データ授受システム、データ授受システムの制御方法、データ授受制御装置、及びプログラム
【課題】携帯端末を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに関しても、他のユーザとの間のデータの授受が行われるように支援することが可能なデータ授受システムを提供すること。
【解決手段】位置データ取得部(40)は複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する。取得対象領域決定部(42)は取得対象領域を決定する。取得部(43)は取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する。提供対象領域決定部(44)は、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する。提供部(45)は、取得部(43)によって取得されたデータに基づくデータが、提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する。
【解決手段】位置データ取得部(40)は複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する。取得対象領域決定部(42)は取得対象領域を決定する。取得部(43)は取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する。提供対象領域決定部(44)は、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する。提供部(45)は、取得部(43)によって取得されたデータに基づくデータが、提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ授受システム、データ授受システムの制御方法、データ授受制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
他の携帯端末と互いに無線通信可能な距離まで近づいた場合にその携帯端末との間で自動的にデータの授受を行う機能を有する携帯端末が知られている。例えば、他の携帯ゲーム機と互いに無線通信可能な距離まで近づいた場合にその携帯ゲーム機との間で自動的にゲームデータ(例えばゲームアイテムデータ)の授受を行う機能を有する携帯ゲーム機が知られている。このような携帯ゲーム機によれば、ユーザは携帯ゲーム機を持ち歩き、同じく携帯ゲーム機を持ち歩く他のユーザとすれちがうことによって、そのユーザのゲームデータを入手できるようになる。すなわち、ユーザは他のユーザとのゲームデータの授受を比較的手軽に楽しめるようになる。この場合のユーザの満足度は、他のユーザとのゲームデータの授受が多く行われるほど高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−000309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、携帯ゲーム機を持ち歩いているユーザの数が少ない地域では、他のユーザとすれちがう機会が少なくなるため、ゲームデータの授受が行われ難くなってしまう。その結果、ユーザの満足度が低くなってしまう。なお、携帯ゲーム機の無線通信可能距離が長くなれば、遠く離れた地域にいるユーザとの間のゲームデータの授受が可能になり、その結果として、他のユーザとのゲームデータの授受の機会も増えるようになるが、携帯ゲーム機の無線通信可能距離を長くすることは携帯ゲーム機の製造コストや消費電力等の面で現実的でない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、携帯端末を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに関しても、他のユーザとの間のデータの授受が行われるように支援することが可能なデータ授受システム、データ授受システムの制御方法、データ授受制御装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るデータ授受システムは、複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段と、取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段と、前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段と、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段と、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るデータ授受システムの制御方法は、複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得するステップと、取得対象領域を決定する取得対象領域決定ステップと、前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得ステップと、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定ステップと、前記取得ステップによって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るデータ授受制御装置は、複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段と、取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段と、前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段と、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段と、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段、取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段、前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段、及び、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段、としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明によれば、例えば、携帯端末を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに関しても、他のユーザとの間のデータの授受が行われるように支援することが可能になる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記取得対象領域決定手段は、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を前記取得対象領域として決定するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記取得対象領域決定手段は、前記取得対象領域が複数の領域のうちで時間経過に従って変化するように前記取得対象領域を決定することによって、前記取得対象領域を時間経過に従って移動させるようにしてもよい。前記取得対象領域決定手段は、前記複数の領域の各々に位置する携帯端末の数に基づいて、前記取得対象領域の移動経路を決定する手段を含むようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記取得対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを前記携帯端末に送信し、該画面を前記携帯端末の表示手段に表示させる手段を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記提供対象領域決定手段は、前記提供対象領域が複数の領域のうちで時間経過に従って変化するように前記提供対象領域を決定することによって、前記提供対象領域を時間経過に従って移動させるようにしてもよい。前記提供対象領域決定手段は、前記複数の領域の各々に位置する携帯端末の数に基づいて、前記提供対象領域の移動経路を決定する手段を含むようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記提供対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを前記携帯端末に送信し、該画面を前記携帯端末の表示手段に表示させる手段を含むようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記提供手段は、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、確率情報に基づく確率で、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御するようにしてもよい。前記提供手段は、前記確率情報を、前記提供対象領域に設定される基準位置と、前記提供対象領域に位置する前記携帯端末の位置と、の間の距離に基づいて設定する手段を含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記取得対象領域決定手段は、領域が前記取得対象領域として設定される期間の長さを、該領域に位置する携帯端末の数に基づいて設定する手段を含むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲームサーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】携帯ゲーム機のハードウェア構成を示す図である。
【図4】通知画面の一例を示す図である。
【図5】ゲームシステムの機能ブロックの一例を示す機能ブロック図である。
【図6】位置テーブルの一例を示す図である。
【図7】現在空間に設定される複数の領域の一例を示す図である。
【図8】領域テーブルの一例を示す図である。
【図9】端末数テーブルの一例を示す図である。
【図10】取得対象領域データの一例を示す図である。
【図11】ゲームデータテーブルの一例を示す図である。
【図12】提供対象領域データの一例を示す図である。
【図13】取得対象領域の移動経路の決定方法の一例について説明するための図である。
【図14】取得対象領域データの他の一例を示す図である。
【図15】取得対象領域データの他の一例を示す図である。
【図16】取得対象領域データの他の一例を示す図である。
【図17】携帯ゲーム機の数に関する情報と、期間の長さに関する情報と、を対応づけてなる情報の一例を示す図である。
【図18】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図19】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図20】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図21】距離と確率情報とを対応づけてなる情報の一例を示す図である。
【図22】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図23】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図24】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図25】提供対象領域の移動経路の決定方法の一例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、本発明をゲームシステムに適用した場合について説明する。言い換えれば、本発明の実施形態に係るデータ授受システムをゲームシステムにおいて実現する場合について説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステム(データ授受システム)の全体構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム10は、ゲームサーバ20(データ授受制御装置)と、データベース14と、複数の携帯ゲーム機30(携帯端末)と、を含む。ゲームサーバ20と複数の携帯ゲーム機30との間では通信ネットワーク12を介して相互にデータ通信が可能である。
【0022】
ゲームサーバ20はサーバコンピュータによって実現される。図2はゲームサーバ20のハードウェア構成を示す。図2に示すように、ゲームサーバ20は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、光ディスクドライブ部24、及び通信インタフェース25を含む。
【0023】
制御部21は例えば一又は複数のマイクロプロセッサを含み、補助記憶部23又は光ディスクに記憶されたプログラムに従って処理を実行する。主記憶部22は例えばRAMを含む。補助記憶部23は例えばハードディスク装置(情報記憶媒体)を含む。光ディスクドライブ部24は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムやデータを読み取る。通信インタフェース25はゲームサーバ20を通信ネットワーク12に接続するためのインタフェースである。
【0024】
なお、光ディスク以外の情報記憶媒体(例えばメモリカード)に記憶されたプログラム及びデータを読み取るための構成要素がゲームサーバ20に含まれるようにしてもよい。そして、プログラム及びデータが光ディスク以外の情報記憶媒体を介してゲームサーバ20に供給されるようにしてもよい。または、プログラム及びデータを記憶した情報記憶媒体を備えた送信装置から通信ネットワーク12を介してゲームサーバ20にプログラム及びデータを送信するようにしてもよい。
【0025】
ゲームサーバ20はデータベース14にアクセスできるようになっている。データベース14はゲームサーバ20に構築されていてもよいし、ゲームサーバ20とは別のサーバコンピュータに構築されていてもよい。
【0026】
携帯ゲーム機30はユーザがゲームをプレイするために使用する携帯可能な情報処理端末である。なお、携帯ゲーム機30は携帯電話機、携帯情報端末、又はスマートフォン等によって実現されるようにしてもよい。図3は携帯ゲーム機30のハードウェア構成を示す。図3に示すように、携帯ゲーム機30は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、メモリカードスロット部34、通信インタフェース35、操作部36、GPS(Global Positioning System)受信部37、表示部38、及び音声出力部39を含む。制御部31、主記憶部32、及び補助記憶部33はゲームサーバ20の制御部21、主記憶部22、及び補助記憶部23と同様である。
【0027】
メモリカードスロット部34はメモリカード(情報記憶媒体)に記憶されたプログラム及びデータを読み取る。通信インタフェース35は携帯ゲーム機30を通信ネットワーク12に無線接続するためのインタフェースである。例えば、通信インタフェース35は無線LAN規格に則った通信インタフェースである。操作部36はユーザが操作を行うためのものである。例えば、操作部36はキー、ボタン、レバー(スティック)、又はタッチパネル等を含む。
【0028】
GPS受信部37はGPS衛星から送信される信号を受信し、該信号に基づいて、携帯ゲーム機30の地球上の位置(緯度及び経度)を取得する。表示部38は例えば液晶表示パネル等であり、制御部31からの指示に従って画面を表示する。音声出力部39は例えばスピーカ又はヘッドホン端子等であり、制御部31からの指示に従って音声データを出力する。
【0029】
なお、メモリカード以外の情報記憶媒体(例えば光ディスク)に記憶されたプログラム及びデータを読み取るための構成要素が携帯ゲーム機30に含まれるようにしてもよい。そして、プログラム及びデータがメモリカード以外の情報記憶媒体を介して携帯ゲーム機30に供給されるようにしてもよい。または、プログラム及びデータを記憶した情報記憶媒体を備えた送信装置から通信ネットワーク12を介して携帯ゲーム機30にプログラム及びデータを送信するようにしてもよい。
【0030】
携帯ゲーム機30は各種ゲームを実行可能である。また、携帯ゲーム機30はデータ授受機能を備えている。このデータ授受機能は、2台の携帯ゲーム機30が互いに無線通信可能な距離まで近づくと、それらの携帯ゲーム機30間で自動的にゲームデータの授受が行われるという機能である。このデータ授受機能によれば、ユーザは携帯ゲーム機30を電源を入れた状態で持ち歩き、同じく携帯ゲーム機30を持ち歩く他のユーザとすれちがうことによって、自分のゲームデータを他のユーザに与えたり、他のユーザのゲームデータを入手したりすることができる。すなわち、ユーザは他のユーザとの間のゲームデータの授受を手軽に楽しむことができる。
【0031】
なお以下では、ユーザがゲームにおいて入手したゲームアイテムのデータを含んでなるゲームデータが携帯ゲーム機30間で授受される場合を想定して説明する。なお、ユーザに関するユーザデータがゲームデータに含まれるようにしてもよい。例えば、ユーザデータは、ユーザの自己紹介データ、ユーザの音声コメントデータ、ユーザの分身であるアバターデータや、ユーザのゲームプレイ実績データのうちの少なくとも一つを含むようなデータである。
【0032】
図4は、他のユーザのゲームデータを入手したことをユーザに通知するための通知画面の一例を示す。この通知画面が表示部38に表示されることによって、他のユーザのゲームデータが入手されたことをユーザは知ることができる。また、他のユーザの情報や他のユーザから入手されたゲームアイテムの情報をユーザは知ることができる。このようなデータ授受機能によれば、ユーザは他のユーザとの間のゲームアイテムの授受を手軽に楽しむこともできる。
【0033】
なお、データ授受機能の対象となるゲームデータは、ゲームアイテムデータの代わりに他のデータを含むようにしてもよい。例えば、ユーザがゲームにおいて育成したゲームキャラクタのデータがゲームデータに含まれるようにしてもよい。また例えば、静止画像データ、動画データ、又は音声データがゲームデータに含まれるようにしてもよい。
【0034】
ところで、上記のようなデータ授受機能では、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域では、他のユーザとすれちがう機会が少なくなるため、他のユーザとの間のゲームデータの授受が行われ難くなってしまう。その結果、ユーザの満足度が低くなってしまう。この点、ゲームシステム10では、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに関しても、他のユーザとの間のデータの授受が行われるように支援するための機能が備えられている。以下、この支援機能について説明する。
【0035】
図5は、ゲームシステム10で実現される機能ブロックの一例を示す機能ブロック図である。図5に示すように、ゲームシステム10は位置データ取得部40、記憶部41、取得対象領域決定部42、取得部43、提供対象領域決定部44、及び提供部45を含む。
【0036】
