処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載のデータ処理システムが行うデータ処理方法であって、
前記入力部が前記所定データ処理依頼を受け付け受付ステップと、
前記受付ステップで前記所定データ処理依頼を受け付けると、前記中央処理部が前記送信スクリプトに基づいて前記データ処理依頼情報を前記処理装置に送信する送信処理を前記端末装置側通信部に実行させる送信ステップと、
前記処理装置側通信部が前記送信ステップで送信したデータ処理依頼情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで前記データ処理依頼情報を受信すると、前記データ処理部が前記データ処理指令に基づいて前記端末装置の記憶部に格納されているデータにアクセスして該アクセスしたデータを処理するデータ処理ステップと、
前記処理装置側通信部が前記データ処理ステップの処理結果を前記端末装置側通信部に送信する処理結果送信ステップと、
前記端末装置側通信部が前記処理結果送信ステップで送信された処理結果を受信する処理結果受信ステップと、を含むデータ処理方法。
【請求項7】
請求項6に記載のデータ処理方法において、
前記記憶部は、該記憶部が格納しているデータを処理する際のデータ処理手順を示す端末装置側データ処理スクリプトを格納し、
前記入力部が前記端末装置側データ処理スクリプトによる処理依頼を受け付ける処理依頼受付ステップと、
前記依頼受付ステップで前記端末装置側データ処理スクリプトによる処理依頼を受け付けると、前記中央処理部が前記端末装置側データ処理スクリプトに基づいて前記記憶部に格納されているデータを処理する処理ステップと、をさらに含むデータ処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載のデータ処理方法において、
前記データと前記送信スクリプトと前記端末装置側データ処理スクリプトとは、共通のオブジェクトに含まれる、データ処理方法。
【請求項9】
請求項6ないし8のいずれか1項に記載のデータ処理方法において、
前記データ処理指令は、前記データを変更する指令、前記記憶部に格納されているスクリプトを変更または削除する指令、および、新たなスクリプトを前記端末装置に提供する指令のいずれかを含む、データ処理方法。
【請求項10】
請求項6ないし9のいずれか1項に記載のデータ処理方法において、
前記記憶部は、前記データとして、チケット、会員証、クーポンまたはポイントカードに関するデータを格納する、データ処理方法。
【請求項11】
端末装置が送信したデータ処理依頼情報を受信すると、該端末装置に格納されているデータを処理し、その処理結果を該端末装置に提供する処理装置であって、
前記端末装置にアクセスして該端末装置に格納されているデータを処理する旨の指令を示すデータ処理指令を格納するデータ処理指令記憶部と、
前記データ処理依頼情報を受信する処理装置側通信部と、
前記処理装置側通信部が前記データ処理依頼情報を受信すると、前記データ処理指令に基づいて、前記端末装置に格納されているデータにアクセスして該アクセスしたデータを処理するデータ処理部とを含む、処理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の処理装置であって、
前記データ処理指令は、前記データを変更する指令、前記端末装置に格納されているスクリプトを変更または削除する指令、および、新たなスクリプトを前記端末装置に提供する指令のいずれかを含む、処理装置。
【請求項13】
データを有し、該データを請求項11または12に記載の処理装置に処理させ、該処理装置から送信される処理結果を受信する端末装置であって、
前記処理装置と通信可能な端末装置側通信部と、
前記データと、前記処理装置にデータ処理依頼情報を送信する旨の指令を示す送信スクリプトと、を格納する記憶部と、
ユーザの入力を受け付ける入力部と、
前記入力部が所定データ処理依頼を受け付けると、前記送信スクリプトに基づいて、前記データ処理依頼情報を前記処理装置に送信する送信処理を前記端末装置側通信部に実行させる中央処理部と、を含む端末装置。
【請求項14】
請求項13に記載の端末装置において、
前記記憶部は、該記憶部が格納しているデータを処理する際のデータ処理手順を示す端末装置側データ処理スクリプトを格納し、
前記中央処理部は、前記入力部が前記端末装置側データ処理スクリプトによる処理依頼を受け付けた場合には、前記端末装置側データ処理スクリプトに基づいて、前記記憶部に格納されているデータを処理する、端末装置。
