説明

データ記録装置

【課題】記録媒体の記憶領域の無駄を低減できるデータ記録装置を提供する。
【解決手段】データ記録装置は、第1種類のデータと第2種類のデータを取得する取得手段と、取得手段により取得された第1種類のデータまたは第2種類のデータを記録媒体に記録する記録手段とを備える。第1種類のデータと第2種類のデータとは、記録媒体に記録される際のデータ単位が異なる。記録手段は、記録媒体における第1種類のデータに関する論理的な位置を示す第1ポインタを参照し、第1ポインタが示す論理的な位置に基づいて第1種類のデータの記録の開始位置を決定し、記録媒体における第2種類のデータに関する論理的な位置を示す第2ポインタを参照し、第2ポインタが示す論理的な位置に基づいて第2種類のデータの記録の開始位置を決定し、決定した開始位置から、記録媒体において第1種類のデータまたは第2種類のデータの記録を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ記録装置に関し、特に、2種類以上のデータを記録媒体に記録するデータ記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は記録再生装置を開示する。この記録再生装置は、リアルタイムデータと、そのリアルタイムデータと同時に再生されるべき非リアルタイムデータとをディスクに記録する記録手段と、非リアルタイムデータが記録される領域が、リアルタイムデータが記録される領域の途中に分散的に配置されるように記録手段を制御する制御手段とを備える。
【0003】
上記の構成により、この記録再生装置は、リアルタイムデータと、そのリアルタイムデータと同時に再生されるべき非リアルタイムデータとの記録に適した効果的なディスク上のデータ配置を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−120200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
記録媒体にデータを記録する際に、どの記憶領域にどのデータを記録するかの管理を適切に行わなければ、フラグメンテーションが多く発生してしまう。その結果、記録媒体の記憶領域の無駄が多く発生してしまう。
【0006】
本発明は、記録媒体の記憶領域の無駄を低減できるデータ記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るデータ記録装置は、第1種類のデータと第2種類のデータを取得する取得手段と、取得手段により取得された第1種類のデータまたは第2種類のデータを記録媒体に記録する記録手段とを備える。第1種類のデータと第2種類のデータとは、記録媒体に記録される際のデータ単位が異なる。記録手段は、記録媒体における第1種類のデータに関する論理的な位置を示す第1ポインタを参照し、第1ポインタが示す論理的な位置に基づいて第1種類のデータの記録の開始位置を決定し、記録媒体における第2種類のデータに関する論理的な位置を示す第2ポインタを参照し、第2ポインタが示す論理的な位置に基づいて第2種類のデータの記録の開始位置を決定し、決定した開始位置から、記録媒体において第1種類のデータまたは第2種類のデータの記録を開始する。
【0008】
本発明に係る撮像装置は、動画像データと静止画像データとを生成する撮像手段と、撮像手段により生成された動画像データと静止画像データとを所定の記録媒体に記録する記録手段と、を備える。記録手段は、記録媒体における動画像データに関する論理的な位置を示す第1ポインタを参照し、第1ポインタが示す論理的な位置に基づいて、撮像手段により生成された動画像データの記録を開始する論理的な位置を決定し、記録媒体における静止画像データに関する論理的な位置を示す第2ポインタを参照し、第2ポインタが示す論理的な位置に基づいて、撮像手段により生成された静止画像データの記録を開始する論理的な位置を決定し、決定した論理的な位置から、記録媒体における前記動画像データまたは静止画像データの記録を開始する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、データの種類毎に、記録媒体における論理的な位置を示すポインタを用意しておき、ポインタに基づきデータ記録開始位置を求める。このようにデータの種類毎にポインタを管理することで、記録媒体におけるデータの記録単位に応じた記録位置の管理が可能となるため、記録媒体の記憶領域の無駄を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】デジタルビデオカメラの構成を示すブロック図
【図2】メモリカードの構成を示す図
【図3】メモリの記憶領域の論理的な構成を示す図
【図4】デジタルビデオカメラにおけるデータの記録動作に関する第1のフローチャート
【図5】デジタルビデオカメラにおけるデータの記録動作に関する第2のフローチャート
【図6】従来のデータ記録方法にしたがいデータを記録したときの、画像データの記録位置(論理的なアドレス)を示すポインタの遷移を説明した図
【図7】実施形態のデータ記録方法にしたがいデータを記録したときの、動画像データの記録位置(論理的なアドレス)を示すポインタと、静止画像データの記録位置を示すポインタの遷移を説明した図
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.実施の形態1
以下、本発明をデジタルビデオカメラに適用した実施の形態1について図面を用いて説明する。
【0012】
1−1.概要
本実施の形態のデジタルビデオカメラは動画と静止画を撮影できる。デジタルビデオカメラは、CMOSイメージセンサによって生成した画像信号に基づいて動画像データ若しくは静止画像データを生成する。デジタルビデオカメラは生成した動画像データ若しくは静止画像データをメモリカードに記録する。