例えば、記憶部41はデータベース14又は補助記憶部23によって実現される。なお、記憶部41は、例えば携帯ゲーム機30の補助記憶部33によって実現されるようにしてもよい。あるいは、記憶部41に記憶されることとして説明するデータのうちの一部がデータベース14又は補助記憶部23に記憶され、残りのデータが補助記憶部33に記憶されるようにしてもよい。
【0037】
一方、記憶部41以外の機能ブロックはゲームサーバ20又は携帯ゲーム機30によって実現される。例えば、全ての機能ブロックがゲームサーバ20によって実現されるようにしてもよい。または、全ての機能ブロックが携帯ゲーム機30によって実現されるようにしてもよい。あるいは、一部の機能ブロックがゲームサーバ20によって実現され、残りが携帯ゲーム機30によって実現されるようにしてもよい。
【0038】
以下では、記憶部41がデータベース14及び補助記憶部23によって実現され、かつ、記憶部41以外の機能ブロックがゲームサーバ20によって実現される場合について説明する。
【0039】
まず、記憶部41について説明する。記憶部41は各種データを記憶する。記憶部41に記憶されるデータの具体例については後述する(図6,図8〜図12,図14〜図17,図21参照)。
【0040】
位置データ取得部40について説明する。位置データ取得部40は、複数の携帯ゲーム機30の各々の位置に関する位置データを取得する。本実施形態の場合、携帯ゲーム機30はGPS受信部37によって取得された位置データ(緯度及び経度データ)を所定時間ごとにゲームサーバ20に送信する。位置データ取得部40は携帯ゲーム機30から送信される位置データを取得する。
【0041】
なお、携帯ゲーム機30からゲームサーバ20に送信される位置データはGPS受信部37によって取得される位置データに限られない。例えば、無線LANのアクセスポイント装置から送信された電波に基づいて無線LAN端末の位置を取得する公知の技術を利用するようにしてもよい。すなわち、アクセスポイント装置から受信した電波に基づいて、携帯ゲーム機30が自らの位置データを取得し、取得した位置データをゲームサーバ20に送信するようにしてもよい。または、例えば、携帯ゲーム機30は、予め設定された複数の領域(例えば、後述の図7に示す複数の領域A〜Y)のうちのいずれに自らが位置しているのかを判断し、自らが位置している領域を示すデータを位置データとしてゲームサーバ20に送信するようにしてもよい。
【0042】
複数の携帯ゲーム機30の各々の位置データは記憶部41に記憶される。図6は、記憶部41に記憶される位置テーブルの一例を示す。図6に示す位置テーブルは「端末ID」及び「位置データ」フィールドを含む。携帯ゲーム機30を一意に識別するための識別情報(端末ID)が「端末ID」フィールドに記憶される。また、位置データ取得部40によって取得された位置データが「位置データ」フィールドに記憶される。
【0043】
本実施形態の場合、位置データ取得部40は携帯ゲーム機30から送信された位置データ(緯度及び経度データ)を取得し、該位置データ(緯度及び経度データ)を「位置データ」フィールドに記憶させる。なお、位置データ取得部40は、携帯ゲーム機30が予め設定された複数の領域(例えば、後述の図7に示す複数の領域A〜Y)のうちのいずれに位置しているのかを、携帯ゲーム機30から送信された位置データ(緯度及び経度データ)に基づいて判断し、携帯ゲーム機30が位置している領域を示すデータを「位置データ」フィールドに記憶させるようにしてもよい。
【0044】
取得対象領域決定部42及び取得部43について説明する。取得対象領域決定部42は取得対象領域を決定する。取得部43は、取得対象領域内に位置する携帯ゲーム機30からゲームデータを取得する。
【0045】
取得対象領域決定部42は、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、該領域を取得対象領域として決定する。例えば、取得対象領域決定部42は、比較的多くの携帯ゲーム機30が位置している領域を取得対象領域として決定する。
【0046】
本実施形態の場合、あらかじめ複数の領域が現実空間内に設定される。例えば、特定領域(例えば日本国)内において携帯ゲーム機30間のゲームデータ授受を実行する場合、特定領域が複数の領域に分割される。例えば、日本国を複数の領域に分割する場合、緯度及び経度に基づいて機械的に分割するようにしてもよいし、行政区分(例えば市町村)に基づいて分割するようにしてもよい。
【0047】
なお以下では、説明の簡便化のため、図7に示すような25個の領域A〜Yが現実空間に設定されている場合を想定する。この場合、各領域A〜Yを示すデータが記憶部41に記憶される。図8は、記憶部41に記憶される領域テーブルの一例を示す。図8に示す領域テーブルは「領域ID」及び「領域データ」フィールドを含む。「領域ID」フィールドは、各領域A〜Yを一意に識別するための識別情報(領域ID)を示す。「領域データ」フィールドは、領域を特定するためのデータを示す。例えば、領域内に含まれる位置の緯度及び経度に関する条件を示すデータや領域の面積に関するデータが「領域データ」フィールドに記憶される。
【0048】
また、この場合、各携帯ゲーム機30の位置データ(緯度及び経度データ)に基づいて、各携帯ゲーム機30が25個の領域A〜Yのいずれに位置しているのかが判断される。そして、各領域A〜Yごとに、該領域内に位置する携帯ゲーム機30の数が計数され、その結果が記憶部41に記憶される。図9は端末数テーブルの一例を示す。図9に示す端末数テーブルは「領域ID」及び「端末数」フィールドを含む。「領域ID」フィールドは領域テーブルの「領域ID」フィールドと同様である。「端末数」フィールドは、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数を示す。
【0049】
取得対象領域決定部42は複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを取得対象領域として決定する。取得対象領域決定部42は、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを取得対象領域として決定する。
【0050】
例えば、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の数が最も多い領域を取得対象領域として決定する。または、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の数が第1番目〜第n(n:2以上の整数)番目に多い領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。あるいは、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の数が基準数以上である領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。
【0051】
また例えば、取得対象領域決定部42は、複数の領域A〜Yの各々における携帯ゲーム機30の密度に基づいて、複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを取得対象領域として決定するようにしてもよい。なお、「領域における携帯ゲーム機30の密度」は、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数を該領域の面積で割ることによって取得される数値である。
【0052】
例えば、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の密度が最も高い領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。または、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の密度が第1番目〜第n(n:2以上の整数)番目に高い領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。あるいは、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の密度が基準値以上である領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。
【0053】
取得対象領域決定部42の決定結果は記憶部41に記憶される。図10は、記憶部41に記憶される取得対象領域データの一例を示す。取得対象領域データは、取得対象領域決定部42によって決定された取得対象領域を示すデータである。図10に示す取得対象領域データは領域Aが取得対象領域として決定されたことを示している。
【0054】
上述したように、取得部43は、取得対象領域内に位置する携帯ゲーム機30からゲームデータを取得する。本実施形態の場合、携帯ゲーム機30は、ユーザの自己紹介データとゲームアイテムデータとを含んでなるゲームデータをゲームサーバ20に送信する。そして、取得部43は、携帯ゲーム機30から送信されたゲームデータを受信する。なお、ゲームデータ(ゲームアイテムデータ)が携帯ゲーム機30からゲームサーバ20に送信されたとしても、ゲームデータが携帯ゲーム機30から消えるわけではない。送信が実行された後もゲームデータは携帯ゲーム機30に残っている。
【0055】
取得部43によって取得されたデータは記憶部41に記憶される。図11は、記憶部41に記憶されるゲームデータテーブルの一例を示す。図11に示すゲームデータテーブルは「端末ID」、「ゲームデータ」、及び「提供可能人数」フィールドを含む。「端末ID」フィールドは、どの携帯ゲーム機30から取得されたゲームデータであるのかを示す。「ゲームデータ」フィールドには、取得部43によって取得されたゲームデータが記憶される。「提供可能人数」フィールドは、ゲームデータを提供可能なユーザの人数を示す。「提供可能人数」フィールドの値が「10」である場合、ゲームデータを入手できるユーザの残り人数が10名であることを示す。なお、ゲームデータテーブルは、「端末ID」フィールドとともに、携帯ゲーム機30の位置(緯度及び軽度)を示す「端末位置」フィールドを含むようにしてもよい。
【0056】
提供対象領域決定部44及び提供部45について説明する。提供対象領域決定部44は提供対象領域を決定する。提供部45は、取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータが、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御する。
【0057】
提供対象領域決定部44は、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する。例えば、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の数が比較的少ない領域を提供対象領域として決定する。
【0058】
図7に示すような25個の領域A〜Yが現実空間に設定されている場合、提供対象領域決定部44は、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを提供対象領域として決定する。
【0059】
例えば、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の数が最も少ない領域を提供対象領域として決定する。または、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の数が第1番目〜第n(n:2以上の整数)番目に少ない領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。あるいは、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の数が基準数未満である領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。
【0060】
また例えば、提供対象領域決定部44は、複数の領域A〜Yの各々における携帯ゲーム機30の密度に基づいて、複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを提供対象領域として決定するようにしてもよい。例えば、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。または、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の密度が第1番目〜第n(n:2以上の整数)番目に低い領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。あるいは、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の密度が基準値未満である領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。
【0061】
提供対象領域決定部44の決定結果は記憶部41に記憶される。図12は、記憶部41に記憶される提供対象領域データの一例を示す。提供対象領域データは、提供対象領域決定部44によって決定された提供対象領域を示すデータである。図12に示す提供対象領域データは領域Yが提供対象領域として決定されたことを示している。
【0062】
上述したように、提供部45は、取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータが、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御する。
【0063】
「取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータ」とは、例えば、取得部43によって取得されたゲームデータ自体である。以下では、「取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータ」が、取得部43によって取得されたゲームデータ自体であることとして説明する。なお、「取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータ」とは、取得部43によって取得されたゲームデータに基づいて得られるゲームデータであってもよい。例えば、取得部43によって取得されたゲームデータの少なくとも一部を変更してなるゲームデータであってもよい。この場合の詳細については後述する。
【0064】
本実施形態の場合、提供部45は、取得部43によって取得されたゲームデータを、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30に送信することによって、該ゲームデータが携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御する。
【0065】
「ゲームデータを携帯ゲーム機30においてユーザに提供する」とは、例えば、携帯ゲーム機30においてゲームデータを表示部38又は音声出力部39に出力させることによって、ユーザにゲームデータを提示することを含む。例えば、他のユーザの自己紹介データや他のユーザのゲームアイテムデータがゲームデータに含まれる場合、自己紹介データやゲームアイテムデータをユーザに提示することが、「ゲームデータを携帯ゲーム機30においてユーザに提供する」ことに相当する。
【0066】
または、「ゲームデータを携帯ゲーム機30においてユーザに提供する」とは、例えば、携帯ゲーム機30においてユーザがプレイするゲームにおいてゲームデータが使用されるようにすることを含む。例えば、他のユーザのゲームアイテムデータがゲームデータに含まれる場合、携帯ゲーム機30で実行されるゲームにおいてユーザがそのゲームアイテムを使用できるようにすることが、「ゲームデータを携帯ゲーム機30においてユーザに提供する」ことに相当する。
【0067】
以上に説明したゲームシステム10では、例えば、携帯ゲーム機30の密度が高い領域が取得対象領域として決定され、携帯ゲーム機30の密度が低い領域が提供対象領域として決定される。そして、取得対象領域に位置する携帯ゲーム機30から取得されたゲームデータに基づくゲームデータが、提供対象領域に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御される。その結果、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザであっても、他のユーザとの間のゲームデータの授受を楽しめるようになっている。
【0068】
ところで、取得対象領域は時間経過に従って移動するようにしてもよい。また、取得対象領域決定部42は、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、取得対象領域の移動経路を決定するようにしてもよい。例えば、取得対象領域決定部42は、取得対象領域が提供対象領域に向かって移動するように、取得対象領域の移動経路を決定するようにしてもよい。
【0069】
図13は取得対象領域の移動経路の決定方法の一例について説明するための図である。図13に示す方法では、まず、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、複数の領域A〜Yのうちのいずれか一つを第1番目の取得対象領域として選択する。例えば、携帯ゲーム機30の密度が最も高い領域(又は携帯ゲーム機30の数が最も多い領域)を第1番目の取得対象領域として選択する。図13に示す例は領域Aが第1番目の取得対象領域として選択された場合を示している。
【0070】
また、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、複数の領域A〜Yのうちのいずれか一つを提供対象領域として選択する。例えば、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域(又は携帯ゲーム機30の数が最も少ない領域)を提供対象領域として選択する。図13に示す例は領域Oが提供対象領域として選択された場合を示している。
【0071】
さらに、第1番目の取得対象領域(領域A)内に設定された基準位置50(例えば中心位置)から、提供対象領域(領域O)内に設定された基準位置51(例えば領域Oの中心位置)への線52を取得する。そして、該線52が通過する領域を、該線52が通過する順番で、取得対象領域として決定する。図13に示す例では、領域Bが第2番目の取得対象領域として決定される。同様に、領域G,H,I,Nが、それぞれ、第3〜6番目の取得対象領域として決定される。なお、第1番目の取得対象領域(領域A)の基準位置50と提供対象領域(領域O)の基準位置51とを結ぶ線52は直線に限られず、例えば曲線であってもよい。
【0072】
取得対象領域が時間経過に従って変化する場合、例えば図14に示すような取得対象領域データが記憶部41に記憶される。なお、図14に示す取得対象領域データは、図13に示す例において決定された結果を示している。すなわち、図14に示す取得対象領域データは、第1番目の期間において領域Aが取得対象領域となることを示しており、第2〜6番目の期間においては、それぞれ、領域B,G,H,I,Nが取得対象領域となることを示している。なお、この場合、第1〜6番目の期間はそれぞれ所定時間(例えば10分間)の期間とすればよい。すなわち、第1番目の期間(最初の10分間)において領域Aを取得対象領域として設定し、第2番目の期間(その次の10分間)において領域Bを取得対象領域として設定するようにすればよい。