【請求項15】
請求項13または14に記載の端末装置において、
前記記憶部は、前記データとして、チケット、会員証、クーポンまたはポイントカードに関するデータを格納する、端末装置。
【請求項16】
データを有し、該データを請求項11または12に記載の処理装置に処理させ、該処理装置から送信される処理結果を受信する携帯端末装置であって、
前記処理装置と通信可能な端末装置側通信部と、
前記データと、前記処理装置にデータ処理依頼情報を送信する旨の指令を示す送信スクリプトと、を格納する記憶部と、
ユーザの入力を受け付ける入力部と、
前記入力部が所定データ処理依頼を受け付けると、前記送信スクリプトに基づいて、前記データ処理依頼情報を前記処理装置に送信する送信処理を前記端末装置側通信部に実行させる中央処理部と、を含む携帯端末装置。
【請求項17】
端末装置に格納されているデータを処理し、その処理結果を該端末装置に提供するデータ処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記端末装置が送信したデータ処理依頼情報を受け付ける受付処理と、
前記受付処理で前記データ処理依頼情報を受け付けると、前記端末装置に格納されているデータにアクセスして該アクセスしたデータを処理するデータ処理と、を含むデータ処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項18】
端末装置の記憶部に格納されているデータを請求項11または12に記載の処理装置に処理させ、該処理装置から送信される処理結果を受信する処理を端末装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
所定データ処理依頼を受け付ける受付処理と、
前記受付処理で前記所定データ処理依頼を受け付けると、データ処理依頼情報を前記処理装置に送信する送信処理と、
前記処理装置から送信される処理結果を受信する受信処理と、含む処理を端末装置のコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項19】
請求項1に記載のデータ処理システムにおいて、
前記データ処理指令記憶部は、前記端末装置にて実行される端末側スクリプトの基礎となるサーバ側スクリプトをさらに格納し、
前記データ処理部は、前記アクセスしたデータを取得し、その取得したデータを用いて前記サーバ側スクリプトを変換して前記端末側スクリプトを生成し、その後、その生成した端末側スクリプトを前記端末装置に送信するスクリプト送信処理を前記処理装置側通信部に実行させる、データ処理システム。
【請求項20】
請求項6に記載のデータ処理方法において、
前記データ処理指令記憶部は、前記端末装置にて実行される端末側スクリプトの基礎となるサーバ側スクリプトをさらに格納し、
前記データ処理ステップでは、前記データ処理部が、前記アクセスしたデータを取得し、その取得したデータを用いて前記サーバ側スクリプトを変換して前記端末側スクリプトを生成する処理を行う、データ処理方法。
【請求項21】
請求項11に記載の処理装置において、
前記データ処理指令記憶部は、前記端末装置にて実行される端末側スクリプトの基礎となるサーバ側スクリプトをさらに格納し、
前記データ処理部は、前記アクセスしたデータを取得し、その取得したデータを用いて前記サーバ側スクリプトを変換して前記端末側スクリプトを生成し、その後、その生成した端末側スクリプトを前記端末装置に送信するスクリプト送信処理を前記処理装置側通信部に実行させる、処理装置。
【請求項22】
請求項17に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータは、前記端末装置にて実行される端末側スクリプトの基礎となるサーバ側スクリプトを格納するデータ処理指令記憶部と接続され、
前記データ処理では、前記アクセスしたデータを取得し、その取得したデータを用いて前記サーバ側スクリプトを変換して前記端末側スクリプトを生成し、その生成した端末側スクリプトを前記端末装置に送信する、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−53893(P2006−53893A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−155307(P2005−155307)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】