【0013】
デジタルビデオカメラは、動画像データの記録を完了した際、メモリカードにおいて最後に動画像データを記録した位置(論理的なアドレス)を示す「動画像用ポインタ」をバッファに記憶する。また、デジタルビデオカメラは、静止画像データの記録を完了した際、メモリカードにおいて最後に静止画像データを記録した位置(論理的なアドレス)を示す「静止画像用ポインタ」をバッファに記憶する。
【0014】
その後続けて、新たな動画像データ若しくは静止画像データを記録する際に、デジタルビデオカメラは、バッファに記憶しているポインタを参照し、そのポインタが示す論理的なアドレスに基づいて、新たな動画像データ若しくは静止画像データの記録を開始する位置を決定する。
【0015】
このように、本実施の形態のデジタルビデオカメラは、動画像データの論理的な記録位置に関する動画像用ポインタ(第1のポインタ)と、静止画像データの論理的な記録位置に関する静止画像用ポインタ(第2のポインタ)の2種類のポインタを用いて、メモリカードへの画像データの記録を制御する。このように2種類のポインタを用いることで、画像データの種類に応じた記録位置の管理が可能となるため、メモリカードの記憶領域の無駄を低減できる。
【0016】
1−2.構成
1−2−1.デジタルビデオカメラ
本実施の形態にかかるデジタルビデオカメラの構成について図1を用いて説明する。図1は、デジタルビデオカメラ100の構成を示すブロック図である。デジタルビデオカメラ100は、1又は複数のレンズからなる光学系110により形成された被写体像をCMOSイメージセンサ140で撮像する。CMOSイメージセンサ140で生成された画像データは、画像処理部160で各種処理が施され、メモリカード200に格納される。以下、デジタルビデオカメラ100の構成を詳細に説明する。
【0017】
光学系110は、ズームレンズやフォーカスレンズにより構成される。ズームレンズを光軸に沿って移動させることにより、被写体像の拡大、縮小をすることができる。また、フォーカスレンズを光軸に沿って移動させることにより、被写体像のピントを調整することができる。
【0018】
レンズ駆動部120は、光学系110に含まれる各種レンズを駆動する。レンズ駆動部120は、例えばズームレンズを駆動するズームモータや、フォーカスレンズを駆動するフォーカスモータを含む。
【0019】
絞り300は、使用者の設定に応じて若しくは自動で、開口部の大きさを調整し、透過する光の量を調整する。
【0020】
シャッタ130は、CMOSイメージセンサ140に透過させる光を遮光するための手段である。
【0021】
CMOSイメージセンサ140は、光学系110で形成された被写体像を撮像して、画像データを生成する。CMOSイメージセンサ140は、露光、転送、電子シャッタなどの各種動作を行う。
【0022】
A/Dコンバータ150は、CMOSイメージセンサ140で生成されたアナログ画像データをデジタル画像データに変換する。
【0023】
画像処理部160は、CMOSイメージセンサ140で生成された画像データに対して各種処理を施し、表示モニタ220に表示するための画像データを生成したり、メモリカード200に格納するための画像データを生成したりする。例えば、画像処理部160は、CMOSイメージセンサ140で生成された画像データに対して、ガンマ補正、ホワイトバランス補正、傷補正などの各種処理を行う。また、画像処理部160は、CMOSイメージセンサ140で生成された画像データを、H.264規格やMPEG2規格に準拠した圧縮形式等により圧縮する。画像処理部160は、DSPやマイコンなどで実現可能である。
【0024】
コントローラ180は、デジタルカメラ全体を制御する制御手段である。コントローラ180は、半導体素子などで実現可能である。コントローラ180は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。コントローラ180は、マイコンなどで実現できる。
【0025】
バッファ170は、画像処理部160及びコントローラ180のワークメモリとして機能する。バッファ170は、例えば、DRAM、強誘電体メモリなどで実現できる。
【0026】
カードスロット190は、メモリカード200を装着可能であり、機械的及び電気的にメモリカード200と接続可能である。メモリカード200は、フラッシュメモリや強誘電体メモリなどを内部に含み、画像処理部160で生成された画像ファイル等のデータを格納可能である。メモリカード200の詳細については後述する。
【0027】
内部メモリ230は、フラッシュメモリや強誘電体メモリなどで構成される。内部メモリ230は、デジタルビデオカメラ100全体を制御するための制御プログラム等を記憶している。
【0028】
操作部材210は、使用者からの操作を受け付けるユーザーインターフェースの総称である。操作部材210は、例えば、使用者からの操作を受け付ける十字キーや決定釦等がこれにあたる。
【0029】
表示モニタ220は、CMOSイメージセンサ140で生成した画像データが示す画像(スルー画像)や、メモリカード200から読み出した画像データが示す画像を表示可能である。また、表示モニタ220は、デジタルビデオカメラ100の各種設定を行うための各種メニュー画面等も表示可能である。
【0030】
1−2−2.メモリカード
次に、メモリカード200の詳細について図2、図3を用いて説明する。図2は、メモリカード200の構成を示す図である。図3は、メモリカード200内のメモリ320の記憶領域の論理的なアドレス構成を説明した図である。
【0031】
メモリカード200は、図2に示すように、データを記憶するメモリ320と、メモリ320に対するデータの書き込み/読み出しを制御するメモリコントローラ310とを含む。メモリコントローラ310は、メモリ320の記憶領域が、図3に示すように、所定サイズの複数の論理的な単位領域(アロケーションユニット。以下「AU」と称す。)から構成されていると認識する。なお、メモリ320がフラッシュメモリである場合、AUは例えば、1つ又は複数の消去ブロックに対応する。