【0073】
なお、取得対象領域データでは各期間を日時によって表すようにしてもよい。図15はこの場合の取得対象領域データの一例を示す。
【0074】
以上のようにして取得対象領域が移動するようにすれば、より多くの携帯ゲーム機30からゲームデータを入手できるようになり、その結果として、多様なゲームデータを入手できるようになる。そして、それら多様なゲームデータを、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに提供できるようになる。また、取得対象領域を提供対象領域に向かって移動させることによって、あたかも、竜巻がゲームデータを携帯ゲーム機30から巻き上げながら提供対象領域まで移動し、提供対象領域において竜巻が消滅したことによって、それまでに巻き上げられたゲームデータがばらまかれるような演出を行うことが可能になる。その結果として、ゲームデータの授受に関する興趣を向上させることが可能になる。
【0075】
なお、図14,図15に示す取得対象領域データにおいて各期間の長さは同じでなくてもよい。すなわち、各期間ごとに期間の長さを設定するようにしてもよい。図16は、各期間ごとに期間の長さを設定するようにした場合の取得対象領域データの一例を示す。図16に示す例の場合、第1番目の期間の長さが15分間になっており、第2番目の期間の長さが5分間になっている。この場合、最初の15分間(第1番目の期間)において領域Aが取得対象領域として設定され、その次の5分間(第2番目の期間)において領域Bが取得対象領域として設定される。
【0076】
各期間ごとに期間の長さを設定する場合には、各期間の長さを、その期間に取得対象領域として設定される領域における携帯ゲーム機30の数に基づいて決定するようにすればよい。この場合、携帯ゲーム機30の数に関する情報と、期間の長さに関する情報と、を対応づけてなる情報を記憶部41が記憶しておくようにすればよい。図17は該情報の一例を示す。図17に示す情報では、携帯ゲーム機30の密度と期間の長さとが対応づけられている。なお、図17に示す情報において「D1」や「D2」は所定の密度を示している。図17に示す情報では、携帯ゲーム機30の密度が高いほど、期間の長さが長くなるようになっている。
【0077】
このようにすれば、ゲームデータを取得するための期間の長さを、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて変えることが可能になり、その結果として、ゲームデータの取得を効率的に行うことが可能になる。例えば、携帯ゲーム機30の密度が高い領域では、ゲームデータを取得するための期間を比較的長く設定できるようになり、その結果として、より多くの携帯ゲーム機30からゲームデータを入手できるようになる。一方、携帯ゲーム機30の密度が低い領域では、ゲームデータを取得するための期間を比較的長く設定しても、多くの携帯ゲーム機30からゲームデータを入手することは期待できない。この点、上記のようにすれば、携帯ゲーム機30の密度が低い領域では、ゲームデータを取得するための期間が比較的短く設定することが可能になる。
【0078】
次に、ゲームシステム10で実行される処理について説明する。ここでは、特に、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに関しても、他のユーザとの間のゲームデータの授受が行われるように支援するための機能を実現するための処理について説明する。
【0079】
ゲームシステム10では、複数の携帯ゲーム機30の各々が、所定時間ごとに、自らの位置を示す位置データを自らの端末IDとともにゲームサーバ20に送信するようになっている。端末ID及び位置データがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21(位置データ取得部40)は端末ID及び位置データの組み合わせを位置テーブル(図6)に登録する。端末IDがすでに位置テーブルに登録されている場合、制御部21は、端末IDに対応づけられた位置データを新たに受信された位置データに更新する。
【0080】
またゲームシステム10では、上記の支援機能を実現するため処理として、例えば図18に示すような処理が実行される。図18に示す処理はゲームサーバ20の制御部21によって実行される。制御部21が補助記憶部23に記憶されたプログラムに従って、図18に示す処理を実行することによって、制御部21が取得対象領域決定部42、取得部43、提供対象領域決定部44、及び提供部45として機能するようになる。
【0081】
図18に示すように、まず、制御部21は、複数の領域A〜Yの各々に位置している携帯ゲーム機30の数を位置テーブル(図6)及び領域テーブル(図8)に基づいて算出する(S101)。制御部21は算出結果を端末数テーブル(図9)として記憶部41に記憶させる。
【0082】
ステップS101の処理が実行された後、制御部21(取得対象領域決定部42及び提供対象領域決定部44)は取得対象領域及び提供対象領域を決定する(S102)。例えば、制御部21は、複数の領域A〜Yのうちで携帯ゲーム機30の密度が最も高い領域を取得対象領域として決定し、複数の領域A〜Yのうちで携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を提供対象領域として決定する。または、図13を用いて説明したような方法によって、制御部21は複数の領域A〜Yのうちの複数を取得対象領域として決定し、複数の領域A〜Yのうちのいずれか提供対象領域として決定するようにしてもよい。なお、複数の領域A〜Yの各々における携帯ゲーム機30の密度は端末数テーブル(図9)及び領域テーブル(図8)に基づいて算出される。制御部21は決定結果を取得対象領域データ(図10,図14〜図16)及び提供対象領域データ(図12)として記憶部41に記憶させる。
【0083】
ステップS102の処理が実行された後、制御部21はゲームデータの取得を開始する(S103)。図19は、ゲームデータの取得を開始した場合に実行される処理の一例について説明するための図である。
【0084】
上述したように、複数の携帯ゲーム機30の各々は端末ID及び位置データを所定時間ごとにゲームサーバ20に送信する(S201)。ゲームデータの取得を開始した後において端末ID及び位置データがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21は位置テーブルの更新(S202)を実行し、さらに、携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置しているか否かを判定する(S203)。
【0085】
例えば図10に示すように、一つの領域(例えば領域A)が取得対象領域として決定されている場合、制御部21は、その領域(領域A)内に携帯ゲーム機30が位置しているか否かを判定する。また例えば図14〜図16に示すように、取得対象領域が時間経過に従って変化するように決定されている場合、制御部21は現時点における取得対象領域内に携帯ゲーム機30が位置しているか否かを判定する。
【0086】
携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置していると判定された場合、制御部21(取得部43)は、ゲームデータを送信するように携帯ゲーム機30に要求するためのデータを携帯ゲーム機30に送信する(S204)。そして、このデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31はゲームデータを自らの端末IDとともにゲームサーバ20に送信する(S205)。例えば、制御部31はユーザデータ及びゲームアイテムデータを補助記憶部33(又はメモリカード)から取得し、これらのデータを含んでなるゲームデータをゲームサーバ20に送信する。
【0087】
ゲームデータがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21(取得部43)は、受信された端末ID及びゲームデータをゲームデータテーブルに登録する(S206)。例えば、受信された端末IDがゲームデータテーブルに登録されていない場合、制御部21は、ゲームデータテーブルに新たなレコードを追加し、そのレコードの「端末ID」及び「ゲームデータ」フィールドに、それぞれ、受信された端末ID及びゲームデータを登録する。さらに、制御部21は「提供可能人数」フィールドに所定の初期値を登録する。一方、受信された端末IDがすでにゲームデータテーブルに登録されている場合、制御部21は、受信された端末IDに対応づけられたゲームデータを新たに受信されたゲームデータに更新する。
【0088】
一方、ステップS203において携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置していないと判定された場合、ステップS204〜S206の処理は実行されない。なお、ステップS203において携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置していると判定された場合、制御部21は、その携帯ゲーム機30の端末IDがすでにゲームデータテーブルに登録されているか否かを判定するようにしてもよい。そして、携帯ゲーム機30の端末IDがすでにゲームデータテーブルに登録されている場合、ステップS204〜S206の処理が実行されないようにしてもよい。
【0089】
図18に示すように、ゲームデータの取得を開始した後、制御部21はゲームデータの取得期間が終了したか否かを監視する(S104)。例えば図10に示すように、一つの領域(例えば領域A)が取得対象領域として決定されている場合、制御部21は、ゲームデータの取得を開始してから所定時間(例えば10分間)が経過したか否かを監視する。また例えば図14〜図16に示すように、取得対象領域が時間経過に従って変化するように決定されている場合、制御部21は最後の期間(図14〜図16の場合には第6の期間)が終了したか否かを監視する。
【0090】
ゲームデータの取得期間が終了したと判定された場合、制御部21はゲームデータの提供を開始する(S105)。図20は、ゲームデータの提供を開始した場合に実行される処理の一例について説明するための図である。
【0091】
上述したように、複数の携帯ゲーム機30の各々は端末ID及び位置データを所定時間ごとにゲームサーバ20に送信する(S301)。ゲームデータの提供を開始した後において端末ID及び位置データがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21は位置テーブルの更新(S302)を実行し、さらに、携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置しているか否かを判定する(S303)。
【0092】
携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置していると判定された場合、制御部21は、携帯ゲーム機30にゲームデータを送信するか否かを決定するための確率情報を取得する(S304)。例えば、制御部21は、携帯ゲーム機30の位置と、提供対象領域内に設定された基準位置(例えば中心位置)との間の距離に基づいて、確率情報を取得する。例えば、ステップS304の処理は図21に示す情報に基づいて実行される。図21は確率情報を取得するための情報であり、具体的には、距離と確率情報とを対応づけてなる情報である。なお、図21に示す情報において「L1」、「L2」、及び「L3」は所定の距離を示している。図21に示す情報では、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離が短くなるほど、携帯ゲーム機30にゲームデータを送信すると決定される確率が高くなるように設定されている。ステップS304において、制御部21は、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離に対応する確率情報を図21に示す情報に基づいて取得する。
【0093】
ステップS304の処理が実行された後、制御部21は携帯ゲーム機30にゲームデータを送信するか否かをステップS304で取得された確率情報に基づいて決定する(S305)。例えば、図21に示す情報では、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離が短くなるほど、携帯ゲーム機30にゲームデータを送信すると決定される確率が高くなるように設定されている。このため、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離が短いほど、ステップS305において、ゲームデータを携帯ゲーム機30に送信すると決定される確率が高くなる。
【0094】
携帯ゲーム機30にゲームデータを送信すると決定された場合、制御部21は、ゲームデータテーブル(図11)に登録されているゲームデータのうちの少なくとも一つを選択する。例えば、制御部21は、提供可能人数が零でないゲームデータを少なくとも一つ選択する。そして制御部21(提供部45)は、選択されたゲームデータを携帯ゲーム機30に送信する(S306)。また制御部21は、ゲームデータテーブル(図11)において、携帯ゲーム機30に送信されたゲームデータの提供可能人数を1減少させる(S307)。
【0095】
一方、ゲームデータを受信した携帯ゲーム機30はそのゲームデータを補助記憶部23(又はメモリカード)に保存し、通知画面(図4)を表示部38に表示する(S308)。
【0096】
なお、ステップS303において携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置していないと判定された場合、ステップS304〜S308の処理は実行されない。また、ステップS305において携帯ゲーム機30にゲームデータを送信しないと決定された場合、ステップS306〜S308の処理は実行されない。すなわち、これらの場合、携帯ゲーム機30にゲームデータが送信されなくなり、その結果、携帯ゲーム機30のユーザに他のユーザのゲームデータが提供されなくなる。
【0097】
図18に示すように、ゲームデータの提供を開始した後、制御部21はゲームデータの提供期間が終了したか否かを監視する(S106)。例えば、制御部21は、ゲームデータの提供を開始してから所定時間(例えば10分)が経過したか否かを監視する。
【0098】
ゲームデータの提供期間が終了したと判定された場合、制御部21は本処理を終了する。なお、この場合、制御部21はステップS101〜S106の処理を再実行する。すなわち、新たな取得対象領域及び提供対象領域が決定され、それらの領域内に位置する携帯ゲーム機30間でゲームデータの授受が実行されるようになる。
【0099】
以上に説明したゲームシステム10では、領域に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、その領域が提供対象領域として決定される。例えば、携帯ゲーム機30の密度が比較的低い領域が提供対象領域として決定される。そして、取得対象領域に位置する携帯ゲーム機30から取得されたゲームデータが、提供対象領域に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御される。ゲームシステム10によれば、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザであっても、他のユーザとの間のゲームデータの授受を楽しめるようにすることが可能になる。
【0100】
また、ゲームシステム10では、領域に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、その領域が取得対象領域として決定される。例えば、携帯ゲーム機30の密度が比較的高い領域が取得対象領域として決定される。ゲームシステム10によれば、提供対象領域(携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域)にいるユーザに提供するためのゲームデータを多く集めることが可能になる。
【0101】
また、ゲームシステム10では、取得対象領域が時間経過に応じて移動するようになっている。また、各領域における携帯ゲーム機30の数に基づいて、取得対象領域の移動経路が決定されるようになっている。具体的には、取得対象領域が提供対象領域に向かって移動するようにして、取得対象領域の移動経路が決定されるようになっている。ゲームシステム10によれば、ゲームデータの授受機能に関する興趣を向上することが可能になる。
【0102】
なお、ゲームサーバ20の制御部21は、取得対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを携帯ゲーム機30に送信するようにしてもよい。そして、上記の画面が携帯ゲーム機30の表示部38に表示されるようにしてもよい。こうすれば、取得対象領域が移動する様子をユーザに把握させることが可能になり、その結果として、ゲームデータの授受機能に関する興趣をさらに向上することが可能になる。
【0103】
また、ゲームシステム10では、例えば図20のステップS304,S305の処理が実行されることによって、提供対象領域に位置する携帯ゲーム機30のユーザにゲームデータが提供される確率が、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離に基づいて変化するようになっている。具体的には、距離が短いほど、確率が高くなるようになっている。ゲームシステム10によれば、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離によって、ユーザへのゲームデータの提供され易さが変化するようになる。その結果として、ゲームデータの授受機能に関する興趣をさらに向上することが可能になる。
【0104】
なお、提供対象領域の基準位置をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを携帯ゲーム機30に送信し、該画面を携帯ゲーム機30の表示部38に表示するようにしてもよい。このようにして、提供対象領域の基準位置をユーザに案内するようにしてもよい。こうすれば、提供対象領域の基準位置をユーザに把握させることが可能になり、それによって、提供対象領域内のどの位置に近づくと他のユーザのゲームデータを入手しやすくなるかをユーザに把握させることが可能になる。その結果として、ゲームデータの授受機能に関する興趣をさらに向上することが可能になる。
【0105】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0106】
(1)例えば、図19におけるステップS203〜S205の処理の代わりに、図22に示すステップS401〜S403の処理が実行されるようにしてもよい。これらのステップS401〜S403の処理は、携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置しているか否かを携帯ゲーム機30が判定する点で、図19におけるステップS203〜S205の処理とは異なっている。
【0107】
