説明

トイレの防臭装置

【課題】本発明は、トイレの消臭を使用後使用する人の意思に寄らず確実に実施する手段を提案するものである。
【解決手段】磁石の反発作用による直線運動を回転運動に変える以下の風起動部1と防臭剤を入れた籠2とからなるトイレの防臭装置。
1.風起動部は、先端に磁石を設けた中空の円筒状の外筒と、外筒内に挿入された丸棒からなり、外筒の直線運動に伴い丸棒が回転するようにされ、回転運動に伴い風を起こすための回転翼からなり、外筒の他端と丸棒の固定部間にはばねが設けられ、前記外筒の先端に設けられた磁石とドアの設けられた磁石が同じ極で相対向しかつ、同一直線状に設けた磁石間の反発作用によって外筒が丸棒の固定部に向かって直線的に移動し、本磁石間の反発作用の解除された時は、前記ばねによって外筒が元の位置に戻るよう構成される。
2.防臭剤を入れた籠は風起動部の回転翼近くに設置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレの防臭装置技術に属する。
【背景技術】
【0002】
トイレの防臭として、使用後消臭材をスプレーする方法、使用後芳香剤を入れた容器に風を送り芳香剤の発散を促し消臭する方法が知られている。第1の方法は例えば特開2000-254215に開示された芳香剤、あるいは消臭剤をエアゾールとして放出する手段がある。
第2の方法として特開平09-094182には芳香剤を収納したトイレットホルダーとファンとその駆動装置からなる芳香器が開示されている。
上記開示された手段はいずれも人の手で持ってスプレーあるいは駆動するものであり、時として忘れられることもある。トイレ室内に入れば忘れることなく消臭する手段が求められている。
【0003】
【特許文献1】特開2000-254215
【特許文献2】特開平09-094182
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、トイレの消臭を使用後使用する人の意思に寄らず確実に実施する手段を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、磁石の反発作用による直線運動を回転運動に変える以下の風起動部1と防臭剤を入れた籠2とからなるトイレの防臭装置である。
1.風起動部は、先端に磁石を設けた中空の円筒状の外筒と、外筒内に挿入された丸棒と、丸棒の直線運動を防止し、回転自在とする丸棒の固定部と、丸棒の最端部に設けた回転翼と、外筒の他端と丸棒の固定部間に設けられたばねとからなり、外筒内表面と丸棒外表面には外筒の直線運動に伴い丸棒が回転するよう互いに螺旋が切られ、丸棒の回転により回転翼が回転し風を起こし、前記外筒の先端に設けられた磁石とドアの設けられた磁石が同じ極で相対向し、かつ、同一直線状に設けた磁石間の反発作用によって外筒が丸棒の固定部に向かって直線的に移動し、本磁石間の反発作用の解除された時は、前記ばねによって外筒が元の位置に戻るよう構成される。
2.防臭剤を入れた籠は風起動部の回転翼近くに設置される。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、トイレのドアと防臭装置に備えた磁石の同じ磁極間の反発力を利用し、反発作用による磁石の直線運動を回転運動に変えることで風を起こし、防臭剤の発散を促進するため、使用する人の意思にかかわらずトイレのドアの開閉動作で消臭が確実になされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下本発明を図により詳細に説明する。
図1は本発明の防臭装置の概念図である。
本防臭装置は、磁石の反発作用を利用するためそれぞれ反対の磁極を有する磁石が一直線状に設けられている。一つはドア側に他の一つは本防臭装置の先端に位置している。図1はドアが閉じられた状態にある本防臭装置を示している。
本防臭装置の本体は風起動部と防臭剤を入れた籠とからなり、籠は風起動部の回転翼近くに設置されている。
【0008】
風起動部は、ドア側に対向している先端に磁石を設けた中空の円筒状の外筒と、外筒内に挿入された丸棒からなる。外筒内表面と丸棒外表面には外筒の直線運動に伴い丸棒が回転するよう互いに螺旋が切られている。丸棒の外筒外に突き出た他端は丸棒の直線運動を防止し、かつ回転を妨げない固定部を介し更にその先端に回転翼が設けられている。
外筒の他端と丸棒の固定部間にはばねが設けられ、前記外筒の先端に設けられた磁石とドアの設けられた磁石が同じ極で相対向しかつ、同一直線状に設けた磁石間の反発作用によって外筒が丸棒の固定部に向かって直線的に移動し、本磁石間の反発作用の解除された時は、前記ばねによって外筒が元の位置に戻るよう構成されている。
【0009】
すなわち、トイレの使用者が用を足してからトイレの外に出るとき、ドアを閉める。その時、ドアに設けた磁石と本防臭装置の先端にある磁石が接触し反発力により丸棒の他端に向かって外筒の先端にある磁石がばねを縮めながら移動する。丸棒は、固定部で回転自由に固定されているため外筒の直線運動に伴い、回転する。更に固定部の先に設けた回転翼が回転し風を起こす。その風が籠の中に入れた防臭剤の揮発を促進し、同時に防臭剤をトイレ内に拡散させる。
【0010】
図2は本防臭装置の本体がドアを開けた時の状態を示している。磁石が互いに離れた位置にあるため縮んでいたばねが広がり外筒は丸棒の先端位置に戻る。この時も丸棒は回転し、回転翼を前とは反対方向に回転させる。この回転によって生じた風によりトイレ内には閉める時ほどではないが籠内の防臭剤発散を促進する。トイレに入るとき及び出るときの二回防臭剤の揮発を促進する。
【0011】
防臭剤は、芳香剤でも、消臭剤でも特に制限は無く、適宜選択して多孔性の粒子内に吸着させておけばよい。
【0012】
ドアに設ける磁石はドア内に埋め込んでもよく、ドアの外に突片を設けそれに設けておいてもよい。防臭装置も壁内にニッチを設けそこに半分埋め込むように設けてもよく、壁にそって平行に設けてもよい。ドアを閉じたとき本防臭装置の磁石とドア側に設けた磁石とがその極が直線状に配置されていればよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の防臭装置の概念図であり、ドアを閉めた状態を示している。
【図2】本発明の防臭装置の概念図であり、ドアを開けた状態を示している。
【符号の説明】
【0014】
1 防臭装置
2 磁石(防臭装置)
3 磁石(ドア)
4 外筒
5 丸棒
6 ばね
7 固定部
8 回転翼
9 防臭剤を入れた籠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁石の反発作用による直線運動を回転運動に変える以下の風起動部1と防臭剤を入れた籠2とからなるトイレの防臭装置。
1.風起動部は、先端に磁石を設けた中空の円筒状の外筒と、外筒内に挿入された丸棒と、丸棒の直線運動を防止し、回転自在とする丸棒の固定部と、丸棒の最端部に設けた回転翼と、外筒の他端と丸棒の固定部間に設けられたばねとからなり、外筒内表面と丸棒外表面には外筒の直線運動に伴い丸棒が回転するよう互いに螺旋が切られ、丸棒の回転により回転翼が回転し風を起こし、前記外筒の先端に設けられた磁石とドアの設けられた磁石が同じ極で相対向し、かつ、同一直線状に設けた磁石間の反発作用によって外筒が丸棒の固定部に向かって直線的に移動し、本磁石間の反発作用の解除された時は、前記ばねによって外筒が元の位置に戻るよう構成される。
2.防臭剤を入れた籠は風起動部の回転翼近くに設置される。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−299354(P2009−299354A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−155214(P2008−155214)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(306024805)株式会社 林物産発明研究所 (155)
【Fターム(参考)】