【0032】
本実施形態では、メモリコントローラ310は、データをメモリ320に書き込む際、書き込み先のAUのデータを一旦消去し、その後、データが消去されたAUにデータを書き込むように、書き込み制御を行う。
【0033】
ここで、データ書き込み先のAUに既にデータが記憶されており、かつ、そのデータが消去すべきものでない場合、メモリコントローラ310は、次のようにして書き込み制御を行う。メモリコントローラ310は、そのAUにおいて既に書き込まれているデータを一旦メモリカード200のバッファ領域に退避させ、その後、そのAUのデータを消去する。そして、メモリコントローラ310は、メモリカード200のバッファ領域に退避させていたデータをその書き込み先のAUに書き込み、さらに新たに書き込むべきデータを書き込み先のAUに連続して書き込む。
【0034】
このように、AUに消去すべきでないデータが既に記憶されている場合にそのAUにデータを追加する場合、データを一旦バッファ領域に退避させ、その後退避させたデータを再度書き込む必要がある。このため、消去すべきでないデータが存在するAUにデータを記録する場合、消去すべきでないデータが存在しないAUにデータを記録する場合と比較して、時間がかかる。
【0035】
そこで、リアルタイム性が要求される動画像データをメモリカード200に記録する場合、コントローラ180は、消去すべきでないデータが存在しないAUにデータを書き込むようメモリカード200のメモリコントローラ310に指示する。一方、リアルタイム性が動画像データほど要求されない静止画像データをメモリカード200に記録する場合では、コントローラ180は、消去すべきでないデータが記憶されているか否かに関わらず、静止画像データが最後に記憶されたアドレスからデータを書き込み可能なアドレスを探索し、探索したアドレスからデータを書き込むようメモリコントローラ310に指示する。
【0036】
1−2−3.用語の対応
光学系110、CMOSイメージセンサ140、A/Dコンバータ150、画像処理部160からなる構成は、取得手段または撮像手段の一例である。メモリカード200は記録媒体の一例である。コントローラ180は記録手段の一例である。デジタルビデオカメラ100はデータ記録装置または撮像装置の一例である。動画像データ及び静止画像データはそれぞれ第1種類のデータ及び第2種類のデータの一例である。
【0037】
1−3.動作
デジタルビデオカメラ100におけるメモリカード200への動画像データまたは静止画像データ(以下「画像データ」と総称する)の記録動作について図4、図5を用いて説明する。コントローラ180は、図4および図5のフローチャートで示す2つの制御フローを時分割で並列に処理することで、画像データのメモリカード200への記録動作を実行する。図4は、コントローラ180による画像データのメモリカード200への記録動作に関する第1のフローチャートである。図5は、コントローラ180による画像データのメモリカード200への記録動作に関する第2のフローチャートである。
【0038】
まず、図4に示す第1のフローチャートが示す処理について説明する。使用者は、操作部材210のうちの電源ボタンを操作することにより、デジタルビデオカメラ100の電源をONする。電源がONされると、コントローラ180は、メモリカード200の物理的な初期設定、及び論理的な初期設定を行う(S110)。例えば、物理的な初期設定として、コントローラ180は、メモリカード200の容量情報や書き込み可否の情報等をメモリカード200から取得する。そして、コントローラ180は、取得した情報をバッファ170に記録する。また、論理的な初期設定として、コントローラ180は、メモリカード200内における動画像データの記録開始位置の探索を開始する位置の初期値やメモリカード200における静止画像データの記録開始位置の探索を開始する位置の初期値をバッファ170に記録する。具体的には、コントローラ180は、動画像データの記録開始位置の探索開始位置の初期値として先頭アドレス(0)をバッファ170に記録する。また、コントローラ180は、静止画像データの記録開始位置の探索開始位置の初期値として先頭アドレス(0)をバッファ170に記録する。
【0039】
初期設定が完了すると、コントローラ180は、デジタルビデオカメラ100を撮影モードに設定する(S120)。撮影モードに設定すると、コントローラ180は、使用者からの動画撮影指示を受け付けるまで待機する(S130)。
【0040】
動画撮影指示を受け付けると、コントローラ180は、バッファ170に動画像データが所定量蓄積されたか否かを判断する(S140)。ここで、所定量とは、1AUに相当するデータ量である。所定量の動画像データが蓄積されたと判断すると、コントローラ180は、動画記録完了フラグがバッファ170に記憶されているか否か(すなわち、動画記録完了フラグが設定されているか否か)を判断する(S150)。ここで、動画記録完了フラグは、動画の記録が完了したか否かを示す情報である。より具体的には、動画記録完了フラグは、バッファ170に記憶された動画データのメモリカード200への記録が完了したか否かを示す情報である。動画記録完了フラグは、後述する図5に示すフローチャートのステップS420の処理で設定される。
【0041】
バッファ170に動画記録完了フラグが記憶されている(動画記録完了フラグが設定されている)と判断すると、コントローラ180は、バッファ170に書込指示フラグを記録する(すなわち、書込指示フラグを設定する)(S160)。この書込指示フラグは、バッファ170からメモリカード200への動画データの書き込みを指示するためのフラグであり、後述する図5に示すフローチャートのステップS310の処理で参照される。また、書込指示フラグに併せて、コントローラ180は、書き込み対象が動画像データであることを示す情報をバッファ170に記録する(S160)。コントローラ180は、この情報を参照することで、現在の書き込み対象が動画データなのか静止画データなのかを判別できる。