図22に示す処理では、ゲームサーバ20の制御部21が取得対象領域データ(図10,図14〜図16)及び領域データ(図8)を携帯ゲーム機30に送信する(S401)。そして、これらのデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31は自らの位置が取得対象領域内であるか否かを判定する(S402)。例えば図10に示すように、一つの領域(例えば領域A)が取得対象領域として決定されている場合、制御部31は、その領域(領域A)内に自らの位置が含まれているか否かを判定する。また例えば図14〜図16に示すように、取得対象領域が時間経過に従って変化するように決定された場合、制御部31は現時点における取得対象領域内に自らの位置が含まれているか否かを判定する。
【0108】
携帯ゲーム機30の位置が取得対象領域内であると判定された場合、制御部31はゲームデータを補助記憶部33(又はメモリカード)から取得し、そのゲームデータを端末IDとともにゲームサーバ20に送信する(S403)。端末ID及びゲームデータがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21(取得部43)は、受信された端末ID及びゲームデータをゲームデータテーブルに登録する(S206)。なお、携帯ゲーム機30の位置が取得対象領域内でないと判定された場合、ステップS403,S206の処理は実行されない。
【0109】
(2)例えば、図20におけるステップS303〜S308の処理の代わりに、図23に示すステップS501〜S508の処理が実行されるようにしてもよい。これらのステップS501〜S508の処理は、携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置しているか否かを携帯ゲーム機30が判定する点で、図20におけるステップS303〜S308の処理とは異なっている。
【0110】
図23に示す処理では、ゲームサーバ20の制御部21が提供対象領域データ(図12)及び領域データ(図8)を携帯ゲーム機30に送信する(S501)。そして、これらのデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31は自らの位置が提供対象領域内であるか否かを判定する(S502)。携帯ゲーム機30の位置が提供対象領域内であると判定された場合、制御部31は、ユーザにゲームデータを提供するか否かを決定するための確率情報を取得する(S503)。そして、制御部31はユーザにゲームデータを提供するか否かを確率情報に基づいて決定する(S504)。これらステップS503,S504の処理は図20におけるステップS304,S305の処理と同様である。なお、この場合、図21に示す情報と同様の情報が補助記憶部33(又はメモリカード)に記憶されることになる。
【0111】
ユーザにゲームデータを提供すると決定された場合、制御部31は、ゲームデータを送信するように要求するためのデータをゲームサーバ20に送信する(S505)。このデータがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21(提供部45)は、ゲームデータテーブル(図11)に登録されているゲームデータのうちの少なくとも一つを選択し、選択されたゲームデータを携帯ゲーム機30に送信する(S506)。また制御部21は、ゲームデータテーブル(図11)において、携帯ゲーム機30に送信されたゲームデータの提供可能人数を1減少させる(S507)。これらのステップ506,507の処理は図20におけるステップS306,S307の処理と同様である。
【0112】
ゲームデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31はそのゲームデータを補助記憶部23(又はメモリカード)に保存し、通知画面(図4)を表示部38に表示する(S508)。このステップ508の処理は図20におけるステップS308の処理と同様である。
【0113】
なお、ステップS502において携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置していないと判定された場合、ステップS503〜S508の処理は実行されない。また、ステップS504においてユーザにゲームデータを提供しないと決定された場合、ステップS505〜S508の処理は実行されない。すなわち、これらの場合、携帯ゲーム機30に他のユーザのゲームデータが送信されなくなり、その結果、携帯ゲーム機30のユーザに他のユーザのゲームデータが提供されなくなる。
【0114】
(3)例えば、図23におけるステップS501〜S508の処理の代わりに、図24に示すステップS601〜S609の処理が実行されるようにしてもよい。これらのステップS601〜S609の処理は、ゲームデータをゲームサーバ20から携帯ゲーム機30に提供対象領域データとともに予め送信してしまう点で、図23におけるステップS501〜S508の処理とは異なっている。
【0115】
図24に示す処理では、ゲームサーバ20の制御部21(提供部45)が提供対象領域データ(図12)、領域データ(図8)、及びゲームデータを携帯ゲーム機30に送信する(S601)。これらのデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31は、受信されたゲームデータを、ユーザへの提供が制限(禁止)された状態で補助記憶部23(又はメモリカード)に保存する(S602)。
【0116】
ステップS602の処理が実行された後、制御部31は自らの位置が提供対象領域内であるか否かを判定する(S603)。そして、携帯ゲーム機30の位置が提供対象領域内であると判定された場合、制御部31は、ユーザにゲームデータを提供するか否かを決定するための確率情報を取得する(S604)。さらに、制御部31はユーザにゲームデータを提供するか否かを確率情報に基づいて決定する(S605)。これらのステップS603〜S605の処理は図23におけるステップS502〜S504の処理と同様である。
【0117】
ユーザにゲームデータを提供すると決定された場合、制御部31は、ゲームデータに課せられた提供制限を解除し(S606)、ゲームデータをユーザへの提供が制限(禁止)されていない状態に変更する。すなわち、制御部31はユーザへのゲームデータの提供を許可する。さらに、制御部31は、ユーザにゲームデータを提供したことを通知するためのデータをゲームサーバ20に送信し(S607)、ユーザへの提供が制限(禁止)されない状態に変更されたゲームデータに基づいて、通知画面(図4)を表示部38に表示する(S608)。
【0118】
一方、ステップS607で送信されたデータがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21は、ユーザに提供されたゲームデータの送信可能人数を1減少させる(S609)。このステップS609の処理は図23におけるステップ507の処理と同様である。
【0119】
(4)例えば、取得対象領域と同様に、提供対象領域も時間経過に従って変化するようにしてもよい。例えば、提供対象領域も時間経過に応じて移動経路に沿って移動するようにしてもよい。この場合、提供対象領域決定部44は、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、提供対象領域の移動経路を決定するようにしてもよい。例えば図13において、領域B,G,H,I,Nを第1番目〜第5番目の提供対象領域として決定するようにし、領域Oが第6番目の提供対象領域となるようにしてもよい。
【0120】
また、提供対象領域の移動経路の決定方法としては他の方法を採用するようにしてもよい。図25は提供対象領域の移動経路の決定方法の他の一例について説明するための図である。ここでは、取得対象領域が領域Aである場合を想定する。
【0121】
図25に示す決定方法では、まず、領域Aの付近の領域のうちのいずれかを、それらの各領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、第1番目の提供対象領域として決定する。例えば、領域Aに隣接する領域B,F,Gのうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第1番目の提供対象領域として決定する。図25に示す例では領域Gが第1番目の提供対象領域として決定されている。
【0122】
そして、その後においては、第i番目の提供対象領域の付近の領域のうちのいずれかを、それらの領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、第i+1番目の提供対象領域として決定する。すなわち、領域Gの付近の領域のうちのいずれかを、それらの各領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、第2番目の提供対象領域として決定する。例えば、領域Gに隣接する領域のうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第2番目の提供対象領域として決定する。なお、この場合、取得対象領域である領域Aと、第1番目の提供対象領域の候補とされた領域B,Fとは第2番目の提供対象領域の候補から除外される。すなわち、領域C,H,K,L,Mのうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第2番目の提供対象領域として決定する。図25に示す例では領域Lが第2番目の提供対象領域として決定されている。
【0123】
さらに次に、領域Lの付近の領域のうちのいずれかを、それらの各領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、第3番目の提供対象領域として決定する。例えば、領域Lに隣接する領域のうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第3番目の提供対象領域として決定する。なお、この場合、取得対象領域である領域Aと、第1番目の提供対象領域であるGと、第1,2番目の提供対象領域の候補とされた領域B,C,F,H,K,Mとは第3番目の提供対象領域の候補から除外される。すなわち、領域P,Q,Rのうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第3番目の提供対象領域として決定する。図25に示す例では領域Rが第3番目の提供対象領域として決定されている。
【0124】
同様にして、第4,5番目の提供対象領域が決定される。図25に示す例では領域X,Tが第4,5番目の提供対象領域として決定されている。なお、この場合、提供対象領域の上限数(例えば5)を定めておくようにするとよい。
【0125】
(5)例えば、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の数が比較的少ない領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。このようにして、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が比較的少ない領域にいるユーザと、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が比較的少ない他の領域にいるユーザとの間でゲームデータの授受が行われるようにしてもよい。
【0126】
(6)例えば、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30のユーザには必ずゲームデータが提供されるようにしてもよい。すなわち、図20におけるステップS304,S305を取り除くようにしてもよい。同様に、図23におけるステップS503,S504や、図24におけるステップS604,S605を取り除くようにしてもよい。
【0127】
(7)例えば、ゲームデータテーブル(図11)の「提供可能人数」フィールドを取り除くようにしてもよい。このようにして、ゲームデータを提供可能な上限人数を設けないようにしてもよい。
【0128】
(8)例えば、2台の携帯ゲーム機30が互いに無線通信可能な距離まで近づいた場合にそれらの携帯ゲーム機30間で自動的にゲームデータの授受を行う機能は必須の機能ではなく、この機能を各携帯ゲーム機30は備えないようにしてもよい。以上に説明した実施形態において支援機能として説明した機能のみによってゲームデータの授受が行われるようにしてもよい。
【0129】
(9)例えば、上述したように、提供部45は、取得部43によって取得されたゲームデータの少なくとも一部が変更されてなるゲームデータが、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御するようにしてもよい。例えば、ゲームアイテムデータがゲームデータに含まれる場合、ゲームアイテムの効果が向上又は低下されてなるゲームアイテムデータを含んでなるゲームデータが、「取得部43によって取得されたゲームデータの少なくとも一部が変更されてなるゲームデータ」に相当する。
【0130】
この場合、ゲームデータの変更は、取得対象領域内に位置する携帯ゲーム機30からゲームデータを受信した際(図19のステップS205や図22のステップS403)に行われるようにしてもよいし、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30への送信を実行する際(図20のステップS306、図23のステップS506、及び図24のステップS601)に行われるようにしてもよい。また、ゲームデータの変更は、ユーザにゲームデータに課せられた提供制限を解除する際(図24のステップS606)に行われるようにしてもよい。
【0131】
(10)例えば、取得対象領域内に位置する携帯ゲーム機30からゲームサーバ20にゲームデータ(ゲームアイテムデータ)が送信される場合(図19のステップS205及び図22のステップS403)、そのゲームアイテムデータがその携帯ゲーム機30において無効となるようにしたり、そのゲームアイテムデータをその携帯ゲーム機30から削除したりするようにしてもよい。すなわち、携帯ゲーム機30のユーザからゲームアイテムを奪うようにしてもよい。
【0132】
(11)例えば、本発明はゲームシステム以外のシステムにも適用することが可能である。例えば、スマートフォン間でデータ(例えばユーザの自己紹介データ)を授受するようなデータ授受システムを実現する場合にも本発明を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0133】
10 ゲームシステム、12 通信ネットワーク、14 データベース、20 ゲームサーバ、21,31 制御部、22,32 主記憶部、23,33 補助記憶部、24 光ディスクドライブ部、25,35 通信インタフェース、30 携帯ゲーム機、34 メモリカードスロット部、36 操作部、37 GPS受信部、38 表示部、39 音声出力部、40 位置データ取得部、41 記憶部、42 取得対象領域決定部、43 取得部、44 提供対象領域決定部、45 提供部。
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ授受システム、データ授受システムの制御方法、データ授受制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
他の携帯端末と互いに無線通信可能な距離まで近づいた場合にその携帯端末との間で自動的にデータの授受を行う機能を有する携帯端末が知られている。例えば、他の携帯ゲーム機と互いに無線通信可能な距離まで近づいた場合にその携帯ゲーム機との間で自動的にゲームデータ(例えばゲームアイテムデータ)の授受を行う機能を有する携帯ゲーム機が知られている。このような携帯ゲーム機によれば、ユーザは携帯ゲーム機を持ち歩き、同じく携帯ゲーム機を持ち歩く他のユーザとすれちがうことによって、そのユーザのゲームデータを入手できるようになる。すなわち、ユーザは他のユーザとのゲームデータの授受を比較的手軽に楽しめるようになる。この場合のユーザの満足度は、他のユーザとのゲームデータの授受が多く行われるほど高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−000309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、携帯ゲーム機を持ち歩いているユーザの数が少ない地域では、他のユーザとすれちがう機会が少なくなるため、ゲームデータの授受が行われ難くなってしまう。その結果、ユーザの満足度が低くなってしまう。なお、携帯ゲーム機の無線通信可能距離が長くなれば、遠く離れた地域にいるユーザとの間のゲームデータの授受が可能になり、その結果として、他のユーザとのゲームデータの授受の機会も増えるようになるが、携帯ゲーム機の無線通信可能距離を長くすることは携帯ゲーム機の製造コストや消費電力等の面で現実的でない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、携帯端末を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに関しても、他のユーザとの間のデータの授受が行われるように支援することが可能なデータ授受システム、データ授受システムの制御方法、データ授受制御装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るデータ授受システムは、複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段と、取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段と、前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段と、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段と、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るデータ授受システムの制御方法は、複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得するステップと、取得対象領域を決定する取得対象領域決定ステップと、前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得ステップと、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定ステップと、前記取得ステップによって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るデータ授受制御装置は、複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段と、取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段と、前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段と、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段と、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段、取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段、前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段、及び、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段、としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明によれば、例えば、携帯端末を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに関しても、他のユーザとの間のデータの授受が行われるように支援することが可能になる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記取得対象領域決定手段は、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を前記取得対象領域として決定するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記取得対象領域決定手段は、前記取得対象領域が複数の領域のうちで時間経過に従って変化するように前記取得対象領域を決定することによって、前記取得対象領域を時間経過に従って移動させるようにしてもよい。