【0042】
ステップS140で動画像データが所定量蓄積されていないと判断したとき、または、ステップS160での書込指示フラグ情報等のバッファ170への記録が完了すると、コントローラ180は、使用者から静止画撮影指示を受け付けたか否かを判断する(S170)。
【0043】
静止画撮影指示を受け付けたと判断すると、コントローラ180は、書込指示フラグをバッファ170に記録する(すなわち、書込指示フラグを設定する)(S180)。また、併せて、コントローラ180は、書き込み対象が静止画像データであることを示す情報をバッファ170に記録する(S180)。書込指示フラグをバッファ170に記録すると、コントローラ180は、静止画記録完了フラグがバッファ170に記憶されているか否かを判断する(S190)。静止画記録完了フラグは、静止画の記録が完了したか否かを示す情報である。より具体的には、静止画記録完了フラグは、バッファ170に記憶された静止画データのメモリカード200への記録が完了したか否かを示す情報である。
【0044】
ステップS170において静止画撮影指示を受け付けていないと判断したとき、または、ステップS190における静止画記録完了フラグの設定後、コントローラ180は、動画の記録停止指示を受け付けたか否かを判断する(S200)。動画の記録停止指示を受け付けたと判断すると、コントローラ180は、メモリカード200への動画像データの記録を停止する(S210)。動画の記録停止指示を受け付けていない場合、記録停止指示を受け付けるまで、コントローラ180は、ステップS140からステップS200までの処理を繰り返す。
【0045】
次に、図5に示すフローチャートが示す処理について説明する。図5に示すフローチャートは、特に、バッファ170に書込指示フラグが設定されたときに実行される処理を説明している。
【0046】
図5において、電源がONされると、コントローラ180は、バッファ170に書込指示フラグが記憶(設定)されているか否かを判断する(S310)。書込指示フラグは、本処理と並列して実行されている図4のフローチャートにおけるステップS160若しくはステップS180においてバッファ170に記録(設定)される。
【0047】
書込指示フラグがバッファ170に記憶(設定)されていると判断すると、コントローラ180は、書込指示フラグをバッファ170から消去(リセット)する(S320)。書込指示フラグを消去すると、コントローラ180は、メモリカード200への書き込み対象が動画像データか静止画像データかを判断する(S330)。具体的には、コントローラ180は、バッファ170に記憶されている書き込み対象に関する情報(図4のステップS160若しくはステップS180においてバッファ170に記録された情報)を参照することで、この判断を行う。
【0048】
書き込み対象が動画像データであると判断すると、コントローラ180は、バッファ170から動画像用ポインタを読み出す(S340)。ここで、「動画像用ポインタ」とは、最後に動画データが記録された、メモリカード200上の位置(論理的なアドレス)を指し示すポインタである。コントローラ180はさらに、最後に静止画データが記録されたメモリカード200上の位置(論理的なアドレス)を指し示す「静止画像用ポインタ」も管理している。コントローラ180は、これらのポインタを参照することで、画像データの種類に応じてメモリカード200上のデータの記録開始位置(論理的なアドレス)を決定する。
【0049】
動画像用ポインタを読み出すと、コントローラ180は、読み出したポインタが指し示すメモリカード200上の論理的なアドレスから、動画像データを記録するための空き領域の探索を開始する(S360)。
【0050】
一方、書き込み対象が静止画像データであると判断すると、コントローラ180は、バッファ170から静止画像用ポインタを読み出す(S350)。静止画像用ポインタを読み出すと、コントローラ180は、読み出したポインタが指し示すメモリカード200上の論理的なアドレスから、静止画像データを記録するための空き領域の探索を開始する(S355)。
【0051】
空き領域の探索を開始すると(S360、S355)、コントローラ180は、メモリカード200上に空き領域があるか否かを判断する(S370)。具体的には、動画像データをメモリカード200に記録する場合、コントローラ180は、消去すべきでないデータが存在しないAUが存在するか否かを調べることでこの判断を行う。また、静止画像データをメモリカード200に記録する場合、コントローラ180は、消去すべきでないデータの有無に関わらず、記録する静止画像データのサイズ分の空き領域がメモリカード200に存在するか否かを調べることでこの判断を行う。
【0052】
ステップS370において、空き領域がないと判断すると、コントローラ180は、画像データの記録を停止し(S380)、エラーメッセージを表示するよう表示モニタ220を制御する(S390)。
【0053】
一方、ステップS370において、空き領域があると判断すると、コントローラ180は、画像データ(動画像データまたは静止画像データ)をメモリカード200内の空き領域に記録する(S400)。画像データのメモリカード200への記録が完了すると、コントローラ180は、動画像用ポインタ若しくは静止画像用ポインタを更新する(つまり、バッファ170内の情報を上書きする。)(S410)。具体的には、コントローラ180は、動画像用ポインタ若しくは静止画像用ポインタが、メモリカード200内のうち最後に画像データが記録されたアドレスを指し示すように更新する(S410)。動画像用ポインタ若しくは静止画像用ポインタを更新すると、コントローラ180は、動画記録完了フラグ若しくは静止画記録完了フラグをバッファ170に記録する(S420)。
【0054】
コントローラ180は、以上の処理(ステップS310〜ステップS420の処理)を電源がOFFされるまで繰り返す。
【0055】
このように、本実施の形態のデジタルビデオカメラ100は、動画像データの論理的な記録位置に関する動画像用ポインタ(第1のポインタ)と、静止画像データの論理的な記録位置に関する静止画像用ポインタ(第2のポインタ)との2種類のポインタを用いてメモリカード200上での画像データの記録開始位置を決定する。すなわち、本実施形態のデジタルビデオカメラ100では、最後に動画像データが記録されたメモリカード200上の位置(論理的なアドレス)と、最後に静止画像データが記録されたメモリカード200上の位置(論理的なアドレス)とを別々に管理する。
【0056】
1−4.動画像用ポインタと静止画像用ポインタによる効果
上述した通り、本実施形態のデジタルビデオカメラ100は、動画像データの記録位置に関する動画像用ポインタ(第1のポインタ)と、静止画像データの記録位置に関する静止画像用ポインタ(第2のポインタ)との2種類のポインタを用いて、メモリカード200上での画像データの記録開始位置を決定する。このように構成することによる効果について図6、図7を用いて説明する。
【0057】
以下では、動画像データおよび静止画像データの記録位置を1つのポインタを用いて示す場合(比較例)と、本実施形態のように、動画像データおよび静止画像データそれぞれの記録位置を示す2つのポインタを用いた場合とを比較して説明する。
【0058】
図6は、比較例として、動画像データおよび静止画像データの記録位置を示す1つのポインタを用いた場合の、メモリカード上における画像データの記録位置の論理アドレスの時間的遷移を説明した図である。図7は、本実施の形態のデジタルビデオカメラ100による、動画像データおよび静止画像データそれぞれの記録位置を示す2つのポインタを用いた場合の、メモリカード上における画像データの記録位置の論理アドレスの時間的遷移を説明した図である。
【0059】
1−4−1.比較例の記録動作
図6を用いて、比較例として、動画像データおよび静止画像データの記録位置を示す1つのポインタを用いた場合の、デジタルビデオカメラにおけるメモリカードへの画像データの記録動作について説明する。
【0060】
図6の横軸は、メモリカード内のメモリの論理的なアドレスを示し、縦軸は時間軸である。この例では、時刻ta0の状態が初期状態である。なお、時刻ta0において、メモリカード内のメモリは、消去すべきでないデータを何ら記録していないとする。時刻ta1では、2AU分のサイズの動画像データがメモリカード内のメモリに記録された状態である。時刻ta2では、時刻ta1の状態から、さらに1枚の静止画像データがメモリカード内のメモリに記録された状態となっている。なお、1枚の静止画像データのサイズは、1AUの1/3のサイズである。時刻ta3では、時刻ta2の状態から、さらに1AU分の動画像データがメモリカード内のメモリに記録された状態となっている。時刻ta4では、時刻ta3の状態から、さらに1枚の静止画像データがメモリカード内のメモリに記録された状態となっている。
【0061】
初期状態(時刻ta0)において、ポインタP0は、最初のAU(AU1)の先頭アドレスであるアドレス100を指し示している。この状態から2個のAU分のサイズの動画像データがメモリカード内のメモリに書き込まれると、ポインタP0は、第3番目のAU(AU3)の先頭アドレスであるアドレス300を指し示す(時刻ta1)。さらに、この状態から1枚の静止画像データがメモリカード内のメモリに書き込まれると、ポインタP0は、第3番目のAU(AU3)の先頭アドレス300から1/3(AUサイズ)分だけ進んだアドレス333を指し示す(時刻ta2)。
【0062】
この状態(時刻ta2の状態)から1個のAU分のサイズの動画像データをメモリカード内のメモリに書き込む際、メモリコントローラは、ポインタP0を参照し、ポインタP0が指し示すアドレス333から、動画像データを書き込み可能なアドレスの探索を開始する。
【0063】
ここで、上述した通り、動画像データのメモリカードへの記録はリアルタイム性が重視される。つまり、比較的高速にメモリカードに動画像データを記録する必要がある。このため、本例の場合、実施の形態1のデジタルビデオカメラ100と同様に、動画像データのメモリへの書き込みを、消去すべきでないデータが記憶されていないAUの先頭アドレスから開始する必要がある。このため、第3番目のAU(AU3)にすでに静止画データ1が記録されている場合、第3番目のAU(AU3)内の途中の領域からデータが記録されるのではなく、AUの先頭からデータが記録される。このため、メモリコントローラは、消去すべきでないデータを記憶していないAUの先頭を検索する。
【0064】
図6の例では、メモリコントローラは、ポインタP0が指し示すアドレス333から、消去すべきでないデータを記憶していないAUの先頭を検索する。その結果、メモリコントローラは、アドレス400を特定し、そのアドレス400から、1AUサイズ分の動画像データのメモリへの書き込みを開始する。1AUサイズの動画像データのメモリへの書き込みが完了した時点で、ポインタP0はアドレス500を指し示す(時刻ta3)。
【0065】
さらに、この状態(時刻ta3の状態)から1枚の静止画像データをメモリカードのメモリに書き込む場合、メモリコントローラは、ポインタP0が指し示しているアドレス500から静止画像データの書き込みを開始する。1枚の静止画像データのメモリカード内のメモリへの書き込みが完了すると、ポインタP0はアドレス533を指し示す(時刻ta4)。