前記取得対象領域決定手段は、前記複数の領域の各々に位置する携帯端末の数に基づいて、前記取得対象領域の移動経路を決定する手段を含むようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記取得対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを前記携帯端末に送信し、該画面を前記携帯端末の表示手段に表示させる手段を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記提供対象領域決定手段は、前記提供対象領域が複数の領域のうちで時間経過に従って変化するように前記提供対象領域を決定することによって、前記提供対象領域を時間経過に従って移動させるようにしてもよい。前記提供対象領域決定手段は、前記複数の領域の各々に位置する携帯端末の数に基づいて、前記提供対象領域の移動経路を決定する手段を含むようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記提供対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを前記携帯端末に送信し、該画面を前記携帯端末の表示手段に表示させる手段を含むようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記提供手段は、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、確率情報に基づく確率で、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御するようにしてもよい。前記提供手段は、前記確率情報を、前記提供対象領域に設定される基準位置と、前記提供対象領域に位置する前記携帯端末の位置と、の間の距離に基づいて設定する手段を含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記取得対象領域決定手段は、領域が前記取得対象領域として設定される期間の長さを、該領域に位置する携帯端末の数に基づいて設定する手段を含むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲームサーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】携帯ゲーム機のハードウェア構成を示す図である。
【図4】通知画面の一例を示す図である。
【図5】ゲームシステムの機能ブロックの一例を示す機能ブロック図である。
【図6】位置テーブルの一例を示す図である。
【図7】現在空間に設定される複数の領域の一例を示す図である。
【図8】領域テーブルの一例を示す図である。
【図9】端末数テーブルの一例を示す図である。
【図10】取得対象領域データの一例を示す図である。
【図11】ゲームデータテーブルの一例を示す図である。
【図12】提供対象領域データの一例を示す図である。
【図13】取得対象領域の移動経路の決定方法の一例について説明するための図である。
【図14】取得対象領域データの他の一例を示す図である。
【図15】取得対象領域データの他の一例を示す図である。
【図16】取得対象領域データの他の一例を示す図である。
【図17】携帯ゲーム機の数に関する情報と、期間の長さに関する情報と、を対応づけてなる情報の一例を示す図である。
【図18】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図19】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図20】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図21】距離と確率情報とを対応づけてなる情報の一例を示す図である。
【図22】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図23】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図24】ゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図25】提供対象領域の移動経路の決定方法の一例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、本発明をゲームシステムに適用した場合について説明する。言い換えれば、本発明の実施形態に係るデータ授受システムをゲームシステムにおいて実現する場合について説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステム(データ授受システム)の全体構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム10は、ゲームサーバ20(データ授受制御装置)と、データベース14と、複数の携帯ゲーム機30(携帯端末)と、を含む。ゲームサーバ20と複数の携帯ゲーム機30との間では通信ネットワーク12を介して相互にデータ通信が可能である。
【0022】
ゲームサーバ20はサーバコンピュータによって実現される。図2はゲームサーバ20のハードウェア構成を示す。図2に示すように、ゲームサーバ20は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、光ディスクドライブ部24、及び通信インタフェース25を含む。
【0023】
制御部21は例えば一又は複数のマイクロプロセッサを含み、補助記憶部23又は光ディスクに記憶されたプログラムに従って処理を実行する。主記憶部22は例えばRAMを含む。補助記憶部23は例えばハードディスク装置(情報記憶媒体)を含む。光ディスクドライブ部24は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムやデータを読み取る。通信インタフェース25はゲームサーバ20を通信ネットワーク12に接続するためのインタフェースである。
【0024】
なお、光ディスク以外の情報記憶媒体(例えばメモリカード)に記憶されたプログラム及びデータを読み取るための構成要素がゲームサーバ20に含まれるようにしてもよい。そして、プログラム及びデータが光ディスク以外の情報記憶媒体を介してゲームサーバ20に供給されるようにしてもよい。または、プログラム及びデータを記憶した情報記憶媒体を備えた送信装置から通信ネットワーク12を介してゲームサーバ20にプログラム及びデータを送信するようにしてもよい。
【0025】
ゲームサーバ20はデータベース14にアクセスできるようになっている。データベース14はゲームサーバ20に構築されていてもよいし、ゲームサーバ20とは別のサーバコンピュータに構築されていてもよい。
【0026】
携帯ゲーム機30はユーザがゲームをプレイするために使用する携帯可能な情報処理端末である。なお、携帯ゲーム機30は携帯電話機、携帯情報端末、又はスマートフォン等によって実現されるようにしてもよい。図3は携帯ゲーム機30のハードウェア構成を示す。図3に示すように、携帯ゲーム機30は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、メモリカードスロット部34、通信インタフェース35、操作部36、GPS(Global Positioning System)受信部37、表示部38、及び音声出力部39を含む。制御部31、主記憶部32、及び補助記憶部33はゲームサーバ20の制御部21、主記憶部22、及び補助記憶部23と同様である。
【0027】
メモリカードスロット部34はメモリカード(情報記憶媒体)に記憶されたプログラム及びデータを読み取る。通信インタフェース35は携帯ゲーム機30を通信ネットワーク12に無線接続するためのインタフェースである。例えば、通信インタフェース35は無線LAN規格に則った通信インタフェースである。操作部36はユーザが操作を行うためのものである。例えば、操作部36はキー、ボタン、レバー(スティック)、又はタッチパネル等を含む。
【0028】
GPS受信部37はGPS衛星から送信される信号を受信し、該信号に基づいて、携帯ゲーム機30の地球上の位置(緯度及び経度)を取得する。表示部38は例えば液晶表示パネル等であり、制御部31からの指示に従って画面を表示する。音声出力部39は例えばスピーカ又はヘッドホン端子等であり、制御部31からの指示に従って音声データを出力する。
【0029】
なお、メモリカード以外の情報記憶媒体(例えば光ディスク)に記憶されたプログラム及びデータを読み取るための構成要素が携帯ゲーム機30に含まれるようにしてもよい。そして、プログラム及びデータがメモリカード以外の情報記憶媒体を介して携帯ゲーム機30に供給されるようにしてもよい。または、プログラム及びデータを記憶した情報記憶媒体を備えた送信装置から通信ネットワーク12を介して携帯ゲーム機30にプログラム及びデータを送信するようにしてもよい。
【0030】
携帯ゲーム機30は各種ゲームを実行可能である。また、携帯ゲーム機30はデータ授受機能を備えている。このデータ授受機能は、2台の携帯ゲーム機30が互いに無線通信可能な距離まで近づくと、それらの携帯ゲーム機30間で自動的にゲームデータの授受が行われるという機能である。このデータ授受機能によれば、ユーザは携帯ゲーム機30を電源を入れた状態で持ち歩き、同じく携帯ゲーム機30を持ち歩く他のユーザとすれちがうことによって、自分のゲームデータを他のユーザに与えたり、他のユーザのゲームデータを入手したりすることができる。すなわち、ユーザは他のユーザとの間のゲームデータの授受を手軽に楽しむことができる。
【0031】
なお以下では、ユーザがゲームにおいて入手したゲームアイテムのデータを含んでなるゲームデータが携帯ゲーム機30間で授受される場合を想定して説明する。なお、ユーザに関するユーザデータがゲームデータに含まれるようにしてもよい。例えば、ユーザデータは、ユーザの自己紹介データ、ユーザの音声コメントデータ、ユーザの分身であるアバターデータや、ユーザのゲームプレイ実績データのうちの少なくとも一つを含むようなデータである。
【0032】
図4は、他のユーザのゲームデータを入手したことをユーザに通知するための通知画面の一例を示す。この通知画面が表示部38に表示されることによって、他のユーザのゲームデータが入手されたことをユーザは知ることができる。また、他のユーザの情報や他のユーザから入手されたゲームアイテムの情報をユーザは知ることができる。このようなデータ授受機能によれば、ユーザは他のユーザとの間のゲームアイテムの授受を手軽に楽しむこともできる。
【0033】
なお、データ授受機能の対象となるゲームデータは、ゲームアイテムデータの代わりに他のデータを含むようにしてもよい。例えば、ユーザがゲームにおいて育成したゲームキャラクタのデータがゲームデータに含まれるようにしてもよい。また例えば、静止画像データ、動画データ、又は音声データがゲームデータに含まれるようにしてもよい。
【0034】
ところで、上記のようなデータ授受機能では、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域では、他のユーザとすれちがう機会が少なくなるため、他のユーザとの間のゲームデータの授受が行われ難くなってしまう。その結果、ユーザの満足度が低くなってしまう。この点、ゲームシステム10では、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに関しても、他のユーザとの間のデータの授受が行われるように支援するための機能が備えられている。以下、この支援機能について説明する。
【0035】
図5は、ゲームシステム10で実現される機能ブロックの一例を示す機能ブロック図である。図5に示すように、ゲームシステム10は位置データ取得部40、記憶部41、取得対象領域決定部42、取得部43、提供対象領域決定部44、及び提供部45を含む。
【0036】
例えば、記憶部41はデータベース14又は補助記憶部23によって実現される。なお、記憶部41は、例えば携帯ゲーム機30の補助記憶部33によって実現されるようにしてもよい。あるいは、記憶部41に記憶されることとして説明するデータのうちの一部がデータベース14又は補助記憶部23に記憶され、残りのデータが補助記憶部33に記憶されるようにしてもよい。
【0037】
一方、記憶部41以外の機能ブロックはゲームサーバ20又は携帯ゲーム機30によって実現される。例えば、全ての機能ブロックがゲームサーバ20によって実現されるようにしてもよい。または、全ての機能ブロックが携帯ゲーム機30によって実現されるようにしてもよい。あるいは、一部の機能ブロックがゲームサーバ20によって実現され、残りが携帯ゲーム機30によって実現されるようにしてもよい。
【0038】
以下では、記憶部41がデータベース14及び補助記憶部23によって実現され、かつ、記憶部41以外の機能ブロックがゲームサーバ20によって実現される場合について説明する。
【0039】
まず、記憶部41について説明する。記憶部41は各種データを記憶する。記憶部41に記憶されるデータの具体例については後述する(図6,図8〜図12,図14〜図17,図21参照)。
【0040】
位置データ取得部40について説明する。位置データ取得部40は、複数の携帯ゲーム機30の各々の位置に関する位置データを取得する。本実施形態の場合、携帯ゲーム機30はGPS受信部37によって取得された位置データ(緯度及び経度データ)を所定時間ごとにゲームサーバ20に送信する。位置データ取得部40は携帯ゲーム機30から送信される位置データを取得する。
【0041】
なお、携帯ゲーム機30からゲームサーバ20に送信される位置データはGPS受信部37によって取得される位置データに限られない。例えば、無線LANのアクセスポイント装置から送信された電波に基づいて無線LAN端末の位置を取得する公知の技術を利用するようにしてもよい。すなわち、アクセスポイント装置から受信した電波に基づいて、携帯ゲーム機30が自らの位置データを取得し、取得した位置データをゲームサーバ20に送信するようにしてもよい。または、例えば、携帯ゲーム機30は、予め設定された複数の領域(例えば、後述の図7に示す複数の領域A〜Y)のうちのいずれに自らが位置しているのかを判断し、自らが位置している領域を示すデータを位置データとしてゲームサーバ20に送信するようにしてもよい。
【0042】
複数の携帯ゲーム機30の各々の位置データは記憶部41に記憶される。図6は、記憶部41に記憶される位置テーブルの一例を示す。図6に示す位置テーブルは「端末ID」及び「位置データ」フィールドを含む。携帯ゲーム機30を一意に識別するための識別情報(端末ID)が「端末ID」フィールドに記憶される。また、位置データ取得部40によって取得された位置データが「位置データ」フィールドに記憶される。
【0043】
本実施形態の場合、位置データ取得部40は携帯ゲーム機30から送信された位置データ(緯度及び経度データ)を取得し、該位置データ(緯度及び経度データ)を「位置データ」フィールドに記憶させる。なお、位置データ取得部40は、携帯ゲーム機30が予め設定された複数の領域(例えば、後述の図7に示す複数の領域A〜Y)のうちのいずれに位置しているのかを、携帯ゲーム機30から送信された位置データ(緯度及び経度データ)に基づいて判断し、携帯ゲーム機30が位置している領域を示すデータを「位置データ」フィールドに記憶させるようにしてもよい。
【0044】
取得対象領域決定部42及び取得部43について説明する。取得対象領域決定部42は取得対象領域を決定する。取得部43は、取得対象領域内に位置する携帯ゲーム機30からゲームデータを取得する。
【0045】
取得対象領域決定部42は、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、該領域を取得対象領域として決定する。例えば、取得対象領域決定部42は、比較的多くの携帯ゲーム機30が位置している領域を取得対象領域として決定する。
【0046】
本実施形態の場合、あらかじめ複数の領域が現実空間内に設定される。例えば、特定領域(例えば日本国)内において携帯ゲーム機30間のゲームデータ授受を実行する場合、特定領域が複数の領域に分割される。例えば、日本国を複数の領域に分割する場合、緯度及び経度に基づいて機械的に分割するようにしてもよいし、行政区分(例えば市町村)に基づいて分割するようにしてもよい。
【0047】
なお以下では、説明の簡便化のため、図7に示すような25個の領域A〜Yが現実空間に設定されている場合を想定する。この場合、各領域A〜Yを示すデータが記憶部41に記憶される。図8は、記憶部41に記憶される領域テーブルの一例を示す。図8に示す領域テーブルは「領域ID」及び「領域データ」フィールドを含む。「領域ID」フィールドは、各領域A〜Yを一意に識別するための識別情報(領域ID)を示す。「領域データ」フィールドは、領域を特定するためのデータを示す。例えば、領域内に含まれる位置の緯度及び経度に関する条件を示すデータや領域の面積に関するデータが「領域データ」フィールドに記憶される。
【0048】
また、この場合、各携帯ゲーム機30の位置データ(緯度及び経度データ)に基づいて、各携帯ゲーム機30が25個の領域A〜Yのいずれに位置しているのかが判断される。そして、各領域A〜Yごとに、該領域内に位置する携帯ゲーム機30の数が計数され、その結果が記憶部41に記憶される。図9は端末数テーブルの一例を示す。図9に示す端末数テーブルは「領域ID」及び「端末数」フィールドを含む。「領域ID」フィールドは領域テーブルの「領域ID」フィールドと同様である。「端末数」フィールドは、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数を示す。
【0049】
取得対象領域決定部42は複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを取得対象領域として決定する。取得対象領域決定部42は、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを取得対象領域として決定する。
【0050】