【0066】
この結果、第3番目のAU(AU3)は、全体容量の1/3だけに静止画像データを記憶することとなり、全体容量の2/3については空き領域(すなわち、無駄な領域)となってしまう。
【0067】
1−4−2.本実施の形態のデジタルビデオカメラの記録動作
図7を用いて、動画像用ポインタと静止画像用ポインタを使用する、本実施の形態のデジタルビデオカメラ100におけるメモリカード200への画像データの記録動作例について説明する。
【0068】
図7において、横軸はメモリカード内のメモリの論理的なアドレスを示し、縦軸は時間軸である。また、図6と同様に、図7において時刻tb0の状態は初期状態である。時刻tb0において、メモリカード200内のメモリ320は、消去すべきでないデータを何ら記録していないとする。時刻tb1では、2AU分のサイズの動画像データがメモリ320に記録された状態である。時刻tb2では、時刻tb1の状態から、さらに1枚の静止画像データがメモリ320に記録された状態となっている。なお、1枚の静止画像データのサイズは、1AUの1/3のサイズである。時刻tb3では、時刻tb2の状態から、さらに1AU分の動画像データがメモリ320に記録された状態となっている。時刻tb4では、時刻tb3の状態から、さらに1枚の静止画像データがメモリカード内のメモリに記録された状態となっている。
【0069】
また、図7における黒の三角印P1は、動画像用ポインタを示し、白の三角印P2は静止画像用ポインタを示す。
【0070】
初期状態(時刻tb0)において、動画像用ポインタP1は、第1番目のAU(AU1)の先頭アドレスであるアドレス100を指し示し、静止画像用ポインタP2も第1番目のAU(AU1)の先頭アドレスであるアドレス100を指し示している。この状態から2つのAU分のサイズの動画像データがメモリカード200のメモリ320に書き込まれると、動画像用ポインタP1は、第3番目のAU(AU3)の先頭アドレスであるアドレス300を指し示す(時刻tb1)。一方、静止画像用ポインタP2は、未だAU1の先頭アドレスであるアドレス100を指し示したままである(時刻tb1)。
【0071】
この状態から1枚の静止画像データをメモリ320に書き込む場合、コントローラ180は、静止画像用ポインタP2が指し示すアドレス100から、静止画像データの書き込みを開始する位置(論理アドレス)の探索を開始する。図7の例の場合、コントローラ180は、AU3の先頭アドレスであるアドレス300から始まる領域に、1枚の静止画像データを書き込み可能な領域があることを発見する。よって、コントローラ180は、アドレス300から静止画像データ1の書き込みを開始するようメモリコントローラ310に指示する。1枚の静止画像データ1の書き込みが完了すると、静止画像用ポインタP2は、AU3の先頭アドレスから、1AUサイズの1/3だけ進んだアドレスであるアドレス333を指し示す(状態tb2)。
【0072】
さらに、この状態から1AU分のサイズの動画像データをメモリ320に書き込む場合、コントローラ180は、動画像用ポインタP1が指し示すアドレス300から、動画像データを書き込み可能な領域のアドレスの探索を開始する。この例では、AU3には消去すべきでないデータが記憶されていることから、コントローラ180は、消去すべきでないデータが記憶されていないAUであるAU4を発見し、AU4の先頭アドレスであるアドレス400から動画像データの書き込みを開始するようメモリコントローラ310に指示する。1AU分のサイズの動画像データのメモリ320への書き込みが完了すると、動画像用ポインタP1は、アドレス500を指し示す(時刻tb3)。この状態において、静止画像用ポインタP2は、未だにアドレス333を指し示したままである。
【0073】
この状態からさらに1枚の静止画像データ2をメモリ320に書き込む際に、コントローラ180は、静止画像用ポインタP2が指し示すアドレス333から1枚の静止画像データ2を書き込み可能な領域のアドレスの探索を開始する。この場合、アドレス333の後方に1枚の静止画像データを書き込み可能な領域が存在するため、メモリコントローラ310は、アドレス333から1枚の静止画像データ2の書き込みを開始する。1枚の静止画像データ2の書き込みが完了すると、静止画像用ポインタP2は、AU3の先頭アドレスから、1AUサイズの2/3分だけ進んだアドレス366を指し示す(時刻tb4)。
【0074】
この結果、第3のAU(AU3)は、全体の容量の2/3を使用し、全体の容量の1/3が空き領域となる。その後、デジタルビデオカメラ100がさらに静止画データを記録する場合には、メモリコントローラ310は、アドレス366から、静止画像データの書き込みを開始するため、第3のAU(AU3)を完全に使用することになる。
【0075】
このように、本実施の形態のデジタルビデオカメラ100では、動画像データの記録位置に関する動画像用ポインタ(第1のポインタ)P1と、静止画像データの記録位置に関する静止画像用ポインタ(第2のポインタ)P2との2つのポインタを用いてメモリカード200への画像データの記録位置を制御する。このような制御により、デジタルビデオカメラ100は、データの種類すなわちデータの記録単位に応じた記録位置の管理が可能となるため、メモリカード200の記憶領域を有効に使用でき、無駄を低減できる。
【0076】
1−5.まとめ