例えば、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の数が最も多い領域を取得対象領域として決定する。または、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の数が第1番目〜第n(n:2以上の整数)番目に多い領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。あるいは、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の数が基準数以上である領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。
【0051】
また例えば、取得対象領域決定部42は、複数の領域A〜Yの各々における携帯ゲーム機30の密度に基づいて、複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを取得対象領域として決定するようにしてもよい。なお、「領域における携帯ゲーム機30の密度」は、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数を該領域の面積で割ることによって取得される数値である。
【0052】
例えば、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の密度が最も高い領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。または、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の密度が第1番目〜第n(n:2以上の整数)番目に高い領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。あるいは、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の密度が基準値以上である領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。
【0053】
取得対象領域決定部42の決定結果は記憶部41に記憶される。図10は、記憶部41に記憶される取得対象領域データの一例を示す。取得対象領域データは、取得対象領域決定部42によって決定された取得対象領域を示すデータである。図10に示す取得対象領域データは領域Aが取得対象領域として決定されたことを示している。
【0054】
上述したように、取得部43は、取得対象領域内に位置する携帯ゲーム機30からゲームデータを取得する。本実施形態の場合、携帯ゲーム機30は、ユーザの自己紹介データとゲームアイテムデータとを含んでなるゲームデータをゲームサーバ20に送信する。そして、取得部43は、携帯ゲーム機30から送信されたゲームデータを受信する。なお、ゲームデータ(ゲームアイテムデータ)が携帯ゲーム機30からゲームサーバ20に送信されたとしても、ゲームデータが携帯ゲーム機30から消えるわけではない。送信が実行された後もゲームデータは携帯ゲーム機30に残っている。
【0055】
取得部43によって取得されたデータは記憶部41に記憶される。図11は、記憶部41に記憶されるゲームデータテーブルの一例を示す。図11に示すゲームデータテーブルは「端末ID」、「ゲームデータ」、及び「提供可能人数」フィールドを含む。「端末ID」フィールドは、どの携帯ゲーム機30から取得されたゲームデータであるのかを示す。「ゲームデータ」フィールドには、取得部43によって取得されたゲームデータが記憶される。「提供可能人数」フィールドは、ゲームデータを提供可能なユーザの人数を示す。「提供可能人数」フィールドの値が「10」である場合、ゲームデータを入手できるユーザの残り人数が10名であることを示す。なお、ゲームデータテーブルは、「端末ID」フィールドとともに、携帯ゲーム機30の位置(緯度及び軽度)を示す「端末位置」フィールドを含むようにしてもよい。
【0056】
提供対象領域決定部44及び提供部45について説明する。提供対象領域決定部44は提供対象領域を決定する。提供部45は、取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータが、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御する。
【0057】
提供対象領域決定部44は、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する。例えば、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の数が比較的少ない領域を提供対象領域として決定する。
【0058】
図7に示すような25個の領域A〜Yが現実空間に設定されている場合、提供対象領域決定部44は、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを提供対象領域として決定する。
【0059】
例えば、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の数が最も少ない領域を提供対象領域として決定する。または、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の数が第1番目〜第n(n:2以上の整数)番目に少ない領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。あるいは、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の数が基準数未満である領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。
【0060】
また例えば、提供対象領域決定部44は、複数の領域A〜Yの各々における携帯ゲーム機30の密度に基づいて、複数の領域A〜Yのうちの少なくとも一つを提供対象領域として決定するようにしてもよい。例えば、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。または、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の密度が第1番目〜第n(n:2以上の整数)番目に低い領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。あるいは、提供対象領域決定部44は、携帯ゲーム機30の密度が基準値未満である領域を提供対象領域として決定するようにしてもよい。
【0061】
提供対象領域決定部44の決定結果は記憶部41に記憶される。図12は、記憶部41に記憶される提供対象領域データの一例を示す。提供対象領域データは、提供対象領域決定部44によって決定された提供対象領域を示すデータである。図12に示す提供対象領域データは領域Yが提供対象領域として決定されたことを示している。
【0062】
上述したように、提供部45は、取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータが、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御する。
【0063】
「取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータ」とは、例えば、取得部43によって取得されたゲームデータ自体である。以下では、「取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータ」が、取得部43によって取得されたゲームデータ自体であることとして説明する。なお、「取得部43によって取得されたゲームデータに基づくゲームデータ」とは、取得部43によって取得されたゲームデータに基づいて得られるゲームデータであってもよい。例えば、取得部43によって取得されたゲームデータの少なくとも一部を変更してなるゲームデータであってもよい。この場合の詳細については後述する。
【0064】
本実施形態の場合、提供部45は、取得部43によって取得されたゲームデータを、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30に送信することによって、該ゲームデータが携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御する。
【0065】
「ゲームデータを携帯ゲーム機30においてユーザに提供する」とは、例えば、携帯ゲーム機30においてゲームデータを表示部38又は音声出力部39に出力させることによって、ユーザにゲームデータを提示することを含む。例えば、他のユーザの自己紹介データや他のユーザのゲームアイテムデータがゲームデータに含まれる場合、自己紹介データやゲームアイテムデータをユーザに提示することが、「ゲームデータを携帯ゲーム機30においてユーザに提供する」ことに相当する。
【0066】
または、「ゲームデータを携帯ゲーム機30においてユーザに提供する」とは、例えば、携帯ゲーム機30においてユーザがプレイするゲームにおいてゲームデータが使用されるようにすることを含む。例えば、他のユーザのゲームアイテムデータがゲームデータに含まれる場合、携帯ゲーム機30で実行されるゲームにおいてユーザがそのゲームアイテムを使用できるようにすることが、「ゲームデータを携帯ゲーム機30においてユーザに提供する」ことに相当する。
【0067】
以上に説明したゲームシステム10では、例えば、携帯ゲーム機30の密度が高い領域が取得対象領域として決定され、携帯ゲーム機30の密度が低い領域が提供対象領域として決定される。そして、取得対象領域に位置する携帯ゲーム機30から取得されたゲームデータに基づくゲームデータが、提供対象領域に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御される。その結果、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザであっても、他のユーザとの間のゲームデータの授受を楽しめるようになっている。
【0068】
ところで、取得対象領域は時間経過に従って移動するようにしてもよい。また、取得対象領域決定部42は、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、取得対象領域の移動経路を決定するようにしてもよい。例えば、取得対象領域決定部42は、取得対象領域が提供対象領域に向かって移動するように、取得対象領域の移動経路を決定するようにしてもよい。
【0069】
図13は取得対象領域の移動経路の決定方法の一例について説明するための図である。図13に示す方法では、まず、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、複数の領域A〜Yのうちのいずれか一つを第1番目の取得対象領域として選択する。例えば、携帯ゲーム機30の密度が最も高い領域(又は携帯ゲーム機30の数が最も多い領域)を第1番目の取得対象領域として選択する。図13に示す例は領域Aが第1番目の取得対象領域として選択された場合を示している。
【0070】
また、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、複数の領域A〜Yのうちのいずれか一つを提供対象領域として選択する。例えば、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域(又は携帯ゲーム機30の数が最も少ない領域)を提供対象領域として選択する。図13に示す例は領域Oが提供対象領域として選択された場合を示している。
【0071】
さらに、第1番目の取得対象領域(領域A)内に設定された基準位置50(例えば中心位置)から、提供対象領域(領域O)内に設定された基準位置51(例えば領域Oの中心位置)への線52を取得する。そして、該線52が通過する領域を、該線52が通過する順番で、取得対象領域として決定する。図13に示す例では、領域Bが第2番目の取得対象領域として決定される。同様に、領域G,H,I,Nが、それぞれ、第3〜6番目の取得対象領域として決定される。なお、第1番目の取得対象領域(領域A)の基準位置50と提供対象領域(領域O)の基準位置51とを結ぶ線52は直線に限られず、例えば曲線であってもよい。
【0072】
取得対象領域が時間経過に従って変化する場合、例えば図14に示すような取得対象領域データが記憶部41に記憶される。なお、図14に示す取得対象領域データは、図13に示す例において決定された結果を示している。すなわち、図14に示す取得対象領域データは、第1番目の期間において領域Aが取得対象領域となることを示しており、第2〜6番目の期間においては、それぞれ、領域B,G,H,I,Nが取得対象領域となることを示している。なお、この場合、第1〜6番目の期間はそれぞれ所定時間(例えば10分間)の期間とすればよい。すなわち、第1番目の期間(最初の10分間)において領域Aを取得対象領域として設定し、第2番目の期間(その次の10分間)において領域Bを取得対象領域として設定するようにすればよい。
【0073】
なお、取得対象領域データでは各期間を日時によって表すようにしてもよい。図15はこの場合の取得対象領域データの一例を示す。
【0074】
以上のようにして取得対象領域が移動するようにすれば、より多くの携帯ゲーム機30からゲームデータを入手できるようになり、その結果として、多様なゲームデータを入手できるようになる。そして、それら多様なゲームデータを、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに提供できるようになる。また、取得対象領域を提供対象領域に向かって移動させることによって、あたかも、竜巻がゲームデータを携帯ゲーム機30から巻き上げながら提供対象領域まで移動し、提供対象領域において竜巻が消滅したことによって、それまでに巻き上げられたゲームデータがばらまかれるような演出を行うことが可能になる。その結果として、ゲームデータの授受に関する興趣を向上させることが可能になる。
【0075】
なお、図14,図15に示す取得対象領域データにおいて各期間の長さは同じでなくてもよい。すなわち、各期間ごとに期間の長さを設定するようにしてもよい。図16は、各期間ごとに期間の長さを設定するようにした場合の取得対象領域データの一例を示す。図16に示す例の場合、第1番目の期間の長さが15分間になっており、第2番目の期間の長さが5分間になっている。この場合、最初の15分間(第1番目の期間)において領域Aが取得対象領域として設定され、その次の5分間(第2番目の期間)において領域Bが取得対象領域として設定される。
【0076】
各期間ごとに期間の長さを設定する場合には、各期間の長さを、その期間に取得対象領域として設定される領域における携帯ゲーム機30の数に基づいて決定するようにすればよい。この場合、携帯ゲーム機30の数に関する情報と、期間の長さに関する情報と、を対応づけてなる情報を記憶部41が記憶しておくようにすればよい。図17は該情報の一例を示す。図17に示す情報では、携帯ゲーム機30の密度と期間の長さとが対応づけられている。なお、図17に示す情報において「D1」や「D2」は所定の密度を示している。図17に示す情報では、携帯ゲーム機30の密度が高いほど、期間の長さが長くなるようになっている。
【0077】
このようにすれば、ゲームデータを取得するための期間の長さを、領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて変えることが可能になり、その結果として、ゲームデータの取得を効率的に行うことが可能になる。例えば、携帯ゲーム機30の密度が高い領域では、ゲームデータを取得するための期間を比較的長く設定できるようになり、その結果として、より多くの携帯ゲーム機30からゲームデータを入手できるようになる。一方、携帯ゲーム機30の密度が低い領域では、ゲームデータを取得するための期間を比較的長く設定しても、多くの携帯ゲーム機30からゲームデータを入手することは期待できない。この点、上記のようにすれば、携帯ゲーム機30の密度が低い領域では、ゲームデータを取得するための期間が比較的短く設定することが可能になる。
【0078】
次に、ゲームシステム10で実行される処理について説明する。ここでは、特に、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザに関しても、他のユーザとの間のゲームデータの授受が行われるように支援するための機能を実現するための処理について説明する。
【0079】
ゲームシステム10では、複数の携帯ゲーム機30の各々が、所定時間ごとに、自らの位置を示す位置データを自らの端末IDとともにゲームサーバ20に送信するようになっている。端末ID及び位置データがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21(位置データ取得部40)は端末ID及び位置データの組み合わせを位置テーブル(図6)に登録する。端末IDがすでに位置テーブルに登録されている場合、制御部21は、端末IDに対応づけられた位置データを新たに受信された位置データに更新する。
【0080】
またゲームシステム10では、上記の支援機能を実現するため処理として、例えば図18に示すような処理が実行される。図18に示す処理はゲームサーバ20の制御部21によって実行される。制御部21が補助記憶部23に記憶されたプログラムに従って、図18に示す処理を実行することによって、制御部21が取得対象領域決定部42、取得部43、提供対象領域決定部44、及び提供部45として機能するようになる。
【0081】
図18に示すように、まず、制御部21は、複数の領域A〜Yの各々に位置している携帯ゲーム機30の数を位置テーブル(図6)及び領域テーブル(図8)に基づいて算出する(S101)。制御部21は算出結果を端末数テーブル(図9)として記憶部41に記憶させる。
【0082】
ステップS101の処理が実行された後、制御部21(取得対象領域決定部42及び提供対象領域決定部44)は取得対象領域及び提供対象領域を決定する(S102)。例えば、制御部21は、複数の領域A〜Yのうちで携帯ゲーム機30の密度が最も高い領域を取得対象領域として決定し、複数の領域A〜Yのうちで携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を提供対象領域として決定する。または、図13を用いて説明したような方法によって、制御部21は複数の領域A〜Yのうちの複数を取得対象領域として決定し、複数の領域A〜Yのうちのいずれか提供対象領域として決定するようにしてもよい。なお、複数の領域A〜Yの各々における携帯ゲーム機30の密度は端末数テーブル(図9)及び領域テーブル(図8)に基づいて算出される。制御部21は決定結果を取得対象領域データ(図10,図14〜図16)及び提供対象領域データ(図12)として記憶部41に記憶させる。
【0083】
ステップS102の処理が実行された後、制御部21はゲームデータの取得を開始する(S103)。図19は、ゲームデータの取得を開始した場合に実行される処理の一例について説明するための図である。
【0084】
上述したように、複数の携帯ゲーム機30の各々は端末ID及び位置データを所定時間ごとにゲームサーバ20に送信する(S201)。ゲームデータの取得を開始した後において端末ID及び位置データがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21は位置テーブルの更新(S202)を実行し、さらに、携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置しているか否かを判定する(S203)。
【0085】