以上のように、本実施の形態のデジタルビデオカメラ100は、動画像データと静止画像データとを生成するCMOSイメージセンサ140、画像処理部160等と、CMOSイメージセンサ140等により生成された動画像データと静止画像データとをメモリカード200に記録するコントローラ180とを備える。動画像データと静止画像データとは、メモリカード200に記録される際のデータ単位が異なる。コントローラ180は、メモリカード200における動画像データに関する論理的な位置を示す動画像用ポインタ(第1ポインタ)を参照し、動画像用ポインタが示す論理的な位置に基づいて動画像データの記録の開始位置を決定し、メモリカード200における静止画像データに関する論理的な位置を示す静止画像用ポインタ(第2ポインタ)を参照し、静止画像用ポインタが示す論理的な位置に基づいて静止画像データの記録の開始位置を決定し、決定した開始位置から、メモリカード200において動画像データまたは静止画像データの記録を開始する。
【0077】
このように、デジタルビデオカメラ100は、動画像データと静止画像データについて、メモリカード200上の位置を別々に管理することから、データの種類すなわちデータの記録単位に応じた記録位置の管理が可能となるため、記録媒体の記憶領域の無駄を低減できる。
【0078】
また、本実施の形態において、メモリカード200は、メモリコントローラ310とメモリ320とを備える。メモリコントローラ310は、メモリ320において一定単位のデータを一括して消去でき、一定単位のデータを消去した後にデータをメモリ320に書き込む。コントローラ180は、メモリ320の一定単位の領域の先頭を示す論理的な位置から動画像データの記録を開始する。
【0079】
また、本実施の形態において、動画像用ポインタは、メモリカード200において動画像データが最後に記録された論理的な位置を示し、静止画像用ポインタは、メモリカード200において静止画像データが最後に記録された論理的な位置を示す。コントローラ180は、CMOSイメージセンサ140等により生成された動画像データの記録を行う場合、動画像用ポインタが示す論理的な位置に基づいて動画像データの記録を開始する論理的な位置を探索する。また、コントローラ180は、CMOSイメージセンサ140等により生成された静止画像データの記録を行う場合、静止画像用ポインタが示す論理的な位置に基づいて静止画像データの記録を開始する論理的な位置を探索する。コントローラ180は、探索した論理的な位置から、メモリカード200における動画像データまたは静止画像データの記録を開始する。
【0080】
また、本実施の形態において、動画像用ポインタは、メモリカード200において次に動画像データを記録可能な論理的な位置を示してもよい。また、静止画像用ポインタは、メモリカード200において次に静止画像データを記録可能な論理的な位置を示してもよい。この場合、コントローラ180は、CMOSイメージセンサ140等により生成された動画像データの記録を行う場合、動画像用ポインタが示す論理的な位置から、動画像データの記録を開始し、CMOSイメージセンサ140等により生成された静止画像データの記録を行う場合、静止画像用ポインタが示す論理的な位置から、静止画像データの記録を開始してもよい。
【0081】
2.他の実施の形態
以上により、本発明の実施の形態として、実施の形態1を説明した。しかし、本発明は、これらには限定されない。そこで、本発明の他の実施の形態を本欄にまとめて説明する。
【0082】
上記の実施の形態では、撮像手段として、CMOSイメージセンサ140を例示したが、撮像手段はこれに限定されない。例えば、撮像手段を、CCDイメージセンサやNMOSイメージセンサで構成してもよい。
【0083】
また、画像処理部160とコントローラ180とは、1つの半導体チップで構成してもよく、また、それぞれ別々の半導体チップで構成してもよい。
【0084】
また、実施の形態1では、静止画像データのサイズをAUサイズの1/3としたが、必ずしもこのようなサイズである必要はない。静止画像データのサイズは、例えば、AUサイズの1/5のサイズや、AUサイズの2倍のサイズであってもよい。また、静止画像データとして、複数種類のサイズの静止画像データを生成できるような構成としてもよい。
【0085】
また、実施の形態1では、メモリカード200に画像データを記録する例を説明した。しかしながら、必ずしもこのような例には限定されず、本技術は、内部メモリ230や、内蔵ハードディスクや、光ディスク等の記録媒体に画像データを記録する際にも適用できる。つまり、本技術は、ポインタを用いて画像データの記録位置を管理する制御を受け付けられる記録媒体であれば、任意の記録媒体に適用できる。
【0086】
また、実施の形態1では、動画像用ポインタ及び静止画像用ポインタはそれぞれ、メモリカード200において最後に記録された動画データ及び静止画データが記録された論理的なアドレスを指し示す情報であるとした。しかしながら、動画像用ポインタ及び静止画像用ポインタは必ずしもそのように限定されない。例えば、動画像用ポインタ及び静止画像用ポインタは、メモリカード200において次に記録されるべき動画データ及び静止画データの位置を指し示すような情報に設定してもよい。この場合、コントローラ180は動画像用ポインタ及び静止画像用ポインタを参照することで、即座に、動画データ及び静止画データの書き込み開始位置を認識できるため、画像データ書き込み時の書き込み開始位置の探索処理を省略でき、その探索処理に要する時間を削減できる。
【0087】
また、実施の形態1では、動画像データと静止画像データに対してそれぞれポインタを設け、各ポインタに基づき各種類のデータの記録開始位置を決定した。データの種類は動画像データと静止画像データに限られず、他の種類のデータ(音声データ)であってもよい。また、データの種類も2種類に限られず、3種類以上のデータに対しても本発明の思想は有効である。3種類以上のデータの場合、各データの種類毎に、記録媒体における最後に記録されたデータの論理的な位置または次にデータが記録される論理的な位置を示すポインタを設ければよい。すなわち、本発明の思想は、記録媒体へのデータ書き込み単位が異なる複数種類のデータの記録媒体への記録において有効である。
【0088】
また、実施の形態1では、本発明の思想をデジタルビデオカメラに適用した例を説明したが、必ずしもこれには限定されない。本発明の思想は、記録媒体へのデータ書き込み単位が異なる複数種類のデータ(例えば、動画像データと静止画像データ)を記録媒体に記録するデータ記録装置、例えば、デジタルスチルカメラ、カメラ機能付き携帯電話、スマートフォンのような電子機器に広く適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、デジタルスチルカメラ、カメラ機能付き携帯電話、スマートフォンのような、記録媒体へのデータ書き込み単位が異なる複数種類のデータ(例えば、動画像データと静止画像データ)を記録媒体に記録するデータ記録装置に有用である。
【符号の説明】
【0090】
100 デジタルビデオカメラ
110 光学系
120 レンズ駆動部
130 シャッタ
140 CCDイメージセンサ
150 A/Dコンバータ
160 画像処理部
170 バッファ
180 コントローラ
190 カードスロット
200 メモリカード
210 操作部材
220 表示モニタ
230 顔枠
240 内部メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1種類のデータと第2種類のデータを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した第1種類のデータまたは第2種類のデータを記録媒体に記録する記録手段と、を備え、
前記第1種類のデータと第2種類のデータとは、前記記録媒体に記録される際のデータ単位が異なり、
前記記録手段は、
前記記録媒体における第1種類のデータに関する論理的な位置を示す第1ポインタを参照し、前記第1ポインタが示す論理的な位置に基づいて前記第1種類のデータの記録の開始位置を決定し、
前記記録媒体における第2種類のデータに関する論理的な位置を示す第2ポインタを参照し、前記第2ポインタが示す論理的な位置に基づいて前記第2種類のデータの記録の開始位置を決定し、
前記決定した開始位置から、前記記録媒体において前記第1種類のデータまたは前記第2種類のデータの記録を開始する、
データ記録装置。
【請求項2】
前記記録媒体は、データを格納するメモリと、前記メモリに対するデータの書き込み、読み出しを制御するメモリコントローラとを備え、前記メモリコントローラは、前記メモリにおいて一定単位のデータを一括して消去でき、前記一定単位のデータを消去した後にデータを前記メモリに書き込み、
前記記録手段は、前記メモリの一定単位の領域の先頭を示す論理的な位置から前記動画像データの記録を開始する、
請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項3】
前記第1ポインタは、前記記録媒体において第1種類のデータが最後に記録された論理的な位置を示し、
前記第2ポインタは、前記記録媒体において第2種類のデータが最後に記録された論理的な位置を示し、
前記記録手段は、
前記取得手段により取得された第1種類のデータの記録を行う場合、前記第1ポインタが示す論理的な位置に基づいて前記第1種類のデータの記録を開始する論理的な位置を探索し、
前記取得手段により取得された第2種類のデータの記録を行う場合、前記第2ポインタが示す論理的な位置に基づいて前記第2種類のデータの記録を開始する論理的な位置を探索し、
前記探索した論理的な位置から、前記記録媒体における前記第1種類のデータまたは前記第2種類のデータの記録を開始する、
請求項1又は2に記載のデータ記録装置。
【請求項4】
前記第1ポインタは、前記記録媒体において次に第1種類のデータを記録可能な論理的な位置を示し、
前記第2ポインタは、前記記録媒体において次に第2種類のデータを記録可能な論理的な位置を示し、
前記記録手段は、
前記取得手段により取得された第1種類のデータの記録を行う場合、前記第1ポインタが示す論理的な位置から、前記第1種類のデータの記録を開始し、
前記取得手段により取得された第2種類のデータの記録を行う場合、前記第2ポインタが示す論理的な位置から、前記第2種類のデータの記録を開始する、
請求項1又は2に記載のデータ記録装置。
【請求項5】
前記第1種類のデータは動画像データであり、前記第2種類のデータは静止画像データである、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のデータ記録装置。
【請求項6】
前記記録媒体は当該データ記録装置に対して着脱可能な記録媒体である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のデータ記録装置。
【請求項7】
動画像データと静止画像データとを生成する撮像手段と、
前記撮像手段により生成された動画像データと静止画像データとを所定の記録媒体に記録する記録手段と、を備え、
前記記録手段は、
前記記録媒体における動画像データに関する論理的な位置を示す第1ポインタを参照し、前記第1ポインタが示す論理的な位置に基づいて、前記撮像手段により生成された動画像データの記録を開始する論理的な位置を決定し、
前記記録媒体における静止画像データに関する論理的な位置を示す第2ポインタを参照し、前記第2ポインタが示す論理的な位置に基づいて、前記撮像手段により生成された静止画像データの記録を開始する論理的な位置を決定し、
前記決定した論理的な位置から、前記記録媒体における前記動画像データまたは静止画像データの記録を開始する、
撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−151837(P2012−151837A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−286373(P2011−286373)
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】