例えば図10に示すように、一つの領域(例えば領域A)が取得対象領域として決定されている場合、制御部21は、その領域(領域A)内に携帯ゲーム機30が位置しているか否かを判定する。また例えば図14〜図16に示すように、取得対象領域が時間経過に従って変化するように決定されている場合、制御部21は現時点における取得対象領域内に携帯ゲーム機30が位置しているか否かを判定する。
【0086】
携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置していると判定された場合、制御部21(取得部43)は、ゲームデータを送信するように携帯ゲーム機30に要求するためのデータを携帯ゲーム機30に送信する(S204)。そして、このデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31はゲームデータを自らの端末IDとともにゲームサーバ20に送信する(S205)。例えば、制御部31はユーザデータ及びゲームアイテムデータを補助記憶部33(又はメモリカード)から取得し、これらのデータを含んでなるゲームデータをゲームサーバ20に送信する。
【0087】
ゲームデータがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21(取得部43)は、受信された端末ID及びゲームデータをゲームデータテーブルに登録する(S206)。例えば、受信された端末IDがゲームデータテーブルに登録されていない場合、制御部21は、ゲームデータテーブルに新たなレコードを追加し、そのレコードの「端末ID」及び「ゲームデータ」フィールドに、それぞれ、受信された端末ID及びゲームデータを登録する。さらに、制御部21は「提供可能人数」フィールドに所定の初期値を登録する。一方、受信された端末IDがすでにゲームデータテーブルに登録されている場合、制御部21は、受信された端末IDに対応づけられたゲームデータを新たに受信されたゲームデータに更新する。
【0088】
一方、ステップS203において携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置していないと判定された場合、ステップS204〜S206の処理は実行されない。なお、ステップS203において携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置していると判定された場合、制御部21は、その携帯ゲーム機30の端末IDがすでにゲームデータテーブルに登録されているか否かを判定するようにしてもよい。そして、携帯ゲーム機30の端末IDがすでにゲームデータテーブルに登録されている場合、ステップS204〜S206の処理が実行されないようにしてもよい。
【0089】
図18に示すように、ゲームデータの取得を開始した後、制御部21はゲームデータの取得期間が終了したか否かを監視する(S104)。例えば図10に示すように、一つの領域(例えば領域A)が取得対象領域として決定されている場合、制御部21は、ゲームデータの取得を開始してから所定時間(例えば10分間)が経過したか否かを監視する。また例えば図14〜図16に示すように、取得対象領域が時間経過に従って変化するように決定されている場合、制御部21は最後の期間(図14〜図16の場合には第6の期間)が終了したか否かを監視する。
【0090】
ゲームデータの取得期間が終了したと判定された場合、制御部21はゲームデータの提供を開始する(S105)。図20は、ゲームデータの提供を開始した場合に実行される処理の一例について説明するための図である。
【0091】
上述したように、複数の携帯ゲーム機30の各々は端末ID及び位置データを所定時間ごとにゲームサーバ20に送信する(S301)。ゲームデータの提供を開始した後において端末ID及び位置データがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21は位置テーブルの更新(S302)を実行し、さらに、携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置しているか否かを判定する(S303)。
【0092】
携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置していると判定された場合、制御部21は、携帯ゲーム機30にゲームデータを送信するか否かを決定するための確率情報を取得する(S304)。例えば、制御部21は、携帯ゲーム機30の位置と、提供対象領域内に設定された基準位置(例えば中心位置)との間の距離に基づいて、確率情報を取得する。例えば、ステップS304の処理は図21に示す情報に基づいて実行される。図21は確率情報を取得するための情報であり、具体的には、距離と確率情報とを対応づけてなる情報である。なお、図21に示す情報において「L1」、「L2」、及び「L3」は所定の距離を示している。図21に示す情報では、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離が短くなるほど、携帯ゲーム機30にゲームデータを送信すると決定される確率が高くなるように設定されている。ステップS304において、制御部21は、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離に対応する確率情報を図21に示す情報に基づいて取得する。
【0093】
ステップS304の処理が実行された後、制御部21は携帯ゲーム機30にゲームデータを送信するか否かをステップS304で取得された確率情報に基づいて決定する(S305)。例えば、図21に示す情報では、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離が短くなるほど、携帯ゲーム機30にゲームデータを送信すると決定される確率が高くなるように設定されている。このため、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離が短いほど、ステップS305において、ゲームデータを携帯ゲーム機30に送信すると決定される確率が高くなる。
【0094】
携帯ゲーム機30にゲームデータを送信すると決定された場合、制御部21は、ゲームデータテーブル(図11)に登録されているゲームデータのうちの少なくとも一つを選択する。例えば、制御部21は、提供可能人数が零でないゲームデータを少なくとも一つ選択する。そして制御部21(提供部45)は、選択されたゲームデータを携帯ゲーム機30に送信する(S306)。また制御部21は、ゲームデータテーブル(図11)において、携帯ゲーム機30に送信されたゲームデータの提供可能人数を1減少させる(S307)。
【0095】
一方、ゲームデータを受信した携帯ゲーム機30はそのゲームデータを補助記憶部23(又はメモリカード)に保存し、通知画面(図4)を表示部38に表示する(S308)。
【0096】
なお、ステップS303において携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置していないと判定された場合、ステップS304〜S308の処理は実行されない。また、ステップS305において携帯ゲーム機30にゲームデータを送信しないと決定された場合、ステップS306〜S308の処理は実行されない。すなわち、これらの場合、携帯ゲーム機30にゲームデータが送信されなくなり、その結果、携帯ゲーム機30のユーザに他のユーザのゲームデータが提供されなくなる。
【0097】
図18に示すように、ゲームデータの提供を開始した後、制御部21はゲームデータの提供期間が終了したか否かを監視する(S106)。例えば、制御部21は、ゲームデータの提供を開始してから所定時間(例えば10分)が経過したか否かを監視する。
【0098】
ゲームデータの提供期間が終了したと判定された場合、制御部21は本処理を終了する。なお、この場合、制御部21はステップS101〜S106の処理を再実行する。すなわち、新たな取得対象領域及び提供対象領域が決定され、それらの領域内に位置する携帯ゲーム機30間でゲームデータの授受が実行されるようになる。
【0099】
以上に説明したゲームシステム10では、領域に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、その領域が提供対象領域として決定される。例えば、携帯ゲーム機30の密度が比較的低い領域が提供対象領域として決定される。そして、取得対象領域に位置する携帯ゲーム機30から取得されたゲームデータが、提供対象領域に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御される。ゲームシステム10によれば、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域にいるユーザであっても、他のユーザとの間のゲームデータの授受を楽しめるようにすることが可能になる。
【0100】
また、ゲームシステム10では、領域に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、その領域が取得対象領域として決定される。例えば、携帯ゲーム機30の密度が比較的高い領域が取得対象領域として決定される。ゲームシステム10によれば、提供対象領域(携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が少ない地域)にいるユーザに提供するためのゲームデータを多く集めることが可能になる。
【0101】
また、ゲームシステム10では、取得対象領域が時間経過に応じて移動するようになっている。また、各領域における携帯ゲーム機30の数に基づいて、取得対象領域の移動経路が決定されるようになっている。具体的には、取得対象領域が提供対象領域に向かって移動するようにして、取得対象領域の移動経路が決定されるようになっている。ゲームシステム10によれば、ゲームデータの授受機能に関する興趣を向上することが可能になる。
【0102】
なお、ゲームサーバ20の制御部21は、取得対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを携帯ゲーム機30に送信するようにしてもよい。そして、上記の画面が携帯ゲーム機30の表示部38に表示されるようにしてもよい。こうすれば、取得対象領域が移動する様子をユーザに把握させることが可能になり、その結果として、ゲームデータの授受機能に関する興趣をさらに向上することが可能になる。
【0103】
また、ゲームシステム10では、例えば図20のステップS304,S305の処理が実行されることによって、提供対象領域に位置する携帯ゲーム機30のユーザにゲームデータが提供される確率が、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離に基づいて変化するようになっている。具体的には、距離が短いほど、確率が高くなるようになっている。ゲームシステム10によれば、携帯ゲーム機30の位置と提供対象領域の基準位置との間の距離によって、ユーザへのゲームデータの提供され易さが変化するようになる。その結果として、ゲームデータの授受機能に関する興趣をさらに向上することが可能になる。
【0104】
なお、提供対象領域の基準位置をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを携帯ゲーム機30に送信し、該画面を携帯ゲーム機30の表示部38に表示するようにしてもよい。このようにして、提供対象領域の基準位置をユーザに案内するようにしてもよい。こうすれば、提供対象領域の基準位置をユーザに把握させることが可能になり、それによって、提供対象領域内のどの位置に近づくと他のユーザのゲームデータを入手しやすくなるかをユーザに把握させることが可能になる。その結果として、ゲームデータの授受機能に関する興趣をさらに向上することが可能になる。
【0105】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0106】
(1)例えば、図19におけるステップS203〜S205の処理の代わりに、図22に示すステップS401〜S403の処理が実行されるようにしてもよい。これらのステップS401〜S403の処理は、携帯ゲーム機30が取得対象領域内に位置しているか否かを携帯ゲーム機30が判定する点で、図19におけるステップS203〜S205の処理とは異なっている。
【0107】
図22に示す処理では、ゲームサーバ20の制御部21が取得対象領域データ(図10,図14〜図16)及び領域データ(図8)を携帯ゲーム機30に送信する(S401)。そして、これらのデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31は自らの位置が取得対象領域内であるか否かを判定する(S402)。例えば図10に示すように、一つの領域(例えば領域A)が取得対象領域として決定されている場合、制御部31は、その領域(領域A)内に自らの位置が含まれているか否かを判定する。また例えば図14〜図16に示すように、取得対象領域が時間経過に従って変化するように決定された場合、制御部31は現時点における取得対象領域内に自らの位置が含まれているか否かを判定する。
【0108】
携帯ゲーム機30の位置が取得対象領域内であると判定された場合、制御部31はゲームデータを補助記憶部33(又はメモリカード)から取得し、そのゲームデータを端末IDとともにゲームサーバ20に送信する(S403)。端末ID及びゲームデータがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21(取得部43)は、受信された端末ID及びゲームデータをゲームデータテーブルに登録する(S206)。なお、携帯ゲーム機30の位置が取得対象領域内でないと判定された場合、ステップS403,S206の処理は実行されない。
【0109】
(2)例えば、図20におけるステップS303〜S308の処理の代わりに、図23に示すステップS501〜S508の処理が実行されるようにしてもよい。これらのステップS501〜S508の処理は、携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置しているか否かを携帯ゲーム機30が判定する点で、図20におけるステップS303〜S308の処理とは異なっている。
【0110】
図23に示す処理では、ゲームサーバ20の制御部21が提供対象領域データ(図12)及び領域データ(図8)を携帯ゲーム機30に送信する(S501)。そして、これらのデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31は自らの位置が提供対象領域内であるか否かを判定する(S502)。携帯ゲーム機30の位置が提供対象領域内であると判定された場合、制御部31は、ユーザにゲームデータを提供するか否かを決定するための確率情報を取得する(S503)。そして、制御部31はユーザにゲームデータを提供するか否かを確率情報に基づいて決定する(S504)。これらステップS503,S504の処理は図20におけるステップS304,S305の処理と同様である。なお、この場合、図21に示す情報と同様の情報が補助記憶部33(又はメモリカード)に記憶されることになる。
【0111】
ユーザにゲームデータを提供すると決定された場合、制御部31は、ゲームデータを送信するように要求するためのデータをゲームサーバ20に送信する(S505)。このデータがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21(提供部45)は、ゲームデータテーブル(図11)に登録されているゲームデータのうちの少なくとも一つを選択し、選択されたゲームデータを携帯ゲーム機30に送信する(S506)。また制御部21は、ゲームデータテーブル(図11)において、携帯ゲーム機30に送信されたゲームデータの提供可能人数を1減少させる(S507)。これらのステップ506,507の処理は図20におけるステップS306,S307の処理と同様である。
【0112】
ゲームデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31はそのゲームデータを補助記憶部23(又はメモリカード)に保存し、通知画面(図4)を表示部38に表示する(S508)。このステップ508の処理は図20におけるステップS308の処理と同様である。
【0113】
なお、ステップS502において携帯ゲーム機30が提供対象領域内に位置していないと判定された場合、ステップS503〜S508の処理は実行されない。また、ステップS504においてユーザにゲームデータを提供しないと決定された場合、ステップS505〜S508の処理は実行されない。すなわち、これらの場合、携帯ゲーム機30に他のユーザのゲームデータが送信されなくなり、その結果、携帯ゲーム機30のユーザに他のユーザのゲームデータが提供されなくなる。
【0114】
(3)例えば、図23におけるステップS501〜S508の処理の代わりに、図24に示すステップS601〜S609の処理が実行されるようにしてもよい。これらのステップS601〜S609の処理は、ゲームデータをゲームサーバ20から携帯ゲーム機30に提供対象領域データとともに予め送信してしまう点で、図23におけるステップS501〜S508の処理とは異なっている。
【0115】
図24に示す処理では、ゲームサーバ20の制御部21(提供部45)が提供対象領域データ(図12)、領域データ(図8)、及びゲームデータを携帯ゲーム機30に送信する(S601)。これらのデータが携帯ゲーム機30で受信された場合、制御部31は、受信されたゲームデータを、ユーザへの提供が制限(禁止)された状態で補助記憶部23(又はメモリカード)に保存する(S602)。
【0116】
ステップS602の処理が実行された後、制御部31は自らの位置が提供対象領域内であるか否かを判定する(S603)。そして、携帯ゲーム機30の位置が提供対象領域内であると判定された場合、制御部31は、ユーザにゲームデータを提供するか否かを決定するための確率情報を取得する(S604)。さらに、制御部31はユーザにゲームデータを提供するか否かを確率情報に基づいて決定する(S605)。これらのステップS603〜S605の処理は図23におけるステップS502〜S504の処理と同様である。
【0117】
ユーザにゲームデータを提供すると決定された場合、制御部31は、ゲームデータに課せられた提供制限を解除し(S606)、ゲームデータをユーザへの提供が制限(禁止)されていない状態に変更する。すなわち、制御部31はユーザへのゲームデータの提供を許可する。さらに、制御部31は、ユーザにゲームデータを提供したことを通知するためのデータをゲームサーバ20に送信し(S607)、ユーザへの提供が制限(禁止)されない状態に変更されたゲームデータに基づいて、通知画面(図4)を表示部38に表示する(S608)。
【0118】
一方、ステップS607で送信されたデータがゲームサーバ20で受信された場合、制御部21は、ユーザに提供されたゲームデータの送信可能人数を1減少させる(S609)。このステップS609の処理は図23におけるステップ507の処理と同様である。
【0119】
(4)例えば、取得対象領域と同様に、提供対象領域も時間経過に従って変化するようにしてもよい。例えば、提供対象領域も時間経過に応じて移動経路に沿って移動するようにしてもよい。この場合、提供対象領域決定部44は、複数の領域A〜Yの各々に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、提供対象領域の移動経路を決定するようにしてもよい。例えば図13において、領域B,G,H,I,Nを第1番目〜第5番目の提供対象領域として決定するようにし、領域Oが第6番目の提供対象領域となるようにしてもよい。
【0120】
また、提供対象領域の移動経路の決定方法としては他の方法を採用するようにしてもよい。図25は提供対象領域の移動経路の決定方法の他の一例について説明するための図である。ここでは、取得対象領域が領域Aである場合を想定する。
【0121】
図25に示す決定方法では、まず、領域Aの付近の領域のうちのいずれかを、それらの各領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、第1番目の提供対象領域として決定する。例えば、領域Aに隣接する領域B,F,Gのうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第1番目の提供対象領域として決定する。図25に示す例では領域Gが第1番目の提供対象領域として決定されている。
【0122】
そして、その後においては、第i番目の提供対象領域の付近の領域のうちのいずれかを、それらの領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、第i+1番目の提供対象領域として決定する。すなわち、領域Gの付近の領域のうちのいずれかを、それらの各領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、第2番目の提供対象領域として決定する。例えば、領域Gに隣接する領域のうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第2番目の提供対象領域として決定する。なお、この場合、取得対象領域である領域Aと、第1番目の提供対象領域の候補とされた領域B,Fとは第2番目の提供対象領域の候補から除外される。すなわち、領域C,H,K,L,Mのうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第2番目の提供対象領域として決定する。図25に示す例では領域Lが第2番目の提供対象領域として決定されている。
【0123】
さらに次に、領域Lの付近の領域のうちのいずれかを、それらの各領域内に位置する携帯ゲーム機30の数に基づいて、第3番目の提供対象領域として決定する。例えば、領域Lに隣接する領域のうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第3番目の提供対象領域として決定する。なお、この場合、取得対象領域である領域Aと、第1番目の提供対象領域であるGと、第1,2番目の提供対象領域の候補とされた領域B,C,F,H,K,Mとは第3番目の提供対象領域の候補から除外される。すなわち、領域P,Q,Rのうちで、携帯ゲーム機30の密度が最も低い領域を第3番目の提供対象領域として決定する。図25に示す例では領域Rが第3番目の提供対象領域として決定されている。
【0124】
同様にして、第4,5番目の提供対象領域が決定される。図25に示す例では領域X,Tが第4,5番目の提供対象領域として決定されている。なお、この場合、提供対象領域の上限数(例えば5)を定めておくようにするとよい。
【0125】
(5)例えば、取得対象領域決定部42は、携帯ゲーム機30の数が比較的少ない領域を取得対象領域として決定するようにしてもよい。このようにして、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が比較的少ない領域にいるユーザと、携帯ゲーム機30を持ち歩いているユーザの数が比較的少ない他の領域にいるユーザとの間でゲームデータの授受が行われるようにしてもよい。
【0126】
(6)例えば、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30のユーザには必ずゲームデータが提供されるようにしてもよい。すなわち、図20におけるステップS304,S305を取り除くようにしてもよい。同様に、図23におけるステップS503,S504や、図24におけるステップS604,S605を取り除くようにしてもよい。
【0127】
(7)例えば、ゲームデータテーブル(図11)の「提供可能人数」フィールドを取り除くようにしてもよい。このようにして、ゲームデータを提供可能な上限人数を設けないようにしてもよい。
【0128】
(8)例えば、2台の携帯ゲーム機30が互いに無線通信可能な距離まで近づいた場合にそれらの携帯ゲーム機30間で自動的にゲームデータの授受を行う機能は必須の機能ではなく、この機能を各携帯ゲーム機30は備えないようにしてもよい。以上に説明した実施形態において支援機能として説明した機能のみによってゲームデータの授受が行われるようにしてもよい。
【0129】
(9)例えば、上述したように、提供部45は、取得部43によって取得されたゲームデータの少なくとも一部が変更されてなるゲームデータが、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30においてユーザに提供されるように制御するようにしてもよい。例えば、ゲームアイテムデータがゲームデータに含まれる場合、ゲームアイテムの効果が向上又は低下されてなるゲームアイテムデータを含んでなるゲームデータが、「取得部43によって取得されたゲームデータの少なくとも一部が変更されてなるゲームデータ」に相当する。
【0130】
この場合、ゲームデータの変更は、取得対象領域内に位置する携帯ゲーム機30からゲームデータを受信した際(図19のステップS205や図22のステップS403)に行われるようにしてもよいし、提供対象領域内に位置する携帯ゲーム機30への送信を実行する際(図20のステップS306、図23のステップS506、及び図24のステップS601)に行われるようにしてもよい。また、ゲームデータの変更は、ユーザにゲームデータに課せられた提供制限を解除する際(図24のステップS606)に行われるようにしてもよい。
【0131】
(10)例えば、取得対象領域内に位置する携帯ゲーム機30からゲームサーバ20にゲームデータ(ゲームアイテムデータ)が送信される場合(図19のステップS205及び図22のステップS403)、そのゲームアイテムデータがその携帯ゲーム機30において無効となるようにしたり、そのゲームアイテムデータをその携帯ゲーム機30から削除したりするようにしてもよい。すなわち、携帯ゲーム機30のユーザからゲームアイテムを奪うようにしてもよい。
【0132】
(11)例えば、本発明はゲームシステム以外のシステムにも適用することが可能である。例えば、スマートフォン間でデータ(例えばユーザの自己紹介データ)を授受するようなデータ授受システムを実現する場合にも本発明を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0133】
10 ゲームシステム、12 通信ネットワーク、14 データベース、20 ゲームサーバ、21,31 制御部、22,32 主記憶部、23,33 補助記憶部、24 光ディスクドライブ部、25,35 通信インタフェース、30 携帯ゲーム機、34 メモリカードスロット部、36 操作部、37 GPS受信部、38 表示部、39 音声出力部、40 位置データ取得部、41 記憶部、42 取得対象領域決定部、43 取得部、44 提供対象領域決定部、45 提供部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段と、
取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段と、
前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段と、
領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段と、
前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段と、
を含むことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ授受システムにおいて、
前記取得対象領域決定手段は、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を前記取得対象領域として決定することを特徴とするデータ授受システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のデータ授受システムにおいて、
前記取得対象領域決定手段は、前記取得対象領域が複数の領域のうちで時間経過に従って変化するように前記取得対象領域を決定することによって、前記取得対象領域を時間経過に従って移動させ、
前記取得対象領域決定手段は、前記複数の領域の各々に位置する携帯端末の数に基づいて、前記取得対象領域の移動経路を決定する手段を含む、
ことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項4】
請求項3に記載のデータ授受システムにおいて、
前記取得対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを前記携帯端末に送信し、該画面を前記携帯端末の表示手段に表示させる手段を含むことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のデータ授受システムにおいて、
前記提供対象領域決定手段は、前記提供対象領域が複数の領域のうちで時間経過に従って変化するように前記提供対象領域を決定することによって、前記提供対象領域を時間経過に従って移動させ、
前記提供対象領域決定手段は、前記複数の領域の各々に位置する携帯端末の数に基づいて、前記提供対象領域の移動経路を決定する手段を含む、
ことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項6】
請求項5に記載のデータ授受システムにおいて、
前記提供対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを前記携帯端末に送信し、該画面を前記携帯端末の表示手段に表示させる手段を含むことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のデータ授受システムにおいて、
前記提供手段は、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、確率情報に基づく確率で、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御し、
前記提供手段は、前記確率情報を、前記提供対象領域に設定される基準位置と、前記提供対象領域に位置する前記携帯端末の位置と、の間の距離に基づいて設定する手段を含む、
ことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のデータ授受システムにおいて、
前記取得対象領域決定手段は、領域が前記取得対象領域として設定される期間の長さを、該領域に位置する携帯端末の数に基づいて設定する手段を含むことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項9】
複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得するステップと、
取得対象領域を決定する取得対象領域決定ステップと、
前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得ステップと、
領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定ステップと、
前記取得ステップによって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供ステップと、
を含むことを特徴とするデータ授受システムの制御方法。
【請求項10】
複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段と、
取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段と、
前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段と、
領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段と、
前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段と、
を含むことを特徴とするデータ授受制御装置。
【請求項11】
複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段、
取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段、
前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段、
領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段、及び、
前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段と、
取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段と、
前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段と、
領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段と、
前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段と、
を含むことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ授受システムにおいて、
前記取得対象領域決定手段は、領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を前記取得対象領域として決定することを特徴とするデータ授受システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のデータ授受システムにおいて、
前記取得対象領域決定手段は、前記取得対象領域が複数の領域のうちで時間経過に従って変化するように前記取得対象領域を決定することによって、前記取得対象領域を時間経過に従って移動させ、
前記取得対象領域決定手段は、前記複数の領域の各々に位置する携帯端末の数に基づいて、前記取得対象領域の移動経路を決定する手段を含む、
ことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項4】
請求項3に記載のデータ授受システムにおいて、
前記取得対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを前記携帯端末に送信し、該画面を前記携帯端末の表示手段に表示させる手段を含むことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のデータ授受システムにおいて、
前記提供対象領域決定手段は、前記提供対象領域が複数の領域のうちで時間経過に従って変化するように前記提供対象領域を決定することによって、前記提供対象領域を時間経過に従って移動させ、
前記提供対象領域決定手段は、前記複数の領域の各々に位置する携帯端末の数に基づいて、前記提供対象領域の移動経路を決定する手段を含む、
ことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項6】
請求項5に記載のデータ授受システムにおいて、
前記提供対象領域の移動経路をユーザに案内するための画面を表示するためのデータを前記携帯端末に送信し、該画面を前記携帯端末の表示手段に表示させる手段を含むことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のデータ授受システムにおいて、
前記提供手段は、前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、確率情報に基づく確率で、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御し、
前記提供手段は、前記確率情報を、前記提供対象領域に設定される基準位置と、前記提供対象領域に位置する前記携帯端末の位置と、の間の距離に基づいて設定する手段を含む、
ことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のデータ授受システムにおいて、
前記取得対象領域決定手段は、領域が前記取得対象領域として設定される期間の長さを、該領域に位置する携帯端末の数に基づいて設定する手段を含むことを特徴とするデータ授受システム。
【請求項9】
複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得するステップと、
取得対象領域を決定する取得対象領域決定ステップと、
前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得ステップと、
領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定ステップと、
前記取得ステップによって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供ステップと、
を含むことを特徴とするデータ授受システムの制御方法。
【請求項10】
複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段と、
取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段と、
前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段と、
領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段と、
前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段と、
を含むことを特徴とするデータ授受制御装置。
【請求項11】
複数の携帯端末の各々の位置に関する位置データを取得する手段、
取得対象領域を決定する取得対象領域決定手段、
前記取得対象領域に位置する携帯端末からデータを取得する取得手段、
領域に位置する携帯端末の数に基づいて、該領域を提供対象領域として決定する提供対象領域決定手段、及び、
前記取得手段によって取得されたデータに基づくデータが、前記提供対象領域に位置する携帯端末においてユーザに提供されるように制御する提供手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2012−213522(P2012−213522A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−81020(P2011−81020)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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